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【発明の名称】 遠隔保守機器の搬出入装置
【発明者】 【氏名】柴沼 清

【氏名】角舘 聡

【氏名】辻 光一

【氏名】後藤 謙二

【氏名】津坂 康和

【氏名】村上 伸

【要約】 【課題】遠隔保守機器を収納するとともに、水平ポートに簡単且つ容易に搬出入することにある。

【解決手段】機器搬出入のための開口部を有する筐体10と、この筐体内の機器搬出入方向に敷設された複数の直線軸受11a,11bと、この直線軸受に移動可能に支持されると共に、筐体の開口部よりせり出しが可能な可動床12と、この可動床に設けられたガイドに沿って機器の搬出入方向に移動可能な機器押し出し装置18と、この機器押し出し装置に連結されて移動すると共に、機器押し出し装置との間の距離を変更する機構を備えた移動台車20と、可動床の上面の機器搬出入方向に敷設された直線軸受24と、この直線軸受に移動可能に支持された機器15と、機器押出し装置に設けられ、機器15を着脱可能に把持して機器押出し装置の移動を機器に伝達する把持装置25とを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 核融合炉を構成する真空容器の水平ポート部へ搬出入する遠隔操作機器の搬出入装置において、機器搬出入のための開口部を有する筐体と、この筐体内の機器搬出入方向に敷設された複数の直線軸受と、この直線軸受に移動可能に支持されると共に、前記筐体の開口部よりせり出しが可能な可動床と、この可動床に設けられたガイドに沿って機器の搬出入方向に移動可能な機器押し出し装置と、この機器押し出し装置に連結されて移動するとともに、前記機器押し出し装置との間の距離を変更する機構を備えた移動台車と、前記可動床の上面の機器搬出入方向に敷設された直線軸受と、この直線軸受に移動可能に支持された遠隔保守機器と、前記機器押出し装置に設けられ、前記遠隔保守機器を着脱可能に把持して機器押出し装置の移動を前記遠隔保守機器に伝達する把持装置とを備えたことを特徴とする遠隔保守機器の搬出入装置。
【請求項2】 請求項1記載の遠隔保守機器の搬出入装置において、前記可動床の先端部と被連結床とをそれぞれの床面が同一面となるように嵌合して連結される位置合わせ連結部を設けたことを特徴とする遠隔保守機器の搬出入装置。
【請求項3】 請求項2記載の遠隔保守機器の搬出入装置において、前記位置合わせ連結部に可動床の先端部を被連結床に固定する固定手段を設けたことを特徴とする遠隔保守機器の搬出入装置。
【請求項4】 請求項1記載の遠隔保守機器の搬出入装置において、前記機器押し出し装置により押し出しまたは牽引される遠隔保守機器に対して動力及び信号を伝送するケーブルを接続するコネクタを設けたことを特徴とする遠隔保守機器の搬出入装置。
【請求項5】 請求項2記載の遠隔保守機器の搬出入装置において、前記可動床と可動床を支持している直線軸受の間に可動床の先端部の位置合わせ連結部により一義的に決まる可動床の位置と筐体の位置のずれを吸収する位置ずれ許容装置を設けたことを特徴とする遠隔保守機器の搬出入装置。
【請求項6】 請求項1記載の遠隔保守機器の搬出入装置において、前記移動台車には、可動床上に搭載された遠隔保守機器を下から支持して高さ調整可能な機構を設けたことを特徴とする遠隔保守機器の搬出入装置。
【請求項7】 請求項1記載の遠隔保守機器の搬出入装置において、この搬出入装置と前記被連結床との間に連結して配置される中間搬出入装置を設け、この中間搬出入装置は、筐体内の機器搬出方向に敷設された複数の直線軸受に前記搬出入装置の可動床と同一方向に移動可能に支持させて配設された中間可動床を備え、前記搬出入装置の機器押出し装置及び前記移動台車が前記中間可動床に乗り移り可能な構成としたことを特徴とする遠隔保守機器の搬出入装置。
【請求項8】 請求項7記載の遠隔保守機器の搬出入装置において、前記中間可動床の先端部と後端部には被連結床と前記搬出入装置の可動床のそれぞれの床面が同一面となるように嵌合して連結される位置合わせ連結部を設けたことを特徴とする遠隔保守機器の搬出入装置。
