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【発明の名称】 放射線発光パネル
【発明者】 【氏名】小川 博

【要約】 【課題】放射線発光パネルの縁貼層を、硬化反応時間が短く、強度や防湿性、防汚性が良好なものとする。

【解決手段】支持体層11と蛍光体層12と保護層13とをこの順に積層してなる放射線発光パネルにおいて、蛍光体層12の端部に、紫外線または電子線硬化樹脂と、この紫外線または電子線硬化樹脂と反応可能な官能基を有するシリコーンマクロモノマーとを含む縁貼層14を設け、縁貼層14に紫外線または電子線を照射して縁貼層14を硬化する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 支持体層と蛍光体層と保護層とをこの順に積層してなる放射線発光パネルにおいて、前記蛍光体層の端部に、紫外線または電子線硬化樹脂と、該紫外線または電子線硬化樹脂と反応可能な官能基を有するシリコーンマクロモノマーとを含む縁貼層が設けられ、該縁貼層が紫外線または電子線の照射によって硬化されていることを特徴とする放射線発光パネル。
【請求項2】 前記シリコーンマクロモノマー分子の片末端に前記官能基を有することを特徴とする請求項1記載の放射線発光パネル。
【請求項3】 前記シリコーンマクロモノマーの官能基がメタクリロキシ基であることを特徴とする請求項1または2記載の放射線発光パネル。
【請求項4】 前記シリコーンマクロモノマーの数平均分子量が5000から20000 であることを特徴とする請求項1、2または3記載の放射線発光パネル。
【請求項5】 前記紫外線または電子線硬化樹脂が有する硬化性官能基がビニル基またはアクリレート基であることを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の放射線発光パネル。
【請求項6】 前記縁貼層の前記蛍光体層の端面における厚みが5μm以上1000μm以下であることを特徴とする請求項1から5いずれか1項記載の放射線発光パネル。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、輝尽性蛍光体を利用する放射線像変換方法に用いられる放射線像変換パネルや、蛍光体によって透過放射線を可視光および/または紫外放射線に変換するためのX線写真用増感スクリーン等の放射線発光パネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の放射線写真法に代わる方法として、たとえば特開昭55-12145号に記載されているような輝尽性蛍光体を用いる放射線像変換方法が知られている。この方法は、輝尽性蛍光体を含有する放射線像変換パネル(蓄積性蛍光体シート)を利用するもので、被写体を透過した、あるいは被検体から発せられた放射線をパネルの輝尽性蛍光体に吸収させ、そののちに輝尽性蛍光体を可視光線、赤外線などの電磁波(励起光)で時系列的に励起することにより、輝尽性蛍光体中に蓄積されている放射線エネルギーを蛍光(輝尽発光光)として放出させ、この蛍光を光電的に読み取って電気信号を得、次いで得られた電気信号に基づいて被写体あるいは被検体の放射線画像を可視像として再生するものである。読取りを終えたパネルは、残存する画像の消去が行なわれた後、次の撮影のために備えられる。すなわち、放射線像変換パネルは繰り返し使用される。
【0003】この放射線像変換方法によれば、従来の放射線写真フィルムと増感紙との組合せを用いる放射線写真法による場合に比較して、はるかに少ない被曝線量で情報量の豊富な放射線画像を得ることができるという利点がある。さらに、従来の放射線写真法では一回の撮影ごとに放射線写真フィルムを消費するのに対して、この放射線像変換方法では放射線像変換パネルを繰返し使用するので資源保護、経済効率の面からも有利である。
【0004】放射線像変換方法に用いられる放射線像変換パネルは、基本構造として、支持体とその表面に設けられた蛍光体層および保護層とからなるものである。蛍光体層は、蛍光体とこれを分散状態で含有支持する結合剤とからなる場合と、蒸着法や焼結法によって形成される結合剤を含まないで蛍光体の凝集体または結晶体から構成されるものが知られている。また、蛍光体の凝集体または結晶体の間隙に高分子物質が含浸されている蛍光体層を有する放射線像変換パネルも知られている。これらいずれの蛍光体層でも、蛍光体はX線などの放射線を吸収したのち励起光の照射を受けると発光を示す性質を有するものであるから、被写体を透過したあるいは被検体から発せられた放射線は、その放射線量に比例して瞬時発光したり、放射蛍光体層に吸収され蓄積像として保存される。蛍光体が輝尽性の場合にはこの蓄積像は、励起光を照射することにより輝尽発光光として放出させることができ、この光を光電素子で電気信号に変換することにより放射線エネルギーの蓄積像を画像化することが可能となる。
【0005】蛍光体層の吸湿等による劣化を防ぐため、あるいはパネルの機械的強度を高めるために、放射線像変換パネルの各層の端部、すなわち放射線像変換パネル稜部は、一般に熱硬化性の樹脂等で縁貼りして蛍光体層を封止することが行われており、従来は、硬化剤としてイソシアネートやメラミンなどが使用されていた。また、特開平5-119198号には、縁貼層に紫外線硬化(電子線硬化)樹脂を使用することが記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来知られているような上記硬化剤や樹脂では、現在の繰返し使用に要求されているような強度や防汚性を得ることは困難である。また、硬化反応に時間がかかったり、経時により硬化反応が進行してバインダーの物性が変化したりするために、生産性や品質設計上に課題があった。また、これらの樹脂を塗工するためには多量の有機溶剤を使用しなければならず、環境面からもあまり好ましいとはいえなかった。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、硬化反応時間が短く、物性が容易に制御でき、強度や防湿性、防汚性が良好な縁貼層を有する、強度や耐久性の向上した放射線発光パネルを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の放射線発光パネルは、支持体層と蛍光体層と保護層とをこの順に積層してなる放射線発光パネルにおいて、前記蛍光体層の端部に、紫外線または電子線硬化樹脂と、該紫外線または電子線硬化樹脂と反応可能な官能基を有するシリコーンマクロモノマーとを含む縁貼層が設けられ、該縁貼層が紫外線または電子線の照射によって硬化されていることを特徴とするものである。
【0009】放射線発光パネルとは、輝尽性蛍光体を含有する放射線像変換パネルの他、輝尽性でない蛍光体を用いて透過放射線を可視光および/または紫外放射線に変換するためのX線写真用増感スクリーンなども含む広い概念である。
【0010】前記蛍光体層の端部に縁貼層が設けられとは、蛍光体層の端部が外気に露出しないように縁貼層が設けられていることを意味し、蛍光体層の端部のみに縁貼層が設けられている場合はもちろん、保護層と蛍光体層と支持体の端部全体を包み込むように設けられている場合なども含まれる。
