| 【発明の名称】 |
キースイッチ及びこのキースイッチの組立方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】伊藤 隆幸
【氏名】鳴澤 強
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| 【要約】 |
【課題】アークチュエータに一対のレバー部材の上端部をスナップイン及びスライドさせて係合させることができ、一対のレバー部材をキートップに取り付ける組立が単純となり、組立の自動化が容易なキースイッチを提供すること。
【解決手段】一対のレバー部材3、4のそれぞれの上端部3b、4bを係合可能なキートップ1に係止されたアークチュエータ2を配設し、このアークチュエータ2は、一対のレバー部材の一方の上端部4bを回動自在に係合可能な開口部2jを有する回動係合部2gと、一対のレバー部材の他方の上端部3bをスライド自在に係合可能な開口部2pを有するスライド係合部2mとを設け、回動係合部2gとスライド係合部2mとの開口部2j、2pの開口方向を、それぞれ同じ方向に形成した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 互いの交差部位を回動自在に連結する一対のレバー部材と、これら一対のレバー部材に支持されて昇降自在のキートップと、このキートップを上方に弾性付勢する弾性部材と、前記キートップの昇降動作に伴いスイッチング動作可能なスイッチ素子とを備え、前記一対のレバー部材のそれぞれの上端部を係合可能な前記キートップに係止されたアークチュエータを配設し、このアークチュエータは、前記一対のレバー部材の一方の上端部を回動自在に係合可能な開口部を有する回動係合部と前記一対のレバー部材の他方の上端部をスライド自在に係合可能な開口部を有するスライド係合部とを設け、前記回動係合部と前記スライド係合部との前記開口部の開口方向を、それぞれ同じ向きに形成したことを特徴とするキースイッチ。 【請求項2】 前記回動係合部は、前記アークチュエータの一端部側にU字状に形成し、このU字状の前記回動係合部を構成する互いに対向する2つの辺のいずれか一方、または両方の前記開口部近傍に、この開口部を幅狭にする凸部を形成したことを特徴とする請求項1記載のキースイッチ。 【請求項3】 前記スライド係合部は、前記アークチュエータの他端部側にU字状に形成し、このU字状の前記スライド係合部を構成する互いに対向する2つの辺を平行に形成したことを特徴とする請求項1、または2記載のキースイッチ。 【請求項4】 前記アークチュエータは金属板からなり、このアークチュエータの前記一端部側を切り曲げして前記回動係合部を形成し、前記アークチュエータの前記他端部側を切り曲げして前記スライド係合部を形成したことを特徴とする請求項3記載のキースイッチ。 【請求項5】 互いの交差部位を回動自在に連結する一対のレバー部材の上端部に係合可能なアークチュエータを有し、このアークチュエータはキートップに係止され、弾性部材が弾性付勢するキートップの昇降動作に伴って、前記アークチュエータを介して前記一対のレバー部材が昇降可能となし、前記一対のレバー部材の前記上端部上に前記アークチュエータを位置させ、このアークチュエータを一方から他方に移動させて、前記一対のレバー部材のそれぞれの上端部に前記アークチュエータを係合させて組み立てるようにしたことを特徴とするキースイッチの組立方法。 【請求項6】 前記アークチュエータは、前記一方から他方に移動させることにより、前記アークチュエータの一端部に形成した回動係合部を前記一対のレバー部材の一方の上端部にスナップイン係合させると共に、前記アークチュエータの他端部側に形成したスライド係合部を前記一対のレバー部材の他方の上端部にスライド係合させるようにしたことを特徴とする請求項5記載のキースイッチの組立方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、キーボード装置に用いられるキースイッチに係わり、特に昇降可能なキートップを有するキースイッチ、及びこのキースイッチの組立方法に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、キーボード入力装置の薄型化に好適なキースイッチとして、交差状にリンク結合させた一対のレバー部材の上端部をキートップに支持し、このキートップの昇降動作に伴って、一対のレバー部材のリンク交差する角度が変化するようにしたものが各種提案されている。 