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【発明の名称】 制御棒駆動機構及び制御棒駆動システム
【発明者】 【氏名】中原 宏尊

【氏名】井上 信三

【氏名】児玉 俊博

【要約】 【課題】プローブ取り外し時の作業性を向上できる制御棒駆動機構及びこれを用いた制御棒駆動システムを提供する。

【解決手段】制御棒駆動機構本体と、この制御棒駆動機構本体の下部に設けたモータユニット1とを備え、モータユニット1に備えた電動機の駆動力を用いて原子炉内の制御棒12を昇降駆動する制御棒駆動機構において、制御棒駆動機構本体の動作状態を監視するプローブ13,14を、制御棒駆動機構本体又はモータユニット1に着脱可能に取り付ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】制御棒駆動機構本体と、この制御棒駆動機構本体の下部に設けた電動機ユニットとを備え、前記電動機ユニットに備えた電動機の駆動力を用いて原子炉内の制御棒を昇降駆動する制御棒駆動機構において、前記制御棒駆動機構本体の動作状態を監視するプローブを、前記制御棒駆動機構本体又は前記電動機ユニットに着脱可能に取り付けたことを特徴とする制御棒駆動機構。
【請求項2】請求項1記載の制御棒駆動機構において、前記制御棒駆動機構本体又は前記電動機ユニットにフランジを設け、前記プローブを、前記フランジに対し着脱可能に取り付けたことを特徴とする制御棒駆動機構。
【請求項3】請求項2記載の制御棒駆動機構において、前記プローブを、前記フランジの最大外径以内に略鉛直方向に延設したことを特徴とする制御棒駆動機構。
【請求項4】請求項2又は3記載の制御棒駆動機構において、前記フランジは、前記プローブに設けた取付け部と係合又は螺合して前記プローブを保持する保持手段を備えていることを特徴とする制御棒駆動機構。
【請求項5】請求項2〜4のいずれか1項記載の制御棒駆動機構において、前記フランジの前記プローブ貫通部に、前記プローブの外径未満でかつ前記プローブに接続するケーブルの外径以上の切り欠き開口部を設けたことを特徴とする制御棒駆動機構。
【請求項6】制御棒駆動機構本体及びこの制御棒駆動機構本体の下部に設けた電動機ユニットを備え、前記電動機ユニットに備えた電動機の駆動力を用いて原子炉内の制御棒を昇降駆動する制御棒駆動機構と、前記プローブの検出信号に応じて前記電動機の制御を行う制御手段とを備えた制御棒駆動システムにおいて、前記制御棒駆動機構本体の動作状態を監視するプローブを、前記制御棒駆動機構本体又は前記電動機ユニットに着脱可能に取り付け、前記制御手段に接続されたケーブルに接続されるとともに、前記電動機ユニットに接続されたケーブルのコネクタ及び前記プローブに接続されたケーブルのコネクタに対し着脱自在なコネクタ端子を備えた接続装置を備えることを特徴とする制御棒駆動システム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、沸騰水型原子炉の圧力容器下部に設置され、原子炉内の制御棒を昇降駆動することで原子炉出力を制御する制御棒駆動機構及びこれを備えた制御棒駆動システムに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、沸騰水側原子炉の圧力容器には、減速材を兼ねた冷却材が収容されるとともに、原子炉圧力容器の中央部には多くの燃料集合体が装荷された炉心が配置される。燃料集合体の間には制御棒が挿入引抜自在に設置されるが、この制御棒は原子炉圧力容器の下部に備わる制御棒駆動機構によって上下動される。
【0003】制御棒駆動機構は、原子炉圧力容器の下鏡部に接続する制御棒駆動機構ハウジング、その制御棒駆動機構ハウジングの内部に収納され制御棒に連結される中空ピストン、この中空ピストンを載置するボールナット及びボールねじ等を備えた制御棒駆動機構本体と、制御棒駆動機構ハウジング下部に設けられ駆動源となる電動機(モータユニット)等で構成されている。
【0004】近年、改良型沸騰水型原子炉における電動モータ式制御棒駆動機構では、さらに原子炉運転の安全性を向上させるために、制御棒駆動機構の圧力バウンダリ外部に制御棒駆動機構本体の動作状態を監視するプローブ(状態監視プローブ)を設けている。
【0005】このプローブとしては、例えば、電動機の駆動力を伝達する伝達軸と前記ボールねじとの間に設けた連結器の上下動を磁気的に検出することにより中空ピストンとボールナットとの分離発生の有無を検知する磁気検出器を備えた分離検出用プローブや、上記磁気検出器よりも高い位置に備えた磁気検出器にて中空ピストン動作に連動する磁石の上下動を検出することにより中空ピストンの位置を検知する位置検出用プローブがある。
