| 【発明の名称】 |
原子炉の冷却材ドレン設備 |
| 【発明者】 |
【氏名】宮川 明
【氏名】池田 真輝典
【氏名】中村 武則
【氏名】小林 正彦
【氏名】田中 信之
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| 【要約】 |
【課題】冷却材の漏えい等の緊急事態の発生時に、確実に早期ドレンを行うことができるようにして、ライナ板の腐食減肉量の抑制を図る。
【解決手段】液体金属を冷却材とする原子炉の冷却材流通系統に設けられ、配管2,6,8から冷却材をドレンタンク9,10に排出する冷却材ドレン設備である。ドレン管11,12,13に緊急時に開となる自動開閉弁14〜18を設ける。この自動開閉弁14〜18を、並列複数基のもの14a,14b〜18a,18bにより1組として構成し、この自動開閉弁14a,14b〜18a,18bをドレン管11,12,13に複数組、直列に配設する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 液体金属を冷却材とする原子炉の冷却材流通系統に設けられ、前記系統の機器または配管から前記冷却材をドレン管によりドレンタンクに排出する冷却材ドレン設備であって、前記ドレン管に緊急時に開となる自動開閉弁を設けたものにおいて、前記自動開閉弁を並列複数基のものにより1組として構成し、この自動開閉弁を前記ドレン管に複数組、直列に配設したことを特徴とする原子炉の冷却材ドレン設備。 【請求項2】 液体金属を冷却材とする原子炉の冷却材流通系統に設けられ、前記系統の機器または配管から前記冷却材をドレン管によりドレンタンクに排出する冷却材ドレン設備であって、前記ドレン管に緊急時に開となる自動開閉弁を設けたものにおいて、前記自動開閉弁を直列複数基のものにより1組として構成し、この自動開閉弁を前記ドレン管に複数組、並列に配設したことを特徴とする原子炉の冷却材ドレン設備。 【請求項3】 請求項1または2記載の原子炉の冷却材ドレン設備において、ドレン管をドレンタンクに近い配置の自動開閉弁の出口位置で統合させて一つのドレンタンクに連結し、または統合させずに各々別のドレンタンクに連結したことを特徴とする原子炉の冷却材ドレン設備。 【請求項4】 請求項3記載の原子炉の冷却材ドレン設備であって、ドレン管をドレンタンクに近い配置の自動開閉弁の出口位置で統合させずに各々別のドレンタンクに接続したものにおいて、統合しない前記ドレン管同士をそれらの自動開閉弁下流側位置で導通管により連結し、この導通管に別の自動開閉弁を設けたことを特徴とする原子炉の冷却材ドレン設備。 【請求項5】 請求項1から4までのいずれかに記載の原子炉の冷却材ドレン設備において、冷却材流通系統の異なる機器または配管のドレンノズルから垂下する2本のドレン管を管統合部により統合してドレンタンクに接続し、この2本のドレン管のうち冷却材排出が先に終了する一方のドレン管の前記ドレンノズルから前記管統合部までの高低差を、冷却材排出が遅れて終了する他方のドレン管の前記ドレンノズルから前記管統合部までの冷却材排出続時の圧力損失(水頭換算分)よりも大きく設定したことを特徴とする原子炉の冷却材ドレン設備。 【請求項6】 請求項1から4までのいずれかに記載の原子炉の冷却材ドレン設備において、冷却材流通系統の異なる機器または配管のドレンノズルから垂下する3本以上のドレン管を管統合部により統合してドレンタンクに接続し、これらのドレン管のうち冷却材排出が先に終了する1以上のドレン管の前記ドレンノズルから前記管統合部までの高低差を、冷却材排出が遅れて終了する他のドレン管の前記ドレンノズルから前記管統合部までの冷却材排出続時の圧力損失(水頭換算分)よりも大きく設定したことを特徴とする原子炉の冷却材ドレン設備。 【請求項7】 請求項1から6までのいずれかに記載の原子炉の冷却材ドレン設備において、ドレン管が接続される配管は、冷却材が流通する系統の余剰冷却材を常時ドレンタンクにオーバフローさせるためのオーバフロー系配管であることを特徴とする原子炉の冷却材ドレン設備。 【請求項8】 請求項1から7までのいずれかに記載の原子炉の冷却材ドレン設備において、冷却材流通系統の機器、配管またはドレンタンクに、冷却材の前記ドレンタンクへの緊急排出とともに前記機器、配管またはドレンタンクからカバーガスを開放するための配管および自動開閉弁を設けたことを特徴とする原子炉の冷却材ドレン設備。 【請求項9】 請求項1から8までのいずれかに記載の原子炉の冷却材ドレン設備において、ドレンタンクはその内部に貯溜される冷却材の液面レベルを測定するための液面計を備え、この液面計は液面計さやによって被覆するとともに、その液面計さやを介して前記ドレンタンクの上部壁に設けたノズル部に挿入設置し、かつ前記液面計の周囲に前記液面計さやとの間に隙間を形成するとともに、これら液面計と液面計さやとは前記ドレンタンクの上方への突出位置にシール部を有し、前記隙間は、万一の液面計さやの破損によりその隙間に侵入して上昇する冷却材を前記シール部から外部に流出する以前に凝固点まで降温して凝固するだけの上方突出長さに設定したことを特徴とする原子炉の冷却材ドレン設備。 【請求項10】 請求項1から9までのいずれかに記載の原子炉の冷却材ドレン設備において、ドレンタンクはその内部に貯溜される冷却材の温度を測定するための温度計を備え、この温度計は温度計さやによって被覆するとともに、その温度計さやを介して前記ドレンタンクの上部壁に設けたノズル部に挿入設置し、かつ前記温度計の周囲に前記温度計さやとの間に隙間を形成するとともに、これら温度計と温度計さやとは前記ドレンタンクの上方への突出位置にシール部を有し、前記隙間は、万一の液面計さやの破損によりその隙間に侵入して上昇する冷却材を前記シール部から外部に流出する以前に凝固点まで降温して凝固するだけの上方突出長さに設定したことを特徴とする原子炉の冷却材ドレン設備。 【請求項11】 請求項1から10までのいずれかに記載の原子炉の冷却材ドレン設備において、各ドレン管に設置される自動開閉弁の駆動部を、耐熱保護箱によって被覆したことを特徴とする原子炉の冷却材ドレン設備。 【請求項12】 請求項11記載の原子炉の冷却材ドレン設備において、耐熱保護箱に開口窓を設け、この開口窓に断熱性および伸縮性を有する閉止蓋を取付けたことを特徴とする原子炉の冷却材ドレン設備。 【請求項13】 請求項11記載の原子炉の冷却材ドレン設備において、耐熱保護箱に開口窓を設けるとともに、この開口窓に断熱性を有する閉止蓋を取付け、この閉止蓋は、高熱感知により閉動作する固定治具によって固定された常開型としたことを特徴とする原子炉の冷却材ドレン設備。 【請求項14】 請求項11記載の原子炉の冷却材ドレン設備において、耐熱保護箱に開口窓を設け、この開口窓に網を設置するとともに、その網に断熱性能を有する発泡式塗料を塗布したことを特徴とする原子炉の冷却材ドレン設備。 【請求項15】 請求項11記載の原子炉の冷却材ドレン設備において、自動開閉弁の保護箱を網によって被覆し、この網に断熱性を有する発泡式塗料を塗布したことを特徴とする原子炉の冷却材ドレン設備。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は液体金属冷却型原子炉の冷却系等に例えば非常用として設けられる冷却材排出のためのドレン設備に係り、特に一次冷却系、二次冷却系および補助系等に適用される原子炉の冷却材ドレン設備に関する。 【0002】 【従来の技術】液体金属冷却型原子炉、例えば高速炉においては、炉心を通過する液体ナトリウム等の一次冷却材を中間熱交換器で液体ナトリウム等の二次冷却材と熱交換させ、さらにこの二次冷却材を蒸発器で水と熱交換させて蒸気を発生させ、この蒸気でタービン等を駆動するようになっている。そして、二次冷却系等には系統配管での冷却材漏えい等の非常時に冷却材を同配管から排出するための冷却材ドレン設備が設けられている。 【0003】図33は、高速炉の二次冷却系に適用される従来の冷却材ドレン設備の例を示したものである。即ち、図示の高速炉の二次系には中間熱交換器1が備えられ、この中間熱交換器1で一次冷却材と熱交換された二次冷却材が送給用の配管2を通ってヘッダ3に送られ、このヘッダ3から分配管4を通して蒸気発生器5内に送られるようになっている。蒸気発生器5では、二次冷却材と水との熱交換によって蒸気が発生する。この蒸気発生器5で熱交換に供された二次冷却材は、出口側の配管6を通って循環ポンプ7に送られ、この循環ポンプ7から還流用の配管8を通って中間熱交換器1に戻されるようになっている。 