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【発明の名称】 フラットハーネス
【発明者】 【氏名】杉本 佳典

【氏名】河合 貴典

【要約】 【課題】フラットハーネスの折り曲げ加工性を高める【解決手段】 幅方向に間隔をあけて平行配線される導体を絶縁樹脂シートでラミネートし、同一幅の帯状としているフラットハーネスであって、その幅方向の一方を基準側Sとし、該基準側にのみ、フラットハーネスの長さ方向の全長にわたって、一定ピッチで識別部を設けて、フラットハーネスの折曲位置の識別および折り曲げられたフラットハーネス内の導体の配列の識別を行えるようにしている。上記識別部は識別マーク15あるいは切欠20からなる。

【解決手段】幅方向に間隔をあけて平行配線される導体を絶縁樹脂シートでラミネートし、同一幅の帯状としているフラットハーネスであって、その幅方向の一方を基準側Sとし、該基準側にのみ、フラットハーネスの長さ方向の全長にわたって、一定ピッチで識別部を設けて、フラットハーネスの折曲位置の識別および折り曲げられたフラットハーネス内の導体の配列の識別を行えるようにしている。上記識別部は識別マーク15あるいは切欠20からなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 幅方向に間隔をあけて平行配線される導体を絶縁樹脂シートでラミネートし、同一幅の帯状としているフラットハーネスであって、上記フラットハーネスの幅方向の一方を基準側とし、該基準側にのみ、フラットハーネスの長さ方向の全長にわたって、一定ピッチで識別部を設けて、フラットハーネスの折曲位置の識別および折り曲げられたフラットハーネス内の導体の配列の識別を行える構成としていることを特徴とするフラットハーネス。
【請求項2】 上記識別部は着色した識別マークからなり、フラットハーネスの両面の同一位置に付している請求項1に記載のフラットハーネス。
【請求項3】 上記識別部は、上記基準側の端縁より浅く切り込んだ切欠からなる請求項1に記載のフラットハーネス。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車に配索されるフラットハーネスに関し、特に、配索時に屈曲されるものにおいて、屈曲位置の識別、屈曲されたフラットハーネスの回路の配列を容易に識別できるようにするものである。
【0002】
【従来の技術】近時、自動車のドア、ルーフ、トランクルーム、シート下部等の外力が作用しない箇所に配索されるワイヤハーネスとして、間隔をあけて平行配線される導体を絶縁シートで挟持してなるフラットハーネスが用いられる場合がある。このフラットハーネスは放熱性が良いと共も配索スペースが少なく、かつ、軽量である利点を有し、配索利用箇所が増大する傾向にある。
【0003】図7に示すように、フラットハーネス1は、導体2を幅方向に間隔をあけて配列し、その両面を絶縁樹脂シート3、4でラミネートした状態で長尺な帯状として係止し、その両側にコネクタ5、6を接続させている。なお、図7は上側の絶縁樹脂シート3を剥がした状態で示している。
【0004】上記フラットハーネスは簡単に製造出来る点より、図7に示すように同一幅の帯状とされているが、配索時には、配索経路に沿って屈曲させる必要があるため、図8に示すようにフラットハーネス1を所要位置で折り曲げ加工して配索経路に沿うようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図8に示すようにフラットハーネス1を折り曲げ加工する場合、折り曲げポイントはフラットハーネスの先端からの寸法が規定されている。そのため、フラットハーネス1の先端からの寸法を測定して折り曲げポイントを定めて折り曲げ加工する必要があり、作業手数がかかる問題がある。
【0006】また、折り曲げ加工されると、フラットハーネス内の導体の配列形態(A,B,C…)が解りにくくなり、特に、2度曲げ、3度曲げと、折り曲げ加工の回数が増加すると、コネクタに接続される両端の導体の配列が非常に解りづらくなる。よって、折り曲げ後にフラットハーネスの両端にコネクタを接続する時に、誤結が発生しやすくなる。
【0007】本発明は上記した問題に鑑みてなされたもので、折り曲げ加工されるフラットハーネスにおいて、折り曲げ位置の識別および導体の配列形態の識別が容易にできるようにすることを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため、本発明は、幅方向に間隔をあけて平行配線される導体を絶縁樹脂シートでラミネートし、同一幅の帯状としているフラットハーネスであって、上記フラットハーネスの幅方向の一方を基準側とし、該基準側にのみ、フラットハーネスの長さ方向の全長にわたって、一定ピッチで識別部を設け、該識別部でフラットハーネスの折曲位置の識別および折り曲げられたフラットハーネス内の導体の配列の識別を行えるようにしているフラットハーネスを提供している。
【0009】上記識別部は着色した識別マークからなる。この識別マークはフラットハーネスの両面の同一位置に付していることが好ましい。識別マークは、例えば、フラットハーネスと異なる色の塗料で丸等の目印を付けている。
