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【発明の名称】 キャップレスヒューズ及びその製造方法
【発明者】 【氏名】チュウ カン ウォン

【要約】 【課題】過渡圧力に耐えて物理的一体性を維持することができるキャップレスヒューズを提供する。

【解決手段】キャップレスヒューズは、中空ヒューズ胴部11と、ヒューズ胴部内のヒューズエレメント12と、ヒューズ胴部11のそれぞれの端部に挿入され、その端部およびヒューズエレメントに直接的に接続されたコイルばね16を有する端子ピン15とを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 両端部を有する中空ヒューズ胴部と、両端部を有し、前記ヒューズ胴部内に配置されたヒューズエレメントと、第1および第2端部を有する1対の端子ピンとを備えており、該端子ピンのそれぞれの第1端部は、前記ヒューズ胴部の両端部および前記ヒューズエレメントの両端部の対応する端部とに直接的に接続されているキャップレスヒューズ。
【請求項2】 前記端子ピンの第1端部の各々は、ばね圧力によって前記ヒューズ胴部に直接的に接続されたコイルばねを有する請求項1記載のキャップレスヒューズ。
【請求項3】 前記コイルばねは、前記ヒューズエレメントの対応する端部を収容するそれぞれの開口を規定している請求項2記載のキャップレスヒューズ。
【請求項4】 前記ヒューズエレメントの両端部は、それぞれ前記端子ピンの第1端部の前記コイルばねにはんだ付けされている請求項3記載のキャップレスヒューズ。
【請求項5】 前記ヒューズエレメントは、金属エレメントを巻装した電気絶縁材料製のコアを含む請求項1または3記載のキャップレスヒューズ。
【請求項6】 前記ヒューズエレメントは、金属被膜を有する電気絶縁材料製のコアを含む請求項1または3記載のキャップレスヒューズ。
【請求項7】 前記コアは、複数のグラスファイバを含む請求項6記載のキャップレスヒューズ。
【請求項8】 前記ヒューズ胴部の両端部は、金属被覆されており、前記端子ピンのそれぞれの第1端部は、前記ヒューズ胴部の金属被覆された両端部に溶接されている請求項1記載のキャップレスヒューズ。
【請求項9】 前記ヒューズ胴部の両端部は、金属被覆されており、各コイルばねは、前記ヒューズ胴部の両端部の対応する端部に接着された外側巻線を有する請求項2記載のキャップレスヒューズ。
【請求項10】 各コイルばねの前記外側巻線は、前記コイルばねのその他の巻線より大径である請求項8記載のキャップレスヒューズ。
【請求項11】 前記ヒューズエレメントは、金属エレメントを巻装したグラスファイバ製のコアを有する請求項1、3または8記載のキャップレスヒューズ。
【請求項12】 前記ヒューズエレメントは、金属被膜を有するグラスファイバ製のコアを有する請求項1、3または8記載のキャップレスヒューズ。
【請求項13】 キャップレスヒューズの製造方法であって、(a)両端部を有する中空のヒューズ胴部を準備する段階と、(b)両端部を有するヒューズエレメントを前記ヒューズ胴部内に配置する段階と、(c)1対の端子ピンを前記ヒューズ胴部および前記ヒューズエレメントに接続して、前記端子ピンが前記ヒューズ胴部の両端部および前記ヒューズエレメントの両端部の対応する端部に直接的に接続されるようにする段階とを含むキャップレスヒューズの製造方法。
【請求項14】 キャップレスヒューズの製造方法であって、(a)金属被覆された両端部を有する中空のヒューズ胴部を準備する段階と、(b)それぞれの直径を有する複数の巻線を備えたコイルばねをそれぞれ有する1対の端子ピンを準備する段階と、(c)前記コイルばねを前記ヒューズ胴部の両端部の対応する端部に挿入し、前記コイルばねがばね作用でその内部に保持されるようにする段階と、(d)両端部を有するヒューズエレメントを前記コイルばねの開口から前記ヒューズ胴部に挿入する段階と、(e)前記コイルばねを前記ヒューズエレメントの両端部と前記ヒューズ胴部の対応する端部とにはんだ付けする段階とを含み、はんだの固化によって前記コイルばねの巻線が互いに引き寄せられ、その結果として巻線の直径が増加するため、前記コイルばねを前記ヒューズ胴部の両端部内にさらに確実に保持することができるキャップレスヒューズの製造方法。
【請求項15】 前記ヒューズ胴部の両端部は、金属被覆されており、さらに、各コイルばねの外側巻線を前記ヒューズ胴部の両端部の対応する端部に接着する段階を含む請求項14記載のキャップレスヒューズの製造方法。
【請求項16】 各コイルばねの前記外側巻線は、前記コイルばねのその他の巻線より大径である請求項15記載のキャップレスヒューズの製造方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、管状電気ヒューズに関し、特にキャップレスヒューズ、およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この形式のヒューズは、中空のヒューズ胴部と、胴部内に延出したヒューズエレメントと、ヒューズエレメントの両端部が取り付けられている、胴部の端部を閉鎖するためのキャップと、キャップに接続された端子ピンまたはリードとを含む。
