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【発明の名称】 蛍光管点灯装置の制御方法
【発明者】 【氏名】本道 正彦

【氏名】大西 栄治

【要約】 【課題】蛍光管の寿命を延ばすと同時に、十分な制御範囲を確保することにより余裕のある安定した制御を行う。

【解決手段】予め、デューティ比Dに対する所定の可変範囲Dd≦D≦Duを誤差電圧Veに対する下限電圧Vedと上限電圧Veuにより設定し、誤差電圧Vsが下限電圧Ved以上及び上限電圧Veu以下では、駆動信号Scのデューティ比Dを可変制御するとともに、誤差電圧Veが下限電圧Ved未満及び上限電圧Veuを越えたなら、駆動信号Scの周波数fを可変制御することにより、負荷電流Irが目標値となるように制御する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 蛍光管に流れる負荷電流に対応した検出電圧と基準電圧との偏差から得る誤差電圧により、インバータ回路を制御する制御回路により生成する駆動信号のデューティ比を可変制御して、前記負荷電流が目標値となるように制御する蛍光管点灯装置の制御方法において、予め、前記デューティ比に対する所定の可変範囲を前記誤差電圧に対する下限電圧と上限電圧により設定し、前記誤差電圧が前記下限電圧以上及び前記上限電圧以下では、前記駆動信号のデューティ比を可変制御するとともに、前記誤差電圧が前記下限電圧未満及び/又は前記上限電圧を越えたなら、前記駆動信号の周波数を可変制御することにより、前記負荷電流が目標値となるように制御することを特徴とする蛍光管点灯装置の制御方法。
【請求項2】 前記誤差電圧が前記下限電圧未満になったなら前記デューティ比を前記可変範囲の下限(前記下限電圧)に固定して、前記周波数を可変制御することを特徴とする請求項1記載の蛍光管点灯装置の制御方法。
【請求項3】 前記誤差電圧が前記上限電圧を越えたなら前記デューティ比を前記可変範囲の上限(前記上限電圧)に固定して、前記周波数を可変制御することを特徴とする請求項1記載の蛍光管点灯装置の制御方法。
【請求項4】 前記誤差電圧は、パルス幅変調処理回路に付与することにより、前記デューティ比を可変制御することを特徴とする請求項1記載の蛍光管点灯装置の制御方法。
【請求項5】 前記誤差電圧は、電圧制御発振回路に付与し、この電圧制御発振回路の出力を、前記パルス幅変調処理回路に接続した三角波信号回路に付与することにより、前記周波数を可変制御することを特徴とする請求項4記載の蛍光管点灯装置の制御方法。
【請求項6】 前記パルス幅変調処理回路は、前記誤差電圧の大きさを監視し、前記デューティ比の可変制御領域と前記周波数の可変制御領域を判別するとともに、前記デューティ比の可変制御時に、前記周波数を基準周波数に固定し、かつ前記周波数の可変制御時に、前記デューティ比を下限又は上限に固定する処理を行うことを特徴とする請求項4又は5記載の蛍光管点灯装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶ディスプレイのバックライト等を点灯させる際に用いて好適な蛍光管点灯装置の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、パソコン等における液晶ディスプレイは、蛍光管(冷陰極蛍光管)を使用したバックライトを備えるともに、蛍光管を点灯させる蛍光管点灯装置を備えている。
【0003】従来の蛍光管点灯装置50を図5に示す。この蛍光管点灯装置50はいわゆるアクティブクランプ回路方式を用いたものであり、大別して、直流電源51,インバータ回路52及び制御回路53を備え、蛍光管70はインバータ回路52の出力部に接続される。
【0004】インバータ回路52は、一次巻線54f及び二次巻線54rを有するトランス54を備え、一次巻線54fの一端は、直流電源51の正極に接続するとともに、一次巻線54fの他端は、FET55(スイッチング素子)のソースに接続し、このFET55のドレインは接地する。また、一次巻線54fの一端は、FET56(スイッチング素子)のソースに接続し、このFET56のドレインはリセットコンデンサ57を介して一次巻線54fの他端に接続する。なお、58は直流電源51の両電極間に接続した安定化コンデンサを示す。他方、二次巻線54rの一端は、コンデンサ59を介して蛍光管70の一端に接続するとともに、蛍光管70の他端は、抵抗60を介して接地する。なお、54Rはトランス54の二次側等価リケージ抵抗,54Lはトランス54の二次側等価リケージインダクタンス,70Rは蛍光管70の等価抵抗を示すとともに、61は二次巻線54rの両端間に接続した波形整形コンデンサを示す。この場合、二次側等価リケージインダクタンス54L,コンデンサ59及び波形整形コンデンサ61はLCフィルタを構成する。