【0011】前記紫外線または電子線硬化樹脂と反応可能な官能基は、前記シリコーンマクロモノマーの分子の片末端にあることが好ましい。また、前記シリコーンマクロモノマーの官能基はメタクリロキシ基であることが好ましい。前記シリコーンマクロモノマーの数平均分子量は、5000から20000 であることが好ましく、10000から15000であることがより好ましい。
【0012】前記紫外線または電子線硬化樹脂が有する硬化性官能基は、ビニル基またはアクリレート基であることが好ましい。
【0013】前記縁貼層の前記蛍光体層の端面における厚みは、5μm以上1000μm以下であることが好ましく、10μmから500μm であることがより好ましい。ここでいう縁貼層の厚みとは、縁貼層の、蛍光体層の端面に接触している部分における蛍光体層の端面に対して垂直方向の厚みを意味し、この部分の厚みに幅がある場合には、その一番薄い部分が5μm以上、一番厚い部分が1000μm以下であることを意味する。
【0014】
【発明の効果】本発明の放射線発光パネルは、蛍光体層の端部に、紫外線または電子線硬化樹脂と、この紫外線または電子線硬化樹脂と反応可能な官能基を有するシリコーンマクロモノマーとを含む縁貼層が設けられ、この縁貼層が紫外線または電子線の照射によって硬化されているため、強度や防湿性、防汚性が良好な縁貼層を有する、強度や耐久性の向上した放射線発光パネルを得ることができる。
【0015】すなわち、従来の硬化剤からなる縁貼層の場合には、硬化反応に時間がかかったり、経時により硬化反応が進行するために製造工程において時間がかかるといった生産性において課題があったが、本発明の縁貼層は、紫外線または電子線硬化樹脂と、この紫外線または電子線硬化樹脂と反応可能な官能基を有するシリコーンマクロモノマーとを含み、これを紫外線または電子線の照射によって硬化するので、硬化時間が短く、従って生産性の向上を図ることができる。
【0016】また、紫外線または電子線硬化樹脂と、さらにこの樹脂と反応可能な官能基を有するシリコーンマクロモノマーとを含んでいるため、従来の紫外線または電子線硬化樹脂のみからなる縁貼層に比較して、格段に強度を向上させることができ、現在の繰返し使用に充分対応可能な強度と防汚性の向上した放射線発光パネルを得ることが可能である。
【0017】なお、紫外線または電子線硬化樹脂と反応可能な官能基が、シリコーンマクロモノマー分子の片末端にある場合や、シリコーンマクロモノマーの官能基がメタクリロキシ基である場合、あるいは紫外線または電子線硬化樹脂が有する硬化性官能基がビニル基またはアクリレート基であるには、縁貼層の硬化時間をより短く、また縁貼層の強度や防汚性をより向上させることができる。
【0018】また、従来の紫外線または電子線硬化樹脂からなる縁貼層の場合には、樹脂を塗工するために多量の有機溶剤を使用しなければならなかったが、本発明の縁貼層は、シリコーンマクロモノマーを含んでいるため、有機溶剤を使用しなくても支障なく塗工することが可能となり、また、使用する場合であってもその使用量を減らすことができる。
【0019】さらに、シリコーンマクロモノマーは防汚性が高いため、これを含有する縁貼層は高い防汚性を獲得することが可能となり、シリコーンマクロモノマーの数平均分子量が5000から20000 である場合には、さらに防汚性を向上させることができる。
【0020】前記縁貼層の前記蛍光体層の端面における厚みが、5μm以上1000μm以下である場合には、蛍光体層の吸湿を効果的に防止しながら、生産性の高い放射線発光パネルとすることができる。
【0021】なお、本発明は輝尽性でない蛍光体を用いて透過放射線を可視光および/または紫外放射線に変換するためのパネル、例えばX線写真用増感スクリーン等の蛍光体層の強度や耐久性向上にも有用であるが、輝尽性蛍光体を用いた放射線像変換パネルにおいて極めて有用である。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の第一の実施の形態を示す放射線発光パネルの断面図、図2は本発明の第二の実施の形態を示す放射線発光パネルの断面図、図3は本発明の第三の実施の形態を示す放射線発光パネルの断面図である。
【0023】図1に示すように、本発明の第一の実施の形態を示す放射線発光パネル10は、支持体11の上に蛍光体層12が積層され、蛍光体層12の上にさらに保護層13が積層されており、蛍光体層12の端部が縁貼層14により封止されているものである。このように縁貼層14は、蛍光体層12を封止するものであれば、図1に示すように支持体11、蛍光体層12、保護層13の全体を包み込んで蛍光体層12を封止するものであってもよい。
【0024】また、図2に示すように、蛍光体層22が支持体21よりも小さい状態の放射線発光パネル20である場合には、縁貼層24が支持体21の縁部分に載って蛍光体層22を封止するものであってもよい。但し、この場合、蛍光体層22の側面部分が露出していると、わずかな露出部分から吸湿が起こるため、保護層23の側面部分まで縁貼層24を設けることが必要であり、図2に示すように、保護層23の上面部分まで封止することがより好ましい。
【0025】また、図3に示すように、蛍光体層32が支持体31よりも小さく、保護層33よりも小さい放射線発光パネル30の場合には、蛍光体層32が露出しないように例えば、図に示すように蛍光体層32にキャップをするように縁貼層34を設けることが好ましい。
【0026】縁貼層の蛍光体層の端面における厚みとは、縁貼層の、蛍光体層の端面に接触している部分における蛍光体層の端面に対して垂直方向の厚みを意味し、図1ではd1、図2ではd2、図3ではd3である。この縁貼層の厚みは5〜1000μmが好ましく、10〜500μmであることがより好ましい。5μmよりも薄い場合には、蛍光体層に対する防湿や強度の面から充分な効果が得られず、1000μm よりも厚い場合には生産性の向上が期待できない。
【0027】次に本発明の放射線発光パネルの各層について、蛍光体層、支持体、保護層、縁貼層の順にさらに詳細に説明する。まず、本発明の放射線発光パネルの蛍光体層の蛍光体が輝尽性蛍光体である場合について述べる。輝尽性蛍光体は、先に述べたように放射線を照射した後、励起光を照射すると輝尽発光を示す蛍光体であるが、実用的な面からは波長が400〜900nmの範囲にある励起光によって300〜500nmの波長範囲の輝尽発光を示す蛍光体であることが望ましい。本発明の放射線像変換パネルに用いられる輝尽性蛍光体の例としては、特公平7-84588号等に記載されている。
【0028】一般式 (M1-fMfI)XbMIIIX3″:cA(I)で表される輝尽性蛍光体が好ましい。輝尽発光輝度の点から一般式(I)における Mとしては、Rb,Csおよび/またはCsを含有したNa、同Kが好ましく、特にRbおよびCsから選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属が好ましい。MIII としてはY,La,Lu,Al,GaおよびInから選ばれる少なくとも一種の三価金属が好ましい。X″としては、F,ClおよびBrから選ばれる少なくとも一種のハロゲンが好ましい。MIIIX3″の含有率を表すb値は0≦b≦10-2の範囲から選ばれるのが好ましい。
