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【発明の名称】 基板バイアス電圧発生回路
【発明者】 【氏名】藤井 信行

【氏名】森下 玄

【氏名】秋山 実邦子

【氏名】山崎 彰

【氏名】小林 真子

【氏名】帶刀 恭彦

【要約】 【課題】占有面積の縮小化、消費電力の低減化、設計の容易化および歩留まりの向上を実現した基板バイアス電圧発生回路を得ること。

【解決手段】第1のディテクタ回路11と第2のディテクタ回路21において出力されたディテクタ信号ごとに異なる発振出力を、各ディテクタ回路に対応した第1のリングオシレータ12および第2のリングオシレータ22から得て、その発振出力の一つをセレクタ30が選択して出力するので、一つのポンプ回路40を共有して用いることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 基板バイアス電圧が所定の電圧範囲内にあることを検知して検知信号を出力する複数のディテクタ回路と、前記複数のディテクタ回路ごとに対応した複数のリングオシレータと、前記リングオシレータから出力された発振電圧を前記検知信号に応じて選択的に出力するセレクタと、前記セレクタから出力された発振電圧に基づいて基板バイアス電圧を生成する一つのポンプ回路と、を備えたことを特徴とする基板バイアス電圧発生回路。
【請求項2】 基板バイアス電圧が所定の電圧範囲内にあることを検知して検知信号を出力する複数のディテクタ回路と、前記検知信号に応じて起動する一つのリングオシレータと、前記リングオシレータから出力された発振電圧を、前記検知信号に基づいた分周比により分周する分周器と、前記検知信号に応じて前記リングオシレータから出力された発振電圧か前記分周器によって分周された発振電圧かを選択的に出力するセレクタと、前記セレクタから出力された発振電圧に基づいて基板バイアス電圧を生成する一つのポンプ回路と、を備えたことを特徴とする基板バイアス電圧発生回路。
【請求項3】 基板バイアス電圧が所定の電圧範囲内にあることを検知して検知信号を出力する複数のディテクタ回路と、前記検知信号に応じて遅延段数を切り換える一つのリングオシレータと、前記リングオシレータから出力された発振電圧に基づいて基板バイアス電圧を生成する一つのポンプ回路と、を備えたことを特徴とする基板バイアス電圧発生回路。
【請求項4】 基板バイアス電圧が所定の電圧範囲内にあることを検知して検知信号を出力する複数のディテクタ回路と、前記検知信号に応じて、遅延段の通電量を変更するトランジスタをON/OFF制御する一つの電流制限型のリングオシレータと、前記リングオシレータから出力された発振電圧に基づいて基板バイアス電圧を生成する一つのポンプ回路と、を備えたことを特徴とする基板バイアス電圧発生回路。
【請求項5】 前記リングオシレータは、複数の遅延段と、当該複数の遅延段ごとに通電量を変更する複数のトランジスタと、を備え、前記検知信号に応じて、前記複数のトランジスタの一部またはすべてをON/OFF制御することを特徴とする請求項4に記載の基板バイアス電圧発生回路。
【請求項6】 基板バイアス電圧が所定の電圧範囲内にあることを検知して検知信号を出力する複数のディテクタ回路と、前記検知信号に応じて、遅延段の通電量を変更するトランジスタのゲート電圧を制御する一つの電流制限型のリングオシレータと、前記リングオシレータから出力された発振電圧に基づいて基板バイアス電圧を生成する一つのポンプ回路と、を備えたことを特徴とする基板バイアス電圧発生回路。
【請求項7】 基板バイアス電圧が所定の電圧範囲内にあることを検知して検知信号を出力する複数のディテクタ回路と、前記検知信号に応じて、遅延段に接続されたキャパシタの切り離しをおこなう一つのリングオシレータと、前記リングオシレータから出力された発振電圧に基づいて基板バイアス電圧を生成する一つのポンプ回路と、を備えたことを特徴とする基板バイアス電圧発生回路。
【請求項8】 前記リングオシレータは、遅延段に接続された複数のキャパシタを備え、前記検知信号に応じて、前記複数のキャパシタの一部またはすべての切り離しをおこなうことを特徴とする請求項7に記載の基板バイアス電圧発生回路。
【請求項9】 前記リングオシレータは、遅延段に、レーザトリミング可能なヒューズを介して接続されたキャパシタを備えていることを特徴とする請求項7または8に記載の基板バイアス電圧発生回路。
【請求項10】 基板バイアス電圧が所定の電圧範囲内にあることを検知して検知信号を出力する複数のディテクタ回路と、前記検知信号に応じて、自己を構成する半導体素子の一部またはすべてに供給される電源電圧を切り換える一つのリングオシレータと、前記リングオシレータから出力された発振電圧に基づいて基板バイアス電圧を生成する一つのポンプ回路と、を備えたことを特徴とする基板バイアス電圧発生回路。
【請求項11】 基板バイアス電圧が所定の電圧範囲内にあることを検知して検知信号を出力する複数のディテクタ回路と、前記検知信号に応じて起動する少なくとも一つのリングオシレータと、入力された発振電圧に基づいて基板バイアス電圧を生成する複数のポンプ回路と、前記リングオシレータから出力された発振電圧を、前記検知信号に応じて、前記複数のポンプ回路に選択的に入力するセレクタと、を備えたことを特徴とする基板バイアス電圧発生回路。
【請求項12】 前記複数のポンプ回路は、同一の基板バイアス電圧供給能力のポンプ回路が並列に接続されたモジュール構成であることを特徴とする請求項11に記載の基板バイアス電圧発生回路。
【請求項13】 基板バイアス電圧が所定の電圧範囲内にあることを検知して検知信号を出力する複数のディテクタ回路と、前記検知信号に応じて起動する一つのリングオシレータと、前記リングオシレータから出力された発振電圧に基づいて基板バイアス電圧を生成するとともに、前記検知信号に応じて、自己を構成する半導体素子の一部またはすべての電源電圧を切り換える一つのポンプ回路と、を備えたことを特徴とする基板バイアス電圧発生回路。
【請求項14】 前記複数のディテクタ回路は、一つのトリミング回路を共有して接続していることを特徴とする請求項1〜13に記載の基板バイアス電圧発生回路。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体メモリに適用可能な基板バイアス電圧発生回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体メモリのバックバイアス電圧(以下、VBB電圧と称する。)は、半導体メモリの駆動に必要な低電圧電源よりも低い電圧として生成され、以下に述べる理由により使用されている。
【0003】まず、第1に、VBB電圧の印加、すなわちメモリの基板側を低電圧に引き込むことで、メモリチップ内のPN接合が部分的に順方向電圧でバイアスされてしまうことを防止し、メモリセルのデータの破壊やラッチアップ現象などを防止することができる。
【0004】第2に、バルク効果によるMOSトランジスタのスレショルド電圧の変化を低減して回路動作の安定化を図ることができる。すなわち、VBB電圧の印加により、ソース電位の変化によるスレショルド電圧の変動の幅を縮めることができる。これは、ワード線の昇圧の幅を小さくして、素子の信頼性を高めることができることを意味する。
【0005】第3に、VBB電圧の印加により、寄生MOSトランジスタのスレショルド電圧を高めることができる。寄生MOSトランジスタのスレショルド電圧を高くすることは、接合降伏現象の向上や漏れ電流の減少を実現する。
【0006】第4に、VBB電圧の印加は、NMOSトランジスタのN+ソースドレイン領域とPウエル領域との間に形成されたPN接合容量を減少させることができる。これにより、回路の動作の高速化が図れるとともに、ビット線上の寄生容量が減少し、ビット線に伝送されるセルのデータの大きさも増加する。
【0007】このように、VBB電圧を生成する基板バイアス電圧発生回路は、半導体記憶装置を安定に動作させるために必須なものとなっている。図23は、従来の基板バイアス電圧発生回路の概略構成を示すブロック図である。図23に示すように、従来の基板バイアス電圧発生回路は、一般に、メモリが読み出しまたは書き込み動作をおこなうアクティブモードの際に動作するアクティブ用リングオシレータ111およびアクティブ用ポンプ回路112と、読み出しまたは書き込み動作をしないスタンバイモードの際に動作するスタンバイ用リングオシレータ121およびスタンバイ用ポンプ回路122と、を備えている。
【0008】つぎに、この従来の基板バイアス電圧発生回路の動作について説明する。図24は、従来の基板バイアス電圧発生回路の動作を示すフローチャートである。まず、基板バイアス電圧発生回路では、図示しない検知回路によって、DRAM等のメモリの動作状態がアクティブモードであるかスタンバイモードであるかを検知する(ステップS1001)。
【0009】アクティブモードである場合には、検知回路からアクト用信号が出力され、このアクト用信号の入力に応じてアクティブ用リングオシレータ111とアクティブ用ポンプ回路112がアクティブされる(ステップS1002、S1003)。これにより、高速動作に適した負側に大きい電圧のVBB電位が生成され(ステップS1006)、メモリの基板に供給される。
【0010】一方、スタンバイモードである場合には、検知回路からスタンバイ用信号が出力され、このスタンバイ用信号の入力に応じてスタンバイ用リングオシレータ121とスタンバイ用ポンプ回路122がアクティブされる(ステップS1004、S1005)。これにより、低消費電力を実現する負側に小さい電圧のVBB電位が生成され(ステップS1006)、メモリの基板に供給される。
【0011】従来において、当初の基板バイアス電圧発生回路は、リングオシレータとポンプ回路が一つのみで構成されていたが、消費電流を減らしたり、ポンプ回路による絶対値の大きなVBB電圧の供給に対応するために、上述したように、リングオシレータとポンプ回路をアクティブ用とスタンバイ用とで分ける構成が主流となった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、メモリの容量が大きくなると、VBB電圧の供給能力も大きくしなければならないので、基板バイアス電圧発生回路の面積も大きくなってしまう。そのため、基板バイアス電圧発生回路の面積の縮小化が望まれている。
【0013】また、メモリの歩留まりが向上されている昨今において、基板バイアス電圧発生回路もまた、従来不良品となってしまうものを救済し、歩留まりを向上させる必要がある。
【0014】さらに、半導体電子デバイスの軽薄短小化にともない、低消費電力化が求められていることから、基板バイアス電圧発生回路においても消費電流の低減を図る必要がある。