【0005】制御回路53は、誤差増幅器63を備え、この誤差増幅器63の一方の入力部は、検出回路62を介して蛍光管70の他端に接続するとともに、誤差増幅器63の他方の入力部は、基準電圧回路64に接続する。また、誤差増幅器63の出力部はパルス幅変調回路(PWM回路)65の信号入力部に接続するとともに、PWM回路65の被変調波入力部には三角波信号回路66を接続する。さらに、PWM回路65の出力部はドライバ67の入力部に接続する。そして、ドライバ67の出力部は、FET55のゲートに接続するとともに、反転回路68を介してFET56のゲートに接続する。
【0006】このように構成される蛍光管点灯装置50は、制御回路53によりFET55と56が交互にオンーオフし、周波数が100〔kHz〕程度で定常時の電圧が600〔V〕程度となる負荷電圧が蛍光管70に印加される。これにより、蛍光管70が点灯する。また、制御回路53は、蛍光管70に流れる負荷電流Irを、目標値となるようにフィードバック制御し、蛍光管70の照度を一定に保持する。この場合、負荷電流Irの大きさは、検出回路62により検出され、この検出回路62から得る検出電圧Vrは、誤差増幅器63において基準電圧回路64から付与される基準電圧Vsと比較され、その偏差から誤差電圧Veが得られる。そして、この誤差電圧VeはPWM回路65に付与される。PWM回路65には、同時に三角波信号回路66から三角波信号が付与されるため、この三角波信号と誤差電圧Veに基づいて駆動信号Scが生成される。この駆動信号Scの周波数は三角波信号の周波数に一致し、デューティ比D(パルス幅)は誤差電圧Veの大きさに対応して変化する。したがって、例えば、直流電源51の電圧が低下して、負荷電流Irが減少すれば、検出回路62から得る検出電圧Vrの低下により誤差電圧Veが低下し、駆動信号Scのデューティ比D(パルス幅)は大きくなる。この結果、負荷電流Irが増加し、目標値に一致するようにフィードバック制御される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従来の蛍光管点灯装置50の制御方法は、次のような問題点があった。
【0008】即ち、図6に示す負荷電流Irの波形のように、デューティ比Dが基準となる0.5の場合には、同図(a)に示すように、負荷電流Irの波形は比較的歪の少ない対称性を有する波形となるが、デューティ比Dが0.75或いは0.25に変化した場合には、同図(b)及び(c)に示すように、負荷電流Irの波形に歪部Ireが発生して対称性が損なわれてしまう。通常、このような負荷電流Irの歪部Ireは、照度に対してはさほど影響しないが、蛍光管70の寿命を低下させる大きな原因となる。したがって、従来の蛍光管点灯装置50では、蛍光管70の寿命を考慮して負荷電流Irの制御範囲(デューティ比Dの可変範囲)を妥協的に設定せざるを得ず、結局、蛍光管70の寿命をある程度犠牲にせざるを得ないとともに、制御範囲を大きく設定できない問題があった。
【0009】本発明は、上述した従来の制御方法の問題点を解決したものであり、蛍光管の寿命を延ばすことができると同時に、十分な制御範囲を確保することにより余裕のある安定した制御を行うことができる蛍光管点灯装置の制御方法の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段及び実施の形態】本発明に係る蛍光管点灯装置1の制御方法は、蛍光管2に流れる負荷電流Irに対応した検出電圧Vrと基準電圧Vsとの偏差から得る誤差電圧Veにより、インバータ回路3を制御する制御回路4により生成する駆動信号Scのデューティ比Dを可変制御して、負荷電流Irが目標値となるように制御するに際し、予め、デューティ比Dに対する所定の可変範囲Dd≦D≦Duを誤差電圧Veに対する下限電圧Vedと上限電圧Veuにより設定し、誤差電圧Vsが下限電圧Ved以上及び上限電圧Veu以下では、駆動信号Scのデューティ比Dを可変制御するとともに、誤差電圧Veが下限電圧Ved未満及び/又は上限電圧Veuを越えたなら、駆動信号Scの周波数fを可変制御することにより、負荷電流Irが目標値となるように制御することを特徴とする。
