| 【発明の名称】 |
バックライト固定式のXYテーブル |
| 【発明者】 |
【氏名】品川 日出男
|
| 【要約】 |
【課題】薄型で軽量なバックライト固定式XYテーブルを提供する。
【解決手段】光透過孔2を有するベース1上に透光用長孔9を有する中間ベース3を設けて一方向に移動自在に支持する。中間ベース3上に角枠状のステージ4を設けて中間ベース3の移動方向を直交する方向に移動自在に支持する。一対のベルト反転ローラGR1 、GR2 間にわたるベルトおよび一対のガイドプーリP13、P14間にわたるベルトの一部をステージ4の移動方向両側に連結し、モータM1 、M2 の回転方向を制御して中間ベース3およびステージ4を一方向に移動させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 上下に貫通する光透過孔を有するベースと、そのベース上において一方向に移動自在に支持され、その移動方向に長い透光用の長孔が前記光透過孔と対応する位置に設けられた中間ベースと、その中間ベース上において中間ベースの移動方向と直交する方向に移動自在に支持された角枠状のステージとを有し、前記ベース上には前記中間ベースの移動方向前側の左右にモータで駆動される一対の駆動プーリと、移動方向後側の左右に回転自在の一対の従動プーリとを設け、これらのプーリ間にベルトをかけ渡し、中間ベースの上面四隅には前記一対の駆動プーリ間にかけ渡されたベルトおよび一対の従動プーリ間にかけ渡されたベルトのそれぞれを案内するガイドプーリを設け、前記中間ベースの移動方向前側に設けられた左右一対のガイドプーリ間に一対のベルト反転ローラを設け、この一対の反転ローラ間に渡るベルトおよび中間ベースの移動方向後側の左右一対のガイドプーリ間に渡るベルトの一部をステージの移動方向における両側部に連結したバックライト固定式のXYテーブル。 【請求項2】 前記一対の駆動プーリおよび前記一対の従動プーリを歯付きプーリとし、前記ベルトをタイミングベルトとした請求項1に記載のバックライト固定式のXYテーブル。 【請求項3】 前記中間ベースおよびステージを平行2条のリニアガイドによって移動自在に支持した請求項1又は2に記載のバックライト固定式のXYテーブル。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、ワークを下方から投光する状態で平面上の任意の位置に移動させるバックライト固定式のXYテーブルに関するものである。 【0002】 【従来の技術】フラットパネルディスプレイの基板の欠陥修正に際してリペア装置が用いられる。このリペア装置にはXYテーブルが搭載されている。リペア装置は、上記XYテーブルによって前記基板(ワーク)を支持し、その下方に設けられた光源からの投光により、ワーク下面を照明する状態でXYテーブルによりワークを前後、左右に移動させ、ワークの上方に設けられた欠陥検出カメラによってワークの欠陥部を検出するようにしている。 【0003】リペア装置に搭載されるXYテーブルとして、実開平4−5327号公報に記載されたものが従来から知られている。 【0004】このXYテーブルは、図5および図6に示すように、ベース11上にX軸ヨーク12とY軸ヨーク13が上下に重ねて配置され、その上側のY軸ヨーク13上に角枠状のステージ14が設けられている。 【0005】X軸ヨーク12は、ベース11の上面に設けられた前後一対のガイドレール15に沿って移動自在とされ、ベース11の一側面に支持されたボールねじから成る直線駆動装置16の作動によってX軸方向に移動されるようになっている。一方、Y軸ヨーク13はベース11の上面に設けられた左右一対のガイドレール17に沿って移動自在とされ、ベース11の一端面に支持されたボールねじから成る直線駆動装置18によってY軸方向に移動されるようになっている。 【0006】ベース11には円形の光透過孔19が形成され、X軸ヨーク12およびY軸ヨーク13には各ヨークの移動方向に長い透光用の長孔20、21が形成されている。 【0007】また、Y軸ヨーク13にはその移動方向と交差する方向に長いガイド孔23が形成されている。 