【0003】例えば、上端部をキートップの裏面に回動自在に係合させた一方のレバー部材と、上端部をキートップの裏面にスライド自在に係合させた他方のレバー部材とを、互いの交差部でリンク結合させて一体化し、この一体化した一対のレバー部材がキートップの昇降動作を案内するという構成のキースイッチが開示されている。この種のキースイッチは、操作者がキートップを押圧すると、一対のレバー部材が傾倒して押し畳まれて、キートップが所定量降下した時点で、クリックゴム等の弾性部材がキートップに押圧されて変形し、メンブレンスイッチ等のスイッチ素子が弾性部材に押圧されてスイッチON状態となる。 【0004】このスイッチON状態でキートップに対する押圧操作力を解除すると、変形していた弾性部材が自身の弾性力で元の形状に復帰し、メンブレンスイッチ等のスイッチ素子がOFF状態になると共に、傾倒していた一対のレバー部材を起立させながらキートップが初期位置の高さまで押し上げられていく。このように、一対のレバー部材によりキートップを昇降自在に支持する構成を採用することにより、キーステムを案内壁に沿って摺動させるという従来一般的なキースイッチに比べて、良好な操作性を確保し、且つスイッチの高さ寸法を大幅に低減できるという利点がある。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】従来のこの種のキースイッチに用いられていたキートップは、キースイッチを薄型にするために薄肉に形成しており、この薄肉のキートップの裏面に、一対のレバー部材の上端部を回動自在、及びスライド自在に係合させるための、回動係合部、及びスライド係合部を一体形成していた、このようなキートップを、一対のレバー部材の上端部に係合させる組立作業は、キートップを、一対のレバー部材上に位置して、この一対のレバー部材の上端部に、キートップの回動係合部とスライド係合部とを係合させていたが、回動係合部とスライド係合部とは、キートップの裏面に形成されているために、一対のレバー部材の上端部を回動係合部とスライド係合部とに位置合わせするのが難しく、組立の自動化が難しいという問題があった。 【0006】本発明は、前述したような問題点に鑑みてなされたもので、一対のレバー部材のそれぞれの上端部を係合可能な回動結合部、及びスライド結合部を、キートップとは別部材のアークチュエータに形成し、このアークチュエータを一方側から他方側に水平移動させることで、アークチュエータに一対のレバー部材の上端部をスナップイン及びスライドさせて係合させることができ、一対のレバー部材をキートップに取り付ける組立が単純となり、組立の自動化が容易なキースイッチを提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】前記課題を解決するための第1の解決手段として本発明のキースイッチは、互いの交差部位を回動自在に連結する一対のレバー部材と、これら一対のレバー部材に支持されて昇降自在のキートップと、このキートップを上方に弾性付勢する弾性部材と、前記キートップの昇降動作に伴いスイッチング動作可能なスイッチ素子とを備え、前記一対のレバー部材のそれぞれの上端部を係合可能な前記キートップに係止されたアークチュエータを配設し、このアークチュエータは、前記一対のレバー部材の一方の上端部を回動自在に係合可能な開口部を有する回動係合部と前記一対のレバー部材の他方の上端部をスライド自在に係合可能な開口部を有するスライド係合部とを設け、前記回動係合部と前記スライド係合部との前記開口部の開口方向を、それぞれ同じ向きに形成した構成とした。 【0008】また、前記課題を解決するための第2の解決手段として、前記回動係合部は、前記アークチュエータの一端部側にU字状に形成し、このU字状の前記回動係合部を構成する互いに対向する2つの辺のいずれか一方、または両方の前記開口部近傍に、この開口部を幅狭にする凸部を形成した構成とした。 【0009】また、前記課題を解決するための第3の解決手段として、前記スライド係合部は、前記アークチュエータの他端部側にU字状に形成し、このU字状の前記スライド係合部を構成する互いに対向する2つの辺を平行に形成した構成とした。 【0010】また、前記課題を解決するための第4の解決手段として、前記アークチュエータは金属板からなり、このアークチュエータの前記一端部側を切り曲げして前記回動係合部を形成し、前記アークチュエータの前記他端部側を切り曲げして前記スライド係合部を形成した構成とした。 