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【発明の名称】 |
面状発熱体およびこれを用いた熱機器 |
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【氏名】野澤 真太郎 【氏名】米山 充 【氏名】朝見 直仁 【氏名】阿部 憲生 【氏名】前田 明広 【氏名】永山 一巳 |
【課題】伸縮、屈曲されても電極部および発熱部が断線することがないようにする。
【解決手段】電気的導体材料からなる電極部1a、1bと、電極部1a、1bと電気的に接続された自己温度制御機能を有する発熱部2とを備え、電極部1a、1bあるいは発熱部2に柔軟性材料を混合して、可撓性を有する面状発熱体とするものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電極部と、前記電極部と電気的に接続された自己温度制御機能を有する発熱部とを備え、前記電極部あるいは発熱部の一部に柔軟性材料を混合した面状発熱体。 【請求項2】 柔軟性材料を、ウレタン系樹脂、あるいはポリエステル系樹脂の少なくとも一方とした請求項1に記載の面状発熱体。 【請求項3】 電極部と発熱部を、可撓性を有する基材の少なくとも一部に設けた請求項1または2に記載の面状発熱体。 【請求項4】 可撓性を有する基材を、繊維または皮革、ゴムとした請求項3に記載の面状発熱体。 【請求項5】 電極部あるいは発熱部の少なくとも一部を、導体皮膜とした請求項1〜4のいずれか1項に記載の面状発熱体。 【請求項6】 導体皮膜を印刷工法によって形成した請求項5に記載の面状発熱体。 【請求項7】 電極部の導体皮膜の膜厚を5〜40μmとした請求項5または6に記載の面状発熱体。 【請求項8】 発熱部の導体皮膜の膜厚を10〜100μmとした請求項5〜7のいずれか1項に記載の面状発熱体。 【請求項9】 電極部あるいは発熱部の少なくとも一部が可撓性を有する請求項1〜8のいずれか1項に記載の面状発熱体。 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか1項に記載の面状発熱体を有する熱機器。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、自己温度制御機能を有する床暖房、電気カーペット、畳暖房、車載用シートヒーター等で用いられる面状採暖具や、湯沸器や炊飯器等で用いられる保温器等の面状発熱体に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来の面状発熱体を、図5に示す。107は電気絶縁性を有する基材であり、基材107上に導電性を有する導体皮膜で構成された一対の母電極101a、101bと、この一対の母電極101a、101bから分岐した分岐電極106a、106bが構成されている。さらに母電極101aから分岐した分岐電極106aと、母電極101bから分岐した分岐電極106bは、一定の間隔で互い違いになるように配置されている。102は分岐電極105a、106b上に配置された発熱部であり、自己温度制御機能を有しており、分岐電極106a、106bと電気的に接続されている。103は電源、105a、105bは電源103と母電極101a、101bとを接続する接続線である。104a、104bは、接続線105a、105bと母電極101a、101bとの接続部であり、先端にメガネ端子をカシメた接続線105a、105bをハトメを用いて母電極101a、101bにカシメて接続してある。 【0003】以上の構成により、電源103から供給された電圧により、分岐電極106a、106bの間に電位差が生じ、この電位差によって発熱部102に電流が流れ発熱部102が発熱する。なお、この自己温度制御機能を有する発熱部102は、通電すると温度が上昇するとともに、ある温度に到達すると抵抗値が急激に増加し自己温度制御を行うという特性を有している。そして、主な用途としては車両外部に設置されるバックミラーを加熱するために使用されていた。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の面状発熱体は、スクリーン印刷等の印刷工法によって、鏡等の可撓性のない基板に、導体皮膜で構成された電極部および自己温度制御機能を有する発熱部を形成するものが一般的であり、可撓性を有していないために、床暖房、電気カーペット、畳暖房、車載用シートヒーター等の面状発熱体など柔軟性を要求される製品では利用できなかった。 