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【発明の名称】 原子炉
【発明者】 【氏名】石黒 達男

【氏名】平尾 康彦

【氏名】白石 直

【氏名】鈴田 忠彦

【氏名】田中 豊

【要約】 【課題】一次系配管破断の可能性を除去した原子炉を提供すること。

【解決手段】原子炉容器12内に貯留された一次冷却水に浸漬された炉心14と、原子炉容器12内において炉心14の上方部位に配設された16蒸気発生器とを具備し、炉心14から放出される原子力エネルギにより一次冷却水を加熱して超臨界圧の蒸気を生成し、該蒸気により蒸気発生器16内を流通する二次冷却水を加熱して蒸気を発生させるようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 原子炉容器内に貯留された一次冷却超臨界流体に浸漬された炉心と、前記原子炉容器内において前記炉心の上方部位に配設された蒸気発生器とを具備し、前記炉心から放出される原子力エネルギにより前記一次冷却超臨界流体を加熱して超臨界圧の温度レベルの高い超臨界流体を生成し、該超臨界流体により前記蒸気発生器内を流通する二次冷却水を加熱して蒸気を発生させる原子炉。
【請求項2】 前記蒸気発生器は、前記原子炉の外部から二次冷却水を受ける入口ヘッダと、前記入口ヘッダに連通し前記二次冷却水が流通して前記一次冷却超臨界流体の温度レベルの高い超臨界流体との熱交換により二次冷却水の蒸気を発生させる複数の熱交換チューブと、前記熱交換チューブに連通して熱交換チューブにおいて発生した二次冷却水の蒸気を受ける出口ヘッダとを具備する請求項1に記載の原子炉。
【請求項3】 前記熱交換チューブが水平直線状に延設されている請求項2に記載の原子炉。
【請求項4】 前記熱交換チューブが環状に延設されている請求項2に記載の原子炉。
【請求項5】 前記入口ヘッダと出口ヘッダは直径を挟んだ両側に配設されており、前記環状の熱交換チューブは前記入口ヘッダと出口ヘッダとの間で中心を見込む角度が180°を越えない範囲で円弧状に延設されている請求項4に記載の原子炉。
【請求項6】 前記入口ヘッダと出口ヘッダは互いに隣接させて配設されており、前記環状の熱交換チューブは前記入口ヘッダと出口ヘッダとの間で中心を見込む角度が180°を越える範囲で円弧状に延設されている請求項4に記載の原子炉。
【請求項7】 前記環状の熱交換チューブは水平に延設されている請求項4から6の何れか1項に記載の原子炉。
【請求項8】 前記環状の熱交換チューブは、鉛直の中心軸線を含む平面による断面において中心部が高く周辺部が低くなる概ね円錐台状に形成されている請求項4から6の何れか1項に記載の原子炉。
【請求項9】 前記環状の熱交換チューブは、前記入口ヘッダと出口ヘッダを結ぶ直径から両側部に線対称に前記熱交換チューブの中央部分を上方に持ち上げた逆U字形状を呈している請求項4から6の何れか1項に記載の原子炉。
【請求項10】 前記熱交換チューブは前記入口ヘッダから下降し、次いで出口ヘッダへ向けて上昇する概ねU字形状に形成されている請求項2に記載の原子炉。
【請求項11】 前記炉心の側方部を包囲するダウンカマーの外側に配設された蒸気発生器を更に具備する請求項2から10の何れか1項に記載の原子炉。
【請求項12】 前記ダウンカマーの外側に配設された蒸気発生器は、前記原子炉の外部から二次冷却水を受ける入口ヘッダと、前記入口ヘッダに連通し前記二次冷却水が流通して前記一次冷却超臨界流体の温度レベルの高い超臨界流体との熱交換により二次冷却水の蒸気を発生させる複数の熱交換チューブと、前記熱交換チューブに連通して熱交換チューブにおいて発生した二次冷却水の蒸気を受ける出口ヘッダとを具備している請求項11に記載の原子炉。
【請求項13】 前記ダウンカマーの外側に配置された蒸気発生器は、その環状の熱交換チューブが前記ダウンカマーを包囲するように環状に延設されている請求項12に記載の原子炉。
