| 【発明の名称】 |
電気機械式データ入力機構及び電子デバイス |
| 【発明者】 |
【氏名】セポー サルミネン
【氏名】テルホ カイクランタ
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| 【要約】 |
【課題】1組の押しボタンとして機能する、構成が単純な電気機械式データ入力機構を実現する。
【解決手段】データ入力機構200 は、第1の面211 と、この面上に導電結合エリア107 とを持つ第1の構造構成体210 及び、第1の面に隣接し、この面から空隙で隔てられた第2の面212 を持つ第2の構造構成体220 を有する。この機構は導電結合エリアに隣接するドーム様部材102 と、この部材に隣接して、第2の面から延伸するアクチュエータ105 とをさらに有する。また、ある加圧エリア内で、第2の構造構成体の弾性特性が実質的に均一で、第1と第2の構造構成体が、ドーム様部材だけを介して互いに隔てられ、互いに対して動くように構成され、その結果これらの構造構成体を互いの方へ押す力の影響によってアクチュエータがドーム様部材の方へ動く。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電気機械式データ入力機構(200、300、700、750、760)であって、第1の構造構成体(210、710)と、前記第1の構造構成体に対して動くように構成される第2の構造構成体 (220、720)と、前記第1の構造構成体の一部として、第1の面(211)と、前記第2の構造構成体の一部として、前記第1の面に隣接して位置し、空隙によって前記第1の面から隔てられた第2の面(212)と、前記第1の面上の導電結合エリア(107)と、前記第1と第2の面との間にあり、前記導電結合エリアに隣接するドーム様部材(102)であって、前記導電結合エリアに隣接する導電面を有するドーム様部材(102)と、前記第2の面から延伸して、前記ドーム様部材に隣接して位置するアクチュエータ(105)と、を有する機構であって、前記第1と第2の構造構成体を互いの方へ押す力を働かせる加圧エリアであって、前記ドーム様部材が実質的に配置される範囲となる加圧エリアを設ける機構において、前記加圧エリア内で、前記第2の構造構成体の弾性特性が実質的に均一であり、前記第1と第2の構造構成体は、前記ドーム様部材だけを介して互いから隔てられて前記加圧エリア内に在り、前記加圧エリア内のある領域に対して働き、また前記第1と第2の構造構成体を互いの方へ押す加圧力の影響によって、前記第1と第2の構造構成体が互いに対して動くように構成され、その結果、アクチュエータがドーム様部材の方へ動くことを特徴とする電気機械式データ入力機構。 【請求項2】 前記電気機械式データ入力機構(202)において、前記第1の構造構成体と前記第2の構造構成体とが互いに対して構造構成体全体として動くように構成されることを特徴とする請求項1に記載の電気機械式データ入力機構。 【請求項3】 前記電気機械式データ入力機構(201)において、前記第2の構造構成体が、前記加圧力の影響によって弾性変形を受けるように構成され、その結果、前記部分および前記アクチュエータが前記ドーム様部材の方へ動くことを特徴とする請求項1に記載の電気機械式データ入力機構。 【請求項4】 前記第1の構造構成体が前記加圧力の影響によって弾性変形を受けるように構成され、その結果、前記部分および前記アクチュエータが前記ドーム様部材の方へ動くことを特徴とする請求項1に記載の電気機械式データ入力機構。 【請求項5】 前記第1の面上に第2の導電結合エリアと、前記第1と第2の面との間にあり、前記第2の導電結合エリアに隣接する第2のドーム様部材(102b)であって、前記第2の導電結合エリアに隣接する第2の導電面を有する第2のドーム様部材と、前記第2の面から延伸して、前記第2のドーム様部材に隣接して位置する第2のアクチュエータ(105b)と、をさらに有し、前記加圧エリア内の第1の領域(401a)に対して働く力の影響によって、前記第1と第2の構造構成体が互いに対して動くように構成され、その結果、前記アクチュエータが前記ドーム様部材(102a)の方へ動き、前記加圧エリア内の第2の領域(401b)に対して働く力の影響によって、前記第1と第2の構造構成体が互いに対して動くように構成され、その結果、前記第2のアクチュエータが前記第2のドーム様部材(102b)の方へ動くことを特徴とする請求項1に記載の電気機械式データ入力機構。 【請求項6】 前記加圧エリア内の第3の領域(402a)に対して働く力の影響によって、前記第1と第2の構造構成体が互いに対して動くように構成され、その結果、前記アクチュエータが前記ドーム様部材(102a)の方へ動き、前記第2のアクチュエータが前記第2のドーム様部材(102b)の方へ動くことを特徴とする請求項5に記載の電気機械式データ入力機構。 【請求項7】 前記加圧エリア内の第3の領域(403)に対して働く力の影響によって、前記第1と第2の構造構成体が互いに対して動くように構成され、その結果、前記電気機械式データ入力機構の一部を構成するすべてのアクチュエータが、前記電気機械式データ入力機構の一部を構成するドーム様部材(102a、102b、102c、102d)の方へ動くことを特徴とする請求項5に記載の電気機械式データ入力機構。 【請求項8】 前記第3の領域が前記加圧エリアのほぼ中央に在ることを特徴とする請求項7に記載の電気機械式データ入力機構。 【請求項9】 電気回路(500)をさらに有し、すべてのドーム様部材の導電エリアが、あるあらかじめ規定された時間の間前記対応する導電結合エリアと同時に接触している場合、前記電気機械式データ入力機構がその一部を構成するデバイスがパワー・オフ・モードに在るとき前記電気回路が第1の信号を生成し、前記デバイスがパワー・オン・モードに在るとき第2の信号を生成するように成すことを特徴とする請求項7に記載の電気機械式データ入力機構。 【請求項10】 前記ドーム様部材が前記加圧エリアの周囲の近くにほぼ左右対称に配置されることを特徴とする請求項1に記載の電気機械式データ入力機構。 【請求項11】 前記加圧エリアが多角形であり、前記ドーム様部材が前記加圧エリアのすみ近くに在ることを特徴とする請求項10に記載の電気機械式データ入力機構。 【請求項12】 前記加圧エリアが矩形であり、前記ドーム様部材が前記加圧エリアのすみ近くに在ることを特徴とすることを特徴とする請求項11に記載の電気機械式データ入力機構。 【請求項13】 前記加圧エリアが多角形であり、前記ドーム様部材が該多角形の加圧エリアの側辺の中点近くに在ることを特徴とする請求項10に記載の電気機械式データ入力機構。 【請求項14】 前記加圧エリアが矩形であることを特徴とする請求項13に記載の電気機械式データ入力機構。 