| 【発明の名称】 |
原子炉容器 |
| 【発明者】 |
【氏名】白石 直
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| 【要約】 |
【課題】液中へのガスの巻き込みを防止する原子炉容器を提供すること。
【解決手段】本発明の原子炉容器は、回転部分と非回転部分とからなる板状部材(10)を配置し、液体が所定域から上方へ流れることを抑止する構成をなす原子炉容器であり、前記板状部材(10)に、前記液体の上方への漏れを抑える漏れ抑制手段(20)を備えている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】回転部分と非回転部分とからなる板状部材を配置し、液体が所定域から上方へ流れることを抑止する構成をなす原子炉容器であり、前記板状部材に、前記液体の上方への漏れを抑える漏れ抑制手段を備えたことを特徴とする原子炉容器。 【請求項2】容器内の下方に炉心を備え、該炉心の上方に上部構造物と回転プラグとを備え、前記容器の固定部を介して差込構造物が挿入され、前記回転プラグと共に回転する回転部分と非回転部分とからなる板状部材を配置し、前記差込構造物から前記炉心を介して前記上部構造物側へ流れる液体が前記板状部材から上方へ流れることを抑止する構成をなす原子炉容器であり、前記板状部材に、前記液体の上方への漏れを抑える漏れ抑制手段を備えたことを特徴とする原子炉容器。 【請求項3】前記漏れ抑制手段は、前記板状部材と差込構造物との隙間に配置され、前記板状部材と前記差込構造物との間に所定の間隔を有し、前記板状部材上を摺動可能であることを特徴とする請求項1に記載の原子炉容器。 【請求項4】前記漏れ抑制手段は、前記板状部材と当該原子炉容器の壁との隙間に配置され、前記板状部材と前記原子炉容器の壁との間に所定の間隔を有し、前記板状部材上を摺動可能であることを特徴とする請求項1に記載の原子炉容器。 【請求項5】前記漏れ抑制手段の内周面は、縦方向へ複数の環状の溝を有することを特徴とする請求項3に記載の原子炉容器。 【請求項6】前記漏れ抑制手段の外面は、縦方向へ複数の溝を有することを特徴とする請求項4に記載の原子炉容器。 【請求項7】前記漏れ抑制手段の上方に、前記液体の上方への漏れを補助的に抑える補助手段を備えたことを特徴とする請求項3または4に記載の原子炉容器。 【請求項8】前記補助手段は、下方から上方へ向けて広がる形状をなすことを特徴とする請求項7に記載の原子炉容器。 【請求項9】前記漏れ抑制手段は、前記回転部分と前記非回転部分との隙間に配置され、前記回転部分と前記非回転部分の上を摺動可能であることを特徴とする請求項1に記載の原子炉容器。 【請求項10】前記漏れ抑制手段は、前記回転部分と前記非回転部分との隙間に挿入される部材を備えたことを特徴とする請求項9に記載の原子炉容器。 【請求項11】前記漏れ抑制手段は、上下方向に配置された2枚の前記回転部分に挟まれた所定の回転部材の端部と、上下方向に配置された2枚の前記非回転部分のうち2枚の前記回転部分に挟まれた前記非回転部分の端部と、上下方向に配置された2枚の前記回転部分のうち2枚の前記非回転部分に挟まれた前記回転部分の端部とに備えられたことを特徴とする請求項1に記載の原子炉容器。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、高速増殖炉を構成する原子炉容器に関する。 【0002】 【従来の技術】図13,図14は原子炉容器の構成を示す図であり、図13は側断面図、図14は平断面図である。 【0003】原子炉容器1内の下方には炉心2が備えられている。炉心2の上方には、上部構造物(UIS)3と回転プラグ4が備えられている。上部構造物3は、複数本の制御棒(CRDM)5やバッフルプレート6等で構成されている。各制御棒(CRDM)5は、直立した状態で回転プラグ4とバッフルプレート6に保持されている。 【0004】回転プラグ4は、燃料の交換時に回転する。これにより、任意の位置の燃料集合体が交換される。回転プラグ4の周囲には、原子炉容器1の蓋7がある。蓋7は原子炉容器1に固定されており、この固定部を通って、コールドレグ(CL)11やホットレグ(HL)12、コールドトラップ(CT)13、崩壊熱除去補助冷却システム(DRACS)等が原子炉容器1内に挿入されている。以下、これらの挿入物体を総称して差込構造物と呼ぶ。 【0005】炉心2上方の出口から回転プラグ4の下面までの空間を上部プレナムと呼ぶ。