| 【発明の名称】 |
燃料集合体組立装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】種市 秀人
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| 【要約】 |
【課題】仮組立体の各固定対象要素の正方配列位置からのズレに基づく固定部材に対する位置ずれにも自動的に対処して、各固定対象要素の確実な嵌合を実現可能とするガイド手段を備えた燃料集合体組立装置の提供。
【解決手段】貫通ソケット穴に対する固定対象要素の上端部および下端部の嵌入を案内する上端部ガイド手段21および下端部ガイド手段22とを備えた組立装置であって、少なくとも上端部ガイド手段は、組立台20上の前記固定対象要素上端部の中央寄り位置で各固定対象要素の位置補正を行う第1のガイド機構と、該第1のガイド機構による位置補正の後、各固定対象要素の前記貫通ソケット穴への嵌入開始直前に、前記上部取扱装置先端部における固定対象要素の上端部末端側位置で各固定対象要素の位置調整を行う第2のガイド機構とを有する2段階ガイド構成を持つものとした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数本の燃料棒を互いにほぼ平行に間隔をあけて正方格子配列状に保持した仮組立体の上下両端にそれぞれ固有構造の上下端部固定部材を取付けるための軽水炉用燃料集合体の自動組立装置であって、前記仮組立体をその軸心がほぼ水平となるように横倒し状態で固定保持する組立台と、前記軸心の延長方向で組立台に対して整列配置され、仮組立体の前記上端に相当する一端側に装着すべき上端部固定部材を保持して仮組立体の一端部に露呈する固定対象要素の端部を上端部固定部材の貫通ソケット穴に嵌合させるための上部取扱装置と、前記軸心の延長方向で組立台に対して配列配置され、仮組立体の前記下端に相当する他端側に装着すべき下端部固定部材を保持して仮組立体の他端部に露呈する固定対象要素の端部を下端部固定部材の貫通ソケット穴に嵌合させるための下部取扱装置と、前記上部取扱装置による上端部固定部材の仮組立体上端への取付の際に、組立台に対面する上部取扱装置の先端部に支持された上端部固定部材の貫通ソケット穴に対する前記固定対象要素の上端部の嵌入を案内する上端部ガイド手段と、前記下部取扱装置による下端部固定部材の仮組立体上端への取付の際に、組立台に対面する下部取扱装置の先端部に支持された下端部固定部材の貫通ソケット穴に対する前記固定対象要素の下端部の嵌入を案内する下端部ガイド手段と、を備え、これらガイド手段のうち、少なくとも上端部ガイド手段は、前記組立台上の前記固定対象要素上端部の中央寄り位置で各固定対象要素の位置補正を行う第1のガイド機構と、該第1のガイド機構による位置補正の後、各固定対象要素の前記貫通ソケット穴への嵌入開始直前に、前記上部取扱装置先端部における固定対象要素の上端部末端側位置で各固定対象要素の位置調整を行う第2のガイド機構と、を有する2段階ガイド構成を持つことを特徴とする燃料集合体組立装置。 【請求項2】 前記第1のガイド機構および第2のガイド機構は、ぞれぞれの所定ガイド位置において、正方格子配列状の燃料棒の各行間隙に挿入されて各燃料棒を上下垂直方向から挟み込む複数枚の水平櫛歯が等間隔で互いに平行に設けられた水平ガイド部材と、前記正方格子配列状の燃料棒の各列間隙に挿入されて各燃料棒を左右水平方向から挟み込む複数枚の垂直櫛歯が等間隔で互いに平行に設けられた垂直ガイド部材を備えていることを特徴とする請求項1に記載の燃料集合体組立装置。 【請求項3】 前記第1のガイド機構は、その水平ガイド部材および垂直ガイド部材のそれぞれ複数枚ずつの水平櫛歯および垂直櫛歯で構成される各櫛歯群において、最外両側に配置される2枚の櫛歯が剛性材質からなると共にその他の内側に配置される櫛歯は、前記両側2枚より柔軟な材質からなり、前記第2のガイド機構は、その水平ガイド部材および垂直ガイド部材に設けられた全櫛歯が剛性材質からなることを特徴とする請求項2に記載の燃料集合体組立装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、軽水炉用燃料集合体組立装置に関するものであり、更に詳しくは、BWR(沸騰水型原子炉)用燃料集合体の組立における上部タイプレート及び下部タイプレートの自動取付け、或いはPWR(加圧水型原子炉)用燃料集合体の組立における上部ノズル及び下部ノズルの自動取付けを行うための装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】BWR用燃料集合体の組立に際しては、燃料集合体の高さ方向に間隔をあけて配置されるべき複数のスペーサと、スペーサ内の数セル分の位置に配置された1〜数本の水管要素(ウォーターロッドまたはウォーターチャンネル)とによって燃料集合体用スケルトンを構成し、このスケルトン内の複数の燃料棒収納セル内にそれぞれ燃料棒を挿入することにより水管要素と共にこれら燃料棒を互いにほぼ平行に間隔をあけて正方格子配列に従った束状の仮組立体とし、この仮組立体の一端と他端にそれぞれ固有構造の端部固定部材としての上部タイプレートと下部タイプレートを手作業で位置合わせ及び取付け作業を行って固定し、最終的に全体の外周をチャンネルボックスで囲んで組立を終えている。 