| 【発明の名称】 |
放射線画像変換パネルとその製造方法及びそれを用いた放射線画像撮影方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】柳多 貴文
【氏名】高嶋 伸彦
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| 【要約】 |
【課題】本発明の目的は、鮮鋭度に優れ、かつ画像ムラの少ない放射線画像変換パネルとその製造方法及びそれを用いた放射線画像撮影方法を提供することにある。
【解決手段】支持体上に、高分子樹脂中に分散された輝尽性蛍光体を含有する輝尽性蛍光体層を有する放射線画像変換パネルの製造方法において、該輝尽性蛍光体層が、ガラス転移点(Tg)5℃以下、−30℃以上の高分子樹脂を輝尽性蛍光体層の全高分子樹脂の50質量%以上含有し、かつ該輝尽性蛍光体層を塗布、乾燥した蛍光体シートを、高分子樹脂のTg以上、支持体のTg以下の温度で、カレンダーロールにより圧縮処理を行うことを特徴とする放射線画像変換パネルの製造方法。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 支持体上に、高分子樹脂中に分散された輝尽性蛍光体を含有する輝尽性蛍光体層を有する放射線画像変換パネルの製造方法において、該輝尽性蛍光体層が、ガラス転移点(Tg)5℃以下、−30℃以上の高分子樹脂を輝尽性蛍光体層の全高分子樹脂の50質量%以上含有し、かつ該輝尽性蛍光体層を塗布、乾燥した蛍光体シートを、高分子樹脂のTg以上、支持体のTg以下の温度で、カレンダーロールにより圧縮処理を行うことを特徴とする放射線画像変換パネルの製造方法。 【請求項2】 前記カレンダーロールによる圧縮処理が、圧力として500N/cm〜5kN/cmの条件で行うことを特徴とする請求項1に記載の放射線画像変換パネルの製造方法。 【請求項3】 請求項1又は2に記載の放射線画像変換パネルの製造方法により製造されることを特徴とする放射線画像変換パネル。 【請求項4】 前記輝尽性蛍光体が、Eu付加BaFI化合物であることを特徴とする請求項3に記載の放射線画像変換パネル。 【請求項5】 請求項3又は4に記載の放射線画像変換パネルを用いた放射線画像の撮影方法であり、該放射線画像変換パネルの支持体側から輝尽性蛍光体層に向けX線を照射する方法で、かつ出力画像情報の読みとりを輝尽性蛍光体層側から行うことを特徴とする放射線画像撮影方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、輝尽性蛍光体を用いた放射線画像変換パネルとその製造方法及びそれを用いた放射線画像撮影方法に関し、さらに詳しくは、鮮鋭度に優れ、かつ画像ムラの少ない放射線画像変換パネルとその製造方法及びそれを用いた放射線画像撮影方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】X線画像のような放射線画像は、病気診断用などの分野で多く用いられている。このX線画像を得る方法としては、被写体を通過したX線を蛍光体層(蛍光スクリーン)に照射し、これにより可視光を生じさせた後、この可視光を通常の写真を撮るときと同様にして、ハロゲン化銀写真感光材料に照射し、次いで現像処理を施して可視銀画像を得る、いわゆる放射線写真方式が広く利用されている。 【0003】しかしながら、近年では、ハロゲン化銀塩を有する感光材料による画像形成方法に代わり、蛍光体層から直接画像を取り出す新たな方法が提案されている。 【0004】この方法としては被写体を透過した放射線を蛍光体に吸収せしめ、しかる後この蛍光体を例えば光又は熱エネルギーで励起することによりこの蛍光体が上記吸収により蓄積している放射線エネルギーを蛍光として放射せしめ、この蛍光を検出し画像化する方法がある。 【0005】具体的には、例えば、米国特許第3,859,527号及び特開昭55−12144号公報などに記載されているような輝尽性蛍光体(以下、単に蛍光体ともいう)を用いる放射線画像変換方法が知られている。 【0006】この方法は、輝尽性蛍光体を含有する放射線画像変換パネルを使用するもので、この放射線画像変換パネルの輝尽性蛍光体層に被写体を透過した放射線を当てて、被写体各部の放射線透過密度に対応する放射線エネルギーを蓄積させて、その後、輝尽性蛍光体を可視光線、赤外線などの電磁波(励起光)で時系列的に励起することにより、輝尽性蛍光体中に蓄積されている放射線エネルギーを輝尽発光として放出させ、この光の強弱による信号を、例えば、光電変換して、電気信号を得て、この信号をハロゲン化銀写真感光材料などの記録材料、CRTなどの表示装置上に可視像として再生するものである。 【0007】上記の放射線画像の再生方法によれば、従来の放射線写真フィルムと増感紙との組合せによる放射線写真法と比較して、はるかに少ない被曝線量で、かつ情報量の豊富な放射線画像を得ることができるという利点を有している。 【0008】このように輝尽性蛍光体は、放射線を照射した後、励起光を照射すると輝尽発光を示す蛍光体であるが、実用的には、波長が400〜900nmの範囲にある励起光によって、300〜500nmの波長範囲の輝尽発光を示す蛍光体が一般的に利用される。 【0009】これらの輝尽性蛍光体を使用した放射線画像変換パネルは、放射線画像情報を蓄積した後、励起光の走査によって蓄積エネルギーを放出するので、走査後に再度放射線画像の蓄積を行うことができ、繰り返し使用が可能である。つまり従来の放射線写真法では、一回の撮影ごとに放射線写真フィルムを消費するのに対して、この放射線画像変換方法では放射線画像変換パネルを繰り返し使用するので、資源保護、経済効率の面からも有利である。 【0010】放射線画像変換パネルを使用した放射線画像変換方式の優劣は、該パネルの輝尽性発光輝度(感度ともいう)および得られる粒状性や鮮鋭度に代表される画質に大きく左右され、これらの特性の多くは、用いる輝尽性蛍光体の特性や輝尽性蛍光体層の形態に大きく影響される。詳しくは、放射線画像変換パネルの発光強度や画像の鮮鋭度、粒状度等は、蛍光体粒子の大小、蛍光体の分散性、蛍光体の均一性、充填率等に左右されるが、特に蛍光体充填率が大きく影響する。 【0011】充填率向上の手段としては、特開平3−21898号にガラス転移点(以下、Tgともいう)30〜150℃の樹脂を使用し、輝尽性蛍光体の充填率が70%以上の放射線画像変換パネルが開示されており、達成手段として蛍光体層(以下単に塗膜ともいう)の圧縮が示されている。