【0005】また、基材として伸縮性あるいは可撓性のある紡織繊維や多少の可撓性を有するポリエステルフィルムなどを基材として用いたとしても、電極部、発熱部が共に可撓性を有していないために、屈曲により断線が発生してしまい、床暖房、電気カーペット、畳暖房、車載用シートヒーター等に応用するのは実用上困難であった。 【0006】 【課題を解決するための手段】前記従来の課題を解決するために、本発明の面状発熱体は、電極部と、前記電極部と電気的に接続された自己温度制御機能を有する発熱部とを備え、前記電極部もしくは発熱部の一部に柔軟性材料を混合したものである。 【0007】本発明によれば、電極部および発熱部の少なくとも一部に柔軟性材料を混合することにより、可撓性を有する面状発熱体を提供することが可能となり、電極部あるいは発熱部が伸縮されても断線することがなく、電気カーペットあるいは車載用シートヒーター等、容易に屈曲、伸縮を受ける製品に対しても利用が可能となる。 【0008】 【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、電極部と、前記電極部と電気的に接続された自己温度制御機能を有する発熱部とを備え、前記電極部もしくは発熱部の少なくとも一部に柔軟性樹脂を混合することにより、可撓性を有する面状発熱体を提供でき、従来応用が難しかった電気カーペットなど、可撓性を必要とされる採暖具に利用できるのである。 【0009】請求項2に記載の発明は、前記柔軟性材料の具体的材料として、ウレタン系樹脂、あるいはポリエステル系樹脂を採用したものであり、これにより十分な可撓性を得ることができるのである。 【0010】請求項3に記載の発明は、電極部と発熱部を可撓性を有する基材の少なくとも一部に設けることにより、柔軟性を維持しつつ、機械的強度を向上させることができるので、車載用シートヒーターなど、可撓性と共に、機械的強度、耐久性が要求される採暖具に対して利用が可能となる。 【0011】請求項4に記載の発明は、基材の材料として、繊維または皮革を採用したものである。 【0012】請求項5、6に記載の発明は、電極部あるいは発熱部の少なくとも一部を導体皮膜としたもので、これにより電極部と発熱部を伸縮性のある基材の上に印刷工法によって膜状に形成することが可能となり、大量生産による生産性の効率化が図れ、製造コストの削減も可能になる。 【0013】請求項7、8に記載の発明は、電極部及び発熱部の皮膜の厚みを、それぞれの最適値に限定したもので、これにより、面状発熱体としての柔軟性と信頼性を両立できるものである。 【0014】請求項9に記載の発明は、電極部あるいは発熱部の少なくとも一部が可撓性を有する様に構成したもので、必要な部分のみに柔軟性を持たせたものである。 【0015】請求項10に記載の発明は、本発明による面状発熱体を、具体的な製品である電気カーペット、保温器などに利用したものである。 【0016】 【実施例】以下、本発明の実施例について図面に基づいて説明する。 【0017】(実施例1)図1は本発明の実施例1の面状発熱体の構成を示す外観図である。図2は、図1に示す面状発熱体のA−A断面図である。図1において、1a、1bは対を成した電極部であり、この電極部1a、1bと電気的に接続された発熱部2が構成されている。ここで、電極部1a、1bもしくは発熱部2は、柔軟性材料を混合した材料により形成されており、面状発熱体自体が可撓性を有している。そして、電極部1a、1bへの電源供給は、接続線5a、5bにより電源3から行われる。電極部1a、1bと接続線5a、5bの接続は、ハトメとメガネ端子からなる接続部4aおよび4bで行われている。 【0018】次にこの第1の実施例における動作を説明する。図2に示すように自己温度制御機能を有する発熱部2は電極部1a、1bと電気的に接続されている。電源3としてバッテリー等のDC電源を用いて、電極部1aにプラス電位、電極部1bにマイナス電位を印加すると電流Iは電極部1aから発熱部2を通って電極部1bの方向に流れて発熱部2が発熱する。発熱部2は、通電により温度が上昇し、ある温度に到達すると抵抗値が急激に増加し、一定の温度を維持するように自己温度制御が働くのである。 【0019】なお、柔軟性材料の具体的な材料として、ウレタン系樹脂あるいはポリエステル系樹脂を用いることで可撓性を有する面状発熱体を得ることができた。 【0020】さらに、図示はしていないが、上記の面状発熱体は、可撓性を有する基材上の一部、あるいは全面に、一体に形成することも可能である。 【0021】このように、電極部と発熱部を可撓性を有する基材上に一体に形成することにより、基材の有する機械的強度により、柔軟性を維持しつつ、面状発熱体自身の機械的強度の向上が図れ、種々の応用が可能となる。 