| 【発明の名称】 |
光ディスク装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】畔野 正彦
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| 【要約】 |
【課題】光ディスク上のATIP絶対時間情報と記録したデータ位置のずれの蓄積を防止し、安定した最適な記録制御を実現することができる光ディスク装置を得る。
【解決手段】光ディスク2に記録された情報をCDデコーダ8において再生して得られるDSFS信号と、書き込み基準クロックをなすチャネルクロック信号からCDエンコーダ15で生成されるESFS信号との位相を比較することによって、記録開始直前のずれ量αを検出し、システム制御部20は、該ずれ量αに応じてサーボ回路5に対してモータ回転制御へのレスポンスであるゲインを切り替えるようにした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 データ未記録部分の位置を示すアドレス情報があらかじめ形成されたデータ追記可能な光ディスクに対して、情報の記録及び再生を行う光ディスク装置において、光ディスクへのデータ記録時におけるデータ書き込みタイミングを得るために使用する書き込み用基準クロック信号を生成する基準クロック信号生成部と、該基準クロック信号生成部で生成された書き込み用基準クロック信号から所定のセクタ用同期信号を生成する同期信号生成部と、光ディスクに記録されたデータから光ディスク上の位置を示すアドレス情報を読み出して復調するデータ復調部と、上記同期信号生成部で生成されたセクタ用同期信号と、該データ復調部で復調されたデータから得られる所定の同期信号との位相のずれ量を検出するずれ量検出部と、該ずれ量検出部で検出されたずれ量に応じて、データ追記時における光ディスクの回転制御を動的に行ってデータ追記時の書き込み制御を行う書き込み制御部と、を備えることを特徴とする光ディスク装置。 【請求項2】 上記書き込み制御部は、ずれ量検出部で検出されたずれ量が所定値を超えると、光ディスクの回転駆動を行うモータにかけるサーボの応答性を動的に高くすることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。 【請求項3】 上記書き込み制御部は、ずれ量検出部で検出されたずれ量が前回検出されたずれ量を超えると、光ディスクの回転駆動を行うモータにかけるサーボの応答性を動的に高くすることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。 【請求項4】 上記書き込み制御部は、ずれ量検出部で検出されたずれ量が設定された基準値以下になると、高くしたサーボの応答性を元に戻すことを特徴とする請求項2又は請求項3のいずれかに記載の光ディスク装置。 【請求項5】 上記書き込み制御部は、サーボの応答性を高くしてから所定の期間後に該高くした応答性を元に戻すことを特徴とする請求項2又は請求項3のいずれかに記載の光ディスク装置。 【請求項6】 上記書き込み制御部は、サーボの応答性を高くしてから所定のデータ量が光ディスクに追記されると、該高くした応答性を元に戻すことを特徴とする請求項5に記載の光ディスク装置。 【請求項7】 データ未記録部分の位置を示すアドレス情報があらかじめ形成されたデータ追記可能な光ディスクに対して、情報の記録及び再生を行う光ディスク装置において、光ディスクへのデータ記録時におけるデータ書き込みタイミングを得るために使用する書き込み用基準クロック信号を生成する基準クロック信号生成部と、該基準クロック信号生成部で生成された書き込み用基準クロック信号から所定のセクタ用同期信号を生成する同期信号生成部と、光ディスクに記録されたデータから光ディスク上の位置を示すアドレス情報を読み出して復調するデータ復調部と、上記同期信号生成部で生成されたセクタ用同期信号と、該データ復調部で復調されたデータから得られる所定の同期信号との位相のずれ量を検出するずれ量検出部と、該ずれ量検出部で検出されたずれ量に応じて、データ追記時における上記光ディスクへのデータ書き込み速度を制御してデータ追記時の書き込み制御を行う書き込み制御部と、を備えることを特徴とする光ディスク装置。 