【請求項15】 前記加圧エリアが円形であることを特徴とする請求項10に記載の電気機械式データ入力機構。 【請求項16】 前記加圧エリアが卵形であることを特徴とする請求項10に記載の電気機械式データ入力機構。 【請求項17】 前記加圧エリアが楕円形であることを特徴とする請求項10に記載の電気機械式データ入力機構。 【請求項18】 前記電気機械式データ入力機構(200、300、700)において、前記第2の構造構成体(301)が拡張部として前記アクチュエータを有するプレートであることを特徴とする請求項1に記載の電気機械式データ入力機構。 【請求項19】 前記プレートの少なくとも一部が透明であることを特徴とする請求項15に記載の電気機械式データ入力機構。 【請求項20】 前記電気機械式データ入力機構(300)が、前記第1と第2の構造構成体の間のプレート様部材であり、かつ表示素子(302)を有する第3の部材(302、303)をさらに有することを特徴とし、さらに、前記プレートの透明部分を通して、前記表示素子を用いて表示される情報を見ることができることを特徴する請求項19に記載の電気機械式データ入力機構。 【請求項21】 前記電気機械式データ入力機構(700)において、前記プレートが透明層(301)とプレート様表示素子(302)とを有し、前記透明層がアクチュエータの在る側ではない、前記プレートの反対側に在り、前記表示素子を用いて表示される情報を前記透明層を通して見ることができることを特徴する請求項19に記載の電気機械式データ入力機構。 【請求項22】 前記電気機械式データ入力機構(750)において、前記第1の構造構成体(710)がプレートであることを特徴とする請求項1に記載の電気機械式データ入力機構。 【請求項23】 前記電気機械式データ入力機構(750)において、前記プレートが透明層(301)と、プレート様表示素子(302)とを有し、前記透明層が、前記第1の表面ではなく、前記プレートの反対側に在ることを特徴とし、前記表示素子を用いて表示される情報が前記透明層を通して見ることができることを特徴する請求項22に記載の電気機械式データ入力機構。 【請求項24】 前記電気機械式データ入力機構(760)において、前記空隙が弾性材料(761)によって少なくとも部分的に満たされ、前記第1と第2の構造構成体が互いに対して動くことが可能であることを特徴とする請求項1に記載の電気機械式データ入力機構。 【請求項25】 前記第1と第2の面の間のドーム様部材の数が1であり、1つのアクチュエータが第2の面から延伸することを特徴とする請求項1に記載の電気機械式データ入力機構。 【請求項26】 前記第1と第2の面の間のドーム様部材の数が2であり、2つのアクチュエータが第2の面から延伸することを特徴とする請求項1に記載の電気機械式データ入力機構。 【請求項27】 前記第1と第2の面の間のドーム様部材の数が3であり、3つのアクチュエータが前記第2の面から延伸することを特徴とする請求項1に記載の電気機械式データ入力機構。 【請求項28】 前記第1と第2の面の間のドーム様部材の数が4であり、4つのアクチュエータが前記第2の面から延伸することを特徴とする請求項1に記載の電気機械式データ入力機構。 【請求項29】 電気機械式データ入力機構を有する電子デバイスにおいて、その電気機械式データ入力機構は、第1の構造構成体(210、710)と、前記第1の構造構成体に対して動くように構成される第2の構造構成体 (220、720)と、前記第1の構造構成体の一部として、第1の面(211)と、前記第2の構造構成体の一部として、前記第1の面に隣接して位置し、空隙によって前記第1の面から隔てられた第2の面(212)と、前記第1の面上の導電結合エリア(107)と、前記第1と第2の面の間にあり、前記導電結合エリアに隣接するドーム様部材(102)であって、前記導電結合エリアに隣接する導電面を有するドーム様部材(102)と、前記第2の面から延伸して、前記ドーム様部材に隣接して位置するアクチュエータ(105)と、を有し、さらにその電気機械式入力機構は実質的に、前記ドーム様部材が配置されている範囲内に前記第1と第2の構造構成体を互いの方へ押す力を働かせるための加圧エリアを設けて、前記加圧エリア内で、前記第2の構造構成体の弾性特性が実質的に均一であり、前記第1と第2の構造構成体が、前記ドーム様部材だけを介して互いから隔てられて前記加圧エリア内に在り、前記加圧エリア内のある領域に対して働き、また前記第1と第2の構造構成体を互いの方へ押す加圧力の影響によって、前記第1と第2の構造構成体が互いに対して動くように構成し、その結果、前記アクチュエータが前記ドーム様部材の方へ動くことを特徴とする電子デバイス。 【請求項30】 携帯用デバイスであることを特徴とする請求項29に記載の電子デバイス。 【請求項31】 携帯用通信デバイスであることを特徴とする請求項30に記載の電子デバイス。 【請求項32】 前記電子デバイス(600、610)が移動電話であることを特徴とする請求項31に記載の電子デバイス。 【請求項33】 前記電子デバイス(800)が腕時計の形状を有するデバイスであることを特徴とする請求項31に記載の電子デバイス。 【請求項34】 前記電子デバイス(900)がペンの形状を有するデバイスであることを特徴とする請求項31に記載の電子デバイス。 【請求項35】 前記電子デバイス(800)において前記第1の構造構成体(210)が該電子デバイスのシャーシ(801)であることを特徴とする請求項29に記載の電子デバイス。 【請求項36】 前記第2の構造構成体(220、720)が電子デバイスのシャーシ(801)であることを特徴とする請求項29に記載の電子デバイス。 【請求項37】 コンピュータであることを特徴とする請求項29に記載の電子デバイス。 【請求項38】 携帯用コンピュータであることを特徴とする請求項37に記載の電子デバイス。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は一般に電子デバイスに関連するデータ入力機構に関する。特に本発明は、小型の携帯用通信装置に特に適した入力機構に関する。 【0002】 【従来の技術】押しボタンやプレス・キーはある一定の機械的構造及びそれに伴う電気回路から構成される。ユーザーが電子デバイスの押しボタンやキーを押すと、ボタンの押下はそのデバイスの電気的入力信号に変換される。典型的には、押しボタンの機械部分はそれに伴う電気回路よりも多くのスペースを必要とする。 【0003】携帯用電子デバイスの典型的なユーザー・インターフェースは、少なくともいくつかの押しボタンやキーを備えている。例えば移動電話には、典型的には、ディスプレイ、数字用押しボタンおよび、適切なアクションを選択するためのいくつかの押しボタンがついている。