【0022】なお、可撓性を有する基材としては、縦糸と横糸を用いて織った織物、ベッチン、コール天、タオル、ビロードなどのパイル組織による布、平編、ゴム編、パール編、タック編、浮編、パイル編、レース編、シングルデンビー編、シングルバンダイク編、ダブルデンビー編、ダブルバンダイク編などの編物、更にニードルパンチなどによって基布に綿を打ち込んだ不織布、あるいは人工皮革、合成皮革、ゴムなどが利用可能である。 【0023】さらに、可撓性を有する基材とするために、構成的に基材の一部をくり抜き、基材の突張りを解消することができる。 【0024】さらに、電極部あるいは発熱部を、印刷工法で形成が可能な導体皮膜で構成することにより、大量生産による生産性の効率化が図れ、製造コストの削減も可能になる。 【0025】この場合、印刷工法用の電極材料としては、銀ペースト、銅ペースト等が利用可能である。 【0026】なお、実験によると、電極部の導体皮膜の膜厚は、基材の材質により最適値が異なるが、5〜40μmの間で選択することで、良好な柔軟性と安定した電気的安定性、及び生産性を得ることができた。 【0027】また、同様に、発熱部の膜厚を、10〜100μmとすることで、発熱部全体の熱的均一性、及び良好な柔軟性を得ることができた。 【0028】また、電極部および発熱部の配線パターンの形成方法として印刷工法を用いて実現したが、塗布した材料を乾燥工程で定着させる一般的な印刷工法の他に、この導電性材料にUV硬化材料を混入して紫外線により材料の定着を行う工法も考えられる。また他の工法として、たとえば粉体で形成した導電性材料を用いて静電塗工によっても同様の配線パターンを形成することも可能である。 【0029】なお、電極部1a、1bあるいは発熱部2の内、可撓性を必要とされる部分、たとえば折り曲げられる部分に限定して、部分的に柔軟性を有する材料を配置することで、必要最小限の部分を可撓性を有するように構成することも可能である。 【0030】また、本実施例では、電源3としてDC電源を用いて説明したが、発熱部2の自己温度制御機能を有する発熱部の材料をAC電源に対応した特性を有する材料とすれば、電源3をAC電源としても同様の効果とすることができるのはいうまでもない。 【0031】本発明の面状発熱体は、、例えば図3のような電気カーペットに代表される電気採暖具への利用が考えられる。図3において、8は発熱面で、内部に発熱部9を備えている。10は操作部で、発熱部9を温度制御するとともに、所望の温度に調整することが可能となっている。11は電源コードであり、電源を供給する。 【0032】以上の構成によって、使用者は発熱面8の上に載り採暖する。また、図4のような炊飯器等の保温器にも用いることができる。12は発熱部であり、13の保温対象物を熱する。14は外郭で、発熱部12および保温対象物13を覆って断熱するとともに外部から保護する。15は電源コードであり、電源を供給する。以上の構成によって、保温対象物12を保温することができる。その他の具体的な商品としては、電気ひざかけ、電気毛布、足温器、床暖房、壁暖房、畳床暖房、電気フトン、電気座布団、風呂用暖房マット、暖房ジャケット、暖房手袋、カバー付き暖房便座、車載用シートヒーターなどの電気採暖具あるいは保温器等の熱機器が挙げられる。 【0033】 【発明の効果】以上のように本発明によれば、電極部と、電極部と電気的に接続された自己温度制御機能を有する発熱部とを備え、前記電極部あるいは発熱部の一部に柔軟性材料を混合することにより、可撓性を有する面状発熱体を得ることが可能となり、床暖房、電気カーペット、畳床暖房、車載用シートヒーター等のように容易に屈曲、伸縮される商品に利用することができる。 【0034】また、電極部および発熱部については、可撓性を有する薄膜状態に形成することによって、印刷工法等によって容易で安価に、そして安定して屈曲性能の優れた面状発熱体を提供できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005821 【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年8月3日(2000.8.3) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100097445 【弁理士】 【氏名又は名称】岩橋 文雄 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−50460(P2002−50460A) |
| 【公開日】 |
平成14年2月15日(2002.2.15) |
| 【出願番号】 |
特願2000−235435(P2000−235435) |
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