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【発明の名称】 薄膜コンデンサ及びその製造方法
【発明者】 【氏名】シーチェン ワン

【要約】 【課題】本発明は薄膜コンデンサ及びその製造方法を提供するものである。

【解決手段】真空状態で移動中の担体表面(11)にそれぞれ誘電体気体の沈殿、マスク、電極気体の沈殿を行い、またこれらの処理を繰り返し行うと、誘電体層(9)と電極層(8)を交互に積層した薄膜コンデンサ母板を形成することができる。そして、母板を分け切りチップを形成する。チップの両端面に金属引出し面(13)形成すると、薄膜コンデンサを形成することができる。このような製造方法と製造装置で得た薄膜コンデンサは体積が大幅に小さくなって、コストが低く、電気性能が高いものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 誘電体層(9)と電極層(8)を交互に積層した母板を形成し、上記母板を分け切り方塊状のチップを形成し、上記チップの両端面を研ぎ切り金属引出し面(12)を形成しあるいは上記チップの両端面に金属を鍍金し金属引出し面(13)を形成する薄膜コンデンサの製造方法の中に、上記母板の製造方法は、真空の中に、移動の担体表面(11)に誘電体気相成長法で誘電体気体を沈殿させ誘電体層(9)を形成し、沈殿の上記誘電体層(9)の表面にマスクを行い、マスクされた上記誘電体層(9)の表面に金属気相成長法で電極気体を沈殿させ上記電極層(8)を形成し、また上記電極層(8)の表面に誘電体気相成長法で誘電体気体を沈殿させ上記誘電体層(9)形成し、そしてこのような手順で誘電体気相成長、マスク、金属気相成長を繰り返して行うなどの工程を備えることを特徴とする誘電体薄膜コンデンサの製造方法。
【請求項2】 上記誘電体気相成長法は物理の気相成長法、或は化学の気相成長法、或は物理気相成長法と化学の気相成長法とを組み合せた方法であることを特徴とする請求項1記載の薄膜コンデンサの製造方法。
【請求項3】 上記金属気相成長法は蒸発法、或はマグネトロンスパッタリング法、或は蒸発法とマグネトロンスパッタリング法とを組み合せた方法、或はグロー法と蒸発法とを組み合せた方法、或はグロー法とマグネトロンスパッタリング法とを組み合せた方法、或はグロー法と、マグネトロンスパッタリングと蒸発法とを組み合せた方法であることを特徴とする請求項1記載の薄膜コンデンサの製造方法。
【請求項4】 上記沈殿の誘電体層(9)の表面にマスクを行う方法はマスク油をスプレーする方法、或はマスクテープ(7)を使用する方法、或はこの二つの方法を組み合せた方法であることを特徴とする請求項1記載の薄膜コンデンサの製造方法。
【請求項5】 上記マスク油をスプレーする方法はノズル組み合せ装置(31)でスプレーする方法、或はマスク油ローラー(32)で塗布する方法、或はノズル組み合せ装置(31)でスプレーする方法とマスク油ローラー(32)で塗布する方法とを組み合せた方法であることを特徴とする請求項4記載の薄膜コンデンサの製造方法。
【請求項6】 移動の上記担体(1)の中に温度調節媒体が置入され、或は上記担体(1)の中に温度調節装置が使用されていることを特徴とする請求項1記載の薄膜コンデンサの製造方法。
【請求項7】 上記誘電体気相成長法の中にコールド・トラップ(21)が使用されていることを特徴とする請求項1記載の薄膜コンデンサの製造方法。
【請求項8】 上記金属気相成長法の中にコールド・トラップが使用されていることを特徴とする請求項1記載の薄膜コンデンサの製造方法。
【請求項9】 上記誘電体気相成長法で誘電体気体を沈殿させた後、温度調節装置(5)を使用することを特徴とする請求項1記載の薄膜コンデンサの製造方法。
【請求項10】 上記温度調節装置(5)はローラー(51)、或は温度調節板(52)、或は温度気体(53)のスプレー、或はローラー(51)、温度調節板(52)と温度気体(53)のスプレーの組み合せを使用することを特徴とする請求項9記載の薄膜コンデンサの製造方法。
【請求項11】 上記金属気相成長法で電極気体を沈殿させた後、温度調節装置(6)を使用することを特徴とする請求項1記載の薄膜コンデンサの製造方法。
