| 【発明の名称】 |
炉心スプレイスパージャの取替方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】守中 廉
【氏名】多田 伸雄
【氏名】前田 稔
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| 【要約】 |
【課題】本発明は、炉心スプレイスパージャの取替工法において、新しい炉心スプレイスパージャを容易に取り付けることができる取替方法を提供することにある。
【解決手段】炉心スプレイスパージャの取替工法において、新しい炉心スプレイスパージャの取付け作業前までに上部格子板を取外しておくことにより、新しい炉心スプレイスパージャを炉心シュラウド内部へ容易に取付けることが可能となる。本発明によれば、炉心スプレイスパージャの取替工法において、新しい炉心スプレイスパージャを炉心シュラウド内へ容易に搬入し取付けることができるようになり、炉心スプレイスパージャの取替を実施することが可能となる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】原子炉圧力容器内の炉心シュラウドの内面に取り付けられている炉心スプレイスパージャの取り替え方法において、炉心スプレイスパージャの取替作業に先行して炉心シュラウド内面に取り付けられている上部格子板を取り外し、次いで炉心スプレイスパージャを取り外すことを特徴とする炉心スプレイスパージャの取替方法。 【請求項2】原子炉圧力容器内の炉心シュラウドの内面に取り付けられている炉心スプレイスパージャの取り替え方法において、炉心スプレイスパージャの取替作業に先行して炉心シュラウド内面に取り付けられている上部格子板を取り外し、次いで炉心スプレイスパージャの取り外し、炉心スプレイスパージャ取り替え用新規炉心スプレイスパージャの炉心スプレイスパージャパイプの長さを前記取り外した取り替え前の炉心スプレイスパージャより短くし、炉心スプレイスパージャの取り替えをおこなうことを特徴とする炉心スプレイスパージャの取替方法。 【請求項3】前記請求項2において、新規炉心スプレイスパージャの炉心シュラウド内面への結合をボルトあるいはクランプにより固定することを特徴とする炉心スプレイスパージャの取替方法。 【請求項4】前記請求項2において、新規炉心スプレイスパージャは炉心シュラウド内面への結合するための構造物と一体構造とし、取り替えをおこなうことを特徴とする炉心スプレイスパージャの取替方法。 【請求項5】原子炉圧力容器内の炉心シュラウドの内面に取り付けられている炉心スプレイスパージャの取り替え方法において、上部格子板を取り外し、炉心スプレイスパージャおよびスプレイ配管を切断し、既設のブラケットを取り外し、前記炉心スプレイスパージャを取り外し、次いで前記切断部分の仕上げ加工をし、新規スプレイスパージャおよびブラケット取り付け部を加工して新規炉心スプレイスパージャを取り付け、前記新規炉心スプレイスパージャとの配管接続をし、ブラケットの取り付けをおこない、次いで前記取り外した上部格子板を復旧し、炉心スプレイスパージャの取り替えをおこなうことを特徴とする炉心スプレイスパージャの取替方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、原子力プラントの供用期間中に、原子炉圧力容器内の炉心シュラウド内面に取り付けられている炉心スプレイスパージャを予防保全上または補修を目的として取り替えを行う取替方法に関する。 【0002】 【従来の技術】原子炉圧力容器内の構造物を取替方法として、特開昭63−36195号公報に記載された方法がある。ここには炉心シュラウドの取り替え方法について開示がある。 【0003】また、特開平5−80187号公報には次のような記載がある。それは、原子炉圧力容器内の構造物全体の保全方法について述べている。炉心支持板、上部格子板、炉心スプレイスパージャ/配管、低圧注水配管などを取り外し、再据え付けをおこなう。このように、取り外しが比較的容易な炉内構造物について述べている。取り外しが容易なもについては、新しいものとの取り替えをおこなう。