【0015】また、近年における電機製品の制御は、メモリ、マイコン、ロジックの3つがデータをやりとりすることでおこなわれているが、プロセス技術の進歩によるLSIの混載化が可能になったことから、これらを1チップ化した、いわゆるメモリ混載ASIC(Application Specific Integrated Circuit)が注目されている。
【0016】このメモリ混載ASICでは、汎用のメモリやマイコンの組み合わせと異なり、コンパクトになるだけでなく、バス幅拡大によるデータ転送の高速化や消費電力の低減化が実現できる。すなわち、このメモリ混載ASICにおいては、仕様により様々な容量のメモリ設計をおこなう必要が生じるため、従来の規格化されたメモリ容量に対する基板バイアス電圧発生回路を利用することは、必ずしも最適ではないという問題があった。
【0017】この発明は、上記背景および問題点を解決するためになされたもので、リングオシレータやポンプ回路内にVBB電圧のチューニング機構を設けることで、占有面積の縮小化、消費電力の低減化、設計の容易化および歩留まりの向上を実現する基板バイアス電圧発生回路を得ることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかる基板バイアス電圧発生回路にあっては、基板バイアス電圧が所定の電圧範囲内にあることを検知して検知信号を出力する複数のディテクタ回路と、前記複数のディテクタ回路ごとに対応した複数のリングオシレータと、前記リングオシレータから出力された発振電圧を前記検知信号に応じて選択的に出力するセレクタと、前記セレクタから出力された発振電圧に基づいて基板バイアス電圧を生成する一つのポンプ回路と、を備えたことを特徴とする。
【0019】この発明によれば、複数のディテクタ回路において出力された検知信号ごとに異なる発振出力を、各ディテクタ回路に対応したリングオシレータから得て、セレクタによってその発振出力の一つを選択出力しているので、一つのポンプ回路を共有して用いることができる。
【0020】つぎの発明にかかる基板バイアス電圧発生回路にあっては、基板バイアス電圧が所定の電圧範囲内にあることを検知して検知信号を出力する複数のディテクタ回路と、前記検知信号に応じて起動する一つのリングオシレータと、前記リングオシレータから出力された発振電圧を、前記検知信号に基づいた分周比により分周する分周器と、前記検知信号に応じて前記リングオシレータから出力された発振電圧か前記分周器によって分周された発振電圧かを選択的に出力するセレクタと、前記セレクタから出力された発振電圧に基づいて基板バイアス電圧を生成する一つのポンプ回路と、を備えたことを特徴とする。
【0021】この発明によれば、複数のディテクタ回路のそれぞれに対応して異なる発振出力を、一つのリングオシレータと少なくとも一つの分周器によって生成するので、複数のリングオシレータを必要としない。
【0022】つぎの発明にかかる基板バイアス電圧発生回路にあっては、基板バイアス電圧が所定の電圧範囲内にあることを検知して検知信号を出力する複数のディテクタ回路と、前記検知信号に応じて遅延段数を切り換える一つのリングオシレータと、前記リングオシレータから出力された発振電圧に基づいて基板バイアス電圧を生成する一つのポンプ回路と、を備えたことを特徴とする。
【0023】この発明によれば、一つのリングオシレータにおいて、複数の異なる検知信号を入力し、例えば、発振出力を取り出すための遅延段の位置を、入力した検知信号に応じて移動させることにより、遅延段数の切り換えを実現するので、これにより遅延段の遅延量、すなわち発振出力の発振周波数を変えることができる。
【0024】つぎの発明にかかる基板バイアス電圧発生回路にあっては、基板バイアス電圧が所定の電圧範囲内にあることを検知して検知信号を出力する複数のディテクタ回路と、前記検知信号に応じて、遅延段の通電量を変更するトランジスタをON/OFF制御する一つの電流制限型のリングオシレータと、前記リングオシレータから出力された発振電圧に基づいて基板バイアス電圧を生成する一つのポンプ回路と、を備えたことを特徴とする。
【0025】この発明によれば、一つの電流制限型のリングオシレータにおいて、複数の異なる検知信号を入力し、入力した検知信号に応じて、遅延段の通電量を変更するトランジスタをON/OFF制御するので、これにより遅延段の遅延量、すなわち発振出力の発振周波数を変更することができる。
【0026】つぎの発明にかかる基板バイアス電圧発生回路にあっては、上記発明において、前記リングオシレータが、複数の遅延段と、当該複数の遅延段ごとに通電量を変更する複数のトランジスタと、を備え、前記検知信号に応じて、前記複数のトランジスタのすべてまたは一部をON/OFF制御することを特徴とする。
【0027】この発明によれば、一つの電流制限型のリングオシレータにおいて、複数の異なる検知信号を入力し、入力した検知信号に応じて、複数の遅延段のすべてまたは一部の通電量が変更されるので、これにより遅延段の遅延量、すなわち発振出力の発振周波数をより細かく変更することができる。
【0028】つぎの発明にかかる基板バイアス電圧発生回路にあっては、基板バイアス電圧が所定の電圧範囲内にあることを検知して検知信号を出力する複数のディテクタ回路と、前記検知信号に応じて、遅延段の通電量を変更するトランジスタのゲート電圧を制御する一つの電流制限型のリングオシレータと、前記リングオシレータから出力された発振電圧に基づいて基板バイアス電圧を生成する一つのポンプ回路と、を備えたことを特徴とする。
【0029】この発明によれば、一つの電流制限型のリングオシレータにおいて、複数の異なる検知信号を入力し、入力した検知信号に応じて、遅延段の通電量を変更するためのトランジスタのゲートに、異なる電圧を印加するので、これにより遅延段の遅延量、すなわち発振出力の発振周波数を変更することができる。
【0030】つぎの発明にかかる基板バイアス電圧発生回路にあっては、基板バイアス電圧が所定の電圧範囲内にあることを検知して検知信号を出力する複数のディテクタ回路と、前記検知信号に応じて、遅延段に接続されたキャパシタの切り離しをおこなう一つのリングオシレータと、前記リングオシレータから出力された発振電圧に基づいて基板バイアス電圧を生成する一つのポンプ回路と、を備えたことを特徴とする。
【0031】この発明によれば、一つのリングオシレータにおいて、複数の異なる検知信号を入力し、入力した検知信号に応じて、遅延段に接続されたキャパシタの切り離しをおこなうので、これにより遅延段の遅延量、すなわち発振出力の発振周波数を変えることができる。
【0032】つぎの発明にかかる基板バイアス電圧発生回路にあっては、上記発明において、前記リングオシレータが、遅延段に接続された複数のキャパシタを備え、前記検知信号に応じて、前記複数のキャパシタのすべてまたは一部の切り離しをおこなうことを特徴とする。
【0033】この発明によれば、一つのリングオシレータにおいて、複数の異なる検知信号を入力し、入力した検知信号に応じて、遅延段に接続された複数のキャパシタのうちのすべてまたは一部の切り離しをおこなうので、これにより遅延段の遅延量、すなわち発振出力の発振周波数をより細かく変えることができる。
【0034】つぎの発明にかかる基板バイアス電圧発生回路にあっては、上記発明において、前記リングオシレータは、遅延段に、レーザトリミング可能なヒューズを介して接続されたキャパシタを備えていることを特徴とする。
【0035】この発明によれば、遅延段に、レーザトリミング可能なヒューズを介して接続されたキャパシタを備えているので、LTブローにより、遅延段の遅延量、すなわち発振出力の発振周波数を調節することができる。
【0036】つぎの発明にかかる基板バイアス電圧発生回路にあっては、基板バイアス電圧が所定の電圧範囲内にあることを検知して検知信号を出力する複数のディテクタ回路と、前記検知信号に応じて、自己を構成する半導体素子の一部またはすべてに供給される電源電圧を切り換える一つのリングオシレータと、前記リングオシレータから出力された発振電圧に基づいて基板バイアス電圧を生成する一つのポンプ回路と、を備えたことを特徴とする。
【0037】この発明によれば、一つのリングオシレータにおいて、複数の異なる検知信号を入力し、入力した検知信号に応じて、自己を構成する半導体素子の一部またはすべてに供給される電源電圧の切り換えをおこなうので、これにより遅延段の遅延量、すなわち発振出力の発振周波数を変えることができる。
【0038】つぎの発明にかかる基板バイアス電圧発生回路にあっては、基板バイアス電圧が所定の電圧範囲内にあることを検知して検知信号を出力する複数のディテクタ回路と、前記検知信号に応じて起動する少なくとも一つのリングオシレータと、入力された発振電圧に基づいて基板バイアス電圧を生成する複数のポンプ回路と、前記リングオシレータから出力された発振電圧を、前記検知信号に応じて、前記複数のポンプ回路に選択的に入力するセレクタと、を備えたことを特徴とする。
【0039】この発明によれば、ディテクタ回路から出力された検知信号により動作するリングオシレータの発振電圧に基づいて、複数のポンプ回路のうち、セレクタにより選択されたポンプ回路によって基板バイアス電圧が生成されるので、同じ供給能力でありかつ比較的小さな供給能力のポンプ回路を用いて、より大きな基板バイアス電圧を供給することができる。
【0040】つぎの発明にかかる基板バイアス電圧発生回路にあっては、上記発明において、前記複数のポンプ回路が、同一の基板バイアス電圧供給能力のポンプ回路が並列に接続されたモジュール構成であることを特徴とする。
【0041】この発明によれば、同一のポンプ回路を並列に配置したモジュール構成により複数のポンプ回路が供給されるので、例えば、全体の基板バイアス電圧供給能力が異なるモジュール構成の複数のポンプ回路をいくつか用意しておき、メモリのサイズに応じて適切なモジュールを選択することができる。
【0042】つぎの発明にかかる基板バイアス電圧発生回路にあっては、基板バイアス電圧が所定の電圧範囲内にあることを検知して検知信号を出力する複数のディテクタ回路と、前記検知信号に応じて起動する一つのリングオシレータと、前記リングオシレータから出力された発振電圧に基づいて基板バイアス電圧を生成するとともに、前記検知信号に応じて、自己を構成する半導体素子の一部またはすべての電源電圧を切り換える一つのポンプ回路と、を備えたことを特徴とする。
【0043】この発明によれば、一つのポンプ回路において、複数の異なる検知信号に応じて、自己を構成する半導体素子の一部またはすべてに供給される電源電圧の切り換えをおこなうので、これにより基板バイアス電圧の供給能力を変えることができる。
【0044】つぎの発明にかかる基板バイアス電圧発生回路にあっては、上記発明において、前記複数のディテクタ回路は、一つのトリミング回路を共有して接続していることを特徴とする。
