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【発明の名称】 放射線像変換パネルの製造方法
【発明者】 【氏名】礒田 勇治

【氏名】柏谷 誠

【要約】 【課題】高感度であって、高画質の放射線画像を与える放射線像変換パネルの製造方法を提供する。

【解決手段】蛍光体もしくはその原料を含む蒸発源に電子線を照射することによって発生する蒸気を基板上に蒸着させる方法を利用して蛍光体層を形成する工程を含む放射線像変換パネルの製法において、蒸発源として、当該蛍光体の複数の元素成分からなり、かつ該元素成分が局在分布している蒸発源を用いる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数の元素成分からなる蛍光体もしくはその原料を含む蒸発源に電子線を照射することによって発生する蒸気を基板上に蒸着させることにより蛍光体層を形成する工程を含む、基板と蛍光体層とからなる放射線像変換パネルの製造方法において、該蒸発源として、該蛍光体を構成する複数の元素成分のうちの少なくとも一部が面方向に沿って局在している蒸発源を用いることを特徴とする放射線像変換パネルの製造方法。
【請求項2】 蛍光体を構成する複数の元素成分のうちの少なくとも一部が蒸発源内の区画された領域に局在している請求項1に記載の放射線像変換パネルの製造方法。
【請求項3】 蛍光体を構成する複数の元素成分が、母体成分、そして付活剤成分および/または添加物成分からなり、各成分が、互いに区画された領域に局在していることを特徴とする請求項1もしくは2に記載の放射線像変換パネルの製造方法。
【請求項4】 蛍光体の複数の元素成分の蒸気圧1.333Paを示す温度の差が700℃以内である請求項1乃至3のうちのいずれかの項に記載の放射線像変換パネルの製造方法。
【請求項5】 蒸発源が、更に厚み方向にも蛍光体の元素成分の局在領域を有する請求項1乃至3のうちのいずれかの項に記載の放射線像変換パネルの製造方法。
【請求項6】 蛍光体の元素成分の局在に対応して電子線の照射域もしくは照射エネルギーを制御することを特徴とする請求項1乃至5のうちのいずれかの項に記載の放射線像変換パネルの製造方法。
【請求項7】 蛍光体の元素成分の局在に対応して電子線の照射パターンを制御することを特徴とする請求項1乃至6のうちのいずれかの項に記載の放射線像変換パネルの製造方法。
【請求項8】 蛍光体が、基本組成式(I):IX・aMIIX’2・bMIIIX”3:zA ‥‥(I)
[ただし、MIはLi、Na、K、Rb及びCsからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属を表し;MIIはBe、Mg、Ca、Sr、Ba、Ni、Cu、Zn及びCdからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属又は二価金属を表し;MIIIはSc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Al、Ga及びInからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素又は三価金属を表し;X、X’及びX”はそれぞれ、F、Cl、Br及びIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンを表し;AはY、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Na、Mg、Cu、Ag、Tl及びBiからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素又は金属を表し;そしてa、b及びzはそれぞれ、0≦a<0.5、0≦b<0.5、0≦z<0.2の範囲内の数値を表す]を持つアルカリ金属ハロゲン化物系輝尽性蛍光体である請求項1乃至7のうちのいずれかの項に記載の放射線像変換パネルの製造方法。
【請求項9】 基本組成式(I)においてMIが少なくともCsを含み、Xが少なくともBrを含み、そしてAがEuまたはBiである請求項8に記載の放射線像変換パネルの製造方法。
【請求項10】 複数の元素成分からなる蛍光体もしくはその原料を含み、該蛍光体を構成する複数の元素成分のうちの少なくとも一部が面方向に沿って局在している蒸発源。
