| 【発明の名称】 |
原子力発電所の空調方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】尾高 毅
【氏名】中田 珠雄
|
| 【要約】 |
【課題】共通の冷凍機の冷凍能力を十分に活かし、かつ、酷暑時においても冷凍機のオーバーロードを事前に防ぐ。
【解決手段】原子力発電所の複数のエリア10,12,14,16毎に設けた各冷却コイル20A,20B,20C,20Dの一部の冷却コイル20A,20Bにおいては冷凍機に流入する冷却水の入口温度が所定の設定値を越えないように冷却水の流量を優先的に制御し、残部の冷却コイル20C,20Dにおいては給気の温度又は当該エリア内の代表温度が設定値となるように冷却水の流量を優先的に制御する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】原子力発電所の複数のエリア毎に設けた冷却コイルに共通の冷凍機からの冷却水を分配して前記各エリアに供給する給気を冷却し、前記各冷却コイルを出て合流した戻り冷却水を前記共通の冷凍機によって冷却して循環使用するようにした原子力発電所の空調方法において、前記各冷却コイルの内の一部の冷却コイルにおいては前記合流して冷凍機に流入する冷却水の入口温度が所定の設定値を越えないように前記冷却水の流量を優先的に制御するとともに、残部の冷却コイルにおいては前記給気の温度又は当該エリア内の代表温度が設定値となるように前記冷却水の流量を優先的に制御することを特徴とする原子力発電所の空調方法。 【請求項2】前記一部の冷却コイルは冷却負荷が残部の冷却コイルに比べて大きいことを特徴とする請求項1に記載の原子力発電所の空調方法。 【請求項3】前記複数のエリアが原子炉エリア、タービンエリア、海水熱交換器エリア及び局所空調エリアを含み、前記一部の冷却コイルに対応するエリアが原子炉エリアとタービンエリア、前記残部の冷却コイルに対応するエリアが海水熱交換器エリア、局所空調エリアであることを特徴とする請求項1に記載の原子力発電所の空調方法。 【請求項4】前記冷凍機に流入する冷却水の流量を一定に制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の原子力発電所の空調方法。 【請求項5】原子力発電所に設けた冷却コイルに冷凍機からの冷却水を通水して所定のエリアに供給する給気を冷却し、前記冷却コイルを出た戻り冷却水を前記冷凍機によって冷却して循環使用するようにした原子力発電所の空調方法において、前記冷却水の流量制御弁の調節器では前記給気の温度に基づく制御量と前記冷凍機に流入する冷却水の温度に基づく制御量とを演算し、この演算された2つの制御量の内、前記冷却コイルに通水される冷却水の流量が少なくなる方の制御量をセレクタによって選択して制御弁の開度を制御することを特徴とする原子力発電所の空調方法。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は原子力発電所の空調方法に係り、特に原子力発電所の複数のエリア毎に設けた冷却コイルに共通の冷凍機からの冷却水を分配して各エリアに供給する給気を冷却するようにした原子力発電所の空調方法に関する。 【0002】 【従来の技術】原子力発電所の空調設備では複数のエリア毎に配置した空気冷却器の冷却コイルに共通の冷凍機で冷却した冷却水を分配して、これらの各エリアに供給する給気の温度がそれぞれ設定値となるように個別に冷却している。また、各冷却コイルで熱交換することによって昇温した戻り冷却水は合流した後、前記共通の冷凍機によって冷却して循環使用している。 【0003】ところで、原子力発電所の空調は全量換気が原則であるため、外気温度によって冷却負荷が大きく変動する。特に、夏期には冷却負荷が過大となり、酷暑時に給気温度を所望値に維持しようとすると冷凍機の設備容量に限界があるため、冷凍機のオーバーロードを招くことがある。このため、前記給気温度の設定値を外気温度に応じて自動的に変化させ、夏期における冷却負荷を平準化することが行われているが、それでも冷凍機のオーバーロードを招く場合がある。一旦、冷凍機がオーバーロードにより運転系に支障が生じると、その対策が大変となるので、オーバーロードを事前に防ぐ運転方法が必要となる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】冷凍機のオーバーロードを事前に防ぐための方法として、前記合流して冷凍機に流入する冷却水の入口温度が所定の設定値を越えないように制御することが考えられる。