| 【発明の名称】 |
対数変換回路のゲイン・オフセット調整方法、対数変換回路及び放射線読取装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】崎野 和弘
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| 【要約】 |
【課題】ゲイン及びオフセットを精度よく調整することができ、適切な時期に再調整する対数変換回路の調整方法を提供する。また、画質の再現性が良好な放射線画像読取装置を提供する。
【解決手段】対数変換回路のゲイン・オフセット調整方法は、ログアンプと、ログアンプに少なくとも2点の基準電流を入力させたときの出力の傾き及びオフセットが一定値になるようにゲイン及びオフセットを設定し調整する調整回路とを備える対数変換回路のゲイン及び/又はオフセットを調整する。調整回路に第1のゲインGaを設定し、第1の基準電流と第2の基準電流のときの出力とから第1の傾きDAを求め、次に、第2のゲインGbを設定し、第1の基準電流と第2の基準電流のときの出力とから第2の傾きDBを求め、DA、DBから目標の傾き(ゲイン)になる調整回路のゲインGを第1及び第2のゲインGa、Gbを繰り返し変えることにより求める。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 入力電流を対数的比例関係で変換して出力するログアンプと、前記ログアンプに少なくとも2点の基準電流を入力させたときの前記ログアンプの出力の傾き及びオフセットが一定値になるようにゲイン及びオフセットを設定し調整する調整回路と、を備える対数変換回路のゲイン及び/又はオフセットを調整する方法であって、前記調整回路に第1のゲインGaを設定し、第1の基準電流のときの出力と第2の基準電流のときの出力とから第1の傾きDAを求め、次に、第2のゲインGbを設定し、第1の基準電流のときの出力と第2の基準電流のときの出力とから第2の傾きDBを求め、前記第1及び第2の出力の傾きDA、DBから目標の傾きとなるゲインGを求め、このゲインGから前記第1及び第2のゲインGa、Gbを再度設定し直して繰り返すことにより前記調整回路のゲインGを求めることを特徴とする対数変換回路のゲイン・オフセット調整方法。 【請求項2】 前記調整回路にゲインGを設定し、第1のオフセットOaを設定し前記第2の基準電流のときの出力と、第2のオフセットObを設定し前記第2の基準電流のときの出力とから、目標となるオフセットを求めることを特徴とする請求項1に記載の対数変換回路のゲイン・オフセット調整方法。 【請求項3】 入力電流を対数的比例関係で変換して出力するログアンプと、前記ログアンプに少なくとも2点の基準電流を入力させたときの前記ログアンプの出力の傾き及びオフセットが一定値になるようにゲイン及びオフセットを設定し調整する調整回路と、を備える対数変換回路のゲイン及び/又はオフセットを調整する方法であって、前記調整回路に第1のゲインGaを設定し、第1の基準電流のときの出力と第2の基準電流のときの出力とから第1の傾きDAを求め、次に、第2のゲインGbを設定し、第1の基準電流のときの出力と第2の基準電流のときの出力とから第2の傾きDBを求め、前記第1及び第2の出力の傾きDA、DBから目標の傾きとなるゲインGを求め、このゲインGから前記第1及び第2のゲインGa、Gbを再度設定し直して繰り返すことにより前記調整回路のゲインGを求め、このゲインGを前記調整回路に設定し、前記求められたゲインGで第1のオフセットOaを設定し前記第2の基準電流のときの出力と、第2のオフセットObを設定し前記第2の基準電流のときの出力とから、目標となるオフセットOを求めることを特徴とする対数変換回路のゲイン・オフセット調整方法。 【請求項4】 前記第1及び第2のゲインGa、Gb(但し、Ga>Gb)の初期値で第1回目にゲインGを求めた後、ゲインを求める毎にゲインの差(Ga−Gb)を小さくするように前記第1及び第2のゲインGa、Gbの値を変えることにより前記調整回路のゲインGを求めることを特徴とする請求項1、2または3に記載の対数変換回路のゲイン・オフセット調整方法。 【請求項5】 前記第1及び第2のゲインGa、Gb(但し、Ga>Gb)の初期値で第1回目にゲインGを求めた後、ゲインGを中心に前記第1及び第2のゲインGa、Gbの値を変えることにより前記調整回路のゲインGを求めることを特徴とする請求項1、2または3に記載の対数変換回路のゲイン・オフセット調整方法。 【請求項6】 前記第1及び第2のゲインGa、Gb(但し、Ga>Gb)の初期値で第1回目にゲインGを求めた後、ゲインGを中心にゲインの差(Ga−Gb)を小さくするように前記第1及び第2のゲインGa、Gbの値を変えることにより前記調整回路のゲインGを求めることを特徴とする請求項1、2または3に記載の対数変換回路のゲイン・オフセット調整方法。 【請求項7】 前記ゲインの差(Ga−Gb)は一定値以上とすることを特徴とする請求項4または6に記載の対数変換回路のゲイン・オフセット調整方法。 【請求項8】 第2回目以降にゲインを求めるときに前回の第1及び第2のゲインGa、Gbの値から前記ゲインを求めることを特徴とする請求項4,5,6または7に記載の対数変換回路のゲイン・オフセット調整方法。 【請求項9】 前記調整回路のゲインGが前記第1のゲインGaと前記第2のゲインGbとの間に入っているか否かを判断することを特徴とする請求項4〜8のいずれか1項に記載の対数変換回路のゲイン・オフセット調整方法。 【請求項10】 前記調整回路のゲインGが前記第1のゲインGaと第2のゲインGbとの間に入っていないときに、前記第1のゲインGaと第2のゲインGbとを前記ゲインの差(Ga−Gb)が大きくなるように変えてから、前記調整回路のゲインGを再度求めることを特徴とする請求項9に記載の対数変換回路のゲイン・オフセット調整方法。 【請求項11】 前記調整回路のゲインGが前記第1のゲインGaと第2のゲインGbとの間に入っていないときに、前記ゲインGを中心に前記第1及び第2のゲインGa、Gbの値を変えることにより前記調整回路のゲインGを求めることを特徴とする請求項9に記載の対数変換回路のゲイン・オフセット調整方法。 【請求項12】 前記調整回路のゲインGが前記第1のゲインGaと第2のゲインGbとの間に入っていないときに、前記ゲインGを中心にゲインの差(Ga−Gb)を大きくするように前記第1及び第2のゲインGa、Gbの値を変えることにより前記調整回路のゲインGを求めることを特徴とする請求項9に記載の対数変換回路のゲイン・オフセット調整方法。 