携帯用電子デバイスがだんだん小型化するにつれて、押しボタン用のスペースが少なくなる。例えば、腕時計、ペン型またはペンダント型の通信装置などを考えてみればこのことは理解できよう。 【0004】1つの解決方法として押しボタンのサイズを小さくする方法が挙げられるが、これはデバイスが使い難くなるという結果を生じる可能性がある。非常に小さな押しボタンを備えた計算機付き腕時計はそのようなデバイスの1例であるが、その使いやすさはあまり満足できるものではない。別の簡単な解決方法として押しボタンの数を減らすという方法がある。本明細書で問題とするのは、たとえ携帯用通信装置のサイズが小型になっても、そのようなデバイスの機能が大きなサイズのデバイスの機能と通常同様であるという点である。このため、通常、押しボタンの数を減らすことは実行可能ではない。押しボタンの数を減らすさらなる理由として、例えば、高級感のあるデバイスを設計するという狙いやシンプルで頑丈な構造を得ることを目指すという理由などがある。 【0005】従来技術による押しボタンやキーボードでは、ボタンの押下が電気信号に変換され、通常次のように機能する。すなわち、ボタンが押されると、2つの導体ストリップ間に電気的接触が生じ、ボタンが定位置に在るとき、導体ストリップ間には電気的接触が生じない。典型的には、押しボタンの機械的構造は、ユーザーがボタンの押下を止めると自動的に定位置(アップ位置)へ戻るようになっている。 【0006】図1は、従来技術による典型的押しボタン構造の断面を図示するものである。ボタン104は典型的には、小さな直径を持つ上部と、基底部とを有し、この基底部の方が大きな直径を持ち、中空である。本明細書では、ボタンとは平らなボタン104のことを指し、押しボタンという用語はボタン104を含む機械的構成全体を意味するものとする。回路基板101に面するボタン104の表面は典型的には円形のリムである。ボタン104の底部には1つの開口部が存在し、この開口部によってドーム102の覆いが可能になっている。ボタンがアップ位置に在るとき、ドーム102がその規定位置になるだけの空間が存在する。ボタン104はアクチュエータ105を持ち、ボタン104が押下されたとき、このアクチュエータによってドーム102は下へ押される。ドーム102はバネとして働き、ユーザーがボタン104の押下を止めると、ドームは規定位置へ復帰し、同時にアップ位置へボタンを押し戻す。アクチュエータ105は必要である。なぜなら、ボタン104の表面全体がドーム102に対して押されるようなことがあった場合、ドーム102のバネとしての効果が失われる場合があり、回路基板101と接触するドームの下部表面を押す必要がある力の方が、アクチュエータ105を使用するときよりも大きくなるからである。典型的には、ボタン104の上部は剛性があり、垂直方向へのボタン104の動きはボタン104の上部と基底部とを接続する薄いリムに因って生じる。ボタン104の材料はリムを撓ませることができるほど弾性のあるものでなければならない。ボタン104は例えばゴムなどで製造することができる。 【0007】回路基板101はボタン104の押下を検出するのに必要な回路を有する。ドーム102の下部表面の導電エリアは、例えば2つの導体ストリップ107などに対して押され、導体ストリップ間の電気的接触によってボタンの押下が示される。ドーム全体が導電材料でつくられている場合、導電性ストリップからドームのリムを絶縁するために個々の絶縁層103を設けてもよい。回路からドームのリムを絶縁する別の方法として多層回路基板を用いる方法がある。さらなるオプションとして、絶縁材料でドームをつくり、ドーム102の凹面を成す表面の適切な領域に導電層を蒸着するオプションがある。 【0008】図1にはボタン用の開口部を持つカバー106も示されている。典型的には、カバーに必要な材料とカバーの質量とを最小限にするために、カバーの断面形状は均一ではない。ボタン104の高さは通常数ミリメートルである。キーボードのボタンは典型的にはその基底部で互いに接続されていて、キー・マットを形成する。非均一な断面を持つことのできるカバーの固定化およびキーまたはキー・マットの相互のしっかりとした固定化は難しいので、典型的には防水用プッシュ・キー機構を得ることはきわめて困難である。 【0009】移動通信装置には典型的には、数字入力用キーボードと、いくつかの個々の押しボタンと、ディスプレイとがデバイスの前面に存在する。デバイスが小型になればなるほど、前面とディスプレイ及び様々な押しボタン用のスペースとが通常狭くなる。典型的には、ディスプレイ用などのために十分なスペースをとっておくことが必要である。押しボタンが小さすぎると正しいボタンを押すことが困難となるので、ボタン・サイズの小型化は良い解決方法ではない。さらに、小型のデバイスに多くの小さなボタンをつけることは、高級感のある優れたデザインのデバイスであるという印象を通常与えない。小さな押しボタンを備えた機械的構造に起因していくつかの問題が生じる場合もある。これらの問題は小さな押しボタンがデバイスの側面に配置される場合にも生じる。別の解決方法として、押しボタンの数を減らすという方法がある。しかし残念ながら、通信装置の機能は典型的には非常に多目的に使用されるので通信装置を便利に利用するためには、デバイスは典型的には少なくとも2、3個の押しボタンを備えている必要がある。 【0010】この設計目的および防水用デバイスの達成のために、押しボタンをつける必要がないようにすることが得策であるかもしれない。これを行なう1つの方法として、タッチ式ディスプレイの利用がある。タッチ・スクリーンの利点には、少なくとも押しボタンのないデバイスを設計する自由と、ディスプレイおよび入力手段の双方用として同じ領域を利用する自由が含まれる。このようなディスプレイの欠点として、比較的コストが高く、押しボタンの感触を欠くという点がある。ユーザーは自分がいつキーを押しているかや、ディスプレイ上のある位置を実際に指しているかをどうかを感じることができない。ボタンを押す感触は典型的にはデバイスの使用を快適なものにする。 【0011】特許出願WO98/29886に押しボタン機能とディスプレイとを統合する方法が記載されている。ディスプレイの構造の第1プレートがヒンジを用いて傾くように設けられる。この第1プレートは1つの表面から延伸する導電性アクチュエータを備え、第2のプレートの表面に対応する導電結合エリアが存在する。このディスプレイは、第1プレートが軸の周りに傾きを調節可能となるように装着することができる。このようにして2つの導電性アクチュエータを第1プレートに対して配置することが可能である。