【0045】この発明によれば、複数のディテクタ回路は、一つのトリミング回路を共有して接続しているので、各ディテクタ回路ごとに異なるトリミング回路を備える必要がなくなる。
【0046】
【発明の実施の形態】以下に、この発明にかかる基板バイアス電圧発生回路の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0047】実施の形態1.まず、実施の形態1にかかる基板バイアス電圧発生回路について説明する。図1は、実施の形態1にかかる基板バイアス電圧発生回路の概略構成を示すブロック図である。図1に示す基板バイアス電圧発生回路は、VBB電圧が第1の基準値より大きいことを自己検知する第1のディテクタ回路11と、第1のディテクタ回路11により出力された第1のディテクタ信号に応じて、起動状態にアクティブされる第1のリングオシレータ12と、VBB電圧が第2の基準値より大きいことを自己検知する第2のディテクタ回路21と、第1のディテクタ信号と第2のディテクタ回路21により出力された第2のディテクタ信号とに応じて、第1の基準値以下でかつ第2の基準値以上のときに起動状態にアクティブされる第2のリングオシレータ22と、を備えている。
【0048】また、図1に示す基板バイアス電圧発生回路は、第1のリングオシレータ12から出力された発振電圧(以下、第1のポンピング電圧と称する。)と、第2のリングオシレータ22から出力された発振電圧(以下、第2のポンピング電圧と称する。)とを入力し、上記第1のディテクタ信号が入力された場合に選択的に上記第1のポンピング電圧を出力して上記第1のディテクタ信号が入力されない場合には選択的に上記第2のポンピング電圧を出力するセレクタ30を備えている。また、セレクタ30から出力されたポンピング電圧に基づいて、VBB電圧を生成するポンプ回路40を備えている。
【0049】すなわち、実施の形態1にかかる基板バイアス電圧発生回路は、一つのポンプ回路40を共用し、そのポンプ回路40に入力されるポンピング電圧を、VBB電圧の値に応じて決定するものである。
【0050】つぎに、実施の形態1にかかる基板バイアス電圧発生回路の動作について説明する。図2は、実施の形態1にかかる基板バイアス電圧発生回路の動作を示すフローチャートである。まず、基板バイアス電圧発生回路において、第1のディテクタ回路11と第2のディテクタ回路21にVBB電圧が入力され、VBB電圧の検知がおこなわれる(ステップS101)。
【0051】第1のディテクタ回路11において、入力されたVBB電圧が第1の基準値(例えば、−0.8V)より大きいことが検知されると(ステップS102肯定)、第1のディテクタ回路11は、第1のディテクタ信号を出力する。この第1のディテクタ信号は、第1のリングオシレータ12に入力され、第1のリングオシレータ12を起動状態にアクティブする(ステップS103)。なお、この際、第2のリングオシレータ22は、停止状態である非アクティブ状態にされる。
【0052】これにより、第1のリングオシレータ12の出力、すなわち第1のポンピング電圧がセレクタ30に入力される。セレクタ30は、第1のディテクタ信号が入力されることにより、第1のポンピング電圧を選択的にポンプ回路40に入力する(ステップS104)。そして、ポンプ回路40は、この第1のポンピング電圧の入力に応じて起動状態にアクティブされ(ステップS108)、VBB電圧を生成する(ステップS109)。特に、上記したステップS102〜S104、S108およびS109の処理の流れは、電源投入時やメモリ動作時のVBB電圧が多く消費されるとき等、電圧基板バイアス電圧の高い供給能力を必要とするときに、例えば−1.0VのVBB電圧を生成して素早く供給することができることを意味する。
【0053】一方、第2のディテクタ回路21において、入力されたVBB電圧が第2の基準値(例えば、−1.0V)より大きいことが検知されると、第2のディテクタ回路21は、第2のディテクタ信号を出力する。この場合、上記第1のディテクタ信号は検知状態を示さないため、その検知状態を示さない第1のディテクタ信号と検知状態を示す第2のディテクタ信号とによって、入力されたVBB電圧が第1の基準値より小さくかつ第2の基準値より大きいことがわかる(ステップS102否定、ステップS105肯定)。
【0054】そして、この検知状態を示す第2のディテクタ信号と検知状態を示さない第1のディテクタ信号とは、第2のリングオシレータ22に入力され、第2のリングオシレータ22を起動状態にアクティブする(ステップS106)。なお、この際、第1のリングオシレータ12は、停止状態である非アクティブ状態にされる。
【0055】これにより、第2のリングオシレータ22の出力、すなわち第2のポンピング電圧がセレクタ30に入力される。セレクタ30は、第1のディテクタ信号を入力していない状態にあるため、第2のポンピング電圧を選択的にポンプ回路40に入力する(ステップS107)。そして、ポンプ回路40は、この第2のポンピング電圧の入力に応じて起動状態にアクティブされ(ステップS108)VBB電圧を生成する(ステップS109)。特に、上記したステップS102、S105〜S109の処理の流れは、VBB電圧が例えば−1.0Vに近づいてきて高い供給能力を必要としなくなったときやメモリが動作していないときのVBB電圧の消費を補うときに、適したVBB電圧を生成して素早く供給することができることを意味する。
【0056】入力されたVBB電圧が第2の基準値よりも小さい場合には(ステップS105否定)、第1のリングオシレータ12および第2のリングオシレータ22は、ともに停止状態である非アクティブ状態にされる(ステップS110)。これにともない、ポンプ回路40もまた停止状態である非アクティブ状態にされる(ステップS111)。
【0057】以上に説明したとおり、実施の形態1にかかる基板バイアス電圧発生回路によれば、VBBの電圧レベルを検知して、リングオシレータとポンプ回路を動作させたり停止したりしているので、VBB電圧をメモリの基板に供給しすぎることがなくなる。また、一つのポンプ回路を共有しているので、従来の複数のポンプ回路を備えた構成と比較して、回路の面積を縮小化することができる。なお、実施の形態1にかかる基板バイアス電圧発生回路では、セレクタを新たに設ける必要があるが、セレクタはポンプ回路と比べて十分回路規模が小さいので特に問題にはならない。
【0058】なお、ポンプ回路40は、図23に示した従来のスタンバイ用ポンプ回路122よりも回路規模が大きいので消費電流は大きくなるが、供給能力が大きくなる分、動作を遅くすることができるので、消費電流は従来と同程度である。
【0059】さらに、実施の形態1にかかる基板バイアス電圧発生回路では、VBB電圧を自己検知した結果に基づいて再帰的にVBB電圧を生成しているので、三つ以上のディテクタ回路、すなわち三つ以上の基準値(検知レベル)を有することで、VBB電圧のフィードバック生成をより細かく制御することができる。
【0060】実施の形態2.つぎに、実施の形態2にかかる基板バイアス電圧発生回路について説明する。図3は、実施の形態2にかかる基板バイアス電圧発生回路の概略構成を示すブロック図である。なお、図1と共通する部分については同一符号を付して、その説明を省略する。
【0061】図3に示す基板バイアス電圧発生回路において、図1と異なる点は、リングオシレータを一つとし、新たに分周器23を設けたことである。すなわち、リングオシレータ13を共有し、セレクタ30は、リングオシレータ13から出力された第1のポンピング電圧を入力するとともに、第1のポンピング電圧を分周器23に入力することで周期を遅くした電圧を第2のポンピング電圧として入力する。また、リングオシレータ13のアクティブ制御と分周器23を経由するか否かの制御をおこなうために、NORゲートG11と、インバータG12およびG14と、NANDゲートG13が設けられている。
【0062】つぎに、実施の形態2にかかる基板バイアス電圧発生回路の動作について説明する。図4は、実施の形態2にかかる基板バイアス電圧発生回路の動作を示すフローチャートである。まず、基板バイアス電圧発生回路において、第1のディテクタ回路11と第2のディテクタ回路21にVBB電圧が入力され、VBB電圧の検知がおこなわれる(ステップS201)。
【0063】第1のディテクタ回路11において、入力されたVBB電圧が第1の基準値(例えば、−0.8V)より大きいことが検知されると(ステップS202肯定)、第1のディテクタ回路11は、論理レベル“H”の第1のディテクタ信号を出力する。この第1のディテクタ信号は、NORゲートG11の入力端子の一方に入力される。ここで、NORゲートG11は、他方の入力端子の信号状態に関係なく、論理レベル“L”の信号を出力する。この論理レベル“L”の信号は、インバータG12において反転され、リングオシレータ13に入力される。これにより、リングオシレータ13は起動状態にアクティブされる(ステップS203)。
【0064】よって、リングオシレータ13の出力、すなわち第1のポンピング電圧がセレクタ30に入力される。セレクタ30は、第1のディテクタ信号が入力されることにより、第1のポンピング電圧を選択的にポンプ回路40に入力する(ステップS204)。そして、ポンプ回路40は、この第1のポンピング電圧の入力に応じて起動状態にアクティブされ(ステップS209)、VBB電圧を生成する(ステップS210)。特に、上記したステップS202〜S204、S209およびS210の処理の流れは、電源投入時やメモリ動作時のVBB電圧が多く消費されるとき等、電圧基板バイアス電圧の高い供給能力を必要とするときに、例えば−1.0VのVBB電圧を生成して素早く供給することができることを意味する。
【0065】一方、第2のディテクタ回路21において、入力されたVBB電圧が第2の基準値(例えば、−1.0V)より大きいことが検知されると、第2のディテクタ回路21は、論理レベル“H”の第2のディテクタ信号を出力する(ステップS202否定、ステップS205肯定)。この第2のディテクタ信号は、NORゲートG11の入力端子の他方とNANDゲートG13の入力端子の一方に入力される。ここで、NORゲートG11は、一方の入力端子の信号状態に関係なく、論理レベル“L”の信号を出力する。この論理レベル“L”の信号は、インバータG12において反転され、リングオシレータ13に入力される。これにより、リングオシレータ13は起動状態にアクティブされる(ステップS206)。
【0066】また、NANDゲートG13は、入力端子の他方にリングオシレータ13の出力、すなわち第1のポンピング電圧を入力しているが、入力端子の一方が、論理ベル“H”を入力しているために、その第1のポンピング電圧を反転した電圧を順次出力する。この出力は、インバータG14において反転されるため、分周器23には第1のポンピング状態と同一の位相の電圧が入力される(ステップS207)。