【請求項11】 蛍光体を構成する複数の元素成分が、母体成分、そして付活剤成分および/または添加物成分からなり、各成分が、互いに区画された領域に局在していることを特徴とする請求項10に記載の蒸発源。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板と蛍光体層とからなる放射線像変換パネル、特に輝尽性蛍光体の輝尽発光を利用する放射線像記録再生方法に用いられる放射線像変換パネルの製造に有利に用いられる製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】X線などの放射線が照射されると、放射線エネルギーの一部を吸収蓄積し、そののち、可視光線や赤外線などの電磁波(励起光)の照射を受けると、蓄積した放射線エネルギーに応じて輝尽発光を示す性質を有する輝尽性蛍光体(蓄積性蛍光体)を利用して、この輝尽性蛍光体を含有するシート状の放射線像変換パネルに、被写体を透過したあるいは被検体から発せられた放射線を照射して被写体または被検体の放射線画像情報を一旦蓄積記録した後、パネルにレーザ光などの励起光を走査して順次輝尽発光光として放出させ、そしてこの輝尽発光光を光電的に読み取って画像信号を得ることからなる、放射線画像記録再生方法が広く実用に共されている。読み取りを終えたパネルは、残存する放射線エネルギーの消去が行われた後、次の撮影のために備えられて繰り返し使用される。
【0003】放射線画像記録再生方法に用いられる放射線像変換パネル(蓄積性蛍光体シートともいう)は、基本構造として、支持体とその上に設けられた輝尽性蛍光体層とからなるものである。ただし、輝尽性蛍光体層が自己支持性である場合には必ずしも支持体を必要としない。また、輝尽性蛍光体層の上面(支持体に面していない側の面)には通常、保護層が設けられていて、蛍光体層を化学的な変質あるいは物理的な衝撃から保護している。
【0004】輝尽性蛍光体層は、通常は輝尽性蛍光体とこれを分散状態で含有支持する結合剤とからなる。ただし、蒸着法や焼結法によって形成される結合剤を含まないで輝尽性蛍光体の凝集体のみから構成されるものや、輝尽性蛍光体の凝集体の間隙に高分子物質が含浸されているものも知られている。
【0005】放射線像記録再生方法(および放射線画像形成方法)は数々の優れた利点を有する方法であるが、この方法に用いられる放射線像変換パネルにあっても、できる限り高感度であってかつ画質(鮮鋭度、粒状性など)の良好な画像を与えるものであることが望まれている。
【0006】感度および画質を高めることを目的として、例えば特公平6−77079号公報に記載されているように、放射線像変換パネルの製造方法として、輝尽性蛍光体層を気相堆積法の一種である電子線蒸着法により形成する方法が提案されている。この方法は、蒸着源として輝尽性蛍光体またはその原料を用いて、蒸着源に電子銃で電子線を照射して蒸発源を蒸発、飛散させ、金属シートなどの基板表面にその蒸発物を堆積させることにより、輝尽性蛍光体の柱状結晶からなる蛍光体層を形成するものである。
【0007】電子線蒸着法などの気相堆積法により形成された蛍光体層は、通常は、結合剤を含有せず、輝尽性蛍光体のみからなり、輝尽性蛍光体の柱状結晶と柱状結晶の間には空隙(クラック)が存在する。このため、励起光の進入効率や発光光の取出し効率を上げることができるので高感度であり、また励起光の平面方向への散乱を防ぐことができるので高鮮鋭度の画像を得ることができる。また、気相堆積法でも抵抗加熱法では、蒸着源のうち蒸気圧の高い物質が優先的に蒸発しがちである(例えば、蛍光体の母体が付活剤よりも先行して蒸発する)のに対して、この電子線蒸着法では、蒸着源を局所的に加熱して瞬時に蒸発させるので、蒸発源として仕込んだ蛍光体の組成と形成された蛍光体層中の蛍光体の組成との不一致を小さくすることができる。
【0008】特公平6−77079号公報には、蒸発源として輝尽性蛍光体(具体的には、RbBr:Tl輝尽性蛍光体)を用いて一元蒸着する方法が記載されている。
【0009】また特公平6−100679号公報には、輝尽性蛍光体の元素成分を蒸気圧の相違により複数の蒸発源に分離し、遮蔽板で隔てて蒸発速度を制御しながら別個に蒸発させて共蒸着を行なうことにより、所望の組成で構成された輝尽性蛍光体層を形成する方法(具体的には、母体成分のRbBrと付活剤成分のTlBrを共蒸着させてRbBr:Tl蛍光体の層を形成する方法)が記載されている。なお、蒸気圧1.333Paを示す温度はRbBrで894Kであり、TlBrで533Kである。この方法によれば、粒状性、鮮鋭度および放射線に対する感度の優れた放射線像変換パネルが得られると述べられている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、電子線蒸着法により放射線像変換パネルの蛍光体層を形成する方法について研究を重ねた結果、例えばCsBr:Eu蛍光体のような、母体成分と付活剤成分とで一定の蒸気圧となる温度に大きな差がある場合(蒸気圧1.333Paとなる温度、CsBr:556K、EuBr2:1013K)、すなわち同一温度であれば蒸気圧に大きな差がある場合には、電子線蒸着であっても蛍光体を蒸発源とする一元蒸着では蒸気圧の高い成分(この場合にはCsBr)が先に蒸発しやすく、結果として蒸発源として用いる蛍光体の組成と、形成された蛍光体層中の蛍光体の組成とが一致しなかったり、あるいは蛍光体層の厚み方向に蛍光体の組成が均一とならないなどの問題が生じることが分った。また、付活剤のユーロピウムハロゲン化物、特に臭化物はハロゲンを遊離しやすく、取扱いが難しいという問題がある。そして、得られた蛍光体の組成が異なる結果、感度の低下を招いたり、不均一な蒸発により柱状結晶の形状や状態が十分でないために、鮮鋭度などの画質が低下したりすることが分った。
