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【発明の名称】 半導体装置
【発明者】 【氏名】小田 善造

【要約】 【課題】メモリセルのデータの書き込み又は読み出しとメモリセルのリフレッシュとが同時に行われることを防止することにより、素子数の少ないメモリセルをSRAMとして用いる。

【解決手段】メモリセル10と、リード/ライト用センスアンプ11と、リフレッシュ用センスアンプ12と、メモリセル10とリード/ライト用センスアンプ11及びリフレッシュ用センスアンプ12とを同時に接続しないように制御する制御回路14とを具備する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 データに応じた電荷を保持するキャパシタと、ソース又はドレインが前記キャパシタに接続された第1のトランジスタと、ソース又はドレインが前記キャパシタに接続された第2のトランジスタとを含むメモリセルと、前記メモリセルの前記第1のトランジスタのゲートに接続された第1のワード線と、前記メモリセルの前記第2のトランジスタのゲートに接続された第2のワード線と、前記メモリセルの前記第1のトランジスタのドレイン又はソースと接続された第1のビット線と、前記メモリセルの前記第2のトランジスタのドレイン又はソースと接続された第2のビット線と、前記第1のビット線を介して前記メモリセルへのデータの書き込み及び前記メモリセルからのデータの読み出しを行う第1のセンスアンプと、前記第2のビット線を介して前記メモリセルのリフレッシュを行う第2のセンスアンプと、前記第1のワード線を活性化するとともに前記第1のセンスアンプを動作させて前記メモリセルへのデータの書き込み及び前記メモリセルからのデータの読み出しを行うように制御し、前記第1のワード線を活性化した後の所定の期間を除いて所定の周期で、前記第2のワード線を活性化するとともに前記第2のセンスアンプを動作させて前記メモリセルのリフレッシュを行うように制御する制御手段と、を具備する半導体装置。
【請求項2】 前記制御手段が、前記第1のワード線を活性化した後前記第1のセンスアンプが前記メモリセルへのデータの書き込み及び前記メモリセルからのデータの読み出しを終了するまでの間は、前記第2のワード線を活性化しないことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のメモリセルを含むメモリアレイを内蔵した半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、SRAM(Static Random Access Memory)においては、4個のNチャネルMOSトランジスタと2個のPチャネルMOSトランジスタの計6個のトランジスタからなるメモリセル、又は、4個のトランジスタと2個の抵抗からなるメモリセルを用いていた。
【0003】このようにメモリセル1つ当たりの素子数が多いため、SRAMはDRAM(Dynamic Random Access Memory)に比べてセルサイズが大きい。従って、SRAMのチップサイズは大きく、そのコストは高くなっていた。
【0004】ところで、特開平10−172278号公報(以下、単に「文献1」ともいう)には、データに応じた電荷をキャパシタに保持することによりデータを記憶し、データの書き込み用のトランジスタを介してデータを書き込み、データの読み出し用のセンストランジスタを介してデータを読み出し、供給電圧と基板電圧との間に直列接続された2つの共振トンネルダイオードによりキャパシタをリフレッシュする2ポートメモリセルが掲載されている。
【0005】また、ISSCC 2000 DIGEST OF TECHNICAL PAPERS P.393(以下、単に「文献2」ともいう)には、データに応じた電荷をキャパシタに保持することによりデータを記憶し、キャパシタに接続された2つのトランジスタによりデータの書き込み又は読み出しを行うデュアルポートDRAMセルが掲載されている。
【0006】さらに、IEEE 1998 CUSTOM INTEGRATED CIRCUITS CONFERENCE 4.3.1−4.3.4(以下、単に「文献3」ともいう)には、データに応じた電荷をキャパシタに保持することによりデータを記憶し、キャパシタに接続された2つのトランジスタの一方によりデータの書き込み又は読み出しを行い、他方のトランジスタによりリフレッシュを行うデュアルポートDRAMセルが掲載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、文献1に記載された2ポートメモリセルは、リフレッシュのために2つの共振トンネルダイオードを必要とするため、セルサイズが大きくなる。そのため、文献1に記載された2ポートメモリセルを用いた半導体装置のチップサイズが大きくなる。
