| 【発明の名称】 |
コネクタ端子 |
| 【発明者】 |
【氏名】今井 裕次郎
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| 【要約】 |
【課題】異サイズの電線に共用しても、電線の引張強度を常に確保できるコネクタ端子を提供すること。
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 端子本体の対向する側壁に形成され、電線を保持するインシュレーション・バレルを有するコネクタ端子であって、上記インシュレーション・バレルは、一方の側壁を上方に延設し、保持される電線の側面が当接するように内側に折り曲げておくとともに、他の側壁を上方に延設し、保持される電線のほぼ上半分を取り巻いて上記折り曲げ部分まで巻き曲げ可能としたものであることを特徴とするコネクタ端子。 【請求項2】 上記インシュレーション・バレルの巻き曲げ部分と折り曲げ部分とを、端子本体の長さ方向に複数対形成し、かつ隣り合う一対の巻き曲げ部分と折り曲げ部分とを交互に異なる側壁に形成したことを特徴とする請求項1に記載のコネクタ端子。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、異サイズの電線に共用できるコネクタ端子に関する。 【0002】 【従来の技術】図8は従来の圧接端子の全体構成を示す斜視図、図9はそのインシュレーション・バレル回りの平面図、図10はそのインシュレーション・バレルの構造を示す断面図であって、(a)は電線挿入前の状態を示す軸直角方向の断面図、(b)は電線挿入後の状態を示す軸直角方向の断面図である。 【0003】例えば車内の電気配線体であるワイヤーハーネスには、極めて多数本の電線が用いられる。この多数本の電線の中には、異なる種類の電線であっても同一種類のコネクタが使用されるものがある。 【0004】コネクタに設けられる端子の一例としての圧接端子2は、図8,図9に示すように、導電性金属板をプレス等で所定の展開形状に打ち抜いた後に略U字状に折り曲げて、底壁部と両側壁部2a,2bを形成すると共に、一方の側壁部2aには、電線3’に圧接するスロット2d,2dを有する一対の圧接板2e,2eを形成している。上記圧接端子2では、電線3’に矢印で示すような軸直交方向Aの引張力が加わると、電線3’がスロット2d,2dから抜け外れやすかった。 【0005】そこで、従来は、図10(a)に示すように、圧接端子2の両側壁部2a,2bに、該両側壁とともにインシュレーション・バレルを構成する帯状部分(以下、この部分を単に「インシュレーション・バレル」という。)2h’,2g’を形成し、一方のインシュレーション・バレル2h’の上部2k’を他方のインシュレーション・バレル2g’の先端2i’に近接するまで内方に巻き曲げて電線3’を保持するように変形することで、電線3’を加締めていた。 【0006】その際、インシュレーション・バレル2h’,2g’における加締め厚さであるハイトHが、電線3’の被覆部の太さに応じた最適値に設定される必要がある。すなわち、ハイトHが電線3’の被覆部の太さに対して小さめに設定されると、被覆が切断されるおそれがあり、逆に大きめに設定されると、軸方向Bの引張力に対する強度不足となるおそれがある。 【0007】したがって、一定幅の圧接端子2を異サイズの電線に共用する場合には、インシュレーション・バレル2h’の長さを変えてハイトHを調節することにより対応していた。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】しかし、例えば040サイズの圧接端子2で0.13sqのような極細の電線3を使用し、インシュレーション・バレル2h’,2g’でこの電線3を加締めたとすると、図11に示すように、電線3とインシュレーション・バレル2h’,2g’の内壁との間に余分な空間ができて固着力が不足するため、電線3に対する軸方向Bの引張強度が確保できないという問題があった。このため、電線3のサイズ毎に端子が必要となり、部品点数が増加するという問題もあった。 【0009】本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、異なるサイズの電線に共用しても、電線の引張強度を常に確保できるコネクタ端子を提供するものである。 【0010】 【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、端子本体の対向する側壁に形成され、電線を保持するインシュレーション・バレルを有するコネクタ端子であって、上記インシュレーション・バレルは、一方の側壁を上方に延設し、保持される電線の側面が当接するように内側に折り曲げておくとともに、他の側壁を上方に延設し、保持される電線のほぼ上半分を取り巻いて上記折り曲げ部分まで巻き曲げ可能としたものであることを特徴とするものである。 