【0067】分周器23では、第1のポンピング電圧を、実施の形態1において説明した第2のリングオシレータ22において出力される第2のポンピング電圧と同等の周期に遅延させ、セレクタ30に入力する。
【0068】セレクタ30は、第1のディテクタ信号が入力されていないため、第2のポンピング電圧を選択的にポンプ回路40に入力する(ステップS208)。そして、ポンプ回路40は、この第2のポンピング電圧の入力に応じて、起動状態にアクティブされ(ステップS209)、VBB電圧を生成する(ステップS210)。特に、上記したステップS202、S205〜S210の処理の流れは、VBB電圧が例えば−1.0Vに近づいてきて高い供給能力を必要としなくなったときやメモリが動作していないときのVBB電圧の消費を補うときに、適したVBB電圧を生成して素早く供給することができることを意味する。
【0069】入力されたVBB電圧が第2の基準値よりも小さい場合には(ステップS205否定)、リングオシレータ13は、停止状態である非アクティブ状態にされる(ステップS211)。また、これにともない、ポンプ回路40もまた停止状態である非アクティブ状態にされる(ステップS212)。
【0070】以上に説明したとおり、実施の形態2にかかる基板バイアス電圧発生回路によれば、リングオシレータと分周器の構成で、実施の形態1に示した第1のリングオシレータと第2のリングオシレータと同等の機能を有することができるので、実施の形態1による効果を享受することができるとともに、リングオシレータが比較的サイズの小さな分周器に置き換わった差の分だけ回路面積を縮小することができる。また、回路数を減らしたことで、設計期間の短縮が可能となる。
【0071】実施の形態3.つぎに、実施の形態3にかかる基板バイアス電圧発生回路について説明する。図5は、実施の形態3にかかる基板バイアス電圧発生回路の概略構成を示すブロック図である。なお、図1と共通する部分については同一符号を付して、その説明を省略する。
【0072】図5に示す基板バイアス電圧発生回路において、図1と異なる点は、リングオシレータを一つとし、そのリングオシレータ10内において第1のディテクタ信号および第2のディテクタ信号に応じたポンピング電圧のチューニングをおこなうことである。よって、リングオシレータ10の内部構造にも特徴を有している。
【0073】図6は、実施の形態3にかかる基板バイアス電圧発生回路のリングオシレータ10の回路図である。図6において、リングオシレータ10は、第1のディテクタ信号と第2のディテクタ信号を入力するNORゲートG21と、NORゲートG21の出力を順次反転するインバータG22およびG23と、インバータG23の出力を入力端子の一方に入力するNANDゲートG24と、を備えている。
【0074】また、リングオシレータ10は、複数のインバータの直列接続により構成される初期遅延段と、m個のインバータの直列接続により構成されかつ初期遅延段に直列に接続される第1の遅延段と、n個のインバータの直列接続により構成されかつ第1の遅延段に直列に接続される第2の遅延段と、NANDゲートG24の出力と初期遅延段の出力とに基づいて、VBB電圧を生成する出力段と、を備えている。
【0075】さらに、第1の遅延段の出力と第2の遅延段の出力を入力し、上記第1のディテクタ信号が入力された場合に選択的に第1の遅延段の出力を出力して上記第1のディテクタ信号が入力されない場合には選択的に第2の遅延段の出力を出力するセレクタ30を備えている。
【0076】すなわち、第1のディテクタ回路11において第1のディテクタ信号が出力された際には、m個のインバータによる遅延によって定まる周期のポンピング電圧が生成され、第2のディテクタ回路21において第2のディテクタ信号が出力された際には、m+n個のインバータによる遅延によって定まる周期のポンピング電圧が生成される。これは、実施の形態2と同様の作用を実現することを意味する。
【0077】つぎに、実施の形態3にかかる基板バイアス電圧発生回路の動作について説明する。図7は、実施の形態3にかかる基板バイアス電圧発生回路の動作を示すフローチャートである。まず、基板バイアス電圧発生回路において、第1のディテクタ回路11と第2のディテクタ回路21にVBB電圧が入力され、VBB電圧の検知がおこなわれる(ステップS301)。
【0078】第1のディテクタ回路11において、入力されたVBB電圧が第1の基準値(例えば、−0.8V)より大きいことが検知されると(ステップS302肯定)、第1のディテクタ回路11は、論理レベル“H”の第1のディテクタ信号を出力する。この第1のディテクタ信号は、リングオシレータ10に入力される。これにより、リングオシレータ10は起動状態にアクティブされるとともに、セレクタ30によって第1の遅延段の出力がフィードバックされる(ステップS303)。
【0079】よって、m個のインバータの直列接続によって定まる周期によりポンピング電圧が生成され、このポンピング電圧はポンプ回路40に入力される(ステップS306)。そして、ポンプ回路40は、このポンピング電圧の入力に応じて起動状態にアクティブされ(ステップS307)、VBB電圧を生成する(ステップS308)。特に、上記したステップS302、S303、S306〜S308の処理の流れは、電源投入時やメモリ動作時のVBB電圧が多く消費されるとき等、電圧基板バイアス電圧の高い供給能力を必要とするときに、例えば−1.0VのVBB電圧を生成して素早く供給することができることを意味する。
【0080】一方、第2のディテクタ回路21において、入力されたVBB電圧が第2の基準値(例えば、−1.0V)より大きいことが検知されると、第2のディテクタ回路21は、論理レベル“H”の第2のディテクタ信号を出力する(ステップS302否定、ステップS304肯定)。この第2のディテクタ信号は、リングオシレータ10に入力される。これにより、リングオシレータ10は起動状態にアクティブされるとともに、セレクタ30によって第2の遅延段の出力がフィードバックされる(ステップS305)。
【0081】よって、m+n個のインバータの直列接続によって定まる周期によりポンピング電圧が生成され、このポンピング電圧はポンプ回路40に入力される(ステップS306)。そして、ポンプ回路40は、このポンピング電圧の入力に応じて起動状態にアクティブされ(ステップS307)、VBB電圧を生成する(ステップS308)。特に、上記したステップS302、S304〜S308の処理の流れは、VBB電圧が例えば−1.0Vに近づいてきて高い供給能力を必要としなくなったときやメモリが動作していないときのVBB電圧の消費を補うときに、適したVBB電圧を生成して素早く供給することができることを意味する。
【0082】入力されたVBB電圧が第2の基準値よりも小さい場合には(ステップS304否定)、リングオシレータ10は、停止状態である非アクティブ状態にされる(ステップS309)。また、これにともない、ポンプ回路40もまた停止状態である非アクティブ状態にされる(ステップS310)。
【0083】以上に説明したとおり、実施の形態3にかかる基板バイアス電圧発生回路によれば、リングオシレータ10内に発振周波数(遅延量)のチューニング機構、特に遅延段を構成するインバータの数の変更をおこなう機構を設けることで、実施の形態2に示した作用を実現することができるので、実施の形態2による効果を享受することができる。
【0084】実施の形態4.つぎに、実施の形態4にかかる基板バイアス電圧発生回路について説明する。実施の形態4にかかる基板バイアス電圧発生回路は、図5に示したリングオシレータの他の例を示すものである。よって、以下においては、リングオシレータの回路構成について説明する。
【0085】図8は、実施の形態4にかかる基板バイアス電圧発生回路のリングオシレータ10の回路図である。なお、図6と共通する部分については同一符号を付して、その説明を省略する。図8において、図6と異なる点は、NORゲートG21の出力を信号Aとし、インバータG22の出力を信号Bとし、信号Dとする第1のディテクタ信号を反転してその結果を信号CとするインバータG25を備えたことである。
【0086】また、図6に示したセレクタ30を排除し、第1の遅延段および第2の遅延段に置換される遅延段として、複数の遅延ブロックQ1〜Qnを備えた点も異なる。遅延ブロックQ1は、PMOSトランジスタQp1とNMOSトランジスタQn1とが相補接続されることによりインバータを構成している。また、PMOSトランジスタQp1のソース側には、互いのドレイン同士およびソース同士を接続したPMOSトランジスタQAp1とQBp1が設けられ、NMOSトランジスタQn1のソース側には、互いのドレイン同士およびソース同士を接続したNMOSトランジスタQAn1とQBn1が設けられている。
【0087】PMOSトランジスタQAp1は、上記した信号Aをゲートに入力し、PMOSトランジスタQBp1は、ゲートに上記した信号Cを入力している。また、NMOSトランジスタQAn1は、上記した信号Bをゲートに入力し、NMOSトランジスタQBn1は、ゲートに上記した信号Dを入力している。なお、その他の遅延ブロックQn等についても同様の構成である。
【0088】すなわち、図8に示すリングオシレータ10は、電流制限型のリングオシレータであり、各遅延ブロックは、信号A〜Dの論理状態に応じて、通電する電流量が制御される。この通電量の制御は、発振周波数(遅延量)の制御を意味する。特に、ここでは、第1のディテクタ信号が出力された際には、各遅延ブロックにおいて、PMOSトランジスタQAp1およびNMOSトランジスタQAn1(以下、これらを単にMOSトランジスタQAと称する。)と、PMOSトランジスタQBp1およびNMOSトランジスタQBn1(以下、これらを単にMOSトランジスタQBと称する。)とがすべてON状態にされる。
【0089】一方、第2のディテクタ信号が出力された際には、各遅延ブロックにおいて、PMOSトランジスタQAp1およびNMOSトランジスタQAn1(以下、これらを単にMOSトランジスタQAと称する。)がON状態にされ、PMOSトランジスタQBp1およびNMOSトランジスタQBn1(以下、これらを単にMOSトランジスタQBと称する。)とがOFF状態にされる。すなわち、第2のディテクタ信号が出力された際には、第1のディテクタ信号が出力された際と比較して、各遅延ブロックにおいて電流が制限されることになり、遅延が大きくなる。これは、実施の形態2と同等の作用を実現することを意味する。
