| 【発明の名称】 |
電子線照射装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】小野 勝弘
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| 【要約】 |
【課題】被照射体の内部を変質させることなく粒状の被照射体の全表面を均一に電子線を照射して、被照射体の全表面を完全に電子線処理でき、コンパクトで信頼性が高い電子線照射装置を提供する。
【解決手段】高真空状態に維持された真空領域内に設けられた陰極2から放出された電子を、電子通過孔401を有する陽極との間で加速して電子透過窓7を透過させ、透過した電子を電子透過窓7と同軸的に配設した電磁石8によって被照射体100に集中させることによって被照射体100への命中率を高めるとともに、粒状の被照射体100を、電子透過窓7に接触しない状態を保ちながら、被照射体回転手段によって、回転をさせながら前記の円筒状の領域を鉛直下方に移動させて、この粒状の被照射体100の表面に電子線を均一に照射する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 真空領域を構成する真空容器と、この真空容器の外部に在る被照射体を通過させる為の被照射体通路と、前記の真空容器の内部で電子を放出する陰極と、この陰極から放出された電子を加速する電子加速手段と、この電子加速手段によって加速された電子を真空容器の外部に透過させる電子透過窓と、この電子透過窓に前記の被照射体が接触するのを防止する被照射体接触防止手段とを有して構成されていることを特徴とする電子線照射装置。 【請求項2】 前記の電子透過窓を透過した電子の進行方向と前記の被照射体通路との成す角度を大きくする様に作用する電子集中手段を有して構成されていることを特徴とする請求項1に記載の電子線照射装置。 【請求項3】 前記の電子透過窓は、前記の被照射体を取り囲んで設けられており、前記の被照射体通路と角度を有して構成されていることを特徴とする請求項1または2のいずれか1つに記載の電子線照射装置。 【請求項4】 前記の被照射体接触防止手段は、前記の電子透過窓と前記の被照射体通路との間に、前記の被照射体の幅よりも狭い開口の穴又はスリットを有する構造体を含んで構成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の電子線照射装置。 【請求項5】 前記の被照射体接触防止手段は、前記の電子透過窓と前記の被照射体通路との間に、開口部分を有する回転体を設けて構成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の電子線照射装置。 【請求項6】 前記の被照射体接触防止手段は、前記の被照射体を前記の被照射体通路に押し戻す方向に流体を流す機構を含んでいることを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の電子線照射装置。 【請求項7】 前記の被照射体通路は筒状に構成されており、前記の被照射体は被照射体通路の外周に近接して移動し、前記の加速された電子が前記の被照射体通路の周囲から被照射体に向かって照射されることを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の電子線照射装置。 【請求項8】 前記の被照射体通路内に於いて、被照射体を自転させる被照射体回転手段を設けたことを特徴とする請求項1から7のいずれか1つに記載の電子線照射装置。 【請求項9】 前記の被照射体通路内に置いて、前記の被照射体を螺旋状に移動させる手段を設けたことを特徴とする請求項1から8のいずれか1つに記載の電子線照射装置。 【請求項10】 前記の被照射体通路を構成する表面の少なくとも1個の面が機械的に振動又は回転又は移動する様に構成されていることを特徴とする請求項1から9のいずれか1つに記載の電子線照射装置。 【請求項11】 前記の被照射体通路を構成する表面の少なくとも1個の面から流体を被照射体に吹き付けて被照射体を回転させるるように構成されていることを特徴とする請求項1から10のいずれか1つに記載の電子線照射装置。 【請求項12】 前記の電子透過窓は前記の被照射体通路と実質的に直交して構成されたことを特徴とする請求項3に記載の電子線照射装置。 【請求項13】 前記の電子透過窓に入射する電子の軌道は前記の被照射体が移動する方向と鋭角を成していることを特徴とする請求項1から12のいずれか1つに記載の電子線照射装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明が属する技術分野】本発明は、粒状の物体の表面に付着した細菌の滅菌や、粒状の物体の表面に塗布した樹脂の硬化、改質等を行うために、これらの粒状の被照射体を高速度で回転及び移動させながら電子を被照射体に照射する装置であって、特に、高速度で走行する粒状の被照射体と、電子を真空領域内から真空領域外に透過させる電子透過窓との相互作用を防止して信頼性を高めるとともに、被照射体を回転移動することによって、電子線を被照射体の表面に均一に照射することを特徴とする電子線照射装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来の電子線照射装置は、公開特許公報、特開平11−19190号に記載されているように、固定されたドラム管状の真空容器の中に直線状の金属フィラメントを取付け、これを通電加熱することによって放出される熱電子を500KV以下の電圧で加速し、薄い金属箔で出来た平板状の電子透過窓を透過させて、大気中にある被照射体に電子線を照射するようになっている。