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【発明の名称】 プリント配線基板
【発明者】 【氏名】小西 真美

【要約】 【課題】部品の位置ズレの確認を容易に行うことができ、高密度実装にも対応することができるプリント配線基板を提供すること。

【解決手段】部品10の各リード端子列両端に位置するリード端子12Aが搭載されるランド14Aに対し、当該ランド14A上におけるリード端子12Aの基準位置を表示する切欠き部15を形成する。部品10の位置ズレの確認は、上記切欠き部15とリード端子12Aの先端との位置を比較して行う。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 部品のリード端子と半田付けされるランドを備えたプリント配線基板において、前記ランドに対し、当該ランド上における前記リード端子の基準位置を表示する切欠き部を形成したことを特徴とするプリント配線基板。
【請求項2】 前記切欠き部が、前記ランドの長辺部に形成されることを特徴とする請求項1に記載のプリント配線基板。
【請求項3】 前記切欠き部が、前記部品の一側面部に配列される一群のリード端子列両端のリード端子が搭載されるランドに対し、各々形成されることを特徴とする請求項1に記載のプリント配線基板。
【請求項4】 前記切欠き部が、前記基準位置上に位置する前記リード端子の先端に対応するランド位置に形成されることを特徴とする請求項1に記載のプリント配線基板。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線基板に関し、更に詳しくは、多端子電気/電子部品を半田付けにより表面実装した場合に、実装ズレの程度を容易に判断可能としたプリント配線基板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、SOP(Small Outline Package)、QFP(Quad Flat Package)、プリント配線基板間を接続するボード・ツー・ボードコネクタ等の多数の半田付け用のリード端子を備えた多端子電気/電子部品(以下、単に部品とも称する。)をプリント配線基板上に半田付け実装する場合に、部品を位置決めして吸着し基板上の所定位置へ搬送、搭載する自動実装装置(実装マシン)を使用している。この半田付け実装では、この半田付け実装では、特に高周波デバイス等の厳密なインピーダンス特性が要求される部品にあっては、基板ランド上の所定の基準位置(設計値および許容値の範囲内)に精度よくマウントする必要がある。
【0003】そのため、従来より、上記自動実装装置を用いた電気部品の量産実装を行うに先立って、図9のように、当該自動実装装置を用いてプリント配線基板3にマウントした部品1のリード端子2が、ランド4上の基準位置に対して、X方向(リード端子2の長手方向に対し直角方向)、Y方向(リード端子2の長手方向)及びθ方向(部品1の中心Oを軸とした回転方向)にどの程度位置ズレが生じているかを確認する試し実装を行っている。このとき、所定以上の位置ズレが生じている場合には、そのズレ量を補正値として当該自動実装装置に入力(ティーチング)し、位置ズレを最小限にしている。
【0004】そこで従来では、マウント後の部品1が基準位置に対してどの程度位置ズレをしているかを確認する手段として、例えば熟練した作業者の目視による確認や、上記自動実装装置に設置した位置確認用のモニタ等による確認等を行っていた。特に、後者のモニタによる位置ズレの確認は、Y方向、θ方向への部品の位置ズレが作業者の目視では判別し難い場合に行っていた。
【0005】しかしながら、前者では、多大な時間と作業者の熟練度を必要とするため、確認作業が容易でないだけでなく、作業者によって評価にバラツキが生ずるという問題がある。また、後者では、自動実装装置に高価なものが要求されるという問題がある。
【0006】一方、実開平6−55277号公報には、回路部品の一部分の輪郭をもってその搭載位置を示す位置決めマークをランドの一部として形成したプリント配線基板が記載されており、搭載した部品の位置ズレの確認を、上記位置決めマークに沿って当該部品の外形が合致するか否かにより判断するようにしている。
【0007】しかしながら、上記の構成では、部品1個あたりの基板占有面積が大きくなるので実装密度が低下し、近年における高密度実装の要求を満足することができなくなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の問題に鑑みてなされ、部品の位置ズレの確認を容易に行うことができ、高密度実装にも対応することができるプリント配線基板を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するに当たり、本発明のプリント配線基板は、ランドに対し、当該ランド上におけるリード端子の基準位置を表示する切欠き部を形成したことを特徴とする。部品の位置ズレの確認作業は、上記切欠き部と部品のリード端子との位置を目視により比較するだけで、高度な熟練を必要とすることなく容易に行うことができる。