【0029】一般式(I)において、賦活剤AとしてはEu,Tb,Ce,Tm,Dy,Ho,Gd,Sm,TlおよびNaから選ばれる少なくとも一種の金属が好ましく、特にEu,Ce,Sm,TlおよびNaから選ばれる少なくとも一種の金属が好ましい。また、賦活剤の量を表すC値は10-6<C<0.1の範囲から選ばれるのが輝尽発光輝度の点から好ましい。
【0030】また、さらに以下の輝尽性蛍光体も用いることができる。米国特許第3,859,527号明細書に記載されているSrS:Ce,Sm、SrS:Eu,Sm、ThO2:Er、およびLa2O2S:Eu,Sm、【0031】特開昭55-12142号に記載されている ZnS:Cu,Pb、BaOxAl2O3:Eu(ただし、0.8≦x≦10)、および、MIIOxSiO2 :A(ただし、MIIはMg,Ca,Sr,Zn,Cd、またはBaであり、AはCe,Tb,Eu,Tm,Pb,Tl,BiまたはMnであり、xは0.5≦x≦2.5である)、【0032】特開昭55-12143号に記載されている (Ba1-X-y ,MgX ,Cay )FX:aEu2+(ただしX はClおよびBrのうちの少なくとも一種であり、xおよびyは、0<x+y≦0.6、かつxy≠0であり、aは、10-6≦a≦5×10-2である)、【0033】特開昭55-12144号に記載されている LnOX:xA(ただし、LnはLa,Y,Gd、およびLuのうちの少なくとも一種、XはClおよびBrのうちの少なくとも一種、AはCeおよびTbのうちの少なくとも一種、そして、xは、0<x<0.1である)、【0034】特開昭55-12145号に記載されている(Ba1-X,M2+X)FX:yA(ただし、M2+はMg,Ca,Sr,Zn、およびCdのうちの少なくとも一種、XはCl,BrおよびIのうちの少なくとも一種、AはEu,Tb,Ce,Tm,Dy,Pr,Ho,Nd,YbおよびErのうちの少なくとも一種、そしてxは0≦x≦0.6、yは0≦y≦0.2である)、【0035】特開昭55-160078号に記載されているMIIFX・xA:yLn(ただし、MIIはBa,Ca,Sr,Mg,ZnおよびCdのうちの少なくとも一種、AはBeO,MgO,CaO,SrO,BaO,ZnO,Al2O3,Y2O3,La2O3,In2O3,SiO2,TiO2,ZrO2,GeO2,SnO2,Nb2O5,Ta2O5およびThO2 のうちの少なくとも一種、LnはEu,Tb,Ce,Tm,Dy,Pr,Ho,Nd,Yb,Er,SmおよびGdのうちの少なくとも一種、XはCl,BrおよびIのうちの少なくとも一種であり、xおよびyはそれぞれ 5×10-5≦x≦0.5、および0<y≦0.2である)の組成式で表わされる蛍光体、【0036】特開昭56-116777号に記載されている(Ba1-X,MIIX)F2aBaX2:yEu,zA(ただし、MIIはベリリウム,マグネシウム,カルシウム,ストロンチウム,亜鉛およびカドミウムのうちの少なくとも一種、Xは塩素,臭素およびヨウ素のうちの少なくとも一種、Aはジルコニウムおよびスカンジウムのうちの少なくとも一種であり、a、x、y、およびzはそれぞれ 0.5≦a≦1.25、0≦x≦1、10-6≦y≦2×10-1、および0<z≦10-2である)の組成式で表わされる蛍光体、【0037】特開昭57-23673号に記載されている(Ba1-X,MIIX)F2aBaX2:yEu,zB(ただし、MII はベリリウム,マグネシウム,カルシウム,ストロンチウム,亜鉛およびカドミウムのうちの少なくとも一種、Xは塩素,臭素およびヨウ素のうちの少なくとも一種であり、a、x、y、およびzはそれぞれ0.5≦a≦1.25、0≦x≦1、10-6≦y≦2×10-1、および0<z≦10-2である)の組成式で表わされる蛍光体、【0038】特開昭57-23675号に記載されている(Ba1-X,MIIX)F2・aBaX2:yEu,zA(ただし、MIIはベリリウム,マグネシウム,カルシウム,ストロンチウム,亜鉛およびカドミウムのうちの少なくとも一種、Xは塩素,臭素およびヨウ素のうちの少なくとも一種、Aは砒素および硅素のうちの少なくとも一種であり、a、x、y、およびzはそれぞれ0.5≦a≦1.25、0≦x≦1、10-6≦y≦2×10-1、および0<z≦5×10-1である)の組成式で表わされる蛍光体、【0039】特開昭58-69281号に記載されている MIIIOX:xCe(ただし、MIIIはPr,Nd,Pm,Sm,Eu,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,YbおよびBiからなる群より選ばれる少なくとも一種の三価金属であり、XはClおよびBrのうちのいずれか一方あるいはその両方であり、xは0<x<0.1である)の組成式で表わされる蛍光体、【0040】特開昭58-206678号に記載されているBa1-XMX/2X/2FX:yEu2+(ただし、MはLi,Na,K,RbおよびCsからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属を表わし;Lは、Sc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu,Al,Ga,InおよびTlからなる群より選ばれる少なくとも一種の三価金属を表わし;X は、Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンを表わし;そして、xは10-2≦x≦0.5、yは0<y≦0.1である)の組成式で表わされる蛍光体、【0041】特開昭59-27980号に記載のBaFXxA:yEu2+(ただし、Xは、Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;Aはテトラフルオロホウ酸化合物の焼成物であり;そして、xは10-6 ≦x≦0.1、yは0<y≦0.1 である)の組成式で表わされる蛍光体、【0042】特開昭59-47289号に記載されているBaFXxA:yEu2+(ただし、Xは、Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;Aは、ヘキサフルオロケイ酸,ヘキサフルオロチタン酸およびヘキサフルオロジルコニウム酸の一価もしくは二価金属の塩からなるヘキサフルオロ化合物群より選ばれる少なくとも一種の化合物の焼成物であり;そして、xは10-6≦x≦0.1、yは0<y≦0.1 である)の組成式で表わされる蛍光体、【0043】特開昭59-56479号に記載されているBaFXxNaX′:aEu2+(ただし、XおよびX′は、それぞれCl、Br、およびIのうちの少なくとも一種であり、xおよびaはそれぞれ0<x≦2、および0<a≦0.2である)の組成式で表わされる蛍光体、【0044】特開昭59-56480号に記載されているMIIFX・xNaX′:yEu2+:zA(ただし、MIIは、Ba,SrおよびCaからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;X およびX′は、それぞれCl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;Aは、V,Cr,Mn,Fe,CoおよびNiより選ばれる少なくとも一種の遷移金属であり;そして、xは0<x≦2、yは0<y≦0.2、およびzは0<z≦10-2である)の組成式で表わされる蛍光体、【0045】特開昭59-75200号に記載されている