【請求項13】 前記調整回路のゲインGが前記第1のゲインGaと第2のゲインGbとの間に入っているときに、前記第1及び第2のゲインGa、Gbを変える繰り返し回数が所定回数のときのゲインを前記調整回路のゲインGとすることを特徴とする請求項9に記載の対数変換回路のゲイン・オフセット調整方法。 【請求項14】 前記調整回路のゲインGが前記第1のゲインGaと第2のゲインGbとの間に入っているときに、前回のゲインと比較し一定値以内であるときのゲインを前記調整回路のゲインGとすることを特徴とする請求項9に記載の対数変換回路のゲイン・オフセット調整方法。 【請求項15】 前記調整回路のゲインGが前記第1のゲインGaと第2のゲインGbとの問に入っているときに、前記第1及び第2のゲインGa、Gbを変える繰り返し回数の所定回数範囲において一定値以内であるときのゲインを前記調整回路のゲインGとすることを特徴とする請求項9に記載の対数変換回路のゲイン・オフセット調整方法。 【請求項16】 入力電流を対数的比例関係で変換して出力するログアンプと、前記ログアンプに少なくとも2点の基準電流を入力させたときの前記ログアンプの出力の傾き及びオフセットが一定値になるようにゲイン及びオフセットを設定し調整する調整回路と、を備える対数変換回路のゲイン及び/又はオフセットを調整する方法であって、前記調整回路に第1のゲインGaを設定し、第1の基準電流I1のときの出力と、第2の基準電流I2(但し、I2>I1)のときの出力とから第1の傾きDAを求め、次に、第2のゲインGbを設定し、第1の基準電流I1のときの出力と、第2の基準電流I2のときの出力とから第2の傾きDBを求める際に、少なくとも低電流側の第1の基準電流I1のときの前記各出力を複数回測定して平均した平均出力として前記各傾きDA、DBを求め、前記第1及び第2の出力の傾きDA、DBから目標の傾きとなるゲインGを求め、このゲインGから前記第1及び第2のゲインGa、Gbを再度設定し直して繰り返すことにより前記調整回路のゲインGを求めることを特徴とする対数変換回路のゲイン・オフセット調整方法。 【請求項17】 前記調整回路にゲインGを設定し、第1のオフセットOaを設定し前記第2の基準電流のときの出力と、第2のオフセットObを設定し前記第2の基準電流のときの出力とから、目標となるオフセットを求めることを特徴とする請求項16に記載の対数変換回路のゲイン・オフセット調整方法。 【請求項18】 前記求められたオフセットを中心に前記第1及び第2のゲインGa、Gbを小さく変えて再度設定し直して繰り返すことにより前記目標となるオフセットを求めることを特徴とする請求項2,3または17に記載の対数変換回路のゲイン・オフセット調整方法。 【請求項19】 前記調整回路のゲイン調整及び/又はオフセット調整を毎日、所定の時刻に実行することを特徴とする請求項1〜18のいずれか1項に記載の対数変換回路のゲイン・オフセット調整方法。 【請求項20】 前記調整回路のゲイン調整及び/又はオフセット調整を所定の時間間隔で実行することを特徴とする請求項1〜19のいずれか1項に記載の対数変換回路のゲイン・オフセット調整方法。 【請求項21】 前記調整回路のゲイン調整及び/又はオフセット調整を所定のイべントが発生したときに実行することを特徴とする請求項1〜20のいずれか1項に記載の対数変換回路のゲイン・オフセット調整方法。 【請求項22】 請求項19〜21における前記調整回路のゲイン調整及び/又はオフセット調整の各実行周期のうち最も短い周期で前記調整回路のゲイン調整及び/又はオフセット調整を実行することを特徴とする対数変換回路のゲイン・オフセット調整方法。 【請求項23】 電源投入時におけるゲイン及びオフセットを所定時間経過後のゲイン及びオフセットとそれぞれ比較し、その差がそれぞれ所定値以下であるとき、前記電源投入時または前記所定時間経過後のゲイン及びオフセットを電源切断後の電源再投入時におけるゲイン及びオフセットに設定することを特徴とする請求項1〜22のいずれか1項に記載の対数変換回路のゲイン・オフセット調整方法。 【請求項24】 前記ゲインの差のみが前記所定値以下であるとき、前記ゲインを前記電源切断後の電源再投入時におけるゲインに設定し、前記電源再投入時にオフセット調整のみを実行することを特徴とする請求項23に記載の対数変換回路のゲイン・オフセット調整方法。 【請求項25】 前記ゲインの差のみについて前記所定値以下であるか否かを比較し、前記オフセット調整を電源投入のたびに実行することを特徴とする請求項23に記載の対数変換回路のゲイン・オフセット調整方法。 【請求項26】 1日または所定時間におけるゲイン及びオフセットのドリフトを記録し、このドリフト記録に基づいて前記調整回路のゲイン調整及びオフセット調整の実行を制御することを特徴とする請求項1〜25のいずれか1項に記載の対数変換回路のゲイン・オフセット調整方法。 【請求項27】 前記ドリフト記録に基づいて電源切断後の電源再投入時以降の前記調整回路のゲイン調整及びオフセット調整の実行間隔を調整することを特徴とする請求項26に記載の対数変換回路のゲイン・オフセット調整方法。 【請求項28】 入力電流を対数的比例関係で変換して出力するログアンプと、前記ログアンプに少なくとも2点の基準電流を入力させたときの前記ログアンプの出力の傾き及びオフセットが一定値になるようにゲイン及びオフセットを調整できる調整回路と、を備え、前記調整回路に第1のゲインGaを設定し、第1の基準電流のときの出力と第2の基準電流のときの出力とから第1の傾きDAを求め、次に、第2のゲインGbを設定し、第1の基準電流のときの出力と第2の基準電流のときの出力とから第2の傾きDBを求め、前記第1及び第2の出力の傾きDA、DBから目標の傾きとなるゲインGを求め、このゲインGから前記第1及び第2のゲインGa、Gbを再度設定し直して繰り返すことにより前記調整回路のゲインGを求め得ることを特徴とする対数変換回路。 【請求項29】 前記求められたゲインGを前記調整回路に設定し、第1のオフセットOaを設定し前記第2の基準電流のときの出力と、第2のオフセットObを設定し前記第2の基準電流のときの出力とから、目標となるオフセットを求めることができることを特徴とする請求項28に記載の対数変換回路。 【請求項30】 前記第1及び第2のゲインGa、Gb(但し、Ga>Gb)の初期値で第1回目にゲインを求めた後、ゲインを求める毎にゲインの差(Ga−Gb)を小さくするように前記第1及び第2のゲインGa、Gbの値を変えることにより前記調整回路のゲインGを求め得ることを特徴とする請求項28または29に記載の対数変換回路。 