【請求項12】 上記温度調節装置(6)はローラー(61)と或は温度調節板(62)、或は温度気体(63)のスプレー、或はローラー(61)と温度調節板(62)と温度気体(63)のスプレーの組み合せを使用することを特徴とする請求項11記載の薄膜コンデンサの製造方法。
【請求項13】 上記ノズル組み合せ装置(31)の使用方法は配列の複数ノズルを上記担体表面(11)に平行させ且つ上記担体表面(11)の移動方向に垂直させて、上記各ノズルの間の距離が上記チップの両端面の距離の2倍にし、上記担体表面(11)の移動方向と垂直方向に沿い上記ノズル組み合せ装置(31)を往復移動させ、上記担体(1)が一週移動する毎に上記ノズル組み合せ装置(31)を一回移動させ、移動する距離が上記チップの両端面の距離と同じであることを特徴とする請求項5記載の薄膜コンデンサの製造方法。
【請求項14】 上記担体(1)が円柱体で、その円柱面は担体表面(11)であることを特徴とする請求項1記載の薄膜コンデンサの製造方法。
【請求項15】 交互に積層した誘電体層(9)と電極層(8)及びその両端面に形成した金属引出し面からなり、上記誘電体層(9)と上記電極層(8)は本発明の製造方法による交互に積層して製造され、上記誘電体層(9)の厚さは0.01μmから10μmまでの範囲で、上記誘電体層(9)は無機化合物絶縁材料からなり、或は本体重合体の高分子材料、或は複合誘電体層(9)からなることを特徴とする請求項1記載の薄膜コンデンサの製造方法による薄膜コンデンサ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜コンデンサ及びその製造方法に関し、特に薄膜コンデンサチップ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】薄膜コンデンサは通常に金属化有機薄膜コンデンサを指し、電気情報、電子機器、半導体など産業分野に広く利用されている個別電子部品である。このような薄膜コンデンサの従来の製造方法として、成膜(有機薄膜誘電体の製作)→薄膜に金属電極の蒸発→分け切り→芯子の巻回→圧偏→熱成形(チップになる)→チップの端面に金属引出し面の形成→金属リード線の溶接→パケッジの包装→コンデンサの製品などの工程を備える。この中に如何に質の良く、コストの低いコンデンサ芯子を作ることはコンデンサ製造プロセスのキーポイントである。このプロセスは複雑、面倒で、使用される成膜機、蒸発機等が高価で、且つ成膜の精度、及び蒸発分け切り、巻回の精度についても高く要求する必要があり、従って製造コストは高くなる。また、巻回の工程に使用される誘電体膜は柔軟性の良い高分子膜であることが必要で、脆い誘電体材料が使用できないので、厚さは一般に1μmより薄くすることができない(1μm以下の膜が巻回にも困難になる)、且つ分け切り、巻回が空気雰囲気の中に行われるので、芯子が容易に汚染される。特に、このように巻いた高分子膜の膜厚が厚く、比誘電率が小さい、且つ容量同じの薄膜コンデンサの体積が主に誘電体膜の厚さと誘電体の比誘電率によって決められるので、このような工程によって製造されたコンデンサの寸法は大きく、薄膜コンデンサの小型化を実現することが困難であるという問題が存在する。電子機器の小型化に伴って、コンデンサの性能と小型化に対する要求もますます高くなり、如何に性能が良く、特に体積が小さく、製造コストが低い薄膜コンデンサを製造するかということは重要な研究課題になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の問題点を解決するもので、薄膜コンデンサ及びその製造方法、特に薄膜コンデンサチップ及びその製造方法を提供することを目的とする。この製造方法により製造された薄膜コンデンサは、体積が大幅に減らされ、コストが著しく低くなって、且つ電気性能が高くなる。