【0008】ステージ14の下面には、Y軸ヨーク13の上面に設けられた前後一対のガイドレール24に案内される移動ブロック25と、前記ガイド孔23内に挿入されてX軸ヨーク12の上面に設けられた左右一対のガイドレール26に案内される移動ブロック27とが設けられている。したがって、X軸ヨーク12のX軸方向への移動に伴い、ステージ14もY軸ヨーク13のガイドレール24に案内されてX軸方向に移動する。同様に、Y軸ヨーク13がY軸方向に移動すると、ステージ14はX軸ヨーク12上のガイドレール26に案内されてY軸方向に移動する。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】ところで、図5および図6に示すXYテーブルにおいては、ベース11上にX軸ヨーク12およびY軸ヨーク13を設け、そのY軸ヨーク13上にステージ14を設けた構成であるため、高さ方向の寸法が大きく、また、重量も重く、薄型化および軽量化を図るうえにおいて改善すべき点が残されている。 【0010】また、X軸ヨーク12およびY軸ヨーク13のそれぞれ一側に直線駆動装置16、18の駆動力を付与して各ヨーク12、13をX軸方向およびY軸方向に移動させる構成であるため、X軸ヨーク12およびY軸ヨーク13がガイドレール15、17との接触抵抗によりモーメント荷重を受けて傾くおそれがあり、ステージ14の位置決め精度およびステージ14の移動の円滑性を向上させるうえにおいても改善すべき点が残されている。 【0011】この発明の課題は、バックライト固定式のXYテーブルの薄型化および軽量化を図り、ステージを高精度に位置決めすることができるようにすることである。 【0012】 【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するために、この発明においては、上下に貫通する光透過孔を有するベースと、そのベース上において一方向に移動自在に支持され、その移動方向に長い透光用の長孔が前記光透過孔と対応する位置に設けられた中間ベースと、その中間ベース上において中間ベースの移動方向と直交する方向に移動自在に支持された角枠状のステージとを有し、前記ベース上には前記中間ベースの移動方向前側の左右にモータで駆動される一対の駆動プーリと、移動方向後側の左右に回転自在の一対の従動プーリとを設け、これらのプーリ間にベルトをかけ渡し、中間ベースの上面四隅には前記一対の駆動プーリ間にかけ渡されたベルトおよび一対の従動プーリ間にかけ渡されたベルトのそれぞれを案内するガイドプーリを設け、前記中間ベースの移動方向前側に設けられた左右一対のガイドプーリ間に一対のベルト反転ローラを設け、この一対の反転ローラ間に渡るベルトおよび中間ベースの移動方向後側の左右一対のガイドプーリ間に渡るベルトの一部をステージの移動方向における両側部に連結した構成を採用したのである。 【0013】上記のように構成すれば、駆動プーリを回転させる2台のモータの回転方向を制御することによって、ステージを停止させた状態で中間ベースのみを一方向に移動させることができると共に、中間ベースを停止させた状態でステージのみを中間ベースの移動方向と直交する方向に移動させることができる。 【0014】上記の構成から成るXYテーブルにおいては、ベース上に中間ベースとその上にステージを設けた構成であるため、高さ方向の寸法が小さい薄型で軽量なXYテーブルを実現することができる。 【0015】また、中間ベースの移動時には、その移動方向前側の左右一対のガイドプーリに同じ大きさの引張り力が付与されると共に、ステージの移動時には、その移動方向の両側部に同じ大きさの引張り力が付与されるため、中間ベースおよびステージにはモーメント力が付与されることはない。 【0016】このため、中間ベースおよびステージのそれぞれを傾きを生じさせることなく円滑に移動させることができ、ステージをきわめて高精度に位置決めすることができる。 【0017】ここで、一対の駆動プーリおよび一対の従動プーリを歯付きプーリとし、ベルトをタイミングベルトとすることにより、プーリとベルト間のスリップを防止し、ステージをより高精度に位置決めすることができる。 