第1プレートがプレートの中央の1つの点で支持されている場合、さらに多数の(例えば4つの)導電性アクチュエータを第1プレートに対して配置することができる。導電性アクチュエータと導電結合エリアとの間の接触は第1プレートの傾きの調節によって行われる。WO98/29886に記載されているバーチャル・タッチスクリーンの構成は複雑であり、多くの個別の部品を必要とする。したがってこの構成はおそらくきわめて困難でかつ費用のかかる解決方法となろう。さらに、このバーチャル・タッチスクリーンを用いて防水デバイスをつくることは容易ではない。 【0012】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、1組の押しボタンとして、あるいは、キーボードとして、また、電子デバイスの別の一部として機能するデータ入力機構を提示することである。本発明のさらなる目的は、押しボタンと関連する触感を保つデータ入力機構である。本発明のさらなる目的はディスプレイおよび1組の押しボタンとして機能するデータ入力機構である。好適には、このデータ入力機構は防水性があり、構成が単純であることが望ましい。 【0013】 【課題を解決するための手段】本発明の目的は、アクチュエータを有する単一の可動部であって、ドームを介して、ドームと関連する導電結合エリアを含む第2の部分から隔てられる可動部を用いて、電気機械式データ入力機構に関連するドームを覆うことにより達成される。 【0014】本発明による電気機械式データ入力機構は、第1の構造構成体と、前記第1の構造構成体に対して動くように構成される第2の構造構成体と、前記第1の構造構成体の一部として、第1の面と、前記第2の構造構成体の一部として、前記第1の面に隣接して位置し、空隙によって前記第1の面から隔てられた第2の面と、前記第1の面上の導電結合エリアと、前記第1と第2の面の間で、かつ、前記導電結合エリアに隣接して、導電結合エリアに隣接する導電面を持つドーム様部材と、第2の面から延伸して、各ドーム様部材に隣接して位置するアクチュエータと、を有し、さらに、第1と第2の構造構成体を押す力を互いに向かって働かせるための加圧エリアを設け、実質的に該加圧エリア内にドーム様部材が配置され、さらに、その機構が、加圧エリア内で第2の構造構成体の弾性特性が実質的に均一であり、前記第1と第2の構造構成体が加圧エリア内に在り、ドーム様部材だけを介して相互に隔てられ、加圧エリア内の領域に対して働き、また前記第1と第2の構造構成体を互いの方へ押す加圧力の影響によって、前記第1と第2の構造構成体が互いに対して動くように構成され、アクチュエータがドーム様部材の方へ動くことを特徴とする。 【0015】本発明はまた電気機械式データ入力機構を有する電子デバイスにも関し、該電気機械式データ入力機構は、第1の構造構成体と、前記第1の構造構成体に対して動くように構成される第2の構造構成体と、前記第1の構造構成体の一部として、第1の面と、前記第2の構造構成体の一部として、前記第1の面に隣接して位置し、空隙によって前記第1の面から隔てられた第2の面と、前記第1の面上の導電結合エリアと、前記第1と第2の面の間で、かつ、前記導電結合エリアに隣接して、導電結合エリアに隣接する導電面を持つドーム様部材と、第2の面から延伸して、ドーム様部材に隣接して位置するアクチュエータと、を有し、さらに、その機構が、第1と第2の構造構成体を押す力を互いに向かって働かせるための加圧エリアであって、実質的に、その内部にドーム様部材が配置される加圧エリアを設け、さらに、前記電子デバイスが、加圧エリア内で第2の構造構成体の弾性特性が実質的に均一であり、前記第1と第2の構造構成体が加圧エリア内に在り、ドーム様部材だけを介して相互から隔てられ、加圧エリア内の領域に対して働き、また第1と第2の構造構成体を互いの方へ押す加圧力の影響によって、前記第1と第2の構造構成体が相互に対して動くように構成され、アクチュエータがドーム様部材の方へ動くことを特徴とする。 【0016】本発明による電気機械式データ入力機構は2つの構造構成体を有し、これらの構成体は少なくとも加圧エリアにおいて典型的にはほぼプレート様であり、入力機構に関連するアクチュエータは第2の構造構成体の一部である。さらにこの機構は、第1の構造構成体の一部である第1の面と、第2の構造構成体の一部である第2の面との間に少なくとも1つのドーム様部材を有する。少なくとも1つのアクチュエータが第2の面から延伸し、第1の面上に少なくとも1つの接続する結合領域が存在する。第1の面と第2の面との間には空隙が存在し、ドーム様部材はそれぞれのアクチュエータおよびそれぞれの導電結合エリアの双方に隣接する。各ドーム様部材はそれぞれの導電結合エリアに面する導電性エリアを有する。 【0017】第1と第2の構造構成体を互いへ向かって押す力が働くとき、第1と第2の構造構成体は互いに対して動くように設けられる。第1と第2の構造構成体は加圧エリア内でドーム様部材によって相互から隔てられる。加圧エリアの外側で、第1と第2の構造構成体が互いと機械的に結合される可能性がある。加圧エリアの外側での可能な機械的接続にもかかわらず、ドーム様部材によってドームの位置で第1と第2の構造構成体間の距離の下限が決定され、ドーム様部材がその形状を変えるにつれて、第1と第2の構造構成体間の距離は変化する。ドームが存在する位置で、第1と第2の構造構成体間の距離が、ドームの高さより大きくなることはあり得ても、小さくなることはあり得ない。慣性座標系に関して、第1の構造構成体、第2の構造構成体あるいはこの双方の構成体のいずれかが動く可能性がある。本発明による電気機械式データ入力機構では、第1と第2の構造構成体が、典型的にはアクチュエータの近くで、加圧エリア内のある領域に関して働く加圧力の影響によって互いに対して動くように構成され、その結果アクチュエータがそれぞれのドーム様部材の方へ動く。第2の構造構成体の弾性特性は加圧エリア内で実質的に均一である。第2の構造構成体の弾性特性は、アクチュエータを取り囲むエリアの中の場合とはアクチュエータの位置では異なる。しかし典型的には約1平方ミリメートルにすぎないアクチュエータの面積は数平方センチメートルの通常の加圧エリアと比較すると非常に狭いので、第2の構造構成体全体を考えると、これらの点のような面積の弾性特性は取るに足らないものとなる。例えば、第2の構造構成体が均一な厚さを持つプレートであり、その表面のうちの1つに拡張部としてアクチュエータを有する場合、第2の構造構成体の弾性特性はこの場合プレートの弾性特性によって支配され、その結果実質的に均一となる。特に、各アクチュエータはあるゾーンによって取り囲まれていないため、アクチュエータが第2の構造構成体の残り部分に左右されずに動くことが可能になる。