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【発明の名称】 収納容器
【発明者】 【氏名】入野 光博

【氏名】入江 隆之

【氏名】松岡 寿浩

【要約】 【課題】搬送が容易であるとともに、使用済燃料を効率良く冷却可能な収納容器を提供することにある。

【解決手段】キャスク10は、使用済燃料集合体14が収納されたほぼ円筒状のキャニスタ16と、キャニスタの周囲を覆ったほぼ円筒状の外部容器18と、を備え、この外部容器には、フィンユニット12が脱着自在に装着されている。フィンユニットは、それぞれ外部容器の外面に対して放射状に延出しているとともに外部容器の軸方向に沿って延びた複数のフィン30と、フィンを外部容器の外周面に保持した保持枠体32と、各フィンを容器本体の外周面に押圧した押圧部34と、を備えている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】使用済燃料集合体が収納されたほぼ円筒状のキャニスタと、上記キャニスタの周囲を覆ったほぼ円筒状の外部容器と、上記外部容器に脱着自在に装着された冷却用のフィンユニットと、を備え、上記フィンユニットは、それぞれ上記外部容器の外面に対して放射状に延出しているとともに上記外部容器の軸方向に沿って延びた複数のフィンと、上記フィンを外部容器の外周面に保持した保持枠体と、上記フィンを上記容器本体の外周面に押圧した押圧手段と、を備えていることを特徴とする収納容器。
【請求項2】上記各フィンは、それぞれ上記外部容器の中心軸に対し傾斜して延びた分割面により、上記外部容器の放射方向に並んだ内側フィンおよび外側フィンに分割され、上記保持枠体は、上記複数のフィンの外周に設けられ上記外側フィンの径方向外方への移動を規制した環状枠を有し、上記押圧手段は、上記各フィンの内側あるいは外側フィンを上記外部容器の軸方向に沿って押圧し、上記分割面を介して上記内側フィンを上記外部容器の外周面に押付けた押圧部材を有していることを特徴とする請求項1に記載の収納容器。
【請求項3】上記各フィンの分割面は、上記外部容器の上端から下端に向かって外側に傾斜して延び、上記押圧部材は、上記保持枠体にねじ込まれているとともに、上記外側フィンの上端部を上記外部容器の下端側に向かって押圧した押圧ボルトを備えていることを特徴とする請求項2に記載の収納容器。
【請求項4】上記各フィンの分割面は、上記外部容器の上端から下端に向かって内側に傾斜して延び、上記押圧部材は、上記保持枠体にねじ込まれているとともに、上記内側フィンの上端部を上記外部容器の下端側に向かって押圧した押圧ボルトを備えていることを特徴とする請求項2に記載の収納容器。
【請求項5】上記各フィンの分割面は、上記外部容器の上端から下端に向かって外側に傾斜して延び、上記押圧部材は、上記保持枠体を通して上記内側フィンの上端部にねじ込まれ上記内側フィンを上記外部容器の軸方向に沿って外部容器の上端方向に押圧した押圧ボルトを備えていることを特徴とする請求項2に記載の収納容器。
【請求項6】上記各フィンの分割面は、上記外部容器の上端から下端に向かって内側に傾斜して延び、上記押圧部材は、上記保持枠体を通して上記外側フィンの上端部にねじ込まれ上記外側フィンを上記外部容器の軸方向に沿って外部容器の上端方向に押圧した押圧ボルトを備えていることを特徴とする請求項2に記載の収納容器。
【請求項7】上記各フィンは、それぞれ上記外部容器の中心軸に対し傾斜して延びた分割面により、径方向に並んだ内側フィン、中間フィン、外側フィンに分割され、上記中間フィンは、上記外部容器の下端側から上端側に向かって先細に形成され、上記保持枠体は、上記複数のフィンの外周に設けられ上記フィンの径方向外方への移動を規制した環状枠を有し、上記押圧手段は、上記保持枠体を通して上記中間フィンの上端部にねじ込まれ上記中間フィンを上記外部容器の軸方向に沿って外部容器の上端方向に引き上げ上記分割面を介して上記内側フィンを上記外部容器の外周面に押圧した押圧ボルトを備えていることを特徴とする請求項1に記載の収納容器。