【0011】従って本発明は、高感度であって、高画質の放射線像変換パネルの製造方法を提供するものである。また本発明は、簡易な蒸着装置を用いて共蒸着させることが可能な放射線像変換パネルの製造方法を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の問題について検討した結果、蛍光体の元素成分を蒸気圧の異なるもので分け、それらを各元素成分を局在させたタブレット(錠剤)の形状あるいは内部に区画を形成した容器に各成分を分離収容した形態で蒸発源として用いて共蒸着させることにより、元素成分の蒸気圧が異なっていた場合でも所望の組成の蛍光体からなる蛍光体層を形成でき、これにより、感度の向上が実現することを見い出した。
【0013】また、本発明の互いに近接した位置に配置された二成分もしくはそれ以上の成分からなる蒸発源を用いた共蒸着を利用することによって、蛍光体の柱状結晶が揃った均質な蛍光体層を形成でき、鮮鋭度などの画質の優れた放射線画像を与えることを見い出した。なお、この方法では、共蒸着でありながら蒸発源は一つとすることができるため、従来の一元蒸着用の装置を用いて簡易に共蒸着させることができる。
【0014】本発明は、複数の元素成分からなる蛍光体もしくはその原料を含む蒸発源に電子線を照射することによって発生する蒸気を基板上に蒸着させることにより蛍光体層を形成する工程を含む、基板と蛍光体層とからなる放射線像変換パネルの製造方法において、該蒸発源として、該蛍光体を構成する複数の元素成分のうちの少なくとも一部が面方向に沿って局在している蒸発源を用いることを特徴とする放射線像変換パネルの製造方法にある。なお、蛍光体を構成する複数の元素成分のうちの少なくとも一部が蒸発源内の区画された領域に局在していることが好ましい。さらに、蛍光体を構成する複数の元素成分が、母体成分、そして付活剤成分および/または添加物成分からなり、各成分が、互いに区画された領域に局在しているが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の方法において、蒸発源は蛍光体の母体成分、そして付活剤成分および/または添加物成分から構成されることが好ましく、蛍光体の複数の元素成分の蒸気圧1.333Paを示す温度の差が700℃以内であることが好ましい。また、蒸発源は、電子線の照射方向に対して略垂直な面方向に、更には電子線の照射方向にも、蛍光体の元素成分の局在分布を有することが好ましい。蒸発源における蛍光体の元素成分の局在分布に応じて、電子線の照射域および/または照射パターンを制御することが好ましい。
【0016】蛍光体は、下記基本組成式(I)を有するアルカリ金属ハロゲン化物系輝尽性蛍光体であることが好ましい。下記基本組成式(I)においてMIは少なくともCsを含み、Xは少なくともBrを含み、そしてAはEuまたはBiであることが特に好ましい。
【0017】
IX・aMIIX’2・bMIIIX”3:zA ‥‥(I)
(ただし、MIはLi、Na、K、Rb及びCsからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属を表し;MIIはBe、Mg、Ca、Sr、Ba、Ni、Cu、Zn及びCdからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属又は二価金属を表し;MIIIはSc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Al、Ga及びInからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素又は三価金属を表し;X、X’及びX”はそれぞれ、F、Cl、Br及びIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンを表し;AはY、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Na、Mg、Cu、Ag、Tl及びBiからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素又は金属を表し;そしてa、b及びzはそれぞれ、0≦a<0.5、0≦b<0.5、0≦z<0.2の範囲内の数値を表す)