MIIFX・aMIX′bM′IIX″2cMIIIX3・xA:yEu2+(ただし、MIIはBa,SrおよびCaからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;MI はLi,Na,K,RbおよびCsからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり;M′IIはBeおよびMgからなる群より選ばれる少なくとも一種の二価金属であり;MIII はAl,Ga,InおよびTlからなる群より選ばれる少なくとも一種の三価金属であり;Aは金属酸化物であり;XはCl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;X′,X″および Xは、F,Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;そして、aは0≦a≦2、bは0≦b≦10-2、cは0≦c≦10-2、かつa+b+c≧10-6 であり;x は0<x≦0.5、yは0<y≦0.2 である)の組成式で表わされる蛍光体、【0046】特開昭60-84381号に記載されている MII X2・aMIIX′2:xEu2+(ただし、MIIはBa,Srおよび Caからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;XおよびX′はCl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであって、かつ X≠X′であり;そしてaは0.1≦a≦10.0、xは0<x≦0.2である)の組成式で表わされる輝尽性蛍光体、【0047】特開昭60-101173号に記載されているMIIFX・aMI X′:xEu2+(ただし、MII Ba,SrおよびCaからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;MI はRbおよびCsからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり;XはCl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;X′はF,Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;そしてaおよびxはそれぞれ0≦a≦4.0および0<x≦0.2である)の組成式で表わされる輝尽性蛍光体、【0048】特開昭62-25189号に記載されているMI X:xBi( ただし、MI はRbおよびCsからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり;X はCl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;そしてxは0<x≦0.2の範囲の数値である)の組成式で表わされる輝尽性蛍光体、【0049】特開平2-229882号に記載のLnOX:xCe(但し、LnはLa,Y,GdおよびLuのうちの少なくとも一つ、XはCl,BrおよびIのうちの少なくとも一つ、xは0<x≦0.2であり、LnとXとの比率が原子比で0.500<X/Ln≦0.998であり、かつ輝尽性励起スペクトルの極大波長λが550nm<λ<700nm)で表わされるセリウム賦活希土類オキシハロゲン化物蛍光体、などをあげることができる。
【0050】また、上記特開昭60-84381号に記載されているMIIX2・aMIIX′2:xEu2+輝尽性蛍光体には、以下に示すような添加物がMIIX2aMIIX′2 1モル当り以下の割合で含まれていてもよい。
【0051】特開昭60−166379号に記載されているbMIX″(ただし、MIはRbおよびCsからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり、X″はF,Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり、そしてbは0<b≦10.0である);特開昭60-221483号に記載されているbKX″cMgX2 dMIII X′3(ただし、MIII はSc,Y,La,Gdおよび Luからなる群より選ばれる少なくとも一種の三価金属であり、X″、X およびX′はいずれもF,Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり、そしてb、cおよびdはそれぞれ、0≦b≦2.0、0≦c≦2.0、0≦d≦2.0であって、かつ2×10-5≦b+c+dである);特開昭60-228592号に記載されている yB(ただし、yは2×10-4≦y≦2×10-1である);特開昭60-228593号に記載されている bA(ただし、AはSiO2 およびP2O5からなる群より選ばれる少なくとも一種の酸化物であり、そしてbは10-4 ≦b≦2×10-1 である);特開昭61−120883号に記載されているbSiO(ただし、bは0<b≦3×10-2 である);特開昭61−120885号に記載されているbSnX″2 (ただし、X″はF,Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり、そしてbは0<b≦10-3である);特開昭61-235486号に記載されているbCsX″cSnX2 (ただし、X″およびX はそれぞれF,Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり、そしてbおよびcはそれぞれ、0<b≦10.0 および10-6≦c≦2×10-2である);および特開昭61-235487号に記載されているbCsX″yLn3+(ただし、X″はF,Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり、LnはSc,Y,Ce,Pr,Nd,Sm,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,YbおよびLuからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素であり、そしてbおよびyはそれぞれ、0<b≦10.0および10-6≦y≦1.8×10-1である)。
【0052】上記の輝尽性蛍光体のうちで、二価ユーロピウム賦活アルカリ土類金属ハロゲン化物系蛍光体およびセリウム賦活希土類オキシハロゲン化物蛍光体は高輝度の輝尽発光を示すので特に好ましい。ただし、本発明に用いられる輝尽性蛍光体は上述の蛍光体に限られるものではなく、放射線を照射したのちに励起光を照射した場合に輝尽発光を示す蛍光体であればいかなるものであってもよい。
【0053】ただし、本発明に用いられる輝尽性蛍光体は上述の蛍光体に限られるものではなく、放射線を照射したのちに励起光を照射した場合に輝尽発光を示す蛍光体であれば特に限定されるものではない。