冷却材である液体ナトリウムは、通常運転時に上部プレナム内の公称液位(NsL)まで充填され、NsLより上方にはカバーガス(アルゴンガス)が充填される。NsLより下方のバッフルプレート6の周囲には、ディッププレート10が水平をなすよう設けられている。 【0006】ディッププレート10は、原子炉容器1内で回転する回転プレート101と回転しない非回転プレート102とからなる。ディッププレート10は分割した状態で原子炉容器1内に搬入され、組み立てられる。回転プレート101は、回転プラグ4の底部から複数のワイヤー8等により吊り下げされており、回転プラグ4の回転に伴ない回転する。また、非回転プレート102には、上記差込構造物が貫通された状態となる。ディッププレート10は、1段構成の場合(上下方向に1枚ずつ)と2段構成の場合(上下方向に2枚ずつ)が考えられる。 【0007】なお、ディッププレート10の回転プレート101と非回転プレート102との間、非回転プレート102と原子炉容器1の壁面との間、及び非回転プレート102と上記差込構造物との間には、熱膨張差の吸収や組み立て上の必要牲から所定長の隙間が生じている。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】上述した構成をなす原子炉容器では、コールドレグ(CL)11内を流れてきた液体ナトリウムは、原子炉容器1下方にある炉心2の下部から入り、上部から出て上部プレナムへ流出し、ホットレグ(HL)12へ流れる。この結果、上部プレナムに図中矢印で示すような液体ナトリウムの流れが生じる。液体ナトリウムは、ディッププレート10により、上方へ流れることを抑止される。すなわち、ディッププレート10を配置することにより、液体ナトリウムが上方へ流れ噴流を形成し、NsL上方のカバーガスを巻き込むことを防止している。 【0009】しかし、液体ナトリウムの流れの一部が、上述したディッププレート10近辺の隙間を通って上方へ漏れて噴流を形成し、NsL上方のカバーガスを液中へ巻き込むおそれがある。原子炉の良好な制御性を確保するためには、このガス巻き込みを防止する必要がある。 【0010】本発明の目的は、液中へのガスの巻き込みを防止する原子炉容器を提供することにある。 【0011】 【課題を解決するための手段】課題を解決し目的を達成するために、本発明の原子炉容器は以下の如く構成されている。 【0012】(1)本発明の原子炉容器は、回転部分と非回転部分とからなる板状部材を配置し、液体が所定域から上方へ流れることを抑止する構成をなす原子炉容器であり、前記板状部材に、前記液体の上方への漏れを抑える漏れ抑制手段を備えている。 【0013】(2)本発明の原子炉容器は、容器内の下方に炉心を備え、該炉心の上方に上部構造物と回転プラグとを備え、前記容器の固定部を介して差込構造物が挿入され、前記回転プラグと共に回転する回転部分と非回転部分とからなる板状部材を配置し、前記差込構造物から前記炉心を介して前記上部構造物側へ流れる液体が前記板状部材から上方へ流れることを抑止する構成をなす原子炉容器であり、前記板状部材に、前記液体の上方への漏れを抑える漏れ抑制手段を備えている。 【0014】(3)本発明の原子炉容器は上記(1)に記載の原子炉容器であり、かつ前記漏れ抑制手段は、前記板状部材と差込構造物との隙間に配置され、前記板状部材と前記差込構造物との間に所定の間隔を有し、前記板状部材上を摺動可能である。 【0015】(4)本発明の原子炉容器は上記(1)に記載の原子炉容器であり、かつ前記漏れ抑制手段は、前記板状部材と当該原子炉容器の壁との隙間に配置され、前記板状部材と前記原子炉容器の壁との間に所定の間隔を有し、前記板状部材上を摺動可能である。 【0016】(5)本発明の原子炉容器は上記(3)に記載の原子炉容器であり、かつ前記漏れ抑制手段の内周面は、縦方向へ複数の環状の溝を有する。 【0017】(6)本発明の原子炉容器は上記(4)に記載の原子炉容器であり、かつ前記漏れ抑制手段の外面は、縦方向へ複数の溝を有する。 【0018】(7)本発明の原子炉容器は上記(3)または(4)に記載の原子炉容器であり、かつ前記漏れ抑制手段の上方に、前記液体の上方への漏れを補助的に抑える補助手段を備えている。 【0019】(8)本発明の原子炉容器は上記(7)に記載の原子炉容器であり、かつ前記補助手段は、下方から上方へ向けて広がる形状をなす。 【0020】(9)本発明の原子炉容器は上記(1)に記載の原子炉容器であり、かつ前記漏れ抑制手段は、前記回転部分と前記非回転部分との隙間に配置され、前記回転部分と前記非回転部分の上を摺動可能である。 