【請求項8】 上記書き込み制御部は、ずれ量検出部で検出されたずれ量が所定値を超えると、データ追記時における上記光ディスクへのデータ書き込み速度を低下させた後、再びずれ量検出部に対してずれ量の検出を行わせることを特徴とする請求項7に記載の光ディスク装置。 【請求項9】 上記書き込み制御部は、ずれ量検出部で検出されたずれ量が前回検出されたずれ量を超えると、データ追記時における上記光ディスクへのデータ書き込み速度を低下させた後、再びずれ量検出部に対してずれ量の検出を行わせることを特徴とする請求項7に記載の光ディスク装置。 【請求項10】 上記書き込み制御部は、ずれ量検出部で検出されたずれ量が設定された基準値以下になると、光ディスクに対するデータの追記を開始することを特徴とする請求項8又は請求項9のいずれかに記載の光ディスク装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、書き込み可能な光ディスクに対する情報の記録及び再生を行う光ディスク装置に関し、特にデータ記録中におけるバッファアンダーランの発生を防止する技術に関する。 【0002】 【従来の技術】書き込み可能な光ディスクでは、記録フォーマットの性格上、データの書き込み単位がある程度大きなものになっている。従来の光ディスク装置の多くは、データ記録中に、光ディスクへのデータ記録を一時停止しないようにしており、光ディスク装置の光ディスクに対する記録速度以上の転送レートでホストコンピュータから光ディスク装置にデータを送らないと記録が中断していた。光ディスクへの記録を中断すると、次にデータを書き足すことができなくなるため光ディスクへのデータ記録が失敗に終わる。 【0003】これをバッファアンダーランと呼んでおり、光ディスクに対する記録速度が上がるほどバッファアンダーランが発生しやすくなり、ユーザにとってデータの記録失敗は非常に深刻な問題となる。なぜならば、CD−Rの場合はライトワンスであることから、記録失敗はその光ディスクの損失を意味し、また、すでに書き込んだデータや書き込もうとしたデータの損失を意味するからである。 【0004】このようなバッファアンダーランを未然に防ぐ方法としては、ホストコンピュータからのデータを一時的に保存するために光ディスク装置内に設けられたバッファRAMの容量を大きくして、データ記録中におけるホストコンピュータからのデータ転送速度の変化を吸収する方法が考案されている。しかし、バッファRAMの容量を大きくすることは、光ディスク装置全体のコストアップにつながり得策とは言えなかった。また、ホストコンピュータの処理能力の差異によるすべてのケースを、バッファRAMで完全に吸収することができなかった。 【0005】また、他の方法として、バッファアンダーランが発生する前にバッファアンダーランに近い状態であることを検知して光ディスクへのデータ記録速度を変える方法が考案されている。しかし、該方法は、光ディスクへのデータ記録中に、該記録速度を切り替える必要があることから、その構成や制御が複雑になるという問題があった。 【0006】そこで、特開平10−49990号公報では、光ディスクへのデータ記録中に該データ記録を一時停止できる手段と、データ記録を停止した位置からデータ記録を再開することができる手段とを設けて、ホストコンピュータからのデータ転送速度の変化に影響されることなくバッファアンダーランを未然に防ぐことができる手段が開示されている。 【0007】すなわち、特開平10−49990号公報では、ホストコンピュータからのデータ転送が間に合わない時には、光ディスクへのデータ記録動作を一時停止し、データ転送が再開され光ディスクにデータ記録を行うに十分なデータ量を確保できた時点で記録動作を再開させるものであり、そのときの記録つなぎ目部分の位置精度のずれを極めて小さく、データはCIRC復調による連続性を保持しており、該つなぎ目部分を含んだ領域を再生したとしても再生上問題ないレベルとされている。