しかしながら、前記各冷却コイルでは冷却負荷が個々に異なるため、各冷却コイルを出た冷却水の温度も一律ではない。したがって、これらの冷却水が合流して冷凍機に流入する冷却水の入口温度も変動しやすく、上記の制御を確実に実行することは容易でない。各冷却コイルを出た冷却水の温度が前記所定の設定値を越えないように個々に制御すれば安全であるが、そのための制御ループを各冷却コイル毎に設ける必要があるので設備費の面で不経済となる。かつ、上記の制御の結果、合流後の冷却水の温度が前記所定の設定値を必要以上に下回る状況が生じる場合があり、共通の冷凍機の冷凍能力を十分に活かし切れないという問題点があった。 【0005】本発明の目的は、上記従来技術の問題点を改善し、簡単な構成によって前記合流して冷凍機に流入する冷却水の入口温度が所定の設定値を越えないように制御するとともに、冷凍機の冷凍能力を十分に活かし、酷暑時においても冷凍機のオーバーロードを事前に防ぐことができる原子力発電所の空調方法を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、本発明に係る原子力発電所の空調方法は、原子力発電所の複数のエリア毎に設けた冷却コイルに共通の冷凍機からの冷却水を分配して前記各エリアに供給する給気を冷却し、前記各冷却コイルを出て合流した戻り冷却水を前記共通の冷凍機によって冷却して循環使用するようにした原子力発電所の空調方法において、前記各冷却コイルの内の一部の冷却コイルにおいては前記合流して冷凍機に流入する冷却水の入口温度が所定の設定値を越えないように前記冷却水の流量を優先的に制御するとともに、残部の冷却コイルにおいては前記給気の温度又は当該エリア内の代表温度が設定値となるように前記冷却水の流量を優先的に制御することを特徴とする。 【0007】また、本発明に係る原子力発電所の空調方法は、前記一部の冷却コイルは冷却負荷が残部の冷却コイルに比べて大きいことを特徴とする。 【0008】また、本発明に係る原子力発電所の空調方法は、前記複数のエリアが原子炉エリア、タービンエリア、海水熱交換器エリア及び局所空調エリアを含み、前記一部の冷却コイルに対応するエリアが原子炉エリアとタービンエリア、前記残部の冷却コイルに対応するエリアが海水熱交換器エリア、局所空調エリアであることを特徴とする。 【0009】また、本発明に係る原子力発電所の空調方法は、前記冷凍機に流入する冷却水の流量を一定に制御することを特徴とする。 【0010】また、本発明に係る原子力発電所の空調方法は、原子力発電所に設けた冷却コイルに冷凍機からの冷却水を通水して所定のエリアに供給する給気を冷却し、前記冷却コイルを出た戻り冷却水を前記冷凍機によって冷却して循環使用するようにした原子力発電所の空調方法において、前記冷却水の流量制御弁の調節器では前記給気の温度に基づく制御量と前記冷凍機に流入する冷却水の温度に基づく制御量とを演算し、この演算された2つの制御量の内、前記冷却コイルに通水される冷却水の流量が少なくなる方の制御量をセレクタによって選択して制御弁の開度を制御することを特徴とする。 【0011】 【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の形態を示す系統図である。原子力発電所は複数のエリア10、12、14に区画されており、エリア10は原子炉エリア、エリア12はタービンエリア、エリア14は熱交換エリアとされる。また、エリア16は前記エリア10、12、14の中の一部分のみを個別に空調を必要とする局所空調エリアであり、図1では一個所のみ示されているが実際は複数の局所空調エリアが存在する。 【0012】エリア10に対しては、ダクト18Aから取り入れた外気を冷却コイル20Aで冷却し、この冷却された給気がダクト22Aからエリア10に供給される。また、エリア10に供給された給気に見合う量の空気がダクト24Aから排気される。同様に、エリア12、14に対しては、それぞれダクト18B,18Cから取り入れた外気を冷却コイル20B,20Cで冷却し、この冷却された給気がダクト22B,22Cからエリア10に供給される。また、エリア12、14に供給された給気に見合う量の空気がダクト24B,24Cから排気される。