放射線画像変換パネルは、使用に際してフィルムやロールと室温条件下で摺擦されるため、使用する結合剤樹脂のTgは30℃以上が好ましいと考えられる。しかしTgの高い樹脂を結合剤樹脂として使用すると、塗膜が乾燥途中で変形しにくくなり充填率が高くなりにくい。また出来た塗膜を圧縮する場合、樹脂の軟化特性が悪いため蛍光体に負荷がかかり発光体の結晶構造の破壊等による発光の低下が生じる。また、樹脂を軟化させるために圧縮温度を高くする必要が有り生産性が悪化する等の問題があった。 【0012】また、特公平4−44719号には、50℃以上の温度で圧縮処理することにより蛍光体層の充填率を向上させる方法が開示されている。 【0013】上記特許においては、加熱圧縮時の温度が樹脂のTg以上の条件であり、例えば、80℃、100℃等の条件が記載されている。この樹脂のTg以上の温度とは、支持体として広く用いられているポリエチレンテレフタレートフィルムのTgである69℃以上であり、この様な支持体のTg以上の温度で圧縮処理を行うと、支持体の変形を引き起こし、最終的な輝尽性蛍光体プレートも変形してしまうという問題が発生する。特に、変形を起こしたプレートは、画像読み取り時に輝度や鮮鋭度にムラを生じ、診断上で致命的な問題を引き起こす結果ともなり、早急な改良が要望されている。 【0014】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、鮮鋭度に優れ、かつ画像ムラの少ない放射線画像変換パネルとその製造方法及びそれを用いた放射線画像撮影方法を提供することにある。 【0015】 【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以下の構成により達成された。 【0016】1.支持体上に、高分子樹脂中に分散された輝尽性蛍光体を含有する輝尽性蛍光体層を有する放射線画像変換パネルの製造方法において、該輝尽性蛍光体層が、ガラス転移点(Tg)5℃以下、−30℃以上の高分子樹脂を輝尽性蛍光体層の全高分子樹脂の50質量%以上含有し、かつ該輝尽性蛍光体層を塗布、乾燥した蛍光体シートを、高分子樹脂のTg以上、支持体のTg以下の温度で、カレンダーロールにより圧縮処理を行うことを特徴とする放射線画像変換パネルの製造方法。 【0017】2.前記カレンダーロールによる圧縮処理が、圧力として500N/cm〜5kN/cmの条件で行うことを特徴とする前記1項に記載の放射線画像変換パネルの製造方法。 【0018】3.前記1又は2項に記載の放射線画像変換パネルの製造方法により製造されることを特徴とする放射線画像変換パネル。 【0019】4.前記輝尽性蛍光体が、Eu付加BaFI化合物であることを特徴とする前記3項に記載の放射線画像変換パネル。 【0020】5.前記3又は4項に記載の放射線画像変換パネルを用いた放射線画像の撮影方法であり、該放射線画像変換パネルの支持体側から輝尽性蛍光体層に向けX線を照射する方法で、かつ出力画像情報の読みとりを輝尽性蛍光体層側から行うことを特徴とする放射線画像撮影方法。 【0021】本発明者は、上記課題を鑑み鋭意検討を行った結果、輝尽性蛍光体層で、特定の範囲のガラス転移点を有する高分子樹脂を用い、この支持体上に輝尽性蛍光体層を形成した蛍光体シートを、高分子樹脂のTg以上、支持体のTg以下の温度という上記特性に適合した最適の条件下で、カレンダーロールによる圧縮処理を行うことにより、平滑性に優れ、画像ムラが改良された放射線画像変換パネルを得ることができることを見いだし、本発明に至った次第である。 【0022】以下、本発明の詳細について説明する。請求項1に係る発明では、輝尽性蛍光体層が、ガラス転移点(Tg)5℃以下、−30℃以上の高分子樹脂を輝尽性蛍光体層の全高分子樹脂の50質量%以上含有していることが一つの特徴であり、好ましくは60〜100質量%、特に好ましくは80〜100質量%である。 【0023】本発明でいうガラス転移点(Tg)とは、ブランドラップらによる“重合体ハンドブック”III−139頁からIII−179頁(1966年,ワイリーアンドサン社版)に記載の方法で求めたものである。 【0024】バインダーが共重合体樹脂である場合のTgは下記の式で求められる。 Tg(共重合体)(℃)=v1Tg1+v2Tg2+・・・+vnTgn式中、v1、v2・・・vnは共重合体中の単量体の質量分率を表し、Tg1、Tg2・・・Tgnは共重合体中の各単量体から得られる単一重合体のTg(℃)を表す。上式に従って計算されたTgの精度は、±5℃である。 【0025】本発明で用いることのできる結合剤である高分子樹脂としては、特に制限はなく、例えば、ポリウレタン、ポリエステル、塩化ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール、セルロース誘導体(ニトロセルロース等)、スチレン−ブタジエン共重合体、各種の合成ゴム系樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノキシ樹脂、シリコン樹脂、アクリル系樹脂、尿素ホルムアミド樹脂等が挙げられる。これらのなかでもポリウレタン、ポリエステル、塩化ビニル系共重合体等を使用することが好ましい。 【0026】本発明においては、ガラス転移点(Tg)5℃以下、−30℃以上の高分子樹脂を輝尽性蛍光体層の全高分子樹脂の50質量%以上含有していることが特徴であり、その他の上記に規定した特性以外の公知の高分子樹脂を併用しても良い。 【0027】本発明において、より好ましく用いられる高分子樹脂としては、親水性極性基を有する樹脂を含有することである。親水性極性基が輝尽性蛍光体粒子の表面に吸着することによって、輝尽性蛍光体粒子の分散性を向上させ、かつ輝尽性蛍光体粒子の凝集を防止し、その結果、塗布安定性、鮮鋭性、粒状性を向上させると推定される。特には、高分子樹脂が、−SO3M、−OSO3M、−COOM、−PO(OM)2及び−OPO(OM)2(但し、Mは水素原子又はLi、K、Na等のアルカリ金属原子)からなる群から選ばれた親水性極性基を少なくとも1種含有することが好ましい。 【0028】以下に、本発明に好ましく用いられる親水性極性基を有する樹脂の一例であるポリウレタンについて述べる。ポリウレタンは、一般に利用される方法であるポリオールとポリイソシアネートとの反応を用いることで合成することができる。ポリオール成分として一般には、ポリオールと多塩基酸との反応によって得られるポリエステルポリオールが使用されている。