従来の電子線照射装置の概略の横断面図を図9に示している。図9において、1001は真空容器であり、1003は電子銃構造体であり、1002は電子銃構造体1003等を支持するターミナルであり、1004は陰極フィラメントであり、1005はグリッドであり、1006は電子を透過させる電子透過窓である。陰極フィラメント1004から放出された電子がグリッド1005に印加された電位差で加速され、更に電子透過窓1006との間に印加された500KV以下の電位差で加速されて電子透過窓1006を透過する。透過した電子線B01は照射室内において矢印1009の方向から矢印1010の方向に落下する被照射体1011に照射される。この装置は大型であり、電子線の照射方向が一定となっているのでシート状の被照射体に電子線を照射する場合には適するが、粒状の形状をした物体に電子線を照射するのには適さない。このような場合には、例えば、特開平10−268100号公開特許公報に記載のように被照射体1011を傾斜面上で転がしながら電子線を照射する方法や、図9に示すように粒状の被照射体を鉛直下方に落下させながら横方から電子線を照射する方法が採用されている。このような場合に、粒状の被照射体の全表面に於いて均一に電子線を照射できないだけでなく、粒状の被照射体が電子線透過窓に衝突して電子線透過窓が破損する事故が頻発する問題があった。更に、電子線の吸収によって加熱された電子線透過窓の熱が被照射体を過熱して被照射体を変質させる不都合があった。 【0003】特に、被照射体が例えば殻付きの穀物等の表面を殺菌する場合などでは、穀物をシート状に広げた状態で自然落下させながら横方向から、長さ1m程度に渡って広く分布する電子線を照射する方法が取られている。この場合、穀物への電子線の進入を防止する為に電子線のエネルギーを100KeV程度に低くしており、殻内で電子線が吸収されるようになっている。従って、電子線を一方向から照射したのでは、反対方向の穀物の表面は殺菌されないことになるので、せっかく電子線による殺菌を行っても細菌の含有率を大きく低下させることが出来ない。又、前記の広がって分布する電子線を、シート状に広がって自然落下する穀物の両側から対向して照射する方法が考えられるが、この場合には、上述の場合よりも細菌の含有率を低下させることができるが、まだ完全ではない。更に、殺菌したい穀物を傾斜面上で滑り落とす方法でも穀物が完全な球形でないだけでなく、転がる軸が一定になりがちであるので穀物の表面に万遍無く電子線を照射するのは困難であり、完全な殺菌ができない問題がある。 【0004】上記のいずれの例に於いても、穀物などの被照射体を幅が1mを超えるシート状に分布させる必要があり、装置が大型になるだけでなく高価な装置となる。装置の設置場所も広くなり、設置場所の確保にも問題があった。特に、対向する2方向から電子線を照射する方法では、装置の体積と価格の両方がおよそ2倍になる。被照射体を傾斜面で滑らせる場合も同様の問題がある。又、前記の電子線透過窓の温度が高くなるので、輻射熱が被照射体に与えられ、被照射体が変質する場合があった。更に、粒状の被照射体が飛び跳ねて前記の電子線透過窓に衝突して破損するという問題があった。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】解決しようとする課題は、粒状の形状を有する物体の表面に塗布した樹脂の硬化、改質等の処理や、その表面の殺菌などを行うためにこれらの被照射体に電子線を照射する場合に、これらの被照射体をシート状に広げることなく、狭い場所で上記の処理が行えるとともに、被照射体の内部を変質させることなく粒状の被照射体の全表面にわたって均一に電子線を照射して、被照射体の全表面を完全に電子線処理でき、コンパクトで信頼性が高い電子線照射装置を提供することである。特に、粒状の被照射体が飛び跳ねて電子透過窓に接触するのを防止することによって信頼性が高い電子線照射装置を提供することを目的としている。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明では、高真空状態に維持された真空領域内に設けられた陰極から放出された電子を、電子通過孔を有する陽極との間で加速してコーン状の軌道で走行させた後に、前記の真空領域の外部に取り出す為の電子透過窓を透過させ、透過した電子を円筒状の領域を有する被照射体通路の全周方向からこの円筒状の領域に向かう方向に偏向させる電子集中手段と、被照射体を前記の円筒状の領域内で回転させながら移動させる被照射体回転手段を用いることにより、被照射体通路内を回転しながら通過する粒状の被照射体の全表面に万遍無く電子を衝突させて、被照射体の全表面への命中率を大幅に改善している。 