【0008】また、文献2に記載されたデュアルポートDRAMセルは、2つのトランジスタの一方をデータの書き込み又は読み出し用とし他方のトランジスタをリフレッシュ用として、SRAM的用途に用いることが考えられる。しかし、このデュアルポートDRAMセルに対してデータの読み出しとリフレッシュが同時に行われる場合には、デュアルポートDRAMセルの2つのトランジスタが同時にオンされ、デュアルポートDRAMセルのキャパシタの電荷が2つのビット線に分散されてしまい、データの正常な読み出しが困難となる。このような場合のために、キャパシタのキャパシタンスを大きくすることも考えられる。しかし、データの読み出し又はリフレッシュの何れか一方のみが行われる場合に比べて、データの読み出しとリフレッシュが同時に行われる場合には、キャパシタの負荷が略2倍となる。そのため、キャパシタのキャパシタンスも略2倍にする必要があり、デュアルポートDRAMセルのセルサイズが大きくなってしまう。また、デュアルポートDRAMセルに対してデータの書き込みとリフレッシュとが同時に行われる場合には、デュアルポートDRAMセルの2つのトランジスタが同時にオンされ、リード/ライト用ビット線とリフレッシュ用ビット線とがショートしてしまい、データの正常な書き込みができないという問題がある。
【0009】文献3に記載されたデュアルポートDRAMセルをSRAM的用途に用いる場合にも、文献2に記載されたデュアルポートDRAMセルと同様の問題がある。
【0010】そこで、上記の点に鑑み、本発明は、メモリセルのデータの読み出し又は書き込みとメモリセルのリフレッシュとが同時に行われることを防止することにより、素子数の少ないメモリセルをSRAMとして用い、チップサイズを小さくした半導体装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するため、本発明に係る半導体装置は、データに応じた電荷を保持するキャパシタと、ソース又はドレインがキャパシタに接続された第1のトランジスタと、ソース又はドレインがキャパシタに接続された第2のトランジスタとを含むメモリセルと、メモリセルの第1のトランジスタのゲートに接続された第1のワード線と、メモリセルの第2のトランジスタのゲートに接続された第2のワード線と、 メモリセルの第1のトランジスタのドレイン又はソースと接続された第1のビット線と、メモリセルの第2のトランジスタのドレイン又はソースと接続された第2のビット線と、第1のビット線を介してメモリセルへのデータの書き込み及びメモリセルからのデータの読み出しを行う第1のセンスアンプと、第2のビット線を介してメモリセルのリフレッシュを行う第2のセンスアンプと、第1のワード線を活性化するとともに第1のセンスアンプを動作させてメモリセルへのデータの書き込み及びメモリセルからのデータの読み出しを行うように制御し、第1のワード線を活性化した後の所定の期間を除いて所定の周期で、第2のワード線を活性化するとともに第2のセンスアンプを動作させてメモリセルのリフレッシュを行うように制御する制御手段とを具備する。
【0012】ここで、制御手段が、第1のワード線を活性化した後第1のセンスアンプがメモリセルへのデータの書き込み及びメモリセルからのデータの読み出しを終了するまでの間は、第2のワード線を活性化しないようにしても良い。
【0013】本発明によれば、メモリセルのデータの読み出し又は書き込みとメモリセルのリフレッシュとが同時に行われることを防止することにより、素子数の少ないメモリセルをSRAMとして用い、半導体装置のチップサイズを小さくすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。なお、同一の構成要素には同一の参照番号を付して、説明を省略する。図1は、本発明の一実施形態に係る半導体装置の一部を示す図である。図1においては、メモリセルアレイを形成する複数のメモリセルの内の1個と、このメモリセルのデータの読み出し及び書き込みを行う回路と、このメモリセルのリフレッシュを行う回路とが図示されている。
【0015】図1に示すように、メモリセル10は、トランジスタQ1、Q2、及びキャパシタC1により構成されており、1ビット分のデータに応じた電荷をキャパシタC1に蓄えることにより、1ビット分のデータを記憶する。