【0006】これらプローブの配置に関するものとして、例えば特開2000−214288号公報がある。この従来技術では、制御棒駆動機構本体の下端に設けたフランジと、電動機の上端に設けたフランジとが突き合わせれて固定された構造となっており、上記プローブは電動機からL字状(あるいは逆L字状)に上方に突出するように固定されており、上記突き合わさった2つのフランジを貫通して上下方向に延設されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来技術には、以下の課題が存在する。一般に、原子炉は、所定の運転期間(サイクル)ごとに運転を停止して定期点検を行い、燃料集合体の配置換え・交換や、各種機器の補修・点検等を実施する。このとき、通常、上記プローブについても取り外して点検を行う。
【0008】このとき、上記従来技術では、上述のようにプローブが電動機に固定されているため、取外しの際に、一旦電動機ごと制御棒駆動機構本体から取外す作業が必要となり、作業性の改善が困難である。
【0009】本発明の目的は、プローブ取り外し時の作業性を向上できる制御棒駆動機構及びこれを用いた制御棒駆動システムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成するために、本発明は、制御棒駆動機構本体と、この制御棒駆動機構本体の下部に設けた電動機ユニットとを備え、前記電動機ユニットに備えた電動機の駆動力を用いて原子炉内の制御棒を昇降駆動する制御棒駆動機構において、前記制御棒駆動機構本体の動作状態を監視するプローブを、前記制御棒駆動機構本体又は前記電動機ユニットに着脱可能に取り付ける。
【0011】プローブを制御棒駆動機構本体に着脱可能に取り付けた場合には、例えば電動機ユニット部分はスルー構造としておけば、制御棒駆動機構本体からプローブを離脱させるだけで電動機ユニットが制御棒駆動機構の本体に固定されたままでも、プローブを取り外すことができる。また、プローブを電動機ユニットに着脱可能に取り付けた場合には、プローブ取り外し時には電動機ユニットからプローブを離脱させれば足りる。したがって、いずれの場合であっても、電動機ユニットを取り外すことなくプローブを取り外すことができるので、プローブ取り外し時の作業性を向上できる。
【0012】(2)上記(1)において、好ましくは、前記制御棒駆動機構本体又は前記電動機ユニットにフランジを設け、前記プローブを、前記フランジに対し着脱可能に取り付ける。
【0013】(3)上記(2)において、さらに好ましくは、前記プローブを、前記フランジの最大外径以内に略鉛直方向に延設する。
【0014】(4)上記(2)又は(3)において、また好ましくは、前記フランジは、前記プローブに設けた取付け部と係合又は螺合して前記プローブを保持する保持手段を備えている。
【0015】(5)上記(2)〜(4)のいずれか1つにおいて、また好ましくは、前記フランジの前記プローブ貫通部に、前記プローブの外径未満でかつ前記プローブに接続するケーブルの外径以上の切り欠き開口部を設ける。
【0016】これにより、プローブに接続するケーブルについては当該切り欠き開口部を介し側方に離脱可能となる。したがって、プローブを取り外す際、例えば、プローブを制御棒駆動機構本体又は電動機ユニットから離脱させた後に上方にスライドさせてフランジより上方に解放し、フランジの最大外径より外周側にたわませつつ下方に引き抜くようにすることで、そのとき切り欠き開口部に位置しているケーブルは切り欠き開口部から側方に脱出して解放されるので、プローブを下方に延々と引き抜くことなく容易に制御棒駆動機構本体から引き離すことができる。
【0017】(6)上記目的を達成するために、本発明は、制御棒駆動機構本体及びこの制御棒駆動機構本体の下部に設けた電動機ユニットを備え、前記電動機ユニットに備えた電動機の駆動力を用いて原子炉内の制御棒を昇降駆動する制御棒駆動機構と、前記プローブの検出信号に応じて前記電動機の制御を行う制御手段とを備えた制御棒駆動システムにおいて、前記制御棒駆動機構本体の動作状態を監視するプローブを、前記制御棒駆動機構本体又は前記電動機ユニットに着脱可能に取り付け、前記制御手段に接続されたケーブルに接続されるとともに、前記電動機ユニットに接続されたケーブルのコネクタ及び前記プローブに接続されたケーブルのコネクタに対し着脱自在なコネクタ端子を備えた接続装置を備える。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を、図面を用いて説明する。