【0004】各配管2,6,8には、二次冷却材を貯溜するためのドレンタンク9,10がそれらの配管2,6,8の底部から分岐したドレン管11,12,13を介して接続されており、ドレン管11,12,13の途中にはそれぞれ自動開閉弁14〜18が設けられている。そして、緊急時等においては各自動開閉弁14〜18が開となり、二次冷却系内の二次冷却材が自動的に各ドレンタンク9,10内に排出されるようになっている。 【0005】なお、循環ポンプ7は余剰の二次冷却材を収容できるオーバフロー空間7aを有しており、このオーバフロー空間7aは、循環ポンプ7の近傍に配置した二次冷却材受入れ用のオーバフローコラム19に、オーバーフロー管20を介して接続されている。これにより、循環ポンプ7内の二次冷却材の液位が所定液位以上となると、余分の二次冷却材はこのオーバフロー管20を通してオーバフローコラム19に送られるようになっている。このオーバフローコラム19と蒸気発生器5とにそれぞれオーバフロー管21,22が設けられ、これらのオーバフロー管21,22が一つのドレンタンク9に接続されている。 【0006】そして、オーバフローコラム19または蒸気発生器5内の二次冷却材の液位が所定液位以上となった場合に、余分な二次冷却材がオーバーフロー管21,22を介してドレンタンク9内に排出され、蒸気発生器5、オーバフローコラム19および循環ポンプ7内の二次冷却材の液位が所定液位に維持されるようになっている。 【0007】ところで、このような二次冷却系においては、タービン等の負荷側がトリップした場合に備えて空気冷却器23が設けられている。この空気冷却器23は二次冷却材を空気との熱交換によって冷却するもので、二次冷却材を通す放熱用の伝熱管23aを有する。この空気冷却器23の系統について説明すると、蒸気発生器5の上流側の配管2に開閉弁24が設けてあり、この配管2の開閉弁24上流側位置から流入側バイパス管25が分岐され、この流入側バイパス管25が空気冷却器23の伝熱管23aの一端側に接続されている。また、蒸気発生器5の下流側の配管6にも開閉弁26が設けてあり、この配管6の開閉弁26下流側位置から流出側バイパス管27が分岐接続されている。そして、この流出側バイパス管27が空気冷却器23の伝熱管23aの他端側に接続されている。なお、流出側バイパス管27の途中には、開閉弁28が設けられている。 【0008】そして、タービン等の負荷側でトリップが発生した場合には、流出側バイパス管27の開閉弁28が開となり、流入側バイパス管25および流出側バイパス管27を通して空気冷却器23に二次冷却材が流通し、空気冷却器23の伝熱管23aにおいて二次冷却材が空気と熱交換され、これにより炉心で発生した熱が最終的に排熱される。 【0009】なお、蒸気発生器5、オーバフローコラム19およびドレンタンク9,10内にもカバーガス空間が形成されており、これらのカバーガス空間は、互いにカバーガス配管29,30によって連結されている。そして、これら各機器のカバーガス空間には不活性ガスの封入、排気等が可能とされるとともに、通常運転時に1〜2kg/cm2の圧力のカバーがスが封入され、これにより冷却材ドレン時にはドレンタンク側から押し出されるガスを二次冷却系側に移送できるようになっている。 【0010】上述した二次冷却系の機器・配管は、一般的に空気雰囲気中に設置されるため、二次冷却材であるナトリウム等が万一外部に漏えいした場合には、雰囲気中の酸素と化学反応を起こして高熱を発し火災となる可能性が考えられる。このため、仮に漏えいが発生した場合には、漏えいの継続による火災の影響拡大を防止するために、ドレン管11〜13に設置した自動開閉弁14〜18が開となり、ドレンタンク9,10に二次冷却材が緊急に送られるようになっている。 【0011】また、各機器・配管が設置される建物の床内面には、漏えいするナトリウムを貯留又は移送できるように、ライナ(鋼製の受けパン)が設けられている。 【0012】図34は、ライナが設けられた建物の構成を例示している。この図34に示すように、上記発生器等のナトリウム機器31に接続されたナトリウム配管32が、建物33内にスリーブ34を介して挿通されており、これらの配管32が面する床面35に断熱材36を介してライナ37が設置されている。なお、ライナ37の端部はリッド38等で覆われている。 【0013】 【発明が解決しようとする課題】冷却系の機器又は配管が破損すると、自動開閉弁14〜18のいずれかが開不能となった場合には、当該部はドレンによる漏えい停止機能が達成できず、漏えいした冷却材が長時間ライナ37上に降りかかることとなり、この際に生じる冷却材の鋼材の化学反応によってライナ37が腐食減肉を起こすことから、ライナ37には腐食減肉を考慮した厚肉の鋼材を使用する必要があった。 【0014】また、漏えいの規模によっては、冷却材と空気中の酸素の化学反応によって、雰囲気温度が数百℃にも達することから、自動開閉弁14〜18を駆動するための図示しない弁駆動装置がその耐熱温度(一般に100℃〜200℃)を超え、それにより自動開閉弁14〜18の開閉に支障を生じる可能性が考えられる。 【0015】さらに、自動開閉弁14〜18が開動作できる場合であっても、ドレン系配管の流動抵抗、冷却材と入れ替わりにドレンタンクから冷却系に流れるカバーガスの流動抵抗によりドレン速度が制限されることから、大口径のドレン管およびカバーガス配管を設置する必要があった。また、ドレン管11,13は冷却材ドレンを合流させてドレンタンク9に導入するため、もし一方のドレン管からの冷却材ドレンが先行的に終了すると、終了したドレン管側から、ガスが流入し、残る一方のドレン流れが2相流となってドレン時間が延びる可能性がある。 【0016】本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、冷却材の漏えい等の緊急事態の発生時に、確実に早期ドレンを行うことができ、それによりライナ板の腐食減肉量の抑制を図ることができる原子炉の冷却材ドレン設備を提供することにある。 【0017】 【課題を解決するための手段】本発明は、原子炉の冷却系において、冷却材の漏えいが発生した際に確実にドレンを行うために、ドレン管の自動開閉弁を複数基設置した上で、ドレン管およびカバーガス配管の流動抵抗の抑制、ガス巻き込みによるドレン流量の低下を有効に抑制し、早期にドレンを終了させるとともに、冷却材の化学反応による雰囲気温度上昇に対して弁駆動部を適切に保護することにより、ドレン機能の信頼性を向上させ、早期かつ確実にドレンを終了させることにより、ライナ板の腐食減肉を大幅に低減させ、原子炉の信頼性向上および経済性向上を達成することを骨子とする。 【0018】すなわち、請求項1の発明は、液体金属を冷却材とする原子炉の冷却材流通系統に設けられ、前記系統の機器または配管から前記冷却材をドレン管によりドレンタンクに排出する冷却材ドレン設備であって、前記ドレン管に緊急時に開となる自動開閉弁を設けたものにおいて、前記自動開閉弁を並列複数基のものにより1組として構成し、この自動開閉弁を前記ドレン管に複数組、直列に配設したことを特徴とする。 【0019】請求項2の発明は、液体金属を冷却材とする原子炉の冷却材流通系統に設けられ、前記系統の機器または配管から前記冷却材をドレン管によりドレンタンクに排出する冷却材ドレン設備であって、前記ドレン管に緊急時に開となる自動開閉弁を設けたものにおいて、前記自動開閉弁を直列複数基のものにより1組として構成し、この自動開閉弁を前記ドレン管に複数組、並列に配設したことを特徴とする。 【0020】請求項3の発明は、請求項1または2記載の原子炉の冷却材ドレン設備において、ドレン管をドレンタンクに近い配置の自動開閉弁の出口位置で統合させて一つのドレンタンクに連結し、または統合させずに各々別のドレンタンクに連結したことを特徴とする。 【0021】請求項4の発明は、請求項3記載の原子炉の冷却材ドレン設備であって、ドレン管をドレンタンクに近い配置の自動開閉弁の出口位置で統合させずに各々別のドレンタンクに接続したものにおいて、統合しない前記ドレン管同士をそれらの自動開閉弁下流側位置で導通管により連結し、この導通管に別の自動開閉弁を設けたことを特徴とする。 【0022】請求項5の発明は、請求項1から4までのいずれかに記載の原子炉の冷却材ドレン設備において、冷却材流通系統の異なる機器または配管のドレンノズルから垂下する2本のドレン管を管統合部により統合してドレンタンクに接続し、この2本のドレン管のうち冷却材排出が先に終了する一方のドレン管の前記ドレンノズルから前記管統合部までの高低差を、冷却材排出が遅れて終了する他方のドレン管の前記ドレンノズルから前記管統合部までの冷却材排出続時の圧力損失(水頭換算分)よりも大きく設定したことを特徴とする。 