【0016】メモリセル10のトランジスタQ1のゲートには、ワード線WLAが接続されている。また、トランジスタQ1のドレインにはビット線BLAが接続されている。さらに、トランジスタQ1のソースには、キャパシタC1の一方の電極とトランジスタQ2のソースとが接続されている。このキャパシタC1の他方の電極は、中間電位VCPに保たれている。また、トランジスタQ2のゲートには、ワード線WLRが接続されている。さらに、このトランジスタQ2のドレインにはビット線BLRが接続されている。
【0017】リード/ライト用センスアンプ11は、ペアを為すビット線BLA、BLAバーを介して、メモリセルアレイの1行又は2行を形成する各メモリセルからデータを読み出す機能、及び、各メモリセルにデータを書き込む機能を有する。一方、リフレッシュ用センスアンプ12は、ペアを為すビット線BLR、BLRバーを介して、メモリセルアレイの1行又は2行を形成する各メモリセルをリフレッシュする機能を有する。
【0018】ワード線WLAとWLRは行デコーダ13に接続されている。この行デコーダ13には、ワード線WLAを立ち上げる元になる制御信号RAS、及び、ワード線WLRを駆動するための制御信号φWLR1が、制御回路14により供給される。行デコーダ13と制御回路14は、全体として制御手段を形成する。
【0019】次に、本実施形態に係る半導体装置におけるメモリセル10からのデータの読み出し動作について説明する。まず、制御回路14は、ハイレベルの制御信号RASを行デコーダ13に送る。行デコーダ13は、ハイレベルの制御信号RASを受けると、ワード線WLAをハイレベルにしてトランジスタQ1をオンすることにより、ビット線BLAとキャパシタC1とを導通する。そして、リード/ライト用センスアンプ11が、制御回路14からの制御の下で、キャパシタC1の電荷によってビット線BLAに生じた電位の変化を読み取る。以上のようにして、メモリセル10からのデータの読み出しが行われる。
【0020】次に、メモリセル10へのデータの書き込み動作について説明する。まず、制御回路14は、ハイレベルの制御信号RASを行デコーダ13に送る。行デコーダ13は、ハイレベルの制御信号RASを受けると、ワード線WLAをハイレベルにしてトランジスタQ1をオンすることにより、ビット線BLAとキャパシタC1とを導通する。そして、制御回路14がビット線BLAをハイレベル又はローレベルとなるように制御することにより、キャパシタC1をチャージ又はディスチャージする。以上のようにして、メモリセル10へのデータの書き込みが行われる。
【0021】次に、メモリセル10のリフレッシュ動作について説明する。まず、制御回路14は、ハイレベルの制御信号φWLR1を行デコーダ13に送る。行デコーダ13は、ハイレベルの制御信号φWLR1を受けると、ワード線WLRをハイレベルにしてトランジスタQ2をオンすることにより、ビット線BLRとキャパシタC1とを導通する。次に、リフレッシュ用センスアンプ12が、制御回路14の制御の下で、キャパシタC1の電荷の移動によってビット線BLRに生じた電位の変化を読み取って増幅する。リフレッシュ用センスアンプ12は、各入力に同相の出力がそれぞれ接続されているので、キャパシタC1をチャージ又はディスチャージし直す。以上のようにして、メモリセル10のリフレッシュが行われる。
【0022】次に、制御回路14の構成について説明する。図2は、制御回路14の構成の一部を示す図である。図2に示すように、制御回路14は、リフレッシュを行うタイミングを示すリフレッシュ信号を発生するリフレッシュ信号発生回路21と、リフレッシュを禁止する期間を示すリフレッシュ禁止期間信号を生成するリフレッシュ禁止期間信号生成回路22と、リフレッシュ信号とリフレッシュ禁止期間信号とが重なる場合にリフレッシュ信号を遅延させるリフレッシュ信号遅延回路23とを含んでいる。
【0023】制御回路14は、データの読み出し又は書き込みを指示する制御信号RASを外部から受け取るとともに、制御信号RASをそのまま行デコーダ13に送る。リフレッシュ信号発生回路21は、リフレッシュを行うタイミングを発振回路等を用いて決定し、これを示すリフレッシュ信号φWLR0を所定のリフレッシュ周期で発生する。
【0024】リフレッシュ禁止期間信号生成回路22は、外部から受け取った制御信号RASの立ち上がりから所定の期間(以下、単に「リフレッシュ禁止期間」ともいう)においてハイレベルとなるリフレッシュ禁止信号φRASを生成する。ここで、リフレッシュ禁止期間は、制御信号RASがハイレベルになってからリード/ライト用センスアンプ11によりメモリセル10のデータの読み出し又はメモリセル10へのデータの書き込みが行われるまでの期間以上とする。