【0003】そのような従来型ヒューズの作用を説明すると、過電流がヒューズエレメントを流れた時、ヒューズエレメントが加熱されて溶解してから蒸発し、ヒューズ胴部内に過渡高圧が発生する。このため、キャップは、蒸発中もヒューズの物理的一体性を維持できるように胴部に取り付けられる必要がある。すなわち、蒸発中に、キャップはヒューズ胴部から離脱しないで、ヒューズ胴部内の高圧に耐えることができなければならない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、そのような過渡圧力に耐えて物理的一体性を維持することができるキャップレスヒューズを目的としている。そのようなキャップレス構造は、電気的に通じている露出面積を減少させた簡単で低コストのヒューズを可能にする。
【0005】本発明の他の特徴および利点は、添付の図面を参照した本発明の以下の説明から明らかになるであろう。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のキャップレスヒューズは、両端部を有する中空ヒューズ胴部と、両端部を有し、前記ヒューズ胴部内に配置されたヒューズエレメントと、第1及び第2端部を有する1対の端子ピンとを備えており、該端子ピンのそれぞれの第一端部は、前記ヒューズ胴部の両端部および前記ヒューズエレメントの両端部の対応する端部とに直接的に接続されている。
【0007】本発明のキャップレスヒューズの製造方法は、両端部を有する中空ヒューズ胴部を準備する段階と、両端部を有するヒューズエレメントをヒューズ胴部内に配置する段階と、1対の端子ピンをヒューズ胴部およびヒューズエレメントに接続して、端子ピンがヒューズ胴部の両端部およびヒューズエレメントの両端部の対応する端部に直接的に接続されるようにする段階を含む。
【0008】本発明のキャップレスヒューズの製造方法は、金属被覆された両端部を有する中空のヒューズ胴部を準備する段階と、それぞれの直径を有する複数の巻線を備えたコイルばねをそれぞれ有する1対の端子ピンを準備する段階と、前記コイルばねを前記ヒューズ胴部の両端部の対応する端部に挿入し、前記コイルばねがばね作用でその内部に保持されるようにする段階と、両端部を有するヒューズエレメントをコイルばねの開口からヒューズ胴部に挿入する段階と、コイルばねをヒューズエレメントの両端部とヒューズ胴部の対応する端部とにはんだ付けする段階とを含み、はんだの固化によってコイルばねの巻線が互いに引き寄せられ、その結果として巻線の直径が増加するため、コイルばねをヒューズ胴部の両端部内にさらに確実に保持する。
【0009】
【発明の実施の形態】図1を参照すると、本発明の一定の原理を説明するキャップレスヒューズ10の第1実施形態が示されている。キャップレスヒューズ10は、円形または他の断面形状を有してガラス、セラミックまたは他の電気絶縁材料で形成することができる中空のヒューズ胴部、すなわち中空胴部11を含む。ヒューズ胴部11内には、金属エレメントまたはエレメント14をらせん状に巻装するか、金属で被覆した、すなわち金属被膜を有するガラス、セラミック、グラスファイバーまたは他のファイバ製のほぼ直線的な電気絶縁材料製のコア13からなるヒューズエレメント12が配置されている。ヒューズ10はまた、1対の端子ピン15、15を含み、その各々の一端部が、端子を形成しているワイヤの直径よりわずかに大きいピッチを有する多重巻線コイルばね16を形成している。ばね16、16の各々は、中空胴部11の両端部の対応する端部に圧入される寸法であり、ばね圧力によってその内部に保持される。胴部11の端部は火仕上げ(fire polished)してもよいが、その内壁の端部分をスカッフィング処理することによって、胴部11内でのばね16、16のロックを増強してもよい。
【0010】ヒューズエレメント12の各端部は、コイルばね16、16によって規定され、形成された対応の開口にはめ込まれている。好ましくは、ヒューズエレメント12の端部は、中空のヒューズ胴部11の端部を閉塞することができる十分な溶融はんだでコイルばね16、16を満たすように、はんだ17によってそれぞれのばね16、16に取り付けられている。はんだ17は、コイルばね16、16の多重巻線16aを湿らせて埋め尽くすことによって、ヒューズエレメント12の金属エレメント14の蒸発に伴った電気的アークによる穿孔に耐えることができる十分な深さおよび熱質量を有するプラグを形成することができる。このように端子ピンの一端部は、ヒューズ胴部の両端部の対応する端部およびヒューズエレメントの両端部の対応する端部とに直接的に接続される。
【0011】図2を参照すると、1つまたは複数のほぼ直線的、波形または絡み合わせ状の金属エレメント14’からなるヒューズエレメント12’を用いたキャップレスヒューズ10の変形例が示されている。
【0012】次に図3を参照すると、キャップレスヒューズ10を製造、または組み立てるには、上述したヒューズ胴部および一対の端子ピンを準備し、端子ピン15、15のコイルばね16、16(1つだけを図示)を中空胴部11のそれぞれの端部に圧入し、コイルばねがばね作用でヒューズ胴部の内部に保持される。次に、ヒューズエレメント12(または12’)をコイルばね16、16に形成された開口から中空胴部11の内部に挿入し、配置する。