【0011】上記構成によれば、インシュレーション・バレルの一方の側壁が上方に延設され、保持される電線の側面が当接するように内側に折り曲げられるので、バレル部の幅が保持される電線に応じて狭く設定される。そして、他の側壁が上方に延設され、保持される電線のほぼ上半分を取り巻いて上記折り曲げ部分まで巻き曲げ可能とされているので、通常サイズの電線に使用するコネクタ端子を、例えば極細の電線に使用した場合であっても、インシュレーション・バレルでその電線を加締めたときにその電線とインシュレーション・バレル壁との間に余分な空間ができなくなり、電線の圧縮により所要の固着力が得られるようになる。これにより、電線に軸方向の引張力が加わっても、インシュレーション・バレルで阻止され、電線が抜けて外れるおそれがなくなる。したがって、電線のサイズ毎の端子が不要となり、部品点数が少なくて済む。 【0012】請求項2記載の発明のように、上記インシュレーション・バレルの巻き曲げ部分と折り曲げ部分とを、端子本体の長さ方向に複数対形成し、かつ隣り合う一対の巻き曲げ部分と折り曲げ部分とを交互に異なる側壁に形成すれば、電線が蛇行状態で保持されるようになって、電線に大きな引張力が加わってもその電線が容易に抜けて外れるおそれがなくなる。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、本発明のいくつかの実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。なお、従来技術と同一構成・作用の箇所は同一番号を付して詳細な説明は省略する。 【0014】(実施形態1)図1は実施形態1の圧接端子の全体構成を示す斜視図、図2はそのインシュレーション・バレル回りの平面図、図3はそのインシュレーション・バレルの構造を示す断面図であって、(a)は電線挿入前の状態を示す軸直角方向の断面図、(b)は電線挿入後の状態を示す軸直角方向の断面図である。 【0015】コネクタに設けられる端子の一例である圧接端子2Aの端子本体の対向する両側壁部2a,2bには、該両側壁とともにインシュレーション・バレルを構成する帯状部分(以下、この部分を単に「インシュレーション・バレル」という。)2h,2gがそれぞれ形成されている。 【0016】図1,図2に示すように、上記側壁部2aに形成されるインシュレーション・バレル2hは、側壁部2aの後端付近から上方に向かってその側壁部2aと平行に長く突出されて、保持される電線3の被覆のほぼ上半分を取り巻くように内方へ巻き曲げるように設定されている。 【0017】一方、上記側壁部2bに形成されるインシュレーション・バレル2gは、側壁部2bの後端付近から上方に向かってその側壁部2bと平行に突出されて、先端2i付近が保持される電線3の側面に当接するように内方へ折り曲げられる。この折り曲げ後の頂部2jの軸直角方向の幅W1は、電線3のサイズに応じて適宜設定されるものである。 【0018】そして、電線3を圧接板2e,2eのスロット2d,2dに圧接挿入するが、このときには、図3(a)に示すように、インシュレーション・バレル2hは巻き曲げ前の状態であり、インシュレーション・バレル2gは挿入される電線3の側面に接触して外側へ若干変形するが、インシュレーション・バレル2h自体は電線3に何ら干渉しないので、電線3をスムーズに圧接端子2Aに圧接挿入することができる。 【0019】この圧接挿入の後に、図3(b)に示すように、インシュレーション・バレル2hを電線3のほぼ上半分を取り巻くように内方へ巻き曲げると、インシュレーション・バレル2hの先端2kがインシュレーション・バレル2gの頂部2jに当接し、電線3は変形してその回りに余分な空間が殆どなくなる。 【0020】したがって、インシュレーション・バレル2gの折り曲げ後の頂部2jの幅W1を、電線3のサイズに応じて調整しさえすれば、異なるサイズの電線3に対して、常に十分な圧縮力が働き、所要の固着力が得られるようになる。これにより、電線3に軸方向の引張力が加わっても、インシュレーション・バレル2h,2gで阻止され、電線3が抜けて外れるおそれがなくなる。したがって、電線3のサイズ毎の端子が不要となり、部品点数が少なくて済むようになる。 【0021】(実施形態2)図4は実施形態2の圧接端子の全体構成を示す斜視図、図5はそのインシュレーション・バレル回りの平面図であり、基本的には実施形態1の圧接端子2Aと同じ構造の圧接端子2Bであるが、ここでは、インシュレーション・バレル2h,2gを、両側壁部2a,2bの長さ方向に2対形成している。