この公知の方法を利用して多塩基酸の一部として上記の親水性極性基を有する多塩基酸を使用して、親水性極性基を有するポリエステルポリオールを合成することができる。 【0029】また、これらの他、−SO3Na基を有するポリウレタンUR8300(東洋紡績社製)、COOH基を有するポリウレタンTIM−6001(三洋化成社製)などが市販品として容易に入手できる。 【0030】また、好ましく使用される塩化ビニル系樹指としては、例えば、塩化ビニル−ビニルアルコール共重合体等、OH基を含有する共重合体に、上記に記載したと同様の親水性極性基及び塩素原子を含有する化合物との反応により付加して合成することができる。 【0031】これらの市販品としては、例えば、−SO3K基を有する塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体のMR110(日本ゼオン社製)、−SO3Na基を有するポリエステルとしてはバイロン330(東洋紡績社製)等が挙げられ、また、ポリウレタンとしては、−SO3Na基を有するUR−8200(東洋紡績社製)等が挙げられる。 【0032】請求項1に係る発明の他の特徴は、輝尽性蛍光体層を塗布、乾燥した蛍光体シートを、高分子樹脂のTg以上、支持体のTg以下の温度で、カレンダーロールにより圧縮処理を行うことである。 【0033】本発明で云う蛍光体シートの圧縮処理とは、支持体あるいは下引層を設けた支持体上に輝尽性蛍光体層を塗設し、所望の条件で乾燥させて、輝尽性蛍光体層を形成して蛍光体シートとした後、例えば、通常直径1〜100cmの平滑性の高いニップローラーとそれに対面する加熱可能なローラーの間を温度と圧力をかけて処理することを指す。この圧縮処理を施すことにより、第1の効果は輝尽性蛍光体層中における輝尽性蛍光体の充填率を向上させることができ、高い発光輝度と鮮鋭性の向上を達成でき、第2の効果としては、加圧、加熱条件を特定の条件とすることにより、圧縮処理時の蛍光体シートの高い均一性を得ることができる。 【0034】カレンダーロールを用いた圧縮方法に関しては、特にその方法に制限はないが、例えば、「樹脂加工技術ハンドブック(高分子学会編):日刊工業新聞社編、1965年6月12日刊」に記載されている方法を参照して適用することができる。 【0035】図1に、本発明に係る圧縮処理の実施態様の一例を示す。図1において、まず、供給ロール6から搬送方向Dの方向に繰り出した支持体7に、コータ4により輝尽性蛍光体層塗布液を塗布した後、乾燥ゾーン8に導入し、上下に配したノズルから熱風を吹き付けて乾燥する。次に、乾燥した輝尽性蛍光体層塗布済みの支持体7(または、蛍光体シートとも云う)をカレンダーロール9−1〜9−3の組み合わせを用いて圧縮処理を行い、巻き取りロール10に巻き取る。カレンダーロールの構成として、カレンダーロール9−1及び9−3がヒートロールであり、カレンダーロール9−2が、樹脂製のコンプライアントロールであることが好ましい。 【0036】上記カレンダーロールとしては、特にその構造あるいは樹脂の種類等に制限はないが、例えば、内芯として鉄材を用いた高剛性基体と、その外周面を、例えば、硬質樹脂製の外筒で被覆したローラを挙げることができ、具体的には、エラグラス(金陽金属社製)、ミラーテックスロール(山内ゴム社製)等を挙げることができる。 【0037】請求項2に係る発明では、カレンダーロールによる圧縮処理を、圧力として500N/cm〜5kN/cm(50〜500kg/cm)の条件で行うことが特徴であり、好ましくは圧力が1〜4kN/cmの条件である。圧縮条件を、上記で規定した範囲で行うことにより、輝尽性蛍光体層の、充填率、平滑性が向上し、この結果、輝尽性蛍光体の画像ムラが低減し、良好な鮮鋭性を得ることができる。特に、上記条件においては、支持体近傍の蛍光体層圧縮率が高まり、これにより、特に、放射線画像変換パネルの支持体側から輝尽性蛍光体層に向けX線を照射する方法において、効果を発揮することができる。 【0038】上記条件において、線圧として500N/cm未満、高分子樹脂のTg未満の温度では十分な圧縮率、平滑性が得られず、また、5kN/cm以上、支持体の軟化点以上の温度であると輝尽性蛍光体粒子の破壊、支持体の変形を招く恐れがあるため好ましくない。 【0039】次いで、本発明の放射線画像変換パネルの各構成要素について説明する。本発明に用いることのできる輝尽性蛍光体としては、波長が400〜900nmの範囲にある励起光によって、300〜500nmの波長範囲の輝尽発光を示す蛍光体が一般的に使用される。 【0040】以下に、本発明の放射線画像変換パネルで好ましく用いることのできる蛍光体の例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。 【0041】(1)特開昭55−12145号に記載されている(Ba1-X,M(II)X)FX:yA、(式中、M(II)はMg、Ca、Sr、ZnおよびCdのうちの少なくとも一つ、XはCl、Br、およびIのうち少なくとも一つ、AはEu、Tb、Ce、Tm、Dy、Pr、Ho、Nd、Yb、およびErのうちの少なくとも一つ、そしては、0≦x≦0.6、yは、0≦y≦0.2である)の組成式で表される希土類元素付活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物蛍光体;また、この蛍光体には以下のような添加物が含まれていてもよい。 【0042】a)特開昭56−74175号に記載されている、X′、BeX″、M(III)X′″3、式中、X′、X″、およびX′″はそれぞれCl、BrおよびIの少なくとも一種であり、M(III)は三価金属であるb)特開昭55−160078号に記載されているBeO、MgO、CaO、SrO、BaO、ZnO、Al2O3、Y2O3、La2O3、In2O3、SiO2、TiO2、ZrO2、GeO2、SnO2、Nb2O5、Ta2O5およびThO2などの金属酸化物c)特開昭56−116777号に記載されているZr、Scd)特開昭57−23673号に記載されているBe)特開昭57−23675号に記載されているAs、Sif)特開昭58−206678号に記載されているM・L、式中、MはLi、Na、K、Rb、およびCsからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり、LはSc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Al、Ga、In、およびTlからなる群より選ばれる少なくとも一種の三価金属であるg)特開昭59−27980号に