【0011】また、前記課題を解決するための第5の解決手段として、互いの交差部位を回動自在に連結する一対のレバー部材の上端部に係合可能なアークチュエータを有し、このアークチュエータはキートップに係止され、弾性部材が弾性付勢するキートップの昇降動作に伴って、前記アークチュエータを介して前記一対のレバー部材が昇降可能となし、前記一対のレバー部材の前記上端部上に前記アークチュエータを位置させ、このアークチュエータを一方から他方に移動させて、前記一対のレバー部材のそれぞれの上端部に前記アークチュエータを係合させて組み立てるようにした組立方法。 【0012】また、前記課題を解決するための第6の解決手段として、前記アークチュエータは、前記一方から他方に移動させることにより、前記アークチュエータの一端部に形成した回動係合部を前記一対のレバー部材の一方の上端部にスナップインすると共に、前記アークチュエータの他端部側に形成したスライド係合部を前記一対のレバー部材の他方の上端部にスライド係合させるようにした組立方法。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、本発明のキースイッチを図面に基づいて説明する。図1は本発明に関するキースイッチの要部断面図であり、図2は図1の平面図であり、図3は本発明に係わるキートップの正面図であり、図4は図3の下面図であり、図5は図4の要部断面図であり、図6は本発明に係わるアークチュエータの平面図であり、図7は図6の側面図であり、図8は図6の要部拡大断面図であり、図9は本発明に係わる内側レバー部材の平面図であり、図10は図9の側面図であり、図11は本発明に係わる外側レバー部材の平面図であり、図12は図11の側面図であり、図13は本発明に係わる一対のレバー部材を一体化した平面図であり、図14は図13の側面図であり、図15は本発明に係わる上部側面図であり、図16は図15の左側面図であり、図17は図15の平面図であり、図18は図17の正面図であり、図19は本発明に係わる保持プレートの平面図であり、図20は図19の要部拡大図であり、図21は保持プレートとレバー取付板とを一体化した図であり、図22は本発明に係わるメンブレンスイッチに弾性部材を取り付けた断面図である。 【0014】まず、本発明のキースイッチは、図1に示すように、最上部にキートップ1が配設されており、このキートップ1を図3〜図5に基づいて説明する。まず、樹脂材料からなるキートップ1は成形加工等により、外形が略矩形状に形成され、上面に円弧状の操作面1aを有し、裏面の略中央部には四角柱の突起部1bが突出形成されている。この四角柱の突起部1bを囲んで周囲に4つの側面1cを有し、この側面1cは、それぞれ平坦状に形成されている。 【0015】また、それぞれの側面1cが交わる突起部1bの隅部から対角線方向の外側に突出させて十字状の押圧部1dが形成され、この押圧部1dの対角線方向の寸法Aは、後述する弾性部材8の頂部8cの径寸法Cより長く形成されて、弾性部材8が押圧部1dを直接弾性付勢して、キートップ1が昇降可能になっている。また、図4に示す突起部1bの下部近傍には一対の位置決め突起1eが突出形成されている。 【0016】また、キートップ1の突起部1bを係止するアークチュエータ2は、ステンレス板等の金属板からなり、キートップ1をアークチュエータ2に係止すると、平坦状の取付面2aがキートップ1の裏面に密着して取り付けられるようになっている。前記取付面2aの略中央部には、キートップ1の突起部1bが圧入可能な抜け止め部2bが形成されている。この抜け止め部2bは、貫通孔2cを構成する内周壁2dの4方向から内向きに突出させて、片持ち支持状の圧接片2eが4個設けられている。 【0017】前記片持ち支持状の圧接片2eは、図8の拡大図に示すように、先端部2fがやや下向きに切り曲げされている。そして、キートップ1の突起部1bを矢印B方向から抜け止め部2bに圧入すると、突起部1bの4つの側面1cに圧接片2eの先端部2fがそれぞれ圧接して、キートップ1がアークチュエータ2に抜け止めされて係止される。前記アークチュエータ2が金属板で、キートップ1が樹脂材料でそれぞれ形成されているので、圧接片2eの先端部2fが側面1cに喰い込むようになり、アークチュエータ2に対するキートップ1の抜去力を大きくすることができ、キートップ1を強固にアークチュエータ2に係止することができる。 【0018】また、アークチュエータ2は、図7に示す取付面2aの長手方向の上端部側である一端部側に、側面形状が略U字状に折り曲げられて回動係合部2gが形成されている。この回動係合部2gは、図6に示すように、取付面2aの中央部付近が図示上方に延長され、この延長された部分の取付面2aから図示左右に延びて係合片2h、2hが形成され、この係合片部2h、2hが、図7に示すように、切り曲げされて回動係合部2gが形成されている。 