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明は、誘電体層(9)と電極層(8)を交互に積層した母板を形成し(図1を参照)、上記母板を分け切り方塊状のチップを形成し(図2を参照)、上記チップの両端面を研ぎ切り金属引出し面(12)を形成しあるいは上記チップの両端面に金属を鍍金し金属引出し面(13)を形成する薄膜コンデンサの製造方法の中に(図3を参照)、上記母板の製造方法は、真空の中に、移動の担体表面(11)に誘電体気相成長法で誘電体気体を沈殿させ誘電体層(9)形成し、沈殿の上記誘電体層(9)の表面にマスクを行い、マスクされた上記誘電体層(9)の表面に金属気相成長法で電極気体を沈殿させ上記電極層(8)を形成し、また上記電極層(8)の表面に誘電体気相成長法で誘電体気体を沈殿させ上記誘電体層(9)形成し、そしてこのような手順で誘電体気相成長、マスク、金属気相成長を繰り返して行う(図4を参照)などの工程を備えるものとする。このように誘電体層(9)と電極層(8)を交互に積層した複合体を形成し、必要な層数になると母板ができる。
【0005】上記真空の状態は2×10-1Pa以下の負気圧状態の範囲であることが好ましい。
【0006】上記の移動の担体表面(11)は往復或は循環移動可能な平面であっても良いし、円周運動可能な円柱面であっても良い。
【0007】また、上記誘電体気相成長法は物理の気相成長法、或は化学の気相成長法、或は物理気相成長法と化学の気相成長法の組み合せであるものとする。物理気相成長法は例えば真空蒸着法、スパッタリング法、イオンビーム成長法、イオン鍍金等の方法がある。物理気相成長法と化学の気相成長法の組み合せの方法は例えばプラズマ気相成長法等がある。気相成長法で得られた誘電体層(9)の材料は無機絶縁体材料、或は有機絶縁体材料、或は無機絶縁体材料と有機絶縁体材料との複合材料である。無機化合物絶縁体材料は金属化合物、或は非金属化合物、或は二種類或は二種類以上の化合物の混合物或は複合物である。無機化合物絶縁体材料は例えば一酸化ケイ素、二酸化ケイ素、二酸化チタン、三酸化二アルミニウム、五酸化二タンタル、チタン酸化バリウム、チタン酸化鉛等がある。有機絶縁体材料は例えばポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチル等がある。例えば二酸化チタンが誘電体層(9)とする場合には、真空中に電子ビームで加熱し固体の二酸化チタンを気化させた後、担体表面(11)に沈殿し誘電体層(9)形成する、或は金属チタンを加熱気化させる或はスパッタリングし金属イオンを形成した後、酸素をイオン化させ、気化(或はイオン化)のチタンと混合し、担体表面(11)に二酸化チタンを化合形成し且つ担体表面(11)に沈殿し誘電体層(9)形成することができる。複合誘電体層(9)は複数無機絶縁体材料を複合させた誘電体層(9)からなり、或は複数有機絶縁体材料を複合させた誘電体層(9)からなり、或は無機絶縁体材料と有機絶縁体材料とを複合させた誘電体層(9)からなることができる。
【0008】また、上記金属気相成長法は蒸発法、或はマグネトロンスパッタリング法、或は蒸発法とマグネトロンスパッタリング法とを組み合せた方法、或はグロー法と蒸発法とを組み合せた方法、或はグロー法とマグネトロンスパッタリング法とを組み合せた方法、或はグロー法と、マグネトロンスパッタリング法と蒸発法とを組み合せた方法であるものとする。上記金属気相成長法で得られた電極層(8)の材料は亜鉛、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、クロム及び合金材料を使用することができる。
【0009】また、上記誘電体層(9)の表面にマスクを行う方法はマスク油をスプレーする方法、或はマスクテープを使用する方法、或はこの二つの方法を組み合せた方法であるものとする。
【0010】マスク油をスプレーする方法としては、マスク油をスプレーし誘電体層(9)の表面に条形(10)状或は網目状のパターンを形成することである。第1、3、…、2n-1層の誘電体層(9)の条形(10)の位置が同じで、第2、4、…、2n層の誘電体層(9)の各条形(10)は隣接誘電体層(9)の二つの各条形(10)の中間に位置する(このマスク油の特性はマスク油をスプレーした条形(10)の表面に電極気体を沈殿させない、且つ金属気相成長の工程で条形(10)上のマスク油が加熱揮発され、電極層(8)はここで断裂になる。これは従来の技術である)。このように条形(10)のある誘電体層(9)の上に金属気体を沈殿させないので、断続の電極層(8)を形成することができる。上記製造方法によって、必要な層数に達すると、誘電体層(9)と電極層(8)を交互に積層した薄膜コンデンサチップを製作するための母板を形成することができる(図4を参照)。