【請求項9】 請求項8記載の中間コンテナにおいて、前記位置合わせ連結部に中間可動床の先端部を被連結床に固定する固定手段を設け、その駆動力を前記搬出入装置の可動床から伝達機構を介して供給可能な構成とすることを特徴とする遠隔保守機器の搬出入装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、核融合炉の炉内構造物の交換・保守作業に使用される遠隔保守機器の搬出入を行う搬出入装置に関する。
【0002】
【従来の技術】D−T反応を行う核融合炉では、炉の運転後は炉内が放射化されることから、核融合炉の炉内構造物の交換・保守に関わる作業は遠隔操作により行わなければならない。
【0003】図15はトカマク型核融合炉の概略の構造を示す縦断面図であり、本図に示すようにトカマク型核融合炉1は、トーラス状の中空ドーナツ形の真空容器2を有し、運転中は熱負荷と中性子の粒子負荷にさらされるため、真空容器2の周囲が遮蔽体3で覆われている。この真空容器2内を遠隔保守する装置としては、図16に示すような遠隔保守機器が知られている。この機器は真空容器2内に軌道4を敷設し、マニピュレータ5を装着したビークル6をその軌道4に沿って走行させ、遮蔽体3等の炉内構造物の交換作業を行うものである。
【0004】このような遠隔保守機器は、トカマク型核融合炉1の運転中は真空容器2の外部に設置されるメンテナンスセル7内に折り畳んだ形で収納されているが、遠隔保守が必要となったときには真空容器2の水平ポート8から真空容器2内に搬入され、図示形状に自動的に組立てられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記遠隔保守機器は、外径が約10mにも及ぶ真空容器2内を移動し、厚さ数mの遮蔽体の交換を可能とするには、その形状、重量ともに大きなものとなるため、この遠隔保守機器を真空容器の外側に常設されたメンテナンスセル7に収納する必要があるが、建屋が巨大化するという問題がある。
【0006】そこで、遠隔保守機器を分離構造としてコンテナに分割して収納し、遠隔保守機器を使用する場合には前記コンテナを真空容器2の水平ポート8に横付けし、水平ポート8に機器の各部を搬入し、水平ポート8及び真空容器2内で遠隔保守機器を組立てる構造としていた。
【0007】しかし、このような分割、組立て構造の遠隔保守機器において、炉の運転中は水平ポート部が真空環境下で中性子の照射下にあるため、この水平ポート部に駆動機器などを配置しておくことはできない。また、分割されて炉内に挿入される機器に動力や信号を伝送するケーブルやホースを接続しておくこともできなかった。
【0008】本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、真空容器の水平ポート部に遠隔保守機器を簡単且つ容易に搬出入できる遠隔保守機器の搬出入装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達成するため、次のような手段により遠隔保守機器の搬出入装置を構成する。
【0010】請求項1に対応する発明は、核融合炉を構成する真空容器の水平ポート部へ搬出入する遠隔操作機器の搬出入装置において、機器搬出入のための開口部を有する筐体と、この筐体内の機器搬出入方向に敷設された複数の直線軸受と、この直線軸受に移動可能に支持されると共に、前記筐体の開口部よりせり出しが可能な可動床と、この可動床に設けられたガイドに沿って機器の搬出入方向に移動可能な機器押し出し装置と、この機器押し出し装置に連結されて移動するとともに、前記機器押し出し装置との間の距離を変更する機構を備えた移動台車と、前記可動床の上面の機器搬出入方向に敷設された直線軸受と、この直線軸受に移動可能に支持された遠隔保守機器と、前記機器押出し装置に設けられ、前記遠隔保守機器を着脱可能に把持して機器押出し装置の移動を前記遠隔保守機器に伝達する把持装置とを備える。