【0023】請求項6の発明は、請求項1から4までのいずれかに記載の原子炉の冷却材ドレン設備において、冷却材流通系統の異なる機器または配管のドレンノズルから垂下する3本以上のドレン管を管統合部により統合してドレンタンクに接続し、これらのドレン管のうち冷却材排出が先に終了する1以上のドレン管の前記ドレンノズルから前記管統合部までの高低差を、冷却材排出が遅れて終了する他のドレン管の前記ドレンノズルから前記管統合部までの冷却材排出続時の圧力損失(水頭換算分)よりも大きく設定したことを特徴とする。 【0024】請求項7の発明は、請求項1から6までのいずれかに記載の原子炉の冷却材ドレン設備において、ドレン管が接続される配管は、冷却材が流通する系統の余剰冷却材を常時ドレンタンクにオーバフローさせるためのオーバフロー系配管であることを特徴とする。 【0025】請求項8の発明は、請求項1から7までのいずれかに記載の原子炉の冷却材ドレン設備において、冷却材流通系統の機器、配管またはドレンタンクに、冷却材の前記ドレンタンクへの緊急排出とともに前記機器、配管またはドレンタンクからカバーガスを開放するための配管および自動開閉弁を設けたことを特徴とする。 【0026】請求項9の発明は、請求項1から8までのいずれかに記載の原子炉の冷却材ドレン設備において、ドレンタンクはその内部に貯溜される冷却材の液面レベルを測定するための液面計を備え、この液面計は液面計さやによって被覆するとともに、その液面計さやを介して前記ドレンタンクの上部壁に設けたノズル部に挿入設置し、かつ前記液面計の周囲に前記液面計さやとの間に隙間を形成するとともに、これら液面計と液面計さやとは前記ドレンタンクの上方への突出位置にシール部を有し、前記隙間は、万一の液面計さやの破損によりその隙間に侵入して上昇する冷却材を前記シール部から外部に流出する以前に凝固点まで降温して凝固するだけの上方突出長さに設定したことを特徴とする。 【0027】請求項10の発明は、請求項1から9までのいずれかに記載の原子炉の冷却材ドレン設備において、ドレンタンクはその内部に貯溜される冷却材の温度を測定するための温度計を備え、この温度計は温度計さやによって被覆するとともに、その温度計さやを介して前記ドレンタンクの上部壁に設けたノズル部に挿入設置し、かつ前記温度計の周囲に前記温度計さやとの間に隙間を形成するとともに、これら温度計と温度計さやとは前記ドレンタンクの上方への突出位置にシール部を有し、前記隙間は、万一の液面計さやの破損によりその隙間に侵入して上昇する冷却材を前記シール部から外部に流出する以前に凝固点まで降温して凝固するだけの上方突出長さに設定したことを特徴とする。 【0028】請求項11の発明は、請求項1から10までのいずれかに記載の原子炉の冷却材ドレン設備において、各ドレン管に設置される自動開閉弁の駆動部を、耐熱保護箱によって被覆したことを特徴とする。 【0029】請求項12の発明は、請求項11記載の原子炉の冷却材ドレン設備において、耐熱保護箱に開口窓を設け、この開口窓に断熱性および伸縮性を有する閉止蓋を取付けたことを特徴とする。 【0030】請求項13の発明は、請求項11記載の原子炉の冷却材ドレン設備において、耐熱保護箱に開口窓を設けるとともに、この開口窓に断熱性を有する閉止蓋を取付け、この閉止蓋は、高熱感知により閉動作する固定治具によって固定された常開型としたことを特徴とする。 【0031】請求項14の発明は、請求項11記載の原子炉の冷却材ドレン設備において、耐熱保護箱に開口窓を設け、この開口窓に網を設置するとともに、その網に断熱性能を有する発泡式塗料を塗布したことを特徴とする。 【0032】請求項15の発明は、請求項11記載の原子炉の冷却材ドレン設備において、自動開閉弁の保護箱を網によって被覆し、この網に断熱性を有する発泡式塗料を塗布したことを特徴とする。 【0033】 【発明の実施の形態】以下、本発明に係る原子炉の冷却材緊急ドレン設備設備の実施の形態を図1〜図32に基づいて説明する。 【0034】第1実施形態(図1)図1は、本発明の第1実施形態として、高速炉のドレン設備における二次冷却系を示す系統図である。なお、従来例と同一または対応する部位には、図33と同一の符号を付して説明する。また、建屋構成については図34に示したものと同様であるから、同図をそのまま参照する。 【0035】本実施形態では、図示しない高速炉の一次冷却系を流れる一次冷却材との熱交換を行うための熱交換器1を備え、この中間熱交換器1で一次冷却材と熱交換された二次冷却材が送給用の配管2を通ってヘッダ3に送られ、このヘッダ3から分配管4を通して蒸気発生器5内に送られるようになっている。蒸気発生器5では二次冷却材と水との熱交換によって蒸気が発生する。この蒸気発生器5で熱交換に供された二次冷却材は出口側の配管6を通って循環ポンプ7に送られ、循環ポンプ7から還流用の配管8を通って中間熱交換器1に戻される。 【0036】また、循環ポンプ7は余剰の二次冷却材を収容できるオーバフロー空間7aを有しており、このオーバフロー空間7aは、循環ポンプ7の近傍に配置した二次冷却材受入れ用のオーバフローコラム19に、オーバーフロー管20を介して接続されている。これにより、循環ポンプ7内の二次冷却材の液位が所定液位以上となると、余分の二次冷却材はこのオーバフロー管20を通してオーバフローコラム19に送られるようになっている。そして、このオーバフローコラム19と、蒸気発生器5とに、それぞれオーバフロー管21、22が設けられ、これらのオーバフロー管21,22が一つのドレンタンク9に接続されている。 【0037】これにより、オーバフローコラム19または蒸気発生器5内の二次冷却材の液位が所定液位以上となった場合に、余分な二次冷却材がオーバーフロー管21,22を介してドレンタンク9内に排出され、蒸気発生器5、オーバフローコラム19および循環ポンプ7内の二次冷却材の液位が所定液位に維持されるようになっている。 【0038】ところで、このような二次冷却系には、タービン等の負荷側がトリップした場合に備えて空気冷却器23が設けられている。この空気冷却器23は二次冷却材を空気との熱交換によって冷却するもので、二次冷却材を通す放熱用の伝熱管23aを有する。この空気冷却器23の系統について説明すると、蒸気発生器5の上流側の配管2に開閉弁24が設けてあり、この配管2の開閉弁24上流側位置から流入側バイパス管25が分岐され、この流入側バイパス管25が空気冷却器23の伝熱管23aの一端側に接続されている。また、蒸気発生器5の下流側の配管6にも開閉弁26が設けてあり、この配管6の開閉弁26下流側位置から流出側バイパス管27が分岐接続されている。そして、この流出側バイパス管27が空気冷却器23の伝熱管23aの他端側に接続されている。なお、流出側バイパス管27の途中には、開閉弁28が設けられている。 【0039】そして、タービン等の負荷側でトリップが発生した場合には、流出側バイパス管27の開閉弁28が開となり、流入側バイパス管25および流出側バイパス管27を通して空気冷却器23に二次冷却材が流通し、空気冷却器23の伝熱管23aにおいて二次冷却材が空気と熱交換され、これにより炉心で発生した熱が最終的に排熱される。 【0040】なお、蒸気発生器5、ポンプオーバフローコラム19およびドレンタンク9,10内にもカバーガス空間が形成されており、これらのカバーガス空間は、互いにカバーガス配管29,30によって連結されている。そして、これら各機器のカバーガス空間には不活性ガスの封入、排気等が可能とされるとともに、通常運転時に1〜2kg/cm2の圧力のカバーがスが封入され、これにより冷却材ドレン時にはドレンタンク側から押し出されるガスを二次冷却系側に移送できるようになっている。 【0041】このような構成において、二次冷却材送給用の配管2および戻し用の配管3,6の底部に、ドレン管11,12,13がそれぞれ接続されて垂下している。そして、これらのドレン管11〜13のうち、配管2および配管6に接続されたドレン管11,13は下端側で互いに統合されて第1のドレンタンク9に連結されており、また配管6に接続されたドレン管12は、単独で第2のドレンタンク10に連結されている。