【0019】前記回動係合部2gは、図7に示すように、取付面2aと係合片2hの2つの辺が互いに対向して側面形状がU字状に形成され、図示下向きに開口部2jを有し、2つの辺のいずれか一方である取付面2aの開口部2j近傍に、この開口部2jを幅狭にする凸部2kが形成されている。この狭くなった開口部2jから回動係合部2gに、後述する外側レバー4の上端部である上端回動軸4bをスナップインすることにより、上端回動軸4bが回動係合部2g内で回動自在になるようになっている。 【0020】前記開口部2jを幅狭にする凸部2kは、係合片2h側に形成(図示せず)しても良く、または取付面2a及び係合片2hの両方に形成(図示せず)ても良い。即ち、開口部2jを構成する互いに対向する2つの辺(取付面2a、係合片2h)のいずれか一方、または両方の開口部2j近傍に、開口部2jを幅狭にする凸部2kを形成しても良い。 【0021】また、アークチュエータ2は、図7に示す取付面2aの長手方向の下端部側である他端部側に、側面形状が略U字状の開口部2pを有するスライド係合部2mが形成されている。このスライド係合部2mは、図6に示すように、取付面2aの中央部付近が図示下方に延長され、この延長形成された取付面2aの図示左右に舌片状の係合片2n、2nが形成され、この係合片2n、2nの側面形状がU字状に折り曲げられて形成されている。このスライド係合部2mは、開口部2pを構成する互いに対向する2つの辺(取付面2a、係合辺2n)を平行に形成して、後述する一対のレバー部材3、4の他方の上端部である内側レバー部材3の上端スライド軸3bが係合してスライド自在になっている。そして、回動係合部2gとスライド係合部2mの開口部2j、2pの開口方向は、図7に示すように、それぞれ同じ方向の図示下向きになっている。 【0022】また、図6に示すように、スライド係合部2mを構成する係合片2n、2nの上部近傍の取付面2aには、位置決め孔2u、2uが貫通形成され、この位置決め孔2u、2uにキートップ1の位置決め突起1eが嵌合可能になっている。また、図6に示す抜け止め部2bが形成された部分の取付面2aの左右側部が、折り曲げられて一対の補強部2rが形成されている。この補強部2rによって、回動係合部2g、あるいはスライド係合部2mに、後述する一対のレバー部材3、4を係合させて、アークチュエータ2を昇降させても、平坦状の取付面2aが反るのを防止できる。 【0023】また、アークチュエータ2の回動係合部2g、及びスライド係合部2mに係合する一対のレバー部材は、内側レバー部材3と外側レバー部材4とで構成され、この内側レバー部材3と外側レバー部材4は、それぞれ収縮率の異なる樹脂材料で成形加工されて、図13に示すように一体化されている。即ち、内側レバー部材3と外側レバー部材4とは、異種材成形による金型内組立により一体化されている。前記内側レバー部材3は、図9、図10に示すように、上下方向に延びる一対の傾倒脚部3aを有し、この傾倒脚部3a、3aは、図示上方に形成した上端スライド軸3bと、図示下方に形成した下端回動軸3cとにそれぞれ連結されて、外形が略矩形状に形成されている。 【0024】また、一対の傾倒脚部3aの図示上下方向の中ほどには、側方の外側に突出して連結ピン3dがそれぞれ形成されている。また、傾倒脚部3aの外側で下端回動軸3cの図示左右方向の延長線上には、下端回動ピン3eが突出形成されている。このような内側レバー部材3は、図1に示すように、上端部である上端スライド軸3bがアークチュエータ2のスライド係合部2mにスライド自在に係合し、下端部である下端回動軸3c、及び下端回動ピン3eが、後述するレバー取付板5に回動自在に係合して取り付けられている。 【0025】また、外側レバー部材4は、図11、12に示すように、上下方向に延びる一対の傾倒脚部4aを有し、この傾倒脚部4a、4aは、図示下方に形成した上端回動軸4bに連結されて、外形がコ字状に形成されている。また、図11に示す一対の傾倒脚部4aの側方の外側上部には、下端スライドピン4c、4cが突出形成されている。また、一対の傾倒脚部4aの図示上下方向の中ほどには、内側から外側に向けて、内側レバー部材3の連結ピン3dが回動自在に嵌合可能なピン挿入穴4dが所定の深さで形成されている。このような外側レバー4は、図1に示すように、上端部である上端回動軸4bがアークチュエータ2の回動係合部2gに回動自在に係合し、下端部である下端スライドピン4cが、後述するレバー取付板5にスライド自在に係合して取り付けられるようになっている。 