【0018】また、中間ベースおよびステージを移動自在に支持する案内手段として、平行2条のガイドレールと、そのガイドレールに沿って案内される移動ブロックとから成るリニアガイドを採用することにより、中間ベースおよびステージをガタつきを生じさせることなくより円滑に直線運動させることができ、ステージの位置決め精度の高いXYテーブルを実現することができる。 【0019】 【実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図1乃至図4に基づいて説明する。図示のように、角形ベース1の中央部には上下に貫通する円形の光透過孔2が形成されている。 【0020】ベース1上には中間ベース3が設けられ、その中間ベース3上に角枠状のステージ4が設けられている。中間ベース3は平行2条の第1リニアガイドLG1 によって一方向に移動自在に支持され、一方、ステージ4は平行2条の第2リニアガイドLG2 によって中間ベース3の移動方向と直交する方向に移動自在に支持されている。 【0021】ここで、第1リニアガイドLG1 および第2リニアガイドLG2 は、直線状のガイドレール5と、そのガイドレール5に案内される移動ブロック6とから成る。 【0022】第1リニアガイドLG1 におけるガイドレール5はベース1の上面両側部に設けられ、各ガイドレール5に案内される移動ブロック6が中間ベース3の下面に取付けられている。 【0023】一方、第2リニアガイドLG2 におけるガイドレール5は中間ベース3の上面前後端部に取り付けられ、各ガイドレール5に案内される移動ブロック6がステージ4の下面に取り付けられている。 【0024】ベース1の上面には前記中間ベース3の移動方向前側の左右に一対の駆動プーリP1 、P2 が設けられ、かつ移動方向後側の左右に一対の従動プーリP3 、P4 が設けられている。 【0025】駆動プーリP1 、P2 および従動プーリP3 、P4 は歯付きプーリから成り、左右一対の駆動プーリP1 、P2 は減速機付きモータM1 、M2 で回転駆動されるようになっている。 【0026】一対の駆動プーリP1 、P2 および一対の従動プーリP3 、P4 間にはベルト7がかけ渡されている。ベルト7としてタイミングベルトが使用されている。 【0027】中間ベース3の上面四隅には一対の駆動プーリP1 、P2 間にわたるベルトおよび一対の従動プーリP3 、P4 間にわたるベルトを案内する4つのガイドプーリP11乃至P14が回転自在に支持され、中間ベース3の移動方向前側に設けられた左右一対のガイドプーリP11、P12間に一対のベルト反転ローラGR1 、GR2 が回転自在に支持されている。 【0028】一対のベルト反転ローラGR1 、GR2 間にわたるベルトおよび中間ベース3の移動方向後側の一対のガイドプーリP13、P14間にわたるベルトのそれぞれ一部はステージ4の移動方向の両側部に連結されている。8はその連結具を示す。 【0029】前記中間ベース3にはベース1の光透過孔2と対応する位置に中間ベース3の移動方向に長い透光用の長孔9が設けられている。 【0030】実施の形態で示すXYテーブルは上記の構造から成り、フラットパネルディスプレイの基板(ワーク)の欠陥部の検出に際しては、ステージ4上にワークをセットし、ベース1に設けられた光透過孔2の中心軸上に光源Aを設け、その光源Aからの投光によりワークを下面から照明する状態でワークを一平面上で移動させ、ワークの上方に設けられた欠陥検出カメラによってワークの欠陥部を検出する。 【0031】ワークの移動に際しては、一対のモータM1 、M2 を駆動し、各モータM1 、M2 の回転方向の制御によってワークを縦方向あるいは横方向に移動させる。 【0032】いま、図1の矢印で示すように、モータM1 、M2 の一方向の回転方向をR1、R2 とし、逆方向の回転をL1 、L2 とし、また、ステージ4の移動方向をX軸方向(X+、X−)とし、さらに中間ベース3の移動方向をY軸方向(Y+、Y−)とした場合において、モータM1 、M2 をそれぞれR1 およびR2 の方向に回転させると、中間ベース3が停止する状態でステージ4のみがX−方向に移動し、逆に、L1 およびL2 方向に回転させると、ステージ4のみがX+方向に移動する。 