【請求項8】上記各フィンは、それぞれ上記外部容器の中心軸に対し傾斜して延びた分割面により、径方向に並んだ内側フィン、中間フィン、外側フィンに分割され、上記中間フィンは、上記外部容器の上端端側から下端側に向かって先細に形成され、上記保持枠体は、上記複数のフィンの外周に設けられ上記フィンの径方向外方への移動を規制した環状枠を有し、上記押圧手段は、上記保持枠体にねじ込まれているとともに、上記中間フィンの上端部を上記外部容器の下端側に向かって押圧し上記分割面を介して上記内側フィンを上記外部容器の外周面に押付けた押圧ボルトを備えていることを特徴とする請求項1に記載の収納容器。
【請求項9】上記外部容器は、下端から上端に向かって先細のテーパ状に形成された外周面を有し、上記各フィンは、上記外部容器の軸方向に対し傾斜して延び上記外部容器の外周面に接触し内側縁と、上記外部容器の軸方向とほぼ平行に延びた外側縁と、を有し、上記保持枠体は、上記複数のフィンの外周に設けられ上記フィンの径方向外方への移動を規制した環状枠を有し、上記押圧手段は、上記各フィンを上記外部容器の軸方向に沿って押圧し、上記各フィンの内側縁を上記外部容器の外周面に押付けた押圧部材を有していることを特徴とする請求項1に記載の収納容器。
【請求項10】上記外部容器は、中性子を遮蔽する樹脂により形成され上記キャニスタの外面を覆った樹脂容器と、上記樹脂容器の外側を覆った金属容器と、を備えていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の収納容器。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、発熱を伴う放射性物質を搬送および収納するための収納容器、特に、脱着自在な冷却用のフィン構造体を備えた収納容器に関する。
【0002】
【従来の技術】原子炉の使用済燃料に代表される高放射性物質は、解体処理されるとともに、プルトニウム等の再度燃料として使用可能な有用物質を回収するため、再処理される。そして、これらの使用済燃料は、再処理を行うまでの間、密閉された状態で貯蔵されている。このような高放射性物質の貯蔵方法としては、貯蔵プール等による湿式法、あるいは、金属収納容器等による乾式法が知られている。
【0003】その内、乾式法は、水に代わり空気によって自然冷却を行う貯蔵方法であり、湿式法に比較して運転コストが低いことから注目を集め、開発が進められている。乾式法に用いる収納容器としては、使用済燃料が封入された筒状の金属密閉容器、いわゆるキャニスタと、このキャニスタの周囲を覆った外部容器とで構成されたものが提案されている。
【0004】上記のような収納容器への使用済燃料の収納作業は、貯蔵プール内で行われる。そして、使用済燃料が封入された収納容器は、貯蔵プールから引き上げられた後、所定の貯蔵施設まで搬送され貯蔵される。
【0005】収納容器に収納された使用済燃料は発熱するため、使用済燃料を長期間に亘って安全に貯蔵するためには、収納容器は、使用済燃料および収納容器自体を冷却する構造を備えていることが必要となる。冷却構造としては、収納容器の外面に複数の放熱フィンを取り付けて伝熱面積を増大し、対流冷却効率を向上させることが考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、通常、使用済燃料を収納した収納容器は、それ自体で数十トンないし百トンと非常に重く、また、放熱フィン自体も数トンの重さとなる。従って、冷却効率の向上を図るため大型の放熱フィンを収納容器に取り付けた場合、全体の重量が増加し、使用済燃料の収納作業、および収納容器の搬送作業に大掛かりな設備が必要になるとともに、作業に多大な時間を要する。
【0007】また、重量を低減するために放熱フィンを小さくすると、冷却効率が低下し、収納容器の健全性を長期間に渡って維持することが困難になるとともに、使用済燃料の収納量を低減しなければならない。
