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【発明の名称】 原子炉配管内点検装置
【発明者】 【氏名】酒 巻 和 雄

【氏名】川 野 昌 平

【要約】 【課題】配管の内部の点検を遠隔操作で短時間に確実に行うことができ、作業員の放射被曝量を大幅に低減することができる原子炉配管内点検装置を提供する。

【解決手段】この原子炉配管内点検装置31は、配管22内に挿入し得る外径を有する点検装置本体33と、この点検装置本体に、この点検装置本体から外方に突出して前記配管内面に到達できるように設けられた点検用具47と、この点検用具を点検装置本体に対して移動させるとともに所望の位置に保持する保持装置39とを備えている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】原子炉圧力容器に設けられた配管及び機器内部の所定の位置を点検する原子炉配管内点検装置において、配管内に挿入し得る外径を有する点検装置本体と、この点検装置本体に、この点検装置本体から外方に突出して前記配管内面に到達できるように設けられた点検用具と、この点検用具を点検装置本体に対して移動させるとともに所望の位置に保持する保持装置と、を備えたことをと特徴とする原子炉配管内点検装置。
【請求項2】前記保持装置は、前記点検用具が着脱自在に装着されるホルダ部と、このホルダ部と前記点検装置本体との間に設けられ、前記点検用具を前記点検装置本体に対して平行移動し得る状態で保持するパンタグラフ機構と、このパンタグラフ機構を駆動して前記ホルダに装着された前記点検用具を所望の位置へ移動させる駆動装置と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の原子炉配管内点検装置。
【請求項3】前記駆動装置は、ストロークの異なる2つのシリンダを有し、前記点検用具を2段階の位置に伸縮調整できるようになされていることを特徴とする請求項2に記載の原子炉配管内点検装置。
【請求項4】前記点検装置本体には、CCDカメラと照明具が設けられ、前記ホルダ部には、着脱自在にレプリカ装置とエッチング装置および電位差測定センサを交換可能に組込んだことを特徴とする請求項2に記載の原子炉配管内点検装置。
【請求項5】前記駆動装置は前記パンタグラフを駆動する空気圧シリンダを有し、この空気圧シリンダの圧縮空気排出口側には空圧レギュレータが接続され、前記ホルダ部の伸縮動作を微速度で行えるようにしたことを特徴とする請求項2に記載の原子炉配管内点検装置【請求項6】前記レプリカ装置は、レプリカを供給するレプリカ供給ガンと、レプリカを前記配管の所定の位置に注入するレプリカ注入パッドと、このレプリカ供給ガンとレプリカ注入パッドとの間を連通するレプリカ供給管とを有していることを特徴とする請求項4に記載の原子炉配管内点検装置。
【請求項7】前記エッチング装置は、しゅう酸を染み込ませた真綿で包囲された銅板の両サイドに電線を連結し、電線の一方を配管の部材に接続して、もう一方の電線に低電流を供給することにより、接触部を確実にエッチング処理することができることを特徴とする請求項4に記載の原子炉配管内点検装置。
【請求項8】前記ホルダ部には、衝撃吸収用のスプリングが設けられており、前記点検用具を配管内面に押し付ける時の衝撃を緩和するようになされていることを特徴とする請求項2記載の原子炉配管内点検装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば沸騰水型原子炉の原子炉圧力容器内外に配置された配管内面、例えばジェットポンプのエルボ部溶接部の健全性を確認したり、その健全化処理を施すための前検査としての原子炉配管内点検装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の沸騰水型原子炉の概要を図6を参照して説明する。この図において、符号1は原子炉圧力容器で、この原子炉圧力容器1内には冷却材2および炉心3が収容されている。炉心3は主として多数体の燃料集合体と、燃料集合体間を挿脱する制御棒等から構成されており、炉心シュラウド4内に収容されている。
【0003】原子炉圧力容器1内で冷却材2は、炉心3を上方に向かって流通し、その際に炉心3の核反応熱により昇温昇圧されて、水と蒸気の二相流状態となる。二相流となった冷却材2は、炉心3の上方に設置された気水分離器5に流入し、水と蒸気とに分離される。