【0018】以下に、本発明の放射線像変換パネルの製造方法について、基板上に輝尽性蛍光体からなる蛍光体層を形成する場合を例にとって詳細に述べる。蒸着膜形成のための基板は、通常は放射線像変換パネルの支持体を兼ねるものであり、従来の放射線像変換パネルの支持体として公知の材料から任意に選ぶことができるが、特に好ましい基板は、石英ガラスシート;アルミニウム、鉄、スズ、クロムなどからなる金属シート;アラミドなどからなる樹脂シートである。公知の放射線像変換パネルにおいて、放射線像変換パネルとしての感度もしくは画質(鮮鋭度、粒状性)を向上させるために、二酸化チタンなどの光反射性物質からなる光反射層、もしくはカーボンブラックなどの光吸収性物質からなる光吸収層などを設けることが知られている。本発明で用いられる基板についても、これらの各種の層を設けることができ、それらの構成は所望の放射線像変換パネルの目的、用途などに応じて任意に選択することができる。さらに、得られる画像の鮮鋭度を向上させる目的で、基板の蛍光体層側の表面(基板の蛍光体層側の表面に下塗層(接着性付与層)、光反射層あるいは光吸収層などの補助層が設けられている場合には、それらの補助層の表面であってもよい)には微小な凹凸が形成されていてもよい。
【0019】この基板の上には、輝尽性蛍光体成分もしくは輝尽性蛍光体の原料成分をターゲットとする電子線蒸着法を利用して蛍光体層が設けられる。輝尽性蛍光体としては、波長が400〜900nmの範囲の励起光の照射により、300〜500nmの波長範囲に輝尽発光を示す輝尽性蛍光体が好ましい。そのような輝尽性蛍光体の例は、特公平7−84588号、特開平2−193100号および特開平4−310900号の各公報に詳しく記載されている。
【0020】これらのうちでも、基本組成式(I):IX・aMIIX’2・bMIIIX”3:zA ‥‥(I)
で代表されるアルカリ金属ハロゲン化物系輝尽性蛍光体は特に好ましい。ただし、MIはLi、Na、K、Rb及びCsからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属を表し、MIIはBe、Mg、Ca、Sr、Ba、Ni、Cu、Zn及びCdからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属又は二価金属を表し、MIIIはSc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Al、Ga及びInからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素又は三価金属を表し、そしてAはY、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Na、Mg、Cu、Ag、Tl及びBiからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素又は金属を表す。X、X’およびX”はそれぞれ、F、Cl、Br及びIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンを表す。a、bおよびzはそれぞれ、0≦a<0.5、0≦b<0.5、0≦z<0.2の範囲内の数値を表す。
【0021】上記基本組成式(I)中のMIとしては少なくともCsを含んでいることが好ましい。Xとしては少なくともBrを含んでいることが好ましい。Aとしては特にEu又はBiであることが好ましい。また、基本組成式(I)には、必要に応じて、酸化アルミニウム、二酸化珪素、酸化ジルコニウムなどの金属酸化物を添加物として、MI1モルに対して、0.5モル以下の量で加えてもよい。
【0022】まず、蒸発源として、輝尽性蛍光体の二種類以上の元素成分から構成され、かつその元素成分の分布を有する蒸発源を作製する。蒸発源を構成する輝尽性蛍光体の複数の元素成分は、基本的にはその蒸気圧の相違によって分けられ、一般的には蛍光体の母体成分、付活剤成分、添加物成分などからなる。蛍光体の各元素成分は、蒸気圧が1.333Paとなるときの温度の差が700℃以内であることが望ましい。