【0007】上記の電子集中手段の一つとして前記の被照射体通路と同軸的に配設した磁石を用いることにより、被照射体通路に平行な磁束密度成分と被照射体通路の中心軸に向かう磁束密度成分とを有する空間を形成し、この空間に電子を走行させて、これらの磁束密度成分と電子との相互作用により、電子が走行するに従って中心軸の回りでの強い回転力を受けるとともに被照射体通路の中心軸に近づくようになっている。 【0008】前記の被照射体は、前記の円筒状の領域に於いて螺旋状の被照射体ガイドを有する回転移送器によって前記の円筒状の領域を螺旋状に移動しながら鉛直下方に移動させられるとともに、螺旋状の被照射体ガイドの間にある多数のガス噴出口から高速度で噴出する圧縮ガスによって高速度で回転させられる。このような被照射体回転手段によって、粒状の被照射体は自転と公転の両方の回転をしながら前記の円筒状の領域を鉛直下方に移動させられるが、この円筒状の領域の外周から均一に電子線が照射されるので、この粒状の被照射体の表面は電子線によって均一に処理される。被照射体の表面層の密度がおよそ1g/cm3とすると、照射された電子線はおよそ0.1mmよりも深くは進入しないので、被照射体の内部に影響を与えない。 【0009】前記の電子透過窓は、前記の被照射体通路を環状に取り囲むように設けられており、電子透過窓の表面は被照射体通路の外表面と角度を有しており、電子透過窓から出てくる輻射熱が被照射体に到達し難くなっている。また、前記の被照射体通路と前記の電子透過窓との間に被照射体接触防止手段としての被照射体隔壁があり、被照射体が電子透過窓に到達できないようになっている。被照射体隔壁は、スリット又は穴を有しており、電子線はこれらを通って通過できるが被照射体は通過できないようになっている。また、被照射体に流体が含まれている場合にはスリットを有するファンなどの回転体を被照射体接触防止手段として設ける事により、この流体が電子透過窓に到達するのが防止される。 【0010】本発明の特許請求項1に係わる電子線照射装置は、真空領域を構成する真空容器と、この真空容器の外部に在る被照射体を通過させる為の被照射体通路と、前記の真空容器の内部で電子を放出する陰極と、この陰極から放出された電子を加速する電子加速手段と、この電子加速手段によって加速された電子を真空容器の外部に透過させる電子透過窓と、この電子透過窓に前記の被照射体が接触するのを防止する被照射体接触防止手段とを有して構成されていることを特徴とするものである。被照射体接触防止手段によって、前記の粒状の被照射体が飛び跳ねた場合にも粒状の被照射体が前記の電子透過窓と接触することが防止されているので、電子透過窓が損傷を受けることがないだけでなく、被照射体が高温度の電子透過窓によって過熱されることもないようになっている。この発明を採用することによって、多数の粒状の被照射体に信頼性良く電子線が照射できる電子線照射装置を実現できた。 【0011】本発明の特許請求項2に係わる電子線照射装置は、特許請求項1に記載の装置において、前記の電子透過窓を透過した電子の進行方向と前記の被照射体通路との成す角度を大きくする様に作用する電子集中手段を有して構成されていることを特徴とするものである。この発明を採用することによって、電子透過窓を透過した電子が被照射体通路に対して垂直に近づいた状態で被照射体に向かって進行するので被照射体への照射効率を高めることができるとともに、電子透過窓から輻射される熱が被照射体に到達する割合を減少することができるようになった。 【0012】本発明の特許請求項3に係わる電子線照射装置は、特許請求項1又は2に記載の装置において、前記の電子透過窓は、前記の被照射体を取り囲んで設けられており、前記の被照射体通路と角度を有して構成されていることを特徴とするものである。本発明を採用することによって、被照射体通路を通過する被照射体に全周方向から均一に電子線を照射するとともに、電子透過窓と被照射体通路とが平行に対面しないので電子透過窓から輻射される熱が被照射体に到達し難くなって高品質の電子線処理を行えるようになった。 【0013】本発明の特許請求項4に係わる電子線照射装置は、特許請求項1から3のいずれかに記載の装置において、前記の被照射体接触防止手段は、前記の電子透過窓と前記の被照射体通路との間に、前記の被照射体の幅よりも狭い開口の穴又はスリットを有する構造体を含んで構成されていることを特徴とするものである。本発明を採用することによって、簡単な構造で、電子が被照射体通路内に到達するが前記の被照射体が前記の電子透過窓に到達するのを防ぐ被照射体接触防止手段を実現することができるとともに、この部分に電子が吸収されても構造体の熱伝導によって温度上昇を防止することができる。 【0014】本発明の特許請求項5に係わる電子線照射装置は、特許請求項1から4のいずれかに記載の装置において、前記の被照射体接触防止手段は、前記の電子透過窓と前記の被照射体通路との間に、開口部分を有する回転体を設けて構成されていることを特徴とするものである。本発明を採用することによって、簡単な構造で、電子が被照射体通路内に到達するが前記の被照射体が前記の電子透過窓に到達するのを防ぐ被照射体接触防止手段を実現することができるとともに、回転部分による流体の吹き付けの冷却効果によって構造体の温度上昇を防止することができる。