【0003】この場合上部タイプレートや下部タイプレートなどの上下端部固定部材に対する仮組立体側の固定対象要素はウォーターロッドやウォーターチャンネルなどの水管要素またはタイロッドとしての1〜数本の燃料棒であり、これら固定対象要素の端部が端部固定部材側の貫通ソケット穴に確実に嵌合するように、仮組立体及び端部固定要素の双方の寸法公差等の誤差要因に基づく位置ズレを修正しながら手作業で行っていた。 【0004】PWR用燃料集合体の組立の場合も同様であり、この場合は、燃料集合体の高さ方向に間隔をあけて配置されるべき複数の支持格子と、支持格子内の一部のセル位置に配置された複数本の制御棒用及び炉内計装用案内シンブル管とによって燃料集合体用骨格を構成し、この骨格内の複数の燃料棒収納セル内にそれぞれ燃料棒を挿入することにより各案内シンブル管と共にこれら燃料棒を互いにほぼ平行に間隔をあけて正方格子配列に従った束状の仮組立体とし、この仮組立体の両端にそれぞれ固有構造の端部固定部材、即ち一端側には上部ノズルを、他端側には下部ノズルをそれぞれ手作業で位置合わせおよび取付け作業を行って固定していた。 【0005】この場合、仮組立体に対する上部ノズルや下部ノズルなどの上下の端部固定部材の取付は、仮組立体内の各案内シンブル管を固定対象要素として、端部固定部材側の複数の貫通ソケット穴の全てに仮組立体側の複数の対応する固定対象要素の端部が確実に嵌合するように、仮組立体及び端部固定要素の双方の寸法公差等の誤差要因に基づく位置ズレを個々に修正しながら手作業で行っていた。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の従来の軽水炉用燃料集合体の組立のように、燃料集合体の仮組立体の両端に対する端部固定部材の取付けに際して、仮組立体側の各固定対象要素を端部固定部材側の各貫通ソケット穴に個々に手作業で位置ズレの修正を行いながら嵌合しているのでは、手間と時間を要する作業となるが、特にウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料集合体の組立の場合は、長時間の手作業は作業効率向上の観点だけでなく放射線被曝量を低減する必要性からも自動化への転換が必要とされている。 【0007】そこで、燃料集合体を機械的に組み立てる自動組立装置が考えられている。このような自動組立装置による燃料集合体の組立手順としては、まず、スペーサと案内シンブル管、あるいはタイロッドからなる骨格を形成しておき、骨格内の各格子開口に燃料棒を引き込んで仮組立体を構成してから、該仮組立体の上下端に上下タイプレートあるいは上下ノズルという端部固定部材を取付て行く方法が一般的となる。 【0008】しかし、このような端部固定部材の取付は、正方格子配列状に保持された複数本の燃料棒の先端を、端部固定部材の対応する各貫通ソケット穴にほぼ同時に嵌合させなければならないが、通常、装置による機械的な組立では、仮組立体を横倒し状態で固定保持し、上下両端部に対して左右方向からの水平移動で各々端部固定部材を挿入嵌合する方式がとられることとなり、燃料棒はスペーサで正方格子状に束ねられているとはいっても固定されずに格子状開口内に挿入載置されているだけであって、先端部位置が水平方向に位置決めされた端部固定部材の貫通ソケット穴の中心軸線上にあるとは限らない。従って、嵌合取付時には、仮組立体側の各燃料棒を端部固定部材の貫通ソケット穴との位置ズレを自動的に補正しながら案内するガイド手段が必要となる。 【0009】特に、BWR型では、タイロッド燃料棒が標準燃料棒に比べて、上部端栓の上延部が長い分だけ全長が長く、その延長分が標準燃料棒の先端より突出している分だけ先端部の垂直下方向へのブレ量も大きいため、燃料棒全体で補正すべき位置ズレ量に差が生じており、しかも、現在一般的な燃料集合体では各燃料棒先端の縮径テーパ部が僅かであると共に貫通ソケット穴と該穴内に挿入される上部端栓とのクリアランスが小さく、加えて燃料棒間ピッチが小さくてガイドに利用できる領域が非常に狭いと共に上部端栓上延部には膨張スプリングが配される、という配慮すべき点が多く、これらの困難な問題を克服しつつも良好にガイドできる手段が求められる。 【0010】本発明の課題は、軽水炉用燃料集合体の仮組立体の両端に対する端部固定部材の取付作業を完全自動化することのできる燃料集合体組立装置を提供することであり、特に、仮組立体の各固定対象要素の正方配列位置からのズレに基づく固定部材に対する位置ズレにも自動的に対処して、各固定対象要素の確実な嵌合を実現可能とするガイド手段を備えた燃料集合体組立装置を得ることを目的とする。 【0011】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明に係る燃料集合体組立装置は、複数本の燃料棒を互いにほぼ平行に間隔をあけて正方格子配列状に保持した仮組立体の上下両端にそれぞれ固有構造の上下端部固定部材を取付けるための軽水炉用燃料集合体の自動組立装置であって、前記仮組立体をその軸心がほぼ水平となるように横倒し状態で固定保持する組立台と、前記軸心の延長方向で組立台に対して整列配置され、仮組立体の前記上端に相当する一端側に装着すべき上端部固定部材を保持して仮組立体の一端部に露呈する固定対象要素の端部を上端部固定部材の貫通ソケット穴に嵌合させるための上部取扱装置と、前記軸心の延長方向で組立台に対して配列配置され、仮組立体の前記下端に相当する他端側に装着すべき下端部固定部材を保持して仮組立体の他端部に露呈する固定対象要素の端部を下端部固定部材の貫通ソケット穴に嵌合させるための下部取扱装置と、前記上部取扱装置による上端部固定部材の仮組立体上端への取付の際に、組立台に対面する上部取扱装置の先端部に支持された上端部固定部材の貫通ソケット穴に対する前記固定対象要素の上端部の嵌入を案内する上端部ガイド手段と、前記下部取扱装置による下端部固定部材の仮組立体上端への取付の際に、組立台に対面する下部取扱装置の先端部に支持された下端部固定部材の貫通ソケット穴に対する前記固定対象要素の下端部の嵌入を案内する下端部ガイド手段と、を備え、これらガイド手段のうち、少なくとも上端部ガイド手段は、前記組立台上の前記固定対象要素上端部の中央寄り位置で各固定対象要素の位置補正を行う第1のガイド機構と、該第1のガイド機構による位置補正の後、各固定対象要素の前記貫通ソケット穴への嵌入開始直前に、前記上部取扱装置先端部における固定対象要素の上端部末端側位置で各固定対象要素の位置調整を行う第2のガイド機構と、を有する2段階ガイド構成を持つものである。 