【0019】図2は、本発明の制御棒駆動機構が適用される原子炉圧力容器100の全体概略構造を表す縦断面図である。
【0020】図2において、原子炉圧力容器100内には、減速材を兼ねた冷却材が収容されるとともに、原子炉圧力容器100の中央部には多くの燃料集合体が装荷された炉心が配置される。燃料集合体の間に制御棒12が挿入引抜自在に設置され、制御棒12は原子炉圧力容器100の下部に備わる制御棒駆動機構の中空ピストン11に接続されている。制御棒駆動機構は、原子炉圧力容器100の下方にあって、下鏡部に貫通して設けられ、制御棒駆動機構ハウジング17、ボールねじ9、電動機を備えたモータユニット(電動機ユニット)1等で構成されている。
【0021】図1は、本発明の一実施の形態に係る制御棒駆動機構の全体構成を表す縦断面図である。
【0022】図1において、制御棒駆動機構は、上記原子炉圧力容器100の下鏡部に接続する上記制御棒駆動機構ハウジング17及びその内部に収納された各機構(後述)等からなる制御棒駆動機構本体と、上記制御棒駆動機構ハウジング17の下方に備えられ、駆動源である電動機(図示せず)を内蔵する上記モータユニット1とから主として構成されている。
【0023】モータユニット1の前記電動機の上端の回転軸2は、磁気継手の外側磁気継手5へ接続する。この外側磁気継手5は、制御棒駆動機構ハウジング17の下端の耐圧部である圧力隔壁18を介して内側磁気継手6と磁気的に接続している。
【0024】内側磁気継手6は伝達軸7と接続し、伝達軸7の上方には上記ボールねじ9がこれと一体回転できるように接続する。このボールねじ9上に備わるボールナット10は、ねじの回転によって昇降する。ボールナット10の上にはボールねじ9を囲んで上方へ伸びる中空ピストン11が載置され、中空ピストン11の上端には制御棒12が連結する。
【0025】一方、制御棒駆動機構ハウジング17とスプールピース18にはアウタチューブ19が挟まれ固定される。アウタチューブ19の内側にはガイドチューブ15が中空ピストン11を囲むように載置されている。ボールナット10は、ガイドチューブ15の内面にあって、その回転を拘束され上下に摺動可能に係止される。こうして、モータユニット1で電動機を回転駆動させることにより、制御棒12の昇降駆動を可能とし、この制御棒12の昇降により、炉心への挿入引抜量が調整され炉出力が調整される。なお、磁気継手5,6に代えて、圧力隔壁18に貫通するとともにパッキンでシールされ回転自在な伝達軸7が電動機の回転軸2と直結する構造であっても構わない。
【0026】このとき、モータユニット1は制御手段20に動力線1z及び後述のコネクタまとめ部21を介し接続されており図示しない動力電源の開閉によって電動機の駆動は制御され、これによって、制御棒12の任意な昇降駆動を可能とし、この制御棒12の昇降により、炉心への挿入引抜量が調整され炉出力が調整される。る。
【0027】また、モータユニット1には図示しない位置検出器3が設けられており、回転軸2の回転情報を制御線3z及びコネクタまとめ部(接続装置)21を介し制御手段20に伝達している。なお、この位置検出器3は回転軸2に接続される回転の検出器として、エンコーダやレゾルバ発信器あるいはシンクロ発信器などの位置センサや、タコジェネレータなどの速度センサを用いても良い。なお、位置検出器3の上にさらに特に図示しない電磁ブレーキを設け、動力線及びコネクタまとめ部21を介し制御手段20に接続し、制御棒停止時にはブレーキを作動させ、制御棒12や中空ピストン11の自重等から生じる制御棒引抜き方向のトルクに抗し回転軸2の保持を確実としても良い。
【0028】ここで、制御棒駆動機構に原子炉運転上の安全性を向上させる状態監視プローブとして、伝達軸7とボールねじ9の間に分離検出手段8を設ける。この分離検出手段8では、伝達軸7に固定した下部ばね受け8aと、伝達軸7の先端に上下動自在、回転を拘束されて嵌合する連結器8bとが、ばね8cを挟んで配置される。また連結器は環状に磁石8dを備える一方、制御棒駆動機構の外縁部に磁気検出器8eを内封した管状の分離検出用プローブ13が配置されている。
【0029】すなわち、ボールナット10の上に制御棒12と連結した中空ピストン11が載置されていると制御棒12及び中空ピストン11とボールナット10及びボールねじ9の自重でばね8cは圧縮され連結器8bが下方へ押し込まれる。この状態から制御棒12のスクラム挿入時にスクラム配管16から圧力水が供給され中空ピストン11がボールナット10から押上げられ離脱すると、ばね荷重が軽くなり連結器8bは上方に復帰する。したがって、連結器8bの上下動を磁気検出器13で検出することにより中空ピストン11の分離有無(言い換えればスクラムしたかどうか)を監視可能となる。これによって分離状態のままの原子炉運転を避けるようになっている。