【0054】また、本発明の放射線発光パネルが、輝尽性ではない蛍光体を用いて透過性放射線を可視光および/または紫外放射線に変換するためのパネル、たとえば放射線増感スクリーンの場合、これに使用される蛍光体としては、タングステン酸塩系蛍光体(CaWO4 、MgWO4 、CaWO4 :Pbなど)、テルビウム賦活希土類酸硫化物系蛍光体(Y2O2S:Tb、Gd2O2S:Tb、La2O2S:Tb、(Y,Gd)2O2S:Tb、(Y,Gd)O2 S:Tb,Tmなど)、テルビウム賦活希土類リン酸塩系蛍光体(YPO4 :Tb、GdPO4 :Tb、LaPO4 :Tbなど)、テルビウム賦活希土類オキシハロゲン化物系蛍光体(LaOBr:Tb、LaOBr:Tb,Tm、LaOCl:Tb、LaOCl:Tb,Tm、LaOCl:Tb,Tm、LaOBr:Tb、GdOBr:Tb、GdOCl:Tbなど)、ツリウム賦活希土類オキシハロゲン化物系蛍光体(LaOBr:Tm、LaOCl:Tmなど)、硫酸バリウム系蛍光体(BaSO4 :Pb、BaSO4 :Eu2+、(Ba,Sr)SO4 :Eu2+など)、2価のユーロピウム賦活アルカリ土類金属リン酸塩系蛍光体(Ba3 (PO4)2:Eu2+、Ba3(PO4)2 :Eu2+など)2価のユーロピウム賦活アルカリ土類金属フッ化ハロゲン化物系蛍光体(BaFCl:EU2+、BaFBr:Eu2+,BaFCl:EU2+,Tb、BaFBr:Eu2+,Tb、BaF2 BaCl2 KCl:Eu2+、(BaMg)F2BaCl2KCl:Eu2+など)、ヨウ化物系蛍光体(CsI:Na、CsI:Tl、NaI、KI:Tlなど)、硫化物系蛍光体(ZnS:Ag、(Zn,Cd)S:Ag、(Zn,Cd)S:Cu、(Zn,Cd)S:Cu,Alなど)、リン酸ハフニウム系蛍光体(HfP2O7 :Cuなど)、タンタル酸塩系蛍光体(YTaO4 、YTaO4 :Tm、YTaO4 :Nb、(Y,Sr)TaO4-x :Nb、LuTaO4、LuTaO4 :Nb、(Lu,Sr)TaO4-x :Nb、GdTaO4 :Tm、Gd2O3Ta2O5B2O3:Tbなど)を好ましくあげることができる。但し本発明に用いられる蛍光体はこれらに限定されるものではなく、放射線の照射によって可視または近紫外領域の発光を示す蛍光体であれば使用することができる。
【0055】蛍光体層に用いられる結合剤としては、常温で弾力を持ち、加熱されると流動性を持つようになる熱可塑性エラストマーが好適に用いられる。熱可塑性エラストマーとしては、ポリスチレン、ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリブタジエン、エチレン酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、天然ゴム、フッ素ゴム、ポリイソプレン、塩素化ポリエチレン、スチレン−ブタジエンゴム、シリコンゴムなどを好ましくあげることができる。
【0056】上記の熱可塑性エラストマーは、軟化温度または融点が 30℃〜300℃であるものが一般的に用いられるが、30℃〜200℃ のものを用いることが好ましく、30℃〜150℃のものを用いることがより好ましい。
【0057】また、紫外線または電子線硬化型の樹脂を使用して紫外線または電子線で乾燥・硬化することもできる。紫外線または電子線硬化の樹脂としては、後述する縁貼層に使用する樹脂を用いることができるが、この場合、縁貼層と同じ樹脂を用いてもよいし、異なる樹脂を用いてもよい。
【0058】上記結合剤を蛍光体、溶剤とともに充分に混合して結合剤溶液中に輝尽性蛍光体が均一に分散した塗布液を調製する。
【0059】溶剤としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、ジアセトンアルコールなどの低級アルコール;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、などのケトン;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの低級脂肪酸と低級アルコールとのエステル;エチレングリコールモノプロピルエーテル、などのエーテル;トルエン、キシレン、シクロヘキサン、などの炭化水素;および、それらの混合物をあげることができる。
【0060】塗布液における結合剤と輝尽性蛍光体との混合比は、目的とする放射線像変換パネルの特性、蛍光体の種類などによって異なるが、一般には結合剤と蛍光体との混合比は、1:1〜1:100(重量比)の範囲から選ばれ、 1:8〜1:40(重量比)の範囲から選ぶのがより好ましい。
【0061】なお、蛍光体層は、発光量やノイズなど画質を比較的制御しやすく、機械的強度を高めることが容易なことから、蛍光体を結合剤中に分散させた蛍光体層が最も多く使用されているが、結合剤を含まないで輝尽性蛍光体の凝集体のみから構成されるもの、あるいは輝尽性蛍光体の凝集体の間隙に高分子物質が含浸されている蛍光体層などであってもよい。
【0062】以下、ここでは、蛍光体層が輝尽性蛍光体とこれを分散状態で含有支持する結合剤とからなる場合を例にとり、放射線像変換パネルを製造する方法について順を追って説明する。
【0063】蛍光体層は、次のような公知の方法により支持体上に形成することができる。まず、輝尽性蛍光体と結合剤とを溶剤に加え、これを充分に混合して、結合剤溶液中に輝尽性蛍光体が均一に分散した塗布液を調製する。次に、支持体の表面にこの塗布液を均一に塗布することにより塗膜を形成する。この塗布操作は、通常の塗布手段、たとえば、ドクターブレード、ロールコーター、ナイフコーターなどを用いることにより行なうことができる。
【0064】支持体としては、従来の放射線像変換パネルの支持体として公知の材料から任意に選ぶことができる。また、支持体と蛍光体層の結合を強化するため、あるいは放射線像変換パネルとしての感度もしくは画質(鮮鋭度、粒状性)を向上させるために、蛍光体層が設けられる側の支持体表面にゼラチンなどの高分子物質を塗布して接着性付与層としたり、あるいは二酸化チタンなどの光反射性物質からなる光反射層、もしくはカーボンブラックなどの光吸収性物質からなる光吸収層などを設けることが知られているが、本発明において用いられる支持体についても、これらの各種の層を設けることができる。それらの構成は所望の放射線像変換パネルの目的、用途などに応じて任意に選択することができる。
【0065】さらに特開昭58-200200号 に記載されているように、得られる画像の鮮鋭度を向上させる目的で、支持体の蛍光体層側の表面(支持体の蛍光体層側の表面に接着性付与層、光反射層または光吸収層などが設けられている場合には、その表面を意味する)に微小凹凸が形成されていてもよい。
【0066】上記のようにして支持体上に塗膜を形成したのち塗膜を乾燥して、支持体上への輝尽性蛍光体層の形成を完了する。蛍光体層の層厚は、目的とする放射線像変換パネルの特性、蛍光体の種類、結合剤と蛍光体との混合比などによって異なり、20μm〜1mm程度とするのが一般的であるが、50μm〜500μmとすることがより好ましい。
【0067】なお、輝尽性蛍光体層は、必ずしも上記のように支持体上に塗布液を直接塗布して形成する必要はなく、たとえば、別に、ガラス板、金属板、プラスチックシ−トなどのシ−ト上に塗布液を塗布し乾燥することにより蛍光体層を形成したのち、これを、支持体上に押圧するか、あるいは接着剤を用いるなどして支持体と蛍光体層とを接合してもよい。
【0068】放射線発光パネルにおいては、支持体に接する側とは反対側の蛍光体層の表面に、蛍光体層を物理的および化学的に保護するための透明な保護膜が設けられているのが一般的である。