【0012】また、請求項2に記載の発明に係る燃料集合体組立装置は、請求項1に記載の燃料集合体組立装置において、前記第1のガイド機構および第2のガイド機構は、ぞれぞれの所定ガイド位置において、正方格子配列状の燃料棒の各行間隙に挿入されて各燃料棒を上下垂直方向から挟み込む複数枚の水平櫛歯が等間隔で互いに平行に設けられた水平ガイド部材と、前記正方格子配列状の燃料棒の各列間隙に挿入されて各燃料棒を左右水平方向から挟み込む複数枚の垂直櫛歯が等間隔で互いに平行に設けられた垂直ガイド部材を備えているものである。 【0013】また、請求項3に記載の発明に係る燃料集合体組立装置は、請求項2に記載の燃料集合体組立装置において、前記第1のガイド機構は、その水平ガイド部材および垂直ガイド部材のそれぞれ複数枚ずつの水平櫛歯および垂直櫛歯で構成される各櫛歯群において、最外両側に配置される2枚の櫛歯が剛性材質からなると共にその他の内側に配置される櫛歯は、前記両側2枚より柔軟な材質からなり、前記第2のガイド機構は、その水平ガイド部材および垂直ガイド部材に設けられた全櫛歯が剛性材質からなるものである。 【0014】なお、本発明はBWR用燃料集合体およびPWR用燃料集合体のいずれの組立にも適用可能である。 【0015】即ち、本発明で云う「仮組立体」とは、BWR用燃料集合体の場合は、燃料集合体の高さ方向に間隔をあけて配置されるべき複数のスペーサーと、スペーサー内の数セル分の位置に配置された1〜数本の水管要素(ウォーターロッドまたはウォーターチャンネル)とによって構成されたスケルトンの収納セル内に、それぞれタイロッド燃料棒と共に標準燃料棒を挿入することにより水管要素と共にこれら燃料棒を互いにほぼ平行に間隔をあけて正方格子配列に従った束状の構成体としたものを意味し、またPWR燃料集合体の場合は、燃料集合体の高さ方向に間隔をあけて配置されるべき複数の支持格子と、支持格子内の一部のセル位置に配置された複数本の制御棒用及び炉内計装用案内シンブル管とによって構成された骨格の収納セル内に、それぞれ燃料棒を挿入することにより各案内シンブル管と共にこれら燃料棒を互いにほぼ平行に間隔をあけて正方格子配列に従った束状の構造体としたものを意味する。 【0016】また、本発明で云う「端部固定部材」とは、BWR燃料集合体の場合は上部タイプレート及び下部タイプレートを意味し、またPWR燃料集合体の場合は上部ノズルおよび下部ノズルを意味し、これらタイプレートやノズルは、それぞれBWR又はPWR用仮組立体の上部側および下部側に固有の構造を備えていることは述べるまでもない。 【0017】更に、本発明で云う「固定対象要素」とは端部固定部材の貫通ソケット穴に嵌入されるべき仮組立体側の構成部材であり、BWR燃料集合体の場合はウォーターロッドやウォーターチャンネルなどの水管要素またはタイロッドとしての1〜数本の燃料棒や標準燃料棒が、PWR燃料集合体の場合は骨格を構成する制御棒案内シンブル管及び炉内計装用案内シンブル管がこれに相当する。 【0018】本発明による燃料集合体組立装置による燃料集合体の組立に際しては、予め前工程で準備された仮組立体が組立台上に存し、この複数本の燃料棒を互いにほぼ平行に間隔をあけて正方格子配列状に保持した仮組立体はその軸心がほぼ水平となるように横倒し状態で組立台上に固定されている。 【0019】本発明においては、組立台に対して仮組立体の軸心の延長方向に整列配置された上端部取扱装置の先端部に仮組立体の一端側に装着し、組立台に対して前記軸心の延長方向で上端部取扱装置とは反対側に整列配置された下端部取扱装置の先端部には仮組立体の他端側に装着すべき下端部固定部材を装着するが、これら上下端部固定部材は、それぞれ仮組立体の両端部に露呈する固定対象要素の端部を受け入れて固定するための貫通ソケット穴を備えており、上下端部取扱装置を駆動してこれらの対応する貫通ソケット穴に対応する固定対象要素の端部を嵌入させながら各上下端部固定部材を仮組立体側に移動させることによって、機械的に上下端部固定部材を仮組立体に取付けて燃料集合体を自動的に組み立てることができ、作業員の被爆量の低減化と作業効率の向上を図ることが可能となる。 【0020】さらに、本発明においては、上下部取扱装置に設けられて端部固定部材の貫通ソケット穴に対する固定対象要素の端部の嵌入を案内する上下端部ガイド手段のうち、少なくとも、上端部ガイド手段を、第1のガイド機構により組立台上の固定対象要素上端部の中央寄り位置で各固定対象要素の位置補正を行い、該第1のガイド機構による位置補正の後、第2のガイド機構により、各固定対象要素の貫通ソケット穴への嵌入開始直前に上部取扱装置先端部における固定対象要素の上端部末端側位置で各固定対象要素の位置調整を行う2段階ガイド構成を持つものとした。 