【0004】このうち蒸気は、気水分離器5の上方に設置された蒸気乾燥器6に導入され、乾燥されて乾燥蒸気となり、原子炉圧力容器1に接続された蒸気気管7を介して、図示しない蒸気タービンに移送されて発電に供される。
【0005】一方、分離された水は、炉心3と原子炉圧力容器1との間のダウンカマ部8を経由して炉心3の下方に流下する。また、このダウンカマ部8で炉心シュラウド4の外周には、複数のジェットポンプ9が等間隔で設置されている。
【0006】炉心3の下方には多数本の制御棒案内管10が設置されており、これらの制御棒案内管10の下方にはそれぞれ制御棒駆動機構11が設置されている。この制御棒駆動機構11は制御棒案内管10を介して制御棒(図示せず)を炉心3内へ挿入および引抜く制御を行う。
【0007】原子炉圧力容器1の外部には、原子炉再循環ポンプ(図示せず)が設置されており、この原子炉再循環ポンプと前記ジェットポンプ9およびこれら両者間を接続する原子炉再循環配管(図示せず)とで、原子炉再循環系を構成している。すなわち、原子炉再循環ポンプによりジェットポンプ9に供給させた駆動水により、ジェットポンプ9は冷却材2を炉心3内に強制循環させる。
【0008】つぎに、ジェットポンプ9について図7ないし図9(a)、(b)を参照して説明する。ジェットポンプ9は、図7に示すように中央ライザ管12を備えており、このライザ管12は原子炉圧力容器1に原子炉再循環ポンプから供給される冷却材2を再循環入口ノズル13を介して導入する。
【0009】ライザ管12の上部には、トランジッションピース14を介して左右一対のエルボ15a、15bが接続されている。これらエルボ15a、15bのそれぞれには、混合ノズル16a、16bを介してインレットスロート17a、17bが接続さている。これらのインレットスロート17a、17bの下部には、ディフューザ18a、18bがそれぞれ接続され、上部の混合ノズル16a、16bから冷却材2が噴射されると周囲から炉水を巻き込むようになっている。
【0010】この噴射された冷却材2および巻き込まれた炉水は、インレットスロート17a、17b内により混合され、その後ディフューザ18a、18bで静水頭の回復が行なわれる。ジェットポンプ9には、原子炉再循環ポンプから送り込まれる冷却材2の流れにより流体振動が発生する。この流体振動に対処するためにライザ管12は下端を再循環入口ノズル13に溶接し、上端をライザブレース19を介して原子炉圧力容器1に固定されている。
【0011】ジェットポンプ9における上端部のエルボ15a、15bには、ライザ管12を介して供給される駆動水の流入水圧が作用する。この駆動水が、エルボ15a、15b他端に接続するノズル(図示せず)からインレットスロート17a、17bおよびディフューザ18a、18b内に向けて噴出するので、この駆動水の噴出水圧等の反力が上向きに作用する。
【0012】インレットスロート17a、17bは、上端が混合ノズル16a、16bおよびエルボ15a、16bを介してトランジションピース14に機械的に接続されるとともに、下端がディフューザ18a、18bの上端に挿入している。
【0013】ディフューザ18a、18bの下端は、原子炉圧力容器1に溶接されたシュラウドサポート20に固定されており、さらに、図9(a)の要部斜視図と図9(b)の要部水平図に示すように、ライザ管12の下端はライザエルボ21に溶接されている。
【0014】ライザエルボ21はサーマルスリーブ22と溶接されており、サーマルスリーブ22は原子炉圧力容器1に固定された再循環入口ノズル13に接続されている。インレットスロート17a、17bは、ライザ管12に固着されたライザブランケット23に取付けられている。これにより、ライザ管12およびインレットスロート17a、17bが振動することを防止している。
【0015】ライザブレース19部は、図9(a)、(b)に詳細を示すように、原子炉圧力容器1の内壁にはパット24が形成されており、このパット24に4枚の薄板25が溶接されている。この4枚の薄板25は、その板厚が10mm前後となっている。
【0016】この4枚の薄板25の先端ではブロック26によりお互いに一体に構成されていて、前記ライザ管12は、ブロック26の内側に溶接されている。したがって、このライザブレース19は、ライザ管12に発生する原子炉運転中の流体振動を抑制する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】ライザブレース19は、炭素鋼である原子炉圧力容器1と、オーステナイト系ステンレス鋼製であるライザ管12との熱膨張差を吸収するものである。このため原子炉運転中には、前記熱膨張差を吸収した状態として変形状態にある。