【0026】前述のような一対のレバー部材3、4は、2色成法による成形加工時に、図13、図14に示すように、互いの交差部位である連結ピン3dをピン挿入穴4dに嵌合させた状態で成形され、内側レバー部材3と外側レバー部材4とが回動自在に連結して一体化されている。そして、それぞれの傾倒脚部3a、4aの傾倒角度の変化に応じて、レバー部材3、4の上端部である上端スライド軸3b、及び上端回動軸4bの高さが変化するようになっている。 【0027】前記内側レバー部材3の下端部である、下端回動軸3c及び下端回動ピン3eを回動自在に、また、外側レバー部材4の下端部である、下端スライドピン4cをスライド自在に、それぞれ係合するためのレバー取付板5を、図15〜図18に基づいて説明する。まず、レバー取付板5はステンレス板等の金属板からなり、図17に示すように、プレス加工等により外形が略矩形状に形成されている。このようなレバー取付板5は、略矩形状の基部5aを有し、この基部5aの略中央部に、後述する弾性部材8を挿通させるための透孔5bが形成されている。 【0028】また、図17に示す基部5aの左端部寄りの上下側部には、一対の第1切り起こし部5cが形成され、透孔5bの図示右側基部5aの上下には、一対の第2切り起こし部5dが形成されている。前記第1、第2切り起こし部5c、5dは、図18に示すように、側面形状が略L字状に形成され、第1切り起こし部5cには、スライド係合部5eが形成されて、外側レバー部材4の下端部である下端スライドピン4cがスライド係合可能になっている。 【0029】また、第2切り起こし部5dには、回動係合部5fが形成されて、内側レバー部材3の下端部である下端回動ピン3eが係合可能になっている。また、図17に示す一対の第2切り起こし部5d、5dに挟まれた略中央部には、図18に示す上方に突き出して凸部5gが形成され、この凸部5gによって、図18に示す回動係合部5fの側面形状の開口部が狭くなっている。そのために、回動係合部5fに内側レバー部材3の下端部である下端回動ピン3eを押し込んで係合させると、下端回動軸3cが凸部5gによりスナップインされて、下端回動ピン3eが回動係合部5f内に係合して回動自在となっている。 【0030】そして、スライド係合部5e、及び回動係合部5fは、図示右側の同方向がそれぞれ解放された状態で形成されている。そのために、スライド係合部5e、及び回動係合部5fに、一対のレバー部材の下端部である下端スライドピン4c、及び下端回動ピン3eを係合させる作業が単純となり、組立の自動化が容易となる。 【0031】また、図17に示すように、一対の第2切り起こし部5dの図示上下外側の両側部が切り起こしされて、レバー取付板5を後述する保持プレート6にスナップインして仮止めするためのストッパ部5hが形成されている。この係止部5hは、図16に示すように、基部5aの上下両側部が直角状に切り起こしされて側壁5jが形成されている。また、図15に示す側壁5jの左右方向の中央部付近が基部5aと切り離しされて、フック部5kが形成されている。このフック部5kと側壁5jとは、図16に示すように、折り曲げ線5rから図示右側の上方側が内向きに所定の角度で折り曲げられて形成されている。また、図17に示す基部5aの左側端部寄りには、第3切り起こし部5mが形成され、この第3切り起こし部5mの図示左側に基部5aが延長されて左端部5nが形成されている。また、一対の係止部5hに挟まれた部分の基部5aが図示右側に延長されて右端部5pが形成されている。 【0032】前記レバー取付板5をスナップインして仮止めするための保持プレート6は、ステンレス等の金属板からなるキー配列板であり、図19に示めすように、複数のキーボードのキー配列に応じて、プレス加工等により複数の取付孔6aが打ち抜き形成されている。前記取付孔6aは、図20に示すように、互いに対向する一対の第1側壁6bと一対の第2側壁6cとに囲まれて形状が矩形状に形成されている。前記保持プレート6の外周部寄りには、小丸状の複数の位置決め孔6dが打ち抜き形成されている。なお、保持プレート6は、前述のような1枚のキー配列板だけでなく、例えば図19に示すように、2点鎖線で示す分割線Nで分割し、共通プレート6eと変更プレート6fとの複数のキー配列板に分割したものでも良い。 【0033】このような保持プレート6の取付孔6aにレバー取付板5をスナップインして仮止めするには、図21に示すように、保持プレート6の下部にレバー取付板5を位置させて、取付孔6aにレバー取付板5を押し込むと、フック部5kが第2側壁6cに沿って弾性変形しながら押し込まれて、レバー取付板5を取付孔6aにスナップインして仮止めすることができる。 