【請求項31】 前記第1及び第2のゲインGa、Gb(但し、Ga>Gb)の初期値で第1回目にゲインGを求めた後、ゲインGを中心に前記第1及び第2のゲインGa、Gbの値を変えることにより前記調整回路のゲインGを求め得ることを特徴とする請求項28または29に記載の対数変換回路。 【請求項32】 前記第1及び第2のゲインGa、Gb(但し、Ga>Gb)の初期値で第1回目にゲインGを求めた後、ゲインGを中心にゲインの差(Ga−Gb)を小さくするように前記第1及び第2のゲインGa、Gbの値を変えることにより前記調整回路のゲインGを求め得ることを特徴とする請求項28または29に記載の対数変換回路。 【請求項33】 請求項1〜27のいずれか1項に記載のゲイン・オフセット調整方法を実行できることを特徴とする請求項28〜32のいずれか1項に記載の対数変換回路。 【請求項34】 放射線撮影により放射線画像が記録された輝尽性蛍光体に対し励起光を照射して発生させた光を入射させて光電変換するフォトマルチプライヤと、前記フォトマルチプライヤからの電流を入力させる請求項28〜33のいずれか1項に記載の対数変換回路と、を備えることを特徴とする放射線画像読取装置。 【請求項35】 請求項34に記載の前記対数変換回路の調整回路のゲイン調整及び/又はオフセット調整を、放射線画像撮影または放射線画像読取が所定回数実行される度に行うことを特徴とする放射線画像読取装置における対数変換回路のゲイン・オフセット調整方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、入力電流を対数変換して出力する対数変換回路のゲイン・オフセット調整方法、対数変換回路、及びこの対数変換回路を備え放射線画像を読み取る放射線画像読取装置に関する。 【0002】 【従来の技術】放射線画像は、病気診断などに多く用いられており、この放射線画像を得るために、放射線照射部からの被写体を透過した放射線をプレート状の輝尽性蛍光体に吸収させた後、この輝尽性蛍光体を例えばレーザ光で走査しながら励起することによりこの輝尽性蛍光体が上記吸収により蓄積している放射線エネルギ(放射線画像情報)を蛍光として発光せしめ、この蛍光を光電変換して放射線画像信号を得て放射線画像を読み取るようにした方法が公知である(米国特許3,859,527号及び特開昭55−12144号公報等参照)。かかるレーザ光の走査により輝尽性蛍光体プレートから発生する蛍光を集光し、フォトマルチプライヤで光電変換し、この電気信号(入力電流)を対数変換回路で対数変換し、このアナログ信号から変換したデジタル信号に基づいて画像処理することにより放射射線画像を読み取る。 【0003】ところで、上述のような従来の対数変換回路では、温度変動等による回路のゲインとオフセットの変動を補正すべくゲイン及びオフセットの調整を行っている。この従来のゲイン及びオフセットの調整は、放射線画像の画質の再現性に影響を与えるため、より精度よく行うことが必要である。また、設定したゲイン及びオフセットが変動したときには適切な時期に再調整を行うことが必要である。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、ゲイン及びオフセットを精度よく調整することができ、また、適切な時期に再調整する対数変換回路のゲイン・オフセット調整方法を提供することを目的とする。また、ゲイン及びオフセットを高精度に調整可能な対数変換回路及び放射線画像の画質の再現性が良好な放射線画像読取装置を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明による対数変換回路のゲイン・オフセット調整方法は、入力電流を対数的比例関係で変換して出力するログアンプと、前記ログアンプに少なくとも2点の基準電流を入力させたときの前記ログアンプの出力の傾き及びオフセットが一定値になるようにゲイン及びオフセットを設定し調整する調整回路と、を備える対数変換回路のゲイン及び/又はオフセットを調整する方法であって、前記調整回路に第1のゲインGaを設定し、第1の基準電流のときの出力と第2の基準電流のときの出力とから第1の傾きDAを求め、次に、第2のゲインGbを設定し、第1の基準電流のときの出力と第2の基準電流のときの出力とから第2の傾きDBを求め、前記第1及び第2の出力の傾きDA、DBから目標の傾きとなるゲインGを求め、このゲインGから前記第1及び第2のゲインGa、Gbを再度設定し直して繰り返すことにより前記調整回路のゲインGを求めることを特徴とする。 【0006】この対数変換回路のゲイン・オフセット調整方法によれば、第1及び第2のゲインGa、Gbを固定せずに繰り返し変えるので、より精度よく調整回路のゲインGを求めることができ、対数変換回路のゲインを精度よく調整できる。 【0007】また、前記調整回路にゲインGを設定し、第1のオフセットOaを設定し前記第2の基準電流のときの出力と、第2のオフセットObを設定し前記第2の基準電流のときの出力とから、目標となるオフセットを求めることにより、精度よく調整回路のオフセットを調整でき、対数変換回路のオフセットを精度よく調整できる。 【0008】また、本発明による別の対数変換回路のゲイン・オフセット調整方法は、入力電流を対数的比例関係で変換して出力するログアンプと、前記ログアンプに少なくとも2点の基準電流を入力させたときの前記ログアンプの出力の傾き及びオフセットが一定値になるようにゲイン及びオフセットを設定し調整する調整回路と、を備える対数変換回路のゲイン及び/又はオフセットを調整する方法であって、【0009】前記調整回路に第1のゲインGaを設定し、第1の基準電流のときの出力と第2の基準電流のときの出力とから第1の傾きDAを求め、次に、第2のゲインGbを設定し、第1の基準電流のときの出力と第2の基準電流のときの出力とから第2の傾きDBを求め、前記第1及び第2の出力の傾きDA、DBから目標の傾きとなるゲインGを求め、このゲインGから前記第1及び第2のゲインGa、Gbを再度設定し直して繰り返すことにより前記調整回路のゲインGを求め、このゲインGを前記調整回路に設定し、前記求められたゲインGで第1のオフセットOaを設定し前記第2の基準電流のときの出力と、第2のオフセットObを設定し前記第2の基準電流のときの出力とから、目標となるオフセットOを求めることを特徴とする。 【0010】この対数変換回路のゲイン・オフセット調整方法によれば、第1及び第2のゲインGa、Gbを固定せずに繰り返し変えることによって、より精度よくゲインGを得るので、より精度よく調整回路のオフセットを調整でき、対数変換回路のオフセットを精度よく調整できる。 