一方、エリア16ではエリア内から吸込んだ空気を空調機の冷却コイル20Dで冷却し、再びエリア内に吹き出す。 【0013】次に冷却水の系統を説明する。熱交換器26は冷凍機28の蒸発器に相当しており、循環ポンプ30によって熱交換器26に送られた冷却水は冷凍機28からの冷媒によって冷却され、管路32から各冷却コイル20A,20B,20C,20Dに分配される。各冷却コイルでの熱交換によって昇温した戻り冷却水は管路34に合流し、前記循環ポンプ30によって再循環される。 【0014】管路32と管路34との間にはバイパス管路36が配設されており、このバイパス管路36には制御弁38が設けられている。また、前記管路32には冷却水の流量計40が設けられており、流量調節器42によって流量計40の指示値、すなわち冷却水の循環流量が一定となるように前記制御弁38の開度が制御される。 【0015】また、前記冷却コイル20A,20B,20C,20Dのそれぞれの戻り冷却水の管路34A,34B,34C,34Dには制御弁44A,44B,44C、44Dが設けられており、温度調節器46A,46B,46C、46Dよってこれらの制御弁の開度がそれぞれ制御される。 【0016】まず、温度調節器46Aによる制御について説明する。温度調節器46Aにはエリア10に供給される給気の温度信号が検出端48Aから、また、合流して冷凍機28に流入する冷却水の入口温度(以下、単に冷却水温度という。)の信号が検出端50からそれぞれ入力される。図2は温度調節器46Aの機能を示すブロック図である。検出端50から入力された冷却水温度52と設定温度54とが比較部56で比較され、温度偏差が調節部58に送られる。調節部58では例えばPID動作としての出力値を演算し、このPID出力値が制御弁44Aの開度操作量としてセレクタ60に入力される。前記設定温度54としては冷凍機が過負荷とならないような冷却水の入口上限温度が設定される。検出端50から入力された冷却水温度52が設定温度54よりも低い場合には、冷凍機は余裕のある状態であるので、PID出力値としてはプラス側(制御弁44Aの開度を大きくする方向)の値がセレクタ60に入力される。また、冷却水温度52が設定温度54よりも高くなると、冷凍機の負荷が限界に近い状態であるので、PID出力値としてはマイナス側(制御弁44Aの開度を小さくする方向)の値がセレクタ60に入力される。 【0017】一方、検出端48Aから入力された給気温度62と設定温度64とが比較部66で比較され、温度偏差が調節部68に送られる。調節部68では例えばPID動作としての出力値を演算し、このPID出力値が制御弁44Aの開度操作量としてセレクタ60に入力される。前記設定温度64としては温度計49によって検出された外気温度に見合う給気の好ましい温度が設定される。検出端48Aから入力された給気温度62が設定温度64よりも低い場合には、給気を必要以上に冷却している状態であるので、PID出力値としてはマイナス側(制御弁44Aの開度を小さくする方向)の値がセレクタ60に入力される。また、給気温度62が設定温度64よりも高くなると、給気の冷却が不足している状態であるので、PID出力値としてはプラス側(制御弁44Aの開度を小さくする方向)の値がセレクタ60に入力される。 【0018】図3は給気の設定温度62を決定する際の外気温度との関係の一例を示すグラフである。外気が20℃以上となった時点で給気の冷却を開始し、外気が30℃となるまでは設定温度62を一定の20℃に保持する。外気が30℃以上になると設定温度62を徐々に上げて、冷却負荷の急激な増加を緩和する。原子力発電所の空調において給気を冷却する目的は、機械設備側からの要求に加え、所内で作業する操作員の作業環境を保持することにある。このため、給気の設定温度62をむやみに上げることは好ましいことではない。しかしながら、原子力発電所では建屋構造が厚いコンクリート製で構築されているため蓄熱効果が極めて大きく、給気温度が多少変動しても実際のエリア内の温度はあまり変化しない。したがって、給気の設定温度62を上げても機器や作業環境に与えるダメージは小さく、冷凍機28における負荷の急激な増加を緩和するメリットの方が大きい。 【0019】さて、前記セレクタ60では、冷却水温度52に基づくPID出力値と給気温度62に基づくPID出力値とが入力されると、両者を比較してPID出力値が小さい方を選択する。