【0018】このように、ジェットポンプ9においては、冷却材2を加圧して炉心3内に循環させるために、他の炉内機器に比較して過酷な状況下で使用されることから、各部材には大きな負荷が作用し、特にライザ管12をその中間で支持するライザブレース19には大きな応力が作用することになる。
【0019】万一、ジェットポンプ9に対して、例えば原子炉再循環配管等の外部配管が破断する等により過大な荷重が作用したり、あるいは何等かの原因によりライザ管12の内面に錆が発生すると、これがクラック等に発展する場合がある。
【0020】ライザ管12は、主としてオーステナイト系ステンレス鋼管により形成されているので、応力、腐食環境、材料(クロム欠乏層の生成)の3つの条件が成立すると、応力腐食割れ(Stress Corrosion Cracking)が発生して、ライザ管12が損傷することが想定される。
【0021】この応力腐食割れ現象は、前記3つの条件のうち、1つでも欠落すれば発生しないので、この応力腐食割れを防止するためには、種々の対策を講じる必要がある。また、ジェットポンプ9の表面に何等かの原因により、錆やクラックが発生した場合、これらを放置しておくと、クラックが進行して、ジェットポンプ9に亀裂が生じたりすることがある。
【0022】したがって、原子炉の出力を制御するジェットポンプ9がそのような状態になることは、他の構造物にも悪影響を与えることも考えられ、好ましいことではない。
【0023】本発明は上記課題を解決するためになされたもので、原子炉圧力容器内外に設置された配管および機器、例えばジェットポンプのライザ管内面にレーザ脱鋭敏化処理等を行う場合の事前確認として配管内面の健全性を確認したり、その健全化処理を施すための前検査に使用される原子炉配管内点検装置を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、原子炉圧力容器に設けられた配管及び機器内部の所定の位置を点検する原子炉配管内点検装置において、配管内に挿入し得る外径を有する点検装置本体と、この点検装置本体に、この点検装置本体から外方に突出して前記配管内面に到達できるように設けられた点検用具と、この点検用具を点検装置本体に対して移動させるとともに所望の位置に保持する保持装置とを備えたことをと特徴とする。この発明によれば、配管の内部の点検を遠隔操作で短時間に確実に行うことができ、作業員の放射被曝量を大幅に低減することができる。
【0025】請求項2の発明は、前記保持装置は、前記点検用具が着脱自在に装着されるホルダ部と、このホルダ部と前記点検装置本体との間に設けられ、前記点検用具を前記点検装置本体に対して平行移動し得る状態で保持するパンタグラフ機構と、このパンタグラフ機構を駆動して前記ホルダに装着された前記点検用具を所望の位置へ移動させる駆動装置とを備えたことを特徴とする。この発明によれば、配管の径に応じて駆動装置とパンタグラフ機構を操作することにより、点検用具を配管の内面に位置することができる。
【0026】請求項3の発明は、前記駆動装置は、ストロークの異なる2つのシリンダを有し、前記点検用具を2段階の位置に伸縮調整できるようになされていることを特徴とする。この発明によれば、配管入口径が内面の径よりも小さくても、装置を挿入させて配管内面部まで伸縮動作をして点検を遠隔操作で行うことができる。
【0027】請求項4の発明は、前記点検装置本体には、CCDカメラと照明具が設けられ、前記ホルダ部には、着脱自在にレプリカ装置とエッチング装置および電位差測定センサを交換可能に組込んだことを特徴とする。この発明によれば、1つの装置で複数の機能を組込むことができ、またCCDカメラによってない部を観察しながら作業が行えるので作業性向上が図れる。
【0028】請求項5の発明によれば、前記駆動装置は前記パンタグラフを駆動する空気圧シリンダを有し、この空気圧シリンダの圧縮空気排出口側には空圧レギュレータが接続され、前記ホルダ部の伸縮動作を微速度で行えるようにしたことを特徴とする。この発明によれば、ホルダ部に組込んだセンサ類に衝撃を与えることなく配管内面に接触させることができるので精度の高い測定や点検が行える。