【0021】これにより、仮組立体の一端側(上端側)において、BWR型燃料集合体のようにタイロッド燃料棒が標準燃料棒に比べて上部端栓の上延部が長い分だけ標準燃料棒の先端より突出して先端部の垂直下方向へのブレ量が大きくなり、燃料棒全体で補正すべき位置ズレ量に差が生じていても、第1のガイド機構によって燃料棒が上端部より中央寄りで位置補正されるため、全燃料棒の上端側の位置ズレがラフに揃えられる。このため、第2のガイド機構による貫通ソケット穴への嵌入直前における位置調整が精度良く簡単に行うことができ、燃料棒上端部の長さに違いがあっても、全ての燃料棒上端部が各貫通ソケット穴へスムーズに案内、嵌入されて、容易に上部タイプレートの自動装着が進行する。 【0022】なお、仮組立体の下端側で露呈されている固定対象要素が、BWRの燃料棒のように全て長さが揃っている場合、上記のような2つのガイド機構による2段階ガイド構成でなく1段階での位置補正ガイドでも燃料棒の案内は可能であるが、もちろん、より確実な燃料棒端部の貫通ソケット穴への嵌入のために、上端部ガイド手段にのみにかぎらず下端部ガイド手段にも第1のガイド機構および第2のガイド機構からなる2段階ガイド構成を備えてもよい。 【0023】また、ガイド機構の具体的構成としては、請求項2に記載したように、複数枚の水平櫛歯が等間隔で互いに平行に設けられた水平ガイド部材と、複数枚の垂直櫛歯が等間隔で互いに平行に設けられた垂直ガイド部材とを備え、水平櫛歯を正方格子配列状の燃料棒の各列間隙に挿入して各燃料棒を左右水平方向から挟み込み、垂直櫛歯を燃料棒の各行間隙に挿入して各燃料棒を上下垂直方向から挟み込むことによって燃料棒の位置補正を行う構成を採用すれば、燃料棒間ピッチが小さくて利用できる領域が非常に狭い場合でも、各櫛歯は行列間隙に入ることのできる厚みに形成すればよいため、燃料棒間隙を充分ガイドに利用できる。 【0024】従って、このような各ガイド部材に設けられた複数の櫛歯は、燃料棒ピッチに相当する間隔で平行に配列するように設計すればよい。また各ガイド部材は、その櫛歯を仮組立体の外方から対応する行間や列間への挿入および抜き出しを行うための駆動機構を備えるものとするが、この駆動による挿抜は、櫛歯部を一体的に仮組立体の軸方向に直交する平面上をスライドさせる機構や、仮組立体の軸方向に回動させる機構が設計上簡便である。 【0025】また、上記のような水平ガイド部材と垂直ガイド部材によるガイド機構は、両ガイド部材の水平櫛歯と垂直櫛歯とが格子状に燃料棒を挟み込んで位置補正することによってガイドする構成であるため、水平櫛歯と垂直櫛歯との交叉をガイド位置を考慮して両ガイド部材の配置を決定する必要がある。 【0026】例えば、燃料棒の端部より中央寄り、即ち溶接部付近でラフに燃料棒の位置補正を行う第1のガイド機構については、ガイド領域が比較的広く利用できるため、水平櫛歯および垂直櫛歯の挿入位置が仮組立体の軸方向に並ぶように水平ガイド部材と垂直ガイド部材を配置してもよく、櫛歯の駆動機構も、軸方向に沿った回動方式を組み合わせた構成も容易に採用できる。 【0027】これに対して第2のガイド機構では、燃料棒の端部の最終的な位置調整を貫通ソケット穴への嵌入直前に行うものであるため、燃料棒先端部という狭く限られた領域でガイドを行わなければならない。そのため、それぞれ仮組立体の中心軸方向に幅のある水平櫛歯と垂直櫛歯との挿入位置を仮組立体の軸方向に並べて設けるのが困難な場合には、水平櫛歯および垂直櫛歯の両者の櫛幅を細くして前記軸方向に並べる。或いは、一方の櫛歯の幅を比較的広くしたままとしたら、少なくとも他方の櫛歯の幅をそれより細くしたり、この細い櫛歯が一方の櫛歯に対して直交方向に貫通できるような貫通孔や切欠を一方の櫛歯に設け、水平および垂直櫛歯の交叉領域を小さく抑える構成とするなど、設計を考慮すれば良い。 【0028】なお、BWR用燃料集合体では、中央に燃料棒数本分の占有領域に相当する径のウォーターチャンネルが配置されるのが一般的であるため、中央付近の行間隙および列間隙はこのウォーターチャンネルの存在により仮組立体の全幅方向に亘って連続しておらず、左右、上下に分断されてしまう。この場合、一行あるいは一列相当の間隙を一櫛歯で対応させることができない。 【0029】そこで、一行あるいは一列相当に挿入される各櫛歯群をそれぞれウォーターチャンネルを境に水平ガイド部材では左右に、垂直ガイド部材では上下に二分して、それぞれ左右方向と上下方向から挿入および抜き出しする構成とすると共に、各左右櫛歯および上下櫛歯は、ガイド部材による燃料棒位置補正状態である全櫛歯挿入状態においてウォーターチャンネル領域を含まない行列に挿入されるものは仮組立体の水平幅又は垂直幅のほぼ中央で先端部同士が突き合う長さとし、ウォーターチャンネル領域を含む行列に挿入されるものについてはウォーターチャンネル外表面に先端が接しない程度に他の櫛歯よりも短くしておけば良い。 【0030】この場合、ウォーターチャンネル領域を含まない行列に挿入される水平櫛歯および垂直櫛歯は、仮組立体の水平幅又は垂直幅のほぼ中央で先端部同士が突き合う位置を同一線上にならないように隣り合う櫛歯同士でずらしておくことが望ましい。これは、例えば9×9型の燃料集合体では一列及び一行が9本と奇数本の燃料棒配列となり、左右あるいは上下方向に分かれる櫛歯はいずれか一方が中央部の燃料棒分長くなるが、片側の櫛歯の長さを全て同じに揃えた場合、長い方の櫛歯群に中央部の燃料棒の荷重が全て係ってしまい一方の側の櫛歯群にのみ中央部の燃料棒のガイド効果を負うことになるので、中央部の燃料棒に係る荷重を両側の櫛歯群に分散してガイド効果の偏りを防止するためである。 