【0034】前記取付孔6aにスナップインして仮止めしたレバー取付板5は、図17に示す係止部5hの右側端面と、第3切り起こし部5mの左側端面とが、取付孔6aのそれぞれの第1側壁6bに当接して、レバー取付板5が取付孔6a内で位置決めされるようになっている。また、保持プレート6に係止部5hをスナップインして仮止めしたレバー取付板5は、図2に示すように、基部5aの左端部5nと右端部5pとが保持プレート6の裏面に当接して抜け止めされるようになっている。 【0035】また、レバー取付板5を仮止めした保持プレート6の下部には、図1に示すように、メンブレンスイッチ7が配設されている。このメンブレンスイッチ7は、図22に示すように、絶縁性のフィルムシート7a上にスイッチ素子である、互いに対向する第1と第2の電極7b、7cが印刷等により形成されている。この第1、第2電極7b、7cは、後述する弾性部材8の導電部8bが接触することにより、電気的に導通してスイッチON状態になるようになっている。 【0036】また、第1、第2電極7b、7c周囲のフィルムシート7a上には、第1、第2電極7b、7cを露出させた状態で、所定の厚さのレジスト膜7dが形成され、このレジスト膜7dにより、第1、第2電極7b、7cから引き出された配線パターン(図示せず)が覆われて絶縁されている。また、第1あるいは第2電極7b、7c近傍のフィルムシート7aには、空気孔(図示せず)が打ち抜き形成されている。 【0037】また、第1、第2電極7b、7c上には、内部がドーム状に形成された弾性部材8が配設されている。この弾性部材8は内部のドーム状の天井部から下方に突出する押圧突起8aが形成され、この押圧突起8aの下端部には、導電性の膜からなる導電部8bが印刷等により形成されている。また、弾性部材8は、上部に円形状の頂部8cが形成され、この頂部8cは直径が寸法Cに形成され、ドーム状の下部のスカート部8dが、接着剤等でメンブレンスイッチ7のレジスト膜7d上に固着されて、メンブレンスイッチ7と弾性部材8とが一体化されている。 【0038】また、図1に示すメンブレンスイッチ7の下部には、アルミニウム等の金属板からなるメタルプレート9が配設されている。このメタルプレート9には、メンブレンスイッチ7の空気孔(図示せず)が位置する部分に、同じ大きさの空気孔(図示せず)が打ち抜き形成されて、弾性部材8が押圧されて変形したときに、内部の空気が外部に逃げられるようになっている。また、メタルプレート9には、複数の位置決め突起(図示せず)が形成され、この位置決め突起が、保持プレート6の位置決め孔6dとメンブレンスイッチ7の位置決め孔(図示せず)とに嵌合して、メタルプレート9に保持プレート6とメンブレンスイッチ7とが位置決めされるようになっている。 【0039】このような構成の本発明のキースイッチの組立を図23〜図25に基づいて説明すると、まず、図25に示すように、異種材成形により一体化された一対のレバー部材3、4のそれぞれの下端部を、レバー取付板5に取り付けるレバー取付板1次半製品の組立工程は、内側レバー部材3の下端部である下端回動ピン3eを、第2切り起こし部5dの回動係合部5fの開口部近傍に位置させ、外側レバー部材4の下端部である下端スライドピン4cを第1切り起こし部5cのスライド係合部5eの開口部近傍に位置させる。 【0040】そして、一対のレバー部材3、4を図示右から左の一方から他方に移動させると、外側レバー部材4の下端スライドピン4cが矢印D方向に移動して第1切り起こし部5cのスライド係合部5eに係合し、内側レバー部材3の下端回動ピン3eを矢印E方向に移動して回動係合部5fにスナップインされる。すると、下端回動ピン3eが凸部5gによって回動係合部5fに抜け止めされて回動自在となる。また、下端スライドピン4cは、スライド係合部5e内でスライド自在となる。そして、一対のレバー部材3、4は、それぞれの上端部である上端スライド軸3bと上端回動軸4bとが昇降可能となる。このようなレバー取付板1次半製品の組立は、レバー取付板5のスライド係合部5eと回動係合部5fとの開口部の開口方向が、それぞれ同じ向きに形成されているので、一対のレバー部材3、4を一方から他方に移動させるだけで、レバー取付板組み立てることができ、組立の自動化が容易である。 【0041】次に、レバー取付板5に取り付けた一対のレバー部材3、4の上端部にアークチュエータ2を取り付けるレバー取付板2次半製品の組立工程は、図24に示すように、レバー取付板1次半製品の一対のレバー部材3、4の上端部であるスライド軸3bと上端回動軸4bとを上昇させて、X字状の交差状態とする。