【0025】リフレッシュ信号遅延回路23は、リフレッシュ禁止信号φRASがハイレベルの期間にリフレッシュ信号φWLR0がハイレベルとなった場合に、リフレッシュ禁止信号φRASがローレベルになるまでリフレッシュ信号φWLR0を遅延させた制御信号φWLR1を出力する。一方、リフレッシュ信号遅延回路23は、リフレッシュ禁止信号φRASがローレベルの期間にリフレッシュ信号φWLR0がハイレベルとなった場合には、リフレッシュ信号φWLR0を制御信号φWLR1としてそのまま出力する。
【0026】以上説明した制御回路14においては、例えば、図3に示すようなタイミングに従って、制御信号RAS及びφWLR1を出力する。まず、外部から入力された制御信号RASがハイレベルになると、リフレッシュ禁止期間信号生成回路22は、リフレッシュ禁止期間の間、リフレッシュ禁止期間信号φRASをハイレベルにして出力する。
【0027】リフレッシュ信号発生回路21がリフレッシュ禁止期間信号φRASがハイレベルである間のいずれかの時点でリフレッシュ信号φWLR0をハイレベルにして出力すると、リフレッシュ信号遅延回路23は、リフレッシュ禁止期間信号φRASがローレベルになるまでリフレッシュ信号φWLR0を遅延させ、リフレッシュ禁止期間信号φRASがローレベルになった時から制御信号φWLR1をハイレベルにして出力する。
【0028】次に、リフレッシュ信号遅延回路23の構成例について説明する。図4は、リフレッシュ信号遅延回路23の構成例を示す回路図である。リフレッシュ信号遅延回路23は、電圧制御反転回路31、34と、反転回路32、33を含んでいる。反転回路32には、リフレッシュ禁止期間信号φRASが入力される。また、反転回路32の出力は、電圧制御反転回路31の制御入力に接続されている。
【0029】電圧制御反転回路31には、リフレッシュ信号φWLR0が入力される。電圧制御反転回路31の出力は、反転回路33の入力に接続されている。反転回路33は、制御信号φWLR1を出力する。制御信号φWLR1は、電圧制御反転回路34を介して反転回路33の入力に帰還される。電圧制御反転回路34の制御入力には、リフレッシュ禁止期間信号φRASが供給される。
【0030】図4において、リフレッシュ禁止期間信号φRASがローレベルの場合、反転回路32にはローレベルのリフレッシュ禁止期間信号φRASが入力されるため、反転回路32の出力信号はハイレベルとなる。このハイレベルの出力信号が電圧制御反転回路31の制御入力に供給されるため、電圧制御反転回路31は活性化される。一方、電圧制御反転回路34の制御入力にはローレベルのリフレッシュ禁止期間信号φRASが供給されるため、電圧制御反転回路34の出力はオープンとなる。従って、リフレッシュ禁止期間信号φRASがローレベルの場合、リフレッシュ信号φWLR0が制御信号φWLR1として出力される。
【0031】また、リフレッシュ禁止期間信号φRASハイレベルの場合、反転回路32にはハイレベルのリフレッシュ禁止期間信号φRASが入力されるため、反転回路32の出力信号はローレベルとなる。このローレベルの出力信号が電圧制御反転回路31の制御入力に供給されるため、電圧制御反転回路31の出力はオープンとなる。一方、電圧制御反転回路34の制御入力にはハイレベルのリフレッシュ禁止期間信号φRASが供給されるため、電圧制御反転回路34は活性化される。従って、リフレッシュ禁止期間信号φRASがハイレベルの場合、制御信号φWLR1はその値を保持される。
【0032】このように、本実施形態においては、リフレッシュ禁止期間の間は制御信号φWLR1がハイレベルになることがない。従って、メモリセル10のキャパシタC1に接続されたトランジスタQ1とQ2が同時にオンすることがないので、リード/ライト用センスアンプ11の制御に関してはSRAMと同様に取り扱うことができる。
【0033】
【発明の効果】以上述べた様に、本発明によれば、メモリセルのデータの書き込み又は読み出しとメモリセルのリフレッシュとが同時に行われることを防止することにより、素子数の少ないメモリセルをSRAMとして用い、半導体装置のチップサイズを小さくすることができる。これにより、半導体装置のコストを低減することが可能である。
【出願人】 【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
【出願日】 平成12年8月9日(2000.8.9)
【代理人】 【識別番号】100095728
【弁理士】
【氏名又は名称】上柳 雅誉 (外1名)
【公開番号】 特開2002−56669(P2002−56669A)
【公開日】 平成14年2月22日(2002.2.22)
【出願番号】 特願2000−241358(P2000−241358)