【0021】(10)本発明の原子炉容器は上記(9)に記載の原子炉容器であり、かつ前記漏れ抑制手段は、前記回転部分と前記非回転部分との隙間に挿入される部材を備えている。 【0022】(11)本発明の原子炉容器は上記(1)に記載の原子炉容器であり、かつ前記漏れ抑制手段は、上下方向に配置された2枚の前記回転部分に挟まれた所定の回転部材の端部と、上下方向に配置された2枚の前記非回転部分のうち2枚の前記回転部分に挟まれた前記非回転部分の端部と、上下方向に配置された2枚の前記回転部分のうち2枚の前記非回転部分に挟まれた前記回転部分の端部とに備えられている。 【0023】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、各実施の形態における原子炉容器の全体構成は図13,図14に示したものと同一である。 【0024】(第1の実施の形態)図1の(a)(b)は、本発明の第1の実施の形態に係る原子炉容器の構成を示す図であり、(a)は一部側断面図、(b)は(a)のA−A矢視図である。図1の(a)(b)において図13,図14と同一な部分には同符号を付してある。 【0025】本第1の実施の形態では、液体ナトリウムの流れが、NsLに最も近いディッププレート10近辺の隙間から上方へ漏れることを防ぐために、コールドレグ11等の差込構造物100を取り囲むディッププレート10の非回転プレート102にリーク対策を施している。非回転プレート102には、差込構造物100が挿通される円形の空間部103が設けられており、この空間部103の円周に沿ってスリーブ20(漏れ抑制手段)が配置されている。スリーブ20はステンレスからなり、円筒状の立設部材21と中空円盤状の横設部材22が接合されている。 【0026】スリーブ20は、ディッププレート10の空間部103に挿入され、その自重によりディッププレート10に対して懸架された状態にある。立設部材21は、差込構造物100との間に所定の間隔d(例えば25mm)を有しており、差込構造物100を取り囲んでいる。横設部材22は、ディッププレート10上に載置されており、ディッププレート10上を摺動可能である。また、横設部材22の内縁部は、下方から上方へ向けて広がるよう、テーパ状に形成されている。 【0027】このように、ディッププレート10の非回転プレート102にリーク対策としてスリーブ20を設けることで、液体ナトリウムの流れがディッププレート10と差込構造物100との隙間を通って上方へ漏れることを防止できる。また、スリーブ20上部の内縁部はテーパ状をなしているため、差込構造物100をディッププレート10の空間部103へ差し込む際、その挿入を妨げることはない。さらに、スリーブ20は、ディッププレート10上を摺動可能であるため、差込構造物100が熱膨張により移動した場合でも、追従して移動される。すなわち、スリーブ20と差込構造物100との間は、差込構造物100の熱膨張に対応できるよう、常に所定の間隔が保たれた状態となる。 【0028】(第2の実施の形態)図2は、本発明の第2の実施の形態に係る原子炉容器の構成を示す一部側断面図である。図2において図1の(a)(b)と同一な部分には同符号を付してある。 【0029】本第2の実施の形態では、液体ナトリウムの流れが、NsLに最も近いディッププレート10近辺の隙間から上方へ漏れることを防ぐために、原子炉容器1の内壁に近接するディッププレート10の非回転プレート102にリーク対策を施している。非回転プレート102には、その外縁部に沿って、複数(例えば六つ)のL字型スリーブ30(漏れ抑制手段)が隙間無く配列されている。L字型スリーブ30はステンレスからなり、その横断面がL字型をなすよう、立設部材31と横設部材32が接合されている。 【0030】L字型スリーブ30は、ディッププレート10と原子炉容器1の内壁との間に挿入され、その自重によりディッププレート10に対して懸架された状態にある。立設部材31は、原子炉容器1の内壁との間に所定の間隔d(例えば25mm)を有している。横設部材32は、ディッププレート10上に載置されており、ディッププレート10上を摺動可能である。 【0031】このように、ディッププレート10の非回転プレート102にリーク対策としてL字型スリーブ30を設けることで、液体ナトリウムの流れがディッププレート10と原子炉容器1の内壁との隙間を通って上方へ漏れることを防止できる。