しかし、この先行技術では、炉心スプレイスパージャ/配管を機械的手段あるいは熱的手段等により、取り外す方法である。 【0004】また、特開2000−304890号公報がある。この場合は、上部格子板を機械的手段または熱的手段により炉心シュラウドから、取り外し、そのシュラウドの上部胴を炉心スプレイスパージャよりも下方で周状に機械的手段あるいは熱的手段により切断して、炉心スプレイスパージャと一体で取り外す方法である。 【0005】従来技術の一つである上記特開昭63−36195号公報は、炉心シュラウドの取替時に炉心スプレイスパージャも同時に取り替える方法について示しているが、炉心スプレイスパージャのみを取り替える方法については示されていない。 【0006】また、特開平5−80187には予防保全の一環として炉心スプレイスパージャを取り替える工法が示されているが、復旧方法については全く開示されていない。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、機械的な手段あるいは熱的手段によって取り外すことについては記載があるものの、復旧方法についてまで開示していない。炉心スプレイスパージャのみを取り替える方法については示されていない。 【0008】また炉内のほとんどの構造物を一括して取り替えようとすると大掛かりになって長期間炉を停止させなければならないという問題がある。 【0009】本発明の目的は、前記の課題を解決するための炉心スプレイスパージャの取り替え方法、すなわち、新たな炉心スプレイスパージャの取り替え方法を提供することにある。 【0010】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明による取り替え方法では、炉心スプレイスパージャの取り外しをおこなうとともに、新しい炉心スプレイスパージャを炉心シュラウド内側に挿入するための方法を提供するものである。具体的には、以下の手順により実現することが出来る。 【0011】原子炉圧力容器内の炉心シュラウドの内面に取り付けられている炉心スプレイスパージャの取り替え方法において、炉心スプレイスパージャの取替作業に先行して炉心シュラウド内面に取り付けられている上部格子板を取り外し、次いで炉心スプレイスパージャの取り外すことに特徴がある。また、炉心スプレイスパージャの取替作業に先行して炉心シュラウド内面に取り付けられている上部格子板を取り外し、次いで炉心スプレイスパージャの取り外し、炉心スプレイスパージャ取り替え用新規炉心スプレイスパージャの炉心スプレイスパージャパイプの長さを前記取り外した取り替え前の炉心スプレイスパージャより短くし、炉心スプレイスパージャの取り替えをおこなうこと。また、新規炉心スプレイスパージャの炉心シュラウド内面への結合をボルトあるいはクランプにより固定すること。新規炉心スプレイスパージャは炉心シュラウド内面への結合するための構造物と一体構造とし、取り替えをおこなうこと、特徴がある。 【0012】また、上部格子板を取り外し、炉心スプレイスパージャおよびスプレイ配管を切断し、既設のブラケットを取り外し、前記炉心スプレイスパージャを取り外し、次いで前記切断部分の仕上げ加工をし、新規スプレイスパージャおよびブラケット取り付け部を加工して新規炉心スプレイスパージャを取り付け、前記新規炉心スプレイスパージャとの配管接続をし、ブラケットの取り付けをおこない、次いで前記取り外した上部格子板を復旧し、炉心スプレイスパージャの取り替えをおこなうこと、に特徴がある。 【0013】 【発明の実施の形態】はじめに、図11および図12により、炉心スプレイスパージャの構造について説明する。図11は原子炉の全体の部分図を示している。図12は炉心スプレイスパージャの取り付け状態を示している。 【0014】図11に示すように、炉心スプレイスパージャ4(4a、4b)は炉心シュラウド3の内面に取り付けられている。また、図12から明らかなように、炉心シュラウド3を貫通している炉心スプレイスパージャエルボ11と、炉心スプレイスパージャエルボ11から分岐して半円環形状をしている炉心スプレイスパージャパイプ12と、炉心スプレイスパージャパイプ12に取り付けられている複数の炉心スプレイノズル13、から構成されている。