| 【発明の名称】 |
溶融ガラス液面の仮焼体破壊方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】山中 智弘
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| 【要約】 |
【課題】溶融ガラス液面に生成した仮焼体を確実かつ迅速に破壊・除去できる新規な溶融ガラス液面の仮焼体破壊方法の提供。
【解決手段】ガラスビーズ供給管13にパージライン16を接続し、そのガラスビーズ供給管13からガラス溶融炉1内にガラスビーズBを供給すると同時に上記パージライン16から圧縮空気を吹き込んでそのガラスビーズBを溶融ガラスG液面に勢い良く衝突させる。これによって溶融ガラスG液面上の仮焼体Sを確実かつ迅速に破壊・除去でき、溶融ガラスGの異常昇温による流動性の悪化等の不都合を未然に回避できる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ガラス溶融炉内の溶融ガラス液面に生成する仮焼体を破壊する方法において、上記ガラス溶融炉の原料供給口に設けられるガラスビーズ供給管にパージラインを接続し、そのガラスビーズ供給管からガラス溶融炉内にガラスビーズを供給すると同時に上記パージラインから圧縮空気を吹き込んでそのガラスビーズを溶融ガラス液面に勢い良く衝突させるようにしたことを特徴とする溶融ガラス液面の仮焼体破壊方法。 【請求項2】 上記ガラスビーズ供給管の下端部を上記溶融ガラスの液面付近まで延出させると共に、上記パージライン接続部から下流側を直線状に形成するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の溶融ガラス液面の仮焼体破壊方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、高レベル放射性廃液をガラス固化する際に用いられるガラス溶融炉に係り、特にそのガラス溶融炉の溶融ガラス液面に形成される仮焼体を破壊・除去できる仮焼体破壊方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】使用済み核燃料の再処理後に生ずる高レベル放射性廃液は、極めて高い放射線と崩壊熱を有しており、液体のままでは処分が困難であることから、図2に示すような構造をしたガラス溶融炉1内に送られ、ここでほう珪酸ガラス等からなるガラス原料(ガラスビーズ,ガラスカートリッジ等)と共に高温で溶かし合わされながらキャニスタcと称される耐食性のステンレス容器内に詰め込まれてガラス固化体として安定化された後、一定期間自然冷却されてから地中深く地層処分することが計画されている。 【0003】このようなガラス固化に用いられるガラス溶融炉1は、図示するように耐火煉瓦からなる炉本体2の底部にその内部の溶融ガラスGを流下する流下孔3を有する底部電極4を備えると共にその側壁に一対の主電極5,5と補助電極6,6とを備えた構造となっている。 【0004】そして、先ず、この炉本体2の天井壁に設けられた投入口7から高レベル放射性廃液とガラス原料を所定の比率で投入した後、主電極5,5間に電流を流してジュール熱を発生させることで投入されたガラス原料を高温に加熱して高レベル放射性廃液とガラス原料とがその炉内で十分に溶かし合わされて溶融ガラスGとなる。次いで、この炉内の溶融ガラスGが所定量となったならば、その下部に位置する補助電極6,6間と底部電極4及び主電極5,5間に電気を流して下層部のガラス原料を溶融すると共に、流下孔3から延びる流下ノズル8をその周囲の電熱コイル9で加熱して内部の溶融ガラスGを結合装置10で結合された下部のキャニスタc内に連続的に流下させてガラス固化体として収容するようになっている。 【0005】尚、この溶融炉1内で発生したガスはオフガスとして排気口11から排気され、図示しないHEPAフィルター等で放射性物質が完全に捕集除去されて無害化された後、大気中に放出されるようになっている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】ところで、このように溶融ガラスGを順次流下させることで炉内の溶融ガラスGが減少したならば、その流下を一時停止し、再度減少した分だけその投入口7から新たなガラス原料と廃液をつぎ足し、加熱・溶融するようになるが、この新たに廃液やガラス原料を投下した際に、溶融ガラスGの表層部が急激に冷やされてその液面に薄い膜状の仮焼体Sが形成されることがある。 【0007】この仮焼体Sの発生メカニズム及びその成分等の詳細については現在のところ不明であり、今後さらなる実験・研究が必要となるが、少なくともこのような仮焼体Sが溶融ガラスGの液面に生成されると、炉内の溶融ガラスGの熱がプレナム(気相)P側に逃げ難くなって炉内の溶融ガラスG、特にその液面付近の温度が急激に上昇して溶融ガラスGの流動性が悪化するといった不都合が発生する。 【0008】すなわち、この溶融ガラスGの温度は複数の温度センサーによって常時監視され、その温度センサからの信号に応じて制御装置が電極5,5の電流値をコントロールするようになっているが、このような仮焼体Sが発生して溶融ガラスGから熱が逃げ難くなってその温度が必要以上に上昇すると、温度センサーが誤作動し、電極5,5の電流値を必要以上に減少して溶融ガラスGの粘度が上昇し、ガラス流下性が著しく悪化してしまうことがある。 【0009】そこで、本発明はこのような課題を有効に解決するために案出されたものであり、その目的はこのような不都合を招く仮焼体が発生してもこれを確実かつ迅速に破壊・除去することができる新規な溶融ガラス液面の仮焼体破壊方法を提供するものである。 【0010】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために本発明は、請求項1に示すように、ガラス溶融炉内の溶融ガラス液面に生成する仮焼体の破壊方法において、上記ガラス溶融炉の原料供給口に設けられるガラスビーズ供給管にパージラインを接続し、そのガラスビーズ供給管からガラス溶融炉内にガラスビーズを供給すると同時に上記パージラインから圧縮空気を吹き込んでそのガラスビーズを溶融ガラス液面に勢い良く衝突させながら供給するようにしたものである。 