| 【発明の名称】 |
単リール型の磁気テープカートリッジ |
| 【発明者】 |
【氏名】曽我部 輝夫
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| 【要約】 |
【課題】単リール型のテープカートリッジにおいて、リーダーテープと先導ピースとの連結構造を簡素化する。
【解決手段】リーダーテープ9がプレス成形された連結片10を介して先導ピース13のピン14に連結されている。連結片10は、ピン14に掛止する軸受部31と、リーダーテープ9を挟み固定する挟持壁32・33と、片方の挟持壁32に設けたかしめ片34とを有する。軸受部31をピン14に掛止し、両挟持壁32・33間にリーダーテープ9を挟んで、かしめ片34をかしめ変形することにより、リーダーテープ9とピン14とを連結片10で連結する。連結片10とピン14とは、相対回転できるようにして、先導ピース13が捕捉体Hと共にテープドライブ内の移行経路を移行する際の、先導ピース13の急激な姿勢変化を連結片10とピン14との相対回転動作で吸収する。これにより先導ピース13がリールに装填されるまでの間のテープ抵抗を軽減できる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 テープ繰り出し端にテープドライブ側の捕捉体を連結するための先導ピースが設けられており、前記先導ピースと磁気テープとが、リーダーテープと連結片を介して接続してある単リール型の磁気テープカートリッジであって、前記連結片は、前記先導ピースの金属製のピンに掛け止め連結される軸受部と、前記軸受部に連続して、前記リーダーテープを表裏から挟持する一対の挟持壁と、両挟持壁のいずれか一方の遊端に設けられて、他方の前記挟持壁にかしめ付けられるかしめ片とを備えており、前記連結片と前記ピンとが相対回転可能に連結してあることを特徴とする単リール型の磁気テープカートリッジ。 【請求項2】 前記リーダーテープに連結穴が設けられており、前記連結片のかしめ片が、前記連結穴を介して他方の前記挟持壁にかしめ付けてある請求項1記載の単リール型の磁気テープカートリッジ。 【請求項3】 前記連結片が、金属薄板を素材にしてプレス成形してある請求項1または2記載の単リール型の磁気テープカートリッジ。 【請求項4】 前記先導ピースが、金属製のピンと、前記ピンの両端に固定されて横向きに突出する上下一対の掛止アームとでコ字枠状に形成されており、前記ピンの上下方向中途部に、前記連結片の前記軸受部の上下方向の位置ずれを規制する複数個の段部が形成してある請求項1、2または3記載の単リール型の磁気テープカートリッジ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、テープ繰り出し端に、テープを引き出し操作するための先導ピースが設けてある単リール型の磁気テープカートリッジに関する。ここでの先導ピースは、リーダーテープを介して磁気テープと接続されるものである。 【0002】 【従来の技術】この種の磁気テープカートリッジは、テープの繰り出し始端に、テープドライブ側の捕捉体を連結するための連結具を設ける。例えば特開平11−232826号公報においては、リーダーテープの端部に先導ピースを固定している。詳しくは、先導ピースを直線軸状の金属ピンで形成し、その軸部分に巻き付けたリーダーテープが、それぞれ断面C字状に形成した緩衝体とクリップとで分離不能に抱持固定されている。軸部の上下両端には他の軸部分より大径の係合軸部が設けてあり、これを上下ケースの上壁および底壁に凹み形成した一対の軸受部およびばねで係合保持して、不使用時の先導ピースを待機保持している。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記のように、緩衝体とクリップとを用いてリーダーテープを金属ピンに強固に一体化する連結構造では、リーダーテープとピンとが相対回転できないので、先導ピースが捕捉体に連結されて、テープドライブ内の複雑な移行経路を移行する際に、リーダーテープが不必要にテープガイドと擦れ合い、先導ピースがリールに装填されるまでの間のテープ抵抗が増える。また、リーダーテープを固定するために、緩衝体とクリップとを用意する必要があるので、その分だけコストが嵩む。連結時には、リーダーテープを金属ピンの軸部に密着する状態で巻き付けた後、緩衝体とクリップを軸部に対して順に外嵌装着するので、テープが先導ピースに対して傾いた状態のまま連結されてしまうおそれがある。使用途中に、リーダーテープがクリップの切開縁に接触して傷つくおそれがあり、とくに薄手のリーダーテープを用いる場合に適さない。 