【0008】この発明は以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、搬送が容易であるとともに、使用済燃料を効率良く冷却可能な収納容器を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、この発明に係る収納容器は、使用済燃料集合体が収納されたほぼ円筒状のキャニスタと、上記キャニスタの周囲を覆ったほぼ円筒状の外部容器と、上記外部容器に脱着自在に装着された冷却用のフィンユニットと、を備え、上記フィンユニットは、それぞれ上記外部容器の外面に対して放射状に延出しているとともに上記外部容器の軸方向に沿って延びた複数のフィンと、上記フィンを外部容器の外周面に保持した保持枠体と、上記フィンを上記容器本体の外周面に押圧した押圧手段と、を備えていることを特徴としている。
【0010】上記のように構成された収納容器によれば、フィンユニットは外部容器に対して脱着自在に装着されているため、使用済燃料の収納作業時、および収納容器の搬送時には外部容器から取り外され、所定の貯蔵施設に搬送された後、外部容器に装着される。そのため、フィンユニットを取り外した状態で収納作業および搬送作業を行うことができ、重量増加による弊害を低減することができる。
【0011】また、フィンユニットにおけるフィンを大型にした場合でも、収納作業および搬送作業に悪影響が及ぶことがなく、作業性を低下させることなく冷却効率の向上を図ることができる。従って、使用済燃料を長期間に亘って安全に貯蔵可能な収納容器を得ることができる。
【0012】更に、各フィンは押圧手段によって外部容器の外周面に押圧されていることから、各フィンと外部容器との接触状態を改善し、すなわち、各フィンを外部容器に隙間なく接触させ、放熱性の向上を図ることができる。
【0013】また、この発明に係る収納容器によれば、上記各フィンは、それぞれ上記外部容器の中心軸に対し傾斜して延びた分割面により、上記外部容器の放射方向に並んだ内側フィンおよび外側フィンに分割され、上記保持枠体は、上記外部容器に脱着自在に取り付けられているとともに、上記複数のフィンの外周に設けられ上記外側フィンの径方向外方への移動を規制した環状枠を有し、上記押圧手段は、上記各フィンの内側あるいは外側フィンを上記外部容器の軸方向に沿って押圧し、上記分割面を介して上記内側フィンを上記外部容器の外周面に押付けた押圧部材を有していることを特徴としている。
【0014】更に、この発明に係る収納容器によれば、上記各フィンは、それぞれ上記外部容器の中心軸に対し傾斜して延びた分割面により、径方向に並んだ内側フィン、中間フィン、外側フィンに分割され、上記中間フィンは、上記外部容器の下端側あるいは上端側に向かって先細に形成され、上記保持枠体は、上記複数のフィンの外周に設けられ上記フィンの径方向外方への移動を規制した環状枠を有し、上記押圧手段は、上記保持枠体を通して上記中間フィンの上端部にねじ込まれ上記中間フィンを上記外部容器の軸方向に沿って外部容器の上端方向あるいは下端方向に押圧し上記分割面を介して上記内側フィンを上記外部容器の外周面に押圧した押圧ボルトを備えていることを特徴としている。
【0015】上記構成の収納容器によれば、押圧部材あるいは押圧ボルトによって各フィンの一部を外部容器の軸方向に沿って押圧することにより、外部容器の外周面にフィンを押付け伝熱効率の向上を図ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下図面を参照しながら、この発明の第1の実施の形態に係る収納容器について詳細に説明する。図1ないし図3に示すように、収納容器は、容器本体としてのキャスク10と、このキャスクに脱着自在に装着されたフィンユニット12と、を備えている。キャスク10は、使用済燃料集合体14が封入された円筒状のキャニスタ16と、キャニスタの周囲を覆った外部容器18と、によって構成されている。
【0017】キャニスタ16は、下端が閉塞されているとともに上端開口を有したほぼ筒状の容器本体20を備えている。この容器本体20は、例えばステンレス等の金属によって形成されている。また、容器本体20の上端開口は、1次蓋22および2次蓋23によって気密に閉塞されている。そして、このキャニスタ16内には、バスケット24により支持された状態で、使用済燃料集合体14が複数体封入されている。これらの使用済燃料集合体14は、例えば、原子炉の使用済燃料であり、崩壊熱に伴う発熱と放射線の発生を伴う放射性物質を含んでいる。そして、キャニスタ16は、封入された放射性物質が外部に漏洩しないよう、密閉構造を有している。