さらに、L字型スリーブ30は、ディッププレート10上を摺動可能であるため、原子炉容器1の内壁が熱膨張した場合でも、追従して移動される。すなわち、L字型スリーブ30と原子炉容器1の内壁との間は、前記内壁の熱膨張常に対応できるよう、常に所定の間隔が保たれた状態となる。 【0032】(第3の実施の形態)図3の(a)(b)は、本発明の第3の実施の形態に係る原子炉容器の構成を示す図であり、(a)は一部側断面図、(b)は(a)のA−A矢視図である。図3の(a)(b)において図1の(a)(b)と同一な部分には同符号を付してある。 【0033】図3の(a)(b)に示すスリーブ20’(漏れ抑制手段)は、図1の(a)(b)に示したスリーブ20の立設部材21の内周面に複数の環状の溝211を設けている。すなわち、立設部材21の内周面は、縦方向へ複数の段差を有するラビリンス構造をなしている。 【0034】このように、ディッププレート10の非回転プレート102にリーク対策としてスリーブ20’を設け、その内周面をラビリンス構造とすることで、液体ナトリウムの流れがディッププレート10と差込構造物100との隙間を通って上方へ漏れることを、より一層防止できる。 【0035】(第4の実施の形態)図4は、本発明の第4の実施の形態に係る原子炉容器の構成を示す一部側断面図である。図4において図2と同一な部分には同符号を付してある。 【0036】図4に示すL字型スリーブ30’(漏れ抑制手段)は、図2に示したL字型スリーブ30の立設部材31の外面に複数の溝311を設けている。すなわち、立設部材31の外面は、縦方向へ複数の段差を有するラビリンス構造をなしている。さらに、横設部材32の外縁部は、下方から上方へ向けて広がるよう、テーパ状に形成されている。 【0037】このように、ディッププレート10の非回転プレート102にリーク対策としてL字型スリーブ30’を設け、その外面をラビリンス構造とすることで、液体ナトリウムの流れがディッププレート10と原子炉容器1の内壁との隙間を通って上方へ漏れることを、より一層防止できる。 【0038】(第5の実施の形態)図5の(a)(b)は、本発明の第5の実施の形態に係る原子炉容器の構成を示す図であり、(a)は一部側断面図、(b)は(a)のA−A矢視図である。図5の(a)(b)において図3の(a)(b)と同一な部分には同符号を付してある。 【0039】図5の(a)(b)では、図3の(a)(b)に示したスリーブ20’の上方に二つの環状の補助スリーブ23を設けている。これら補助スリーブ23の内径は、スリーブ20’の内径と同一である。これら補助スリーブ23は、スリーブ20’の横設部材22上に立設された複数本(六本)の柱部材24により、縦方向へ所定の間隔をもって保持されている。各補助スリーブ23の内縁部は、下方から上方へ向けて広がるよう、テーパ状に形成されている。各補助スリーブ23は、立設部材21と同様に、差込構造物100との間に所定の間隔(例えば25mm)を有しており、差込構造物100を取り囲んでいる。 【0040】このように、ディッププレート10の非回転プレート102に設けたスリーブ20’の上方に複数の補助スリーブ23を設けることで、差込構造物100近辺にて液体ナトリウムの流れが噴流を形成することを防止できる。 【0041】(第6の実施の形態)図6は、本発明の第6の実施の形態に係る原子炉容器の構成を示す一部側断面図である。図6において図4と同一な部分には同符号を付してある。 【0042】図6では、図4に示したL字型スリーブ30’の上方に二つの補助スリーブ33を設けている。これら補助スリーブ33は、L字型スリーブ30’の横設部材32上に立設された複数本の柱部材34により、縦方向へ所定の間隔をもって保持されている。各補助スリーブ33の内縁部は、下方から上方へ向けて広がるよう、テーパ状に形成されている。各補助スリーブ33は、立設部材31と同様に、原子炉容器1の内壁との間に所定の間隔(例えば25mm)を有している。 【0043】このように、ディッププレート10の非回転プレート102に設けたL字型スリーブ30’の上方に複数の補助スリーブ33を設けることで、原子炉容器1の内壁近辺にて液体ナトリウムの流れが噴流を形成することを防止できる。 【0044】(第7の実施の形態)図7の(a)(b)は、本発明の第7の実施の形態に係る原子炉容器の構成を示す図であり、(a)は一部側断面図、(b)は(a)のA−A矢視図である。図7の(a)(b)において図5の(a)(b)と同一な部分には同符号を付してある。 