なお、3対以上を形成してもよい。 【0022】また、インシュレーション・バレル2h,2gの各対は、電線3の各対間での蛇行を許容するスペースを確保するため、軸方向に適当な間隔Pをもって設定される。さらに、電線3の各対間での蛇行を積極的に行わせるように、その各対を平面的に適当な角度を付けてもよい。 【0023】このように、一対のインシュレーション・バレル2h,2gを複数対で形成すると、電線3に対する軸方向の引張強度が向上するようになるが、特に、上述したように、隣り合う一対のインシュレーション・バレル2h,2gを交互に反対側の側壁部に形成すると、電線3が蛇行状態で保持されるから、電線3に対する軸方向の引張強度がより向上するようになる。 【0024】図6,図7は変形例に係るインシュレーション・バレルの構造を示す断面図である。以下、この変形例について説明する。 【0025】上記実施形態1,2では、インシュレーション・バレル2gの頂部2jは所定幅W1を持つように折り曲げられており、折り曲げ部の内壁面は側面部2bと平行となっているが、図6に示すように、その折り曲げ部の内壁面を下り傾斜させてもよい。この場合、電線3の側面は傾斜面で接触するが、電線挿入時の圧力により傾斜面の傾斜角度は変化するので、十分な接圧を得ることができる。 【0026】あるいは、図7に示すように、インシュレーション・バレル2gの頂部2jにインシュレーション・バレル2hの先端2kをオーバーラップさせてもよい。この場合、インシュレーション・バレル2hの巻き戻りにより、その先端2kがインシュレーション・バレル2gの頂部2jと離間してしまうおそれがなくなるので、良好な加締めを行うことができる。 【0027】また、上記実施形態2では、隣り合う一対のインシュレーション・バレル2h,2gを交互に反対側の側壁部に形成することとしたが、隣り合う一対のインシュレーション・バレル2h,2gを同一側の側壁部に形成することとしてもよい。この場合、実施形態1のインシュレーション・バレル2h,2gが複数対、平行配置されたものとなる。 【0028】さらに、上記実施形態1,2では、コネクタ端子として圧接端子2A,2Bを説明したが、本発明の適用範囲はこれに限らず、圧着端子等に適用してもよい。圧着端子の場合には、電線の芯線部を保持するワイヤー・バレルについてもインシュレーション・バレルと同様の構成とすることができる。また、本発明のコネクタ端子の適用範囲は車両用に限られず、例えば家電用のコネクタ端子にも適用することができるのはもちろんである。 【0029】 【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、請求項1記載の発明によれば、例えば通常サイズの電線を使用するコネクタ端子で極細の電線を使用する場合であっても、インシュレーション・バレルでその電線を加締めたときに、電線とインシュレーション・バレル壁との間に余分な空間ができなくなるため、常に十分な圧縮力を得ることができ、所要の固着力を得ることができる。これにより、電線に軸方向の引張力が加わっても、インシュレーション・バレルで阻止され、その電線が抜けて外れるおそれがなくなる。したがって、電線のサイズ毎の端子が不要となり、部品点数を減少させてコスト低減を図ることができる。 【0030】請求項2記載の発明によれば、電線が蛇行状態で保持されるようになって、電線にさらに大きな引張力が加わっても、その電線が容易に抜けて外れるおそれがなくなる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】395011665 【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所 【識別番号】000183406 【氏名又は名称】住友電装株式会社 【識別番号】000002130 【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年11月29日(2000.11.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100067828 【弁理士】 【氏名又は名称】小谷 悦司 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−170604(P2002−170604A) |
| 【公開日】 |
平成14年6月14日(2002.6.14) |
| 【出願番号】 |
特願2000−362553(P2000−362553) |
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