本発明による電気機械式データ入力機構において、第2の構造構成体のきわめて広い部分がアクチュエータと同じ様に動き、典型的にはアクチュエータの動きによって近傍のアクチュエータもわずかに動くことがある。 【0018】第1の構造構成体と第2の構造構成体とは実質的に剛性のある構成体とすることができる。この場合、構造構成体は、互いの方へ向かってこれらの構造構成体を押す力の影響によって典型的には互いに対して傾きを調節する。第1と第2の構造構成体の中の少なくとも1つの弾性特性は、第1の構造構成体及び/又は第2の構造構成体が曲がるために、第2の構造構成体の広い部分と共にアクチュエータがドーム様部材の方へ動く可能性もある。 【0019】典型的には、ドーム様部材の導電エリアが導電結合エリアに接触したとき、電気信号が発生し、この電気信号は入力信号として処理される。典型的には、電気信号の発生と関連する電気回路が存在する。本発明による電気機械式データ入力機構では、第1と第2の構造構成体が典型的には非常に大きく動くように構成されるため、アクチュエータが、第1の構造構成体の表面に在る導電結合エリアに対してドーム様部材の導電エリアを押すことになる。 【0020】本発明による電気機械式データ入力機構におけるドーム様部材の数は少なくとも1つである。典型的には数個の(例えば4個の)ドーム様部材を使用することもできるが、第1と第2の構造構成体の間にいくつかのドーム様部材を備えるようにすることも可能である。特に、その内部にドーム様部材が典型的には存在する加圧エリアが広く、本発明による電気機械式データ入力機構の機能が第1と第2の構造構成体のうちの1つに基づいて局所的に曲がるようになっている場合、データ入力機構は多数のドーム様部材を含むことが可能となる。 【0021】本発明による電気機械式データ入力機構の構造は単純で頑丈である。これらのアクチュエータは第2の構造構成体の一部である。これらのアクチュエータは、例えば注入成形(例えば射出成形またはシート金属成形)中、同一の材料から製造されるか、異なる材料から製造して、好適な接着剤などを用いて第2の部材に固定するかのいずれかが可能である。本発明によるデータ入力機構の組立は、部品数がきわめて少ないので簡単である。別個のボタンやキー・マップは不要であり、小型の携帯用デバイスの他の部分と比較すると、例えばキー・マットなどはきわめて重いので、携帯用デバイスの重さを減らすことが可能となる。必要な材料の減量と簡単な組立てによってコストも低減される。本発明による電気機械式データ入力機構は、第1と第2の構造構成体間の空隙を好適な弾性材料で満たすことなどによりきわめて容易に防水性を持つようにすることが可能であり、これによって第1と第2の構造構成体が互いに対して動くようにすることが可能になり、その結果、導電結合エリアに対してドーム様部材の導電エリアの押圧が可能となる。 【0022】第1と第2の構造構成体を互いへ向かって押すと、ユーザーはドーム様部材と関連するバネのような効果を感じることができる。従来型の通常の押しボタン構造の場合と同様に、ドーム様部材は、その導電エリアが導電結合エリアと接触した後押下に対してわずかに抵抗して、その元の形状を保持しようとする。その結果、ユーザーは良好な触感を得ることになる。これは本発明の利点の1つである。 【0023】本発明のさらなる利点として、別の機能に加えて電気機械式データ入力機構として電子デバイスの表面のある領域の利用が可能であるという点が挙げられる。例えば、ディスプレイが存在するある領域に本発明による電気機械式データ入力機構の配設が可能となる。デバイスの実質的に薄いカバーまたはデバイスのウィンドウを本発明による電気機械式データ入力機構の第1または第2の構造構成体として機能させる可能性もある。このようにして、デバイスの機能をカットせずに、また、デバイスの使いやすさを減じることなくデバイスの重量とサイズとを減らすことも可能となる。さらに、本発明による電気機械式データ入力機構を使用するとき、個々の押しボタンを本発明を使用してつける必要がないので工業デザイナにとってはデバイスの設計により多くの自由が生まれることになる。 【0024】推奨実施例および添付図面を参照しながら本発明について以下さらに詳細に説明する。 【0025】 【発明の実施の形態】図面の中では同じ参照番号は同じ部分を指すために使用されている。図1は従来技術による押しボタンについての記述と関連して解説される。図2は本発明の第1の推奨実施例による電気機械式データ入力機構200の構造を概略的に示す。図2(a)は、第1の構造構成体210および第2の構造構成体220を互いへ向かって押す外力が存在しないデータ入力機構200の断面を示す。図2(a)は、例えばユーザーがデータ入力機構を押していないときの機構200を示す。第1の構造構成体210の第1の面211の上にドーム102a、102bがある。これらのドームを例えばドーム・シートの一部などにしてもよい。第1の構造構成体210は、ドームの押下を電気信号に変換するために必要な導電結合エリアを有する。従来技術による解決方法についての説明と関連してこの変換についてさらに詳細に検討する。図2(a)は導電結合エリア107を示すが、本説明のその他の図には示されていない。図2(a)では、ドームはその導電エリアが導電結合エリアと接触しない位置に在る。アクチュエータ105a、105bはドームをおおう第2の構造構成体220の一部である。 【0026】第1と第2の構造構成体が互いへ向かって押されると、例えば、矢印230が示すように第2の構造構成体は第1の構造構成体の方へ押され、第1と第2の構造構成体は互いに対して動くように構成される。例えば、第1の構造構成体の位置が電子デバイスのシャーシに対して固定されている場合、第2の構造構成体の弾性特性を第2の構造構成体が曲がる(図2(a))ような性質のものにしたり、第2の構造構成体を剛性のあるものにして、第1と第2の構造構成体を互いへ向かって押す外力が存在する時、第2の構造構成体が傾く(図2(c))ような性質のものにすることができる。第2の構造構成体が曲げと傾きの双方を受けるようにするという可能性もある。第2の構造構成体をシャーシに対して固定し、第1の部材が曲がり及び/又は傾くようにするという可能性もある。第1と第2の構造構成体間の距離が押下に起因して実質的に短くなると、典型的には少なくともドームの中の1つが導電結合エリアに対して押されることになる。図2(b)と2(c)では,ドーム102bの導電エリアは対応する導電結合エリアと接触し、ドーム102aは、その導電エリアがまだ導電結合エリアと接触しない位置に在る。 【0027】ドームの導電エリアが導電結合エリアと接触するために必要な、アクチュエータがドームの方へ動く距離は、ドームのサイズ、形状および材料に依って決まる。しかし典型的にはこの距離は、小型の携帯用デバイスで使用されるドーム用については1ミリメートル未満である。