このX字状に交差させた状態の外側レバー部材4の上端回動軸4b近傍に、アークチュエータ2の回動係合部2gの開口部2jを位置させ、内側レバー部材3の上端スライド軸3b近傍に、アークチュエータ2のスライド係合部2mの開口部2pを位置させる。 【0042】そして、アークチュエータ2の一方側から矢印Hの加重を加えて、アークチュエータ2を図示右側から左側の一方から他方に移動させると、スライド係合部2mが矢印F方向に移動して、スライド係合部2mに内側レバー部材3の上端スライド軸3bが挿入されてスライド自在となる。また、回動係合部2gが矢印G方向に移動して、回動係合部2gに外側レバー部材4の上端回動軸4bがスナップインされて回動自在となる。このようなレバー取付板2次半製品は、アークチュエータ2の昇降動作に追従して、一対のレバー部材3、4が昇降するようになっている。また、レバー取付板2次半製品の組立は、回動係合部2gとスライド係合部2mとの開口部2j、2pの開口方向がそれぞれ同じ向きに形成されているので、アークチュエータ2を一方から他方に移動させるだけで、アークチュエータ2を一対のレバー部材3、4に取り付けることができ、組立の自動化が容易である。 【0043】次に、アークチュエータ2を取り付けたレバー取付板2次半製品を、保持プレート6の取付孔6aにスナップインさせて仮止めする保持プレート1次半製品の組立工程は、図23に示すように、レバー取付板2次半製品を保持プレート6の取付孔6aの下部に位置させる。そして、レバー取付板5を矢印Jの上方に持ち上げて取付孔6aに押し込む。すると、レバー取付板5の係止部5hが取付孔6aにスナップインされて、レバー取付板2次半製品が保持プレート6に仮止めされて、保持プレート1次半製品が組み立てされる。この保持プレート1次半製品の組立は、複数のレバー取付板5を保持プレート6の複数の取付孔6aと同じ位置に整列させて、複数のレバー取付板5を複数の取付孔6aに一度にスナップインして組み立てることができ、組立の自動化が容易である。 【0044】このような手順で組立られた保持プレート1次半製品は、保持プレート6に仮止めしたレバー取付板5に、回転方向のねじり力が加わったとしても、図2に示すような、レバー取付板5の係止部5hの図示下部端部が取付孔6aの図示下部の第1側壁6bに当接し、第3切り起こし部5mが取付孔6aの図示上部の第1側壁6bに当接するので、レバー取付板5は、ねじれが規制される。なお、図2に示す第3切り起こし部5mを図示上部の第1側壁6bに沿って、複数個設けることにより、レバー取付板5を更に確実にねじれ規制することができる。 【0045】次に、保持プレート1次半製品のアークチュエータ2に、キートップ1を取り付ける保持プレート2次半製品の組立工程は、保持プレート1次半製品のアークチュエータ2の抜け止め部2bにキートップ1の突起部1bを位置させて、十字状の押圧部1dを、それぞれの圧接片2e間に位置合わせする。そして、アークチュエータ2の取付面2aの下面側を図示しない治具に載置し、キートップ1を治具等で上方から押圧すると、突起部1bが抜け止め部2bに圧入される。この時、図1に示すように、4個の圧接辺2eの先端部2fが、それぞれ突起部1bの4つの側面1cに圧接して、キートップ1がアークチュエータ2に抜け止めされて取り付けされて、保持プレート2次半製品が組立られる。この保持プレート2次半製品の組立工程は、複数のキートップ1を複数のアークチュエータ2の抜け止め部2bに位置決めして、複数のキートップ1を1回の圧入作業で同時に圧入することができ、組立の自動化が容易である。 【0046】次に、図1に示すメタルプレート9上に、弾性部材8を一体化したメンブレンスイッチ7を載置し、このメンブレンスイッチ7上にキートップ1が取り付けられた保持プレート半製品を載置する。すると、レバー取付板5の中央部の複数の透孔5bに複数の弾性部材8が位置し、弾性部材8の頂部8cがキートップ1の十字状の押圧部1dに当接して、キートップ1が図示上方に弾性付勢されて、図1に示すように、一対のレバー部材3、4が上昇してX字状になる。 【0047】このような手順で組み立てられた本発明のキースイッチは、図1に示すキートップ1を下方に押圧して降下させると、X字状に交差していた一対のレバー部材3、4の傾倒脚部3a、4aが傾倒して略水平状態になる。すると、ドーム状の弾性部材8がキートップ1の押圧部1dに直接押圧されて変形して座屈し、この座屈によって弾性部材8にクリック感が生じると共に、弾性部材8の導電部8bがメンブレンスイッチ7の第1、第2電極7b、7cに接触して、第1、第2電極7b、7cが電気的に導通する。そして、第1、第2電極7b、7cからなるスイッチ素子がスイッチONとなってスイッチング動作が行われる。