【0011】請求項2に対応する発明は、請求項1に対応する発明の遠隔保守機器の搬出入装置において、前記可動床の先端部と被連結床とをそれぞれの床面が同一面となるように嵌合して連結される位置合わせ連結部を設ける。
【0012】請求項3に対応する発明は、請求項2に対応する発明の遠隔保守機器の搬出入装置において、前記位置合わせ連結部に可動床の先端部を被連結床に固定する固定手段を設ける。
【0013】請求項4に対応する発明は、請求項1に対応する発明の遠隔保守機器の搬出入装置において、前記機器押し出し装置により押し出しまたは牽引される遠隔保守機器に対して動力及び信号を伝送するケーブルを接続するコネクタを設ける。
【0014】請求項5に対応する発明は、請求項2に対応する発明の遠隔保守機器の搬出入装置において、前記可動床と可動床を支持している直線軸受の間に可動床の先端部の位置合わせ連結部により一義的に決まる可動床の位置と筐体の位置のずれを吸収する位置ずれ許容装置を設ける。
【0015】請求項6に対応する発明は、請求項1に対応する発明の遠隔保守機器の搬出入装置において、前記移動台車には、可動床上に搭載された遠隔保守機器を下から支持して高さ調整可能な機構を設ける。
【0016】請求項7に対応する発明は、請求項1に対応する発明の遠隔保守機器の搬出入装置において、この搬出入装置と前記被連結床との間に連結して配置される中間搬出入装置を設け、この中間搬出入装置は、筐体内の機器搬出方向に敷設された複数の直線軸受に前記搬出入装置の可動床と同一方向に移動可能に支持させて配設された中間可動床を備え、前記搬出入装置の機器押出し装置及び前記移動台車が前記中間可動床に乗り移り可能な構成とする。
【0017】請求項8に対応する発明は、請求項7に対応する発明の遠隔保守機器の搬出入装置において、前記中間可動床の先端部と後端部には被連結床と前記搬出入装置の可動床のそれぞれの床面が同一面となるように嵌合して連結される位置合わせ連結部を設ける。
【0018】請求項9に対応する発明は、請求項8に対応する発明の遠隔保守機器の搬出入装置において、前記位置合わせ連結部に中間可動床の先端部を被連結床に固定する固定手段を設け、その駆動力を前記搬出入装置の可動床から伝達機構を介して供給可能な構成とする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0020】図1は本発明による遠隔保守機器の搬出入装置の第1の実施の形態を示す側面図であり、図2は同実施の形態の搬出入装置全体を拡大し、筐体の後面板を取除いて示す押出装置部分の断面図、図3は同じく筐体の前面板を取除いて示す移動台車部分の断面図である。
【0021】図1乃至図3において、10は被連結床29に近接する基礎面に設置され、且つ被連結床29側に機器搬出入のための開口部を有する筐体で、この筐体10の底面に一対の直線軸受11aが適宜の間隔を存して筐体の長手方向(前後方向)に敷設されると共に、筐体内の両側面の適宜高さ位置に直線軸受11bが筐体の長手方向に敷設されている。
【0022】また、12は両側に垂直に立上がる脚部を有し、かつ先端部に前方に突出する凸部28を設けた可動床で、この可動床12は直線軸受11a,11bにそれぞれ受部を介して移動可能に支持されている。また、この可動床12はその一方の脚部の後方端面に固定されたモータの軸にピニオン13aが取付けられ、このピニオン13aはモータにより筐体10の内側面の長手方向に取付けられたラック13bと噛合しながら回転することにより、可動床12が筐体10の前後方向に移動できるようになっている。
【0023】さらに、可動床12の両側脚部の上端面にはその長手方向に沿って転動面14が形成され、可動床12の上部に設けられる搭載機器15の前後下面に取付けられたそれぞれ一対のローラ16が転動面14に沿って転動することにより、搭載機器15が前後方向に移動可能になっている。上記搭載機器15には真空容器内の構造物の交換や保守作業を行なうためのマニピュレータ27が搭載されている。