【0031】さらに、櫛歯の材質としては、第1のガイド機構に関しては燃料棒に対してラフに位置補正するという位置づけから剛性部材で構成して強制的にガイドする必要はなく、また燃料棒外表面に傷防止の観点からも、ある或程度の柔軟性を備えた材質で櫛歯を形成し、最外両側に配置される2枚の櫛歯のみを剛性材質製とすれば、比較的柔軟に燃料棒をガイドできるものとすることができる。 【0032】一方、第2のガイド機構に関しては、前記第1のガイド機構によってラフに燃料棒の位置補正が成されているため、位置調整すべき燃料棒端部の位置ズレは小さく抑えられており、全ての櫛歯を剛性材質製として半強制的に位置調整を行って燃料棒をガイドする構成とすることができる。 【0033】このような櫛歯の柔軟性を有する材質としては、例えば所望形状の櫛歯の成型が容易なモノマーキャストナイロン(MCナイロン)が挙げられ、また、剛性材質としては、ステンレス鋼や硬質クロム鋼等の金属板が挙げられ、このような金属剛性部材をMCナイロンで被覆したものを用いても良い。 【0034】また、各ガイド機構は、それぞれの目的とするガイド位置から、第1のガイド機構は横倒し状態で仮組立体が固定されている組立台側に設置し、第2のガイド部材は、端部固定部材が保持されている取扱装置の、端部固定部材よりも組立台側位置に設けることが設計上簡便で好ましい。なお、上端部ガイド手段だけでなく下端部ガイド手段も第1および第2のガイド機構を備えた2段階ガイド構成とする場合、組立台の軸心方向両端部にそれぞれ上下端部用の第1ガイド機構を対称に設置し、下部取扱装置の組立台側には第2のガイド機構を備えれば良い。 【0035】なお、各取扱装置には、固有の固定部材の仮組立体端部への固定方法に応じた機械的固定手段をそれぞれ備えるものとする。すなわち、例えばBWR用燃料集合体の組立の場合、上部取扱装置には、上部タイプレートの貫通ソケット穴に対応する燃料棒を嵌入させた後、貫通ソケット穴を貫通して上部タイプレート上面から突出したタイロッド燃料棒の上端部にロックナットをねじ込んでワッシャー止めすることにより上部タイプレートを仮組立体に固定するためのロックナットねじ込み装置を備えておけば良く、下部取扱装置には、タイロッド燃料棒の雄ネジ加工された下端部を対応する雌ネジ加工された貫通ソケット穴に軸回転させてねじ込むねじ込み装置を備えて置けば良い。 【0036】また、燃料棒一本について見れば、この燃料棒が左右上下の櫛歯によって形成された格子マス内に保持されこの格子マス内を介して対応する貫通ソケット穴に案内されることになるが、BWR用燃料集合体では燃料棒の上部端栓周りに膨張スプリングが設けてあるため、櫛歯間隔である各格子マスの内周幅は、燃料棒先端直径だけではなく膨張スプリングを加えた径を考慮して決定する。 【0037】但し、実際に貫通ソケット穴へ嵌入されるのは、膨張スプリングを除く燃料棒先端部のみであるため、各格子マスは貫通ソケット穴への嵌入開始前で膨張スプリングを止めて燃料棒先端部のみを案内する内周形状とする。例えば、この格子マスの内周形状を対応する貫通ソケット穴に向かって少なくとも上下方向あるいは左右方向で縮径するテーパ状とすれば、テーパ状領域において膨張スプリングはそのスプリング外径より小さい径内へ進入できず、燃料棒先端部のみが進むことができる。 【0038】このとき、膨張スプリングは、燃料棒先端部のテーパ状部から貫通ソケット穴への進入に伴って圧縮するが、この圧縮は小さいことが望ましいので、縮径テーパ状部の領域を格子マス内の軸方向に亘る領域のうち貫通孔ソケット穴側のできるだけ短い領域に設定すれば良い。このような各格子マスの縮径テーパ状部の存在は、燃料棒先端に芯ブレがあったとしても各貫通ソケット穴へ確実に案内し、燃料棒先端の各貫通ソケット穴への嵌入をよりスムーズにすることができる。 【0039】なお、以上のような固定部材側に縮径テーパ状を持つ格子マスの内周形状は、固定部材側にある櫛歯群の各歯を所定形状に設定することによって容易に得ることができる。即ち、各櫛歯の仮組立体の中心軸方向に沿った幅領域において、貫通ソケット穴の嵌入側の厚みを増す形状とすれば良い。これによって、隣り合った櫛歯の厚みが増すの従ってその櫛歯同士間の空間形状は徐々に狭められるテーパ状となる。 【0040】また、固定部材側の形状によっても燃料棒先端部の貫通ソケット穴への嵌入をよりスムーズにすることができる。例えば、各貫通ソケット穴の内部形状を燃料棒先端部嵌入側の開口端が若干拡径したテーパ形状とするのが最も簡便な設計である。 【0041】 【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態としての燃料集合体組立装置を、BWR用燃料集合体のの組立を例に取って図示の実施態様と共に以下に説明する。本実施形態では、図8に側断面図で示した9×9正方格子状配列のうち標準燃料棒1が64本、タイロッド燃料棒2が8本で、中央に3×3燃料棒相当領域を占めるウォーターチャンネル3を配したものを対象とする組立装置について説明する。 【0042】本組立装置によって端部固定部材である上部タイプレート7および下部タイプレート5が取付けられるBWR仮組立体10は、所定間隔をあけて配置される複数のスペーサ4と、スペーサ4内の中央セル位置に配置された1本のタイロッドウォーターチャンネル3によって構成した骨格内の複数の燃料棒収納セル内に、それぞれ標準燃料棒1およびタイロッド燃料棒2を挿入することによりこれら燃料棒を互いにほぼ平行に間隔をあけて正方格子配列に従った束状体である。 