更に、その精度良いつなぎ目部分を形成する手段としては、データ記録再開時に前回記録したデータの終端を正確に検出する手段とその終端位置から記録を再開できる手段とを有していることを特徴としている。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】このような特開平10−49990号公報で開示された記録制御では、光ディスクへのデータ記録動作が頻繁に停止及び再開される可能性がある。通常、ホストコンピュータから転送されるデータは、一旦バッファRAMに転送されて保持され、所定のパリティ等がエンコードされて付加される。この後、該データは、EFM変調等の処理が行われて、記録データとして光ディスクに記録される。現在、一般的な光ディスク装置において、上記バッファRAMの容量は512Kbyteから2Mbyte程度である。 【0009】これに対して、例えばCDにおける記録速度は、標準速で150Kbyte/sec、現在のように記録速度の高速化が進めば、16倍速では2.4Mbyte/secとなり、バッファRAMに一旦保持されたデータをすべて記録するのに要する時間は約0.8secというごく限られた時間となる。つまり、最悪この間にホストコンピュータから新たなデータ転送が行われ、該データに対して所定のパリティ等がエンコードされて付加されなければ、バッファアンダーラン状態となり、記録動作の一時停止が行われることになる。光ディスク装置に接続されるホストコンピュータの性能が向上しているとはいえ、すべてのホストコンピュータで安定して動作することを保証するためには、記録動作が頻繁に一時停止及び再開が行われることに対処しておかなければならない。 【0010】しかし、頻繁に記録動作の停止及び再開が行われるような状況下において、上述のような前回の記録位置の終端を検知し、該終端位置から正確に記録を再開する制御を行った場合には、光ディスク上の絶対時間情報(ATIP絶対時間情報)と記録したデータの位置にずれがあると該ずれが蓄積され、該ずれ量がある一定値を超えれば記録再開ができなくなるという問題が発生する。上述したように、ホストコンピュータからの1回のデータ転送を保持できるデータ量は最大でバッファRAMの容量ということになり、バッファRAMに格納されたデータを記録終了するまでにホストコンピュータから再度データ転送が行わなければ記録動作の一時停止を行わなければならない。 【0011】そして、もしこの期間内にモータ回転に変動が生じ、該変動をモータ回転制御で吸収できなければ、記録終端位置は光ディスク上の絶対位置に対してずれを持つことになり、その後の記録再開制御において前回記録終端位置を検知し、その位置から記録を再開させるため、光ディスク上の絶対位置に対して該ずれが蓄積されていくことになる。例えば、記録再開時の記録位置制御として、まず、ATIP絶対時間情報を利用して目標位置のフレームアドレスを見つける。次に、光ディスクに記録されたデータを再生して得られた情報から、サブコードフレーム同期信号を利用するように切り替えて終端位置を予測する。 【0012】このような記録再開位置を決める制御では、上記ずれの積算が1サブコードフレームを超えると、前回の実際の記録終端位置よりも手前から記録を再開してしまうという不具合等が考えられる。すなわち、データのつなぎ目部分でオーバラップ部分が生じてしまうこと、又は光ディスク上の絶対位置情報とずれを持ったまま記録情報が再生されてしまうことになり、いずれの場合もデータ再生時に正確にデータを再生できない可能性が考えられる。そして、このような問題は、ずれの蓄積に影響する記録動作の一時停止及び再開の回数と、モータ回転制御において未整定状態から整定状態へ移行するまでの整定時間に影響する記録動作の再開から一時停止までの期間の長さによって左右され、すなわち、バッファRAM容量が小さくなれば小さくなるほど、また、光ディスクへの記録速度が上がれば上がるほどその可能性が大きくなる。 