したがって、セレクタ60によって選択された小さい方(制御弁44Aの開度を小さい方)のPID出力値に基いて制御弁44Aの開度操作量としての出力信号70が決定され、制御弁44Aが制御される。 【0020】図4は夏期の日中における温度調節器46AでのPID出力値の経持変化をモデル化して示したものである。図4において曲線Aは冷却水温度52に基いて調節部58で演算されたPID出力値であり、曲線Bは給気温度62に基いて調節部68で演算されたPID出力値である。給気温度62に基くPID出力値は外気温度にほぼリンクし、酷暑時にピークを迎える。一方、冷却水温度52に基くPID出力値は、酷暑時以外は冷凍機の能力に余裕がある状態であるので、PID出力値は大きくなる。冷却水温度52が徐々に上昇するとPID出力値は次第に小さくなり、酷暑時に冷却水温度52が設定温度54よりも高くなるとPID出力値は最小となる。この結果、図4に示すように酷暑時以外では給気温度62に基くPID出力値が冷却水温度52に基くPID出力値よりも小さくなり、酷暑時には両者の関係が逆転して、給気温度62に基くPID出力値が冷却水温度52に基くPID出力値よりも大きくなる。前記したとおり、セレクタ60では、両者を比較してPID出力値が小さい方を選択するので、酷暑時以外では給気温度62に基くPID出力値b1、b3が選択され、酷暑時では冷却水温度52に基くPID出力値a2が選択され、制御弁44Aの開度操作量としての出力信号70が決定され、制御弁44Aが制御されることになる。 【0021】図5は上記の制御に基づく冷却水温度52と給気温度62の経持変化をモデル化して示したものである。曲線Cは冷却水温度52を示し、曲線Dは給気温度62を示す。酷暑時以外では前記したように給気温度62に基く制御弁44Aの制御が実行されるので、給気温度62は例えば図3に示した設定温度64に従って曲線d1、d3のように維持される。この時、冷却水温度52は直接の制御対象から外れているので曲線c1、c3のように成り行きで変化する。一方、酷暑時では冷却水温度52に基く制御弁44Aの制御が実行されるのでので冷却水温度52は曲線c2に示したように冷凍機28がオーバーロードとならない上限の設定温度54にほぼ維持される。この時、給気温度62は直接の制御対象から外れているので曲線d2のように成り行きで変化する。図3の2点鎖線で示した曲線eはこの時の状況を例示したものであり、外気温度が約35℃になると冷凍機の負荷が限界に近づき冷却水温度の制御が優先的に実行され、この結果、給気温度が設定値よりも高い温度で成り行きで上昇する状況を示している。前記したように原子力発電所では建屋構造が厚いコンクリート製で構築されているため蓄熱効果が大きく、給気温度62が酷暑時に多少上昇しても実際のエリア内の温度はあまり変化ぜず、ダメージは小さい。 【0022】冷却コイル20Bにおいても、温度調節器46B、給気温度の検出端48B、冷却水温度の検出端50、制御弁44Bによって構成される制御系によって、上記の温度調節器46Aの場合と同様の考え方で制御される。ただし、エリア12に要求される条件に合せて例えば給気の設定温度をエリア10とは変えるようにしてもよい。 【0023】一方、冷却コイル20Cにおける温度調節器46C、給気温度の検出端48C、制御弁44Cによって構成される制御系では、制御対象はエリア14に供給される給気の温度のみであり、この給気温度が所望の設定値となるように一元的な制御が実行される。 【0024】また、冷却コイル20Dにおける温度調節器46D、温度検出端48D、制御弁44Dによって構成される制御系では、エリア16内の代表点に設けた温度検出端48Dの検出値が所望の設定値、換言すればエリア内が適切な温度となるように一元的な制御が実行される。 【0025】前記したように、エリア10は原子炉エリア、エリア12はタービンエリア、エリア14は海水熱交換器エリアとされる。また、エリア16は前記エリア10、12、14の中の一部分のみを個別に空調を必要とする複数の局所空調エリアである。これらのエリアにおける冷却負荷の割合は、概算によればエリア10が3割、エリア12が4割、エリア14が1割、エリア16が2割であり、冷却負荷が大きいエリア10とエリア12に対応する冷却コイル20A,20Bに分配される冷却水の量も上記の割合にほぼ比例する。