なお、オーバフローコラム19および蒸気発生器5からそれぞれ導かれたオーバフロー配管21,22はそれぞれ開閉弁を有し、これらのオーバフロー配管21,22も互いに統合されて第1のドレンタンク9に連結されている。 【0042】そして、本実施形態においては、各ドレン管11,12,13にそれぞれ緊急時に開となる自動開閉弁14〜18が設けられている。すなわち、互いに統合するドレン管11,13には、それらが接続される各配管2,8から統合部(A点)までの間の垂下部分にそれぞれ自動開閉弁14,16が設けられるとともに、統合部(A点)からドレンタンク9までの途中部分に自動開閉弁17が設けられている。これらの自動開閉弁14,16,17は、並列2基の自動開閉弁(弁要素)14a,14b、16a,16b、17a,17bにより、それぞれ1組として構成されている。これにより、各ドレン管11,13には統合部(A点)の前後を合せて、それぞれ並列2基構成の自動開閉弁14,16と17とが2組ずつ直列に配設されている。 【0043】また、二次冷却材戻し用の上流側の配管6に接続された別のドレン管12にも、それが接続される各配管6からドレンタンク10までの間の垂下部分に上流側の自動開閉弁15と下流側の自動開閉弁18とが設けられている。これらの自動開閉弁15,18も、並列2基の自動開閉弁(弁要素)15a,15b、18a,18bによりそれぞれ1組として構成され、これによりドレン管12にも並列2基構成の自動開閉弁15,18が2組、直列に配設されている。 【0044】なお、各機器・配管が設置される建物の床内面には、図33に示したように、漏えいするナトリウム等の冷却材を貯留又は移送できるように、ライナ板37が設けられている。 【0045】このような構成によると、緊急時にドレン管11,12,13の自動開閉弁14〜18を開操作することにより、二次冷却系内の二次冷却材を各ドレンタンク9,10内に確実に排出することができる。すなわち、二次冷却系の機器・配管は、一般的に空気雰囲気中に設置されるため、二次冷却材であるナトリウム等が万一外部に漏えいした場合には、雰囲気中の酸素と化学反応を起こして高熱を発し火災となる可能性が想定されるが、仮に漏えいが発生した場合、ドレン管11〜13に設置した自動開閉弁14〜18が開となり、ドレンタンク9,10に二次冷却材が緊急に送られる。 【0046】この場合、本実施形態では、二次冷却系の各配管2,6,8の底部にドレン管11〜13が接続され、これらのうちドレン管11には並列2基の自動開閉弁14a,14b、17a,17bが直列に、またドレン管13には並列2基の自動開閉弁16a,16b,17a,17bが直列に、さらにドレン管12には並列2基の自動開閉弁15a,15b、18a,18bが直列に、それぞれ設置されているため、万一自動開閉弁14a〜18bの各組の任意の1弁が開とならない場合でも他方の弁を開とすることができるので、各ドレン管11〜13の管路は確実にドレンタンク9,10に導通され、冷却材排出が可能となる。また、並列構成の各自動開閉弁14a〜18bを同一容量とすれば、対をなすいずれか一方の自動開閉弁14a〜18bが開不能となった場合でも、他方を開とすることにより所定時間で冷却材排出を可能とすることができる。 【0047】したがって、本実施形態によれば、冷却材の漏えい等の緊急事態の発生時に、確実かつ早期に冷却材ドレンを行うことができ、それによりライナ板の腐食減肉量の抑制、あるいは漏えいの継続による火災の影響拡大の防止を図ることができる。 【0048】なお、本実施形態においては、冷却材送給用配管2が、下流側の戻し用配管8よりも長い構成となっているため、両配管2,8のドレン管11,13で同時に冷却材排出が行われる場合には、相対的に短い戻し用配管8のドレン管13が早期にドレン終了となるが、両ドレン管11,13の統合部(A点)と、配管2とドレン管11との分岐点(B点)との高低差Ho(m)は、ドレン管11から単独でドレンを行ったと仮定した場合のそのドレン管11に発生する圧力損失のうち、A点〜B点間の全長に対する圧力損失分(水頭換算分)をΔPo(m)とした時、Ho>ΔPoを満足する位置となっている。 【0049】これにより、例えば一方のドレン管13を介して配管8部分の冷却材排出が先に終り、他方のドレン管11を介して配管2部分の残りの冷却材排出が行われる場合であっても、一方のドレン管13からガスを巻き込んで他方のドレン管11の排出流量が低下することはない。例えばHoがΔPoの1/2しかない場合には、ドレン流量は1/2に対応して0.7倍に低下することになるが、本実施形態ではそのようなことがない。 【0050】なお、以上の第1実施形態では、各ドレン管に対して並列2基構成の自動開閉弁を直列に2組配設した場合について説明したが、並列構成数および直列配置組数については、2以上の任意の複数とすることが可能である。また、ドレン管統合部(A点)でのガス巻き込みを防止する高低差の取り方については、図示しないが3本以上のドレン管を統合させた場合も同様である。 【0051】第2実施形態(図2)図2は、本発明の第2実施形態を示す系統図である。 【0052】本実施形態も前述した第1実施形態と同様に、高速炉のドレン設備における二次冷却系についてのもので、ドレン管に緊急時に開となる自動開閉弁を設けたものであるが、自動開閉弁を直列複数基のものにより1組として構成し、この自動開閉弁をドレン管に複数組、並列に配設した点が第1実施形態と異なる。 【0053】すなわち、図2に具体的に示すように、本実施形態でも第1実施形態と同様に構成された各ドレン管11,12,13に、それぞれ緊急時に開となる自動開閉弁14〜18が設けられ、そのうち互いに統合するドレン管11,13については、第1実施形態と同様に、それらが接続される各配管2,8から統合部(A点)までの間の垂下部分にそれぞれ自動開閉弁14,16が設けられるとともに、統合部(A点)からドレンタンク9までの途中部分に自動開閉弁17が設けられている。そして、これらの自動開閉弁14,16は、並列2基の自動開閉弁(弁要素)14a,14b、16a,16bにより、それぞれ1組として構成されている。これにより、各ドレン管11,13には統合部(A点)の前後を合せて、それぞれ並列2基構成の自動開閉弁14,16と17とが2組ずつ直列に配設されている。 【0054】これに対し、二次冷却材戻し用の上流側の配管6に接続された別のドレン管12については、それが接続される各配管6からドレンタンク10までの間の垂下部分に自動開閉弁15,18が設けられているが、これらの自動開閉弁15,18の構成が第1実施形態と異なる。すなわち、ドレン管12は途中まで1本管12aの構成となっているが、途中で2つの分岐管部12b、12cに分かれ、そのうち一方の分岐管部12bには直列2基構成の自動開閉弁(弁要素)15a,15bが設けられ、他方の分岐管部12cにも直列2基構成の自動開閉弁(弁要素)18a,18bが設けられ、これにより自動開閉弁15,18は直列2基構成のものにより2組、並列に配設された構成となっている。 【0055】なお、他の構成については第1実施形態と同様であるから、説明を省略する。 【0056】このような構成の第2実施形態によると、ドレン管11,13については第1実施形態と同様の作用が行われる。また、ドレン管12については、直列2基の自動開閉弁15a,15b、18a,18bが並列に設置されているので、各自動開閉弁15,18のいずれかの弁が開とならない場合であっても、他方の弁を開とすることにより冷却材排出が可能となる。 【0057】したがって、本実施形態によっても、冷却材の漏えい等の緊急事態の発生時に、確実かつ早期に冷却材ドレンを行うことができ、それによりライナ板の腐食減肉量の抑制、あるいは漏えいの継続による火災の影響拡大の防止を図ることができる。 【0058】なお、本実施形態においても、各ドレン管に対して並列または直列の2基構成の自動開閉弁を直列または並列に2組配設した場合について説明したが、これらの基数、配列数については2以上の任意の複数とすることが可能である。 【0059】第3実施形態(図3)図3は、本発明の第3実施形態を示す系統図である。 【0060】本実施形態も基本的な構成については前記第1実施形態と同様であるが、ドレン管12をドレンタンクに近い配置の自動開閉弁18a,18bの出口位置で統合させずに別のドレン管12d,12eとして、それぞれ異るドレンタンク10a,10bに接続し、その統合しないドレン管12d,12e同士をそれらの自動開閉弁下流側位置で導通管(タイライン)12fにより連結し、この導通管12fに別の自動開閉弁18cを設けた点が異なる。