【0013】本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、光ディスクへのデータ記録再開時に、前回記録されたデータを再生して得られるEFMフレームシンク信号と、光ディスクにデータの記録を行う際のデータ書き込みタイミングを得るために使用する書き込み用基準クロック信号生成部によって生成されるセクタ同期信号との位相のずれ量をデータ記録開始前に検出することにより、安定した最適な記録制御を実現することができる光ディスク装置を得ることを目的とする。 【0014】 【課題を解決するための手段】この発明に係る光ディスク装置は、データ未記録部分の位置を示すアドレス情報があらかじめ形成されたデータ追記可能な光ディスクに対して、情報の記録及び再生を行う光ディスク装置において、光ディスクへのデータ記録時におけるデータ書き込みタイミングを得るために使用する書き込み用基準クロック信号を生成する基準クロック信号生成部と、該基準クロック信号生成部で生成された書き込み用基準クロック信号から所定のセクタ用同期信号を生成する同期信号生成部と、光ディスクに記録されたデータから光ディスク上の位置を示すアドレス情報を読み出して復調するデータ復調部と、同期信号生成部で生成されたセクタ用同期信号と、該データ復調部で復調されたデータから得られる所定の同期信号との位相のずれ量を検出するずれ量検出部と、該ずれ量検出部で検出されたずれ量に応じて、データ追記時における光ディスクの回転制御を動的に行ってデータ追記時の書き込み制御を行う書き込み制御部とを備えるものである。 【0015】具体的には、上記書き込み制御部は、ずれ量検出部で検出されたずれ量が所定値を超えると、光ディスクの回転駆動を行うモータにかけるサーボの応答性を動的に高くするようにしてもよい。 【0016】また、上記書き込み制御部は、ずれ量検出部で検出されたずれ量が前回検出されたずれ量を超えると、光ディスクの回転駆動を行うモータにかけるサーボの応答性を動的に高くするようにしてもよい。 【0017】更に、上記書き込み制御部は、ずれ量検出部で検出されたずれ量が設定された基準値以下になると、高くしたサーボの応答性を元に戻すようにしてもよい。 【0018】また、上記書き込み制御部は、サーボの応答性を高くしてから所定の期間後に該高くした応答性を元に戻すようにしてもよい。 【0019】具体的には、上記書き込み制御部は、サーボの応答性を高くしてから所定のデータ量が光ディスクに追記されると、該高くした応答性を元に戻すようにしてもよい。 【0020】また、この発明に係る光ディスク装置は、データ未記録部分の位置を示すアドレス情報があらかじめ形成されたデータ追記可能な光ディスクに対して、情報の記録及び再生を行う光ディスク装置において、光ディスクへのデータ記録時におけるデータ書き込みタイミングを得るために使用する書き込み用基準クロック信号を生成する基準クロック信号生成部と、該基準クロック信号生成部で生成された書き込み用基準クロック信号から所定のセクタ用同期信号を生成する同期信号生成部と、光ディスクに記録されたデータから光ディスク上の位置を示すアドレス情報を読み出して復調するデータ復調部と、同期信号生成部で生成されたセクタ用同期信号と該データ復調部で復調されたデータから得られる所定の同期信号との位相のずれ量を検出するずれ量検出部と、該ずれ量検出部で検出されたずれ量に応じて、データ追記時における光ディスクへのデータ書き込み速度を制御してデータ追記時の書き込み制御を行う書き込み制御部とを備えるものである。 【0021】具体的には、上記書き込み制御部は、ずれ量検出部で検出されたずれ量が所定値を超えると、データ追記時における光ディスクへのデータ書き込み速度を低下させた後、再びずれ量検出部に対してずれ量の検出を行わせるようにした。 【0022】また、上記書き込み制御部は、ずれ量検出部で検出されたずれ量が前回検出されたずれ量を超えると、データ追記時における光ディスクへのデータ書き込み速度を低下させた後、再びずれ量検出部に対してずれ量の検出を行わせるようにしてもよい。 【0023】更に、上記書き込み制御部は、ずれ量検出部で検出されたずれ量が設定された基準値以下になると、光ディスクに対するデータの追記を開始するようにした。 【0024】 【発明の実施の形態】次に、図面に示す実施の形態に基づいて、本発明を詳細に説明する。実施の形態1.