【0043】本組立装置は、図1の装置全体の概略構成図に示すように、主にBWR仮組立体10をその軸心がほぼ水平となるように横倒し状態で固定保持する組立台20と、組立台20の軸心延長方向で組立台20に対して両側にそれぞれ整列配置される上部タイプレート7用の上部取扱装置30および下部タイプレート5用の下部取扱装置50から構成されるものである。 【0044】組立台20の仮組立体10における上端側になる一端側には、上部タイプレート7の貫通ソケット穴に対する各燃料棒の上端部の嵌入を案内する上端部ガイド手段21が、また組立台20の他端側には、下部タイプレートの貫通ソケット穴に対する核燃料棒の下端部の嵌入を案内する下端部ガイド手段22が、それぞれ設けられている。 【0045】上端部ガイド手段21は、組立台20側に設置されて燃料棒の上部端栓溶接部付近でラフな位置補正を行う第1のガイド機構40と、上部取扱装置30側に設置されて各燃料棒の先端部を各貫通ソケット穴への嵌入直前で位置調整して案内する第2のガイド機構33との2段階ガイド構成を備えたものである。 【0046】上部取扱装置30には、図2に示すように、上部タイプレート7を組立台20に対面する先端部に支持し、上部タイプレート7の各貫通ソケット穴への燃料棒先端部嵌入後にタイロッド燃料棒の上端をロックナット9でワッシャー止めするためのねじ込み機構32を備えた上部タイプレート取付装置31が備えられている。第2のガイド機構33は、この上部取扱装置30の上部タイプレート取付装置31に保持された上部タイプレート7の底面より組立台20側に備えられている。 【0047】第1のガイド機構40は、図3(a)(b)(c)の仮組立体10側から見た正面図に示すように、組立台20上の正方格子状配列の燃料棒(1,2:図中枠45内に断面で表示)が内部を通過する枠45の左右に対向して設けられた一対の水平ガイド部材(41a,41b)と、これら一対の水平ガイド部材(41a,41b)のそれぞれの上下に対向して設置された垂直ガイド部材(43ax,43ay,43bx,43by)とを備えたものである。 【0048】一対の水平ガイド部材(41a,41b)は、それぞれ駆動装置(不図示)によって水平方向に沿った往復移動が可能であり、互いに近接する方向に移動されると燃料棒(1,2)の正方格子配列の各行間隙に挿入される水平櫛歯(42a,42b)がそれぞれ等間隔で互いに平行に複数枚ずつ設けられており、図3(b)に示すように、これら各行間隙へ挿入された水平櫛歯(42a,42b)によって各燃料棒を上下垂直方向から挟み込まれ、燃料棒(1,2)の垂直方向の位置補正が行われる。 【0049】なお、これらの水平櫛歯(42a,42b)は、一対の水平ガイド部材(41a,41b)が最も近接する所定位置に来たとき、左右の櫛歯が互いに突き合って一行間隙の全幅に亘って配されるものであるが、中央のウォーターチャンネル3が存在する領域の行間隙においては、左右の櫛歯をウォーターチャンネル3外表面に先端が接しない程度に他の櫛歯よりも短くなっている。 【0050】また、垂直ガイド部材(43ax,43ay,43bx,43by)は、左右一対の水平ガイド部材(41a,41b)の前記近接移動に伴って、左側(紙面に向かって)の垂直ガイド部材(43ax,43ay)と右側の(紙面に向かって)垂直ガイド部材(43bx,43by)とが、互いに水平方向で当接して連なり、上下で一対の垂直ガイド部材を構成する。 【0051】これら垂直ガイド部材(43ax,43ay,43bx,43by)は、それぞれ回動駆動装置(不図示)によって前記枠45の中心方向に向かって垂直方向に沿った開閉回動が可能であり、図3(c)に示すように、上側の垂直ガイド部材(43ax,43bx)と下側の垂直ガイド部材(43ay,43by)とが互いに閉じる方向に回動されると燃料棒(1,2)の正方格子配列の各列間隙に挿入される垂直櫛歯(44x,44y)がそれぞれ等間隔で互いに平行に複数枚ずつ設けられている。図3(d)の部分側面図に示すように、これら各列間隙へ挿入された垂直櫛歯(44x,44y)によって各燃料棒が左右水平方向から挟み込まれて水平方向の位置補正が成される。 【0052】また、これらの垂直櫛歯(44x,44y)も、上下の垂直ガイド部材が互いに閉状態に回動された際に、上下の櫛歯が互いに突き合って一列間隙の全幅に亘って配されるものであるが、中央のウォーターチャンネル3が存在する領域の列間においては、上下の櫛歯がウォーターチャンネル3外表面に先端が接しない程度に他の櫛歯よりも短くなっている。 【0053】以上のように、水平ガイド部材および垂直ガイド部材によって、燃料棒(1,2)の上下垂直方向と左右水平方向の位置補正が行われるが、図3(c)で見られるように、各燃料棒(1,2)について見れば、それぞれ上下左右方向から挟んで位置調整を行う水平櫛歯と垂直櫛歯とで、案内格子マスが形成されていることになる。 【0054】なお、上記水平櫛歯(42a,42b)および垂直櫛歯(44x,44y)は、各列、各行毎に、最外両側にものはステンレス鋼からなる剛性材質で形成し、その内側に配列されるものはMCナイロンから形成し柔軟性を備えたものとした。これは、第1のガイド機構40が燃料棒に対してラフに位置補正するものであって強制的にガイドする必要がないことから、最外両側に配置される2枚の櫛歯のみを剛性材質製とするだけで内側を柔軟性を備えたものとしても目的とする比較的弱い各燃料棒の位置調整力が充分得られるためである。この構成によって、燃料棒外表面への傷防止効果も得られる。 