【0024】一方、可動床12の両側脚部間の後方に機器押出し装置18が配設され、その下部を両側脚部の内側に形成されたコの字形のグルーブ17間に跨がって挿入されると共に、その下面の前後左右にそれぞれ取付けられたローラ19をグルーブ17面を転動面として転動可能に支持されている。
【0025】また、機器押出し装置18はその背面下部に取付けられたモータの回転軸に取付けられたピニオン32aを可動床12の底面中央に長手方向に沿って配設されたラック32bに噛合させて回転させることにより、前後方向に移動駆動できるようになっている。
【0026】さらに、機器押出し装置18の前面側には把持装置25が設けられ、この把持装置25の把持部が搭載機器15の背面側に設けられた受部に挿脱されることで搭載機器15と機器押出し装置18とが連結又は釈放できるようになっている。また、機器押出し装置18及び搭載機器15に搭載されたマニピュレータ27側にそれぞれ動力及び信号を伝送するためのケーブルが配設され、各々のケーブルの接続端には把持装置25により搭載機器15と機器押出し装置18とを連結する際に結合されるコネクタ26a,26bを備えている。
【0027】また、機器押出し装置18の前方に位置させて移動台車20が配設され、その下部を可動床12の両側脚部のグルーブ17間に跨がって挿入されると共に、その上下面の前後左右にそれぞれ取付けられたガイドローラ21a,21bをグルーブ面を転動面として転動させることにより、可動床12の長手方向に移動可能に支持されている。
【0028】さらに、移動台車20の背面部に一端が各々取付けられた左右一対のガイドシャフト22を機器押出し装置18の前面側から背面側に貫通させて設けらると共に、機器押出し装置18の背面側に設けられたモータの回転軸に取付けられたピニオン23aをガイドシャフト22の軸方向に取付けられたラック23bに噛合させて回転させることにより、移動台車20と機器押出し装置18とを連結した状態でその間隔を変化させることができるようになっている。
【0029】また、移動台車20は搭載機器15の下面に前後方向に沿って取付けられた直線軸受24に受け部を介して連結されている。
【0030】他方、可動床12の先端部に有する凸部28には固定装置31が設けられ、この固定装置31は可動床12が筐体10から押し出され、被連結床29に設けられた凹部30と嵌合させて連結される際に動作して可動床12と被連結床29とが離れないように固定するものである。
【0031】次に上記のように構成された遠隔保守機器の搬出入装置の作用を述べる。
【0032】先ず、ラック13bに噛合しているピニオン13aが回転すると、可動床12は直線軸受11a,11bに沿って前方へ移動し、筐体10内から被連結床29に向かって押出される。そして、可動床12の先端部の凸部28が被連結床29の凹部30に嵌合して位置合わせが終了すると、固定装置31の作動により可動床12と被連結床29が振動、負荷重量の変化等で分離しないよう固定される。
【0033】次に、ラック32bに噛合しているピニオン32aが回転すると、機器押出し装置18は被連結床29に向かって可動床12上を移動する。この時、搭載機器15と機器押出し装置18は把持装置25により連結されるため、搭載機器15も機器押出し装置18と共に可動床12上を移動して行き、搭載機器15の前方に取付けられたローラ16が次第に被連結床29上に押出されて行く。
【0034】また、機器押し出し装置18と移動台車20は、図4に示すようにガイドシャフト22を介して連結されているため、移動台車20も機器押し出し装置18と共に可動床12上を移動して行く。この時、ラック23bに噛合しているピニオン23aが回転すると移動台車20に取付けられたガイドシャフト22が機器押し出し装置18に取付けられたブッシュ33内を滑動しながら引き込まれることにより、機器押し出し装置18と移動台車20の間隔が狭められる。これにより、移動台車20と被連結床29との干渉を防止している。