【0045】図7の(a)(b)に示す二つの環状の補助スリーブ23’は、その内縁部が下方から上方へ向けて徐々に水平になるラッパ状に形成されている。 【0046】このように、複数の環状の補助スリーブ23’をラッパ状にすることで、差込構造物100近辺にて液体ナトリウムの流れが噴流を形成することを、より一層防止できる。 【0047】(第8の実施の形態)図8は、本発明の第8の実施の形態に係る原子炉容器の構成を示す一部側断面図である。図8において図6と同一な部分には同符号を付してある。 【0048】図8に示す二つの環状の補助スリーブ33’は、その内縁部が下方から上方へ向けて徐々に水平になるラッパ状に形成されている。 【0049】このように、複数の環状の補助スリーブ33’をラッパ状にすることで、原子炉容器1の内壁近辺にて液体ナトリウムの流れが噴流を形成することを、より一層防止できる。 【0050】(第9の実施の形態)図9は、本発明の第9の実施の形態に係る原子炉容器の構成を示す一部側断面図である。図9において図13,図14と同一な部分には同符号を付してある。 【0051】図9では、液体ナトリウムの流れが、NsLに最も近いディッププレート10近辺の隙間から上方へ漏れることを防ぐために、ディッププレート10の回転プレート101と非回転プレート102にリーク対策を施している。互いに近接する回転プレート101と非回転プレート102には、それらの外縁部に沿って、複数(例えば六つ)のT字型スリーブ40(漏れ抑制手段)が隙間無く配列されている。T字型スリーブ40はステンレスからなり、その横断面がT字型をなすよう、立設部材41と横設部材42が接合されている。これは当然ながら、非回転プレート102の分割部にも適用できる。以下の実施形態も同様である。 【0052】T字型スリーブ40は、回転プレート101と非回転プレート102との間に挿入され、その自重により回転プレート101と非回転プレート102に対して懸架された状態にある。立設部材41は、回転プレート101と非回転プレート102との隙間に位置し、回転プレート101と非回転プレート102との間にそれぞれ所定の間隔d(例えば25mm)を有している。横設部材42は、回転プレート101と非回転プレート102の上に載置されており、回転プレート101と非回転プレート102の上を摺動可能である。 【0053】このように、ディッププレート10の回転プレート101と非回転プレート102にリーク対策としてT字型スリーブ40を設けることで、液体ナトリウムの流れが回転プレート101と非回転プレート102との隙間を通って上方へ漏れることを防止できる。さらに、T字型スリーブ40は、回転プレート101と非回転プレート102の上を摺動可能であるため、回転プレート101または非回転プレート102が移動した場合でも、追従して移動される。すなわち、回転プレート101と非回転プレート102は、T字型スリーブ40により常に隙間がふさがれた状態となる。 【0054】(第10の実施の形態)図10は、本発明の第10の実施の形態に係る原子炉容器の構成を示す一部側断面図である。図10において図13,図14と同一な部分には同符号を付してある。 【0055】図10では、液体ナトリウムの流れが、NsLに最も近いディッププレート10近辺の隙間から上方へ漏れることを防ぐために、ディッププレート10の回転プレート101と非回転プレート102にリーク対策を施している。互いに近接する回転プレート101と非回転プレート102には、それらの外縁部に沿って、複数組(例えば六組)のト字型スリーブ50,60(漏れ抑制手段)が隙間無く配列されている。ト字型スリーブ50,60はステンレスからなり、それぞれ横断面がト字型をなすよう、立設部材51,61と横設部材52,62が接合されている。 【0056】ト字型スリーブ50,60は、回転プレート101と非回転プレート102との間に挿入され、それぞれ自重により回転プレート101と非回転プレート102に対して懸架された状態にある。立設部材51,61は、回転プレート101と非回転プレート102との隙間に位置し、回転プレート101と非回転プレート102との間にそれぞれ所定の間隔d(例えば25mm)を有している。横設部材52は回転プレート101上に載置されており、横設部材62は非回転プレート101上に載置されている。横設部材52,62は、それぞれ回転プレート101,非回転プレート102の上を摺動可能である。立設部材51と立設部材61は、互いの外面が接触した状態にある。 【0057】さらに、複数組の立設部材51,61の上部をそれぞれ覆うよう、複数のコ字型カバー70が配置されている。