【0004】本発明の目的は、リーダーテープと先導ピースのピンとの連結構造を改良することにより、先導ピースが捕捉体と共にテープドライブ内の移行経路を移行する際のテープ抵抗を軽減できるようにした単リール型のテープカートリッジを提供することにある。本発明の目的は、リーダーテープと先導ピースとをより簡単な構造でしかも少ない手間で常に適正に連結できるようにし、その分だけ製造コストを節約できる単リール型のテープカートリッジを提供することにある。本発明の目的は、テープを先導ピースに対して上下に位置ずれすることなく連結でき、しかも上下方向の外力が作用するような場合にも、テープがピンに対してずれ動くのを規制して、テープドライブ側の捕捉体によるテープ引き出しを常に適正に行える単リール型のテープカートリッジを提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明の単リール型の磁気テープカートリッジは、テープ繰り出し端にテープドライブ側の捕捉体Hを連結するための先導ピース13が設けられており、先導ピース13と磁気テープ3とが、リーダーテープ9と連結片10とを介して接続してある。連結片10は、先導ピース13の金属製のピン14に掛け止め連結される軸受部31と、この軸受部31に連続して、リーダーテープ9を表裏から挟持する一対の挟持壁32・33と、両挟持壁32・33のいずれか一方の遊端に設けられて、他方の挟持壁にかしめ付けられるかしめ片34とを備えており、連結片10とピン14とが相対回転可能に連結してあることを特徴とする。 【0006】具体的には、リーダーテープ9に連結穴11を設け、連結片10のかしめ片34を、先の連結穴11を介して他方の前記挟持壁にかしめ付ける。 【0007】連結片34は、金属薄板を素材にしてプレス成形する。先導ピース13は、金属製のピン14と、ピン14の両端に固定されて横向きに突出する上下一対の掛止アーム15とでコ字枠状に形成する。前記ピン14の上下方向中途部には、連結片10の軸受部31の上下方向の位置ずれを規制する複数個の段部14aを形成する。 【0008】 【発明の作用効果】本発明では、連結片の軸受部を先導ピースのピンに掛け止め連結したうえで、一対の挟持壁をかしめ固定して、両挟持壁の間にリーダーテープを挟持固定するので、クリップと緩衝体とを用いてリーダーテープを先導ピースに固定していた従来形式に比べて、リーダーテープの連結構造を簡素化できるうえ、軸受部をピンに掛止した後、かしめ片をかしめるだけの簡単な操作で、リーダーテープと先導ピースとを連結できるので、リーダーテープの連結に要する手間が少なくて済み、その分だけ製造コストを削減でき、リーダーテープをピンに対して常に適正な姿勢で連結できる。また、連結片とピンとは、相対回転可能な状態で連結するので、先導ピースが捕捉体と共にテープドライブ内の移行経路を移行する際の、先導ピースの急激な姿勢変化を、連結片とピンとが相対回転することで吸収でき、先導ピースがリールに装填されるまでの間のテープ抵抗を軽減できる。 【0009】連結片のかしめ片が、リーダーテープに設けた連結穴を介して他方の挟持壁にかしめ付けてあると、かしめ片とは別に、リーダーテープを捕捉固定するための爪片を別途設ける必要がなく、その分だけ連結片の構造を簡素化を図れ、爪片をかしめ処理する手間も省略できる。 【0010】連結片が金属薄板製のプレス成形品として形成されていると、例えば連結片をプラスチック成形品で形成する場合に比べて、かしめ処理を容易化できるうえ、連結片の厚み寸法を小さくできる。 【0011】金属製のピンと、該ピンの両端に固定されて横向きに突出する上下一対の掛止アームとでコ字枠状に形成した先導ピースによれば、不使用時において、一対の掛止アームをケース本体で保持することにより、先導ピースを常に適正な姿勢で待機保持できる。さらに、ピンの上下方向中途部に複数個の段部を設け、これらの段部で軸受部が上下方向へ位置ずれするのを規制するので、リーダーテープを先導ピースに対して上下に位置ずれすることなく連結でき、しかも上下方向の外力が作用するような場合にも、連結片がピンに対してずれ動くのを規制して、全体として、テープドライブ側の捕捉体によるテープ引き出しを常に適正に行うことが可能となる。組み立て作業時には、先の段部を位置決め基準にして、連結片をピンに掛止連結することにより、リーダーテープをピンに対して常に適正に位置決めした状態で連結できる点でも有利である。 【0012】 【実施例】図1ないし図6は、本発明に係る単リール型のテープカートリッジの実施例を示す。