【0023】蒸発源の形状および蛍光体の元素成分の局在分布の例を添付図面の図1乃至4に示す。図1、図2、そして図3はそれぞれ、蛍光体の母体成分1と付活剤成分2が局在分布したタブレット状の二成分蒸発源の例を示す斜視図である。図1、図2、そして図3において、タブレットはいずれも円盤状である。図1では、図面に向かって母体成分1がタブレットの左側部分に、付活剤成分2がその右側部分にそれぞれ分けて配置されている。図2では、付活剤成分2がタブレットの中央部分に楕円形の柱状に設けられ、母体成分1がその両側部分に囲むような配置とされている。一方、図3では、右側部分に位置する付活剤成分2が電子線照射側の頂部から底部に向かって減少するように設けられている。いずれの場合も、母体成分1と付活剤成分2の蒸気圧の相違を考慮して、各成分は電子線の照射方向(矢印)に対して略垂直な面(タブレットの平面)方向に領域を区切って分布している。そして図3では更に、各成分の境界付近領域において電子線の照射方向にも各成分が局在分布している。なお、本発明で用いる二成分系蒸発源は、図4に示す、区画された容器に分離収容された母体成分1Aと付活剤成分2Aとから構成されていてもよい。図5は、従来のタブレットを示す斜視図であり、蛍光体のみからなる一成分タブレットである。
【0024】本発明の蒸発源における各元素成分の局在分布比率(各元素成分の領域の面積比あるいは体積比)は、所望とする蛍光体の組成および各成分の蒸気圧差に応じて決定される。例えば、母体成分よりも付活剤成分の方が蒸気圧が低い(一定蒸気圧となる温度が高い)場合には、蒸発しにくい付活剤成分の分布比率を所望とする蛍光体組成における比率よりも高くことが好ましい。さらに、図3のように付活剤成分の分布比率を電子線照射側で大きく反対の底部側で小さくなるようにすると、特に効果的である。
【0025】本発明において、蒸発源を構成する成分は図1〜図4のそれぞれに示したような二成分系に限定されるものではなく、蒸気圧の相違などによって三成分系あるいはそれ以上としてもよい。さらに、各成分は単一の化合物または元素であってもよいし、あるいは混合物であってもよい。また、蒸発源の形状および各成分の分布も図1に示した形状および分布に限定されるものではなく、例えば円柱状に設けられた付活剤成分の周囲に同心円でドーナツ状に母体成分が配置されていてもよいし、あるいはまた母体成分と付活剤成分の境界線の傾斜を大きく(例えば30゜以上)取ったり、カーブさせたりしてもよい。また、円盤状ではなくて、多角形の平板状としてもよい。
【0026】上述したような蒸発源は、例えば母体成分および付活剤成分それぞれからなるタブレットを加圧圧縮により別個に形成した後、所望の形状に切削して貼り合わせることによって作製することができる。あるいは、錠剤加工機に所望の分布となるように粉体状の各成分を注入し、加圧圧縮することにより直接にタブレットとして成形して作製することもできる。また、各成分の境界にはセラミックなどからなる壁材を設けてもよい。圧縮成形時の圧力は、各成分の種類や状態によっても異なるが、一般には800〜1000kg/cm2の範囲にある。圧縮の際に、50〜200℃の範囲の温度に加温してもよい。加圧圧縮後、得られたタブレットに脱ガス処理を施すことが好ましい。タブレットの相対密度は、80%以上98%以下であることが好ましく、特に好ましくは90%以上96%以下である。タブレットの相対密度が低いと、タブレット表面から蛍光体が均一に蒸発しないで蒸着膜の膜厚が不均一となったり、突沸物が基板に付着したり、更には蛍光体自体が不均一に蒸発して蒸着膜中に蛍光体の付活剤や添加物が偏析する。
【0027】次いで、蒸発源及び被蒸着物である基板を蒸着装置内に設置し、装置内を排気して1.33×10-4〜6.07×10-2Pa程度の真空度とする。このとき、真空度をこの程度に保持しながら、Arガス、Neガスなどの不活性ガスを導入してもよい。次に、電子銃から電子線を発生させて、蒸発源に照射する。このとき、電子線の加速電圧を1.5kV〜5.0kVに設定することが望ましい。加速電圧が1.5kVより低いと、電圧が不安定になって、電子線のビームポジションが変動してしまったり、蒸発源の電子線による走査面の形状が変化して蒸発面を平坦に保つことが困難となる。反対に、加速電圧が5.0kVより高い場合には、蒸発により気相成長する蛍光体の柱状結晶が不揃いとなる。
【0028】電子線の照射により、蒸発源である輝尽性蛍光体は加熱されて蒸発、飛散し、基板表面に堆積する。この際に、電子線の照射域または照射パターン(各領域での電子線の滞在時間、蒸発面積比など)を蒸発源の分布に応じて好適に調整することにより、蒸発する各成分の比率を制御してもよい。蛍光体の堆積する速度、即ち蒸着速度は、一般には0.1〜1000μm/分の範囲にあり、好ましくは1〜100μm/分の範囲にある。蒸発源に複数の蛍光体の元素成分を局在分布させて同時に複数の蛍光体からなる層を形成することもでき、あるいは電子線の照射を複数回に分けて行って二層以上の蛍光体層を形成することもできる。さらに、蒸着の際に必要に応じて被蒸着物(基板)を冷却または加熱してもよく、あるいは蒸着終了後に蛍光体層を加熱処理(アニール処理)してもよい。
【0029】このようにして、輝尽性蛍光体の柱状結晶がほぼ厚み方向に成長した蛍光体層が得られる。蛍光体層は輝尽性蛍光体のみからなり、輝尽性蛍光体の柱状結晶と柱状結晶の間には空隙(クラック)が存在する。蛍光体層の層厚は、通常は100μm〜1mmの範囲、好ましくは200μm〜700mmの範囲にある。