【0018】外部容器18は、キャニスタ16の外面全体を覆った円筒状の樹脂容器26を備え、この樹脂容器はボロンを含有した樹脂により形成され、中性子遮蔽体として機能する。更に、樹脂容器26の外面は、例えば、炭素鋼等からなる金属容器28によって覆われている。
【0019】一方、キャスク10を冷却するためのフィンユニット12は、それぞれキャスクの外面に対して放射状に延出しているとともにキャスクの軸方向に沿って延びた複数、例えば、8枚のフィン30と、これらのフィンをキャニスタの外周面に保持した保持枠体32と、各フィンをキャスクの外周面に押圧した押圧部34と、を備えている。
【0020】各フィン30は、キャスク10の中心軸に対し傾斜して延びた分割面36により、キャニスタの放射方向に並んだ内側フィン30aおよび外側フィン30bに分割されている。各フィン30の分割面36は、キャスク10の上端側から下端側に向かって外側に傾斜して延びている。また、図4に示すように、分割面36において、内側フィン30aには分割面に沿って延びた断面T字状のガイド溝38が形成され、外側フィン30bには分割面に沿って延びているとともにガイド溝38に摺動自在に係合したガイドリブ40が形成されている。これにより、内側フィン30aおよび外側フィン30bは、分割面36に沿って互いに相対移動可能となっている。
【0021】図1ないし図3に示すように、保持枠体32は、互いに同軸的に配置された3つの環状枠42と、それぞれ軸方向に延びこれらの環状枠を互いに連結した複数本の縦枠44と、を有し、ほぼ円筒状の籠状に形成されている。最下端に位置した環状枠42は内側に延出したフランジ43を有している。
【0022】そして、各フィン30は外側フィン30bが環状枠42の内周面に接した状態に配置され、それぞれ環状枠により放射方向外方への移動が規制されている。また、各フィン30は、各環状枠42の内周面に設けられたガイド突起46により、円周方向の移動が規制され所定位置に位置決めされている。
【0023】また、押圧部34は押え枠48を備え、この押え枠は、環状の本体50と本体から内方に向かって放射状に延びた8本の押えアーム52とを有している。各押えアーム52の基端部および先端部には、それぞれねじ孔が形成されている。そして、押圧部34は、押え枠48をキャスク10に取り付けるための8本の固定ボルト53、およびそれぞれフィン30を押圧する8本の押圧ボルト54を備えている。なお、フィンユニット12の各構成部材は、例えば、炭素鋼等の金属によって形成されている。
【0024】使用済燃料集合体が封入されているキャスク10にフィンユニット12を取り付ける場合、保持枠体32によって放射状に保持されたフィン30の中央に、キャスク10を上方から同軸的に挿入した後、固定ボルト55を用いて、最下部の環状枠42に形成されたフランジ43をキャスク10の底壁に固定する。
【0025】続いて、押え枠48をキャスク10の上端壁上に同軸的に配置するとともに、各押えアーム52がフィン30と整列するように位置合わせした後、固定ボルト53を用いて、各押えアーム52の先端部をキャスク10の上端壁に固定する。この状態で、各押えアーム52の基端部に形成されたねじ孔に押圧ボルト54をねじ込み、その先端を外側フィン30bの上端に押し当てる。
【0026】そして、押圧ボルト54を更にねじ込み外側フィン30bをキャスク10の軸方向に沿って下方へ押圧することにより、この外側フィンは分割面36を介して内側フィン30aをキャスク10の外周面に向かって押圧する。従って、内側フィン30aを含めて、各フィン30は、キャスク10の外周面、つまり、金属容器28の外周面に押付けられ、密着した状態に保持される。
【0027】以上の作業によりキャスク10に対するフィンユニット12の取り付けが完了する。フィンユニット12を取り外す場合には、固定ボルト53、55を取り外し、押え枠48をキャスクから取り外した後、キャスクを引き上げることにより、容易に取り外すことができる。