【0011】この場合、好適な実施の態様により、誤差電圧Veが下限電圧Ved未満になったならデューティ比Dを可変範囲Dd≦D≦Duの下限Dd(下限電圧Ved)に固定して、周波数fを可変制御するとともに、誤差電圧Veが上限電圧Veuを越えたならデューティ比Dを可変範囲Dd≦D≦Duの上限Du(上限電圧Veu)に固定して、周波数fを可変制御する。また、誤差電圧Veは、パルス幅変調処理回路5に付与することにより、デューティ比Dを可変制御するとともに、誤差電圧Veは、電圧制御発振回路6に付与し、この電圧制御発振回路6の出力を、パルス幅変調処理回路5に接続した三角波信号回路7に付与することにより、周波数fを可変制御する。さらに、パルス幅変調処理回路5は、誤差電圧Veの大きさを監視し、デューティ比Dの可変制御領域と周波数fの可変制御領域を判別するとともに、デューティ比Dの可変制御時に、周波数fを基準周波数foに固定し、かつ周波数fの可変制御時に、デューティ比Dを下限Dd又は上限Duに固定する処理を行う。
【0012】これにより、負荷電流Irの波形に歪を生じないデューティ比Dの可変範囲Dd≦D≦Duでは、駆動信号Scに対するデューティ比Dの可変制御が行われるとともに、この可変範囲Dd≦D≦Duを外れた領域、即ち、負荷電流Irの波形に歪が生じる領域では、例えば、デューティ比Dを固定した状態で駆動信号Scに対する周波数fの可変制御が行われる。
【0013】
【実施例】次に、本発明に係る好適な実施例を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
【0014】まず、本実施例に係る制御方法を実施できる蛍光管点灯装置1の構成について、図2を参照して説明する。
【0015】実施例の蛍光管点灯装置1は、いわゆるアクティブクランプ回路方式を用いたものであり、大別して、直流電源11,インバータ回路3及び制御回路4を備え、蛍光管2はインバータ回路3の出力部に接続される。
【0016】インバータ回路3は、一次巻線Tf及び二次巻線Trを有するトランスTを備え、一次巻線Tfの一端は、直流電源11の正極に接続するとともに、一次巻線Tfの他端は、FET12(スイッチング素子)のソースに接続し、このFET12のドレインは接地する。また、一次巻線Tfの一端は、FET13(スイッチング素子)のソースに接続し、このFET13のドレインはリセットコンデンサC1を介して一次巻線Tfの他端に接続する。なお、C2は直流電源11の両電極間に接続した安定化コンデンサを示す。他方、二次巻線Trの一端は、コンデンサC3を介して蛍光管2の一端に接続するとともに、蛍光管2の他端は、抵抗R1を介して接地する。なお、RsはトランスTの二次側等価リケージ抵抗,LsはトランスTの二次側等価リケージインダクタンス,2rは蛍光管の等価抵抗を示すとともに、C4は二次巻線Trの両端間に接続した波形整形コンデンサを示す。この場合、二次側等価リケージインダクタンスLs,コンデンサC3及び波形整形コンデンサC4はLCフィルタを構成する。
【0017】制御回路4は、誤差増幅器15を備え、この誤差増幅器15の一方の入力部は、検出回路14を介して蛍光管2の他端に接続するとともに、誤差増幅器15の他方の入力部は、基準電圧回路16に接続する。また、誤差増幅器15の出力部はパルス幅変調処理回路(PWM処理回路)5の信号入力部に接続するとともに、PWM処理回路5の被変調波入力部には三角波信号回路7を接続する。さらに、PWM処理回路5の出力部はドライバ18の入力部に接続する。そして、ドライバ18の出力部は、FET11のゲートに接続するとともに、反転回路19を介してFET12のゲートに接続する。
【0018】この場合、PWM処理回路5は、パルス幅変調処理を行うのみならず、本実施例に係る制御方法を実行するための制御処理を行う。さらに、電圧制御発振回路(VCO回路)6を備え、このVCO回路6の入力部には、誤差増幅器15から誤差電圧Veが付与されるとともに、VCO回路6の出力部は、三角波信号回路7に接続する。また、PWM処理回路5から誤差増幅器15とVCO回路6には、誤差電圧Veの大きさに対応して、規制信号ScaとScbがそれぞれ付与される。
【0019】次に、本実施例に係る蛍光管点灯装置1の制御方法について、図1〜図4を参照して説明する。