【0029】請求項6の発明によれば、前記レプリカ装置は、レプリカを供給するレプリカ供給ガンと、レプリカを前記配管の所定の位置に注入するレプリカ注入パッドと、このレプリカ供給ガンとレプリカ注入パッドとの間を連通するレプリカ供給管とを有していることを特徴とする。この発明によれば、配管内部の手の届かない場所でも遠隔でレプリカの採取が行え、プラントの信頼性向上にもつながる。
【0030】請求項7の発明によれば、前記エッチング装置は、しゅう酸を染み込ませた真綿で包囲された銅板の両サイドに電線を連結し、電線の一方を配管の部材に接続して、もう一方の電線に低電流を供給することにより、接触部を確実にエッチング処理することができることを特徴とする請求項4に記載の原子炉配管内点検装置。この発明によれば、遠隔操作で確実にエッチング処理を行うことができるので作業員の放射線被曝の低減を図ることができる。
【0031】請求項8の発明によれば、 前記ホルダ部には、衝撃吸収用のスプリングが設けられており、前記点検用具を配管内面に押し付ける時の衝撃を緩和するようになされていることを特徴とする。この発明によれば、点検装置のホルダ部に組込んだセンサ類に衝撃を与えることなく配管内面に接触させることができるので精度の高い測定や点検が行えるので信頼性向上にもつながる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態である原子炉配管内点検装置について、図1ないし図6を参照して説明する。
【0033】図1及び図2は、図6から図9で説明したジェットポンプ9のサーマルスリーブ22およびライザ管12内の所定の位置に本発明に係る原子炉配管内点検装置31を挿入して、サーマルスリーブ22とライザエルボ21の溶接部近傍を点検する例である。
【0034】図1は、原子炉配管内点検装置31の先頭部にレプリカ31を組込み、点検装置30の後部側の脚部55a、55bを開動作させて原子炉配管内点検装置31をサーマルスリーブ22内周面に固定した状態を示している。
【0035】図1において、原子炉配管内点検装置31は、筒状の点検装置本体33を有し、この点検装置本体33は、先頭側の第1の筒状ボディ35と後部側の第2の筒状ボディ37とを有している。第1の筒状ボディ35内には、図1中のII−II断面を表す図2にも示すように、後述するレプリカ等を保持する保持装置39が設けられている。この保持装置39は、上記レプリカ等を着脱可能に保持するホルダ部41と、このホルダ部41を点検装置本体33に対して平行移動可能に保持するパンタグラフ機構43と、このパンタグラフ機構43を駆動する伸縮用シリンダ45とから構成されている。そして、ホルダ41には、レプリカ注入パッド47が着脱可能に固定されている。このような構成において、伸縮用シリンダ45を作動することによって、パンタグラフ機構43を駆動し、ホルダ部41に固定されたレプリカ注入パッド47をサーマルスリーブ22内周面の所望の位置に押し付けて接触させることができる。
【0036】なお、伸縮用シリンダを2個以上設け、ホルダ部41のそれぞれの半径方向位置にそれぞれのシリンダを対応させることもできる。このようにすれば、内径が変化する配管内において、それぞれの内径に対してホルダ部41の半径方向位置を変化させ、レプリカを所定の位置に位置せしめることができる。
【0037】また、伸縮用シリンダ45の圧縮空気排出口側には空圧レギュレータ(図示せず)を接続し、パンタグラフ機構43を微速度で伸縮できるようにすることも可能である。このようにすれば、ホルダ部41に装着されたセンサ等を衝撃なしに所定の位置に押圧することができ、従って、精度の高い測定や点検を行うことができる。
【0038】さらに、ホルダ部41に、衝撃吸収用のスプリング(図示せず)を設けてもよく、このようにすれば、センサ等を配管内面に押し付ける時の衝撃をさらに緩和することができる。
【0039】レプリカ注入パッド47には、レプリカ材を供給するためのレプリカ供給チューブ49が接続され、このレプリカ供給チューブ49の他端にはレプリカ材供給器(ガン)51が連結されている。そして、レプリカ材はこのレプリカ材供給器(ガン)51より押し出されてレプリカ供給チューブ49に送られ、レプリカ注入パッド47まで送り出される。レプリカ注入パッド47には、レプリカ材をスムーズに送り込むためのエアライン53が組込まれている。