【請求項14】 前記入口ヘッダと出口ヘッダは直径を挟んだ両側に配設されており、前記環状の熱交換チューブは前記入口ヘッダと出口ヘッダとの間で中心を見込む角度が180°を越えない範囲で円弧状に延設されている請求項13に記載の原子炉。
【請求項15】 前記入口ヘッダと出口ヘッダは互いに隣接させて配設されており、前記環状の熱交換チューブは前記入口ヘッダと出口ヘッダとの間で中心を見込む角度が180°を越える範囲で円弧状に延設されている請求項13に記載の原子炉。
【請求項16】 原子炉容器内に貯留された超臨界圧の一次冷却超臨界流体に浸漬された炉心と、前記原子炉容器内に配設された蒸気発生器とを具備し、前記炉心から放出される原子力エネルギにより前記一次冷却超臨界流体を加熱し、超臨界圧の一次系熱水を生成し、該熱水により前記蒸気発生器内を流通する二次冷却水を加熱して蒸気を発生させる原子炉。
【請求項17】 前記蒸気発生器は、前記炉心の側方部を包囲するダウンカマーの外側に配設されている請求項16に記載の原子炉。
【請求項18】 前記蒸気発生器は、前記原子炉の外部から二次冷却水を受ける入口ヘッダと、前記入口ヘッダに連通し前記二次冷却水が流通して前記一次冷却超臨界流体の温度レベルの高い超臨界流体との熱交換により二次冷却水の蒸気を発生させる複数の熱交換チューブと、前記熱交換チューブに連通して熱交換チューブにおいて発生した二次冷却水の蒸気を受ける出口ヘッダとを具備する請求項17に記載の原子炉。
【請求項19】 前記熱交換チューブが前記ダウンカマーを包囲するように環状に延設されている請求項18に記載の原子炉。
【請求項20】 前記入口ヘッダと出口ヘッダは直径を挟んだ両側に配設されており、前記環状の熱交換チューブは前記入口ヘッダと出口ヘッダとの間で中心を見込む角度が180°を越えない範囲で円弧状に延設されている請求項19に記載の原子炉。
【請求項21】 前記入口ヘッダと出口ヘッダは互いに隣接させて配設されており、前記環状の熱交換チューブは前記入口ヘッダと出口ヘッダとの間で中心を見込む角度が180°を越える範囲で円弧状に延設されている請求項19に記載の原子炉。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は原子炉に関し、特に原子炉容器内に蒸気発生器を配設した原子炉に関する。
【0002】
【従来の技術】PWR型の原子炉は、炉心を収納した原子炉容器内に一次冷却水を充満して高圧の熱水を生成し、この高温、高圧の一次冷却水により蒸気発生器において二次冷却水を加熱し蒸気を生成する。このように、PWR型の原子炉は、炉心と直接接触する一次冷却水と、蒸気を生成する二次冷却水とを分離することにより、放射能汚染の発生を防止するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、PWR型の原子炉では、原子炉容器と蒸気発生器との間で高温、高圧の一次冷却水を循環させる一次系配管が長くなるので、この一次系配管の破断による放射能汚染の可能性があり、その安全性を確保するための付帯設備が必要となる。
【0004】本発明は、こうした従来技術の問題を解決することを技術課題としており、一次系配管破断の可能性を除去した原子炉を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明は、原子炉容器内に貯留された一次冷却超臨界流体に浸漬された炉心と、前記原子炉容器内において前記炉心の上方部位に配設された蒸気発生器とを具備し、前記炉心から放出される原子力エネルギにより前記一次冷却超臨界流体を加熱して超臨界圧の温度レベルの高い超臨界流体を生成し、該超臨界流体により前記蒸気発生器内を流通する二次冷却水を加熱して蒸気を発生させる原子炉を要旨とする。