【0030】同様に、原子炉運転上の安全性を向上させる状態監視プローブとして、制御棒駆動機構ハウジング17の外側に制御棒の位置検出用プローブ14を設ける。すなわち、位置検出手段として、制御棒12と一体となって昇降する中空ピストン11に磁石11aを備える外、中空ピストンが上限位置に挿入された際、中空ピストン11と連動(係合)して上下動するガイドチューブ15に磁石11bを配する一方、制御棒駆動機構の外縁部に磁気検出器14a,14bを磁石11a,11bに対向する位置に内封した管状の上記位置検出用プローブ14を配置している。
【0031】このとき、磁気検出器14bは中空ピストン11が挿入され炉心制御上の上限位置にある際に磁石11bの磁気を検出する位置に配置する。また、磁気検出器14aは中空ピストン11が引抜きされ炉心制御上の下限位置にある際に磁石11aの磁気を検出する位置に配置する。したがって、中空ピストン11の上下動を位置検出用プローブ14で検出することにより制御棒12の炉心内における位置を監視する(言い換えれば制御棒12の挿入を外部から確認する)ことができるようになっている。
【0032】これらのプローブ13,14は、リードスイッチなどの磁気検出器をステンレス管等からなる保護管に封止し、下端に信号を伝送するケーブル線(信号線)13z,14zを接続した構造となっている。そして、これら信号線13z,14zは、前述の動力線1z,3zとともにそれぞれコネクタまとめ部21のコネクタ端子(図示せず)に着脱自在なコネクタ部21aを備えており、コネクタまとめ部21で1本に纏められ、コネクタ部21bを備えた共通のケーブルを介し前記制御手段20に接続されている。
【0033】次に状態監視プローブ13,14を保持する保持手段(この例では係止機構)について説明する。本実施の形態では、状態監視プローブ13,14は制御棒駆動機構ハウジング17のフランジ17y(図1参照)内に嵌合(螺合)して係止されており、これによってプローブ13,14を、当該フランジ17yの最大外径以内に略鉛直方向に延設している。
【0034】すなわち、図1において、制御棒駆動機構の本体機械部分の外縁にフランジ17yが構成されており、このフランジ17y内には雌ねじを設けた係止穴17uが配設されている。一方、状態監視プローブ13,14の前記保護管外表面の所定位置には取付け部として前記雌ねじに嵌合する雄ねじ部17vを設けている。さらに、制御棒駆動機構ハウジング17のフランジ17yより下方に設けたアウタチューブ19のフランジ19y、スプールピース18のフランジ18y,18x、モータユニット1の取付けフランジ1yには、制御棒駆動機構ハウジング17の係止穴17uと周方向同位置にプローブ導入穴がそれぞれ設けられている。この導入穴の内径は状態監視プローブ13,14の前記雄ねじ部17vが通過可能とするように雄ねじ部17の外径より大きくする。
【0035】以上のように構成した本実施形態においては、状態監視プローブ13,14は、スプールピース18等の制御棒駆動機構本体側あるいはモータユニット1の組立て状態に関係なく、制御棒駆動機構本体側(言い換えれば原子炉圧力容器100下部)に着脱自在となる。これにより、プローブ13,14の取り外し時には、制御棒駆動機構ハウジング17yの係止穴17uに雄ねじ部17vがねじ込まれているプローブ13,14を回転させてそれらの螺合を解除させ制御棒駆動機構本体からプローブ13,14を離脱させた後、状態監視プローブ13,14を鉛直下方に移動させて各フランジ17y,19y,18y,18x,1yの導入穴より順次引き抜く。これにより、モータユニット1が制御棒駆動機構の本体に固定されたままでも、プローブ13,14を取り外すことができる。したがって、モータユニット1を取り外すことなくプローブ13,14を取り外すことができるので、プローブ取り外し時の作業性を向上できる(なおプローブ13,14の取付けについては後述)。