記載されているテトラフルオロホウ酸化合物の焼成物;特開昭59−27289号に記載されているヘキサフルオロケイ酸、ヘキサフルオロチタン酸およびヘキサフルオロジルコニウム酸の一価もしくは二価金属の塩の焼成物;特開昭59−56479号に記載されているNaX′、式中、X′はCl、BrおよびIのうちの少なくとも一種であるh)特開昭59−56480号に記載されているV、Cr、Mn、Fe、CoおよびNiなどの遷移金属;特開昭59−75200号に記載されているM(I)X′、M′(II)X″2、M(III)X′″3、A、式中、M(I)はLi、Na、K、Rb、およびCsからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり、M′(II)はBeおよびMgからなる群より選ばれる少なくとも一種の二価金属を表し、M(III)はAl、Ga、In、およびTlからなる群より選ばれる少なくとも一種の三価金属であり、Aは金属酸化物であり、X′、X″、およびX′″はそれぞれF、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであるi)特開昭60−101173号に記載されているM(I)X′、式中、M(I)はRbおよびCsからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり、X′はF、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであるj)特開昭61−23679号に記載されているM(II)′X′2・M(II)′X″2、式中、M(II)′はBa、SrおよびCaからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;X′およびX″はそれぞれCl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであって、かつX′≠X″である;更に、特開昭61−264084号明細書に記載されているLnX″3、式中、LnはSc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、YbおよびLuからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素であり;X″はF、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンである。 【0043】(2)特開昭60−84381号に記載されているM(II)X2・aM(II)X′2:xEu2+(式中、M(II)はBa、SrおよびCaからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;XおよびX′はCl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであって、かつX≠X′であり;そしてaは0.1≦a≦10.0、xは0<x≦0.2である)の組成式で表される二価ユーロピウム付活アルカリ土類金属ハロゲン化物蛍光体;また、この蛍光体には以下のような添加物が含まれていてもよい。 【0044】a)特開昭60−166379号に記載されているM(I)X′、式中、M(I)はRbおよびCsからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり;X′はF、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであるb)特開昭60−221483号に記載されているKX″、MgX′″2、M(III)X″″3、式中、M(III)はSc、Y、La、GdおよびLuからなる群より選ばれる少なくとも一種の三価金属であり;X″、X′″およびX″″はいずれもF、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであるc)特開昭60−228592号に記載されているB、特開昭60−228593号に記載されているSiO2、P2O5等の酸化物、特開昭61−120882号に記載されているLiX″、NaX″、式中、X″はF、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであるd)特開昭61−120883号に記載されているSiO;特開昭61−120885号に記載されているSnX″2、式中、X″はF、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであるe)特開昭61−235486号に記載されているCsX″、SnX′″2、式中、X″およびX′″はそれぞれF、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンである;更に、特開昭61−235487号に記載されているCsX″、Ln3+、式中、X″はF、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;LnはSc、Y、Ce、Pr、Nd、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、YbおよびLuからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素である。 【0045】(3)特開昭55−12144号に記載されているLnOX:xA(式中、LnはLa、Y、Gd、およびLuのうち少なくとも一つ;XはCl、Br、およびIのうち少なくとも一つ;AはCeおよびTbのうち少なくとも一つ;xは、0<x<0.1である)の組成式で表される希土類元素付活希土類オキシハライド蛍光体。 【0046】(4)特開昭58−69281号に記載されているM(II)OX:xCe(式中、M(II)はPr、Nd、Pm、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、およびBiからなる群より選ばれる少なくとも一種の酸化金属であり;XはCl、Br、およびIのうち少なくとも一つであり;xは0<x<0.1である)の組成式で表されるセリウム付活三価金属オキシハライド蛍光体。 【0047】(5)特開昭62−25189号明細書に記載されているM(I)X:xBi(式中、M(I)はRbおよびCsからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり;XはCl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;そしてxは0<x≦0.2の範囲の数値である)の組成式で表されるビスマス付活アルカリ金属ハロゲン化物蛍光体。 