【0006】請求項1に記載の本発明によれば、二次系蒸気を生成するための蒸気発生器を原子炉容器内に配設したために、従来のPWRプラントのように、高温、高圧の一次系水を原子炉と蒸気発生器との間で循環させるための一次系配管が不要となる。従って、一次系配管の安全確保のための付帯設備が不要となる。前記蒸気発生器は、前記原子炉の外部から二次冷却水を受ける入口ヘッダと、前記入口ヘッダに連通し前記二次冷却水が流通して前記一次冷却超臨界流体の温度レベルの高い超臨界流体との熱交換により二次冷却水の蒸気を発生させる複数の熱交換チューブと、前記熱交換チューブに連通して熱交換チューブにおいて発生した二次冷却水の蒸気を受ける出口ヘッダとを具備するようにできる。そして、前記熱交換チューブは水平直線状または環状に延設することができる。
【0007】前記熱交換チューブを環状に延設する場合には、前記入口ヘッダと出口ヘッダは直径を挟んだ両側に配設し、前記環状の熱交換チューブを前記入口ヘッダと出口ヘッダとの間で中心を見込む角度が180°を越えない範囲で円弧状に延設させる、または、前記入口ヘッダと出口ヘッダとを互いに隣接させて配設し、前記環状の熱交換チューブを前記入口ヘッダと出口ヘッダとの間で中心を見込む角度が180°を越える範囲で円弧状に延設させるようにできる。
【0008】前記環状の熱交換チューブは水平に延設する、或いは、鉛直の中心軸線を含む平面による断面において中心部が高く周辺部が低くなる概ね円錐台状に形成することができる。更に、前記環状の熱交換チューブは、前記入口ヘッダと出口ヘッダを結ぶ直径から両側部に線対称に前記熱交換チューブの中央部分を上方に持ち上げた逆U字形状を呈するようにできる。更に、前記熱交換チューブは前記入口ヘッダから下降し、次いで出口ヘッダへ向けて上昇する概ねU字形状に形成してもよい。
【0009】更に、前記炉心の上方部に配設された蒸気発生器に加えて、前記炉心の側方部を包囲するダウンカマーの外側に蒸気発生器を配設してもよい。このダウンカマーの外側に配設された蒸気発生器は、前記原子炉の外部から二次冷却水を受ける入口ヘッダと、前記入口ヘッダに連通し前記二次冷却水が流通して前記一次冷却超臨界流体の温度レベルの高い超臨界流体との熱交換により二次冷却水の蒸気を発生させる複数の熱交換チューブと、前記熱交換チューブに連通して熱交換チューブにおいて発生した二次冷却水の蒸気を受ける出口ヘッダとを具備し、交換チューブは前記ダウンカマーを包囲するように環状に延設するようにできる。
【0010】前記熱交換チューブを環状に延設する場合には、前記入口ヘッダと出口ヘッダは直径を挟んだ両側に配設し、前記環状の熱交換チューブを前記入口ヘッダと出口ヘッダとの間で中心を見込む角度が180°を越えない範囲で円弧状に延設させる、または、前記入口ヘッダと出口ヘッダとを互いに隣接させて配設し、前記環状の熱交換チューブを前記入口ヘッダと出口ヘッダとの間で中心を見込む角度が180°を越える範囲で円弧状に延設させるようにできる。
【0011】更に、請求項16に記載の本発明は、原子炉容器内に貯留された超臨界圧の一次冷却超臨界流体に浸漬された炉心と、前記原子炉容器内に配設された蒸気発生器とを具備し、前記炉心から放出される原子力エネルギにより前記一次冷却超臨界流体を加熱し、超臨界圧の一次系熱水を生成し、該熱水により前記蒸気発生器内を流通する二次冷却水を加熱して蒸気を発生させる原子炉を要旨としている。
【0012】前記蒸気発生器は、前記炉心の側方部を包囲するダウンカマーの外側に配設することができる。このダウンカマーの外側に配設された蒸気発生器は、前記原子炉の外部から二次冷却水を受ける入口ヘッダと、前記入口ヘッダに連通し前記二次冷却水が流通して前記一次冷却超臨界流体の温度レベルの高い超臨界流体との熱交換により二次冷却水の蒸気を発生させる複数の熱交換チューブと、前記熱交換チューブに連通して熱交換チューブにおいて発生した二次冷却水の蒸気を受ける出口ヘッダとを具備し、熱交換チューブは前記ダウンカマーを包囲するように環状に延設するようにできる。