【0011】これによって、ガラスビーズの供給と同時に溶融ガラス液面に形成された仮焼体を確実に破壊・除去することができるため、溶融ガラス中に熱が溜まることなく、良好なガラス溶融処理を実施することができる。 【0012】また、請求項2に示すように、上記ガラスビーズ供給管の下端部を上記溶融ガラスの液面付近まで延出させると共に、そのパージライン接続部から下端までを直線状に形成すれば、ガラスビーズを溶融ガラス液面側にダイレクトに送り出すことができるため、より効果的に仮焼体に衝突させ、これを破壊・除去することができる【0013】 【発明の実施の形態】次に、本発明を実施する好適一形態を添付図面を参照しながら説明する。 【0014】図1は、本発明方法に係るガラス溶融炉1上部の原料供給管12付近の実施の一形態を示したものである。 【0015】図示するように、この原料供給管12は、炉本体2の天井壁に形成された投入口7のフランジ7aに、これを垂直に貫通するように取り付けられたものであり、溶融ガラスとなるガラス原料と高レベル放射性廃液とをその上方から投下させて炉本体2内に供給するようになっている。 【0016】すなわち、この原料供給管12には、図示しないガラス原料供給部から延びるガラスビーズ供給管13と、廃液タンクから延びる廃液供給管14とがそれぞれ貫通して設けられており、ガラスビーズ供給管13からガラス原料となる粒径が数mmのガラスビーズBが、また、廃液供給管14から高レベル放射性廃液がそれぞれ独立して供給されるようになっている。 【0017】また、この原料供給管12には、同じくガラス原料となるガラスカートリッジCを供給するためのガラスカートリッジ供給管15も接続されており、ガラス繊維からなるガラスカートリッジCを原料供給管12側に送り込みながらそのガラスカートリッジC中に高レベル放射性廃液を染み込ませてその廃液と共に炉本体2内へ順次落下・供給するようになっている。 【0018】ここで、本発明にあっては、ガラスビーズBを供給するガラスビーズ供給管13が、図示するように原料供給管12の側面を斜め下方に貫通すると共に、その下端部が原料供給管12の下端のさらに下方で溶融ガラスGの液面付近まで延出した直線状態となっており、ガラスビーズBを溶融ガラスGの液面側まで真っ直ぐに案内して供給するようになっている。 【0019】さらに、このガラスビーズ供給管13には、パージライン16が接続されており、パージ用のエア、すなわち高圧の圧縮空気を任意にガラスビーズ供給管13内に吹き込んでその内部を自重落下するガラスビーズBをさらに加速して溶融ガラスGの液面上に衝突させるようになっている。 【0020】従って、前述したようにガラス固化体を製造することによって溶融ガラスGの容量が減少した炉本体2内に、再度、新たな廃液と共に、このガラスビーズ供給管13からガラスビーズBをパージエアーによって溶融ガラスGの液面に対して勢い良く吹き付ければ、その溶融ガラスGの液面上に形成された仮焼体SがこのガラスビーズBの衝突による衝撃によって直ちに破壊され、その溶融ガラスGと混ぜ合わされて消滅するようになるため、溶融ガラスGの熱が溜まることなく液面上のプレナムP側へ確実に、すなわち、初期の設計通りに逃がすことができる。 【0021】すなわち、従来、このガラスビーズBは、廃液と同様に主にその自重によってガラスビーズ供給管13内を転げ落ちるようにして供給されるため、仮焼体Sを破壊するような衝撃を発生することはなかったが、このようにガラスビーズ供給管13の下端部を液面側に向けて直線状にし、さらにそのガラスビーズBをパージエアーによって加速させて勢い良く衝突させながら供給することでガラス原料の供給と同時に仮焼体Sを効果的に破壊・除去することが可能となる。 【0022】この結果、炉本体2内の溶融ガラスGの温度が異常に上昇することがなくなるため、前述したような温度センサの誤作動に伴う粘度上昇による流下不良等といった不都合を確実に回避することができ、良好なガラス固化処理運転を行うことができる。 【0023】尚、上述したように原料供給方法としては、ガラスビーズ供給管13及び廃液供給管14から供給する方法の他に、ガラスカートリッジ供給管15から供給する方法及び両者を併用する方法があるが、いずれの方法でも原料供給時にこのガラスビーズ供給管13からガラスビーズBを勢い良く溶融ガラスGの液面側に吹き付けるようにすることで本発明の目的を確実に達成することができる。 【0024】また、図中17は、水供給管であり、必要に応じて炉本体2内に水を供給し、その炉本体2内の廃液を任意に希釈するものである。 【0025】 【発明の効果】以上要するに本発明によれば、ガラス原料の供給と同時に溶融ガラスの液面に生成した仮焼体を確実に破壊・除去することができるため、溶融ガラス温度の異常上昇による流動性の悪化等の不都合を未然に回避することができる等といった優れた効果を発揮することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000099 【氏名又は名称】石川島播磨重工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年1月22日(2001.1.22) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100068021 【弁理士】 【氏名又は名称】絹谷 信雄
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| 【公開番号】 |
特開2002−214391(P2002−214391A) |
| 【公開日】 |
平成14年7月31日(2002.7.31) |
| 【出願番号】 |
特願2001−13427(P2001−13427) |
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