【0048】(6)特開昭60−141783号に記載されているM(II)5(PO4)3X:xEu2+(式中、M(II)はCa、SrおよびBaからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;XはF、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;xは0<x≦0.2の範囲の数値である)の組成式で表される二価ユーロピウム付活アルカリ土類金属ハロリン酸塩蛍光体。 【0049】(7)特開昭60−157099号に記載されているM(II)2BO3X:xEu2+(式中、M(II)はCa、SrおよびBaからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;XはCl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;xは0<x≦0.2の範囲の数値である)の組成式で表される二価ユーロピウム付活アルカリ土類金属ハロホウ酸塩蛍光体。 【0050】(8)特開昭60−157100号に記載されているM(II)2(PO4)3X:xEu2+(式中、M(II)はCa、SrおよびBaからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;XはCl、Br及びIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;xは0<x≦0.2の範囲の数値である)の組成式で表される二価ユーロピウム付活アルカリ土類金属ハロリン酸塩蛍光体。 【0051】(9)特開昭60−217354号に記載されているM(II)HX:xEu2+(式中、M(II)はCa、SrおよびBaからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;XはCl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;xは0<x≦0.2の範囲の数値である)の組成式で表される二価ユーロピウム付活アルカリ土類金属水素化ハロゲン化物蛍光体。 【0052】(10)特開昭61−21173号に記載されているLnX3・aLn′X′3:xCe3+、(式中、LnおよびLn′はそれぞれY、La、GdおよびLuからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素であり;XおよびX′はそれぞれF、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであって、かつX≠X′であり;そしてaは0.1<a≦10.0の範囲の数値であり、xは0<x≦0.2の範囲の数値である)の組成式で表されるセリウム付活希土類複合ハロゲン化物蛍光体。 【0053】(11)特開昭61−21182号に記載されているLnX3・aM(I)X′3:xCe3+、(式中、LnはY、La、GdおよびLuからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素であり;M(I)はLi、Na、K、CsおよびRbからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり;XおよびX′はそれぞれCl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;そしてaは0<a≦10.0の範囲の数値であり、xは0<x≦0.2の範囲の数値である)の組成式で表されるセリウム付活希土類複合ハロゲン化物系蛍光体。 【0054】(12)特開昭61−40390号に記載されているLnPO4・aLnX3:xCe3+、(式中、LnはY、La、GdおよびLuからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素であり;XはF、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;そしてaは0.1≦a≦10.0の範囲の数値であり、xは0<x≦0.2の範囲の数値である)の組成式で表されるセリウム付活希土類ハロ燐酸塩蛍光体。 【0055】(13)特開昭61−236888号明細書に記載されているCsX:aRbX′:xEu2+、(式中、XおよびX′はそれぞれCl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;そしてaは0<a≦10.0の範囲の数値であり、xは0<x≦0.2の範囲の数値である)の組成式で表される二価ユーロピウム付活ハロゲン化セシウム・ルビジウム蛍光体。 【0056】(14)特開昭61−236890号に記載されているM(II)X2・aM(I)X′:xEu2+、(式中、M(II)はBa、SrおよびCaからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;M(I)はLi、RbおよびCsからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり;XおよびX′はそれぞれCl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;そしてaは0.1≦a≦20.0の範囲の数値であり、xは0<x≦0.2の範囲の数値である)の組成式で表される二価ユーロピウム付活複合ハロゲン化物蛍光体。 【0057】上記の輝尽性蛍光体のうちで、輝尽性蛍光体粒子がヨウ素を含有していることが好ましく、例えば、ヨウ素を含有する二価ユーロピウム付活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系蛍光体、ヨウ素を含有する二価ユーロピウム付活アルカリ土類金属ハロゲン化物系蛍光体、ヨウ素を含有する希土類元素付活希土類オキシハロゲン化物系蛍光体、およびヨウ素を含有するビスマス付活アルカリ金属ハロゲン化物系蛍光体は、高輝度の輝尽発光を示すため好ましく、請求項4に係る発明では、輝尽性蛍光体がEu付加BaFI化合物であることが特徴である。 【0058】本発明の放射線画像変換パネルに用いられる支持体としては、各種高分子材料、ガラス、金属等が用いられる。