特に、被照射体が流体である場合や、流体を含んだ粒状物体である場合には、この回転体によって圧力を生じさせることによってこれらの流体を前記の被照射体通路に押し戻すことができるようになっている。 【0015】本発明の特許請求項6に係わる電子線照射装置は、特許請求項1から5に記載の装置において、前記の被照射体接触防止手段は、前記の被照射体を前記の被照射体通路に押し戻す方向に流体を流す機構を含んでいることを特徴とするものである。本発明を採用することによって、被照射体の中に微細な粉状の物体が混入している場合や、被照射体が流体を含んでいる場合にも、これらの物質が前記の電子透過窓に到達するのを防止でき、電子透過窓の信頼性を高めた電子線照射装置を実現させることができた。 【0016】本発明の特許請求項7に係わる電子線照射装置は、特許請求項1から6のいずれかに記載の装置において、前記の被照射体通路は筒状に構成されており、前記の被照射体は被照射体通路の外周に近接して移動し、前記の加速された電子が前記の被照射体通路の周囲から被照射体に向かって照射されることを特徴とするものである。本発明を採用することによって、装置全体をコンパクトに保ちながら、全周に広がって分布した多量の被照射体を短時間に照射することによって、狭い設置場所に於いて処理能力を高めることが出来るようになった。 【0017】本発明の特許請求項8に係わる電子線照射装置は、特許請求項1から7のいずれかに記載の装置において、前記の被照射体通路内に於いて、被照射体を自転させる被照射体回転手段を設けたことを特徴とするものである。本発明を採用することによって、高速度で移動する粒状の被照射体を、より高速に自転させて被照射体の全周囲を均一に照射処理できる電子線照射装置を実現できた。 【0018】本発明の特許請求項9に係わる電子線照射装置は、特許請求項1から8のいずれかに記載の装置において、前記の被照射体通路内に於いて、前記の被照射体を螺旋状に移動させる手段を設けたことを特徴とするものである。本発明を採用することによって、簡単な構造で、粒状の被照射体を前記の被照射体通路の電子線照射位置の周辺に沿って長い距離を移動させることが出来、高速度に且つ均一に電子線照射処理を行う事ができる電子線照射装置を実現できた。 【0019】本発明の特許請求項10に係わる電子線照射装置は、特許請求項1から9のいずれかに記載の装置において、前記の被照射体通路を構成する表面の少なくとも1個の面が機械的に振動又は回転又は移動する様に構成されていることを特徴とするものである。本発明を採用することによって、簡単な構造で粒状の被照射体を被照射体通路の周囲に沿って移動させるとともに粒状の被照射体を自転させて高速度に且つ均一に電子線照射処理を行う事ができる電子線照射装置を実現できた。 【0020】本発明の特許請求項11に係わる電子線照射装置は、特許請求項1から10のいずれかに記載の装置において、前記の被照射体通路を構成する表面の少なくとも1個の面から流体を被照射体に吹き付けて被照射体を回転させるるように構成されていることを特徴とするものである。本発明を採用することによって、被照射体通路壁の穴から高圧ガスを吹き付けて粒状の被照射体を前記の被照射体通路の周囲で高速度で自転させることが出来、被照射体の全周囲にわたって均一に電子線照射処理を行う事ができる電子線照射装置を実現できた。 【0021】本発明の特許請求項12に係わる電子線照射装置は、特許請求項3に記載の装置において、前記の電子透過窓は前記の被照射体通路と実質的に直交して構成されたことを特徴とするものである。本発明を採用することによって、電子線照射窓を簡単に製造することが出来、電子線透過窓から放射される熱が被照射体に到達する割合を最も減少させた電子線照射装置を実現できた。 【0022】本発明の特許請求項13に係わる電子線照射装置は、特許請求項1から12のいずれかに記載の装置において、前記の電子透過窓に入射する電子の軌道は前記の被照射体が移動する方向と鋭角を成していることを特徴とするものである。本発明を採用することによって、電子透過窓に至るまでの電子軌道が前記の電子集中手段としての磁石の影響を受け難いだけでなく、前記の陰極を小型に出来、全体がコンパクトでありながら、被照射体に全周方向から電子線を照射できる電子線照射装置を実現できた。 【0023】 【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態である電子線照射装置の縦断面図であり、図2は図1の一部分を拡大しており、本発明の作用を説明する為の断面図、図3は図1のAA’の矢印方向から見た横断面図で、本発明の作用を説明する為の図面、図4は本発明の主要構成要素である電子集中手段としての電磁石の構造と磁束の分布の例を表す断面図、図5から図7までは本発明の原理を説明する原理図、図8は他の変形した実施形態を示す縦断面図、図9は従来の電子線照射装置を示す横断面図である。同じ部分は同じ番号を付与している。簡略化の為に断面のハッチングは部分的に省略している。 【0024】図1において、1は真空容器であり、排気管16に接続された図示しない真空ポンプによって排気されて常時10−6〜10−8Torr程度の真空度に保たれた真空空間101を形成している。