【0010】また、上記切欠き部は、上記ランド内に形成されるので、部品1個あたりの実装面積が大きくなることはなく、よって、高密度実装にも対応可能である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0012】図1は、本発明の実施の形態によるプリント配線基板に多端子電気/電子部品を搭載した状態を示す斜視図、図2はそのランド形状を示す平面図、図3は実装した上記部品10の平面図である。
【0013】図示するように、プリント配線基板13上には、本体11及びリード端子12からなる多端子電気/電子部品としてのSOP部品(以下、単に部品とする。)10が搭載されるランド14が形成されている。ランド14は、銅箔層を所定パターンにエッチング加工して形成され、リード端子12の大きさ及び配列ピッチに対応し、図示しない配線パターンに各々接続されている。このうち、部品10の一側面部に配列される一群のリード端子列両端のリード端子12Aが搭載されるランド14Aには、本発明に係る切欠き部15が形成されている。
【0014】ランド14Aは、短辺部14S及び長辺部14Lを有する略長方形状を呈し、その一辺側の長辺部14Lに対し上記切欠き部15が四角形状に形成されている。切欠き部15は、図3に示すリード端子12の基準位置を表示する機能を有し、本実施の形態では、上記リード端子列両端のリード端子12Aの先端に対応するランド位置に形成されている。
【0015】なお、切欠き部15の大きさは、ズレ確認のために目視可能な大きさである必要があり、半田付け後の接合強度信頼性に悪影響を与えない範囲でなければならず、また、ランドパターン密度や仕上がり精度等の実情を考慮する必要がある。本実施の形態では、Y方向(ランド14Aの長辺方向)における寸法d1を0.05〜0.2mm程度、X方向(ランド14Aの長辺方向と直角方向)における寸法d2を0.05〜0.5mm程度としている。
【0016】また、図3に示すように部品10ひとつあたり上記構成のランド14Aを計4箇所形成することにより、実装後の部品10の位置ズレにより切欠き部15がリード端子12Aの下に隠れるようなことがあっても、残りの切欠き部15で部品10の位置ズレの確認が可能となる。そのために、上記切欠き部15を各ランド14Aにおいて外方側の長辺部14Lに形成している。
【0017】次に、本実施の形態の作用について説明する。
【0018】図6は、本実施の形態の作用を説明するフローチャートである。上記のように構成したプリント配線基板13上のランド14,14Aに対し、スクリーン印刷法によってクリーム半田を塗布する(ステップS1)。なお、ランド14Aに対応するスクリーン開口部の形状は、他のランド14の半田接合と同一条件になるようにするため、ランド14Aと同一形状とした。
【0019】次いで、自動実装装置により部品10を位置決めして実装する(ステップS2)。部品10が適正に実装されると、図3に示したようにリード端子12Aの先端が切欠き部15の形成位置と一致するが、部品10に位置ズレが生じると、例えば図4又は図7に示したようになる。
【0020】次に、部品10の位置ズレの目視確認を行う(ステップS3)。この作業は、ランド14Aの切欠き部15の面積を二等分するX方向に平行な基準線L1,L2に対し、各リード端子12Aの先端位置が主としてY方向にどの程度の位置ズレが生じているかを判定することにより行う。また、X,Y方向の各々のズレ量からθ方向(部品10の中心Oを軸とした回転方向)のズレを確認することができる。
【0021】例えば図4に示した位置ズレの形態では、部品10は−Y方向にズレ量cが発生していることになる。このズレ量を補正値として自動実装装置の制御部に入力し(ステップS4)、ステップS1に戻る。
【0022】一方、図7に示した位置ズレの形態では、部品10は、θ方向に位置ズレが生じていることが読み取れる。すなわち、基準線L1と図中左上端及び右上端の各リード端子12Aとの間のズレ量e,h、並びに、基準線L2と図中左下端及び右下端の各リード端子12Aとの間のズレ量f,gにおいて、対角関係にあるズレe及びg、又はf及びhが同じ大きさでないときは、部品10がθ方向にズレが生じていると判断することができる。θ方向にズレが生じる場合は、一般に自動実装装置の部品吸着又はチャッキングに問題があり、それらのメンテナンスを行った後(ステップS4)、ステップS1に戻る。