【0040】一方、第2の筒状ボディ37には、パンタグラフからなる第1の脚部55aと第2の脚部55bが設けられ、これら第1の脚部55aと第2の脚部55bには、シリンダ57が接続されている。そして、このシリンダ57のピストン棒の動作によって、第1の脚部55aと第2の脚部55bが外方に開かれてサーマルスリーブ22の内周面を押圧し、点検装置本体33をサーマルスリーブ22内で保持するようになっている。また、シリンダ40の逆の動作によって、第1の脚部55aと第2の脚部55bが収縮し、第2の筒状ボディ37に収容されるようになっている。又、第2の筒状ボディ37内には回転用モータ59が組込まれ、第1の筒状ボディ35内に組込まれた歯車61に連結されていて、レプリカ注入パッド47を回転駆動することができる。
【0041】図3及び図3中IV−IV線に沿うエッチング材73の断面を示す図4は、本実施の形態に係る原子炉配管内点検装置71を示し、前記原子炉配管内点検装置31と同じ装置を用いて、ホルダ部41にエッチング材73を組込んだ装置である。従って、図1に示す原子炉配管内点検装置30と同一構成のものには同一符号を付してその説明を省略する。
【0042】エッチング材73は、10%しゅう酸を湿らせた真綿を銅板の周囲に巻き付けた部材である。この真綿が巻き付けられた銅板(図示せず)に電線75を接続し、この電線75を低電流計77に連結する。又、低電流計77には別の電線79が接続され、クランプ81によって再循環入口ノズル13に接続されている。このように接続した状態で低電流計77の電源をONし、数10秒間、低電流(例えば0.5A)を加えることで、遠隔状態で電解エッチングを行うことができる。
【0043】図5は、本発明に係る原子炉配管内点検装置91をライザ管12内の所定の位置に挿入させて、ライザ管12とライザエルボ21の溶接部近傍を点検する例である。この原子炉配管内点検装置91は、図1ないし図4に示す原子炉配管内点検装置とは逆に、先頭側には、第1の脚部55a、第2の脚部55bが組み込まれた第1の筒状ボディ35設けられ、後部側には、レプリカ注入パッド47やエッチング材73を組込んだ第2の筒状ボディ37が設けられている。
【0044】第1の筒状ボディ35内の中央部には中空のパイプ93が組込まれ、このパイプ93の内部にはエアチューブや電線が組込まれている。また、第1の筒状ボディ35に組込まれた第1の脚部55a、第2の脚部55bを開動作させると、ライザ管12内面に装置を固定することができる。この状態で第2の筒状ボディ37内に組込まれた旋回用モータを駆動することによって第2の筒状ボディ37が旋回自在となり所定の位置にセットすることができる。
【0045】なお、上記原子炉配管内点検装置31、51及び91の内部には小型CCDカメラ97が組込まれており、ライザ管12内部を観視できる構造となっている。
【0046】このように、上記原子炉配管内点検装置31、51、91にあっては、配管内に挿入し得る外径を有する第1の筒状ボディ35又は第2の筒状ボディ37と、第1の筒状ボディ35に、この筒状ボディから外方に突出して配管内面に到達できるように設けられたレプリカ47、エッチング材73等と、このレプリカ47、エッチング材73等を筒状ボディに対して移動させるとともに所望の位置に保持するシリンダ45、パンタグラフ43、ホルダ部41とを備えているから、配管の内部の点検を遠隔操作で短時間に確実に行うことができ、作業員の放射被曝量を大幅に低減することができる。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、原子炉圧力容器内に設置されている配管内および機器内に原子炉用配管の点検装置を所定の位置に設置することができ、点検検査を遠隔操作によって短時間に確実に行うことができる。また、1つの操作で数種類の点検装置を交換自在に組むことができるので、有効活用と保管スペースの効率化が図れる。従って原子炉内外の配管内の点検、保全作業の範囲を拡大し、加えて作業の効率を高め原子炉の健全な状態を確認でき、原子炉の安全な運転を稼動することができる。
【出願人】 【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
【出願日】 平成12年7月19日(2000.7.19)
【代理人】 【識別番号】100064285
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 一雄 (外3名)
【公開番号】 特開2002−40186(P2002−40186A)
【公開日】 平成14年2月6日(2002.2.6)
【出願番号】 特願2000−218648(P2000−218648)