真空空間101内において真空容器1の壁に絶縁筒13が取り付けられており、絶縁筒13の他端には環状の電子銃取付台14が固定されている。電子銃取付台14には環状の取付金具17を介して環状の陰極2と環状の集束電極3が同軸状に取り付けられている。環状の陰極2はバリウム含浸型カソードであり、内部に取り付けられたヒーターによって加熱されて熱電子を放出する。環状の陰極2及び図示しないヒーターには高電圧リード線15からー100KV程度の負の高電圧が印加される。高電圧リード線15は図示しない高電圧端子を介して外部の図示しない高電圧電源に接続されている。集束電極3は陰極2に対して正のバイアス電圧が印加でき、このバイアス電圧は前記の高電圧電源によって可変でき、電子の分布状態を制御できるるようになっている。 【0025】前記の陰極2に対向した位置に環状の電子通過孔401を形成する陽極構体4と陽極リング5が同軸状に設けられており、前記の陰極2と組み合わせて電子加速手段を形成している。陽極構体4の一部である平板部402は真空容器1の一部分を形成している。陽極構体4の中心位置には、陽極構体4を貫通した状態で大気圧になった被照射体通路10が設けられている。図1に示した陽極構体4の平板部402には放射状に設けられた多数の窪み405があり、その一部は前記の電子通過孔401と繋がっており電子通路406を形成している。前記の個々の窪み405の間には図示しない隔壁があり、機械的強度を保っている。窪み405の近傍には冷却水路が設けられており、強制冷却されるようになっている。 【0026】図1に示すように、前記の平板部402の表面に電子透過窓構体6が取り付けられている。電子透過窓構体6の中央には貫通した穴があり、被照射体通路10の一部を形成している。前記の平板部402と電子透過窓構体6との間はO―リングなどによって気密に接続されている。電子透過窓構体6には多数の窪み601と、これと連通した部分を有する環状の溝602が設けられている。これらの近傍に環状の冷却水路603が設けられており、強制冷却されるようになっている。個々の窪み601の間には図示しない隔壁があり、機械的強度を保つようになっている。図1に示すように、電子透過窓構体6の環状溝602の端部には環状の電子透過窓7が電子ビーム溶接等により気密に取り付けられており、真空容器1の一部を形成して真空空間101を高真空状態に保っている。電子透過窓7は、厚みが10μm程度のチタニューム箔で出来ており、100KeVのエネルギーを持って入射した電子のおよそ50%を透過することができる。 【0027】図1に示すように、電子透過窓7の外側にはアルミニューム等の原子番号が鉄よりも小さい材質で出来た照射室壁11があり、前記の被照射体通路10よりも大きな半径を有する照射室空間111を形成している。前記の電子透過窓7の外側表面に対向した位置において、電子集中手段としての電磁石8が照射室壁11の外側に取り付けられている。電磁石8は、被照射体通路10と同軸的に設けられた環状の第1の磁極802と、これと同軸的に設けられており、第1の磁極802よりも大きな径を持った環状の第2の磁極801と、この間に巻かれたコイル803とを有しており、電子集中手段を構成している。第2の磁極801の先端部分には半径がより小さい磁極804が設けられている。 【0028】電磁石8によって生じる磁束805の分布の例を図4に示している。図4に示すように、前記の第1の磁極802、第2の磁極801の形状により、電子透過窓7に近い側にコーン状に広がった磁束分布を呈している。前記の第1の磁極802の内径は電子透過窓7の内径よりも小さくなっており、第2の磁極801の内径は電子透過窓7の外径よりも大きくなっている。 【0029】図1に示すように、電磁石8の外側には遮蔽体12が設けられており、X線の遮蔽をしている。被照射体通路10は装置全体を貫通しており、この被照射体通路10の内部に被照射体回転移送器150が回転自在に配設されており、図示しない軸受によって回転自在に支承されるとともに、図示しない回転駆動機構によって回転させられるようになっている。この被照射体回転移送器150は回転円筒151と、この回転円筒151の表面に取り付けられた螺旋状の薄板で出来た被照射体ガイド152と、回転円筒151に設けられた多数のガス噴出口153を含んでいる。回転円筒151の内側には圧縮空気や圧縮窒素などのガスが供給されており、前記のガス噴出口153から高速度で外側の被照射体通路10内に噴出される。粒状の被照射体100は被照射体通路10の通路内壁154と、回転円筒151の外表面と、被照射体ガイド152とで囲まれた螺旋状の空間155内に閉じ込められた状態で転がりながら鉛直下方に移送される。この螺旋状の空間155にある粒状の被照射体100には前記のガス噴出口153から高速度で噴出されたガスが衝突して高速度で回転させられるようになっている。このように、被照射体100は高速度で自転しながら螺旋状に公転して鉛直下方に移送される。 【0030】図1の一部分を拡大した縦断面を図2に示しており、図1のAA’から見た横断面図の主要部を図3に表している。図1から図3に示すように、前記の照射室空間111と前記の被照射体通路10の間には被照射体隔壁156があり、粒状の被照射体100が前記の電子透過窓7に接触しない様になっている。