例えば、アクチュエータが約0.2mmドームの方へ動くだけで十分であろう。本発明によるデータ入力機構の構造、その作動原理(曲げ及び/又は傾き)および第1及び/又は第2の構造構成体の弾性特性は、アクチュエータの位置が典型的な加圧力の影響によって十分に変化するように設計することができる。 【0028】図2(b)と2(c)では、アクチュエータ105bと共にドーム102bの方へ動く第2の構造構成体の部分が破線222で印がつけられている。図2(b)が示すように、第2の構造構成体が加圧力の影響によって曲がるとき、第2の構造構成体の曲げの部分は、アクチュエータの面積より相当に広い面積を持つ。例えば、約3〜5mmの直径をもち、約0.2〜0.5mm曲がるドームに関連するアクチュエータの面積は、典型的には約1〜2mm2 である。例えば、ユーザーが自分の指で第2の構造構成体を押す場合を考えてみよう。この場合、加圧力が働く面積は約1平方センチメートルである。第2の構造構成体の弾性特性に依存して、数平方センチメートルの面積を持つ部分222はドームの方へ動くことができる。この部分にはアクチュエータ105b以外の他のアクチュエータを含むことも可能であるが、アクチュエータ105bの近くの領域に対して加圧力が働くとき、その他のアクチュエータは典型的にはその対応するドームの方へはあまり動かされないので、対応するドームの導電エリアが対応する結合エリアと接触することになる。第1の構造構成体が曲がるように設けられている場合、慣性座標系の中で第1の構造構成体の部分は動くが、相対的動きを考慮する場合、第2の構造構成体のある部分がアクチュエータと共に再びドームの方へ動く。図2(c)が示すように、第1または第2の構造構成体が実質的に剛性があり、構成体が全体として動くように設けられている場合、ドームの方へ動く第2の構造構成体の部分222の方が第1と第2の構造構成体のうちの一方より典型的には広くなる。 【0029】図3は本発明の第2の推奨実施例によるデータ入力機構300を概略的に示す図である。本発明のこの第2の推奨実施例では、プリント配線基板304が第1の構造構成体として機能する。ドーム102aと102bはプリント配線基板304に隣接して位置する。プリント配線基板に面する表面から延伸するアクチュエータ105aと105bを持つプレート301は、第2の構造構成体220として機能する。プレート301用の適切な開口部を持つカバー106も図3に示されている。カバー106を用いてドーム102a、102bに対してプレート301をわずかに押すことができる。この開口部によってプレート301の端部がプリント配線基板の方へ曲げられるかまたはプレート301がわずかに傾くことが可能になる。 【0030】プレート301は、例えば、透明なウィンドウあるいは、カバー106とは異なる色や材料を持つ装飾的なプレートなどにすることができる。プレート301が透明なウィンドウである場合、プリント配線基板304と透明なウィンドウ301との間に表示素子303を入れると好適である。この表示素子は例えば液晶ディスプレイ(LCD)であってもよい。光導板302は表示素子303に加えて表示用の照明を得るのに必要である。光導板は例えばLEDから表示素子へ出射された光を導く。表示用の照明は背面照射(この場合表示素子は光導板とウィンドウとの間に在る)か、前面照射(この場合光導板は表示素子とウィンドウとの間に在る)かのいずれかにすることができる。典型的には、ウィンドウ・プレート301の下部表面と、ウィンドウ・プレート301とプリント配線基板304とが互いに対して動くことが可能になるようにプリント配線基板とウィンドウ・プレート301との間に配置される可能な素子との間には狭い空隙が存在する。加圧力の影響がある間中、ウィンドウ・プレート301が曲がったり、傾いたりすることは典型的にはほとんどないので、その画質はウィンドウ・プレート301と表示素子303との位置合わせを行ったときと同じままである。 【0031】図4は本発明によるデータ入力機構の平面図を示す。プレート様の第2の構造構成体220は、図4では一例として矩形の形状をもち、一例として、第1と第2の構造構成体の間に4つのドームが存在する。図4(a)では、プレート様の第2の構造構成体220のすみにドーム102a、102b、102c、102dが配置されている。また、図4(b)では、これらのドームはプレート様の第2の構造構成体220の側辺の中央に配置されている。第1の構造構成体が剛性があると仮定すると、プレート220の弾性特性とドームの弾性特性に依存して、ドームが、対応する導電結合エリアと接触する結果を生じるようにプレート220を押すことができる領域は異なる場合もある。図4(a)と4(b)では、このような領域401a、401b、401c、401dの例が各ドーム102a、102b、102c、102dに対して示されている。例えば、プリント配線基板上の導電結合エリアに対してドーム102aの導電部を押すためには、図4(a)のプレート220の左上部すみの近く、領域401aが押される。 【0032】特に、第1の構造構成体の方へ押されたとき、プレート様の第2の構造構成体220が傾くように設けられている場合、2つのドーム間(例えば、図4(b)の領域402aの中など)の1つの位置に在るプレート様の第2の構造構成体220を第1の構造構成体の方へ押し、対応する導電結合エリアと接触する2つのドーム(ドーム102aと102b)の導電エリアを得ることが可能である。2つのドームに関連する電気信号(これらの信号は同時に発生する)は新しい入力信号と解釈することができ、例えば、4つだけのドームを用いて8つのドーム(プッシュ・キー)のオペレーションをシミュレートすることが可能である。図4(b)は領域402a、402b、402c、402dの一例を図示し、プレート様の第2の構造構成体220の押下によって、プリント配線基板に対して2つのドームの押下を生じるという結果が得られる。典型的には、2つのドームは正確に同時には導電結合エリアと接触しない。しかし、電気機械式データ入力機構に関連する電子回路に、このデータ入力機構に関連するある論理処理を追加すること、すなわち、キーボード・インターフェース・ブロックの中でソフトウェアの範囲に入る同じ処理を行うことが可能となる。例えば、第1の信号(第1のドームに関連する)がアクティブになった後、第2の信号(第2のドームに関連する)がある時間内にアクティブになった場合、これらの信号は少なくともあるあらかじめ規定された時間の間アクティブのままになり、これは2つのドームに対応する入力信号と解釈することが可能となる。 【0033】さらに、特にプレート様の第2の構造構成体220が傾くように設けられているとき、プレート様の第2の構造構成体をプレートの中央で押して、プレート様の第2の構造構成体220の下のすべてのドームを導電結合エリアと接触するようにすることが可能である。