その他の構成については、第1実施形態と同様であるから、図3に図1と同一の符号を付して説明を省略する。 【0061】このような構成の本実施形態によると、ドレン管12のタンクに近い部位に設けた自動開閉弁18a,18b,18cの任意の1弁が開とならない場合であっても、ドレン管12の管路は確実に二つのドレンタンク10a,10bに導通され、ドレンが可能となる効果が得られる。これにより、前記第1実施形態と同様の効果が奏されることに加え、1基当たりのドレンタンク構成を小型化できるとともに、タイライン12fの統合点からドレンタンク10a,10bまでのドレン管12d,12eが長い場合でも、各ドレンタンク10a,10bへのドレン流量を約1/2ずつに配分できるため、当該部の圧力損失を小さくすることができ、これにより自動開閉弁故障時においても冷却材排出時間の遅延を防止することができる。 【0062】第4実施形態(図4)図4は、本発明の第4実施形態を示す系統図である。 【0063】本実施形態も基本的な構成については前記第1実施形態と同様であるが、ドレン管11とドレン管13とを統合させず、一方のドレン管11はドレンタンク9に独立で連結し、他方のドレン管13はオーバフロー管21,22と統合してドレンタンク9に連結した点が異なる。そして、一方の独立したドレン管11には、並列2基構成の2組の自動開閉弁14(14a,14b)、17(17a,17b)が直列に設けられ、また他方のドレン管13にはオーバフロー配管21,22との統合部(C点)の上流側に、並列2基構成の2組の自動開閉弁16(16a,16b)、41(41a,41b)が直列に設けられている。 【0064】また、ドレン管13とオーバフロー配管21,22との統合部(C点)と、配管8とドレン管13との分岐点(D点)との高低差H1(m)は、ドレン管13から単独でドレンを行ったと仮定した場合のドレン管13の圧力損失(水頭換算分)のうち、C点〜D点までの圧力損失分をΔP1(m)とした時、H1>ΔP1を満足する位置となっている。 【0065】その他の構成については、第1実施形態と同様であるから、図3に図1と同一の符号を付して説明を省略する。 【0066】このような構成の第4実施形態によっても、第1実施形態と同様に、並列構成の自動開閉弁14a,14b、17a,17b、16a,16b、41a,41bの各一方の1弁が開とならない場合であっても、上記の各ドレン管11,13の管路が確実にドレンタンク9に導通され、緊急時等の冷却材排出が可能となる。また、並列に設置された各自動開閉弁14a,14b、17a,17b、16a,16b、41a,41bを同一容量とすることにより、いずれの自動開閉弁が開不能となった場合でも所定時間での冷却材排出を可能とすることができる。 【0067】また、ドレン管13はドレン管11と統合することなく、オーバフロー配管21,22に統合されているので、これらのオーバフロー配管21,22がドレン管として兼用でき、ドレン管設置数を削減することも可能となる。また、ドレンタンク9に対して2本の独立したドレン管11,13により冷却材排出が行われるので、ドレン時間の短縮も可能となる。さらに、オーバフロー配管21,22には常時、冷却材戻し用の配管6,8の冷却材とほぼ同一温度の冷却材が流通しているため、冷却材漏えい時の緊急ドレンの際にも、オーバフロー系には通常運転時と同一温度の冷却材が排出されるため、ドレンタンクノズルへの熱過渡を緩和することができる。 【0068】さらにまた、ドレン管13とオーバフロー配管21,22との統合部(C点)と、配管8とドレン管13との分岐点(D点)との高低差H1(m)は、ドレン管13から単独で冷却材排出を行ったと仮定した場合のドレン管13の圧力損失(水頭換算分)のうち、C点〜D点までの圧力損失分をΔP1(m)とした時、H1>ΔP1を満足する位置となっているので、ドレン管13から配管8部分の冷却材排出を行う場合に、オーバフロー管21,22からガスを巻き込んでドレン流量が低下することはない。 【0069】第5実施形態(図5)図5は、本発明の第5実施形態を示す系統図である。 【0070】本実施形態は第4実施形態と略同様のドレン管構成を有するものであるが、冷却材戻し用配管6の循環ポンプ7前後流位置の2箇所にドレン管13,42を接続し、これらのドレン管13,42を統合(E点)した後にオーバフロー管21,22と統合(F点)した点が異なる。そして、これらの各ドレン管13,42には、オーバフロー管21,22との統合部(F点)の上流側に並列2基構成の自動開閉弁16(16a,16b)、43(43a,43b)がそれぞれ設けられるとともに、統合部の下流側に並列2基構成の自動開閉弁41(41a,41b)が設けられている。他の構成については、第4実施形態と同様であるから、図5に図4と同一符号を付して説明を省略する。 【0071】このような構成の第5実施形態によると、配管8の循環ポンプ7上流側においてドレン管42を分岐したことにより、二次冷却系の中でも冷却材の容積が大きくなる蒸気発生器5周りの排出を早期に行うことができる効果が付加される。 【0072】なお、ドレン管13とドレン管42との統合部(E点)の設置高さ、またドレン管13,42の統合後のオーバフロー配管21,22との統合部(F点)の設置高さ設定については、第4実施形態と同様である。 【0073】第6実施形態(図6)図6は、本発明の第6実施形態を示す系統図である。 【0074】本実施形態は第4実施形態と同様のドレン管構成を有するものであるが、カバーガス配管30から大気開放のためのガス放出配管44を分岐接続し、このガス放出配管44に2基並列構成の放出ガス制御用の自動開閉弁45a,45bを設置したものである。他の構成については、第4実施形態と同様であるから、図6に図4と同一符号を付して説明を省略する。 【0075】このような構成の第6実施形態によると、冷却材排出時におけるカバーガス配管30でのガス流量を減少させ、カバーガス配管30でのガス流動による圧力損失を低減することができる。 【0076】すなわち、冷却材送給用の配管に2に接続したドレン管11、および冷却材戻し用の下流側配管8に接続したドレン管13から、それぞれ冷却材をドレンタンク9に排出し、冷却材戻し用の上流側配管6に接続したドレン管12から冷却材を別のドレンタンク10に排出する場合には、これら冷却材と同一容量のガスが各ドレンタンク9,10から押し出され、二次冷却系側に移行する。 【0077】この際、ドレンタンク9からのカバーガス流量をV1、ドレンタンク10からのカバーガス流量をV2とすると、カバーガスの放出を行わない場合には、カバーガス配管30の流量V3は、【数1】V3=V1+V2となる。 【0078】一方、本実施形態ではガス放出配管44を介して流量V4でガスを放出することにより、カバーガス配管30に流れるガス流量V3は、【数2】V3=V1+V2−V4となり、カバーガス配管30を介して流れるガス流量が減少し、カバーガス配管30でのガス流動による圧力損失が減少する。カバーガス配管30の圧力損失が大きい場合には、二次冷却系側の圧力が低く、ドレンタンク9,10側の圧力が高くなるため、ドレン流量を減少させる要因となることから、上記のカバーガス放出はドレン流量の減少を抑制する方向に働く。 【0079】また、二次冷却系、ドレンタンク9,10を含めて系統全体が減圧されるため、系統内と大気との圧力差がなくなり、ドレン終了までの間の漏えい率の低減にもつながる。 【0080】第7実施形態(図7〜図11)本実施形態は、ドレンタンクに冷却材の液面レベル測定用の液面計を備えた原子炉の冷却材ドレンについてのものであり、図7はそのドレン設備の全体構成を示す系統図である。図8はドレンタンクへの液面計の取付け構成を示す部分拡大図であり、図9はさらに図8のG部を抽出して示す拡大図である。図10および図11は変形例を示すものであり、それぞれ図8および図9に対応する。 【0081】なお、本実施形態では液面計の取付け構成を第1実施形態で示したドレン設備系統に適用した場合を例示しており、系統の全体構成については図7に図1と同一の符号を付して説明を省略する。なお、本実施形態は第2〜第6実施形態の系統にも適用できることは勿論である。 【0082】図7に示すように、各ドレンタンク9,10の内部にそれぞれ縦長棒状の液面計50,51が挿入され、この各液面計50,51の上端側がドレンタンク9,10に同様の取付け構成によって固定されている。なお、以下の説明では代表的に一方のドレンタンク9への液面計50の取付け構成について述べる。 