【0020】まず、本発明に係る制御方法の原理について説明する。本実施例に用いる蛍光管点灯装置1を構成した場合、図3に示すように、駆動信号Scの周波数fが変化すると、蛍光管2の負荷電圧(端子電圧)Voも変化するとともに、蛍光管2の種類、即ち、負荷インピーダンスRoの大きさにより異なる特性を示す。したがって、予め使用する蛍光管2による負荷インピーダンスRoを求めるとともに、当該負荷インピーダンスRoに基づく負荷電圧Voの変化特性から適切な周波数fを設定すれば、周波数fを可変制御することにより、負荷電流Irを可変制御できる。
【0021】この場合、図3に示すように、例えば、負荷インピーダンスRoが1000〔kΩ〕の蛍光管2を使用し、周波数fを100〔kHz〕に選定すれば、周波数fが高くなるに従って負荷電圧Vo〔kV〕が高くなる特性を示し、他方、周波数fを125〔kHz〕に選定すれば、周波数fが高くなるに従って負荷電圧Vo〔kV〕が低くなる特性を示すため、選定する周波数fの大きさによって可変制御特性を設定する必要がある。即ち、周波数fを100〔kHz〕に選定した場合には、図4に実線で示す可変制御特性を、他方、周波数fを125〔kHz〕に選定した場合には、図4に点線で示す逆特性となる可変制御特性をそれぞれ使用できるように、予めVCO回路6等により設定する。
【0022】一方、本実施例では、予め、制御回路4における駆動信号Scのデューティ比Dに対して負荷電流Irに歪を発生しない許容範囲、即ち、可変範囲Dd≦D≦Duを選定する。実施例は、図4に示すように、デューティ比Dの可変範囲として、0.4≦D≦0.6(Dd=0.4,Du=0.6)に選定した場合を示す。この場合、可変範囲を規定するデューティ比Dの下限Ddと上限Duは、例えば、負荷電流Irの波形を実際に観察しながら実験的に求めることができる。また、デューティ比Dと誤差電圧Veは対応するため、可変範囲Dd≦D≦Duを、誤差電圧Veに対する下限電圧Vedと上限電圧Veuに置換し、この下限電圧Vedと上限電圧VeuをPWM処理回路5に設定する。
【0023】さらに、PWM処理回路5は、本実施例に係る制御方法を実行する制御処理機能を有する。したがって、PWM処理回路5は、例えば、コンピュータ処理機能部により所定の制御処理、即ち、誤差電圧Veの大きさを監視し、デューティ比Dの可変制御領域と周波数fの可変制御領域を判別するとともに、デューティ比Dの可変制御時に、周波数fを基準周波数foに固定し、かつ周波数fの可変制御時に、デューティ比Dを下限Dd(下限電圧Ved)又は上限Du(上限電圧Veu)に固定する処理を行う。
【0024】次に、図1に示すフローチャートに従って本実施例に係る制御方法について具体的に説明する。
【0025】まず、蛍光管点灯装置1は、制御回路4によりFET12と13が交互にオンーオフし、周波数が100〔kHz〕程度で定常時の電圧が600〔V〕程度となる負荷電圧が蛍光管2に印加される。これにより、蛍光管2が点灯する。また、制御回路4は、蛍光管2に流れる負荷電流Irを、目標値になるようにフィードバック制御し、蛍光管2の照度を一定に保持する。
【0026】この場合、負荷電流Irの大きさは、検出回路14により検出される。検出回路14から得る検出電圧Vrは、誤差増幅器15において基準電圧回路16から付与される基準電圧Vsと比較され、その偏差から誤差電圧Veが得られる(ステップS1)。そして、誤差電圧Veは、PWM処理回路5に付与され、誤差電圧Veの大きさが監視される(ステップS2)。
【0027】今、誤差電圧Veが、設定したデューティ比Dの可変範囲0.4≦D≦0.6に対応するVed≦Ve≦Veuの範囲内にあれば、PWM処理回路5は誤差電圧Veを取込み、三角波信号回路7から付与される三角波信号から、誤差電圧Veに対応するデューティ比Dとなる駆動信号Scを生成して出力する(ステップS3,S4)。この際、PWM処理回路5はVCO回路6に対して規制信号Scbを付与し、VCO回路6から出力する出力信号の周波数が基本周波数foとなるように固定する。したがって、例えば、直流電源11の電圧が低下し、負荷電流Irが減少すれば、検出回路14から得る検出電圧Vrの低下により誤差電圧Veが低下し、駆動信号Scのデューティ比D(パルス幅)は大きくなる。この結果、負荷電流Irが増加し、この負荷電流Irは目標値に一致するようにフィードバック制御される。