【0069】透明保護膜は、たとえば、酢酸セルロース、ニトロセルロースなどのセルロース誘導体;あるいはポリメチルメタクリレート、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリカーボネート、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニルコポリマーなどの合成高分子物質のような透明な高分子物質を適当な溶媒に溶解して調製した溶液を、蛍光体層の表面に塗布する方法により形成することができる。また、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミドなどからなるプラスチックシート、および透明なガラス板などの保護膜形成用シートを別に形成して、蛍光体層の表面に適当な接着剤を用いて接着するなどの方法によっても形成することができる。
【0070】より好ましくは、保護膜は、膜形成性樹脂と末端に水酸基またはアミノ基を1つ以上有し数平均分子量が 約5000から20000の反応性シリコーンと、水酸基またはアミノ基と反応する架橋剤とを含む保護膜形成塗布液を、ドクターブレード、ディップコーター、スライドコーター、エクストルージョンコーターなどの塗布手段を用いて PETなどの透明支持体上に塗布・乾燥・硬化した後、接着剤層を保護膜と反対側の PET表面に設けて蛍光体表面にラミネートするか、蛍光体層表面に直接塗布・乾燥・硬化することにより形成する。もちろん、この保護膜の形成は同時重層塗布によって、蛍光体層の形成と同時に行なってもよい。
【0071】保護膜の形成に用いる膜形成性樹脂としては、膜形成性樹脂として一般的に知られているポリウレタン樹脂、ポリアクリル樹脂、セルロース誘導体、ポリメチルメタクリレート、ポリエステル樹脂およびエポキシ樹脂等を好ましくあげることができ、特に有機溶媒可溶性のフッ素樹脂を好ましく用いることができる。
【0072】フッ素系樹脂は、フッ素を含むオレフィン(フルオロオレフィン)の重合体もしくはフッ素を含むオレフィンを共重合体成分として含む共重合体で、たとえばポリテトラフルオルエチレン、ポリクロルトリフルオルエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオルエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体およびフルオロオレフィン−ビニルエーテル共重合体などを好ましくあげることができる。また、紫外線または電子線硬化型樹脂を使用して紫外線または電子線で乾燥・硬化させて保護膜を形成することもできる。保護膜の膜厚は、用いる物質により異なるが約0.1〜20μmであることが好ましい。
【0073】さらに、得られる画像の鮮鋭度を向上させる目的で、上記の少なくともいずれかの層に励起光を吸収し、輝尽発光光は吸収しないような着色層を加えてもよい(特公昭59-23400号参照)。また、得られる画像の鮮鋭度を向上させることを目的として、本発明の放射線像変換パネルを構成する上記各層の少なくとも一つの層が励起光を吸収し、輝尽発光光は吸収しないような着色剤によって着色されていてもよい(特公昭54-23400号参照)。
【0074】次に、縁貼層について説明する。縁貼層は、紫外線または電子線硬化樹脂と、この紫外線または電子線硬化樹脂と反応可能な官能基を有するシリコーンマクロモノマーを含み、さらに必要に応じて着色剤、黄変防止剤などが含有されていてもよい。
【0075】紫外線または電子線硬化性樹脂としては、アクリレート系モノマー、ビニル化合物系モノマー、アクリレート系オリゴマー、カチオン重合系モノマー、カチオン重合系オリゴマーなどを好ましく用いることができる。
【0076】紫外線を照射して硬化させる場合には、これらの樹脂とさらに、ラジカル系光重合開始剤、カチオン系光重合開始剤、ラジカル系光重合促進剤、カチオン系光重合促進剤等の光重合開始剤を併用させる。また、光重合開始剤を用いた場合には、ベンゾキノン等の重合禁止剤が併用されることもある。なお、電子線の照射により硬化させる場合には光重合開始剤は不要である。
【0077】アクリレート系モノマーとは、1〜6ヶのアクリレート基を有する分子量約1000以下の低分子化合物で、アクリレート基以外の反応基(イソシアネート基、エポキシ基、酸無水物基、カルボキシル基等)を有していてもよい。また、分子中に硫黄の他、フッ素や臭素等のハロゲン元素を含んでいても良い。
【0078】具体的には、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドまたはε−カプロラクトンをアルコールに付加反応したアクリレート、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルホルムアミド、イミドアクリレート、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドまたはε−カプロラクトンを多価アルコールに付加反応したポリ(メタ)アクリレート、トリシクロイデカンジメチロールジアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ及びヘキサアクリレート、ジトリメチロールなどを好ましくあげることができる。
【0079】これらのモノマー、オリゴマーの硬化性官能基はビニル基またはアクリレート基であることがより好ましく、カチオン重合系ではエポキシ基、ビニルエーテル基またはオキセタン基であることがより好ましい。
【0080】紫外線または電子線硬化樹脂の具体例としては、アイエスピー・ジャパン(株)製:RAPI−CURE・シリーズ、旭電化工業(株)製:アデカオプトマーKRM・シリーズ、荒川化学工業(株)製:ビームセット・シリーズ、大阪有機化学工業(株)製:各種アクリレート、共栄化学(株)製:ライトエステル、ライトアクリレート、エポライト、エポキシエステル、ウレタンアクリレートの各シリーズ、サンノプコ(株)製:フォトマー・シリーズ、JSR(株)製:デソライトSシリーズ、オプスターJL、JM・シリーズ、昭和高分子(株)製:リポキシSP・VRシリーズ、新中村化学工業(株)製:NKエステル、NKオリゴ・シリーズ、第一工業製薬(株)製:ニューフロンティア・シリーズ、ダイセル化学工業(株)製:プラクセルG、サイクロマーP、エポリードD、エポリードPB、ダイマック、PUEの各シリーズ、ダイセル・ユーシービー(株)製:Ebecryl、Uvecryl、セロサイド、ダイマックス、Uvacure、EBの各シリーズ、ダイソー(株)製:ダイソーダップ、ダイソーイソダップの各シリーズ、大日本インキ化学工業(株)製:LUMICURE、ユニデックの各シリーズ、東亞合成(株)製:アロニックスMシリーズ、東洋紡績(株)製:バイロキュアー・シリーズ、ナガセ化成(株)製:デナコールアクリレート、日本化薬(株)製:KAYARAD・シリーズ、日本合成化学(株)製:紫光、コーポニールの各シリーズ、日本シイベルヘグナー(株)製:アクチレン/Actilane・シリーズ、日本曹達(株)製:TEシリーズ、日本油脂(株)製:ブレンマー・シリーズ、根上工業(株)製:アートレジンUN、SHの各シリーズ、日立化成工業(株)製:ヒタロイド・シリーズ、三井化学(株)製:オレスターRAシリーズ、三菱レイヨン(株)製:ダイヤビーム・シリーズ、ユニオン・カーバイド日本(株)製:CYRACURE UVR・シリーズ、ビーエスエフジャパン(株)製:Laromer、各種アクリレートの各シリーズ、Morton International製:Uvithaneシリーズ等があげられる。