これは、別個のドームに対応する入力信号に加えて、さらに、ドームのペアに対応する可能な入力信号に加えて、また新しい入力信号と解釈することができる。図4(b)では、4つのドーム102a、102b、102c、102dの導電エリアが、押されたとき、対応する導電結合エリアと接触する領域が破線403で印がつけられている。再言するが、典型的には、ドームに関連するすべての4つの信号が必ずしも同時にアクティブになるわけではないため、上述のような2つのドームに対する同様の論理を4つのドームに対しても適用することが可能となる。 【0034】同様の動作は、プレートがドームの直径と比較して広い領域で押されたとき、第2の構造構成体220として機能する曲げプレートについても行うことが可能である。例えば、移動局のディスプレイの面積は典型的には数平方センチメートルである。この表示領域が本発明による電気機械式データ入力機構としても同時に機能する場合、ユーザーは典型的には親指でディスプレイを押す。したがって、本発明による電気機械式データ入力機構の第2の構造構成体として機能するディスプレイ・ウィンドウは、典型的には1平方センチメートルをカバーする領域で押されることになる。ドームの直径は典型的には3〜5mmであり、2つのドームは約2センチメートル互いから隔てることができる。したがって、ディスプレイ・ウィンドウを押している親指は容易にウィンドウを曲げることができ、その結果、ディスプレイ・ウィンドウの弾性特性が適切に選択された場合、2つのドームがプリント配線基板などの表面の方へ押される。 【0035】本発明によるデータ入力機構のすべてのドームに関連する可能性がある信号の1つの例として起動信号がある。例えば、ユーザーがある時間デバイスを使用しない場合、電子デバイスはそのパワーをオフにすることができる。パワー・オフの状態で、入力機構のすべてのドームに関連する信号が、同時にアクティブとなる状況を電子デバイスのパワーをオンにする起動信号として解釈することができよう。したがって、本発明による入力データ機構は自動パワー・オフ機能によって従来型のパワー・オン/オフ押しボタンを置き換えることが可能となる。 【0036】さらに、この自動パワー・オフ機能によって、パワー・オフを可能にする個々のキーをつける必要性をデバイスから除くことができるので、個々のパワー・オフ信号を必ずしも必要としない。したがってデバイスのパワーがオン状態に在るとき、導電結合エリアに対して同時に押されるすべてのドームに対して第2の入力信号(起動信号以外の)を関連づけることが可能になる。図5は起動信号に関連する電気回路500を概略的に示す。制御ユニット501はアイドル状態中アイドル状態の電力供給装置502によって電力を供給される。スイッチ503a、503b、503c、503dはドームを示す。ドームの導電エリアが対応する導電結合エリアと接触しているとき、スイッチ503a、503b、503c、503dは閉じている。スイッチが閉じているとき各ドームに関連する信号はアクティブになる。すべてのスイッチが同時に閉じている場合(スイッチの起り得る遅延と持続時間を考慮に入れて)、デバイスがパワー・オフ・モードにある場合、起動信号504は順方向に送られる。デバイスがパワー・オン・モードにある場合、制御回路501は出力505a、505b、505c、505dを用いてスイッチの状態を示す。このことは、たとえすべてのスイッチ503a、503b、503c、503dが同時に閉じていても、パワー・オン・モードでは制御回路501が起動信号を送らないことを意味する。これらの出力505a、505b、505c、505dは典型的にはキーボード・インターフェースと接続される。電気回路500は、例えば小さなハードウェア・ブロックとして容易に構成することができる。上記とは別に、これらのスイッチを次々に直列に接続して同じ機能を実行することができる。この場合すべてのスイッチが同時に閉じられているとき制御回路は起動信号を受信する。 【0037】図4に示されているドームの数は一例にすぎない。本発明による電気機械式データ入力機構は任意の数のドームを有することができる。典型的には、ドームの数およびその位置は電気機械式データ入力機構の面積および電気機械式データ入力機構の作動原理に左右される。その作動が剛性のあるプレートの傾きに基づいている場合、データ入力機構の第1と第2の構造構成体との間に多くのドームを配置することは通常可能ではない。一方、局所的にプレートを曲げることによって多くのドームの位置の制御が可能になる。 【0038】唯一のドーム様部材を含む本発明による電気機械式データ入力機構を構成することが可能である。このような機構によって単一の押しボタンを置き換えることが可能となる。例えば、第2の構造構成体は第1と第2の面に対して垂直方向に動くように設けることができる。例えば、デバイスのシャーシは、その表面から延伸する1つのアクチュエータを持つ比較的厚いプレートの動きを制御する開口部を備えることができる。この場合第2の構造エレメントは典型的には剛性がある。第2の例として、アクチュエータがドームの方へ延伸する起点となるデバイスの薄いカバーは、第2の構造エレメントとして機能することができる。押されるとこの薄いカバーは曲がり、ドームの方向へのアクチュエータの動きを生む。 【0039】図6は本発明による電子デバイスの例を示す図である。移動局600は、数字入力用の従来型の押しボタン104を有する。移動局600の表示領域301には本発明の第2の推奨実施例による電気機械式データ入力機構300が存在する。ドーム102はウィンドウ301の側辺の中央に配置される。これによって移動局600の電気機械式データ入力機構300は矢印キーとして便利に使用することが可能となる。前述のように4つのドームを用いてさらに多くの入力信号の発生が可能となる。移動局610では、数字用押しボタンは、本発明による第2の電気機械式データ入力機構620と置き換えられる。第2の電気機械式データ入力機構620では、移動局のカバー106は電気機械式データ入力機構の第2の構造構成体として機能する。例えばスライディング・カバーや移動局の他のある一部などに本発明による電気機械式データ入力機構を配置することも可能である。マイクやイヤホンが存在する場合、この領域は、本発明による電気機械式データ入力機構の一体化が可能な通信装置の一部を示す別の例となる。 【0040】移動電話に加えて、ラップトップ・コンピュータや、個人用オーガナイザ(パーム・トップ装置)や、あるいは基本的に、押しボタンまたはキーボードの必要が存在する任意の電子デバイスの中に本発明による電気機械式データ入力機構の適用が可能となる。