【0090】つぎに、実施の形態4にかかる基板バイアス電圧発生回路の動作について説明する。図9は、実施の形態4にかかる基板バイアス電圧発生回路の動作を示すフローチャートである。まず、基板バイアス電圧発生回路において、第1のディテクタ回路11と第2のディテクタ回路21にVBB電圧が入力され、VBB電圧の検知がおこなわれる(ステップS401)。
【0091】第1のディテクタ回路11において、入力されたVBB電圧が第1の基準値(例えば、−0.8V)より大きいことが検知されると(ステップS402肯定)、第1のディテクタ回路11は、論理レベル“H”の第1のディテクタ信号を出力する。この第1のディテクタ信号は、リングオシレータ10に入力される。これにより、リングオシレータ10は起動状態にアクティブされる。また、論理レベル“H”の第1のディテクタ信号は、信号A、B、C、Dを順に、論理レベル“L”、“H”、“L”、“H”にする。これは、各遅延ブロック内のMOSトランジスタQAおよびQBをすべてON状態にすることを表わす(ステップS403)。
【0092】よって、各遅延ブロック内のMOSトランジスタQAおよびQBがすべてON状態となった場合の電流制限により発振周波数(遅延量)が決定し、決定した発振周波数(遅延量)に基づいてポンピング電圧が生成される。このポンピング電圧はポンプ回路40に入力される(ステップS406)。そして、ポンプ回路40は、このポンピング電圧の入力に応じて起動状態にアクティブされ(ステップS407)、VBB電圧を生成する(ステップS408)。特に、上記したステップS402、S403、S406〜S408の処理の流れは、電源投入時やメモリ動作時のVBB電圧が多く消費されるとき等、電圧基板バイアス電圧の高い供給能力を必要とするときに、例えば−1.0VのVBB電圧を生成して素早く供給することができることを意味する。
【0093】一方、第2のディテクタ回路21において、入力されたVBB電圧が第2の基準値(例えば、−1.0V)より大きいことが検知されると、第2のディテクタ回路21は、論理レベル“H”の第2のディテクタ信号を出力する(ステップS402否定、ステップS404肯定)。この第2のディテクタ信号は、リングオシレータ10に入力される。これにより、リングオシレータ10は起動状態にアクティブされる。なお、ここで、第1のディテクタ信号は論理レベル“L”である。また、論理レベル“H”の第2のディテクタ信号と論理レベル“L”の第1のディテクタ信号は、信号A、B、C、Dを順に、論理レベル“L”、“H”、“H”、“L”にする。これは、各遅延ブロック内のMOSトランジスタQAをON状態にして、MOSトランジスタQBをOFF状態にすることを表わす(ステップS405)。
【0094】よって、各遅延ブロック内のMOSトランジスタQAのみがON状態となった場合の電流制限により発振周波数(遅延量)が決定し、決定した発振周波数(遅延量)に基づいてポンピング電圧が生成される。このポンピング電圧はポンプ回路40に入力される(ステップS406)。そして、ポンプ回路40は、このポンピング電圧の入力に応じて起動状態にアクティブされ(ステップS407)、VBB電圧を生成する(ステップS408)。特に、上記したステップS402、S404〜S408の処理の流れは、VBB電圧が例えば−1.0Vに近づいてきて高い供給能力を必要としなくなったときやメモリが動作していないときのVBB電圧の消費を補うときに、適したVBB電圧を生成して素早く供給することができることを意味する。
【0095】入力されたVBB電圧が第2の基準値よりも小さい場合には(ステップS404否定)、リングオシレータ10は、停止状態である非アクティブ状態にされる(ステップS409)。また、これにともない、ポンプ回路40もまた停止状態である非アクティブ状態にされる(ステップS410)。
【0096】以上に説明したとおり、実施の形態4にかかる基板バイアス電圧発生回路によれば、リングオシレータ10内に発振周波数(遅延量)のチューニング機構、特に遅延段の電流制限をおこなうMOSトランジスタをON/OFF制御する機構を設けることで、実施の形態2に示した作用を実現することができるので、実施の形態2による効果を享受することができる。
【0097】実施の形態5.つぎに、実施の形態5にかかる基板バイアス電圧発生回路について説明する。実施の形態5にかかる基板バイアス電圧発生回路は、図8に示した電流制限型のリングオシレータの他の例を示すものである。よって、以下においては、リングオシレータの回路構成について説明する。
【0098】図10(a)は、実施の形態5にかかる基板バイアス電圧発生回路のリングオシレータ10の回路図である。なお、図8と共通する部分については同一符号を付して、その説明を省略する。図10(a)において、図8と異なる点は、インバータG25を排除し、遅延ブロックQ1〜Qnの内部構成を変更したことである。
【0099】図10(a)に示す遅延ブロックQ1は、PMOSトランジスタQp1とNMOSトランジスタQn1とが相補接続されることによりインバータを構成している。また、PMOSトランジスタQp1のソース側には、PMOSトランジスタQAp1が設けられ、NMOSトランジスタQn1のソース側には、NMOSトランジスタQAn1が設けられている。そして、PMOSトランジスタQAp1およびNMOSトランジスタQAn1は、ともに信号Eをゲートに入力している。なお、その他の遅延ブロックQn等についても同様の構成である。
【0100】ここで、信号Eは、図10(b)に示すように、第1のディテクタ信号と第2のディテクタ信号を入力する定電圧発生回路によって生成される。特に、図10(b)に示す定電圧発生回路は、第2のディテクタ信号が論理レベル“H”である場合よりも、第1のディテクタ信号が論理レベル“H”である場合に、信号Eをより高い電圧値として出力する。
【0101】すなわち、図10(a)に示すリングオシレータ10は、第2のディテクタ信号が出力された際に、各遅延ブロックを、第1のディテクタ信号が出力された際よりも、大きく電流制限し、遅延を大きくする。これは、実施の形態2と同等の作用を実現することを意味する。
【0102】つぎに、実施の形態5にかかる基板バイアス電圧発生回路の動作について説明する。図11は、実施の形態5にかかる基板バイアス電圧発生回路の動作を示すフローチャートである。まず、基板バイアス電圧発生回路において、第1のディテクタ回路11と第2のディテクタ回路21にVBB電圧が入力され、VBB電圧の検知がおこなわれる(ステップS501)。
【0103】第1のディテクタ回路11において、入力されたVBB電圧が第1の基準値(例えば、−0.8V)より大きいことが検知されると(ステップS502肯定)、第1のディテクタ回路11は、論理レベル“H”の第1のディテクタ信号を出力する。この第1のディテクタ信号は、リングオシレータ10に入力される。これにより、リングオシレータ10は起動状態にアクティブされる。また、論理レベル“H”の第1のディテクタ信号は、電圧発生回路において、電圧Aの信号Eを生成させる。但し、電圧Aは、第2のディテクタ信号が論理レベル“H”である場合の電圧Bよりも大きな値である。そして、この電圧Aの信号Eは、MOSトランジスタQAのゲートに入力される(ステップS503)。
【0104】よって、各遅延ブロックは、MOSトランジスタQAがゲートに電圧Aを入力した場合の電流制限によって発振周波数(遅延量)を決定し、決定した発振周波数(遅延量)に基づいてポンピング電圧が生成される。このポンピング電圧はポンプ回路40に入力される(ステップS506)。そして、ポンプ回路40は、このポンピング電圧の入力に応じて起動状態にアクティブされ(ステップS507)、VBB電圧を生成する(ステップS508)。特に、上記したステップS502、S503、S506〜S508の処理の流れは、電源投入時やメモリ動作時のVBB電圧が多く消費されるとき等、電圧基板バイアス電圧の高い供給能力を必要とするときに、例えば−1.0VのVBB電圧を生成して素早く供給することができることを意味する。
【0105】一方、第2のディテクタ回路21において、入力されたVBB電圧が第2の基準値(例えば、−1.0V)より大きいことが検知されると、第2のディテクタ回路21は、論理レベル“H”の第2のディテクタ信号を出力する(ステップS502否定、ステップS504肯定)。この第2のディテクタ信号は、リングオシレータ10に入力される。これにより、リングオシレータ10は起動状態にアクティブされる。また、論理レベル“H”の第2のディテクタ信号は、電圧発生回路において、電圧Bの信号Eを生成させる。但し、電圧Bは、第1のディテクタ信号が論理レベル“H”である場合の電圧Aよりも小さな値である。そして、この電圧Bの信号Eは、MOSトランジスタQAのゲートに入力される(ステップS505)。
【0106】よって、各遅延ブロックは、MOSトランジスタQAのゲートに電圧Bが入力された場合の電流制限によって発振周波数(遅延量)を決定し、決定した発振周波数(遅延量)に基づいてポンピング電圧が生成される。このポンピング電圧はポンプ回路40に入力される(ステップS506)。そして、ポンプ回路40は、このポンピング電圧の入力に応じて起動状態にアクティブされ(ステップS507)、VBB電圧を生成する(ステップS508)。特に、上記したステップS502、S504〜S508の処理の流れは、VBB電圧が例えば−1.0Vに近づいてきて高い供給能力を必要としなくなったときやメモリが動作していないときのVBB電圧の消費を補うときに、適したVBB電圧を生成して素早く供給することができることを意味する。
【0107】入力されたVBB電圧が第2の基準値よりも小さい場合には(ステップS504否定)、リングオシレータ10は、停止状態である非アクティブ状態にされる(ステップS509)。また、これにともない、ポンプ回路40もまた停止状態である非アクティブ状態にされる(ステップS510)。
【0108】以上に説明したとおり、実施の形態5にかかる基板バイアス電圧発生回路によれば、リングオシレータ10内に発振周波数(遅延量)のチューニング機構、特に遅延段の電流制限をおこなうMOSトランジスタのゲート電圧値を制御する機構を設けることで、実施の形態2に示した作用を実現することができるので、実施の形態2による効果を享受することができる。
【0109】実施の形態6.つぎに、実施の形態6にかかる基板バイアス電圧発生回路について説明する。実施の形態6にかかる基板バイアス電圧発生回路は、図5に示したリングオシレータの他の例を示すものである。よって、以下においては、リングオシレータの回路構成について説明する。
【0110】図12は、実施の形態6にかかる基板バイアス電圧発生回路のリングオシレータ10の回路図である。なお、図6と共通する部分については同一符号を付して、その説明を省略する。図12において、図6と異なる点は、信号Jとする第2のディテクタ信号を反転してその結果を信号FとするインバータG26を備えたことである。