【0011】上述の各調整方法において、前記第1及び第2のゲインGa、Gb(但し、Ga>Gb)の初期値で第1回目にゲインを求めた後、ゲインを求める毎にゲインの差(Ga−Gb)を小さくするように前記第1及び第2のゲインGa、Gbの値を変えることにより前記調整回路のゲインGを求めるようにできる。第1及び第2のゲインGaとGbとの幅を狭くしながら繰り返し調整しゲインGを求めるので、精度よくゲインGを得ることができる。 【0012】また、前記第1及び第2のゲインGa、Gb(但し、Ga>Gb)の初期値で第1回目にゲインGを求めた後、ゲインGを中心に前記第1及び第2のゲインGa、Gbの値を変えることにより前記調整回路のゲインGを求めるようにしてもよい。これにより、精度よくゲインGを得ることができる。 【0013】また、前記第1及び第2のゲインGa、Gb(但し、Ga>Gb)の初期値で第1回目にゲインGを求めた後、ゲインGを中心にゲインの差(Ga−Gb)を小さくするように前記第1及び第2のゲインGa、Gbの値を変えることにより前記調整回路のゲインGを求めるようにしてもよい。これにより、精度よくゲインGを得ることができる。 【0014】この場合、前記ゲインの差(Ga−Gb)は一定値以上とすることが好ましい。これにより、一定値を適切に設定することにより、ゲインGを精度よく求めることができるとともに、ゲインの差(幅)(Ga−Gb)が狭くなりすぎて調整できなくなることを防止できる。なお、ゲインGは、最終的な第1及び第2のゲインGaとGbとの相加平均により求めることができる。 【0015】また、第2回目以降にゲインを求めるときに前回の第1及び第2のゲインGa、Gbの値から前記ゲインを求めることが好ましい。これにより、第1及び第2のゲインGaとGbとの幅を狭くしながら繰り返す繰り返し回数を減らすことができより迅速で効率的な調整が可能となる。 【0016】また、前記調整回路のゲインGが前記第1のゲインGaと前記第2のゲインGbとの間に入っているか否かを判断することが好ましい。これにより、ゲインGが第1及び第2のゲインGaとGbとの間からずれて調整されることを防ぐことができる。 【0017】この場合、前記調整回路のゲインGが前記第1のゲインGaと第2のゲインGbとの間に入っていないときに、前記第1のゲインGaと第2のゲインGbとを前記ゲインの差(Ga−Gb)が大きくなるように変えてから、前記調整回路のゲインGを再度求める。なお、ゲインの差(Ga−Gb)を前回と同じ値に保ったまま、GaとGbの中心にゲインGがくるようにGaとGbをシフトさせてから、前記調整回路のゲインGを再度求めるようにしてもよい。 【0018】また、前記ゲインGを中心に前記第1及び第2のゲインGa、Gbの値を変えることにより前記調整回路のゲインGを求めるようにしてもよく、また、前記ゲインGを中心にゲインの差(Ga−Gb)を大きくするように前記第1及び第2のゲインGa、Gbの値を変えることにより前記調整回路のゲインGを求めるようにしてもよい。 【0019】また、前記調整回路のゲインGが前記第1のゲインGaと第2のゲインGbとの間に入っているときに、前記第1及び第2のゲインGa、Gbを変える繰り返し回数が所定回数のときのゲインを前記調整回路のゲインGとし、調整を終了させることができる。また、前記調整回路のゲインGが前記第1のゲインGaと第2のゲインGbとの間に入っているときに、前回のゲインと比較し一定値以内であるときのゲインを前記調整回路のゲインGとし、調整を終了させてもよい。更に、前記調整回路のゲインGが前記第1のゲインGaと第2のゲインGbとの間に入っているときに、前記第1及び第2のゲインGa、Gbを変える繰り返し回数の所定回数範囲において一定値以内であるときのゲインを前記調整回路のゲインGとし、調整を終了させてもよい。 【0020】また、本発明による更に別の対数変換回路のゲイン・オフセット調整方法は、入力電流を対数的比例関係で変換して出力するログアンプと、前記ログアンプに少なくとも2点の基準電流を入力させたときの前記ログアンプの出力の傾き及びオフセットが一定値になるようにゲイン及びオフセットを設定し調整する調整回路と、を備える対数変換回路のゲイン及び/又はオフセットを調整する方法であって、前記調整回路に第1のゲインGaを設定し、第1の基準電流I1のときの出力と、第2の基準電流I2(但し、I2>I1)のときの出力とから第1の傾きDAを求め、次に、第2のゲインGbを設定し、第1の基準電流I1のときの出力と、第2の基準電流I2のときの出力とから第2の傾きDBを求める際に、少なくとも低電流側の第1の基準電流I1のときの前記各出力を複数回測定して平均した平均出力として前記各傾きDA、DBを求め、前記第1及び第2の出力の傾きDA、DBから目標の傾きとなるゲインGを求め、このゲインGから前記第1及び第2のゲインGa、Gbを再度設定し直して繰り返すことにより前記調整回路のゲインGを求めることを特徴とする。 【0021】この対数変換回路のゲイン・オフセット調整方法によれば、少なくとも低電流側の基準電流のときの出力を複数回測定して平均し、その平均した出力により傾きDA、DBを求めるので、ノイズ等の影響を効果的に排除でき、より精度よくゲインの調整ができる。なお、高電流側の基準電流の出力も複数回測定し平均してもよく、この場合、測定回数を低電流側よりも少なくしてもよい。 【0022】また、前記調整回路にゲインGを設定し、第1のオフセットOaを設定し前記第2の基準電流のときの出力と、第2のオフセットObを設定し前記第2の基準電流のときの出力とから、目標となるオフセットを求めることにより、ノイズ等の影響を効果的に排除でき、より精度よくオフセットの調整ができる。 【0023】上述の各オフセット調整時において、前記求められたオフセットを中心に前記第1及び第2のゲインGa、Gbを小さく変えて再度設定し直して繰り返すことにより前記目標となるオフセットを求めることでオフセット調整の精度を向上できる。 【0024】上述の各調整方法につき、前記調整回路のゲイン調整及び/又はオフセット調整を毎日、所定の時刻に実行することが好ましい。また、前記調整回路のゲイン調整及び/又はオフセット調整を所定の時間間隔で実行することが好ましい。また、前記調整回路のゲイン調整及び/又はオフセット調整を所定のイべントが発生したときに実行することが好ましい。所定のイべントとは、ゲイン・オフセットが変動する可能性のある状況であって、例えば電源投入時、スタンバイ状態からの復帰時、スリープ状態からの復帰時、環境温度や機内温度の変化時等である。 