【0013】前記熱交換チューブを環状に延設する場合には、前記入口ヘッダと出口ヘッダは直径を挟んだ両側に配設し、前記環状の熱交換チューブを前記入口ヘッダと出口ヘッダとの間で中心を見込む角度が180°を越えない範囲で円弧状に延設させる、または、前記入口ヘッダと出口ヘッダとを互いに隣接させて配設し、前記環状の熱交換チューブを前記入口ヘッダと出口ヘッダとの間で中心を見込む角度が180°を越える範囲で円弧状に延設させるようにできる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。先ず、図1を参照すると、本発明の好ましい実施形態による原子炉10は、原子炉容器12内の下方部位に炉心14が配設されており、炉心14の周囲にはダウンカマー16が配設されている。原子炉容器12内において炉心14は一次冷却超臨界流体に浸漬されている。炉心14での核分裂により多量のエネルギーが放出され、一次冷却超臨界流体が加熱される。これにより、原子炉容器12内に貯留されている一次冷却超臨界流体には、図1において実線の矢印Cで示すように、炉心14が配置されている原子炉容器12内の中心部分に上昇流が形成され、ダウンカマー16の外側に下降流が形成される。一方、一次冷却超臨界流体の一部は炉心12による加熱のために蒸発する(図1において温度レベルの高い超臨界流体が破線Sで示されている)。この一次冷却超臨界流体から生成された温度レベルの高い超臨界流体Sのために原子炉容器12内の圧力が上昇する。本実施形態では、原子炉容器12内は超臨界圧に設定される。原子炉容器12内の圧力は、原子炉10の外部に設けられた蒸気需要機器、例えば蒸気タービンへ供給する必要蒸気量または原子炉10の二次系蒸気出力と、炉心14から供給される原子力エネルギのバランスにより制御することができる。
【0015】原子炉容器12内の炉心14の上方部位に蒸気発生器としての熱交換器18が配設されている。熱交換器18には原子炉10の外部から二次冷却水が供給され、熱交換器18において、温度レベルの高い超臨界流体Sとの熱交換により加熱され、蒸発して二次系蒸気として蒸気需要機器へ供給される。一方、一次冷却超臨界流体の温度レベルの高い超臨界流体Sは二次冷却水との熱交換により冷却されて温度レベルを下げ、密度の大きい超臨界流体Dとなって重力により落下する。
【0016】本実施形態によれば、原子炉10は原子炉容器12内に蒸気発生器としての熱交換器18を有しているために、従来技術によるPWR型の原子炉のように原子炉容器の外部に長い配管を有していない。従って、配管の破断による放射能汚染の可能性が格段に低減される。
【0017】蒸気発生器としての熱交換器18は種々の形態とすることができる。例えば、図2を参照すると、熱交換器100は、二次冷却水が流通して前記一次冷却超臨界流体の温度レベルの高い超臨界流体との熱交換により二次冷却水の蒸気を発生させる複数の熱交換チューブ102と、熱交換チューブ102の一端に連結された入口ヘッダ104、他端に連結された出口ヘッダ106とを有している。入口ヘッダ104へ供給された二次系冷却水は、入口ヘッダ104から熱交換チューブ102内を流通し、熱交換チューブ102において加熱されて蒸気または蒸気−水の二相流となって出口ヘッダ106へ流入する。
【0018】熱交換チューブ102は水平に延設された直線状の管とすることができる。然しながら、熱交換器100は、図6に示すように、入口ヘッダ104および出口ヘッダ106を最も低い位置に配置し、熱交換チューブ102の中央部分を上方に持ち上げた逆U字形状とすることができる。こうすることにより、熱交換チューブ102の表面で熱交換し、密度の大きくなった超臨界流体が熱交換チューブ102の表面を伝って下降しやすくなる。熱交換チューブ102の端部を原子炉容器12内の可及的外側に配置することにより、温度レベルを下げ密度の大きくなった超臨界流体Dの大部分をダウンカマー16の外側に下降させ、原子炉容器12内に貯留されている一次冷却超臨界流体の下降流へ合流するようにもできる。