【0111】また、図6に示したセレクタ30を排除し、第1の遅延段および第2の遅延段に置換される遅延段として、複数の遅延ブロックQ1〜Qnを備えた点も異なる。遅延ブロックQ1は、初期遅延段に直列に接続されるインバータD1と、電源線側のキャパシタとして機能するPMOSトランジスタCAp1と、PMOSトランジスタCAp1をインバータD1の出力に接続するためのスイッチング手段として機能するPMOSトランジスタSp1と、接地線側のキャパシタとして機能するNMOSトランジスタCAn1と、NMOSトランジスタCAn1をインバータD1の出力に接続するためのスイッチング手段として機能するPMOSトランジスタSn1と、を備えている。そして、PMOSトランジスタSp1は、上記した信号Fをゲートに入力し、NMOSトランジスタSn1は、上記した信号Jをゲートに入力している。
【0112】すなわち、図12に示すリングオシレータ10は、第2のディテクタ信号が出力された際に、PMOSトランジスタSp1およびNMOSトランジスタSn1をともにON状態にし、インバータD1の出力に、PMOSトランジスタCAp1とNMOSトランジスタCAn1分のゲート容量値を付加する。すなわち、付加された容量値分だけ充放電が必要となり、結果的に遅延ブロックQ1の遅延量を増加させることになる。その他の遅延ブロックQn等についても同様の構成である。これは、実施の形態2と同等の作用を実現することを意味する。
【0113】つぎに、実施の形態6にかかる基板バイアス電圧発生回路の動作について説明する。図13は、実施の形態6にかかる基板バイアス電圧発生回路の動作を示すフローチャートである。まず、基板バイアス電圧発生回路において、第1のディテクタ回路11と第2のディテクタ回路21にVBB電圧が入力され、VBB電圧の検知がおこなわれる(ステップS601)。
【0114】第1のディテクタ回路11において、入力されたVBB電圧が第1の基準値(例えば、−0.8V)より大きいことが検知されると(ステップS602肯定)、第1のディテクタ回路11は、論理レベル“H”の第1のディテクタ信号を出力する。この第1のディテクタ信号は、リングオシレータ10に入力される。これにより、リングオシレータ10は起動状態にアクティブされる(ステップS603)。
【0115】すなわち、信号Fは論理レベル“H”となり、信号Jは論理レベル“L”となるため、PMOSトランジスタSp1〜SpnおよびNMOSトランジスタSn1〜SnnはすべてOFF状態となり、インバータD1〜Dnの出力には、PMOSトランジスタCAp1〜CApnとNMOSトランジスタCAn1〜CAnn分のゲート容量値は付加されない。よって、インバータD1〜Dnよって定まる発振周波数(遅延量)に基づいてポンピング電圧が生成される。このポンピング電圧はポンプ回路40に入力される(ステップS606)。そして、ポンプ回路40は、このポンピング電圧の入力に応じて起動状態にアクティブされ(ステップS607)、VBB電圧を生成する(ステップS608)。
【0116】特に、上記したステップS602、S603、S606〜S608の処理の流れは、電源投入時やメモリ動作時のVBB電圧が多く消費されるとき等、電圧基板バイアス電圧の高い供給能力を必要とするときに、例えば−1.0VのVBB電圧を生成して素早く供給することができることを意味する。
【0117】一方、第2のディテクタ回路21において、入力されたVBB電圧が第2の基準値(例えば、−1.0V)より大きいことが検知されると、第2のディテクタ回路21は、論理レベル“H”の第2のディテクタ信号を出力する(ステップS602否定、ステップS604肯定)。この第2のディテクタ信号は、リングオシレータ10に入力される。すなわち、信号Fは論理レベル“L”となり、信号Jは論理レベル“H”となるため、PMOSトランジスタSp1〜SpnおよびNMOSトランジスタSn1〜SnnはすべてON状態となり、インバータD1〜Dnの出力には、PMOSトランジスタCAp1〜CApnとNMOSトランジスタCAn1〜CAnn分のゲート容量値が付加される(ステップS605)。よって、インバータD1〜Dnと上記ゲート容量値によって定まる遅延量に基づいてポンピング電圧が生成される。このポンピング電圧はポンプ回路40に入力される(ステップS606)。そして、ポンプ回路40は、このポンピング電圧の入力に応じて起動状態にアクティブされ(ステップS607)、VBB電圧を生成する(ステップS608)。
【0118】特に、上記したステップS602、S604〜S608の処理の流れは、VBB電圧が例えば−1.0Vに近づいてきて高い供給能力を必要としなくなったときやメモリが動作していないときのVBB電圧の消費を補うときに、適したVBB電圧を生成して素早く供給することができることを意味する。
【0119】入力されたVBB電圧が第2の基準値よりも小さい場合には(ステップS604否定)、リングオシレータ10は、停止状態である非アクティブ状態にされる(ステップS609)。また、これにともない、ポンプ回路40もまた停止状態である非アクティブ状態にされる(ステップS610)。
【0120】以上に説明したとおり、実施の形態6にかかる基板バイアス電圧発生回路によれば、リングオシレータ10内に発振周波数(遅延量)のチューニング機構、特にキャパシタの付加制御をおこなう機構を設けることで、実施の形態2に示した作用を実現することができるので、実施の形態2による効果を享受することができる。
【0121】実施の形態7.つぎに、実施の形態7にかかる基板バイアス電圧発生回路について説明する。実施の形態7にかかる基板バイアス電圧発生回路は、図12に示したリングオシレータの他の例を示すものである。よって、以下においては、リングオシレータの回路構成について説明する。
【0122】図14は、実施の形態7にかかる基板バイアス電圧発生回路のリングオシレータ10の回路図である。なお、図12と共通する部分については同一符号を付して、その説明を省略する。図14において、図12と異なる点は、最終の遅延ブロックQnの出力部に、LT(レーザトリミング)ブロックを設けたことである。
【0123】図12において、LT(レーザトリミング)ブロックは、電源線側のキャパシタとして機能するPMOSトランジスタCBp1と、PMOSトランジスタCBp1を遅延ブロックQnの出力部に接続するためのヒューズFA1と、接地線側のキャパシタとして機能するNMOSトランジスタCBn1と、NMOSトランジスタCBn1を遅延ブロックQnの出力部に接続するためのヒューズFB1と、を備えている。
【0124】すなわち、図12に示すリングオシレータ10は、LTブロックのヒューズをLTブロー方式により切断することで、遅延ブロックQnの出力部に付加するゲート容量値を減少させることができる。これは、実施の形態6の作用に加えて、遅延段の遅延量を調整したい場合に有効となる。なお、LTブロックを構成するLT段は、図示するように複数設けることができる。
【0125】上記したLTブロー処理は、実施の形態6の共通の構成部分の動作とは別タイミングによっておこなわれるために、実施の形態7にかかる基板バイアス電圧発生回路の動作については省略する。
【0126】以上に説明したとおり、実施の形態7にかかる基板バイアス電圧発生回路によれば、リングオシレータ10内に発振周波数(遅延量)のチューニング機構、特にキャパシタの付加制御をおこなう機構を設け、さらにLTブロックを備えて、実施の形態2に示した作用を実現することができるので、実施の形態2による効果を享受することができる。特に、LTブロックの実装は、VBB電圧の供給能力が大きすぎてメモリの基板に与える電圧が低くなりすぎる場合や、VBB電圧の供給能力が足りなくてメモリの基板に与える電圧を低くすることができない場合などにより、これまで不良品とみなされていた基板バイアス電圧発生回路またはそれを実装したチップを救済することができ、歩留まりを向上させることができる。
【0127】実施の形態8.つぎに、実施の形態8にかかる基板バイアス電圧発生回路について説明する。実施の形態8にかかる基板バイアス電圧発生回路は、図5に示したリングオシレータの他の例を示すものである。よって、以下においては、リングオシレータの回路構成について説明する。
【0128】図15は、実施の形態8にかかる基板バイアス電圧発生回路のリングオシレータ10の回路図である。なお、図6と共通する部分については同一符号を付して、その説明を省略する。図15において、図6と異なる点は、セレクタ30を排除し、第1のディテクタ信号を反転するインバータG27と、第1の電源電圧を供給するためのPMOSトランジスタSW1と、第2の電源電圧を供給するためのPMOSトランジスタSW2と、を備えたことである。
【0129】また、PMOSトランジスタSW1は、第1のディテクタ信号(F)をゲートに入力し、PMOSトランジスタSW1は、上記したインバータG27の出力をゲートに入力している。ここで、第1の電源電圧は、第2の電源電圧よりも大きい。特に、これらPMOSトランジスタSW1およびSW2のドレインは、リングオシレータ10を構成するすべてまたは一部の論理ゲートの電源電圧入力端子に接続されている。この構成は、第1および第2の電源電圧の制御がいずれも、第1のディテクタ信号によっておこなわれることを意味する。
【0130】すなわち、図15に示すリングオシレータ10は、論理レベル“H”の第1のディテクタ信号が出力された際に、論理ゲートへと第1の電源電圧を供給し、論理レベル“H”の第2のディテクタ信号が出力された際に、論理ゲートへと第2の電源電圧を供給する。リングオシレータ10を構成する論理ゲートの電源電圧の大小は、そのリングオシレータ10の発振周波数(遅延量)を決定する。すなわち、第1の電源電圧が供給された場合は、第2の電源電圧が供給された場合よりも、遅延量が小さくなる。これは、実施の形態2と同等の作用を実現することを意味する。
【0131】つぎに、実施の形態8にかかる基板バイアス電圧発生回路の動作について説明する。図16は、実施の形態8にかかる基板バイアス電圧発生回路の動作を示すフローチャートである。まず、基板バイアス電圧発生回路において、第1のディテクタ回路11と第2のディテクタ回路21にVBB電圧が入力され、VBB電圧の検知がおこなわれる(ステップS701)。
【0132】第1のディテクタ回路11において、入力されたVBB電圧が第1の基準値(例えば、−0.8V)より大きいことが検知されると(ステップS702肯定)、第1のディテクタ回路11は、論理レベル“H”の第1のディテクタ信号を出力する。この第1のディテクタ信号は、リングオシレータ10に入力される。これにより、リングオシレータ10は起動状態にアクティブされるとともに、PMOSトランジスタSW1はON状態となり、各論理ゲートに第1の電源電圧が供給される(ステップS703)。