【0035】このように第1の実施の形態では、移動機構を設けなくても被連結床29上にマニピュレータ27を位置させることができ、マニピュレータ27と機器押出し装置18との間をコネクタ26a、26bによって結合されたケーブルを介して動力及び信号を伝達するようにしているので、マニピュレータ27を被連結床29上で動作させることができる。
【0036】また、移動台車20にはグルーブ17に対して上向きに接しているガイドローラ21bがあるので、もし、被連結床29がなく、機器15が筐体10から突き出されて片持ち支持されている場合でも、直線軸受24を介して伝達される上向きの力を移動台車20から可動床12と直線軸受11aを介して筐体10に伝達できるので、機器15を十分に支持することができる。
【0037】図5は本発明による遠隔保守機器の搬出入装置の第2の実施の形態を示す側面図である。
【0038】第2の実施の形態では、図5に示すように第1の実施の形態で説明した遠隔保守機器の搬出入装置9と被連結床29の間に中間搬出入装置34を配置するものである。
【0039】この中間搬出入装置34は、前後面に機器搬出入のための開口部を有する筐体35の底面に搬出入装置9側の直線軸受11aと同一延長線上に一対の直線軸受36aが敷設されると共に、筐体35内の両側面にも図2、図3に示す直線軸受11bと同一延長線上に図示しない直線軸受がそれぞれ敷設され、これら直線軸受に中間可動床37がそれぞれ受部を介して移動可能に支持される構成としてある。
【0040】この中間可動床37は、可動床12と同一形状及び同一寸法のグルーブ17が設けられており、機器押出し装置18及び移動台車20がガイドローラ19、ガイドローラ21a、ガイドローラ21bにより可動床12から中間可動床37に乗り移って行くことが可能な構成となっている。
【0041】また、中間可動床37の後端部には可動床12の先端部に設けられた凸部28と嵌合可能な形状の凹部38が設けられ、また中間可動床37の前端部には被連結床29に設けられた凹部30と嵌合可能な形状の凸部39が設けられている。上記中間可動床37の前端部に設けられた凸部39には固定装置40が設けられ、後端部には可動床12の先端部に設けられた固定装置31が挿入される穴41が設けられている。
【0042】ここで、固定装置31及び固定装置40の構成とその動作を図6と図7を用いて説明する。
【0043】図6及び図7において、固定装置31はテーパコーン43とそれに嵌合した爪44とテーパコーン駆動機構であるシリンダー装置45より構成され、シリンダー装置45とテーパコーン43はリンク46を介して連結されている。
【0044】また、固定装置40はテーパコーン43とそれに嵌合した爪44とテーパコーン駆動機構であるネジ機構を用いたジャッキ装置47より構成され、テーパコーン43とジャッキ装置47はリンク46を介して連結されている。
【0045】上記ジャッキ装置47は可動床12の凸部28側に設けられたモータ42の回転が中間可動床37側に設けられたシャフト48と歯車49を介して伝達され、ネジ機構のナット部が回転することによりネジ部分が図示左右方向に移動可能な構成となっている。
【0046】このような構成の固定装置31と固定装置40による可動床12と中間可動床37、この中間可動床37と被連結床29との連結固定と解除の動作について説明する。
【0047】まず、可動床12と中間可動床37、この中間可動床37と被連結床29とを固定装置31と固定装置40により連結固定するには、シリンダー装置45及びジャツキ装置47を作動させ、リンク46を図中右側に移動させる。すると、テーパコーン43が爪44側に引き込まれるため、爪44とテーパコーン43が接触し、テーパコーン43のくさび効果で爪44は穴41の中で押し拡げられることで固定される。
【0048】次にこの固定を解除するには、前述の場合とは逆にシリンダー装置45及びジャツキ装置47を逆方向に作動させ、リンク46を図中左側に移動させる。すると、テーパコーン43が押し出され、爪44はスプリング50により押し戻され、これによって固定が解除される。