したがって、酷暑時にこれらの冷却コイル20A,20Bでの冷却量を前記冷凍機28がオーバーロードとならないように制限すれば、冷却負荷が小さい残りのエリア14とエリア16に対応する冷却コイル20C,20Dでは冷凍機28のオーバーロードを配慮せずに自由な条件で、かつ簡便な制御系で冷却水の流量を制御できる。 【0026】本実施の形態は上記の考え方を具現化したものであり、冷却負荷が大きい冷却コイル20A,20Bにおいては酷暑時に冷却水温度52が冷凍機28の過負荷を招かないように冷却水の流量が優先的に制御される。また、冷却負荷が小さい残り冷却コイル20C,20Dにおいては給気又は当該エリア内の代表温度が所望の設定値となるように冷却水の流量が優先的に制御される。 【0027】この結果、制御系を簡単な構成とすることができ、かつ、冷却水温度52を冷凍機28のオーバーロードを招かないように制御できる。このため、共通の冷凍機の冷凍能力を十分に活かすことができ、酷暑時においても冷凍機のオーバーロードを事前に防ぐことができる。 【0028】なお、本実施の形態では、その作用効果を達成する上で前記したバイパス管路36とこのバイパス管路36に設けられた制御弁38が重要な役割を果たしている。酷暑時には前記したようにに分配される冷却水の流量を制限して、実質的に冷却コイルでの熱交換量が一定量を越えないような制御が行われる。この結果、冷却コイル20A,20Bを出た直後の冷却水の温度が上昇し、この温度が上昇した冷却水と前記冷却コイル20C,20Dを出た冷却水が合流した後の冷却水の温度も当然に上昇する。仮に、バイパス管路36が存在しないと、制御対象である冷凍機に流入する冷却水の温度および流量が冷却コイル側の冷却負荷によって時々刻々変化することになり、制御が極めて不安定となる。 【0029】本実施の形態では、前記管路32に冷却水の流量計40が設けられており、流量調節器42によって流量計40の指示値、すなわち熱交換器26を通る冷却水の循環流量が一定に保持される。このため、酷暑時での制御の結果、各冷却コイルを出た合流後の冷却水の流量が減少し、温度が上昇した場合でも、バイパス管路36から冷却コイルを経由しない冷たい冷却水が補充されて、流量の減少分を補い、温度の上昇分を矯正する。このため、前記した制御を安定して実行することができる。 【0030】なお、温度検出端50の取り付け位置は、上記の説明からも明らかなとおり、バイパス管路36から冷却コイルを経由しない冷却水が補充される合流点G以降であることが必要である。また、温度検出端50での検出値の精度を高めるためには、温度検出端50の取り付け位置は合流点Gからなるべく離れて温度が均一化している位置が好ましく、又は合流点Gに冷却水の温度を均一化するための混合器を設けることが好ましい。 【0031】上記実施の形態では、管路32に冷却水の流量計40を設け、流量調節器42によって、海水熱交換器26を通る冷却水の循環流量が一定となるように流量制御弁38の開度を制御するようにした。しかしながら、熱交換器26を通る冷却水の循環流量を一定にする手段はこれに限らない。例えば熱交換器26入口の冷却水圧力と出口の冷却水圧力との差圧を検出し、この差圧が一定となるように、バイパス管路36の流量制御弁38の開度を制御すれば、流量計40を設けずに循環流量を一定に保つことができる。また、各冷却コイルの出口側の管路34A,34B,34C,34Dに設けた制御弁44A,44B,44C、44Dは必ずしも出口側ではなく、各冷却コイルの入口側の管路に設けるようにしてもよい。 【0032】 【発明の効果】上述のとおり、本発明に係る原子力発電所の空調方法によれば、簡単な構成によって、合流して冷凍機に流入する冷却水の入口温度が所定の設定値を越えないように制御することができる。このため、冷凍機の冷凍能力を十分に活かし、かつ、酷暑時においても冷凍機のオーバーロードを事前に防ぐことができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000005452 【氏名又は名称】日立プラント建設株式会社
|
| 【出願日】 |
平成12年6月23日(2000.6.23) |
| 【代理人】 |
|
| 【公開番号】 |
特開2002−6075(P2002−6075A) |
| 【公開日】 |
平成14年1月9日(2002.1.9) |
| 【出願番号】 |
特願2000−189436(P2000−189436) |
|