【0036】また、本実施形態においては、コネクタまとめ部12を設けていることにより、各ケーブル1z,3z,13z,14z等の各コネクタ部21aは任意にコネクタまとめ部21から切離可能である。したがって、制御棒駆動機構のモータユニット1や状態監視プローブ13,14の取外に際し、他の機器と関係なくケーブル脱着できる。またコネクタまとめ部21から制御手段20までに相当するケーブル本数を1本に減らすことができるので制御棒駆動機構下方における作業でケーブルとの干渉を回避しやすくなる効果もある。なおこのとき、より好ましくは、コネクタまとめ部21を、制御棒駆動機構の下方に接続するモータユニット1の下部に固定するとよい。このようにすれば、制御棒駆動機構のケーブル敷設長さをより削減でき、自動化装置の使用にあたってケーブルとの干渉発生を低減できる。こうして状態監視プローブ13,14の着脱作業性をさらに向上可能となる。
【0037】さらに本実施形態において、例えば、制御棒駆動機構を設置する時は、通常のこの種の制御棒駆動機構と同様、原子炉下方からの作業となるため、まず圧力容器100下部に一体化された制御棒駆動機構ハウジング17内に、収納される各機器等を挿入して、制御棒駆動機構本体を完成させた後、この状態で、次に制御棒駆動機構本体の最下端に設けたスプールピース18のフランジ18xにモータユニット1の取付けフランジ1yを取り付ける。その後、状態監視プローブ13,14を各フランジ1y,18x,18y,19y内の所定の導入穴に下方より挿入した後、制御棒駆動機構ハウジング17のフランジ17yの係止穴17uにねじ込み、これによって固定する(制御棒駆動機構の取り外しはこの逆手順で行えば足りる)。このようにして、各手順とも、注意すべき干渉物等のない比較的シンプルな動作によって容易に行えるので、特に自動化装置を用いた据付け作業や取り外し作業にも十分に対応可能となる。
【0038】なお、上記実施形態においては、係止機構を構成する雌ねじ部を、制御棒駆動機構ハウジング17のフランジ17yに設けたが、これに限られるものではなく、制御棒駆動機構本体側のフランジ19y,18y,18x、あるいはモータユニット1のフランジ1xに設けても良い。特に、スプールピース18をプローブ13,14とともに取り外す場合には、フランジ18y,18xに設けるのが好適である。
【0039】また、本発明は、以上述べた内容に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想の範囲を逸脱しない範囲内において、種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を、順を追って説明する。なお、各変形例において、上記本発明の一実施の形態と共通の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0040】(1)ケーブル線を側方より出し入れ可能とした構造すなわち、図3に示すように、フランジ17yのプローブ貫通部である導入穴の外縁側に、プローブ13,14の外径(言い換えれば前記保護管の外径)未満でかつプローブ13,14に接続するケーブル13z(図示せず),14zの外径以上の切り欠き開口部を設けたものである。なお、図中、状態監視プローブは14のみ記しているが、図1における13も同じ作業性となるので説明を省略している。
【0041】これにより、プローブ13,14に接続するケーブル13z,14zについては当該切り欠き開口部を介し側方に離脱可能となる。したがって、プローブ13,14を取り外す際、例えば、プローブ13,14を制御棒駆動機構本体から離脱させた後に上方にスライドさせてフランジ18x,1yより上方に解放した後、フランジ18x,1yの最大外径より外周側(図3中のフランジ13の場合右側)にたわませつつ下方に引き抜くようにすることで、そのとき切り欠き開口部に位置しているケーブル13z,14zは切り欠き開口部から側方に脱出して解放されるので、プローブ13,14を下方に延々と引き抜くことなく容易に制御棒駆動機構本体から引き離すことができる。
【0042】さらに、このような構造とすることで、特殊な事情によりプローブ13,14を取り付けたままの状態でモータユニット1やあるいはスプールピース18を取り外したいような場合にも対応可能であり、プローブ14に接続する信号線14zと干渉なく作業ができる。
【0043】(2)爪穴による係止とした構造すなわち、図4に示すように、上述のねじに代え、爪穴を用いてプローブ13,14を保持する保持手段(この例では係止機構)を構成したものである。図4において、状態監視プローブ14の保護管外表面の所定位置に爪17vを設ける一方、係止穴には爪17vが通過できる大きさを備えた3つの長溝17uをこの例では周方向に120°の等間隔で設けている。また、係止穴の上側には、長溝17uと位相がずれた位置に爪17vの下端部を引っ掛けて係止可能な短溝17wをこの例では周方向に120°の等間隔で設けており、一旦爪17vを長溝7uを介して係止穴の上方まで通過させた後、所定の角度(この例では約60°)回して短溝17wに引っかけることで係止できるようになっている。