炉心スプレイスパージャパイプ12は炉心シュラウド3内面と接するような半径を持って湾曲している。炉心スプレイスパージャ4は、炉心シュラウド3内面に取り付けられているブラケット8(8a,8b、8c)、により支持されている。 【0015】炉心シュラウド3を貫通している炉心スプレイスパージャエルボ11の端部が、炉心スプレイ配管9と炉心シュラウド3の外面で接合している。炉心スプレイ配管9は原子炉圧力容器1のノズル10に繋がっており、ノズル10より流入した水が、炉心スプレイ配管9を経由して、炉心スプレイスパージャ4により、炉心シュラウド3内へ導かれる。 【0016】炉心スプレイスパージャ4の取替工法において、半円環状をした炉心スプレイスパージャパイプ12の湾曲半径は、炉心シュラウド3上部の上部フランジ6の内径半径より大きいため、新たな炉心スプレイスパージャ4は傾けて炉心シュラウド3内側に挿入した後、水平にして炉心シュラウド3内面に取り付ける必要がある。しかし、炉心シュラウド3の中間フランジ7上には上部格子板5が据付けられているので、新たな炉心スプレイスパージャ4を挿入後に、水平にするだけの空間がない。炉心シュラウド3内部に新しい炉心スプレイスパージャ4を取り付けることができないという問題がある。 【0017】次に本発明の実施例を、図1とその手順に対応した図面、図2〜図8を用い、図11,図12の構造図を参照して説明する。図1は本発明による炉心スプレイスパージャの取替方法の手順を示している。図1に示すように、最初の手順ステップS10では、上部格子板5の取り外しを行う。上部格子板5は炉心シュラウド3の中間フランジ7上に設置されていて、取り外すことが可能な構造となっている。上部格子板5を取り外すことにより、新しい炉心スプレイスパージャ4と上部格子板5の取り付け時の干渉を回避することができ、新しい炉心スプレイスパージャ4を炉心シュラウド3の内側に容易に挿入することができる。さらに、既設炉心スプレイスパージャ4の取り外し作業も、上部格子板5と取り外し用機器の干渉を考慮する必要がなくなるため容易になる。図2はステップS10の手順に対応する図を示している。 【0018】なお、上部格子板5の取り外し作業は、新しい炉心スプレイスパージャ4を取り付ける手順よりも前に実施すれば、新しい炉心スプレイスパージャ4は容易に取り付けが可能であるため、作業の順序を変更してもよい。 【0019】次にステップS11では炉心スプレイスパージャ4と炉心スプレイ配管9との切断作業をおこなう。そしてステップS12では既設ブラケット8の取り外しと切断作業をおこなった後、ステップS13では既設炉心スプレイスパージャ4の取り外しを実施する。上部格子板5をすでに取り外している場合には、炉心スプレイスパージャ4を一体で取り出すことが可能である。また、切断していくつかの部分に分割して取り外してもよい。これらのステップS11〜S13に対応する手順を、図3に示す(切断分割し搬出している場合)。 【0020】次に炉心スプレイ配管9およびブラケット8切断部の残存部除去作業と仕上げ加工をステップS14で行い、ステップS15では新しい炉心スプレイスパージャ4および新しいブラケット8を取り付けるための加工を行う。前記仕上げ加工後、炉心シュラウド3にブラケット8および炉心スプレイ配管9が接合されていた周囲に、ウォータジェットピーニング等の予防保全を実施してもよい。ステップS14、S15に対応する手順の図を図4に示す。 【0021】次に、新しい炉心スプレイスパージャ4を炉心シュラウド3内に挿入する。その後、炉心スプレイスパージャ4と炉心スプレイ配管9との接続および新しいブラケット8の取り付けを行い、炉心スプレイスパージャ4を所定の位置への取り付けをおこなう。 【0022】図5、図6は新しい炉心スプレイスパージャ4の挿入手順、ステップS16を示したものである。半円環状をした炉心スプレイスパージャパイプ12の湾曲半径は、炉心シュラウド3の上部フランジ6の内径半径より大きいため、新しい炉心スプレイスパージャ4は傾けて炉心シュラウド3の内部へ挿入する必要がある。