被照射体隔壁156は中心軸Zに平行な多数のスリット157を有しており、照射室空間111と前記の被照射体通路10の間の開口率は80%以上になっているので、照射室空間111から飛来する電子は大部分が被照射体通路10内に進入して、回転しながら通過する被照射体100の表面に吸収される。一部の電子が被照射体隔壁156に吸収されて熱に変わるが、被照射体隔壁156の熱伝導と前記の高圧ガスの吹き付けによる強制冷却で温度上昇が低く抑えられている。高圧ガスの吹き付けによって被照射体100は被照射体隔壁156に接触するが、被照射体隔壁156の温度が低く成っており被照射体100を変質させることは無いようにしている。又、環状の電子透過窓7は被照射体通路10と直交して配設されているので、電子透過窓7が電子の吸収によって高温度になっても、その輻射熱が被照射体100に至り難くなっている。被照射体100に与えられる熱は少量であり、被照射体100は高圧ガスの吹き付けによって高速回転するとともに冷却されるので温度上昇は低く抑えられる。 【0031】以下において、電子透過窓7を透過した電子を被照射体通路10内の領域に集中させる電子集中手段の作用について図2から図7を参照して述べる。被照射体通路10の中心軸と直交して同軸的に配設された環状の電子透過窓7を拡大して図5に模式的に示している。ここで、Z軸は被照射体通路10の中心軸と一致しており、図1の下側が正の座標になっており、R軸は半径方向を表している。図5に示すように任意の点の座標を円柱座標(r、θ、z)で表す。電子透過窓7上の点P1(r1、θ1、z1)において、半径方向に角度φ0だけZ軸に対して傾斜して、真空領域に在る環状の溝602から電子が入射した場合を考える。入射した電子は電子透過窓7内でエネルギーを減少するとともに散乱されて図5に示すように点P1(r1、θ1、z1)とZ軸を含む平面内、及びこれと直交する面の方向に立体的に広がった指向性の速度分布を有して電子透過窓7の外側の大気圧領域である照射室空間111に進入する。 【0032】図5の点P1(r1、θ1、z1)とZ軸を含む平面における断面図を図6−aに、これと直角な方向の断面図を図6−bに示している。図6−aの角度φ1はRZ平面内における電子の散乱角度を示しており、半径方向散乱角と呼ぶ。図6−bにおける角度φ2はRZ平面に垂直な面内における電子の散乱角度を示しており、横方向散乱角と呼ぶ。100KeVの運動エネルギーを持って初速度viで角度φ0だけ傾斜して電子透過窓7に入射した電子は、20KeV程度のエネルギーを減少させて透過した電子の初速度が幾分減少する。これをv0とすると、透過電子のR,θ、Z方向の速度成分vr、vθ、vzは、それぞれ、vr=v0・sin(φ1−φ0)・cos(φ2)、vθ=―v0・cos(φ1−φ0)・sin(φ2)、vz=v0・cos(φ1−φ0)・cos(φ2)で表される。 【0033】環状の電子透過窓7の外側には電子集中手段としての前記の電磁石8が、その中心軸がZ軸に一致するように設けられており、電子透過窓7の内側の近傍及び外側では図4に示すように半径方向の磁束密度成分Br,Z軸方向の磁束密度成分Bzをもった磁束805が存在するので、この領域に入った電子は概略e(vzBr−vrBz)の中心軸の回りの回転力を与えられることになる。ここで、vzとvrは電子のZ方向速度成分とR方向速度成分を、eは素電荷をそれぞれ表している。電子が電磁石8に近づくに従って強い回転力を与えるように磁束密度の各成分Br,Bzの空間分布を与えておくと、電子は電磁石8に近づくにつれて強い正方向回転力を受けてZ軸の周りで正方向に回転しようとする。図7−aには、Z軸の回りで正方向回転している電子が磁束密度成分、Br,Bzによって受ける力の方向を模式的に示している。この場合には電子は正方向に回転しながらZ軸方向に減速され、半径が縮小する方向に力を受けることになる。図7−bには、Z軸の回りで負方向に回転している電子が磁束密度成分、Br,Bzによって受ける力を示している。この場合には電子はZ軸の回りで負方向に回転しながらZ軸方向に加速され、R軸の方向に発散されることになる。電子透過窓7を透過した直後の電子のθ方向速度vθが図6−bにおける負方向である場合には正方向回転が強調され、電子はZ軸方向に向かう力を受けながらZ軸に近づいてゆく。θ方向速度vθの影響でZ軸から逸れた軌道となるが、この電子の軌道は、磁束密度成分、Br,Bzがゼロの場合に比べてZ軸への最近接距離が小さくなっている。この様子を模式的に図2、図3に示している。 【0034】図2は、−100KVの電圧が印加された環状の陰極2から放出されておよそ−100KVが印加された集束電極3によって均一な電子密度をもって集束されて、環状の電子通過孔401を形成して接地電位に設定された陽極構体4、陽極リング5から成る電子加速手段によって加速された電子ビーム701がコーン状の軌道で走行し、環状の電子透過窓7を透過して80KeVの運動エネルギーをもって横方向散乱角φ2、半径方向散乱角φ1で散乱された電子の軌道をRZ平面に投影して模式的に表している。電子透過窓7上の点P1(r1、θ1、z1)において透過した電子が半径方向散乱角φ1で散乱された電子は、電子集中手段としての前記の電磁石8が無い場合には、大気中における散乱の影響を無視すると、破線702’で表すように直線的に進行して被照射体100に到達しない。