図2においてテープカートリッジは、上下ケース1a・1bを蓋合わせ状に結合して構成した角箱状のケース本体1を有し、これの内部に配置した1個のリール2に磁気テープ3が巻き込んである。ケース本体1の前面にはテープ引出口4が開口しており、これを揺動自在に軸支したドア5で開閉できる。ドア5はばねで閉じ勝手に移動付勢されており、閉止位置において図示していないロック機構でロック保持される。ケース本体1の対向する内隅の2個所には、リール2の下フランジに設けたギヤ歯と係合して、不使用時のリール2を遊転不能にロック保持するリールロック6・7が設けてある。ケース背壁の一側には、誤消去防止用の切換ピース8が設けてある。 【0013】リール2に巻き込んだ磁気テープ3をテープドライブの捕捉体Hで自動的に捕捉連結するために、磁気テープ3の繰り出し端に先導ピース13を設け、先導ピース13と磁気テープ3とをリーダーテープ9および連結片10を介して連結している。図1において先導ピース13は、リーダーテープ9が接続されるステンレス製のピン14と、ピン14の上下両端に設けた一対の掛止アーム15とでコ字枠状に構成する。 【0014】ピン14は上下に長い丸軸からなり、その上下長はリーダーテープ9の上下幅寸法より大きく設定してある。ピン14の上下には、後述する軸受部31の上下遊動を規制する段部14aを設け、両段部14aの間の軸部径を他より小さくしている。掛止アーム15は左右横長のプラスチック成形品からなり、その成形時にピン14をインサート固定する。上下の掛止アーム15はケース外面側へ向かって突弧状に湾曲形成され、アームの全面側に捕捉体Hを掛止連結するための掛止溝16を形成する。詳しくは、各掛止アーム15の前面に、捕捉体H用の導入案内面17をケース後方へ向かって下り傾斜する状態で形成し、この傾斜面に連続して掛止溝16がアーム先端側へ延びるように形成する。これにより、上下の掛止アーム15の掛止溝16は上下に対向する状態で開口し、さらに、その溝始端18が掛止アーム15のピン14側の基部へ向かって開口することになる。 【0015】上下一対の掛止アーム15の対向間隔は磁気テープ3の上下幅寸法より十分大きく設定されている。従って、磁気テープ3の移動軌跡が後述するアーム受部21と接触干渉するのを阻止できる。各掛止溝16の上壁あるいは下壁は、捕捉体Hを掛止溝16に連結した状態における掛止ピン19の上下位置を位置決めするのに役立つ。図4において捕捉体Hは、テープドライブ側のリーダーテープの端に掛止ピン19を固定して形成してあり、図示していないローディングアームで掛止ピン19を操作することにより、その上下両端の球軸19aが掛止溝16に掛止される。 【0016】リーダーテープ9は、例えばポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートなどの弾性に富む硬質のプラスチックシートで形成してあり、その一端にかしめ連結した連結片10を介して、先のピン14と一体化する。そのために、リーダーテープ9の端部よりの幅方向中央に、四角形状の連結穴11が通設されている。 【0017】図1および図6において連結片10は、ステンレス薄板製のプレス成形品からなり、先のピン14に掛止め連結される断面C字形の軸受部31と、軸受部31に連続して、リーダーテープ9を表裏から挟持する一対の挟持壁32・33と、一方の挟持壁32の遊端に設けられたかしめ片34とで構成する。連結片10の軸受部31をピン14の小径軸部に掛止した後、かしめ片34をリーダーテープ9の連結穴11に通しながら両挟持壁32・33を接合し、さらにかしめ片34を挟持壁33の裏面側へ折り曲げてかしめ変形することにより、リーダーテープ9を連結片10で挟持固定し、ピン14とリーダーテープ9とを連結片10で連結できる。この連結状態における連結片10は、ピン14に対して相対回転できる。また、軸受部31の内径は、段部14aの外形値より小さいので、連結片10は段部14aによって上下遊動が規制される。 【0018】不使用時の先導ピース13を所定の待機姿勢で保持固定するために、図3および図4に示すように、アーム受部21とロックピース22とがテープ引出口4に臨んで設けられている。アーム受部21はケース本体1の内面上下に凹み形成する。詳しくは、テープ引出口4に臨む上下壁のそれぞれに低いリブを上下対向状に突設し、このリブを掛止アーム15のケース内面側の外郭線に沿って鉤形に湾曲させて、一端がケース内方へ凹むアーム受部21を形成する。