【0044】なお、この変形例では、状態監視プローブ14の固定保持をさらに確実とするために、制御棒駆動機構下方に接続するモータユニット1の下部に、状態監視プローブ14を拘束するためのフランジ1wを設けている。このとき、プローブ13(図示せず),14の下端部にはコネクタ13c(図示せず),14cが設けられ、前記ケーブル14z側に設けたコネクタ14dと着脱自在となっている(ちなみに詳細説明を省略するがケーブル1z,4zも同様の構造)。そして、フランジ1wに設けた貫通孔1vにプローブ13(図示せず),14の下端部をコネクタ13c(図示せず),14cごと貫通させ、フランジ1wに別途設けたネジ穴(図示せず)に螺合させる取り付けボルト1uの先端をプローブ14の保護管外周部に押し付けることによってプローブ14を固定するようになっている(プローブ13についても同様)。
【0045】この変形例によっても、上記本発明の一実施の形態と同様の効果を得る。なお、上記変形例のように爪17vと短溝17wの係止構造と取り付けボルト1uの押付構造の両方を設けなくても、いずれか一方でもプローブ14を保持固定することは可能である。但し爪17vと短溝17wの係止構造のみの場合には、プローブ14の固定保持は確実とするためには、少なくとも上方移動を拘束する手段を設けることが好ましい。また取り付けボルト1uの押付構造のみの場合には、この取り付けボルト1uがプローブ13,14に係合してモータユニット1に保持する保持手段を構成し、これによってプローブ13,14をモータユニット1に着脱可能に取り付けることとなる。また、取り付けボルト1uの押付構造に加え、プローブ13,14に下方への力(例えばばね弾性による付勢力)を与える機構を追加してもよい。このような機構の例としては、例えば、フランジ17y,19y,18yに設けた貫通孔の中に、上端部に鍔部を備えた略筒状のスリーブを配置し、さらにそのスリーブの上方にほぼ同径の上蓋部を設け、前記上蓋部の下端部と前記鍔部との間にばねを設けてそれらの間が所定より離れようとすると上蓋部に下方への付勢力を作用させる構造がある。この場合、下方からスリーブを貫通してプローブ13,14を上方へ挿通させた後、プローブ13,14の上端部が上蓋部を持ち上げようとすると、ばねによってプローブ13,14を下方へ押し戻そうとする力が加わる。前記取り付けボルト1uの押付構造でこの力に対抗することによって、プローブ13,14を強固に固定できると共に、前記押し付け力を弱めるだけで、円滑にプローブ13,14を下方に引き抜くことができる。
【0046】(3)溝に小玉をはめ込んで係止する構造すなわち、図5において、この変形例では、プローブ14を係止するフランジ(この例では17y)の係止穴の内部にプローブ14を保持する保持手段を構成する小玉17vとばね17tとを設け、一方プローブ14の保護管外表面の所定位置に前記小玉17vと嵌め合うような溝17wを設けている。こうして、プローブ14を係止穴に押込み挿入すると溝17wで小玉17vが引っかかり、これによってプローブ14をフランジ17yに固定できるようになっている。なお、プローブ14を取外す場合には、プローブ14に荷重し引抜くことで溝17wから小玉17vが外れるのでそのまま引抜くだけでよい。
【0047】さらにこの変形例では、プローブ14を長尺化してモータユニット1の下方まで伸ばした構成となっており、これによって制御棒駆動機構の下方からプローブ14を把持して挿入/引抜及び係止作業ができるようになっている。なおプローブ13についても同様の構造であることは言うまでもない。
【0048】本変形例によっても、上記本発明の一実施形態と同様の効果を得る。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、電動機ユニットを取り外すことなくプローブを取り外すことができるので、プローブ取り外し時の作業性を向上することができる。
【出願人】 【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
【出願日】 平成13年2月27日(2001.2.27)
【代理人】 【識別番号】100077816
【弁理士】
【氏名又は名称】春日 讓
【公開番号】 特開2002−257969(P2002−257969A)
【公開日】 平成14年9月11日(2002.9.11)
【出願番号】 特願2001−52959(P2001−52959)