ラップトップ・コンピュータおよび個人用オーガナイザで、本発明によるデータ入力機構の利用は特に好適であり、ディスプレイ構成要素がウィンドウの下に配置され、図3に示すように、ウィンドウがデータ入力機構の第2の構造構成体として機能する。 【0041】図7は、本発明の第3の推奨実施例による電気機械式データ入力機構700、750、760を概略的に示す図である。図7(a)に示されるデータ入力機構700では、デバイスのシャーシ106が機構700の第1の構造構成体210として機能する。第2のスラブ様の構造構成体220は、例えば最上部にウィンドウ303が存在しその下に光導板302、表示素子301およびエンジン・モジュール701が存在するような様々な一体化された部分を有する。このエンジン・モジュールはデバイスの動作に責任を負う。このスラブ様の構造構成体220の底部には、アクチュエータ105が存在する。ドーム102はアクチュエータと第1の構造構成体210(デバイスのシャーシ)との間に存在する。導電結合エリアはデータ入力機構700のシャーシの表面上に在る。図7(b)のデータ入力機構750はデータ入力機構700ときわめて類似しているが、この場合デバイスのシャーシ106は電気機械式データ入力機構750の第2の構造構成体720として機能する。アクチュエータ105はこの場合シャーシ106の一部であり、導電結合エリアは、ウィンドウ303、光導板302、表示素子301およびデバイスのエンジン・モジュール701を有する第1の構造構成体710の中に在る。 【0042】データ入力機構700と750では、プリント配線基板またはエンジン・モジュール701などの電子回路は、シャーシに関して可動な構造構成体の一部であり、この場合、可動な構造構成体をできるだけ剛性のあるものにするほうが好適である。剛性のあるものにしない場合、例えば、フリップ・チップのハンダ付けポイントの信頼性などが減じる可能性がある。したがって、機構700の第2の構造構成体220と、機構750の第1の構造構成体710とを非常に剛性のあるものにして、データ入力機構の正常な使用に関連する力が、フリップ・チップのハンダ付けポイントなどを折る可能性がある曲げを生じさせないようにすることが理にかなっている。 【0043】図7(c)は、機構700と比較してわずかに修正されたデータ入力機構760を示す。この図で、第2の構造構成体220と第1の構造構成体106/210との間の空隙は、第2の構造構成体220が第1の構造構成体210に関してわずかに動くことを可能にし、ドームはその形状を変えることが可能な適切な弾性材料761(エラストマーなど)によって満たされる。電気機械式データ入力機構760は防水性を有し、さらにシャーシとエンジン・モジュール間の弾性材料によってエンジン・モジュールからの熱の放散の改善を図ることができる。防水構造を達成するために個々の封止された押しボタンの組立を通常必要とする従来型の構造と比較すると、データ入力機構760が単純であり、頑丈であり、製造し易く、さらに対費用効果が良い。さらに、個々の押しボタンをつける必要がないので、デバイスの設計者には、電気機械式データ入力機構760または本発明による別のデータ入力機構を備えたデバイスの形状を生み出す多くの自由が生まれる。 【0044】本発明の第3の推奨実施例に準拠するデータ入力機構は、デバイスのシャーシがデータ入力機構の一部を形成するので、非常に小型の電子デバイスの中で好適に利用することができる。 【0045】図8は一例として本発明による腕時計電話と呼ばれる通信装置800を示す。通信装置の断面は図7(c)などに示される断面であってもよい。図8の参照番号210と220は図7(c)の断面と一致するものである。これらの作動オプションは円形表示領域801を用いてユーザーに表示される。円形表示領域801は、本発明による電気機械式データ入力機構の第1または第2の構造構成体の最上部であり、ユーザーは表示領域801を押すことにより所望のオプションを起動させる。図8は、一例として電気機械式データ入力機構の第1と第2の部材間の4つのドーム102を示す。腕時計電話のディスプレイの直径は典型的には約3センチメートルであるので、腕時計電話の本発明による電気機械式データ入力機構の中に4つ以上のドームを持つことは実行不可能である場合もある。言うまでもなく、腕時計電話の形状は、矩形、卵形、楕円形のような非円形であってもよく、あるいは自由に作られた形であってもよい。ユーザーがペン状のまたは針状の器具で表示領域801を押す場合には、デバイスの電気機械式データ入力機構の中にもっと多くのドームを備えることが可能となる。 【0046】図9は再び一例として本発明によるペン式電話と呼ばれる通信装置900を示す。通信装置900は一例として、2つの押しボタン104を有する。さらに、本発明によるデータ入力機構は表示領域301に一体化される。データ入力機構の断面は例えば、図3あるいは図7に示される断面と類似していてもよい。表示領域301はペン式電話では典型的には細長いので、その電気機械式データ入力機構の中に1列にドームを配置することが通常最も実行可能である。 【0047】図9は2つのドームを示すが、通信装置900のデータ入力機構の動作が、局所的に曲がるデータ入力機構の第1または第2の構造構成体に基づいている場合、表示領域の中央に第3のドームなどを設けることも可能である。 【0048】本説明および添付の請求項において用いられる方向という用語はデータ入力機構の部分についての説明および相対的位置を明らかにすることを意図するものである。これらの方向を示す用語は、ある位置または方向におけるデータ入力機構に関して本発明を限定するものではない。
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| 【出願人】 |
【識別番号】590005612 【氏名又は名称】ノキア モービル フォーンズ リミティド
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| 【出願日】 |
平成13年6月26日(2001.6.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100077517 【弁理士】 【氏名又は名称】石田 敬 (外4名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−56747(P2002−56747A) |
| 【公開日】 |
平成14年2月22日(2002.2.22) |
| 【出願番号】 |
特願2001−192748(P2001−192748) |
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