【0049】図8に可動床12と中間可動床37、この中間可動床37と被連結床29とが連結固定された状態を示すものである。
【0050】まず、図5の状態から搬出入装置9と中間搬出入装置35とを連結するまでの動作について述べる。
【0051】ラック13bに噛合しているピニオン13aが回転すると、可動床12は直線軸受11a,11bに沿って筐体10内から中間搬出入装置35内の中間可動床37に向かって押出される。すると、可動床12の先端部に設けられた凸部28と中間可動床37の後端部の凹部38が嵌合する。この状態で、固定装置31が動作すると、可動床12と中間可動床37とが連結固定される。
【0052】さらに、このような状態でラック13bに噛合しているピニオン13aが回転すると、これらは一体的に被連結床29に向かって押出される。すると、中間可動床37の先端部の凸部39が被連結床29の被連結床29の凹部30に嵌合して位置合せが行なわれ、この状態で固定装置40を作動させると、被連結床29と中間可動床37とが固定される。
【0053】この場合、可動床12は直線軸受11aのストローク範囲内に、中間可動床37は直線軸受36aのストローク範囲内にそれぞれ収め、高い位置決め精度が要求される搬出入装置9内の直線軸受11aと中間搬出入装置35内の直線軸受36aとの間で可動床12に乗り移りが発生しないようにしてある。
【0054】続いて、ラック32bに噛合しているピニオン32aが回転すると、図9に示すように機器押出し装置18は搭載機器15を把持した状態のまま可動床12上を移動し、搭載機器15を中間可動床37上に押出していく。このとき、機器押出し装置18と移動台車20はクレーブ17上を、可動床12から中間可動床37に乗り移りながら移動し、移動台車20の限界位置まで押出される。
【0055】このようにして、搭載機器15を被連結床29側へ押出した後、把持装置25を開放すると、機器機器15を被連結床29と中間可動床37上に残したまま、機器押出し装置18と移動台車20は可動床20上に後退する。その後、固定装置31を開放すると、可動床12は機器押出し装置18と移動台車20を積載したまま、搬出入装置9内に引き戻される。
【0056】ここで、図10に示すように一旦中間搬出入装置34から搬出入装置9を分離した後、可動床12上に中間フレーム51を搭載して再度中間搬出入装置34に搬出入装置9を接続する。
【0057】中間フレーム51の先端部には、機器押出し装置18の把持装置25と同一構造の中間フレーム把持装置52を備えている。また、中間フレーム51の後端部には、機器押出し装置18の把持装置25に把持されるための溝が加工されている。更に中間フレーム51には、搭載機器15のコネクター26aと接続できるコネクター26cと、機器押出し装置18のコネクター26bと接続できるコネクター26dが取付けられている。
【0058】図10に示すように、中間フレーム51と機器押出し装置18を接続し、把持装置25を動作させて、中間フレーム51と機器押出し装置18を連結させる。このとき、コネクタ26bとコネクタ26dが接続されることにより、中間フレーム51に信号と動力が供給されるため、把持装置52が作動可能となる。
【0059】このようにして、搬出入装置9の可動床12に中間フレーム51を搭載した後、再度中間搬出入装置34に搬出入装置9を接続し、前述と同様の動作により、中間フレーム51は機器押出し装置18、移動台車20と共に可動床12上を中間可動床37に向かって移動し押出される。
【0060】図11に示すように、中間フレーム51を搭載機器15に接続し、中間フレーム把持装置52を動作させて、中間フレーム51と搭載機器15を連結する。また、このときコネクター26aとコネクター26cを接続し、マニピュレータ装置27に動力と信号を供給する。このように結合された状態で、図12に示すように、機器押出し装置18と移動台車20の働きにより、搭載機器15と中間フレーム51は一体となって、被連結床29の奥深くにまで移動し押出される。