【0030】なお、基板は必ずしも放射線像変換パネルの支持体を兼ねる必要はなく、蒸着膜形成後、蒸着膜を基板から引き剥がし、別に用意した支持体上に接着剤を用いるなどして接合して、蛍光体層を設ける方法を利用してもよい。
【0031】この蛍光体層の表面には、放射線像変換パネルの搬送および取扱い上の便宜や特性変化の回避のために、保護層を設けることが望ましい。保護層は、励起光の入射や輝尽発光光の出射に殆ど影響を与えないように、透明であることが望ましく、また外部から与えられる物理的衝撃や化学的影響から放射線像変換パネルを充分に保護することができるように、化学的に安定で防湿性が高く、かつ高い物理的強度を持つことが望ましい。保護層としては、セルロース誘導体、ポリメチルメタクリレート、有機溶媒可溶性フッ素系樹脂などのような透明な有機高分子物質を適当な溶媒に溶解して調製した溶液を輝尽性蛍光体層の上に塗布することで形成されたもの、あるいはポリエチレンテレフタレートなどの有機高分子フィルムや透明なガラス板などの保護層形成用シートを別に形成して蛍光体層の表面に適当な接着剤を用いて設けたもの、あるいは無機化合物を蒸着などによって蛍光体層上に成膜したものなどが用いられる。また、保護層中には酸化マグネシウム、酸化亜鉛、二酸化チタン、アルミナ等の光散乱性微粒子、パーフルオロオレフィン樹脂粉末、シリコーン樹脂粉末等の滑り剤、およびポリイソシアネート等の架橋剤など各種の添加剤が分散含有されていてもよい。保護層の層厚は一般に、高分子物質からなる場合には約0.1〜20μmの範囲にあり、ガラス等の無機化合物からなる場合には100〜1000μmの範囲にある。
【0032】保護層の表面には、保護層の耐汚染性を高めるためにフッ素樹脂塗布層を設けてもよい。フッ素樹脂塗布層は、フッ素樹脂を有機溶媒に溶解(または分散)させて調製したフッ素樹脂溶液を保護層の表面に塗布し、乾燥することにより形成することができる。フッ素樹脂は単独で使用してもよいが、通常はフッ素樹脂と膜形成性の高い樹脂との混合物として使用する。ポリシロキサン骨格を持つオリゴマーあるいはパーフルオロアルキル基を持つオリゴマーを併用することもできる。フッ素樹脂塗布層には、干渉むらを低減させて更に放射線画像の画質を向上させるために、微粒子フィラーを充填することもできる。フッ素樹脂塗布層の層厚は通常は0.5μm乃至20μmの範囲にある。フッ素樹脂塗布層の形成に際しては、架橋剤、硬膜剤、黄変防止剤などのような添加成分を用いることができる。特に架橋剤の添加は、フッ素樹脂塗布層の耐久性の向上に有利である。
【0033】上述のようにして本発明の方法に従う放射線像変換パネルが得られるが、本発明に係るパネルの構成は、公知の各種のバリエーションを含むものであってもよい。たとえば、得られる画像の鮮鋭度を向上させることを目的として、上記の少なくともいずれかの層を、励起光を吸収し輝尽発光光は吸収しないような着色剤によって着色してもよい。
【0034】
【実施例】[実施例1] CsBr:Eu蛍光体(1)蒸着源の作製臭化セシウム(CsBr)及び臭化ユーロピウム(EuBrX、x=2.2)をそれぞれ乳鉢で粉砕した後、圧力800kg/cm2にて加圧圧縮して2個のタブレットを作製した。各タブレットに温度150℃で2時間排気して脱ガス処理を施した。次に、各タブレットを適当な大きさに切削した後、それぞれを、図4の容器に収容して蒸発源を得た。この蒸発源におけるCsBrとEuBrXとの重量比は、100g/1.8404g(CsBr/EuBrX)であった。
【0035】(2)蛍光体層の形成支持体として石英基板を蒸着装置内に設置した。装置内の所定位置に上記の蒸着源を置いた後、装置内を排気して6.7×10-3Paの真空度とした。次いで、蒸着源に電子銃で加速電圧4.0kVの電子線を20分間照射して、250℃に加温した石英基板上にユーロピウム付活臭化セシウム(CsBr:Eu)輝尽性蛍光体を25μm/分の速度で堆積させた。その後、電子線の照射を止め、装置内を大気圧に戻し、装置から石英基板を取り出した。石英基板上には、幅が約3μm、長さが約450μmの蛍光体の柱状結晶がほぼ垂直方向に密に林立した構造の蛍光体層(層厚:450μm)が形成されていた。このようにして、共蒸着により支持体と輝尽性蛍光体層とからなる放射線像変換パネルを製造した。
【0036】[実施例2] CsBr:Eu蛍光体実施例1において、蒸発源のCsBrとEuBrXの重量比を100g/100gに変更し、そして電子線の照射域を調節することによって、CsBrとEuBrXとの蒸発比率を制御したこと以外は実施例1と同様にして放射線像変換パネルを製造した。