【0055】また、上端部取扱装置30側に設置された第2のガイド機構33は、図4(a)(b)(c)の組立台20側から見た正面図に示すように、中央の枠36の左右に対向して設けられた一対の水平ガイド部材(34a,34b)と、前記枠36の上下に対向して設けられた一対の垂直ガイド部材(37x,37y)とを備えたものである。この第2ガイド機構33は、上部タイプレート取付装置31の先端部に保持された上部タイプレート7と共に上端部取扱装置30が組立台20にその中心軸方向に沿って近接移動することによって、仮組立体20の露呈された上端部に近づき、燃料棒先端部(図中枠36内に断面で円形状に表示)が相対移動して位置調整すべき上部端栓領域が前記枠36内の所定位置に挿入されるものである。 【0056】一対の水平ガイド部材(34a,34b)は、それぞれ駆動装置(不図示)によって水平方向に沿った往復移動が可能であり、互いに近接する方向に移動されると前記枠36内に位置する燃料棒先端部の正方格子配列の各行間隙にそれぞれ左右から挿入されて行間隙内で突き合う水平櫛歯(35a,35b)がそれぞれ等間隔で互いに平行に複数枚ずつ設けられており、図4(b)に示すように、これら各行間隙へ挿入された水平櫛歯(35a,35b)によって各燃料棒が上下垂直方向から挟み込まれ、燃料棒先端部の垂直方向の位置調整が行われる。 【0057】また、前記一対の垂直ガイド部材(37x,37y)もそれぞれ駆動装置(不図示)によって垂直方向に沿った往復移動が可能であり、互いに近接する方向に移動されると前記枠36内に位置する燃料棒先端部の正方格子配列の各列間隙にそれぞれ上下から挿入されて列間隙内で突き合う垂直櫛歯(38x,38y)がそれぞれ等間隔で互いに平行に複数枚ずつ設けられており、図4(c)に示すように、これら各列間隙へ挿入された垂直櫛歯(38x,38y)によって各燃料棒が左右水平方向から挟み込まれて燃料棒先端部の水平方向の位置調整が行われる。 【0058】これら左右の水平櫛歯(35a,35b)および上下の垂直櫛歯(38x,38y)は、一対の水平ガイド部材(34a,34b)および一対の垂直ガイド部材(37x,37y)が最も近接する所定位置に来たとき、互いに突き合う左右の櫛歯および上下の櫛歯がが互いに突き合って一行間隙および一列間隙の全幅に亘ってそれぞれ配されるものであるが、中央のウォーターチャンネル3が存在する領域の行列間隙においては、櫛歯をウォーターチャンネル3外表面に先端が接しない程度に他の櫛歯よりも短くした。 【0059】また、本実施形態においては、垂直櫛歯(38x,38y)が水平櫛歯(35a,35b)よりも上部タイプレート7側で各列間隙に挿入されるものとし、水平櫛歯(35a,35b)に比べて仮組立体10の軸方向に亘る櫛歯幅を小さくした。さらに、この第2のガイド機構33における水平ガイド部材の水平櫛歯及び垂直ガイド部材の垂直櫛歯は、硬質クロムからなる剛性とした。これは、前記第1のガイド機構44によってラフに燃料棒(1,2)の位置補正が成されているため、位置調整すべき燃料棒先端部の位置ズレは小さく抑えられており、全ての櫛歯を剛性材質製として半強制的に位置調整を行って燃料棒をガイドする構成とすることが容易なためである。 【0060】また、燃料棒毎について見れば、この燃料棒が左右上下の櫛歯によって形成された格子マス内に保持されこの格子マス内を介して対応する上部タイプレート7の貫通ソケット穴6に案内されることになるが、BWR用燃料集合体では燃料棒の上部端栓周りに膨張スプリング8が設けてあるため、櫛歯間隔である各格子マスの内周幅は、燃料棒先端直径だけではなく膨張スプリング8を加えた径を考慮して決定する。 【0061】なお、実際に貫通ソケット穴6へ嵌入されるのは、膨張スプリング8を除く燃料棒先端部のみであるため、各格子マスは貫通ソケット穴6への嵌入開始前で膨張スプリング8を止めて燃料棒先端部のみを案内する内周形状とする必要がある。 【0062】そこで本実施形態においては、図5(a)に示すように、垂直櫛歯(38x,38y)をそれぞれ仮組立体10の中心軸方向に沿った幅領域において、貫通ソケット穴6の嵌入側の厚みを増す形状とすることによって、隣り合った垂直櫛歯の厚みが増すの従ってその垂直櫛歯同士間の空間形状は徐々に狭められるテーパ状とした。これによって、テーパ状領域において膨張スプリング8はそのスプリング外径より小さい径内へ進入できず、燃料棒先端部のみが進むことができる。 【0063】このとき、膨張スプリング8は、前記テーパ状部から貫通ソケット穴への燃料棒先端部の進入に伴って圧縮するが、この圧縮は小さいことが望ましいので、縮径テーパ状部の領域を格子マス内の軸方向に亘る領域のうち貫通孔ソケット穴側のできるだけ短い領域に設定することが好ましい。このような各格子マスの縮径テーパ状部の存在は、燃料棒先端に芯ブレがあったとしても各貫通ソケット穴6へ確実に案内し、燃料棒先端部自身のテーパ部が小さくても、また、標準燃料棒1とタイロッド燃料棒2とで先端部長さに違いがあっても、各貫通ソケット穴6への嵌入をよりスムーズにすることができる。 【0064】なお、一対の水平ガイド部材(34a,34b)の近接水平移動および一対の垂直ガイド部材(37x,37y)の近接上限垂直移動は、第2のガイド機構33の仮組立体10に対する近接移動の後行うのに限らず、図6に示すように、第2のガイド機構33の移動の前に行って、予め格子状マスを形成した後にガイド機構33を移動させて、各格子マス内に各燃料棒先端を挿入する手順としてもよい。 