各コ字型カバー70は、対応する横設部材52と横設部材62に乗った状態にある。 【0058】このように、ディッププレート10の回転プレート101と非回転プレート102にリーク対策としてト字型スリーブ50,60を設けることで、液体ナトリウムの流れが回転プレート101と非回転プレート102との隙間を通って上方へ漏れることを防止できる。また、ト字型スリーブ50,60の上部をコ字型カバー70で覆うことで、回転プレート101と非回転プレート102とに上下方向への段差が生じた場合でも、液体ナトリウムの流れがト字型スリーブ50とト字型スリーブ60との間を通って上方へ漏れることを防止できる。 【0059】さらに、ト字型スリーブ50,60は、それぞれ回転プレート101,非回転プレート102の上を摺動可能であるため、回転プレート101,102が移動した場合でも、追従して移動される。すなわち、回転プレート101と非回転プレート102は、ト字型スリーブ50,60により常に隙間がふさがれた状態となる。 【0060】(第11の実施の形態)図11は、本発明の第11の実施の形態に係る原子炉容器の構成を示す一部側断面図である。図11において図13,図14と同一な部分には同符号を付してある。 【0061】図11では、液体ナトリウムの流れが、NsLに最も近いディッププレート10近辺の隙間から上方へ漏れることを防ぐために、ディッププレート10の回転プレート101と非回転プレート102にリーク対策を施している。互いに近接する回転プレート101と非回転プレート102には、それらの外縁部に沿って、複数(例えば六つ)のE字型スリーブ80(漏れ抑制手段)が隙間無く配列されている。E字型スリーブ80はステンレスからなり、その横断面がE字型をなすよう、立設部材81と横設部材82が接合されている。横設部材82は横断面がコ字状をなし、一組の脚部821,821を有する。 【0062】E字型スリーブ80の横設部材82は、脚部821,822がそれぞれ回転プレート101と非回転プレート102に乗せられることで、回転プレート101と非回転プレート102との隙間を覆っている。また、立設部材81は、回転プレート101と非回転プレート102との間に挿入された状態にある。立設部材81は、回転プレート101と非回転プレート102との隙間に位置し、回転プレート101と非回転プレート102との間にそれぞれ所定の間隔d(例えば25mm)を有している。横設部材82の脚部821,822は、それぞれ回転プレート101,非回転プレート102の上を摺動可能である。 【0063】このように、ディッププレート10の回転プレート101と非回転プレート102にリーク対策としてE字型スリーブ80を設けることで、回転プレート101と非回転プレート102とに上下方向への段差が生じた場合でも、液体ナトリウムの流れが回転プレート101と非回転プレート102との隙間を通って上方へ漏れることを防止できる。さらに、E字型スリーブ80は、回転プレート101と非回転プレート102の上を摺動可能であるため、回転プレート101または非回転プレート102が移動した場合でも、追従して移動される。すなわち、回転プレート101と非回転プレート102は、E字型スリーブ80により常に隙間がふさがれた状態となる。 【0064】(第12の実施の形態)図12は、本発明の第12の実施の形態に係る原子炉容器の構成を示す一部側断面図である。図12において図13,図14と同一な部分には同符号を付してある。 【0065】図12では、液体ナトリウムの流れが、2段構成(上下方向に2枚ずつ)をなす各ディッププレート10近辺の隙間から上方へ漏れることを防ぐために、ディッププレート10とバッフルプレート6にリーク対策を施している。 【0066】バッフルプレート6の一端部は、二枚の回転プレート101,101の各一端部に所定の間隔をもって挟まれている。上方の非回転プレート102の一端部は二枚の回転プレート101,101の各他端部に所定の間隔をもって挟まれている。下方の回転プレート101の他端部は二枚の非回転プレート102,102の各一端部に所定の間隔をもって挟まれている。 【0067】バッフルプレート6には、その外縁部に沿って、I字型スリーブ91(漏れ抑制手段)が設けられている。I字型スリーブ91は、二枚の回転プレート101,101との間にそれぞれ所定の間隔を有している。上方の非回転プレート102には、その内縁部に沿って、I字型スリーブ92(漏れ抑制手段)が設けられている。