【0083】図8に示すように、ドレンタンク9の上部壁には一体に立上がる筒状壁により液面計挿入用のノズル52が開設されており、このノズル52の上端にノズルフランジ53が形成されている。液面計50は、縦長筒状の液面計さや55に収納された状態で、このノズルフランジ53に固定されている。すなわち、液面計50は縦長棒状体の内部に図示しないコイルを有し、液面計さや55の外部の液面レベル60に応じた電気出力が得られる構成のものであり、この液面計50の上端側に鍔57が突設されている。液面計さや55は、上端開口かつ下端閉塞の縦長筒状のものであり、液面計50の周囲を一定の隙間をあけた状態で被覆しており、この液面計さや55の外周側には、ノズルフランジ53に搭載してノズル52を閉塞する大径フランジ状の蓋54と、この蓋54の上方の一定高さL位置から突出して液面計50の鍔57を当接支持できる液面計さやフランジ56とが一体に設けられている。そして、ノズルフランジ53と液面計さや55の蓋54との接合部、および液面計さやフランジ56と液面計50の鍔57とは、それぞれ機密シール状態でボルト等により締結固定され、液面計50および液面計さや55の下端部は、ドレンタンク9の内底部傍まで挿入されている。 【0084】上述したノズルフランジ53と液面計さや55の蓋54との接合面は、タンク9内の上部カバーガス空間と外部雰囲気との境界58となっており、この境界8には、図示しないが気密性の良好なOリングがシール材として設置されている。また、液面計さやフランジ56と液面計50の鍔57との接合面は、液面計さや55の内部空間と外部雰囲気との境界59となっており、この境界59は直接ドレンタンク9内と連通していないので通常使用時においては密封性の要求はないが、万一液面計さや55に破損が生じて冷却材が液面計50と液面計さや55との隙間に侵入して上昇したとしても液面計さや55内部のガスが完全に抜けきるまでに十分な時間を確保するに足る気密性が得られるように、これら液面計さやフランジ56と液面計50の鍔57との両接触面は表面仕上げが施してある。 【0085】図9は、液面計50と液面計さや55との間の隙間の幅d、および液面計さや55の周壁の肉厚t等についての詳細を説明するため、上記の接合部をさらに拡大して示したものである。この図9に示すように、万一液面計さや55に破損が生じて冷却材の上記が液面計50との隙間を上方に浸入してきたとしても、液面計50との接続部である境界59から外部に流出する以前に、冷却材が凝固点まで降温して凝固するように、ドレンタンク9への取付け部である蓋54から液面計50との接続部である液面計さやフランジ56までの突出し部分において、さや部分の温度が例えばナトリウム凝固点(約98℃)を十分下回るに足りる、液面計50との隙間幅dに応じたさや肉厚tおよび突出長さLを確保してある。 【0086】これにより、液面計さや55に万一の破損が生じても、液面計さや55と液面計50との隙間を上昇してきたナトリウム等の冷却材は、ノズル蓋54と液面計さやフランジ56との間で凍結し、液面計50との接続部である境界59にまで到達することがなくなり、この境界59から外方に流出することが防止される。 【0087】すなわち、本実施形態によれば、液面計50の周囲と液面計さや55との間に隙間が形成され、液面計50と液面計さや55とはドレンタンク9の上方への突出位置にシール部が設けられ、その隙間は万一の液面計さや55の破損によりその隙間に侵入して上昇する冷却材をシール部から外部に流出する以前に凝固点まで降温して凝固できる上方突出長さに設定したので、基体冷却材がシール部から外方に流出することが防止でき、それにより安全性確保が図れるという効果が奏される。 【0088】次に、図10および図11により液面計50の取付け構成についての変形例を説明する。図10は前述した図8に対応する拡大図であり、図11は図10のH部拡大図である。 【0089】これらの図に示すように、この変形例では、液面計さや55のドレンタンク9への取付け部であるノズル蓋54から、液面計50との接続部である液面計さやフランジ56までの突出部分に、フィン構造63が設けられている。 【0090】これにより、フィン構造63を設けない場合と比較して、当該突出部分の放熱能力がより一層向上し、万一液面計さや55に破損が生じて冷却材蒸気が隙間に浸入してきたとしても、より素早く凝固点まで降温し、凍結することが可能となる。このため、外部への冷却材漏洩防止がより確実なものとなる。 【0091】また、図11に示すように、この変形例では液面計さやフランジ部56と液面計50の鍔57との接続面にシール材として、Oリング64が設けられている。 【0092】これにより、シール材を設置しない場合と比較して、液面計さや55の内部空間と外部雰囲気との境界59の密封性がより一層向上する。したがって、万一液面計さや55に破損が生じて冷却材が隙間に浸入してきたとしても、当該さや内部のガスの漏出および冷却材液面の上昇がより一層抑制され、冷却材が凝固点まで降温し、凍結する相変化を助長する効果が得られる。このため、外部への冷却材漏洩防止がより確実なものとなる。 【0093】なお、以上の説明では、シール材としてOリング64を例に示したが、密封性が維持できればシート状のパッキン・ガスケットであっても同等の効果が得られる。 【0094】また、以上の実施形態においては、液面計さや55と液面計50の接続部構造としてフランジ構造を例に示したが、PTネジ構造を採用した場合にも同様の効果が得られる。また、この場合の密封性向上の手段としては、シールテープを挿入することで、フランジ構造にOリングないしシート状のパッキン・ガスケットを設置した場合と同等の効果が得られる。 【0095】第8実施形態(図12)本実施形態は、ドレンタンク内に流入する可能性のある冷却材の温度を測定するため、温度計をドレンタンクに設置する構成についてのものであり、図12はその系統構成図である。なお、本実施形態においても、温度計の取付け構成を第1実施形態で示したドレン設備系統に適用した場合を例示しており、系統の全体構成については、図12に図1と同一の符号を付して説明を省略する。なお、本実施形態も第2〜第6実施形態の系統に適用できることは勿論である。 【0096】図12に示すように、本実施形態では、ドレンタンク9,10内のタンク内ナトリウム温度を測定するための温度計61,62が、それぞれドレンタンク9,10に設置されている。 【0097】これらの温度計61,62のドレンタンク9,10への取付け構成については、前記第7実施形態を示した図8〜図11の液面計50,51の取付け構成と略同様である。すなわち、前述した液面計50,51を温度計61,62に置換し、かつ前述した液面計さや55を温度計さやとして置換するものである。 【0098】本実施形態においても、液面計さやの場合と同様に温度計さやの突出部分の温度がナトリウム凝固点(約98℃)を十分下回るに足りるように、温度計との隙間幅に応じたさや肉厚および突出長さを確保する構成されている。 【0099】このような構成により、温度計さやに万一の破損が生じても、さや内部に浸入してきたナトリウムは、当該部分で凍結し、温度計本体と温度計さやとの接続部にまで到達することがなくなり、その外部に流出することが防止される。 【0100】なお、本実施形態における温度計61,62の取付け構成としては、第7実施形態における変形例も含めた全ての構成が適用でき、それにより同様の効果が得られるものである。 【0101】第9実施形態(図13,図14)本実施形態は、ドレン管に設置される自動開閉弁の駆動部を、耐熱保護箱によって被覆した構成についてのものである。図13は本実施形態の構成を示す断面図であり、図14は図13の側断面図である。 【0102】これらの図に示すように、本実施形態では、自動開閉弁102aの駆動部102bを耐熱保護箱101aによって被覆保護する構成となっている。耐熱保護箱101aは例えば直方体状のものであり、天板103、底板104および各側板105を備え、これらの各板103,104,105の縁部が取付治具106によって分解可能に接合して組立てられている。 【0103】各天板103、底板104および側板105は、それぞれ最外側に配された外装板107と、これらの内側に間隔をあけて配された内装板108と、これらの間に充填された断熱材109とによって構成されている。 【0104】このような構成の本実施形態によれば、ナトリウム等の冷却材が万一の想定として、外部に漏えいし、雰囲気中の酸素との化学反応によって雰囲気温度が高温となる場合においても、自動開閉弁102aの駆動部102bが耐熱保護箱101aにより断熱保護されるため、冷却剤を排出するための自動開閉弁102aの機能を維持することができる。 