【0061】以上のようにして、移動機構を設けていない被連結床29の奥深くにまで、マニピュレータ27を位置させることができ、併せて動力と信号を伝達するように構成することができる。また、中間フレームの数を増やし、同様の手順を繰り返すことで被連結床29のさらに奥までマニピュレータ27を押出すことができ、かつ動力と信号を伝達することも可能である。
【0062】図13は本発明による遠隔保守機器の搬出入装置の第3の実施の形態を示す側面図で、図1と同一部分には同一符合を付して説明するに、ここではその要部についてのみ述べる。
【0063】図13に示す実施の形態では、第1の実施の形態にて説明した搬出入装置9に対して次の点が異なった構成となっている。
【0064】先ず、直線軸受け11a,11bと可動床12の間にスプリングを用いて上下方向に微動可能とし、アリ溝構造によって紙面垂直方向に微動ができるような機構を備えた位置ずれ許容装置53を配置している。また、機器押出し装置18に取付けられている把持装置もスプリングにより上下左右に移動可能としたフローティング式把持装置54としている。更に、移動台車20と機器15との間を結んでいた直線軸受24に代えて、先端部にローラを配したジャッキ55を取付けている。
【0065】図14は前記構成の搬出入装置を用いて、機器15を送り出した状態を示す図である。
【0066】可動床12がラック13bに噛合しているピニオン13aが回転すると、可動床12が直線軸受け11a,11bに沿って筐体10内から被連結床29に向かって押出され、可動床12の先端部の凸部28と被連結床29の凹部30が、嵌合して可動床12と被連結床29の位置合わせが行われる。この時、位置が大きくずれていた時であっても、位置ずれ許容装置53により可動床12が上下左右に微動して、被連結床29に倣うことができる。
【0067】また、可動床12上のローラ16が転動する転動面と被連結床29に段差が生じていた場合には、可動床から被連結床への乗り移りが困難なことも考えられるが、このような時であっても、移動台車20に設けられたジャッキ55を用いて搭載機器15を下方より押し上げることで、段差を解消することができる。
【0068】なお、搭載機器15がジャッキにより押し上げられることで、機器押出し装置18の把持装置との位置ずれを許容するため、フローティング式把持装置54により上下左右方向に遊動可能な構成としている。
【0069】以上のように位置ずれ許容装置53により筐体10と被連結床29の位置が大きくずれていても可動床12が被連結床29に倣い、またジャッキ55により搭載機器15の高さを調整することができるため、筐体10の据付精度によらず搭載機器15を被連結床29上に移動させることが可能となる。
【0070】
【発明の効果】以上述べたように本発明による遠隔保守機器の搬出入装置によれば、炉の運転中は真空環境下であり、中性子の照射下であるため駆動機器などを配置することができない水平ポート部に筐体内の機器押し出し装置のみの駆動源により機器を挿入することができると共に、分割されて炉内に挿入される機器を順次水平ポート内に押し出していくことが可能となる。また、これらの機器に常時動力や信号を供給するケーブルやホースを接続しておくことは困難であるが、機器押し出し装置側と搭載機器側に分離されたそれぞれのケーブルをコネクターを介して接続可能な構成とすることにより、機器押出し装置から搭載機器側に動力や信号を供給することができる。
【出願人】 【識別番号】000004097
【氏名又は名称】日本原子力研究所
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
【出願日】 平成12年7月25日(2000.7.25)
【代理人】 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外6名)
【公開番号】 特開2002−40181(P2002−40181A)
【公開日】 平成14年2月6日(2002.2.6)
【出願番号】 特願2000−224254(P2000−224254)