特に、情報記録材料としての取り扱い上、可撓性のあるシートあるいはウェブに加工できるものが好適であり、この点からいえば、例えば、セルロースアセテートフィルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィルム、トリアセテートフィルム、ポリカーボネートフィルム等のプラスチックフィルム、アルミニウム、鉄、銅、クロム等の金属シートあるいは親水性微粒子の被覆層を有する金属シートが好ましい。 【0059】また、これら支持体の膜厚は、用いる支持体の材質等によって異なるが、一般的には3〜1000μmであり、取り扱い易さの観点からは、80〜500μmであることが好ましい。 【0060】これらの支持体の表面は、滑面であってもよいし、輝尽性蛍光体層との接着性を向上させる目的で、マット面としてもよい。 【0061】さらに、これら支持体は、輝尽性蛍光体層との接着性を向上させる目的で、輝尽性蛍光体層が設けられる面に下引層を設けてもよい。 【0062】輝尽性蛍光体層塗布液において、結合剤と輝尽性蛍光体との混合比は、目的とする放射線画像変換パネルの特性、蛍光体の種類等によって異なるが、概ね、蛍光体100質量部に対する結合剤の比率は、1〜20質量部が好ましいが、得られる放射線画像変換パネルの輝度と鮮鋭性の点では結着剤は少ない方が好ましく、塗布の容易さとの兼合いから2〜10質量部の範囲がより好ましい。 【0063】輝尽性蛍光体層塗布液の調製に用いられる有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール等の低級アルコール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等の低級脂肪酸と低級アルコールとのエステル、ジオキサン、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル、トリオール、キシロールなどの芳香族化合物、メチレンクロライド、エチレンクロライドなどのハロゲン化炭化水素およびそれらの混合物などが挙げられる。 【0064】なお、塗布液には、該塗布液中における蛍光体の分散性を向上させるための分散剤、また、形成後の輝尽性蛍光体層中における結合剤と蛍光体との間の結合力を向上させるための可塑剤などの種々の添加剤が混合されていてもよい。そのような目的に用いられる分散剤の例としては、フタル酸、ステアリン酸、カプロン酸、親油性界面活性剤などを挙げることができる。また、可塑剤の例としては、燐酸トリフェニル、燐酸トリクレジル、燐酸ジフェニルなどの燐酸エステル;フタル酸ジエチル、フタル酸ジメトキシエチル等のフタル酸エステル;グリコール酸エチルフタリルエチル、グリコール酸ブチルフタリルブチルなどのグリコール酸エステル;そして、トリエチレングリコールとアジピン酸とのポリエステル、ジエチレングリコールとコハク酸とのポリエステルなどのポリエチレングリコールと脂肪族二塩基酸とのポリエステルなどを挙げることができる。また、輝尽性蛍光体層塗布液中に、輝尽性蛍光体粒子の分散性を向上させる目的で、ステアリン酸、フタル酸、カプロン酸、親油性界面活性剤などの分散剤を混合してもよい。 【0065】輝尽性蛍光体層用塗布液の調製は、例えば、ボールミル、ビーズミル、サンドミル、アトライター、三本ロールミル、高速インペラー分散機、Kadyミル、あるいは超音波分散機などの分散装置を用いて行なわれる。 【0066】上記のようにして調製された塗布液を、下塗層の表面上に均一に塗布することにより塗膜を形成する。用いることのできる塗布方法としては、通常の塗布手段、例えば、ドクターブレード、ロールコーター、ナイフコーター、押し出しコーター、コンマコーター、リップコーターなどを用いることができる。 【0067】上記の手段により形成された塗膜は、その後加熱、乾燥されて、下塗層上への輝尽性蛍光体層の形成を完了する。輝尽性蛍光体層の膜厚は、目的とする放射線画像変換パネルの特性、輝尽性蛍光体の種類、結合剤と蛍光体との混合比などによって異なるが、通常は10〜1000μmであり、より好ましくは10〜500μmである。 【0068】支持体上に輝尽性蛍光体層が塗設された蛍光体シートは、所定の大きさに断裁される。断裁にあたっては、一般のどのような方法でも可能であるが、作業性、精度の面から化粧断裁機、打ち抜き機等が望ましい。 【0069】本発明の放射線画像変換パネルには、輝尽性蛍光体層の表面を物理的、化学的に保護するための保護膜(保護フィルムともいう)を設けることが好ましく、それらの構成は目的、用途などに応じて適宜選択することができる。 【0070】本発明の放射線画像変換パネルに設ける保護層としては、ASTMD−1003に記載の方法により測定したヘイズ率が、5%以上60%未満の励起光吸収層を備えたポリエステルフィルム、ポリメタクリレートフィルム、ニトロセルロースフィルム、セルロースアセテートフィルム等が使用できるが、ポリエチレンテレフタレートフィルムやポリエチレンナフタレートフィルム等の延伸加工されたフィルムが、透明性、強さの面で保護層として好ましく、更には、これらのポリエチレンテレフタレートフィルムやポリエチレンテレフタレートフィルム上に金属酸化物、窒化珪素などの薄膜を蒸着した蒸着フィルムが防湿性の面からより好ましい。 【0071】保護層で用いるフィルムのヘイズ率は、使用する樹脂フィルムのヘイズ率を選択することで容易に調整でき、また任意のヘイズ率を有する樹脂フィルムは工業的に容易に入手することができる。放射線画像変換パネルの保護フィルムとしては、光学的に透明度の非常に高いものが想定されている。そのような透明度の高い保護フィルム材料として、ヘイズ値が2〜3%の範囲にある各種のプラスチックフィルムが市販されている。本発明の効果を得るために好ましいヘイズ率としては5%以上60%未満であり、さらに好ましくは10%以上50%未満である。ヘイズ率が5%未満では、画像ムラや線状ノイズを解消する効果が低く、また60%以上では鮮鋭性の向上効果が損なわれ、好ましくない。 【0072】本発明において、保護層で用いるフィルムは、必要とされる防湿性にあわせて、樹脂フィルムや樹脂フィルムに金属酸化物などを蒸着した蒸着フィルムを複数枚積層することで最適な防湿性とすることができ、輝尽性蛍光体の吸湿劣化防止を考慮して、透湿度は少なくとも50g/m2・day以下であることが好ましい。樹脂フィルムの積層方法としては、特に制限はなく、公知のいずれの方法を用いても良い。 