【0033】また、モータM1 をR1 方向に回転し、モータM2 をL2 方向に回転させると、ステージ4が停止する状態でそのステージ4を支持する中間ベース3のみがY−方向に移動する。さらに、モータM1 をL1 方向に回転し、モータM2 をR2方向に回転すると、中間ベース3がY+方向に移動する。 【0034】このように、2台のモータM1 、M2 の回転方向を制御することによってステージ4をX軸方向およびY軸方向のそれぞれに移動させることができ、ボールねじから成る直線駆動装置を用いて中間ベース3をY軸方向に移動させ、かつステージ4をX軸方向に移動させる場合に比較して、移動装置の構成が簡単であり、しかも、ステージ4を設定された位置まで短時間に移動させることができる。また、2台のモータM1 、M2 を同時に駆動して中間ベース3およびステージ4を移動させるため、中間ベースおよびステージを個々のモータで駆動する場合に比較してモータM1 、M2 の出力を半減することができ、容量の小さいモータを使用できる。 【0035】さらに、中間ベース3の移動時には、その移動方向前側の左右一対のガイドプーリP11、P12またはP13、P14に同じ大きさの引張り力が付与されると共に、ステージ4の移動時には、その移動方向の両側部に同じ大きさの引張り力が付与されるため、中間ベース3およびステージ4にモーメント力が付与されることはない。 【0036】このため、中間ベース3およびステージ4に傾きを生じるという不都合の発生はなく、中間ベース3およびステージ4をきわめて円滑に移動させることができ、ステージ4を高精度に位置決めすることができる。 【0037】実施の形態で示すように、駆動プーリP1 、P2 および従動プーリP3 、P4を歯付きプーリとし、ベルトをタイミングベルト7とすることによって、各プーリとタイミングベルト7の接触部でのスリップを防止し、ステージ4をより高精度に位置決めすることができる。 【0038】また、中間ベース3およびステージ4のそれぞれを2条のリニアガイドLG1、LG2 によって支持することにより、ステージ4に付与される垂直荷重をこれらのリニアガイドLG1 、LG2 で支持することができるため、中間ベース3およびステージ4のたわみを防止し、剛性の高いXYテーブルを得ることができる。 【0039】 【発明の効果】以上のように、この発明においては、一対の駆動プーリを回転させる2台のモータの回転方向を制御する簡単な制御によってステージを直角な2方向に移動させることができる。 【0040】また、ベース上に設けられた中間ベースおよびその中間ベース上に設けられたステージをベルト・プーリ機構によって移動させるようにしたので、ベース上に設けられたX軸ヨークおよびY軸ヨークによってステージを直角な2方向に移動させるようにしたXYテーブルに比較して、薄型化および軽量化を図ることができる。 【0041】さらに、中間ベースの移動方向前側の左右一対のガイドプーリに引張り力を付与して中間ベースを移動させ、かつステージの移動方向両側に引張り力を付与してステージを移動させるこようにしたので、中間ベースおよびステージを傾きを生じさせることなく円滑に移動させることができ、ステージをきわめて高精度に位置決めすることができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000102692 【氏名又は名称】エヌティエヌ株式会社
|
| 【出願日】 |
平成12年9月20日(2000.9.20) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100074206 【弁理士】 【氏名又は名称】鎌田 文二 (外2名)
|
| 【公開番号】 |
特開2002−90486(P2002−90486A) |
| 【公開日】 |
平成14年3月27日(2002.3.27) |
| 【出願番号】 |
特願2000−285276(P2000−285276) |
|