しかるに、前記の電磁石8がある場合には、上記の電子は磁束密度成分、Br,Bzによって偏向されて、実線で表した軌道702で示す様に、被照射体通路10と成す角度が大きくなって走行するので、被照射体100に到達する電子の割合が増加している。 【0035】図3において、真空領域に在る環状の溝602を通って電子透過窓7に近づいてくる電子の軌道の代表例が701に示されている。環状陰極2の平均半径の部分から走行して点P1(r1、θ1、z1)において電子透過窓7に入射して半径方向散乱角φ1と横方向散乱角φ2とをもって散乱された電子の軌道を模式的に702に示している。これらの電子軌道702は前記の電磁石8が無い場合、つまり磁束密度Bが0の場合には、大気中における散乱の影響を無視すると、大略直線状に進行するので被照射体に到達しない。しかしながら、図3から判るように、電磁石8の磁束密度Bが最適な値に設定された場合には、前記の電子集中手段の効果によって電子軌道が702に示される様に被照射体100に向かって曲げられて、被照射体100に照射されるようになる。このように、電磁石8を設けることによって電子軌道のZ軸への最近接距離が小さくできるので被照射体通路10の外周表面に垂直に近づいた角度で接近し、被照射体100への電子の命中率は向上する。一方、θ方向の初速度vθが図8−bにおける正方向である場合にも前記の磁束密度に起因する正方向回転力が電子の進行とともに大きくなり、電子は正方向回転を行うようになって上記と同様の集中効果を生じることになる。 【0036】以上において代表的な動作条件での電子軌道の説明を行ったが、半径方向散乱角φ1が異なった場合や透過電子のエネルギーが異なった場合などについても同様な効果があるので、本発明の電子集中手段としての電磁石8を設けることによって、電子透過窓7を透過した電子の被照射体100への命中率が全体として改善され、電子透過窓7における電子密度を高めることなく被照射体100に多量の電子を照射することができる電子線照射装置を実現できる。 【0037】上述のように、電子集中手段の例である前記の電磁石8の電子集中効果により、電子透過窓7を透過した電子がRZ平面の方向にも、Rθ平面の方向にも被照射体100に近づく様に偏向されるので、被照射体100に照射される電子は合計でおよそ10倍増加することが実験によって確かめられている。図3に示したように、被照射体通路10の全周囲から同様に集中された電子が多数の被照射体100に照射される。多数の粒状の被照射体100は前述のように高速度で自転しながら螺旋状に被照射体通路10の外周領域をZ軸の方向に移動するので、個々の被照射体100の全表面に均一に照射される。照射される電子の運動エネルギーは80KeV程度と低い為に被照射体100の表面のみで吸収され、深部には到達しない。また、電子透過窓7の表面は被照射体通路10の中心軸Zと直行しているので、電子透過窓7からの輻射熱は被照射体100に到達し難くなっている。 【実施例】次に本発明の電子線照射装置の作用及び効果について実施例を用いて更に説明する。被照射体通路の内径は10cmであり、電子透過窓7は、厚みが10μm、外径が16cmで内径12cmのチタニュームの環状薄膜で構成されており、表面積は88cm2であり、電子がこの表面に均一に広がって入射するの場合について述べる。このような薄膜に信頼性を保って許容される電子入射密度は20W/cm2程度であるので、本実施例で許容される入力は1760Wである。入射電子のエネルギーが100KeVである場合には、17.6mAの電流に相当する。入射した電子のおよそ50%が電子透過窓7で吸収され、残りのおよそ50%程度が運動エネルギー80KeVをもって透過する。透過した電子のパワーは704Wである。被照射体100が半径2.5mmの球形であり、密度が1.2g/cm3であるとすると、電子線が進入する深さはおよそ40μmであるので、電子線が照射される部分の1個当りの体積は0.0031cm3であり、この部分の質量は0.0037gである。前記の電子集中手段としての電磁石8を用いない場合において、透過した電子のパワーの8%が被照射体100に命中するものとし、被照射体1個当りに2KGyの線量を照射する必要がある場合には、1分間に35Kgの被照射体を処理できることになる。 【0038】電子集中手段としての前記の電磁石8を取付けて最適の磁束密度を与えると、前述のように被照射体100への命中率がおよそ10倍改善されるので被照射体100の処理速度は1分間に350Kgに改善される。この電子線照射装置1台の全長はおよそ50cmであるので直列に装置を接続して使用すると被照射体100の照射線量はそれだけ増強できる。例えば、5台を直列に接続すると、装置の全長は2.5mになるが、被照射体100の照射線量は20KGyに増強され、十分な照射線量を得ることができる。更に処理能力を高める必要があれば、電子透過窓7の面積を大きくして電子透過窓7に入射する電子の分布を広げ、電子透過窓7における電子密度を小さく保った状態で電子透過窓7を透過させ、透過した電子を前記の電子集中手段で被写体に命中させることによって容易に達成できる。電子の分布を広げることは、例えば電子分散手段としての集束電極3のバイアス電圧を高めることによって容易に実現できる。 