【0073】また、積層された樹脂フィルム間に励起光吸収層を設けることによって、励起光吸収層が物理的な衝撃や化学的な変質から保護され安定したプレート性能が長期間維持でき好ましい。また、励起光吸収層は複数箇所設けてもよいし、積層する為の接着剤層に色剤を含有して、励起光吸収層としても良い。 【0074】保護フィルムは、輝尽性蛍光体層に接着層を介して密着していても良いが、蛍光体面を被覆するように設けられた構造(以下、封止または封止構造ともいう)であることがより好ましい。蛍光体プレートを封止するにあたっては、公知のいずれの方法でもよいが、防湿性保護フィルムの蛍光体シートに接する側の最外層樹脂層を熱融着性を有する樹脂フィルムとすることは、防湿性保護フィルムが融着可能となり蛍光体シートの封止作業が効率化される点で、好ましい形態の1つである。さらには、蛍光体シートの上下に防湿性保護フィルムを配置し、その周縁が前記蛍光体シートの周縁より外側にある領域で、上下の防湿性保護フィルムをインパルスシーラー等で加熱、融着して封止構造とすることで、蛍光体シートの外周部からの水分進入も阻止でき好ましい。また、さらには、支持体面側の防湿性保護フィルムが1層以上のアルミフィルムをラミネートしてなる積層防湿フィルムとすることで、より確実に水分の進入を低減でき、またこの封止方法は作業的にも容易であり好ましい。上記インパルスシーラーで加熱融着する方法においては、減圧環境下で加熱融着することが、蛍光体シートの防湿性保護フィルム内での位置ずれ防止や大気中の湿気を排除する意味でより好ましい。 【0075】防湿性保護フィルムの蛍光体面が接する側の熱融着性を有する最外層の樹脂層と蛍光体面は、接着していないことが好ましい。ここでいう接着していない状態とは、微視的には蛍光体面と防湿性保護フィルムとが点接触していても、光学的、力学的には殆ど蛍光体面と防湿性保護フィルムは不連続体として扱える状態のことである。また、上記の熱融着性を有する樹脂フィルムとは、一般に使用されるインパルスシーラーで融着可能な樹脂フィルムのことで、例えば、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)やポリプロピレン(PP)フィルム、ポリエチレン(PE)フィルム等を挙げることができるが、本発明はこれに限定されるものではない。 【0076】請求項5に係る放射線画像撮影方法においては、放射線画像変換パネルの支持体側から輝尽性蛍光体層に向けX線を照射し、かつ出力画像情報の読みとりを輝尽性蛍光体層側から行うことが特徴である。 【0077】放射線画像変換パネルを用いた放射線画像変換方法の一例を図2に示す。本発明の放射線画像変換パネルは図2に概略的に示される放射線画像変換方法に用いるのが有利である。即ち、図2において、21は放射線発生装置、22は被写体、23は本発明に係る放射線画像変換パネル、24は輝尽励起光源、25は該変換パネルより放射された輝尽発光を検出する光電変換装置、26は25で検出された信号を画像として再生する装置、27は再生された画像を表示する装置、28は輝尽励起光と輝尽蛍光とを分離し、輝尽蛍光のみを透過させるフィルタである。尚、25以降は23からの光情報を何らかの形で画像として再生できるものであればよく、上記に限定されるものではない。 【0078】図2に示されるように、放射線発生装置21からの放射線Rは被写体22を通して放射線画像変換パネル23に支持体側から入射する(RI)。この入射した放射線RIは放射線画像変換パネル23の輝尽性蛍光体層に吸収され、そのエネルギーが蓄積され、放射線透過像の蓄積像が形成される。 【0079】次にこの蓄積像を輝尽励起光源24からの輝尽励起光で励起して輝尽発光として放出せしめる。 【0080】放射される輝尽発光の強弱は蓄積された放射線エネルギー量に比例するので、この光信号を例えば、光電子倍増管等の光電変換装置25で光電変換し、画像再生装置26によって画像として再生し画像表示装置27によって表示することにより、被写体の放射線透過像を観察することが出来る。 【0081】X線を蛍光体層側より入射させ蛍光体層側の読みとりを行う方式の場合、蛍光体層側には、人体等の被写体が存在するため、カセット型で別の場所で読みとったり、パネルを搬送して別の場所で読みとる方式が一般的である。しかし、これらの方式だと撮影から読みとりの間に時間がかかり、集団健康診断等を短時間に行うことが出来ない。上記のような裏側よりX線を入射し表側から読みとる方式だとパネルを移動することなく、すぐに読みとれるため、短時間に多くの被写体を撮影できるメリットがある。 【0082】 【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を例証するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。 【0083】実施例1《放射線画像変換パネルの作製》 〔放射線画像変換パネル1の作製〕 (蛍光体の調製)ユーロピウム付活弗化ヨウ化バリウムの輝尽性蛍光体前駆体を合成するために、BaI2水溶液(3.6mol/L)2780mlとEuI3水溶液(0.15mol/L)27mlを反応器に入れた。この反応器中の反応母液を撹拌しながら83℃で保温した。次いで、弗化アンモニウム水溶液(8mol/L)322mlを反応母液中にローラーポンプを用いて注入し、沈澱物を生成させた。注入終了後も保温と撹拌を2時間続けて沈澱物の熟成を行なった。次に、沈澱物をろ別後、エタノールにより洗浄した後、真空乾燥させてユーロピウム付活弗化ヨウ化バリウムの結晶を得た。焼成時の焼結により粒子形状の変化、粒子間融着による粒子サイズ分布の変化を防止するために、アルミナの超微粒子粉体を0.2質量%添加し、ミキサーで充分撹拌して結晶表面にアルミナの超微粒子粉体を均一に付着させた。これを石英ボートに充填して、チューブ炉を用いて水素ガス雰囲気下で、850℃で2時間焼成した後、分級して平均粒径が4μmのユーロピウム付活弗化ヨウ化バリウム蛍光体を調製した。 【0084】(蛍光体層塗布液の調製)上記調製した蛍光体100gとTgが45℃のポリエステル樹脂(固形分濃度30%)16.7gとをメチルエチルケトン−トルエン(1:1)混合溶媒に添加し、プロペラミキサーによって分散し、粘度を25〜30Pa・sに調整して、蛍光体層塗布液を調製した。 【0085】(蛍光体シート1の作製)上記調製した蛍光体層塗布液を用いて、ドクターブレードにより、厚さ250μm、Tgが69℃のポリエチレンテレフタレート支持体上に、塗布幅として1000mmで膜厚が230μmとなるように塗布したのち、100℃で15分間乾燥させて蛍光体層1を形成した後、下記で示す方法にて圧縮処理を施して蛍光体シート1を作製した。 