【0010】上記のように識別部を全長にわたって一定ピッチ、例えば50mmピッチで付しておくと、折り曲げ位置がフラットハーネスの一端から300mmの位置であれば、識別部を数えて6個目の位置が折り曲げ位置であることが簡単に識別できる。 また、識別部をフラットハーネスの幅方向の一方側の基準側にのみ設けているため、フラットハーネスが何度折り曲げられても識別部の存在により一目で基準側が識別できるため、フラットハーネスの導体の配列形態を見誤ることはなく、コネクタとの誤結を防止できる。さらに、検査も容易になる。
【0011】上記識別部は、上記基準側の端縁より浅く切り込んだ切欠から構成することが好ましい。このように、切欠を識別部とすると、識別部の位置で折り曲げる時、切欠から容易に折り曲げることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1乃至図3は第1実施形態を示す。フラットハーネス10は、幅方向に間隔をあけて平行配線される銅箔からなる平板状の導体11を、絶縁樹脂シート12、13でラミネートし、同一幅の帯状としたものである。本実施形態では、導体11は3本で、3回路A、B,Cのフラットハーネスとしている。なお、図1においては上側の絶縁樹脂シート12を剥がした状態で示している。
【0013】上記フラットハーネス10は、幅方向の一端側を基準側Sとし、該基準側Sにのみ、フラットハーネス10の全長にわたって、一定ピッチ(本実施形態では50mm)をあけて識別マーク15からなる識別部を設けている。この識別マーク15はフラットハーネス10とは異なる色の塗料を塗布して付した丸マークからなり、フラットハーネスの両面の絶縁樹脂シート12、13の表裏同一位置に付している。基準側Sには上記回路A,B,Cのうち回路Cが位置し、よって、識別マーク10が付されている側には回路Cが位置することとなる。
【0014】このようにフラットハーネス10に識別マーク15を付すと、図3(A)に示すように、折り曲げ加工を行う必要がある場合、該折曲位置はフラットハーネス10の先端から寸法指定されているため、フラットハーネスの一端から識別マーク15の数をかぞえるだけで簡単に折曲位置を識別することができる。
【0015】また、折り曲げられた状態でも、回路Cが位置する基準側Sに識別マーク15が付されているため、フラットハーネス10の両端の導体11の回路配列が識別マーク15の位置で一目で識別できる。よって、折り曲げ加工された後にフラットハーネス10の両端にコネクタ5、6を接続するとき、配列違いによる誤結発生を防止することができる。
【0016】図3(B)はフラットハーネス10を2回の折り曲げ加工する場合、(C)は3回の折り曲げ加工を行う場合を示し、いずれの場合の識別マーク15の存在で折曲位置の識別およびフラットハーネス10の導体の配列形態の識別を容易に行うことができる。
【0017】なお、上記実施形態では識別マーク15をフラットハーネス10の表裏両面に付しているが、表面側のみでもよい。
【0018】図4は第2実施形態を示し、フラットハーネス10’の基準側Sの全長に沿って一定ピッチで浅く切り込んだ切欠20を入れて識別部としている。該切欠20は本実施形態ではV形状としているが、図6(A)に示すようにスリット状の切欠20でも良いし、(B)に示す円弧状の切欠20でもよい。なお、図4は上側の絶縁樹脂シート12’を剥がした状態で示している。
【0019】上記にように、切欠20からなる識別部を設けると、第1実施形態と同様に、折曲位置をフラットハーネス10’の先端からの切欠20の個数で簡単に識別できる。また、折り曲げ加工時に切欠20より容易に折り曲げることができ、作業性が良い。さらに、切欠20を基準側Sのみに設けているため、複数回数折り曲げても切欠20の位置により基準側Sを一目で判断でき、フラットハーネス10’の導体11の配列形態を一目で識別できる。特に、切欠20はフラットハーネス10’の表裏両面に現出しているため、折り返された状態でも切欠20は存在し、第1実施形態のようにフラットハーネスの両面に識別マークを付す作業が不要となる。
【0020】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明によれば、フラットハーネスの幅方向の一方側を基準側とし、該基準側には長さ方向の全長に亙って一定ピッチで識別マークあるいは切欠からなる識別部を設けているため、該識別部の数をフラットハーネスの先端から数えるだけで、折曲位置の識別を簡単にできる。かつ、基準側にのみ識別部を設けているため、フラットハーネスを何回おりまげても識別部の位置によりフラットハーネスの導体の配列形態を一目で確認でき、フラットハーネスの両端にコネクタを接続する際の誤結合の発生を確実に防止することができる。
【0021】さらに、識別部として切欠を設けると、該切欠より折り曲げることができ、折り曲げ加工性を高めることができる。
【出願人】 【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
【出願日】 平成12年8月11日(2000.8.11)
【代理人】 【識別番号】100072660
【弁理士】
【氏名又は名称】大和田 和美
【公開番号】 特開2002−56722(P2002−56722A)
【公開日】 平成14年2月22日(2002.2.22)
【出願番号】 特願2000−244607(P2000−244607)