【0011】また、上記マスク油をスプレーする方法としてはノズル組み合せ装置(31)でスプレーする方法、或はマスク油ローラー(32)で塗布する方法、或はノズル組み合せ装置(31)でスプレーする方法とマスク油ローラー(32)で塗布する方法とを組み合せた方法であるものとする。
【0012】上記ノズル組み合せ装置(31)は上記担体表面(11)に平行させ且つ上記担体表面(11)の移動方向に垂直させた配列の複数ノズル組み合せからなる(担体表面(11)が円柱面である場合、配列の複数ノズルが円柱面の母線と平行にする)。使用に当たっては配列の複数ノズルを上記担体表面(11)に平行させ且つ上記担体表面(11)の移動方向に垂直させて、上記各ノズルの間の距離が上記チップの両端面の距離の2倍にし、上記担体表面(11)の移動方向と垂直方向に沿い上記ノズル組み合せ装置(31)を往復移動させ、上記担体(1)が一週移動する毎に上記ノズル組み合せ装置(31)を一回移動させ、移動する距離が上記チップの両端面の距離と同じで、隣接誘電体層の表面にスプレーされた条形(10)の位置が交錯することができる。
【0013】マスクテープを使用する方法としては、マスクテープ(7)を電極気体を沈殿すべき領域に移動中の誘電体層(9)の表面に置き、誘電体層(9)の表面と同歩的に移動させ、誘電体層(9)の表面に電極気体を沈殿させる時、マスクテープ(7)のマスク条(71)が誘電体層(9)の表面をマスクした部分に金属気体が沈殿できないので、誘電体層(9)の表面に断続の電極層(8)を形成することができる。マスクテープ(7)のマスク条(71)の形状は狭い条形網目状のパターンにすることができる(図5を参照)。マスクテープ(7)は環形テープにすることもできる。この時、環形テープは2組或は4組或はn組(n:偶数)のマスク条(71)からなり、各組のマスク条(71)の位置は隣接の2組のマスク条(71)の位置と交互に交錯するようにする。すべてのマスク条(71)の長さが同じである。担体表面(11)が円柱面である場合、各組のマスク条(71)の長さは担体表面(11)の円周のm分の一(m:奇数)である。このように、担体表面(11)は円周運動をする場合、各層誘電体層の上に形成された狭い条(10)の位置は隣接誘電体層の上に形成された狭い条(10)の位置と交互に交錯することができる。
【0014】マスク油ローラー(32)で塗布する方法では、条形状或は網目状パターン(マスクテープのパターンと同じ)のあるマスク油ローラー(32)を用いて誘電体層(9)にマスク油を塗布する。
【0015】チップの両端面に金属引出し面(12)或は(13)を形成した後(図3を参照)、貼り付け式薄膜コンデンサになる。チップの両端の金属引出し面(13)に更に金属脚(14)を溶接すると、抜き出し式コンデンサになる。
【0016】チップの両端面はマスク油或はマスクテープ法により電極層に断条になる処の断面である。
【0017】また、上記誘電体気相成長法の中にコールド・トラップ(21)(真空のガス抜き口)が使用できるが、上記金属気相成長法の中にもコールド・トラップが使用することができる。蒸発法の中にはコールド・トラップが使用できるが、マグネトロンスパッタリング法の中にもコールド・トラップが使用できる、またグロー法の中にもコールド・トラップが使用できる。即ち、誘電体気体を沈殿させる工程(2)にはコールド・トラップが使用できるが、電極気体を沈殿させる工程(4)にもコールド・トラップ(44)、(45)、(46)が使用できる。このように母板を形成する時、誘電体気体を沈殿させる工程(2)或は電極気体を沈殿させる工程(4)に真空状態を安定に維持することを確保することができる。
【0018】母板を形成する時、加熱方式で誘電体気体を生成すること或は加熱方式で電極を蒸発することは担体表面(11)と母板表面の温度を変化させ、不利の影響を生ずる可能性がある。そのために、担体(1)の中に温度素子が置き入れされ、或は担体(1)の中に温度調節装置が使用されることにより温度を制御することができる。