【0019】図3を参照すると、蒸気発生器としての熱交換器の他の例が図示されている。図3の実施形態による熱交換器110は、二次冷却水が流通して前記一次冷却超臨界流体の温度レベルの高い超臨界流体との熱交換により二次冷却水の蒸気を発生させる複数の熱交換チューブ112と、熱交換チューブ112の一端に連結された入口ヘッダ114、他端に連結された出口ヘッダ116とを有している。熱交換チューブ112は入口ヘッダ114から下降し、最下部にある概ね半円形の湾曲部112aを経て出口ヘッダ116へ向けて上昇する概ねU字形状に形成されている。図3に示す熱交換器110を原子炉容器12内に配置する場合には、図7に示すように、炉心14の上方の空間において湾曲部112aを炉心14に最も近い位置に配置し、入口ヘッダ114および出口ヘッダ116を原子炉容器12の内側または外側において原子炉容器12の天井壁12aに隣接するように配置する。
【0020】図4を参照すると、蒸気発生器としての熱交換器の更に他の例が図示されている。図4の実施形態による熱交換器120は、二次冷却水が流通して前記一次冷却超臨界流体の温度レベルの高い超臨界流体との熱交換により二次冷却水の蒸気を発生させる複数の熱交換チューブ122と、熱交換チューブ122の一端に連結された入口ヘッダ124、他端に連結された出口ヘッダ126とを有している。図4の実施形態では、熱交換チューブ122は環状に延設されており、かつ、入口ヘッダ124と出口ヘッダ126は互いに直径を挟んだ両側に配設されている。従って、熱交換チューブ122は入口ヘッダ124と出口ヘッダ126との間で中心を見込む角度が180°を越えない範囲で円弧状に延設されることとなる。入口ヘッダ124へ供給された二次形冷却水は、入口ヘッダ124から二手に分かれて熱交換チューブ122内を反対方向に流通し、熱交換チューブ122において加熱されて蒸気または蒸気−水の二相流となって出口ヘッダ126へ流入する。熱交換器120を環状に形成することにより、一次冷却超臨界流体の密度の大きい超臨界流体の大部分をダウンカマー16の外側に下降させ、原子炉容器12内に貯留されている一次冷却超臨界流体の下降流へ合流するようにできる。また、炉心14のための制御棒(図示せず)を原子炉10の上方部から熱交換器120を横断させて鉛直方向に上下に移動するように配置することが可能となる。
【0021】熱交換チューブ122は、図8に示すように概ね水平に延設された円弧状の管とすることができる。然しながら、熱交換器120は、図9に示すように、鉛直の中心軸線Oを含む平面による断面において中心部が高く周辺部が低くなる概ね円錐台状に形成することができる。これにより、一次系の温度レベルが低く密度の大きい超臨界流体Dが熱交換チューブ122の表面を伝って下降しやすくなる。更に、図6に示すように、入口ヘッダ124と出口ヘッダ126とを結ぶ直線に対して線対称に熱交換チューブ122の中央部分を上方に持ち上げた逆U字形状としてもよい。こうすることにより、熱交換チューブ122の表面に付着した一次系の温度レベルが低く密度の大きい超臨界流体Dが熱交換チューブ122を伝って下降しやすくなる。
【0022】図5を参照すると、蒸気発生器としての熱交換器の更に他の例が図示されている。図5の実施形態による熱交換器130は、二次冷却水が流通して前記一次冷却超臨界流体の温度レベルの高い超臨界流体との熱交換により二次冷却水の蒸気を発生させる複数の熱交換チューブ132と、熱交換チューブ132の一端に連結された入口ヘッダ134、他端に連結された出口ヘッダ136とを有している。図5の実施形態では、熱交換チューブ132は環状に延設されており、かつ、入口ヘッダ134と出口ヘッダ136は互いに隣接して配設されている。従って、熱交換チューブ132は入口ヘッダ134と出口ヘッダ136との間で中心を見込む角度が180°を越える範囲で円弧状に延設されることとなる。入口ヘッダ134へ供給された二次形冷却水は、入口ヘッダ134から熱交換チューブ132に沿って流通する間に加熱されて蒸気または蒸気−水の二相流となって出口ヘッダ136へ流入する。熱交換器130を環状に形成することにより、一次冷却超臨界流体の密度の大きい超臨界流体の大部分をダウンカマー16の外側に下降させ、原子炉容器12内に貯留されている一次冷却超臨界流体の下降流へ合流するようにできる。また、炉心14のための制御棒(図示せず)を原子炉10の上方部から熱交換器130を横断させて鉛直方向に上下に移動するように配置することが可能となる。