【0013】その後、図4に示されているように、ヒューズエレメント12(または12’)の端部をはんだ17によってコイルばね16、16(1つだけを図示)に取り付ける。溶融はんだが中空のヒューズ胴部11の、コイルばね16、16を収容している部分を満たすにつれて、それは外側から内へ固化して、液体から固体に変化する時にそれの体積が4%だけ減少する。これによって、各コイルばね16の巻線16aが互いに引き寄せられ(すなわち、ピッチが減少する)、その結果としてコイルばね16、16の直径がわずかに増加して胴部11の内側端壁をより強く押すため、コイルばね16、16が確実に固定される。さらに、はんだ17はフィラー(詰め物)としても機能するため、コイルばね16、16の外表面は、中空胴部11の内側端部の形状、凹凸、火仕上げおよびスカッフィングに好都合に一致することによって、さらに確実に保持される。
【0014】作用を説明すると、ヒューズ10は、キャップを備えていなくても、ヒューズエレメント12(または12’)の金属エレメント14(または14’)が蒸発する時にその物理的一体性を維持することができる。
【0015】次に図5を参照すると、本発明の他の変形例に係る実施の形態が示されている。この実施形態は、正方形または他の断面形状を有して好ましくはセラミック製の中空胴部21を含む。ヒューズ胴部21の端部22が金属被覆されている。1対の端子ピン23、23が胴部21のそれぞれの端部に取り付けられている。各端子ピン23の一端部が、図1の実施の形態に示されているように、多重巻線形状のコイルばね24を形成している。しかし、各ばね24の最外側巻線25は、他の巻線より大径すなわち、拡大された直径を有し(図7を参照)、ばね24、24をヒューズ胴部21の対応端部に挿入した時に胴部21の金属被覆端面に当接するように形成されている。ヒューズエレメント26がヒューズ胴部21内に配置され、その両端部がコイルばね24、24によって形成された開口にはめ込まれている。
【0016】図1に示された実施の形態と同様に、本実施の形態のヒューズエレメント26は、金属エレメント28をらせん状に巻装するか、それで被覆されたガラス、セラミックまたは他のファイバ製のほぼ直線的な電気絶縁コア27を有しており、また、図2に示されている第1の実施の形態の変形例と同様に、図6に示されているこの実施の形態の変形例は、ほぼ直線的または波形の金属エレメント28’を有するヒューズエレメント26’を含む。
【0017】キャップレスヒューズ20を製造、または組み立てるには、最初にヒューズ胴部21の端部22をはんだ付けに適した金属または合金で通常通りに金属被覆する。次に、図7に示されているように、コイルばね24、24(1つだけを図示)を中空胴部21の対応端部に挿入して、ばね24、24の大径巻線25、25を胴部21の端部である金属被覆端面22に当接して、またはそれに近接した位置に置く。はんだ付けまたは他の接着手段、たとえば、溶接を使用して、ばね24、24の最外側巻線25、25を中空胴部21のそれぞれの金属被覆端面に固定する。その後、ヒューズエレメント26(または26’)をコイルばね24、24によって形成された開口から胴部21に挿入する。次に、ヒューズエレメント26(または26’)の端部をはんだ29によって、中空ヒューズ胴部21の端部を閉塞することができる十分な溶融はんだでコイルばね24、24を満たすようにして取り付ける。はんだ29は、コイルばね24、24の多重巻線および最外側巻線25、25を湿らせて埋め尽くすことによって、エレメント28(または28’)の蒸発に伴った電気的なアークによる穿孔に耐えることができる十分な深さおよび熱質量を有するプラグを形成することができる。第1の実施の形態の場合と同様に、はんだの固化によって各コイルばね24のピッチが減少し、その結果としてコイルばねの直径が増加するため、コイルばねが確実に固定される。
【0018】作用を説明すると、キャップレスヒューズ10と同様に、キャップレスヒューズ20は、エレメント28(または28’)の蒸発によって発生する高い過渡内圧を受けた時にもその物理的一体性を維持することができる。図5から図7の実施の形態の目的は、図1から図4に示されている実施の形態の能力を超える高いピーク圧力が加わる状況において、中空胴部21および端子ピン23、23間の増強接合を行うことである。
【0019】以上に本発明をそれの特定の実施の形態に関連して説明してきたが、多くの他の変更、修正および他の使い方が当該技術分野の専門家には明らかになるであろう。したがって、本発明は以上の特定の開示によって制限されないで、請求項のみによって制限されることが好ましい。
【0020】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、過渡圧力に耐えて物理的一体性を維持することができるキャップレスヒューズを実現することができる。
【出願人】 【識別番号】501142467
【氏名又は名称】ベル ヒューズ, インク.
【出願日】 平成13年4月9日(2001.4.9)
【代理人】 【識別番号】100076233
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 進
【公開番号】 特開2002−56760(P2002−56760A)
【公開日】 平成14年2月22日(2002.2.22)
【出願番号】 特願2001−110243(P2001−110243)