【0028】以上のように構成された収納容器によれば、フィンユニット12はキャスク10に対して脱着自在であることから、フィンユニットを取り外した状態で、キャスクに対する使用済燃料の収納作業およびキャスクの搬送を行い、所定の貯蔵施設まで搬送された後、キャスクにフィンユニットを装着することができる。従って、収納作業および搬送時、フィンユニットに起因する重量増加を無くし、作業効率の向上および作業設備の簡素化を図ることが可能となる。
【0029】また、フィンユニット12におけるフィン30を大型にした場合でも、収納作業および搬送作業に悪影響が及ぶことがなく、作業性を低下させることなく冷却効率の向上を図ることができる。更に、各フィンは押圧部34によってキャスク10の外周面に押圧されていることから、各フィン30をキャスク10の外周面に隙間なく接触させ、放熱性の向上を図ることができる。
【0030】従って、冷却効率が高く、使用済燃料を長期間に亘って安全に貯蔵可能な収納容器を得ることができる。例えば、上記フィンユニット12を用いることにより、発熱量が32kw級の収納容器を設計可能となる。
【0031】また、上述したように、フィンユニット12を取り外した状態で、キャスク10に対する使用済燃料の収納作業を行うことにより、キャスク10を燃料貯蔵プールに浸漬した際、およびキャスク10を燃料貯蔵プールから引き上げる際、放射性物質の付着を無くすことができ、安全性が向上する。
【0032】なお、上述した第1の実施の形態では、各フィン30の内、外側フィン30bを軸方向下方に押圧することにより内側フィン30aをキャスク10の外周面に押付ける構成としたが、図5(a)に示すように、内側フィン30aにねじ込まれた押圧ボルト54により、この内側フィンを上方へ引き上げ分割面36を介してキャスク10の外周面に押付ける構成としてもよい。この場合、保持ボルト57によって外側フィン30bの軸方向の移動を規制する必要がある。
【0033】また、各フィン30の分割面36は、キャスク10の上端側から下端側に向かって内側に傾斜して延びた構成としても良く、この場合、図5(b)に示すように、押圧ボルト54により内側フィン30aを下方に押圧し、分割面36を介してキャスク10の外周面に押付ける構成、あるいは、図5(c)に示すように、押圧ボルト54により外側フィン30bを上方に引き上げ、分割面36を介してキャスク10の外周面に押付ける構成とすることができる。
【0034】次に、この発明の第2の実施の形態に係る収納容器について説明する。図6および図7に示すように、第2の実施の形態によれば、フィンユニット12の各フィン30は、それぞれキャスク10の中心軸に対し傾斜して延びた2つの分割面36により、径方向に並んだ内側フィン30a、中間フィン30c、および外側フィン30bに分割されている。中間フィン30cは、キャスク10の下端側から上端側に向かって先細に形成され、分割面36を介して、内側および外側フィン30a、30bに摺動自在に密着している。
【0035】また、押圧部34の押え枠48は、保持枠体32における最上端の環状枠42と一体に形成されている。そして、押圧部34の各押圧ボルト54は、押え枠48を通して中間フィン30cの上端にねじ込まれている。
【0036】上記構成の第2の実施の形態によれば、キャスク10にフィンユニット12を装着した後、各押圧ボルト54をねじ込んで中間フィン30cを上方へ押圧することにより、分割面36を介して内側フィン30aがキャスク10側に押圧されキャスクの外周面に押付けられる。これにより、フィンユニット12は、各フィン30がキャスク10の外周面に密着した状態で取り付けられる。
【0037】なお、上記第2の実施の形態において、各フィン30の中間フィン30cは、キャスク10の上端側から下端側に向かって先細に形成されていても良い。この場合、押圧ボルト54によって中間フィン30cの上端部を下方へ押圧し、分割面36を介して内側フィン30aをキャスク10の外周面に押付けるように構成される。