【0025】以上のようにしてゲイン・オフセットを適切な時期に再調整することができるが、前記調整回路のゲイン調整及び/又はオフセット調整の各実行周期のうち最も短い周期で前記調整回路のゲイン調整及び/又はオフセット調整を実行するようにしてもよい。 【0026】また、電源投入時におけるゲイン及びオフセットを所定時間経過後のゲイン及びオフセットとそれぞれ比較し、その差がそれぞれ所定値以下であるとき、前記電源投入時または前記所定時間経過後のゲイン及びオフセットを電源切断後の電源再投入時におけるゲイン及びオフセットに設定するようにできる。これにより、ゲイン・オフセット調整をその都度行う必要がなくなり、ゲイン及びオフセットの調整回数を精度を保ちながら減らすことができる。 【0027】この場合、前記ゲインの差のみが前記所定値以下であるとき、前記ゲインを前記電源切断後の電源再投入時におけるゲインに設定し、前記電源再投入時にオフセット調整のみを実行するようにしてもよい。また、前記ゲインの差のみについて前記所定値以下であるか否かを比較し、前記オフセット調整を電源投入のたびに必ず実行するようにしてもよい。 【0028】また、1目または所定時間におけるゲイン及びオフセットのドリフトを記録し、このドリフト記録に基づいて前記調整回路のゲイン調整及びオフセット調整の実行を制御するようにしてもよい。これにより、ドリフトが生じても、ドリフトの影響を効果的に排除するように調整を制御でき、例えば調整の実行間隔を変更することで適切な時期にゲイン・オフセットを調整できる。 【0029】この場合、前記ドリフト記録に基づいて電源切断後の、例えば次の日の電源再投入時以降の前記調整回路のゲイン調整及びオフセット調整の実行間隔を調整するようにしてもよい。 【0030】また、本発明による対数変換回路は、入力電流を対数的比例関係で変換して出力するログアンプと、前記ログアンプに少なくとも2点の基準電流を入力させたときの前記ログアンプの出力の傾き及びオフセットが一定値になるようにゲイン及びオフセットを調整できる調整回路と、を備え、前記調整回路に第1のゲインGaを設定し、第1の基準電流のときの出力と第2の基準電流のときの出力とから第1の傾きDAを求め、次に、第2のゲインGbを設定し、第1の基準電流のときの出力と第2の基準電流のときの出力とから第2の傾きDBを求め、前記第1及び第2の出力の傾きDA、DBから目標の傾きとなるゲインGを求め、このゲインGから前記第1及び第2のゲインGa、Gbを再度設定し直して繰り返すことにより前記調整回路のゲインGを求め得ることを特徴とする。 【0031】この対数変換回路によれば、第1及び第2のゲインGa、Gbを固定せずに繰り返し変えるので、より精度よく調整回路のゲインGを求めることができ、ゲインを精度よく調整可能な対数変換回路を実現できる。 【0032】また、前記求められたゲインGを前記調整回路に設定し、第1のオフセットOaを設定し前記第2の基準電流のときの出力と、第2のオフセットObを設定し前記第2の基準電流のときの出力とから、目標となるオフセットを求めることができる。第1及び第2のゲインGa、Gbを固定せずに繰り返し変えることによって、より精度よくゲインGを得るので、より精度よく調整回路のオフセットを調整でき、オフセットを精度よく調整可能な対数変換回路を実現できる。 【0033】この場合、前記第1及び第2のゲインGa、Gb(但し、Ga>Gb)の初期値で第1回目にゲインを求めた後、ゲインを求める毎にゲインの差(Ga−Gb)を小さくするように前記第1及び第2のゲインGa、Gbの値を変えることにより前記調整回路のゲインGを求めることができる。 【0034】また、前記第1及び第2のゲインGa、Gb(但し、Ga>Gb)の初期値で第1回目にゲインGを求めた後、ゲインGを中心に前記第1及び第2のゲインGa、Gbの値を変えることにより前記調整回路のゲインGを求め得るように構成でき、また、前記第1及び第2のゲインGa、Gb(但し、Ga>Gb)の初期値で第1回目にゲインGを求めた後、ゲインGを中心にゲインの差(Ga−Gb)を小さくするように前記第1及び第2のゲインGa、Gbの値を変えることにより前記調整回路のゲインGを求め得るように構成してもよい。 【0035】また、上述の対数変換回路は、上述した各ゲイン・オフセット調整方法を実行できる。この場合、調整回路は、上述の調整方法を実行できるように構成されたアナログ乗算回路、加算回路、可変ゲイン回路やCPUを含んで構成できる。 【0036】また、本発明による放射線画像読取装置は、放射線撮影により放射線画像が記録された輝尽性蛍光体に対し励起光を照射して発生させた光を入射させて光電変換するフォトマルチプライヤと、前記フォトマルチプライヤからの電流を入力させる上述の対数変換回路と、を備えることを特徴とする。 【0037】この放射線画像読取装置によれば、フォトマルチプライヤからの電流が入力する対数変換回路が精度よくゲイン及びオフセットを調整できるので、読み取られた放射線画像における画質の再現性が良好な放射線画像読取装置を実現できる。 【0038】この場合、上記放射線画像読取装置で前記対数変換回路の調整回路のゲイン調整及び/又はオフセット調整を、放射線画像撮影または放射線画像読取が所定回数(例えば5回)実行される度に行うことにより、対数変換回路を常に精度よくゲイン及びオフセット調整した状態とすることができるので、読み取られた放射線画像における画質の再現性を良好に維持できる。 【0039】 【発明の実施の形態】以下、本発明による実施の形態について図面を用いて説明する。図1は本発明の実施の形態による対数変換回路のブロック図である。この対数変換回路には放射線画像読取装置のフォトマルチプライヤ(PMT)1からの電流が入力する。 【0040】図1の対数変換回路は、PMT1からの電流が入力し対数的比例関係で増幅され電圧に変換されて出力するログアンプ11と、ログアンプ11からの出力電圧のゲインとオフセットを調整する調整回路を構成するアナログ乗算器12と、ゲインとオフセットの調整時にログアンプ11に第1の基準電流I1を入力させるための第1の定電流源14と、第2の基準電流I2(I2>I1)を入力させるための第2の定電流源15と、ログアンプ11に対して第1の定電流源14と第2の定電流源15とを切り替えるスイッチ(SW)13とを備える。なお、ログアンプ11は演算増幅器やトランジスタ等からなる公知の回路を用いて構成できる。 【0041】また、アナログ乗算器12は、ゲインを調整するためのゲイン調整部12aとオフセットを調整するためのオフセット調整部12bを備え、以下のようにして図1の対数変換回路のゲイン・オフセットを調整できるようになっている。 