中間フランジ7上に上部格子板5が設置されたままの状態では、上部格子板5と干渉して新しい炉心スプレイスパージャ4を炉心シュラウド3内部に挿入し水平にすることは不可能であるが、事前に上部格子板5を取り外しておくことにより、炉心スプレイスパージャ4を容易に炉心シュラウド3内へ挿入し水平にすることが可能となり、所定の位置に炉心スプレイスパージャ4を取り付けることが可能となる。図6は拡大図を示している。 【0023】次に、炉心スプレイスパージャ4と炉心スプレイ配管9の接合をステップS17で、ステップS18では新規ブラケットの取り付けをおこなう。溶接によって接合してもよいが、カップリング、フランジ、クランプ等を用いて機械的に接合してもよい。また、形状記憶合金製のカップリングを用いて接合する方法でもよい。 【0024】次に、新しいブラケット8を炉心シュラウド3の内面数箇所に炉心スプレイスパージャ4を支持するようにステップS18で取り付ける。新しいブラケット8の炉心シュラウド3内面への接合は溶接によって接合してもよいが、炉心シュラウド3内面にネジ穴を新たに加工しておいてネジで固定してもよい。また、炉心シュラウド3に新たな貫通孔を加工しておいて、ボルトとナットを使用して固定する方法でもよい。 【0025】尚、新しいブラケット8は新しい炉心スプレイスパージャ4と一体構造として、炉心スプレイスパージャ4と一緒に炉心シュラウド3内部へ挿入し取り付けてもよい。新しいブラケット8と新しい炉心スプレイスパージャ4は、取り外し可能な治具等で一体構造として炉心シュラウド3内部に挿入し、取り付け作業が終了後に治具の取り外しを行う。この手順に対応する図を図7に示す。 【0026】新しいブラケット8の取り付けが終了した後、取り外していた上部格子板5をステップS19により設置する。炉心スプレイスパージャ4の取り付け前までに取り外して保管しておいた上部格子板5を再設置してもよいが、新たに製作した上部格子板5を設置してもよい。この手順を図8に示す。 【0027】図9は本発明によるもう一つの炉心スプレイスパージャ取替方法の手順図を示したものである。図9の炉心スプレイスパージャの取替方法は、炉心スプレイスパージャパイプ12の長さを短くした炉心スプレイスパージャ4の取替手順について示したものである。炉心スプレイスパージャパイプ12の長さを短くしたことにより、新しい炉心スプレイスパージャ15を炉心シュラウド3内部に挿入し水平にする際に、炉心スプレイスパージャ15と上部格子板5が干渉しないため、容易に新しい炉心スプレイスパージャ15の取り付けをおこなうことができる。図9のステップS21〜ステップS28は、図1のステップS11〜ステップS18と対応している。すなわち、図9の場合は図1のステップS10、ステップS19を省略できることに特徴がある。 【0028】図10は、炉心スプレイスパージャパイプ12の長さを短くした新しい炉心スプレイスパージャ15の、炉心シュラウド3内部への挿入状態を示したものである。図10に示すように、新しい炉心スプレイスパージャパイプ16を短くしたことにより、上部格子板5と干渉することなく、炉心シュラウド3内側で炉心スプレイスパージャ15を水平にすることができ、新しい炉心スプレイスパージャ15の取り付けを行うことが可能である。 【0029】 【発明の効果】本発明によれば、炉心スプレイスパージャの取り替えを容易におこなうことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005108 【氏名又は名称】株式会社日立製作所
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| 【出願日】 |
平成13年3月2日(2001.3.2) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100074631 【弁理士】 【氏名又は名称】高田 幸彦 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−257976(P2002−257976A) |
| 【公開日】 |
平成14年9月11日(2002.9.11) |
| 【出願番号】 |
特願2001−58187(P2001−58187) |
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