【0023】なお、図7に示した位置ズレの形態における部品10のY方向のズレ量は、gとeとの差、あるいはhとfとの差から読み取る。また、図示するように左下端のリード端子12Aのズレ量fが、当該リード端子12Aの下に切欠き部15が隠れることによって読み取れない場合は、前者の(g−e)からY方向のズレ量を読み取る。
【0024】一方、部品10のX方向のズレ量は、切欠き部15のX方向の幅とリード端子12Aの位置とを比較しながらズレ量の概略値を求める。ただし、このX方向のズレは、部品10のリフロー時におけるセルフアライメント効果により小さくなるので、Y方向のズレと比較すると、極めて小さいものである。
【0025】本実施の形態では、X方向に平行な基準線L1,L2と部品10の四隅に位置するリード端子12Aの先端位置とを比較するだけで、部品10の位置ズレ量を把握することができるので、作業が従来よりもはるかに容易であり、また、短時間で行うことができる。
【0026】以上のような工程を行って部品10の試し実装をし、図3に示したように部品10が位置ズレのない基準位置にあることを確認した後、あるいは部品10の位置ズレが許容範囲内にあることを確認した後、量産実装を行う(ステップS5)。そして、リフロー炉にてランド14,14Aとリード端子12,12Aとを半田付けする(ステップS6)。そして再度、リフロー後における部品10の位置ズレの目視確認を行い(ステップS7)、合格であれば次の工程へ移行し(ステップS8)、不合格である場合は、ステップS4で必要な処置を行う。
【0027】以上、本発明の実施の形態について説明したが、勿論、本発明はこれに限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
【0028】例えば以上の実施の形態では、部品10としてSOP型半導体パッケージ部品を例に挙げて説明したが、これに限らず、ボード・ツー・ボードコネクタを上記部品として適用することができる。また、図5に示すように、本体21の四辺にリード端子22を配列させたQFP型半導体パッケージ部品20に対しても、本発明は適用可能である。この場合、プリント配線基板23上のランド24としては、部品10の各リード端子列の両端に位置するリード端子22Aが搭載されるランド24Aに対し、図示するようにリード端子22Aの基準位置を表示する切欠き部25を形成すればよい。
【0029】また、本発明に係るランドの切欠き部の形状は、上述の四角形状に限らず、図8A〜Dに示す形状に形成してもよい。すなわち図8Aは、三角形状の切欠き部151を形成したランド141を示し、図8Bは、多角形形状の切欠き部152を形成したランド142を示している。また、図8Cは、円形の切欠き部153を形成したランド143を示し、図8Dは、楕円形の切欠き部153を形成したランド144を示している。さらに、上記切欠き部をランドの長辺上に形成する代わりに、ランドの面内に形成するようにしてもよい。
【0030】更に、以上の実施の形態では、切欠き部15を、基準位置にあるリード端子12Aの先端に対応するランド位置に形成したが、上記切欠き部を、リード先端よりも外方又は内方位置であって、位置ズレの最大許容点に対応するランド位置に形成するようにしてもよく、この場合でも、位置ズレの目視確認作業を容易に行うことができる。
【0031】更に又、部品の各リード端子列両端のリード端子12Aに対応するランド14Aだけでなく、これよりも内方側に位置するランドに対しても、上記と同様な切欠き部15を形成するようにしてもよい。
【0032】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のプリント配線基板によれば、搭載される部品の位置ズレを目視により容易に確認することができるので、部品実装作業性の向上に大きく貢献する。また、部品の実装密度を低下させることもないので、高密度実装にも対応可能である。
【0033】請求項2、請求項3の発明によれば、部品の回転方向の位置ズレ確認も容易に行うことができるとともに、一部の切欠きがリード端子で隠れてしまうことがあっても、他の切欠き部で部品の位置ズレを読み取ることができる。
【0034】請求項4の発明によれば、部品の位置確認を、上記切欠き部の形成部位とリード端子先端が一致するか否かで容易に判断することができ、作業性が大きく向上する。
【出願人】 【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニー株式会社
【出願日】 平成12年7月14日(2000.7.14)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−33557(P2002−33557A)
【公開日】 平成14年1月31日(2002.1.31)
【出願番号】 特願2000−214970(P2000−214970)