【0037】[実施例3] CsBr:Eu蛍光体実施例1において、蒸発源のCsBrとEuBrXとの重量比を100g/100gに変更し、そして電子線の照射パターンを調節することにより、CsBrとEuBrXとの蒸発比率を制御したこと以外は実施例1と同様にして放射線像変換パネルを製造した。
【0038】[比較例1] CsBr:Eu蛍光体(1)蒸着源の作製CsBr100g(0.47モル)とEuBrX1.8404g(x=2.2、5.6×10-3モル)とを乳鉢で粉砕混合した後、更に撹拌振動器で15分間撹拌混合した。得られた混合物を炉内に置いて、3分間排気した後、窒素雰囲気下、温度525℃にて2時間焼成した。焼成後、炉内を15分間排気して焼成物を冷却した。次いで、得られたCsBr:Eu輝尽性蛍光体を乳鉢で粉砕した後、圧力800kg/cm2にて加圧圧縮して、図5の形状のタブレットを作製した。タブレットに、更に温度150℃で2時間排気して脱ガス処理を施した。
【0039】(2)蛍光体層の形成実施例1と同様にして、石英基板上に輝尽性蛍光体の柱状結晶からなる蛍光体層(層厚:450μm)を形成した。一元蒸着により支持体と輝尽性蛍光体層とからなる放射線像変換パネルを製造した。
【0040】[比較例2] CsBr:Eu蛍光体(1)蒸着源の作製CsBr100g(0.47モル)及びEuBrX1.8404g(x=2.2、5.6×10-3モル)をそれぞれ乳鉢で粉砕した後、圧力800kg/cm2にて加圧圧縮して二個のタブレットを作製した。各タブレットに温度150℃で2時間排気して脱ガス処理を施した。
【0041】(2)蛍光体層の形成支持体として石英基板を蒸着装置内に設置した。装置内の所定位置に上記の二個のタブレットを置いた後、装置内を排気して6.7×10-3Paの真空度とした。次いで、蒸着源それぞれに電子銃で加速電圧4.0kVの電子線を同時に20分間照射して、250℃に加温した石英基板上にCsBr:Eu輝尽性蛍光体を25μm/分の速度で堆積させた。その後、各電子線の照射を止め、装置内を大気圧に戻し、装置から石英基板を取り出した。石英基板上には、幅が約3μm、長さが約450μmの蛍光体の柱状結晶がほぼ垂直方向に密に林立した構造の蛍光体層(層厚:450μm)が形成されていた。このようにして、従来の共蒸着により支持体と輝尽性蛍光体層とからなる放射線像変換パネルを製造した。
【0042】[実施例4] KCl:Eu蛍光体実施例1において、塩化カリウム(KCl)および臭化ユーロピウム(EuBrX、x=2.2)を用いて、KClとEuBrXの重量比が100g/0.5254gのタブレットを作製したこと以外は実施例1と同様にして放射線像変換パネルを製造した。
【0043】[比較例3] KCl:Eu蛍光体比較例1において、KCl100g(1.34モル)およびEuBrX0.5254g(x=2.2、1.60×10-3モル)を用いて、温度650℃にて2時間焼成してKCl:Eu輝尽性蛍光体を製造し、次いでそのタブレットを作製したこと以外は比較例1と同様にして放射線像変換パネルを製造した。
【0044】[実施例5] NaCl:Cu蛍光体実施例1において、塩化ナトリウム(NaCl)および塩化銅(CuCl)を用い、NaClとCuClとの重量比が100g/0.1694gのタブレットを作製したこと以外は実施例1と同様にして放射線像変換パネルを製造した。
【0045】[比較例4] NaCl:Cu蛍光体比較例1において、NaCl100g(1.71モル)およびCuCl0.1694g(1.71×10-3モル)を用い、温度650℃にて2時間焼成してNaCl:Cu輝尽性蛍光体を製造し、次いでそのタブレットを作製したこと以外は比較例1と同様にして放射線像変換パネルを製造した。
【0046】[実施例6] RbBr:Eu蛍光体実施例1において、臭化ルビジウム(RbBr)および臭化ユーロピウム(EuBrX、x=2.2)を用い、RbBrとEuBrXの重量比が100g/0.2370gのタブレットを作製したこと以外は実施例1と同様にして放射線像変換パネルを製造した。
【0047】[比較例5] RbBr:Eu蛍光体比較例1において、RbBr100g(0.61モル)およびEuBrX0.2370g(x=2.2、7.23×10-4モル)を用い、温度575℃にて2時間焼成してRbBr:Eu輝尽性蛍光体を製造し、次いでそのタブレットを作製したこと以外は比較例1と同様にして放射線像変換パネルを製造した。
【0048】[実施例7] RbBr:Tl蛍光体実施例1において、臭化ルビジウム(RbBr)および臭化タリウム(TlBr)を用いて、RbBrとTlBrの重量比が100g/0.1720gのタブレットを作製したこと以外は、実施例1と同様にして放射線像変換パネルを製造した。