I字型スリーブ92は、二枚の回転プレート101,101との間にそれぞれ所定の間隔を有している。下方の回転プレート101には、その外縁部に沿って、I字型スリーブ93が設けられている。I字型スリーブ93(漏れ抑制手段)は、二枚の非回転プレート102,102との間にそれぞれ所定の間隔を有している。I字型スリーブ91,92,93はステンレスからなり、それらの横断面がI字型をなす。 【0068】このように、ディッププレート10とバッフルプレート6にリーク対策としてI字型スリーブ91,92,93を設けることで、液体ナトリウムの流れが、バッフルプレート6と回転プレート101との間、あるいは回転プレート101と非回転プレート102との間を通って上方へ漏れることを防止あるいは弱めることができる。 【0069】以上のように上記各実施の形態の原子炉容器によれば、構造物の熱膨張差を吸収したり、組み立てに影響が出ない構造とし、ディッププレート近辺の隙間を狭めあるいは塞ぐことで、液面へ抜ける液体ナトリウムの噴流を弱めたり、あるいは無くし、液中へのガスの巻き込みを防止できる。 【0070】なお、本発明は上記各実施の形態のみに限定されず、要旨を変更しない範囲で適宜変形して実施できる。例えば、図9の立設部材41や図11の立設部材81の横断面形状は、逆三角形等でもよい。また、溝211,311や補助スリーブ23,23’、33、33’の数は、多いほど効果が良好となる。 【0071】 【発明の効果】本発明の原子炉容器によれば、回転部分と非回転部分とからなる板状部材近辺の隙間から液体が上方へ漏れることを抑制し、液面へ抜ける噴流を弱めたり、あるいは無くすことで、液中へのガスの巻き込みを防止できる。 【0072】本発明の原子炉容器によれば、回転部分と非回転部分とからなる板状部材近辺の隙間から液体が上方へ漏れることを抑制し、液面へ抜ける噴流を弱めたり、あるいは無くすことで、液中へのガスの巻き込みを防止できる。 【0073】本発明の原子炉容器によれば、液体の流れが板状部材と差込構造物との隙間を通って上方へ漏れることを防止でき、前記板状部材と前記差込構造物との間隔を、前記差込構造物の熱膨張に対応できるよう、常に所定の間隔に保つことができる。 【0074】本発明の原子炉容器によれば、液体の流れが板状部材と当該原子炉容器の壁との隙間を通って上方へ漏れることを防止でき、前記板状部材と前記壁との間隔を、前記壁の熱膨張に対応できるよう、常に所定の間隔に保つことができる。 【0075】本発明の原子炉容器によれば、液体の流れが前記板状部材と前記差込構造物との隙間を通って上方へ漏れることを、より一層防止できる。 【0076】本発明の原子炉容器によれば、液体の流れが前記板状部材と当該原子炉容器の壁との隙間を通って上方へ漏れることを、より一層防止できる。 【0077】本発明の原子炉容器によれば、前記差込構造物や前記壁の近辺にて、液体の流れが噴流を形成することを防止できる。 【0078】本発明の原子炉容器によれば、前記差込構造物を前記板状部材の空間部へ差し込む際、その挿入が容易になる。 【0079】本発明の原子炉容器によれば、液体の流れが前記回転部分と前記非回転部分との隙間を通って上方へ漏れることを防止できる。 【0080】本発明の原子炉容器によれば、前記回転部分と前記非回転部分との隙間を無くすことができる。 【0081】本発明の原子炉容器によれば、液体の流れが2段構成をなす前記板状部材近辺の隙間を通って上方へ漏れることを防止あるいは弱めることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006208 【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年5月15日(2001.5.15) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100058479 【弁理士】 【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外5名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−341077(P2002−341077A) |
| 【公開日】 |
平成14年11月27日(2002.11.27) |
| 【出願番号】 |
特願2001−144967(P2001−144967) |
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