【0042】図1の対数変換回路におけるゲイン・オフセットの調整方法について図2〜図4を参照して説明する。図2は本実施の形態によるゲイン・オフセット調整方法の各ステップを示すフローチャートであり、図3(a),(b)は図2の調整時における入力電流と出力電圧との関係を示す図であり、図4は図2の調整時において設定ゲインGaとGbとの間隔を狭くしながらゲインGを求める様子を示す図である。 【0043】図2に示すように、まず、図1のゲイン調整部12aでアナログ乗算器12において第1のゲインGaを設定し(S01)、図1のスイッチ13で第1の低電流源14から第1の基準電流I1をログアンプ11に入力し、そのときの出力電圧V1を測定し、次に、スイッチ13で第2の低電流源15から第2の基準電流I2(I2>I1)をログアンプ11に入力し、そのときの出力電圧V2を測定する。傾きDは図3(a)のように次の式(1)から計算でき、ゲインGaのときの傾きDAを求める(S02)。 【0044】 D=(V2−V1)/(I2−I1) (1) 【0045】続いて、ゲインGaよりも低い第2のゲインGbを設定し(S03)、ステップS02と同様にしてゲインGbのときの傾きDBを求める(S04)。そして、目標の傾きをDとし、DA、DBから次の式(2)でゲインGを求める(S05)。 【0046】 G=(D−DA)/(DB−DA) (2) 【0047】または、目標の出力差をΔV(=V2−V1)とし、ゲインGaのときの出力差ΔVa、ゲインGbのときの出力差ΔVbから次の式(3)でゲインGを求めることができる。 【0048】 G=(ΔV−ΔVa)/(ΔVb−ΔVa) (3) 【0049】即ち、図3(b)のように、1回目のGa(1)、Gb(1)を設定しそれぞれのV1,V2から求められる出力差ΔVa、ΔVbからゲインGが得られ、次に、以下のように2回目のGa(2)、Gb(2)を設定し、傾きの幅を狭くしていく。 【0050】次に、第1及び第2のゲインGaとGbとの差(幅)(Ga−Gb)が所定値mを越えているか否かを判断し(S06)、所定値mを越えている場合にはゲインGを中心に(Ga−Gb)が小さくなるようにGaとGbを再設定し(S07)、上述のステップS01〜S05を再度実行する。即ち、図4(b)のケース1のように、Ga(1)−Gb(1)=xとした場合、ステップS05で求めたゲインGを中心にGa(2)−Gb(2)=x’<xとなるように、Ga、Gbを設定する。 【0051】または、図4(b)のケース3のように、ゲインGを中心にGa(2)−Gb(2)=x’=xとなるように、Ga、Gbを設定してもよい。また、ケース3のように、GaをGよりも大きく設定し、Ga(2)−Gb(2)=x’>xとなるように設定してもよい。 【0052】上述のようにしてステップS01〜S07を繰り返すことにより、図4(a)のようにゲインGaとGbとの幅を狭めていき、そして、幅(Ga−Gb)が所定値m以下であれば、そのときのGaとGbとの相加平均又は上記式(2)または(3)で算出したGをゲインGとする(S08)。このようにして、精度よくゲインGを求めることができる。ここで、所定値mは、ゲインGがGaとGbとの間にあるとき、上記傾きDA、DBが目的の一定の傾きDに対し所定の誤差範囲内となるような値に設定されており、従って、ゲインGを精度よく設定できる。 【0053】次に、ステップS08で求めたゲインGがゲインGaとGbとの間に入っているかどうかを判断し(S09)、入っている場合にはステップS01〜S06の繰り返す数nが所定値(例えば10)であるか否かを判断し(S10)、繰り返し回数nが所定値に達している場合には、ステップS08におけるゲインGを最終的なゲインGとして図1のアナログ乗算器12に設定される(S11)。また、繰り返し回数nが所定値(10)に達していない場合には、ステップS07に戻り、n=10となるまでステップS01〜S07を繰り返す。 【0054】また、ステップS08でゲインGがゲインGaとGbとの間に入っていない場合には、ゲインGが、目的の一定の傾きDを得るようなゲインの値から大きく外れている可能性が高いので、ゲインの差(Ga−Gb)が大きくなるようにGaを大きくGbを小さく設定し、再度ステップS01〜S08を繰り返す(S12)。この場合、Gを中心にGaを大きくGbを小さく設定するようにしてもよい。また、第1及び第2のゲインGa、Gbを最初に設定した初期値としてもよい。 【0055】以上のようにして第1及び第2のゲインGa、Gbを、幅(Ga−Gb)が狭くなるように所定値m以下になるまで繰り返し変えるので、より精度よく調整回路のアナログ乗算器12におけるゲインを求めることができ、図1の対数変換回路におけるゲインを精度よく調整できる。従来は、ゲインGaとGbとを初期に与えた一定値に固定していたが、本実施の形態の対数変換回路によれば、ゲインGa、Gbを固定せずに繰り返し変えるので、従来よりも精度よくゲイン調整を行うことができるのである。 【0056】また、図1の対数変換回路においてオフセットを調整する場合について図11により説明する。上述と同様にして、第1のオフセットOa及び第2のオフセットOb(Ob>Oa)を設定し、目標の傾きD、電流I2のときの各傾きDoa、DobからオフセットOを次の式(4)から得る。 【0057】 O=(D−Doa)×(Ob−Oa)/(Dob−Doa) (4) 【0058】オフセットもゲイン同様の考え方で第1のオフセットOa及び第2のオフセットObを変え、小さくし、オフセットOを中心に再設定し、これを繰り返すことで、オフセットを精度よく調整できる。 【0059】以上のようにして第1のオフセットOa及び第2のオフセットObを固定せずに幅(Ob−Oa)が狭まるように繰り返し変えるので、より精度よく調整回路のオフセットを調整でき、図1の対数変換回路におけるオフセットを精度よく調整できる。 【0060】なお、図2において、ステップS08でゲインGがゲインGaとGbとの間に入っているとき、ステップS09で繰り返し回数が10になるまでステップS01〜S06を繰り返すようにしたが、次のようにして繰り返しを終了するようにしてもよい。 【0061】即ち、ゲインGが、前回のG’と比べてその差(G−G’)が一定値以内であるときに、そのときに求められたゲインGを図2のステップS10でゲインGと設定する。 【0062】また、ゲインGa、Gbをその差が狭まるように繰り返し変えている過程において、図5のように、一定の繰り返し回数範囲(図では、n=5)で一定値m’以内であるときに、そのときのGをゲインGと設定するようにしてもよい。 【0063】次に、図6により図2の変形例の調整方法を説明する。