【0133】よって、この第1の電源電圧の供給によって定まる発振周波数(遅延量)に基づいてポンピング電圧が生成される。このポンピング電圧はポンプ回路40に入力される(ステップS706)。そして、ポンプ回路40は、このポンピング電圧の入力に応じて起動状態にアクティブされ(ステップS707)、VBB電圧を生成する(ステップS708)。特に、上記したステップS702、S703、S706〜S708の処理の流れは、電源投入時やメモリ動作時のVBB電圧が多く消費されるとき等、電圧基板バイアス電圧の高い供給能力を必要とするときに、例えば−1.0VのVBB電圧を生成して素早く供給することができることを意味する。
【0134】一方、第2のディテクタ回路21において、入力されたVBB電圧が第2の基準値(例えば、−1.0V)より大きいことが検知されると、第2のディテクタ回路21は、論理レベル“H”の第2のディテクタ信号を出力する(ステップS702否定、ステップS704肯定)。この第2のディテクタ信号は、リングオシレータ10に入力される。これにより、リングオシレータ10は起動状態にアクティブされるとともに、PMOSトランジスタSW2がON状態となり、各論理ゲートに第2の電源電圧が供給される(ステップS705)。
【0135】よって、この第2の電源電圧の供給によって定まる発振周波数(遅延量)に基づいてポンピング電圧が生成される。このポンピング電圧はポンプ回路40に入力される(ステップS706)。そして、ポンプ回路40は、このポンピング電圧の入力に応じて起動状態にアクティブされ(ステップS707)、VBB電圧を生成する(ステップS708)。特に、上記したステップS702、S704〜S708の処理の流れは、VBB電圧が例えば−1.0Vに近づいてきて高い供給能力を必要としなくなったときやメモリが動作していないときのVBB電圧の消費を補うときに、適したVBB電圧を生成して素早く供給することができることを意味する。
【0136】入力されたVBB電圧が第2の基準値よりも小さい場合には(ステップS704否定)、リングオシレータ10は、停止状態である非アクティブ状態にされる(ステップS709)。また、これにともない、ポンプ回路40もまた停止状態である非アクティブ状態にされる(ステップS710)。
【0137】以上に説明したとおり、実施の形態8にかかる基板バイアス電圧発生回路によれば、リングオシレータ10内に発振周波数(遅延量)のチューニング機構、特にリングオシレータ10を構成する論理ゲートの電源電圧を制御する機構を設けることで、実施の形態2に示した作用を実現することができるので、実施の形態2による効果を享受することができる。
【0138】実施の形態9.つぎに、実施の形態9にかかる基板バイアス電圧発生回路について説明する。図17は、実施の形態9にかかる基板バイアス電圧発生回路の概略構成を示すブロック図である。図17に示す基板バイアス電圧発生回路は、VBB電圧が第1の基準値より大きいことを自己検知する第1のディテクタ回路11と、VBB電圧が第1の基準値以下であることを自己検知する第2のディテクタ回路21と、リングオシレータ20と、同じVBB電圧供給能力のポンプ回路41および42と、を備えている。特に、ポンプ回路41および42は、実施の形態1で示したポンプ回路40の半分の供給能力を有している。なお、リングオシレータ20は、従来のリングオシレータと同様の構成である。
【0139】また、図17に示す基板バイアス電圧発生回路は、NORゲートG31と、インバータG32、G35およびG38と、NANDゲートG34およびG37と、を備えている。NORゲートG31は、第1のディテクタ信号と第2のディテクタ信号を入力し、インバータG32は、そのNORゲートG31の出力を反転して、リングオシレータ20に入力する。
【0140】また、インバータG35は、NANDゲートG34の出力を反転してその結果をポンプ回路41に入力し、インバータG38は、NANDゲートG37の出力を反転してその結果をポンプ回路42に入力する。なお、NANDゲートG34の入力端子の一方には第1のディテクタ信号が入力され、他方には、インバータG38の出力が入力される。また、NANDゲートG37の入力端子の一方にはインバータG32の出力が入力され、他方には、リングオシレータ20の出力が入力される。
【0141】すなわち、実施の形態9にかかる基板バイアス電圧発生回路は、VBB電圧の検知結果に応じて、動作するポンプ回路の数を変更させるものである。
【0142】つぎに、実施の形態9にかかる基板バイアス電圧発生回路の動作について説明する。図18は、実施の形態9にかかる基板バイアス電圧発生回路の動作を示すフローチャートである。まず、基板バイアス電圧発生回路において、第1のディテクタ回路11と第2のディテクタ回路21にVBB電圧が入力され、VBB電圧の検知がおこなわれる(ステップS801)。
【0143】第1のディテクタ回路11において、入力されたVBB電圧が第1の基準値(例えば、−0.8V)より大きいことが検知されると(ステップS802肯定)、第1のディテクタ回路11は、論理レベル“H”の第1のディテクタ信号を出力する。この第1のディテクタ信号は、NORゲートG31の入力端子の一方に入力される。ここで、NORゲートG31は、他方の入力端子の信号状態に関係なく、論理レベル“L”の信号を出力する。この論理レベル“L”の信号は、インバータG32において反転され、リングオシレータ20に入力される。これにより、リングオシレータ20は起動状態にアクティブされる(ステップS803)。
【0144】よって、リングオシレータ20の出力、すなわちポンピング電圧がNANDゲートG37の入力端子の他方に入力される。結果的に、NANDゲートG37は、ポンピング電圧をインバータG38に伝達する。インバータG38は、入力されたポンピング電圧を反転してポンプ回路42に入力する(ステップS804)。
【0145】また、NANDゲートG34は、入力端子の一方に論理レベル“H”の第1のディテクタ信号を入力するとともに、他方にインバータG38の出力、すなわちポンピング電圧を入力する。このポンピング電圧は、インバータG35において反転されてポンプ回路41に入力される(ステップS804)。すなわち、第1のディテクタ信号が論理レベル“H”である場合には、二つのポンプ回路41および42が、リングオシレータ20から出力されたポンピング電圧に応じて起動状態にアクティブされる(ステップS805)。そして、ポンプ回路41および42は、VBB電圧を生成する(ステップS810)。
【0146】特に、上記したステップS802〜S805、S810の処理の流れは、電源投入時やメモリ動作時のVBB電圧が多く消費されるとき等、電圧基板バイアス電圧の高い供給能力を必要とするときに、例えば−1.0VのVBB電圧を生成して素早く供給することができることを意味する。
【0147】一方、第2のディテクタ回路21において、入力されたVBB電圧が第2の基準値(例えば、−1.0V)より大きいことが検知されると、第2のディテクタ回路21は、論理レベル“H”の第2のディテクタ信号を出力する(ステップS802否定、ステップS806肯定)。この第2のディテクタ信号は、NORゲートG31の入力端子の一方に入力される。ここで、NORゲートG31は、他方の入力端子の信号状態に関係なく、論理レベル“L”の信号を出力する。この論理レベル“L”の信号は、インバータG32において反転され、リングオシレータ20に入力される。これにより、リングオシレータ20は起動状態にアクティブされる(ステップS807)。
【0148】よって、リングオシレータ20の出力、すなわちポンピング電圧がNANDゲートG37の入力端子の一方に入力される。ここで、インバータG32の出力は論理レベル“H”であるため、結果的に、NANDゲートG37は、リングオシレータ20から出力されたポンピング電圧をインバータG38に伝達する。インバータG38は、入力されたポンピング電圧を反転してポンプ回路42に入力する(ステップS808)。
【0149】ここで、第1のディテクタ信号は論理レベル“L”であるために、NANDゲートG34は、他方の入力端子の信号状態に関係なく、論理レベル“H”の信号を出力する。この論理レベル“H”の信号は、インバータG35において反転されてポンプ回路41に入力されるが、ポンプ回路41はアクティブされない。すなわち、第2のディテクタ信号が論理レベル“H”である場合には、ポンプ回路42のみが、リングオシレータ20から出力されたポンピング電圧に応じて起動状態にアクティブされる(ステップS809)。そして、ポンプ回路42は、VBB電圧を生成する(ステップS810)。
【0150】特に、上記したステップS802、S806〜S810の処理の流れは、VBB電圧が例えば−1.0Vに近づいてきて高い供給能力を必要としなくなったときやメモリが動作していないときのVBB電圧の消費を補うときに、適したVBB電圧を生成して素早く供給することができることを意味する。
【0151】入力されたVBB電圧が第2の基準値よりも小さい場合には(ステップS806否定)、リングオシレータ20は、停止状態である非アクティブ状態にされる(ステップS811)。また、これにともない、ポンプ回路41および42もまた停止状態である非アクティブ状態にされる(ステップS812)。
【0152】以上に説明したとおり、実施の形態9にかかる基板バイアス電圧発生回路によれば、リングオシレータと二つのポンプ回路の構成で、実施の形態1に示した第1のリングオシレータと第2のリングオシレータと同等の機能を有することができるので、実施の形態1による効果を享受することができるとともに、VBB電圧が負側に大きくなると、回路の一部が動作しなくなるので、消費電流を低減することができる。さらに、リングオシレータとポンプ回路を一つずつ設計するだけでよいので、設計期間の短縮が可能となる。
【0153】実施の形態10.つぎに、実施の形態10にかかる基板バイアス電圧発生回路について説明する。実施の形態10にかかる基板バイアス電圧発生回路は、上述した各実施の形態のポンプ回路の例を説明するものである。図19(a)は、実施の形態10にかかる基板バイアス電圧発生回路のポンプ回路の回路図である。図19(a)に示すポンプ回路は、シングルブースト型のポンプ回路であり、回路構成自体は従来と何ら違うところがないので、ここではその説明を省略する。
【0154】実施の形態10において特徴的なことは、図19(a)に示される各論理ゲートの供給電圧を実施の形態8と同様に、第1のディテクタ信号に応じて変更するようにしたことである。図19(b)は、供給電圧の変更をおこなうための回路図である。なお、その動作については実施の形態8において示したとおりであるので、ここではその説明を省略する。