この時の弾性部材8は、頂部8cがキートップ1に直接当接して弾性付勢しているので、弾性部材8に生じるクリック感が直接キートップ1に伝達されて、キートップ1の操作フィーリングが良い。 【0048】前記スイッチ素子がスイッチONの状態から、キートップ1に加えていた押圧力を解除すると、座屈していた弾性部材8が、自身の弾性力で元のドーム状の形状に復帰する。すると、キートップ1の押圧部1bが弾性部材8で直接上方に押し上げられて上昇する。そして、一対のレバー部材3、4の傾倒脚部3a、4aが、図1に示すように初期状態のX字状の交差状態に戻る。また、弾性部材8が元のドーム状に復帰することにより、第1、第2電極部7b、7cに接触して導通していた導電部8bが上昇して、スイッチ素子がスイッチOFFされる。 【0049】なお、本発明の実施の形態の説明では、キートップ1の突起部1bを、4つの側面1cを有する四角柱で説明したが、四角柱に限定されるものではなく、突起部1bを多角柱状に形成し、この突起部の周囲の複数の側面を平坦状に形成し、アークチュエータ2は、前記複数の側面に対応する数の圧接片を形成して、この圧接片をそれぞれ複数の側面に圧接するようにしたものでも良い。 【0050】 【発明の効果】以上述べたように、本発明のキースイッチのアークチュエータは、一対のレバー部材の一方の上端部を回動自在に係合する開口部を有する回動係合部と一対のレバー部材の他方の上端部をスライド自在に係合する開口部を有するスライド係合部とを設け、前記回動係合部と前記スライド係合部との前記開口部の開口方向を、それぞれ同じ方向に形成したので、一対のレバー部材のそれぞれの上端部への回動係合部とスライド係合部との係合は、アークチュエータを水平方向の一方側に移動させるだけで係合させることができ、組立の自動化が容易なキースイッチを提供できる。 【0051】また、前記回動係合部は、前記アークチュエータの一端部側にU字状に形成し、このU字状の前記回動係合部を構成する互いに対向する2つの辺のいずれか一方、または両方の前記開口部近傍に、この開口部を幅狭にする凸部を形成したので、一対のレバー部材の一方の上端部を幅狭の開口部から回動係合部にワンタッチでスナップインして係合させることができる。そのために、組立が容易なキースイッチを提供できる。 【0052】また、前記スライド係合部は、前記アークチュエータの他端部側にU字状に形成し、このU字状の前記スライド係合部を構成する互いに対向する2つの辺を平行に形成したので、一対のレバー部材の一方の上端部を回動係合部にスナップインして係合させると共に、一対のレバー部材の他方の上端部をスライド係合部にスライドさせて係合させることができ、組立が容易である。 【0053】また、前記アークチュエータは金属板からなり、このアークチュエータの前記一端部側を切り曲げして前記回動係合部を形成し、前記アークチュエータの前記他端部側を切り曲げして前記スライド係合部を形成したので、アークチュエータをプレス等で打ち抜き形成することができ、低コストで高精度のアークチュエータを有するキースイッチを提供できる。また、金属板からなるアークチュエータを取り付けた一対のレバー部材の強度をアップさせることができる。 【0054】また、アークチュエータを一方から他方に移動させて、前記アークチュエータを一対のレバー部材の上端部に係合させるようにしたので、組立の自動化が容易となり、コストダウン可能なキースイッチの組立方法を提供できる。 【0055】また、アークチュエータは、一方から他方に移動させることにより、前記アークチュエータの一端部に形成した回動係合部を前記一対のレバー部材の一方の上端部にスナップイン係合させると共に、前記アークチュエータの他端部側に形成したスライド係合部を前記一対のレバー部材の他方の上端部にスライド係合させるようにしたので、更に組立が容易となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000010098 【氏名又は名称】アルプス電気株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年8月7日(2000.8.7) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2002−56740(P2002−56740A) |
| 【公開日】 |
平成14年2月22日(2002.2.22) |
| 【出願番号】 |
特願2000−244046(P2000−244046) |
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