【0038】図8および図9に示すように、この発明の第3の実施の形態に係る収納容器によれば、キャスク10の樹脂容器および金属容器は、その外周面が、下端から上端に向かって先細のテーパ状に形成されている。
【0039】また、フィンユニット12の各フィン30は、キャスク10の軸方向に対し傾斜して延びキャスクの外周面に接触した内側縁と、キャスクの軸方向とほぼ平行に延びた外側縁と、を有している。各フィン30の外側縁は、保持枠体32を構成する環状枠42の内周面に当接している。
【0040】押圧部34は押え枠48は、複数の固定ボルト53によってキャスク10の上端面に取り付けられている。そして、押え枠48にねじ込まれた8本の押圧ボルト54は、それぞれの先端が対応するフィン30の上端に当接している。
【0041】上記構成の第3の実施の形態によれば、キャスク10にフィンユニット12を装着した後、各押圧ボルト54をねじ込んでフィン30cを下方へ押圧することにより、各フィン30はキャスク10側に押圧されキャスクの外周面に押付けられる。これにより、フィンユニット12は、各フィン30がキャスク10の外周面に密着した状態で取り付けられる。
【0042】上記のようにように構成された第2および第3の実施の形態に係る収納容器においても、前述した第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。すなわち、フィンユニット12はキャスク10に対して脱着自在であることから、フィンユニットを取り外した状態で、キャスクに対する使用済燃料の収納作業およびキャスクの搬送を行い、所定の貯蔵施設まで搬送された後、キャスクにフィンユニットを装着することができる。従って、収納作業および搬送時、フィンユニットに起因する重量増加を無くし、作業効率の向上および作業設備の簡素化を図ることが可能となる。
【0043】また、フィンユニット12におけるフィン30を大型にした場合でも、収納作業および搬送作業に悪影響が及ぶことがなく、作業性を低下させることなく冷却効率の向上を図ることができる。更に、各フィンは押圧部34によってキャスク10の外周面に押圧されていることから、各フィン30をキャスク10の外周面に隙間なく接触させ、放熱性の向上を図ることができる。
【0044】従って、冷却効率が高く、使用済燃料を長期間に亘って安全に貯蔵可能な収納容器を得ることができる。
【0045】第2および第3の実施の形態において、他の構成は、前述した第1の実施の形態と同一であり、同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0046】その他、この発明は上述した実施の形態に限定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能である。例えば、フィンユニットにおけるフィン数は必要に応じて増減可能であるとともに、フィンの形状、材質等は種々選択可能である。
【0047】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明の収納容器によれば、外部容器に対して脱着自在なフィンユニットを備え、このファンユニットは、使用済燃料の収納作業時、および収納容器の搬送時には外部容器から取り外され、所定の貯蔵施設に搬送された後、外部容器に装着される。そのため、フィンユニットにおけるフィンを大型にした場合でも、収納作業および搬送作業に悪影響が及ぶことがなく、作業性を低下させることなく冷却効率の向上を図ることができ、使用済燃料を長期間に亘って安全に貯蔵可能な収納容器を得ることができる。
【出願人】 【識別番号】000006208
【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
【出願日】 平成12年9月12日(2000.9.12)
【代理人】 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外5名)
【公開番号】 特開2002−90495(P2002−90495A)
【公開日】 平成14年3月27日(2002.3.27)
【出願番号】 特願2000−276717(P2000−276717)