【0039】上記の実施形態及び実施例では、電子銃は環状の陰極2を有しており、その中心軸は被照射体通路10の中心軸と同心状に取り付けられているが、直径が4mm程度の円形の陰極を多数個環状に配列して構成しても良いことは勿論である。この場合には既存の陰極を採用できるメリットが生じる。電子銃の集束電極3も同様に多数個に分割されて配設されても良いことは勿論である。電子透過窓7も、多数に分割されたセグメントで環状に構成されていても良いことは勿論である。 【0040】照射室空間111には不活性ガスの導入口112と排出口113とがあり、電子透過窓7に不活性ガスを吹き付けて強制冷却するようになっている。この不活性ガスは高速度で被照射体通路10の方向に移動する様になっているので、被照射体通路10から微紛や流体が飛来した場合にも、これらを押し戻す作用があり、前記の被照射体接触防止手段として作用している。電子透過窓7を透過した電子が照射室空間111の壁11に衝突した場合にX線の発生を少なくする様にアルミニユームの様な原子番号が鉄よりも小さい物質で作られている。 【0041】次に、変形された実施形態について図8を用いて説明する。図8において、被照射体接触防止手段としてスリット157を有する円筒ファン状構造体を採用しており、羽根158が角度を持って照射室空間111内において被照射体通路10の周囲に回転自在に取り付けられている。図示しない回転駆動機構によって矢印159の方向に高速度で回転される為に、電子線透過窓7から吹き付ける不活性ガスが高圧力で被照射体通路10内に吹き付けられる。被照射体100内に微細な粒子や流体が含まれる場合に、このガス圧によってこれらの微細な粒子や流体は被照射体通路10内に押し戻されるので、電子透過窓7の信頼性が向上する。この被照射体接触防止手段を採用すると、被照射体100が有毒ガスのような流体であっても、被照射体100が電子透過窓7に到達するのが防止され、本発明の電子線照射装置は有効である。又、回転部分によって被照射体が損傷を受ける可能性がある場合には、図1に示したスリット付きの固定構造体の周囲に図8に示した回転構造体を取り付けることによって解決される。 【0042】本発明を実施形態及び実施例に関連して説明したが、本発明は、ここに例示した実施形態及び実施例の構造及び形態に限定されるものではなく、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、いろいろな実施形態が可能であり、いろいろな変更及び改変を加えることができることを理解されたい。例えば、電子集中手段としての電磁石8は永久磁石に替えても良いことは勿論である。更に、図1に示す本実施形態では電子透過窓7を円形の平板状に構成して作りやすくしているが、これをコーン状に構成しても良いことは当然である。前記の被照射体接触防止手段としての構造体は網状のものであっても良いことは当然である。前記の被照射体接触防止手段としての回転体は前記の電子透過窓に平行に設けても良いことは当然である。被照射体接触防止手段は同種又は異種のものを複数個採用しても良い。又、被照射体を水平方向に移動させるように構成しても良いことは当然である。 【発明の効果】以上説明したように本発明の電子線照射装置を採用すると、粒状の形状を有する物体の表面に塗布した樹脂の硬化、改質等の処理や、その表面の殺菌などを全表面に渡って完全に行うことを目的としてこれらの被照射体に電子線を照射する場合に、これらの被照射体をシート状に広げるこよなく、狭い場所でこれらの処理が行えるとともに、被照射体に過大な熱を与えることなく粒状の被照射体の全表面を均一に電子線を照射して、被照射体の全表面を完全に電子線処理でき、コンパクトで信頼性が高い電子線照射装置を提供することができる。特に、殻付きの穀物の表面を、処理速度を大きくした状態で殻の部分だけに電子線を照射して穀物を変質することなく、完全に殺菌を行える電子線照射装置を提供することができる。これらの電子線照射の場合に、被照射体が電子線透過窓に近づかないので信頼性が確保できる。更に、電子透過窓が被照射体と角度を有して取り付けられているので、被照射体の蒸発などによって汚染され難く、信頼性が高いだけでなく、全長が短くコンパクトであり、シリーズに接続して更に処理能力を高めた電子線照射装置を提供することができる。また、有毒ガスの分解などにも使用できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】399116102 【氏名又は名称】小野 勝弘
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| 【出願日】 |
平成13年5月29日(2001.5.29) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2002−350600(P2002−350600A) |
| 【公開日】 |
平成14年12月4日(2002.12.4) |
| 【出願番号】 |
特願2001−159911(P2001−159911) |
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