【0081】光重合開始剤としては、ベンゾフェノン、オルソベンゾイル安息香酸メチル、イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、α−ヒドロキシアルキルフェノン、α−アミルアルキルフェノン、アシルフォスフィンオキサイド、アルキルフェニルグリオキシレート、ジエトキシアセトフェノンなどを好ましくあげることができる。
【0082】具体的には、旭電化工業(株)製:アデカオプトマーSPシリーズ、三新化学工業(株)製:サンエイドSIシリーズ、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製:イルガキュア、ダロキュアの各シリーズ、日本化薬(株)製:KAYACUREシリーズ、ビーエスエフジャパン(株)製:Lucirinシリーズ等があげられる。上記の紫外線または電子線硬化性樹脂は、縁貼層中に 40〜100重量%の範囲で含まれていることが好ましく、60〜100重量% の範囲内で含まれていることがより好ましい。
【0083】上記の紫外線または電子線硬化樹脂と反応可能な官能基を有するシリコーンマクロモノマーとしては、たとえばジメチルポリシロキサン骨格を有するものがあげられ、少なくとも一つ以上の紫外線硬化可能な官能基(例えば、ビニル基、メタクリロキシ基)を有するものが好ましい。シリコーンマクロモノマーの数平均分子量(Mn)は、5000〜20000 の範囲にあることが好ましく、10000〜15000の範囲にあるものがより好ましい。
【0084】シリコーンマクロモノマーは末端に紫外線硬化可能な官能基を少なくとも1つ以上有し、好ましくは片末端に紫外線硬化可能な官能基を1つ以上有するものが望ましい。また、シリコーンマクロモノマーはパーフルオロアルキル基を含むものであってもよい。
【0085】シリコーンマクロモノマーはチッソ(株)から商品名:サイラプレン・FM−07シリーズとして市販されているので、これを用いてもよく、たとえば、FM−07シリーズ(メタクリロキシプロピル変性シリコーン)
【化1】

などを好ましく用いることができる。(化学式中のmはMnが 5000〜20000になるような数を表す。)
上記のシリコーンマクロモノマーは、縁貼層中に 0.1〜20重量%の範囲で含まれていることが好ましく、0.5〜10重量% の範囲内で含まれていることがより好ましい。
【0086】縁貼層は、紫外線または電子線硬化樹脂とシリコーンマクロモノマーとを含む縁貼層形成塗布液を、ノズル、スクリーン、ディップコーター、などの塗布手段を用いて蛍光体層側面に塗布し、溶剤を含む場合には溶剤を除去後、紫外線または電子線を照射して乾燥・硬化することにより形成する。この縁貼層の形成や硬化は保護層の形成と同時に行なってもよい。
【0087】紫外線硬化樹脂の場合は、出力 50W/cm〜500W/cm程度の水銀ランプあるいはメタルハライドランプにより、0.01〜10秒程度照射することにより硬化する。電子線硬化樹脂の場合は、100kV〜1000kV程度の加速電圧で 0.001〜1秒程度照射することにより硬化する。
【0088】紫外線硬化樹脂、電子線硬化樹脂はどちらを選択してもよいが、紫外線硬化樹脂を選択する場合は、電子線硬化樹脂を選択した場合に比して硬化するための照射時間が長くなるが、紫外線照射装置が小型で安価でありため、新たな設備投資の負担が軽減される。
【0089】紫外線照射装置としては、(株)アーデル製:Σ−Line、アイグラフィックス(株)製:アイグランデージ、アイキュアーの各シリーズ、岩崎電機(株)製:アイUVキュアーシステム、ウシオ電機(株)製:ユニキュアシステム・シリーズ、ケミテック(株)製:UVC−シリーズ、(株)サンエイテック製:OPTICURE・シリーズ、東芝ライテック(株)製:トスキュア・シリーズなどを好ましく用いることができる。
【0090】電子線照射装置としては、岩崎電機(株)製:ELECTROCURTAIN、ウシオ電機(株)製:Min−EB、住友重機械工業(株)製:WIPL、東洋インキ製造(株)製:ライオキュア、日新ハイボルテージ(株)製:EPS・シリーズなどを好ましく用いることができる。
【0091】
【実施例】(実施例1)下記のようにして、本発明の放射線像変換パネルを製造した。まず、蛍光体層形成塗布液として、蛍光体:BaFBr0.8I0.2:0.001Eu2+ 1000g、ポリウレタン樹脂(大日本インキ化学工業(株)製:パンデックスT5265H)13%MEK溶液 246g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(シェル化学(株)製:エピコート1001)50%MEK溶液 30g、ポリイソシアネート(日本ポリウレタン(株)製:コロネートHX)3g、着色剤(群青;第一化成工業(株):SM-1)0.02g、MEK 52gをディスパーにて3時間分散し、粘度3.5Pas(25℃)の塗布液を調製した。
【0092】この塗布液をシリコーン系離型剤が塗布されているポリエチレンテレフタレートシート(仮支持体、厚み:180μm)上に乾燥厚が250μmになるようにエクストルージョンコーターで塗布し、乾燥した後仮支持体から剥離した。
【0093】次に、以下の反射下塗層付き支持体を作製した。酸化ガドリニウム(Gd2O3)の微細粒子(全粒子中の90重量%の粒子の粒子径が1〜5μmの範囲にあるもの)350g、結合剤(軟質アクリル樹脂;大日本インキ化学工業(株):クリスコートP-1018GS(20%トルエン溶液))1800g、可塑剤(フタル酸エステル;大八化学(株)、#10)40g、導電剤としてZnOウィスカー(松下アムテック(株):パナテトラA-1-1)120g、着色剤として群青(第一化成工業(株):SM-1)2gをMEKに加え、ディスパーを用いて分散、溶解して、下塗層用分散液(粘度0.5Pas:20℃)を調整し、これをポリエチレンテレフタレートシート(東レ製ルミラーs-10 250μm;ヘイズ度(typical)=20、片側にカーボンブラック、シリカ、結合剤からなる遮光層(約18μm)が設けられているもの)上に、エクストルージョンコーターを用いて、遮光層とは反対側に均一に塗布した後、塗膜を乾燥させて、層厚が20μmの反射下塗層を形成した。
【0094】次に、蛍光体シートと反射下塗層付き支持体を重ね合わせ、カレンダーロールを用い、圧力49MPa、上側ロール温度75℃、下側ロール温度75℃、送り速度1.0m/min で連続的に加熱圧縮を行った。この加熱圧縮により、蛍光体シートは支持体に反射下塗層を介して完全に融着し、蛍光体層(層厚:210μm)となった。
【0095】次に、保護層を以下の手順で作製した。フッ素系共重合体樹脂溶液(旭硝子(株)製:ルミフロンLF504X (30%キシレン溶液))40g、有機フィラーとしてメラミン−ホルムアルデヒド((株)日本触媒:エポスターS6)28.4g、分散剤としてアルミカップリング剤(味の素(株):プレンアクトAL-M)0.5g、MEK 200gの混合液を3mmφのジルコニアボールを使用したボールミルで20時間分散混合した後、ルミフロンLF504X(30%キシレン溶液)360gを追加し、さらに8時間分散した。その後、末端水酸基反応性シリコーンオリゴマー(チッソ(株):サイラプレ−ンFM-DA26)1.4g、架橋剤としてポリイソシアネート(住友バイエルウレタン(株):スミジュールN3300(固形分100%))22.2g、触媒としてジブチルチンジラウレート(共同薬品(株):KS1260)1.4mg、MEK 800gを追加混合し、保護層用塗布液を調整した。