【0086】〈圧縮処理〉蛍光体層を塗布、乾燥した後、図1に示す構成からなるロール群により、圧縮処理を行った。 【0087】圧縮部は、直列3本型ロール構成で、2本のヒートロール9−1、9−3及び1本のコンプライアントロール9−2で2ニップを形成し、蛍光体層形成面にコンプライアントロールが接するように調整した。 【0088】ヒートロール9−1、9−3は、直径300mmφ、表面が0.2Sのものを用い、コンプライアントロール9−2は、直径250mmφ、硬さはショアーD75°で、JIS−B−0601で規定される中心線平均表面粗さRaが0.4μmのポリエステル製のミラーテックスロール(山内ゴム製)を用いた。また、圧縮処理は、ヒートロール温度を40℃に設定し、1kN/cmの線圧に調整して行った。 【0089】(蛍光体シート2〜12の作製)上記蛍光体シート1の作製において、蛍光体層で用いるポリエステル樹脂の種類(Tgが10℃、5℃、−20℃、−40℃)、圧縮条件(加圧温度、線圧)を表1に記載の条件に変更した以外は同様にして、蛍光体シート2〜12を作製した。 【0090】(防湿性保護フィルムの作製)上記作製した蛍光体シート1〜12の蛍光体層塗設面側の保護フィルムとして下記構成(A)のものを使用した。 【0091】構成(A) NY15///VMPET12///VMPET12///PET12///CPP20NY:ナイロンPET:ポリエチレンテレフタレートCPP:キャステングポリプロピレンVMPET:アルミナ蒸着PET(市販品:東洋メタライジング社製) 各樹脂フィルムの後ろに記載の数字は、樹脂層の膜厚(μm)を示す。 【0092】上記「///」は、ドライラミネーション接着層で、接着剤層の厚みが3.0μmであることを意味する。使用したドライラミネーション用の接着剤は、2液反応型のウレタン系接着剤を用いた。 【0093】また、蛍光体シートの支持体裏面側の保護フィルムは、CPP30μm/アルミフィルム9μm/ポリエチレンテレフタレート(PET)188μmの構成のドライラミネートフィルムとした。また、この場合の接着剤層の厚みは1.5μmで2液反応型のウレタン系接着剤を使用した。 【0094】(放射線画像変換パネルの作製)前記作製した蛍光体シート1〜12を、各々一辺が20cmの正方形に断裁した後、上記作製した防湿性保護フィルムを用いて、減圧下で周縁部をインパルスシーラを用いて融着、封止して、放射線画像変換パネル1〜12を作製した。尚、融着部から蛍光体シート周縁部までの距離は1mmとなるように融着した。融着に使用したインパルスシーラーのヒーターは3mm幅のものを使用した。 【0095】 【表1】
【0096】《放射線画像変換パネルの評価》以上のようにして作製した各放射線画像変換パネルを用いて、以下に示す方法に従って、鮮鋭度、鮮鋭度バラツキ、画像ムラの評価を行った。 【0097】(鮮鋭度の評価)鮮鋭度については、各放射線画像変換パネルに鉛製のMTFチャートを通して管電圧80kVpのX線を蛍光体シート支持体の裏面側から照射した後、パネルをHe−Neレーザー光で操作して励起し、蛍光体層から放射される輝尽発光を、受光器(分光感度S−5の光電子像倍管)で受光して電気信号に変換し、これをアナログ/デジタル変換して磁気テープに記録し、磁気テープをコンピューターで分析して磁気テープに記録されているX線像の1サイクル/mmにおける変調伝達関数(MTF)を調べ、これを放射線画像変換パネルの25箇所で測定を行い、その平均値(平均MTF値)を鮮鋭度と定義し、放射線画像変換パネル1の鮮鋭度を100とした、相対値で表示した。 【0098】(鮮鋭度バラツキの評価)各放射線画像変換パネルにおいて、任意に25箇所を選択し、そのMTF値を上記の鮮鋭度評価方法に従って測定した。得られた各MTF値の最大値及び最小値を求め、下式に則り鮮鋭度バラツキを算出した。 【0099】鮮鋭度バラツキ=(MTF最大値−MTF最小値)/平均MTF値(%) (画像ムラの評価)各放射線画像変換パネルに管電圧80kVpのX線を照射した後、パネルをHe−Neレーザー光(633nm)で走査して励起し、蛍光体層から放射される輝尽発光を受光器(分光感度S−5の光電子像倍管)で受光して電気信号に変換し、これを画像再生装置によって画像として再生し出力装置より2倍に拡大してプリントアウトし、得られたプリント画像を目視により観察して画像ムラの出現を評価した。画像ムラについて、下記に示す基準に則り0〜5までの6段階のランク評価を行った。 【0100】 0:画像ムラが全くない1:面内の1〜2個所に淡い画像ムラがある2:面内の3〜4個所に淡い画像ムラがある3:面内の3〜4個所に画像ムラが見られ、その中の1〜2個所は濃い画像ムラがある4:面内の5個所以上に画像ムラがある5:面内の5個所以上に濃い画像ムラがある以上により得られた各評価結果を、同じく表1に示す。 【0101】表1より明らかなように、本発明に係る輝尽性蛍光体層が、ガラス転移点(Tg)5℃以下、−30℃以上の高分子樹脂を輝尽性蛍光体層の全高分子樹脂の50質量%以上含有し、かつ蛍光体シートを、高分子樹脂のTg以上、支持体のTg以下の温度で、カレンダーロールにより圧縮処理を行うことにより、輝尽性蛍光体層の平滑性が向上し、高い鮮鋭度が得られると共に、放射線画像変換パネルの鮮鋭度バラツキ、画像ムラを低減できることを確認することができた。更に、本発明の請求項2で規定する線圧条件を採ることにより、その効果がより一層向上していることが判る。 【0102】 【発明の効果】本発明により、鮮鋭度に優れ、かつ画像ムラの少ない放射線画像変換パネルとその製造方法及びそれを用いた放射線画像撮影方法を提供することができた。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001270 【氏名又は名称】コニカ株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年5月24日(2001.5.24) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2002−350598(P2002−350598A) |
| 【公開日】 |
平成14年12月4日(2002.12.4) |
| 【出願番号】 |
特願2001−155182(P2001−155182) |
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