【0105】また、耐熱保護箱101aを分解可能な構成としたことから、自動開閉弁102aの駆動部102bおよび耐熱保護箱101aの点検時等において、分解および組立により効率よく作業することができ、それにより作業効率の向上が図れるとともに、既設の自動開閉弁に対しても容易に適用することが可能となる。 【0106】第10実施形態(図15,図16)本実施形態も、ドレン管に設置される自動開閉弁の駆動部を、耐熱保護箱によって被覆した構成についてのものである。図15は本実施形態の構成を示す断面図であり、図16は図15の側断面図である。 【0107】これらの図に示すように、本実施形態の耐熱保護箱101bは、前記の第9実施形態で説明した耐熱保護箱101aの側板103を曲げ、円筒状に形成したものである。すなわち、本実施形態でも、自動開閉弁102aの駆動部102bを耐熱保護箱101aによって被覆保護するものであるが、その耐熱保護箱101aは円筒体として構成され、例えば円板状の天板103および底板104と、その周囲に接合される割筒状の側板105とを備え、これらの各板103,104,105の縁部が取付治具106によって分解可能に接合して組立てられている。 【0108】天板103、底板104および側板105は、第9実施形態と同様に、それぞれ最外側に配された外装板107と、これらの内側に間隔をあけて配された内装板108と、これらの間に充填された断熱材109とによって構成されている。 【0109】本実施形態によれば、第9実施形態と同様の効果に加え、耐熱保護箱101bの形状を円筒とすることにより、冷却材(ナトリウム等)の外部漏えい時の設置室内の雰囲気圧力上昇に対する強度が高くなるとともに、その形状により耐熱保護箱外101bから駆動部102bまでの距離が各方向で同程度となるため、駆動部102b各部の温度差を抑制する効果が奏される。 【0110】第11実施形態(図17〜図19)本実施形態は、第9実施形態および第10実施形態における耐熱保護箱に開口窓を設け、この開口窓に断熱性および伸縮性を有する閉止蓋を取付けた構成についてのものである。 【0111】図17は、第9実施形態(図13,図14)の耐熱保護箱101aに本実施形態を適用した場合を示す斜視図であり、図18は、第10実施形態(図15,図16)の耐熱保護箱101aに本実施形態を適用した場合を示す斜視図である。 【0112】これらの図に示すように、本実施形態の耐熱保護箱101a,101bは、一側面110に開口窓111を有し、この開口窓111に断熱性および伸長性のある例えば蛇腹状の閉止蓋112が設けられ、この閉止蓋112はガイド溝114に沿って開閉可能に設けられている。閉止蓋112は、常時は収縮して開口窓111を開状態とし、非常時にガイド溝114に沿って伸長し、開口窓111を機密に閉止するようになっている。 【0113】図19(a),(b),(c)は、それぞれ閉止蓋112についての異なる構成例(112a,112b,112c)を示す拡大図である。 【0114】図19(a)の閉止蓋112aは、形状記憶金属からなる蓋本体15と断熱材113からなる2層構造となっており、通常の雰囲気温度環境下においては収縮状態に設定され、蛇腹が収縮した形状をなしている。この閉止蓋112aは、雰囲気温度が高温となった場合に、所定の温度を越えると前記の溝114に沿って断熱材113とともに伸長し、開口窓111を塞ぎ、耐熱保護箱101a,101b内への熱の侵入を抑制する作用を行う。 【0115】図19(b)の閉止蓋112bは、全体として3層構造とされており、異種金属A、Bを接合した2層構造の蓋本体15a,15bと、断熱材113とからなっている。この閉止蓋112bの耐熱保護箱外側に面した金属Aからなる蓋本体115aは、内側に面する金属Bからなる蓋本体115bよりも熱膨張率が大きい材質によって構成され、通常の雰囲気温度環境下においては収縮した蛇腹形状となっている。そして、雰囲気温度が高温となった場合には、前記の溝114に沿って断熱材113とともに伸長し、開口窓111を塞ぎ、耐熱保護箱101a,101b内への熱の侵入を抑制する作用を行う。 【0116】図19(c)の閉止蓋112cは、金属製のベローズからなる蓋本体116と、その耐熱保護箱内側の面に接合された断熱材113とによって構成され、通常の雰囲気温度環境下においては収縮した蛇腹形状となっており、雰囲気温度が高温となった場合に、ベローズからなる蓋本体116内の気体の熱膨張により、前記の溝114に沿って断熱材113とともに伸長し、開口窓111を塞ぎ、耐熱保護箱内への熱の侵入を抑制する作用を行う。 【0117】以上の構成を有する本実施形態によれば、万一ナトリウム等の冷却材が外部に漏えいして雰囲気温度が高温となった場合に、温度変化により自動的に開口窓111が閉止蓋112(112a,112b,112c)によって閉止され、耐熱保護箱101(101a,101b)内への熱の侵入を抑制する効果が奏される。また、通常運転時には耐熱保護箱101(101a,101b)が開状態となっているので、自動開閉弁からの熱伝導によって受けた熱をその耐熱保護箱外へ放出することができ、また、耐熱保護箱を分解しなくても駆動部の簡易的な点検が可能となる等の効果が奏される。 【0118】第12実施形態(図20)本実施形態も、第9実施形態および第10実施形態における耐熱保護箱に開口窓を設けたものであるが、第11実施形態と異なり、開口窓に取付ける断熱性を有する閉止蓋を、高熱感知により閉動作する固定治具によって固定された常開型としたものである。図20は、本実施形態の耐熱保護箱を示す斜視図である。 【0119】この図20に示すように、本実施形態では耐熱保護箱101の一側面110に開口窓111が設けられ、この開口窓111の上端に閉止蓋112が取り付けられている。閉止蓋112は内側面に断熱材113を布設した構成とされており、この閉止蓋112は常時は、固定治具127によって開状態に固定されている。 【0120】固定治具127は、所定の温度を超えると熱影響によって破断する機能を有しており、通常の雰囲気温度環境下ではつながった状態となっているが、ナトリウム等の冷却材の外部漏えいによって雰囲気温度が高温になると破断し、これにより閉止蓋112は開放されるため、開口窓111の取付部を支点にして下方へ落ち、開口窓111を閉止するようになっている。 【0121】したがって、本実施形態によれば、冷却材の外部漏えいにより雰囲気温度が高温となった場合には、温度上昇により固定治具127が破断することにより閉止蓋112が開口窓111を閉止し、耐熱保護箱101内への熱の侵入を抑制できるとともに、通常運転時には常開状態により自動開閉弁からの熱伝導により受ける熱を耐熱保護箱外へ放出することができ、また耐熱保護箱101を分解しなくても駆動部の簡易的な点検が可能となる等の効果が奏される。 【0122】第13実施形態(図21〜図23)本実施形態は、第9実施形態および第10実施形態における耐熱保護箱に開口窓を設け、この開口窓に網を設置するとともに、その網には断熱性能を有する発泡式塗料を塗布したものである。 【0123】図21は、第9実施形態(図13,図14)の耐熱保護箱101aに本実施形態を適用した場合を示す斜視図であり、図22は、第10実施形態(図15,図16)の耐熱保護箱101aに本実施形態を適用した場合を示す斜視図である。図23は、金網117の構成を示す拡大図である。 【0124】これらの図に示すように、本実施形態の耐熱保護箱101a,101bは、一側面110に開口窓111を有し、この開口窓111に金網117が設けられている。金網117の表面には発泡式塗料118が塗布されており、この発泡式塗料118は、雰囲気温度が上昇すると発泡し、発泡前の厚さから数十倍程度にまで膨張して開口窓を塞ぎ、断熱材として機能するようになっている。 【0125】本実施形態によれば、ナトリウム等の冷却材が外部に漏えいして雰囲気温度が高温となった場合には、金網117に塗られている発泡式塗料118が発泡し、開口窓111あるいは耐熱保護箱全体を閉止し、耐熱保護箱内への熱の侵入を抑制できるとともに、通常運転時は弁からの熱伝導により伝わる熱を耐熱保護箱外へ放出することができ、また、耐熱保護箱を分解しなくても駆動部の簡易的な点検が可能となる等の効果が奏される。 【0126】第14実施形態(図24,図25)本実施形態は、自動開閉弁の保護箱自体を網によって被覆し、この網に断熱性を有する発泡式塗料を塗布したものである。 