【0096】この保護層用塗布液を 6μm厚PETフイルム(東レ(株):ルミラー 6-CF53)と耐熱再剥離フイルム(PANAC(株):CT50)を貼り合わせて裏打ちしたものの、6μm PETフイルム上にバーコーターで塗布した後、120℃で20分間熱処理して乾燥するとともに熱硬化させて厚さ2μmの保護膜を設けた。
【0097】次に、保護膜を設けた 6μm厚PETフイルムから耐熱再剥離フイルムを剥離し、保護膜と反対側に、ポリエステル樹脂溶液(東洋紡績(株):バイロン30SS)を塗布、乾燥して接着層(接着剤塗布重量2g/m2)を設けた。
【0098】この保護膜付き PETフイルムを、ラミネートロールを用いて、蛍光体層上に接着層を介して接着し保護層を形成した。さらに、エンボス機で保護層にRa0.4μmの粗さのエンボスを付けた。
【0099】続いて、20μm厚のOPPフイルム(東レ(株)、トレファンYM-11#20)に、不飽和ポリエステル樹脂溶液(東洋紡績(株):バイロン30SS)を塗布、乾燥して接着層(接着剤塗布重量9g/m2 )を設け、このOPPフイルムを、ラミネートロールを用いて、支持体の蛍光体層が設けられている側とは反対側(遮光層側)に、接着層を介して接着しBack保護層を形成した。
【0100】さらに、ポリエステル系ウレタンアクリレート(根上工業(株):アートレジンUN-330)70g、光重合開始剤(長瀬産業(株):イルガキュア184)3g、黄変防止剤としてエポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株):エピコート#1001(固形))0.6g、防汚剤として末端メタクリロキシ基反応性シリコーンオリゴマー(チッソ(株)、サイラプレンFM-0725、Mn≒1万)0.2gをMEK 5gに溶解させて塗布液を調整した。先に製造した保護層が付設された蛍光体層端面部の保護層をコロナ放電処理後、この塗布液を端面部を覆うようにシリンジで塗布した後、アイグラフィック(株)製の空冷メタルハライドランプM08-L41 を用いて、ランプ出力80W/cmの紫外線を30秒照射して硬化し、膜厚約25μmの縁貼層を形成した。
【0101】以上のようにして、蛍光体層の端面が保護された縁貼層付き放射線像変換パネルを製造した。
【0102】(実施例2)実施例1の縁貼りで使用したアートレジンUN-330に換えて、新中村化学工業(株)製のウレタンアクリレートUA122Pを使用した以外は同様にして、蛍光体層の端面が保護された縁貼層付き放射線像変換パネルを製造した。
【0103】(実施例3)実施例1の縁貼りで使用したアートレジンUN-330に換えて、ダイセルユーシービー(株)の直鎖アクリルオリゴマーEB745 を使用した以外は同様にして、蛍光体層の端面が保護された縁貼層付き放射線像変換パネルを製造した。
【0104】(実施例4)実施例1の縁貼りで使用したアートレジンUN-330に換えて、ダイセルユーシービー(株)のエポキシアクリレートEB3701を使用した以外は同様にして、蛍光体層の端面が保護された縁貼層付き放射線像変換パネルを製造した。
【0105】(比較例1)実施例1で使用した縁貼液の防汚剤(末端メタクリロキシ基反応性シリコーンオリゴマー)を使用しなかった以外は同様にして、蛍光体層の端面が保護された縁貼層付き放射線像変換パネルを製造した。
【0106】(比較例2)実施例1の縁貼層に換えて以下の縁貼層を設けた以外は同様にして蛍光体層の端面が保護された縁貼層付き放射線像変換パネルを製造した。
【0107】シリコーン系ポリマー(ポリジメチルシロキサン単位を有するポリウレタン;大日精化(株)、ダイアロマーSP-3023(15%メチルエチルケトン/トルエン溶液))70g、架橋剤としてポリイソシアネート(大日精化(株):クロスネートD-70(50%溶液))3g、黄変防止剤としてエポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株):エピコート#1001(固形))0.6g、滑り剤としてアルコール変性シリコーン(信越化学(株):X-22-2809(66%キシレン含有ペースト))0.2gを溶剤MEK 15gに溶解させて塗布液を調整した。この塗布液を、先に製造した保護層が付設された蛍光体シートの各側面に塗布し室温で充分に乾燥して、膜厚約25μmの側面硬化皮膜を形成した。
【0108】(評価実験)上記で得られた放射線像変換パネルを、落下強度および汚れ落ちについて下記のように評価した。
【0109】1.落下強度355mm角の放射線像変換パネルを20mmφSUS棒に直角に当たるように、80cmの高さから垂直に落下させた後に縁貼層の剥がれの有無を目視でチェックし、以下の4段階で評価した。
A:無しB:僅かにありC:明確にありD:著しくあり【0110】2.マジック汚れ落ち縁貼層上に黒マジックインキでマークを付け、乾燥後ティシュペーパーで拭き取り、マジックインキの残存程度を目視でチェックし、以下の4段階で評価した。
A:無しB:僅かにありC:明確にありD:著しくあり【0111】3.摺動試験放射線像変換パネルの縁貼層を5cm×15cm の長方形に切断し、不織布(出光石油化学(株)製:ストラテック)を3cm×4cmに切断し 0.98Nの加重をかけて、縁貼層に直角に20万回往復摺動させた。摺動後、縁貼層の剥がれの有無を目視でチェックし、以下の4段階で評価した。
A:無しB:僅かにありC:明確にありD:著しくあり【0112】さらに、摺動後、縁貼層上に黒マジックインキでマークを付け、乾燥後ティシュペーパーで拭き取り、マジックインキの残存程度を目視でチェックし、以下の4段階で評価した。
A:無しB:僅かにありC:明確にありD:著しくあり結果を表1に示す。
【0113】
【表1】

以上の実験結果から明らかなように、本発明の放射線像変換パネルの縁貼層は強度が高く、また摺動後においても防汚性が高かった。一方、シリコーンマクロモノマーを用いなかった比較例1では、強度はあっても防汚性が充分ではなく、紫外線または電子線硬化樹脂を用いなかった比較例2では、強度において本発明の縁貼層に比べて劣り、また摺動後の防汚性も充分ではなかった。
【0114】なお、ここでは輝尽性蛍光体を用いた放射線像変換パネルによる実施例を示したが、本発明による縁貼層は輝尽性でない蛍光体を用いて透過放射線を可視光および/または紫外放射線に変換するためのパネル、たとえばX線写真用増感スクリーンなど、繰り返して使用されるパネルの側面の強度や防汚性の向上にも極めて有用である。
【出願人】 【識別番号】000005201
【氏名又は名称】富士写真フイルム株式会社
【出願日】 平成12年11月14日(2000.11.14)
【代理人】 【識別番号】100073184
【弁理士】
【氏名又は名称】柳田 征史 (外1名)
【公開番号】 特開2002−148395(P2002−148395A)
【公開日】 平成14年5月22日(2002.5.22)
【出願番号】 特願2000−346079(P2000−346079)