図6のゲイン・オフセット調整方法は、ステップS15で繰り返し回数nが例えば10になるまでステップS01〜S06を繰り返すことにより、ゲインの幅(Ga−Gb)を充分に狭めてから、幅(Ga−Gb)を図2と同様に所定値mと比較し(S17)、幅(Ga−Gb)が所定値m以下であれば、そのときのGまたはGaとGbから求められる相加平均をゲインGとする(S18)。このようにして、図1の対数変換回路においてゲインGを精度よく設定できる。なお、同様にして、オフセットも精度よく調整できる。 【0064】次に、図7により、図1の対数変換回路における別のゲイン・オフセットの調整方法を説明する。図7の調整方法はゲイン・オフセット調整時におけるノイズの影響を除去するものである。 【0065】図7に示すように、図1の対数変換回路のアナログ乗算器12においてゲインを例えばGaに設定し(S21)、図1の第1の定電流源14から基準電流I1をログアンプ11に入力し、そのときの出力電圧V1を測定する(S22)。この測定を5回繰り返して行い(S23)、測定した出力電圧を平均し、平均出力VA1を求める(S24)。なお、測定回数cは必要に応じて増減できる。 【0066】続いて、図1の第2の定電流源15から基準電流I2(I2>I1)をログアンプ11に入力し、そのときの出力電圧V2を測定する(S25)。この測定を3回繰り返して行い(S26)、測定した出力電圧を平均し、平均出力VA2を求める(S27)。なお、測定回数c’は必要に応じて増減できる。 【0067】以上の電流I1、I2及び平均出力VA1、VA2から上述の式(1)により傾きDAを求める(S28)。 【0068】次に、ゲインGbにおいて同様に行い、平均出力VB1、VB2を求め、傾きDBを求める(S29)。そして、出力差ΔVaを平均出力VA1、VA2から求め、出力差ΔVbを平均出力VB1、VB2から求め、上述の式(3)でゲインGを求める(S30)。次に、図2と同様にして、幅(Ga−Gb)が所定値m以下であれば(S31)、ステップ30のGまたはそのときのGaとGbとの相加平均で算出したGをゲインGとする(S33)。このゲインGが図1のアナログ乗算器12に設定される(S34)。また、(Ga−Gb)が所定値mを越えていれば、同様にしてGa、Gbを再設定し(S32)、S21〜S31をm以下になるまで繰り返す。 【0069】以上のようにして、出力電圧を平均して求めるので、ノイズの影響で出力電圧が変動して測定された場合でも、そのノイズの影響を除去することができるので、傾きDA,DBを精度よく求めることができるので、この傾きに基づいて図1の対数変換回路におけるゲインを精度よく設定できる。なお、オフセットも同様にして精度よく調整できる。 【0070】また、ノイズの影響は、特に入力電流が低電流側であるときの出力電圧にあらわれ易いので、図7の調整方法は低電流側の基準電流による測定時に効果的であり、高電流側の基準電流のときは測定回数を1回としてもよい。 【0071】次に、図8により、本発明による実施の形態の別の対数変換回路を説明する。図8の対数変換回路は、調整回路として図1のゲインアナログ乗算器の代わりに中央演算装置(CPU)16を備える。図8のCPU18は、上述したような図2〜図6のゲイン・オフセット調整方法及び図7のゲイン・オフセット調整方法を、スイッチ13を制御し基準電流を切り替えながら実行するように構成されている。従って、上述の各調整方法を図8の対数変換回路が実行することにより、対数変換回路におけるゲイン及びオフセットを自動的により精度よく調整することができる。なお、図8ではCPU16の代わりに、LUT(ルックアップテーブル)を備えてもよく、また、CPUとLUTの組み合わせて備えてもよい。 【0072】以上、説明したように図1または図8の対数変換回路は、その入力電流としてフォトマルチプライヤ(PMT)1で光電変換した電気信号を入力するように用いることができるが、かかるフォトマルチプライヤ(PMT)1及び対数変換回路8を備えた放射線画像読取装置について図9、図12により説明する。図9は放射線画像読取装置の走査光学部と集光読取部と変換部とを示す図であり、図12は放射線画像読取装置の全体を示すブロック図である。 【0073】図12に示すように、放射線画像読取装置50はリーダ部53とコントローラ72とを備える。リーダ部53は、放射線を照射するとこの放射線エネルギーの一部が蓄積され、その後、可視光やレーザ光等の励起光を照射すると蓄積された放射線エネルギーに応じて輝尽発光を示す輝尽性蛍光体を利用して、支持体上に蓄積性蛍光体を積層してなるシート状の輝尽性蛍光体シート2に、制御部62で制御されるX線照射部61から照射されたX線による人体等の被写体Mの放射線画像情報を一旦蓄積記録したものに、走査光学部4からレーザ光を走査して順次輝尽発光させ、この輝尽発光光をフォトマルチプライヤ1で光電的に順次読み取って画像信号を得るものである。そして、リーダ部53は、この画像信号読取り後の輝尽性蛍光体シート2にハロゲンランプ6から消去光を照射して、このシートに残留する放射線エネルギーを放出させ、次の撮影に備える。 【0074】このリーダ部53は、被検体の放射線画像情報を輝尽性蛍光体シート2と、輝尽性蛍光体シート2に対する励起光としてのレーザ光を発生するレーザダイオード等からなるレーザ光源部56と、レーザ光源部56を駆動するためのレーザ駆動回路85と、レーザ光源部56からのレーザ光を輝尽性蛍光体シート2上に走査させるための光学系57と、励起レーザ光により励起された輝尽発光を集光し、光電変換し、画像信号を得る集光読取部59とを有する。集光読取部59は、励起レーザ光により励起された輝尽発光を集光する光ガイド3と、光ガイド3により集光された光を光電変換するフォトマルチプライヤ(光電子増倍管)1と、フォトマルチプライヤ1に電圧を加える高圧電源10aと、フォトマルチプライヤ1からの電流信号を、電流電圧変換・電圧増幅・A/D変換などにより、デジタル信号に変換する変換部81と、この変換部により変換されたデジタル信号を補正する補正部82と、この補正部82で補正されたデジタル信号を送信する画像送信部83とを有し、読み取った放射線画像情報のデジタル信号をコントローラ72に送信する。なお、補正部82は、RISCプロセッサで構成され、デジタル信号の応答遅れやムラなどを補正する。また、変換部82は、図12のように、対数変換回路8(例えば図1の対数変換回路)及びA/D変換回路9を有する。 【0075】リーダ部53は、更に、画像信号読取後の輝尽性蛍光体シートに残留する放射線エネルギーを放出させるために、消去光を照射するハロゲンランプ6と、このハロゲンランプ6を駆動するドライバ45とを有する。