リーダーテープ9と共に先導ピース13をケース内部へ引き込んだ状態において、先導ピース13はその掛止アーム15が上下のアーム受部21に密接する状態で受け止められて、適正に位置決め保持される(図3参照)。 【0019】テープ弛みが発生した状況下においても、落下衝撃に耐えて上記の位置決め姿勢を保持するために、ロックピース22でピン14を連結片10を介してロック保持する。図4においてロックピース22は、ボスの周面から横向きに突設したロックアーム24およびロック解除片25とを一体に形成したプラスチック成形品からなる。ボスの上下端を上下ケース1a・1bで揺動自在に軸支し、さらにボス23の下端に組み付けたばね26でロックピース22をロック姿勢に揺動付勢することにより、ロックアーム24は常にケース内方へ向かって揺動付勢され、図5に示すようにその先端に設けたフック部27が、連結片10の軸受部にケース外面側から係合する。このとき、ロック解除片25はケース本体1の前壁に開口した解除ピン挿入口と正対している。 【0020】以上のように、不使用時の先導ピース13をアーム受部21とロックピース22とで協同して待機保持すると、先導ピース13に作用する外部衝撃は、ロックピース22がばね26に抗して揺動することによって緩和吸収できるので、たとえ磁気テープ3がケース内部で弛んでいたとしても、先導ピース13がアーム受部21からずれ動いたり、飛び出てしまうのを防止できる。また、外部衝撃力の消滅と同時に、ロックピース22は前記ばね26の付勢力を受けて先導ピース13をアーム受部21に復帰操作し密接させるので、先導ピース13を常に適切な待機姿勢に保持できる。 【0021】不使用時のドア5は、テープ引出口4を塞いで先導ピース13の外面を覆っている。そこで、ドア5の内面に、先導ピース13の外面側の外郭線に合致する押圧部28を設けて、先導ピース13のとくに掛止アーム15の先端側がアーム受部21から浮き離れるのを阻止できるようにしている。 【0022】テープカートリッジをテープドライブに装填すると、ドア5が開いてテープ引出口4を開放する。同時にリール2の遊転を阻止していた一対のリールロック6・7がロック解除される。ロックピース22は、そのロック解除片25を介してフック部27がピン14から離れる向きにロック解除操作される。リール2は、ケース下面側からケース内へ進入するリール駆動軸と係合する。この状態でテープドライブ側の捕捉具Hがテープ引出口4内へ進入し、その掛止ピン19を上下の掛止アーム15の掛止溝16に掛止連結して、図5に示すように先導ピース13を介して磁気テープ3を引き出し、テープドライブ側のリールに巻き込む。磁気テープ3に対するデータの書き込みあるいは読み出しが終了したら、磁気テープ3はリール2に巻き戻され、先導ピース13はアーム受部21とロックピース22とによって再び待機状態に位置決め保持される。 【0023】上記の実施例以外に、連結片10は、図7に示すようにかしめ片34を複数個設けることができる。必要があれば、各挟持壁32・33のそれぞれにかしめ片34を互い違いに設けることができる。連結片10はプラスチック成形品で形成でき、その場合には、一方の挟持壁32にかしめ用の突起(かしめ片)を、他方の挟持壁33に先の突起が嵌合する穴を設けておいて、突起を穴に勘合した後、その突端を熱変形させて両挟持壁32・33をかしめ固定することができる。必要があれば、かしめ片10とは別に、リーダーテープ9を捕捉固定するための爪片を別途設けることができる。ピン14は角軸やだ円軸で形成することができる。先導ピース13の構造は、実施例で説明した構造以外であってもよく、従来例で説明した先導ピースと同様に丸軸状の先導ピースであってもよい。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005810 【氏名又は名称】日立マクセル株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年8月10日(2000.8.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100077920 【弁理士】 【氏名又は名称】折寄 武士
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| 【公開番号】 |
特開2002−56637(P2002−56637A) |
| 【公開日】 |
平成14年2月22日(2002.2.22) |
| 【出願番号】 |
特願2000−242112(P2000−242112) |
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