【0127】図24は、第9実施形態(図13,図14)の耐熱保護箱101aに本実施形態を適用した場合を示す斜視図であり、図25は、第10実施形態(図15,図16)の耐熱保護箱101aに本実施形態を適用した場合を示す斜視図である。 【0128】これらの図に示すように、本実施形態では耐熱保護箱101a,101bの全体が金網117によって形成されており、この金網117の表面には第13実施形態と同様に、発泡式塗料118が塗布されている。発泡式塗料118は、雰囲気温度が上昇すると発泡し、発泡前の厚さから数十倍程度にまで膨張して開口部を塞ぎ、断熱材として機能する作用がある。 【0129】したがって、本実施形態によれば、冷却材の外部漏えいにより雰囲気温度が高温となった場合、金網117に塗られている発泡式塗料118が発泡し、耐熱保護箱101a,101b全体が外部から閉止され、耐熱保護箱101a,101b内への熱の侵入が抑制される。また、通常運転時は弁からの熱伝導により伝わる熱が耐熱保護箱101a,101bの外方へ放出され、さらに、耐熱保護箱101a,101bを分解しなくても駆動部の簡易的な点検が可能となる等の効果が奏される。 【0130】第15実施形態(図26)本実施形態は、前記各実施形態の耐熱保護箱の支持構造についてのものであるあり、図26はこの支持構造を示す断面図である。 【0131】図26に示すように、本実施形態では建物33に支持装置119が設けられ、この支持装置119に自動開閉弁102aの駆動部102bが、支持パイプ122を介して連結されている。この自動開閉弁102aの駆動部102bを覆う耐熱保護箱101は、取付け治具121を介して支持パイプ122に連結され、これにより耐熱保護箱101の荷重は支持装置119によって支持されている。支持パイプ122は、耐熱保護箱101にあけた貫通孔122に挿通されている。 【0132】このように構成された本実施形態によれば、耐熱保護箱101の荷重を支持装置119によって支持することにより、自動開閉弁102aに耐熱保護箱101の荷重を与えないで済み、余分な荷重が負荷されたことによる弁故障の発生を抑制することができ、これにより自動開閉弁102aの動作機能の信頼性向上が図れる。また、耐熱保護箱101は取付治具121を介して弁側と接続されていることから、2次冷却系配管の熱伸びによる自動開閉弁102aの変位に対して追従移動する。したがって、耐熱保護箱101を貫通する支持パイプ120等の貫通孔122の面積を必要最小限にすることができ、貫通部からの熱の進入を抑制する効果が奏される。 【0133】第16実施形態(図27〜図29)本実施形態は、耐熱保護箱の支持構造についてのものである。 【0134】図27は、第9実施形態(図13,図14)の耐熱保護箱101aに本実施形態を適用した場合を示す斜視図であり、図28は、第10実施形態(図15,図16)の耐熱保護箱101aに本実施形態を適用した場合を示す斜視図である。図29は、自動開閉弁102aを含めた側面図である。 【0135】図27および図28に示すように、本実施形態では耐熱保護箱101a,101bが架構123に取付けられ、これにより耐熱保護箱101の荷重は、架構123によって支持されている。また、図29に示すように、耐熱保護箱101a,101bには自動開閉弁102aの一部が貫通しており(図26等参照)、この貫通部の周囲は、内部に断熱材を布設した耐熱スカート128によって覆われている。 【0136】このような構成の本実施形態によれば、自動開閉弁102aに耐熱保護箱101a,101bの荷重を与えないで済み、余分な荷重が負荷されたことによる弁故障の発生を抑制することができ、自動開閉弁102aの動作機能の信頼性向上が図られる。また、耐熱保護箱101a,101bへの自動開閉弁102aの貫通部は内部に断熱材が布設された耐熱スカート128に覆われているため、貫通部からの熱の侵入を抑制する効果奏される。 【0137】第17実施形態(図30)本実施形態は、第15実施形態(図26)で示した耐熱保護箱の支持パイプおよび取付け治具に断熱材等を付加したものである。図30は、その構造を示す断面図である。 【0138】図30に示すように、本実施形態では、耐熱保護箱101が自動開閉弁102aの支持装置119に接続されており、この耐熱保護箱101を貫通している中空の支持パイプ120の内部に断熱材123が設けられ、また取付治具121がを外装板124で覆われ、この外装板124の内部が断熱材125によって補強されている。 【0139】このような本実施例によれば、耐熱保護箱101を貫通する支持パイプ120の内部に断熱材123を設けることにより、中空の支持パイプ120内の対流熱伝達を抑制することが可能となるとともに、貫通孔122の周囲を断熱材125で補強することにより、耐熱保護箱101内への入熱を抑制する効果が奏される。 【0140】第18実施形態(図31)本実施形態は、第17実施形態(図30)で示した構成に加え、さらに自動開閉弁の駆動部等にも断熱材を付加したものである。図31は、その構造を示す断面図である。 【0141】本実施形態では図31に示すように、図30の構成に加え、断熱保護箱101で被覆された自動開閉弁102aの駆動部102bが、断熱材126によって覆われている。また、自動開閉弁102aには自動開閉弁保護部102cが設けられ、この自動開閉弁保護部102cの表面が、白色化または研磨されている。 【0142】このような構成の本実施例によれば、駆動部102bを断熱材126で被覆することにより、自動開閉弁102aの耐熱性が向上できるとともに、保護部102cの表面を白色化または研磨することにより、ナトリウム等の冷却材の外部漏えい時の雰囲気温度上昇に対し、耐熱保護箱101内の輻射熱伝達が抑制されるため、保護部102cの温度上昇を緩慢にする効果が奏される。 【0143】第19実施形態(図32)本実施形態は、自動開閉弁を駆動するためのケーブルについてのものであり、図32(a),(b)は、それぞれ本実施形態による異なるケーブルを示す構成図である。 【0144】図32(a)に示す第1の例では、自動開閉弁を駆動するためのケーブルが耐熱ケーブル129とされており、さらにこの耐熱ケーブル129の外側が断熱材130によって被覆されている。 【0145】図32(b)に示す第2の例では、同様の耐熱ケーブル129の外側がコンジット(電線管)131によって被覆されている。 【0146】このような構成の本実施形態によれば、ナトリウム等の冷却材の外部漏えいにより雰囲気温度が高温となった場合においても、耐熱ケーブル130が断熱材130またはコンジット131によって被覆されているので、耐熱ケーブル129が確実に保護され、ケーブル機能が損なわれることがなく、したがって自動開閉弁102aの機能が維持される。 【0147】 【発明の効果】以上で詳述したように、本発明によれば、原子炉の冷却系において、冷却材の漏えいが発生した場合でも確実に冷却材をドレンタンクに排出することができ、またドレン管およびカバーガス配管の流動抵抗の抑制や、ガス巻き込みによるドレン流量の低下の抑制が有効に行え、早期にドレンを終了させるとともに、冷却材の化学反応による雰囲気温度上昇に対して弁駆動部を適切に保護することができる。したがって、ドレン機能の信頼性を向上させ、早期かつ確実にドレンを終了させることにより、ライナ板の腐食減肉を大幅に低減させることができる等の効果が奏される。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000224754 【氏名又は名称】核燃料サイクル開発機構 【識別番号】000003078 【氏名又は名称】株式会社東芝
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| 【出願日】 |
平成12年6月23日(2000.6.23) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100078765 【弁理士】 【氏名又は名称】波多野 久 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−6081(P2002−6081A) |
| 【公開日】 |
平成14年1月9日(2002.1.9) |
| 【出願番号】 |
特願2000−189173(P2000−189173) |
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