【0065】また、第2のガイド機構33の仮組立体10に対する近接移動が進むと、各燃料棒先端部うち上部端栓部の長いタイロッド燃料棒2の先端部が先に前記水平櫛歯と垂直櫛歯とによって形成される格子状マスを通過し、上部タイプレートの貫通ソケット穴6内へ案内されつつ嵌入が始まり(図6(b))、さらに進むと上部端栓部の短い標準燃料棒1の先端部が前記格子状マスを通過して、上部タイプレートの貫通ソケット穴6内へ案内されつつ嵌入が始まる(図6(c))。 【0066】このように、標準燃料棒1の先端部の貫通ソケット穴6内への嵌入が始まった時点で、図6(d)に示すようにこれ以上膨張スプリング8の収縮が大きくならないうちに一対の水平ガイド部材(34a,34b)を互いに離反する左右方向へそれぞれ水平移動させると共に一対の垂直ガイド部材(37x,37y)も互いに離反する上下方向にそれぞれ垂直移動させることにより、各燃料棒先端部の上下左右方向からの挟み込み状態および膨張スプリング8の軸方向への圧縮状態を解除しておき、その後、所定位置まで燃料棒先端部の貫通ソケット穴6への嵌入を進めれば良い。 【0067】また、図7に示すように、上部タイプレート7の貫通ソケット穴8の燃料棒先端部嵌入側の開口端Tを若干拡径したテーパ形状とすることによって、燃料棒先端部の貫通ソケット穴への嵌入をよりスムーズにすることができる。 【0068】また、組立台20に対面する下部取扱装置50の先端部に支持された下部タイプレート5の貫通ソケット穴に対する燃料棒(1,2)の下端部の嵌入を案内する下端部ガイド手段22も、上端部ガイド手段30と同様に、組立台20側に第1のガイド機構を、下部取扱装置50側に第2のガイド機構を備えた2段階ガイド構成としても良い。 【0069】以上のような構成の組立装置においては、まず、燃料棒の下端側を下部タイプレート5の貫通ソケット穴に嵌入し、タイロッド燃料棒2の雄ねじ加工された下端部を下部取扱装置30のねじ込み装置(不図示)により雌ねじ加工された貫通ソケット穴にねじ込んで下部タイプレート5の仮組立体20下端部への取付を終了してから、上部タイプレート8の仮組立体20上端部への取付を行うのが簡便である。 【0070】即ち、下部タイプレート5の仮組立体20下端部への取付が終了したら、第1のガイド機構40において、一対の水平ガイド部材(41a,41b)を近接水平移動させて水平櫛歯(42a,42b)を各行間隙に挿入し、続いて上側垂直ガイド部材(43ax,43bx)及び下側垂直ガイド部材(43ay,43by)を回動させて垂直櫛歯(44x,44y)を各列間隙に挿入することによって各燃料棒を比較的柔らかく上下左右方向から挟み込んでラフに位置調整を行う。 【0071】以上の第1のガイド機構40によるラフな位置補正の後、第2のガイド機構33によって、一対の水平ガイド部材(34a,34b)を互いに近接する左右方向に水平移動させて水平櫛歯(35a,35b)を各行間隙に挿入すると共に、一対の垂直ガイド部材(37x,37y)を互いに近接する上下方向に垂直移動させて垂直櫛歯(38x,38y)を各列間隙に挿入させることによって、各燃料棒先端部を上下左右方向から挟み込んで位置調整を行い、上部取扱装置30の組立台10方向への水平移動の進行に伴う各燃料棒先端部の上部タイプレート7の貫通ソケット穴6内への嵌入を嵌入直前の位置で確実に案内することができる。 【0072】全燃料棒先端部の各貫通ソケット穴6内への嵌入が終了した後、上部タイプレート7から突出したタイロッド燃料棒2の先端部に対して、ねじ込み装置32でロックナット9をねじ込むことにより、上部タイプレート7の仮組立体10の上端部への取付が終了し、BWR用燃料棒の組立が完了する。 【0073】また、以上のガイド手段において、ウォーターチャンネル領域を含まない行列に挿入される水平櫛歯および垂直櫛歯は、仮組立体の水平幅又は垂直幅のほぼ中央で先端部同士が突き合う位置ができるだけ同一線上にならないように隣り合う櫛歯同士でずらしておくと、一列あるいは一行中の中央部の燃料棒のガイド効果の偏りを防止するために好ましい。 【0074】なお、以上の実施態様は本発明の技術的範囲を限定するものではなく、同様の基本思想でPWR燃料集合体用の組立装置を構成したり、或いはそれらに当業者に自明な範囲の変形を加えたりすることは勿論可能である。 【0075】 【発明の効果】以上説明したとおり、本発明の組立装置によれば、仮組立体の各固定対象要素の正方配列位置からのズレに基づく固定部材に対する位置ズレにも自動的に対処して、各固定対象要素の確実な嵌合を実現可能とするガイド手段を備え、軽水炉用燃料集合体の仮組立体の両端に対する端部固定部材の取付作業の完全自動化が図れるという効果がある。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000165697 【氏名又は名称】原子燃料工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年11月8日(2000.11.8) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100092082 【弁理士】 【氏名又は名称】佐藤 正年 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−148388(P2002−148388A) |
| 【公開日】 |
平成14年5月22日(2002.5.22) |
| 【出願番号】 |
特願2000−340187(P2000−340187) |
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