【0023】熱交換チューブ132は、図4の熱交換チューブ122と同様に、図8に示すように概ね水平に延設された円弧状の管とすることができる。然しながら、熱交換器130は、図9に示すように、鉛直の中心軸線Oを含む平面による断面において中心部が高く周辺部が低くなる概ね円錐台状に形成することができる。これにより、一次系の温度レベルが低く密度の大きい超臨界流体Dが熱交換チューブ132の表面を伝って下降しやすくなる。更に、図6に示すように、入口ヘッダ134と出口ヘッダ136とを結ぶ直線に対して線対称に熱交換チューブ132の中央部分を上方に持ち上げた逆U字形状としてもよい。こうすることにより、熱交換チューブ132の表面に付着した一次系の温度レベルが低く密度の大きい超臨界流体Dが熱交換チューブ132の表面を伝って下降しやすくなる。
【0024】更に、蒸気発生器としての熱交換器の配置は、図1、6、7に示すように、原子炉容器12内の炉心14の上方空間に限定されない。図10に示す実施形態では、蒸気発生器はダウンカマー16の外側に配設されている。この場合には、蒸気発生器は、図4、5に示す熱交換器120または130とすることができ、特に、その熱交換チューブ122または132はダウンカマー16を包囲するように環状に形成することができる。このように熱交換器120、130をダウンカマーの外側に配設する場合には、熱交換器120、130内の二次冷却水は、原子炉容器12内の超臨界圧の一次冷却超臨界流体との熱交換により加熱される。また、ダウンカマーの外側に熱交換器120、130を配設することにより、ダウンカマーの外側の一次冷却超臨界流体が冷却されるために、原子炉容器12内の循環流Cを効果的に形成可能となる。
【0025】更に、図11に示す実施形態では、原子炉容器12内の炉心14の上方空間に配設された蒸気発生器と、ダウンカマーの外側に配設された蒸気発生器とを具備している。炉心14の上方に配設される蒸気発生器は、図2、3、4、5に示す熱交換器100、110、120または130とすることができ、ダウンカマーの外側に配設される蒸気発生器は、図4、5に示す熱交換器120または130とすることができ、特に、その熱交換チューブ122または132はダウンカマー16を包囲するように環状に形成することができる。炉心14の上方部に配設された熱交換器100、110、120または130では、超臨界圧の温度レベルの高い超臨界流体と熱交換を行い、ダウンカマーの外側に配設された熱交換器120または130は原子炉容器12内の超臨界圧の一次冷却超臨界流体と熱交換を行う。また、炉心14の上方部に加えてダウンカマーの外側に熱交換器120、130を配設することにより、ダウンカマーの外側の一次冷却超臨界流体が冷却されるために、原子炉容器12内の循環流Cを効果的に形成可能となる。
【0026】
【発明の効果】上記実施例による効果を記述方。
【出願人】 【識別番号】000006208
【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
【出願日】 平成13年5月11日(2001.5.11)
【代理人】 【識別番号】100077517
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 敬 (外4名)
【公開番号】 特開2002−341079(P2002−341079A)
【公開日】 平成14年11月27日(2002.11.27)
【出願番号】 特願2001−141937(P2001−141937)