また、リーダ部53は、レーザ駆動回路5、高圧電源10a、変換部81、補正部82、画像送信部83、及びドライバ45をそれぞれ制御する制御部47を有する。また、リーダ部53のレーザ光源部56と光学系57とを含む走査光学部4、光ガイド3、フォトマルチプライヤ1及びハロゲンランプ6は、図示しない副走査ユニットとして一体的に、ボールねじ機構により、レーザ走査方向と垂直な副走査方向に移動する。この副走査ユニットは、画像読取時に、移動することにより副走査し、復動する間に、ハロゲンランプ6が発光することにより残像を消去する。 【0076】コントローラ72は、パソコン本体部65と、キーボード66と、モニタ表示部67とを有し、リーダ部53から受信した放射線画像情報のデジタル信号を一旦、メモリ上に記憶し、画像処理し、キーボード66からの操作入力に応じて、モニタ表示部67への表示と画像処理を制御し、画像処理された放射線画像情報を出力する。 【0077】図9のように、放射線画像読取装置は、走査光学部4からのレーザ光4aが、被写体に放射線照射して放射線画像の記録された輝尽性蛍光体プレート2を図の紙面垂直方向に主走査しながら図の上下方向に副走査すると、輝尽性蛍光体プレート2から光2aが発生し、その光2aがフィルタ7、光ガイド3を介してフォトマルチプライヤ1の光電面5に入射し、フォトマルチプライヤ1で光電変換される。この電気信号が対数変換回路8(例えば図1または図8の対数変換回路)に入力電流として入力して電圧に対数変換され、更にA/D変換回路9でデジタル変換され、このデジタル信号に基づいてコントローラ72のパソコン本体部65の画像処理部10で画像処理し、放射射線画像を読み取る。この読み取り後に、次の放射線画像記録に支障がないように輝尽性蛍光体プレート2に対し消去ランプ6から消去光を照射することによって輝尽性蛍光体プレート2の残像を消去する。 【0078】以上のように、フォトマルチプライヤ1で光電変換された電気信号が対数変換回路8に入力電流として入力し対数変換された電圧が出力して画像読み取りが行われるとき、対数変換回路8のゲイン及びオフセットが上述のように高精度に調整されているので、図9の放射線画像読取装置における読み取られた放射線画像の画質の再現性を向上させることができる。 【0079】また、図9、図12の放射線画像装置において、上述した図2〜図6のゲイン・オフセット調整方法または図7のゲイン・オフセット調整方法を実行する場合に、その調整時期を次のようにして設定することが好ましい。 (1)毎日、所定の時刻、例えば、午前10時と午後15時等に実行する。 (2)所定の時間間隔、例えば5時間で実行する。 (3)電源投入時、スタンバイ状態からの復帰時、スリープ状態からの復帰時のよう な所定のイべントが発生したときに実行する。 (4)ゲイン及びオフセットに影響を与える撮影回数又は画像読み取り回数で所定の回数(例えば5回)毎に実行する。 (5)以上の(1)〜(4)の各実行周期を組み合わせ、組み合わせの中で最も短い周期で実行する。 【0080】また、図9、図12の放射線画像読取装置の電源投入時におけるゲイン及びオフセットを所定時間経過後のゲイン及びオフセットとそれぞれ比較し、その差がそれぞれ所定値以下であるとき、電源投入時または所定時間経過後のゲイン及びオフセットを、電源切断後の例えば次の日の電源投入時におけるゲイン及びオフセットに設定してもよい。これにより、ゲイン・オフセット調整をその都度行う必要がなくなり、放射線画像読取装置を効率的に使用でき便利である。 【0081】この場合、ゲインの差のみが所定値以下であるとき、ゲインをそのままの設定にし、次の日の電源投入時にオフセット調整のみを実行してもよい。また、ゲインの差のみについて所定値以下であるか否かを比較し、オフセット調整は電源投入のたびに必ず行うようにしてもよい。 【0082】また、図10により、上述の対数変換回路におけるゲイン及びオフセットのドリフト対策を説明する。図10のドリフト対策回路は、図9の放射線画像読取装置における対数変換回路8に備えられ、対数変換回路8のゲイン及びオフセットの温度変動等に起因するドリフトを記録するドリフト記録部17と、対数変換回路8におけるゲイン・ドリフト調整を制御する制御部18とを備える。 【0083】ドリフト記録部17で記録した1日または所定時間におけるゲイン及びオフセット設定値の変動に基づいて制御部18がゲイン調整及びオフセット調整を制御し、その実行間隔を適宜変更する。これにより、ドリフトが生じても、適切な時期にゲイン・オフセットを調整することができ、ドリフトの影響を効果的に排除することができる。また、制御部18はドリフト記録部17の記録に基づいて次の日の電源投入時以降のゲイン調整及びオフセット調整の実行間隔を調整することができる。 【0084】以上のように本発明を実施の形態により説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能である。例えば、本発明の対数変換回路及びそのゲイン・オフセット調整方法は放射線画像読取装置のみならず、他の装置に適用してもよいことは勿論である。また、ゲイン・オフセット調整時における基準電流は3以上であってもよい。 【0085】 【発明の効果】本発明によれば、ゲイン及びオフセットを精度よく調整することができ、また、適切な時期に再調整する対数変換回路のゲイン・オフセット調整方法を提供できる。また、ゲイン及びオフセットを高精度に調整可能な対数変換回路及び放射線画像の画質の再現性が良好な放射線画像読取装置を提供できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001270 【氏名又は名称】コニカ株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年3月21日(2001.3.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100107272 【弁理士】 【氏名又は名称】田村 敬二郎 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−277594(P2002−277594A) |
| 【公開日】 |
平成14年9月25日(2002.9.25) |
| 【出願番号】 |
特願2001−81018(P2001−81018) |
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