【0049】[比較例6] RbBr:Tl蛍光体比較例1において、RbBr100g(0.61モル)およびTlBr0.1720g(6.05×10-4モル)を用いて、温度575℃にて2時間焼成してRbBr:Tl輝尽性蛍光体を製造し、次いでそのタブレットを作製したこと以外は比較例1と同様にして放射線像変換パネルを製造した。
【0050】[放射線像変換パネルの性能評価]得られた各放射線像変換パネルを、蛍光体の柱状結晶の個々の形状、全体の状態、蛍光体層の表面性、支持体との接着性、および感度について評価した。
【0051】(1)柱状結晶の個々の形状:結晶の節の有無、および柱状結晶同士の癒着の程度を、電子顕微鏡写真により判断した。
(2)柱状結晶全体の状態:結晶が支持体の鉛直方向にある一定角度を持ってどの程度同一方向に成長しているか、すなわち結晶の揃い具合を電子顕微鏡写真により判断した。
(3)蛍光体層(蒸着膜)の表面性:蒸着膜の表面粗さを目視により判断した。表面性は、結晶の平面方向の成長速度差以外に、結晶の欠損、異方性の悪さ、蒸着源からの飛散物(突沸物)に依存する。
(4)支持体との接着性:蛍光体層の支持体からの剥離し易さにより判断した。いずれについても以下の基準にて評価した。
AA:極めて良好、 A:良好、 B:やや不良、C:不良であって実用上問題がある【0052】(5)感度:放射線像変換パネルに管電圧40kVp、管電流30mAのX線を照射した後、He−Neレーザ光で走査してフォトマルチプライヤで輝尽発光光を検出し、その発光強度により感度を評価した。各実施例はその比較例を基準とした相対値で表した。得られた結果をまとめて表1に示す。
【0053】
【表1】
表1──────────────────────────────────── 柱状結晶 蛍光体層 感度 形状 状態 表面性 接着性──────────────────────────────────── 実施例1 AA AA A AA 23 実施例2 AA AA A AA 24 実施例3 AA AA A AA 22 比較例1 AA AA A AA 1.0 比較例2 AA AA AA AA 25──────────────────────────────────── 実施例4 AA A A AA 2.3 比較例3 A A A A 1.0──────────────────────────────────── 実施例5 A A A A 3.7 比較例4 A A C A 1.0──────────────────────────────────── 実施例6 AA A A AA 1.7 比較例5 AA A A AA 1.0──────────────────────────────────── 実施例7 AA A A A 1.5 比較例6 A A A B 1.0────────────────────────────────────【0054】表1の結果から明らかなように、本発明の方法に従って、蒸発源として輝尽性蛍光体の母体成分と付活剤成分を分布含有する蒸発源を用いて共蒸着により製造された放射線像変換パネル(実施例1〜7)はいずれも、従来法に従って蛍光体のタブレットを用いて一元蒸着により製造されたパネル(比較例1及び3〜6)よりも、感度が著しく向上した。また、公知の方法に従って2個のタブレットを用いて共蒸着により製造されたパネル(比較例2)と比較しても、ほぼ同等の高い感度を示した。また、本発明に従って製造した放射線像変換パネルは、輝尽性蛍光体の柱状結晶の形状および配列状態が優れており、また蛍光体層の表面性および支持体との接着性も良好であった。
【0055】
【発明の効果】本発明の放射線像変換パネルの製造方法では、蒸発源として蛍光体の複数の元素成分を局在分布する蒸発源を用いることにより、蛍光体の元素成分の蒸気圧が互いに異なっても単一の蒸発源と単一の電子線を用いて、各成分を所望のモル比で蒸発させることができるので、所望の組成の蛍光体からなる層を得ることができる。また、蛍光体の柱状結晶の形状および配列状態が極めて良好で、かつ表面性および支持体との接着性も良好な均質な蛍光体層を安定して形成することができる。特に、本発明の方法を利用する共蒸着では、各蒸発源の間の距離を短くすることができるため、生成する蒸着膜の平面方向の組成分布が均一になりやすいという利点がある。従って、本発明の方法に従って製造された放射線像変換パネルは、感度ムラがなく、高感度であって、かつ鮮鋭度、粒状性など画質の優れた放射線画像を与えることができる。
【出願人】 【識別番号】000005201
【氏名又は名称】富士写真フイルム株式会社
【出願日】 平成13年3月30日(2001.3.30)
【代理人】 【識別番号】100074675
【弁理士】
【氏名又は名称】柳川 泰男
【公開番号】 特開2002−296397(P2002−296397A)
【公開日】 平成14年10月9日(2002.10.9)
【出願番号】 特願2001−102221(P2001−102221)