【0028】一方、誤差電圧VeがVe<Vedの領域に入った場合を想定する(ステップS5)。この場合、PWM処理回路5は、誤差増幅器15に規制信号Scaを付与し、デューティ比Dが下限Ddとなるように、誤差増幅器15からPWM処理回路5に付与される電圧を下限電圧Vedに固定するとともに、VCO回路6に付与していた規制信号Scbを解除する。また、三角波信号回路7には誤差増幅器15から誤差電圧Veがそのままの大きさで付与される。この結果、三角波信号の周波数fはVCO回路6から出力する出力信号の周波数fに同期し、駆動信号Scの周波数は、誤差電圧Veの大きさに対応して可変制御される(ステップS6,S7,S8)。
【0029】同様に、誤差電圧VeがVeu<Veの領域に入った場合を想定する(ステップS9)。この場合も、PWM処理回路5は、誤差増幅器15に規制信号Scaを付与し、デューティ比Dが上限Duとなるように、誤差増幅器15からPWM処理回路5に付与される電圧を上限電圧Veuに固定するとともに、VCO回路6に付与していた規制信号Scbを解除する。また、三角波信号回路7には誤差増幅器15から誤差電圧Veがそのままの大きさで付与される。この結果、三角波信号の周波数fはVCO回路6から出力する出力信号の周波数fに同期し、駆動信号Scの周波数は、誤差電圧Veの大きさに対応して可変制御される(ステップS10,S11,S12)。
【0030】よって、PWM処理回路5から出力する駆動信号Scのデューティ比D(パルス幅)は、下限Dd又は上限Duに固定され、この状態で周波数fが誤差電圧Veの大きさに対応して変化するため、例えば、直流電源11の電圧が大きく低下し、負荷電流Irが過度に減少することにより、Ve<Vedの領域に入った場合であっても、デューティ比D(パルス幅)は負荷電流に歪を発生しない0.4に固定され、この状態において、周波数fの可変制御により負荷電流Irを増加させるフィードバック制御が行われる。なお、この際、Ve<Vedの領域からVed≦Veの可変範囲に戻ったなら、ステップS2〜S4に基づくデューティ比Dを可変制御する処理を行う。図4は、以上の制御方法における誤差電圧Veに対する周波数fとデューティ比Dの関係を原理的に示したものである。
【0031】このように、本実施例に係る制御方法によれば、負荷電流Irの波形に歪を生じないデューティ比Dの可変範囲Dd≦D≦Du(0.4≦D≦0.6)では、駆動信号Scに対するデューティ比Dの可変制御が行われるとともに、この可変範囲Dd≦D≦Duを外れた領域、即ち、負荷電流Irの波形に歪が生じる領域では、デューティ比Dを固定した状態で駆動信号Scに対する周波数fの可変制御が行われるため、蛍光管2の寿命を延ばすことができると同時に、十分な制御範囲を確保することにより余裕のある安定した制御を行うことができる。
【0032】以上、実施例について詳細に説明したが、本発明はこのような実施例に限定されるものではなく、細部の回路構成,数値等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に、変更,追加,削除することができる。例えば、インバータ回路3,PWM処理回路5,VCO回路6等は、同様の機能を有する他の回路(回路構成)により置換することができる。また、実施例は、誤差電圧Veが下限電圧Ved未満及び上限電圧Veuを越えたなら、駆動信号Scの周波数fを可変制御する場合を示したが、誤差電圧Veが下限電圧Ved未満又は上限電圧Veuを越えることのいずれか一方の条件に従って駆動信号Scの周波数fを可変制御してもよい。
【0033】
【発明の効果】このように、本発明に係る蛍光管点灯装置の制御方法は、予め、デューティ比に対する所定の可変範囲を誤差電圧に対する下限電圧と上限電圧により設定し、誤差電圧が下限電圧以上及び上限電圧以下では、駆動信号のデューティ比を可変制御するとともに、誤差電圧が下限電圧未満及び/又は上限電圧を越えたなら、駆動信号の周波数を可変制御することにより、負荷電流が目標値となるように制御するため、蛍光管の寿命を延ばすことができると同時に、十分な制御範囲を確保することにより余裕のある安定した制御を行うことができるという顕著な効果を奏する。
【出願人】 【識別番号】000214836
【氏名又は名称】長野日本無線株式会社
【出願日】 平成12年11月30日(2000.11.30)
【代理人】 【識別番号】100088579
【弁理士】
【氏名又は名称】下田 茂
【公開番号】 特開2002−170694(P2002−170694A)
【公開日】 平成14年6月14日(2002.6.14)
【出願番号】 特願2000−364462(P2000−364462)