【0155】以上に説明したとおり、実施の形態10にかかる基板バイアス電圧発生回路によれば、ポンプ回路内に発振周波数(遅延量)のチューニング機構、特にポンプ回路を構成する論理ゲートの電源電圧を制御する機構を設けることで、実施の形態2に示した作用を実現することができるので、実施の形態2による効果を享受することができる。
【0156】実施の形態11.つぎに、実施の形態11にかかる基板バイアス電圧発生回路について説明する。実施の形態11にかかる基板バイアス電圧発生回路は、小規模のポンプ回路を複数並列に設計し、メモリのサイズに応じて、ポンプ回路の数を変更することができるモジュール構成例を説明するものである。図20は、実施の形態11にかかる基板バイアス電圧発生回路のモジュール構成例を説明するための説明図である。図20に示すように、例えば、16MビットのDRAMに対応するポンプ回路を設計し、DRAMのサイズが32Mビットのときには、ポンプ回路を二つ搭載し、64Mビットのときには四つ搭載する。
【0157】以上に説明したとおり、実施の形態11にかかる基板バイアス電圧発生回路によれば、同一ポンプ回路をメモリのサイズに応じて、並列に配置するモジュール構成を採用しているので、ポンプ回路の設計は一つで済み、設計期間を短縮することができる。さらに、メモリ混載ASICのように、様々なメモリサイズが要求される場合においても、その都度、再設計する必要がなくなり、この場合にも設計期間の短縮化を図ることができる。
【0158】実施の形態12.つぎに、実施の形態12にかかる基板バイアス電圧発生回路について説明する。図21は、実施の形態12にかかる基板バイアス電圧発生回路の一部を示す図である。図21に示すように、リングオシレータに分周器を直列に接続することによって、メモリサイズに応じて、発振周波数(遅延量)をチューニングすることができるモジュール構成を示している。例えば、64Mビットのメモリサイズのときには、リングオシレータのみで分周器を介さないで、リングオシレータ10から出力されたポンピング電圧をセレクタ50を介してそのままポンプ回路に入力する。
【0159】もし、メモリサイズが32Mビットであれば、分周器51を一つ介し、16Mビットであれば分周器51および52を介することで、発振周波数のチューニングを実現する。なお、これら分周器51および52の接続の切換えは、図示するように、スイッチSW11およびSW12によっておこなう。
【0160】以上に説明したとおり、実施の形態12にかかる基板バイアス電圧発生回路によれば、分周器とリングオシレータを一つずつ設計することで、分周器の数に対応したメモリサイズについては、再度設計をおこなう必要がなくなり、設計期間を短縮することができる。
【0161】実施の形態13.つぎに、実施の形態13にかかる基板バイアス電圧発生回路について説明する。実施の形態13にかかる基板バイアス電圧発生回路は、VBB電圧を検知する複数のディテクタ回路において、LT(レーザトリミング)回路を共有することを特徴としている。
【0162】図22は、実施の形態13にかかる基板バイアス電圧発生回路のディテクタ回路の回路図である。図22に示すように、第1のカレントミラー型ディテクタ11および第2のカレントミラー型ディテクタ21において、LT回路62を共有している。異なる検知レベルを有するディテクタ回路を別々にした場合、そのディテクタ回路のLT回路も別々に備える必要があるが、ディテクタ回路の数が多くなると、LT回路の面積も増大し、テストにも時間がかかってしまう。
【0163】そこで、実施の形態13においては、図22に示すように、共有のLT回路62に接続されたPMOSトランジスタTr1と第1のカレントミラー型ディテクタ11のPMOSトランジスタTr2との間のカレントミラー対と、PMOSトランジスタTr1と第2のカレントミラー型ディテクタ21のPMOSトランジスタTr3との間のカレントミラー対と、の間のミラー比が異なるように設計する。これにより、LT回路62の共有を実現している。
【0164】そして、これらディテクタを並列に接続することで、占有面積も小さくなり、テスト時間も短くて済む。検知レベルについても、すべてのディテクタが同一方向へずれるだけで済むので精度的にも問題がない。
【0165】なお、上述した実施の形態1〜13において、説明を簡単にするために、複数のディテクタ回路、複数のリングオシレータまたは複数のポンプ回路を備えた構成において、それぞれの数を2つとしたが、三つ以上でも同様の概念を適用することができることはいうまでもない。さらに、上述した実施の形態1〜13に説明した基板バイアス電圧を生成する概念の一部は、昇圧回路にも適用することができる。
【0166】
【発明の効果】以上、説明したとおり、この発明によれば、複数のディテクタ回路において出力された検知信号ごとに異なる発振出力を、各ディテクタ回路に対応したリングオシレータから得て、セレクタによって選択されるその発振出力の一つを出力しているので、一つのポンプ回路を共有して用いることができ、従来と比較しても回路規模、消費電流および設計期間を小さくすることができるという効果を奏する。
【0167】つぎの発明によれば、複数のディテクタ回路のそれぞれに対応して異なる発振出力を、一つのリングオシレータと少なくとも一つの分周器によって生成するので、複数のリングオシレータを必要とせず、より回路規模、消費電流および設計期間を小さくすることができるという効果を奏する。
【0168】つぎの発明によれば、一つのリングオシレータにおいて、複数の異なる検知信号を入力し、例えば、発振出力を取り出すための遅延段の位置を、入力した検知信号に応じて移動させることにより、遅延段数の切り換えを実現するので、これにより遅延段の遅延量、すなわち発振出力の発振周波数を変えることができ、回路規模の縮小化と消費電流の低減化を図ることができるという効果を奏する。
【0169】つぎの発明によれば、一つの電流制限型のリングオシレータにおいて、複数の異なる検知信号を入力し、入力した検知信号に応じて、遅延段の通電量を変更するトランジスタをON/OFF制御するので、これにより遅延段の遅延量、すなわち発振出力の発振周波数を変更することができ、回路規模の縮小化と消費電流の低減化を図ることができるという効果を奏する。
【0170】つぎの発明によれば、一つの電流制限型のリングオシレータにおいて、複数の異なる検知信号を入力し、入力した検知信号に応じて、複数の遅延段のすべてまたは一部の通電量が変更されるので、これにより遅延段の遅延量、すなわち発振出力の発振周波数をより細かく変更することができ、回路規模の縮小化と消費電流の低減化を図ることができるという効果を奏する。
【0171】つぎの発明によれば、一つの電流制限型のリングオシレータにおいて、複数の異なる検知信号を入力し、入力した検知信号に応じて、遅延段の通電量を変更するためのトランジスタのゲートに、異なる電圧を印加するので、これにより遅延段の遅延量、すなわち発振出力の発振周波数を変更することができ、回路規模の縮小化と消費電流の低減化を図ることができるという効果を奏する。
【0172】つぎの発明によれば、一つのリングオシレータにおいて、複数の異なる検知信号を入力し、入力した検知信号に応じて、遅延段に接続されたキャパシタの切り離しをおこなうので、これにより遅延段の遅延量、すなわち発振出力の発振周波数を変えることができ、回路規模の縮小化と消費電流の低減化を図ることができるという効果を奏する。
【0173】つぎの発明によれば、一つのリングオシレータにおいて、複数の異なる検知信号を入力し、入力した検知信号に応じて、遅延段に接続された複数のキャパシタのうちのすべてまたは一部の切り離しをおこなうので、これにより遅延段の遅延量、すなわち発振出力の発振周波数をより細かく変えることができ、回路規模の縮小化と消費電流の低減化を図ることができるという効果を奏する。
【0174】つぎの発明によれば、遅延段に、レーザトリミング可能なヒューズを介して接続されたキャパシタを備えているので、LTブローにより、遅延段の遅延量、すなわち発振出力の発振周波数を調節することができ、回路規模の縮小化、消費電流の低減化および歩留まりの向上を図ることができるという効果を奏する。
【0175】つぎの発明によれば、一つのリングオシレータにおいて、複数の異なる検知信号を入力し、入力した検知信号に応じて、自己を構成する半導体素子の一部またはすべてに供給される電源電圧の切り換えをおこなうので、これにより遅延段の遅延量、すなわち発振出力の発振周波数を変えることができ、回路規模の縮小化と消費電流の低減化を図ることができるという効果を奏する。
【0176】つぎの発明によれば、ディテクタ回路から出力された検知信号により動作するリングオシレータの発振電圧に基づいて、複数のポンプ回路のうち、セレクタにより選択されたポンプ回路によって基板バイアス電圧が生成されることから、同じ供給能力でありかつ比較的小さな供給能力のポンプ回路を用いて、より大きな基板バイアス電圧を供給することができ、これにより設計期間の短縮化とともに基板バイアス電圧の供給能力の調節が可能になるという効果を奏する。
【0177】つぎの発明によれば、同一のポンプ回路を並列に配置したモジュール構成により複数のポンプ回路が供給されるので、例えば、メモリのサイズに応じて適切な供給能力のポンプ回路が必要である場合にも、ポンプ回路の設計は一つで、全体の基板バイアス電圧供給能力が異なるポンプ回路を用意することができ、設計期間を短縮することができるという効果を奏する。
【0178】つぎの発明によれば、一つのポンプ回路において、複数の異なる検知信号に応じて、自己を構成する半導体素子の一部またはすべてに供給される電源電圧の切り換えをおこなうので、これにより基板バイアス電圧の供給能力を変えることができ、回路規模の縮小化と消費電流の低減化を図ることができるという効果を奏する。
【0179】つぎの発明によれば、複数のディテクタ回路は、一つのトリミング回路を共有して接続しているので、各ディテクタ回路ごとに異なるトリミング回路を備える必要がなくなり、回路規模の縮小化と歩留まりの向上を実現することができるという効果を奏する。
【出願人】 【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
【識別番号】591036457
【氏名又は名称】三菱電機エンジニアリング株式会社
【出願日】 平成12年8月14日(2000.8.14)
【代理人】 【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
【公開番号】 特開2002−56678(P2002−56678A)
【公開日】 平成14年2月22日(2002.2.22)
【出願番号】 特願2000−246013(P2000−246013)