【0019】母板を形成する時、層の増加に従って段段厚くになる。母板の転熱性能が良くないため、担体(1)だけにより温度を制御することは母板(20)の表面温度を安定に確保することができない。母板(20)の表面温度を安定させるために、上記誘電体気相成長法で誘電体気体を沈殿させた後、温度調節装置(5)を使用することができ、上記金属気相成長法で電極気体を沈殿させた後、温度調節装置(6)を使用することができる。温度調節装置(5)と温度調節装置(6)は担体表面(11)に近づけるべきである。温度調節装置(5)はローラー(51)を母板(20)の表面に接触させる伝導転熱方式で温度調節を行うことができるが、非接触の温度調節板(52)による輻射転熱方式で温度調節を行うこともできる、または温度気体(53)をスプレーする対流転熱方式で温度調節を行うこともできる、または上記転熱方式の組み合せにより温度調節を行うこともできる。
【0020】温度調節装置(6)はローラー(61)を母板(20)の表面に接触させる伝導転熱方式で温度調節を行うことができるが、非接触の温度調節板(62)による輻射転熱方式で温度調節を行うこともできる、または温度気体(63)をスプレーする対流転熱方式で温度調節を行うこともできる、または上記転熱方式の組み合せにより温度調節を行うこともできる。ローラー(51)、(61)と温度調節板(52)、(62)は温度素子が置入され、或は温度調節装置が使用されることにより温度調節を行うことができる。温度気体(53)、(63)は窒素気体或は他の惰性気体を使用することができる。温度気体(53)をスプレーする工程にコールド・トラップを使用することができ、温度気体(63)をスプレーする工程にコールド・トラップを使用することもできる。このように環境の状態圧力を確保することができる。
【0021】誘電体層(9)の厚さは沈殿誘電体気体装置の入気量及び担体表面(11)の運動速度を制御することにより制御される。電極層(8)の厚さは沈殿電極気体装置の入気量により制御される。誘電体層(9)の厚さは0.01μm〜10μmの範囲である(高分子誘電体層のは厚く、無機化合物誘電体層のは薄くすることができる)。
【0022】本発明の薄膜コンデンサは交互に積層した誘電体層(9)と電極層(8)及びその両端面に形成した金属引出し面からなり、上記誘電体層(9)と上記電極層(8)は本発明の製造方法による交互に積層して製造され、上記誘電体層(9)の厚さは0.01μmから10μmまでの範囲で、上記誘電体層(9)は無機化合物絶縁材料からなり、或は本体重合体の高分子材料、或は複合誘電体層(9)からなる。
【0023】
【発明の実施の形態】(実施形態1)実施形態1は真空状態の缶体(15)に、連続回転可能な円柱体を担体(1)とし、その円柱面を担体表面(11)とする。担体表面(11)の周囲に担体(1)の回転方向に沿い、沈殿誘電体気体の工程(2)、塗布マスク油装置(3)と沈殿電極気体の工程をそれぞれ放置する。沈殿誘電体気体の工程(2)に沈殿無機誘電体気体装置(22)を使用する。この沈殿無機誘電体気体装置は電子束加熱方式により固体二酸化ケイ素を加熱気化させた後担体表面(11)に二酸化ケイ素の誘電体層(9)を沈殿する方法を使用することもよいし、活性イオン鍍金の方式により固体ケイ素を活性ケイ素イオンにした後担体表面(11)に二酸化ケイ素(或は一酸化ケイ素と二酸化ケイ素の混合物)に酸化合成し担体表面(11)に誘電体層(9)を形成する方法を使用することもよい。沈殿電極気体の工程は金属蒸発の工程(41)、金属スパッタリングの工程(42)、グローの工程(43)に分けられる。金属蒸発の工程(41)は金属蒸発装置を使用し、金属スパッタリングの工程(42)は金属スパッタリング装置を使用し、グローの工程(43)はグロー装置を使用する。
【0024】グロー装置は沈殿誘電体気体の工程(2)と塗布マスク油装置(3)との間に置く。沈殿誘電体気体の工程(2)とグローの工程(43)との間に温度調節板(52)を使用する。金属蒸発の工程(41)と沈殿誘電体気体の工程(2)との間に温度調節板(62)を使用する。温度調節板(52)と温度調節板(62)の中にパイプに通して温度気体(53)、(63)を吹き込む。温度気体(53)を吹き込む工程にコールド・トラップ(54)を使用することができる。温度気体(63)を吹き込む工程にコールド・トラップ(64)を使用することができる。沈殿誘電体気体の工程(2)にコールド・トラップ(21)を使用することができる。金属蒸発の工程(41)、金属スパッタリングの工程(42)、グローの工程(43)にそれぞれコールド・トラップ(44)、コールド・トラップ(45)、コールド・トラップ(46)を使用する。沈殿誘電体気体の工程(2)と塗布マスク油装置(3)との間に誘電体層の厚さを検査する装置(16)を置く。金属蒸発の工程(41)と沈殿誘電体気体の工程(2)との間に電極層の厚さを検査する装置(17)を置く。温度調節板(52)と塗布マスク油装置(3)との間に温度検査装置(18)を置く。温度調節板(62)と沈殿誘電体気体の工程(2)との間に温度検査装置(19)を置く。塗布マスク油装置(3)は連続スプレーするノズル組み合せ装置(31)を使用することができる。担体(1)に温度調節液(或は温度調節気体)をスプレーする。温度調節板(52)と温度調節板(62)に温度調節液(或は温度調節気体)をスプレーする。各工程及び装置は図6のように配列される。
【0025】担体(1)が時計方向に連続回転する時、まず沈殿誘電体気体の工程(2)で担体表面(11)に誘電体気体を沈殿(スプレー)し、担体表面(11)に誘電体層(9)を形成した後、冷却を経てグローの工程(43)にグロー清潔の処理を行い、そして塗布マスク油装置(3)で誘電体層(9)の表面にマスク油を塗布し、金属スパッタリングの工程(42)で金属スパッタリングを行い、金属蒸発の工程(41)によりマスク油を塗布した誘電体層(9)の表面に金属を沈殿し、電極層(8)を形成する。その後、再び冷却を経て、沈殿誘電体気体の工程(2)に戻って、金属層表面に誘電体気体を沈殿する。このように繰り返しの処理を行うと、誘電体層(9)と電極層(8)を交互に積層した母板(20)を形成することができる。母板(20)を形成する間に誘電体気体と電極気体の入気量及び層の厚さ、表面温度、担体の回転速度、温度の調節能力等を自動的に検査、制御することができる。そして、母板(20)を担体(1)から取り出し、図2のような形状に分け切りチップを形成する。チップの両端面に金属引出し面(13)形成すると、金属脚(14)を溶接した後図3のような薄膜コンデンサを形成することができる。
【0026】(実施形態2)実施形態2は沈殿誘電体気体の工程(2)に沈殿有機誘電体気体装置を使用するものである。本体重合体の有機材料を加熱気化させた後担体表面(11)にスプレーし高分子重合体材料の誘電体層(9)を形成する。方法の他の部分は実施形態1と同じである。
【0027】(実施形態3)実施形態3は沈殿誘電体気体の工程(2)に沈殿有機誘電体気体装置と沈殿無機誘電体気体装置の組み合せを使用するものである。この二装置の使用順番は任意である。この二装置の間に温度調節装置を使用することができる。この二装置の間にコールド・トラップを使用することもできる。方法の他の部分は実施形態1と同じである。
【0028】
【発明の効果】本発明によると、薄膜コンデンサの複雑な製造工程(誘電体材料の合成、成膜(焼結)、電極の形成(スプレー、蒸発、塗布)、分け切り、芯子の巻回、圧偏、熱成形等の工程)を一つ工程に簡略化させ、生産率を高めることができる。
【0029】また、比誘電率の高い無機材料を誘電体薄膜とし、且つ誘電体層(膜)の厚さは大幅に薄くすることができる(0.01μm以下)ため、本発明の製造方法による薄膜コンデンサの寸法は従来の同じコンデンサと比べて5倍から100倍まで小さくすることができる。
【0030】また、使用する装置のコストと材料のコストを低下したため、生産コストを低下することができる。また、本発明の製造方法による薄膜コンデンサは、性能が安定で、信頼性が高い、インダクタンスも小さい、コロナ放電を生ずることがない。また、コンデンサの集積化をすることができる。
【出願人】 【識別番号】500513974
【氏名又は名称】シーチェン ワン
【出願日】 平成12年11月7日(2000.11.7)
【代理人】 【識別番号】100088328
【弁理士】
【氏名又は名称】金田 暢之 (外2名)
【公開番号】 特開2002−57065(P2002−57065A)
【公開日】 平成14年2月22日(2002.2.22)
【出願番号】 特願2000−339426(P2000−339426)