図1は、本発明の実施の形態1における光ディスク装置の概略の構成例を示したブロック図であり、図1では、CD−Rを例にして示している。図1の光ディスク装置1において、光ディスク2は、スピンドルモータ3によって回転駆動される。このスピンドルモータ3は、モータドライバ4とサーボ回路5により、線速度が一定になるように制御される。この線速度は、階段的に変更することが可能である。 【0025】光ディスク2に対してデータの読み出し及び書き込みを行う光ピックアップ6は、半導体レーザ、光学系、フォーカスアクチュエータ、トラックアクチュエータ、受光素子、及びポジションセンサ等(図示せず)を内蔵しており、レーザ光を光ディスク2に照射してデータの読み出し及び書き込みを行う。また、この光ピックアップ6は、シークモータ(図示せず)によってスレッジ方向への移動が可能である。これらのフォーカスアクチュエータ、トラックアクチュエータ及びシークモータは、受光素子とポジションセンサから得られる信号に基づいて、モータドライバ4とサーボ回路5により、レーザ光LBのスポットが光ディスク2上の目的の場所に位置するように制御される。 【0026】光ピックアップ6によって読み出されたデータ信号は、リードアンプ7で増幅され2値化される。CDデコーダ8は、リードアンプ7で増幅され2値化されたデータに対してEFM復調及びCIRC演算(デインタリーブ、エラー訂正等)を行ってデコードし、該デコードしたデータが音楽用データ(以下、CDデータと呼ぶ)の場合は、D/Aコンバータ9でD/A変換されオーディオ信号として出力される。 【0027】また、CDデコーダ8は、デコードしたデータがパソコン用データ(以下、CD−ROMデータと呼ぶ)であった場合は、該CD−ROMデータをCD−ROMデコーダ10に出力する。CD−ROMデコーダ10は、入力されたデータをバッファマネージャ11を介して随時バッファRAM12に格納すると共に、更にデータの信頼性を高めるために、該格納されたデータに対してエラー訂正処理を行う。このような場合においても、バッファRAM12に格納されたデータの読み出し、及びエラー訂正によるデータの書き戻しによるバッファRAM12とのデータの受け渡しは、バッファマネージャ11を介して行われる。 【0028】CD−ROMデコーダ10によってエラー訂正処理が終了したデータは、バッファマネージャ11を介して読み出され、ホストインタフェース13を介して外部のホストコンピュータHCへ転送される。ホストインタフェース13は、ホストコンピュータHCとの間のインタフェースを行うものであり、例えば、ATAPI又はSCSI等の規格に準拠している。 【0029】一方、未記録の光ディスク2には、製造過程でATIP(Absolute Time In Pregroove)と呼ばれる絶対時間情報が埋め込まれており、光ディスク2の未記録部分にデータを書き込む場合、光ピックアップ6によって該ATIPデータの読み出しを行う。すなわち、トラックの蛇行によって光ディスク2上に刻まれているウォブル(Wobble)信号が光ピックアップ6によって読み出され、リードアンプ7で増幅して2値化されてATIPデコーダ14に出力される。ウォブル信号には、ATIPデータが含まれており、該ATIPデータから絶対時間情報がATIPデコーダ14によって抽出される。 【0030】ATIPデコーダ14は、入力されたATIPデータから同期信号(以下、ASYNC信号と呼ぶ)及び絶対時間情報(以下、ATIP時間情報と呼ぶ)をデコードして生成し、CDエンコーダ15に出力する。CDエンコーダ15は、光ディスク2の未記録部分に対してデータの書き込みを行う際、光ディスク2上の書き込み位置を検出するための重要な情報として、入力されたATIPデータを使用する。CDエンコーダ15は、ASYNC信号、ATIP時間情報によって、光ディスク2における正確な位置からの書き込みを可能にしている。 【0031】このように、光ディスク2の未記録部分では、ATIPデータからのみ光ディスク上における位置を示す時間情報を得ることができる。これに対して、光ディスク2の記録済み部分では、ウォブル信号の品質が悪く、ATIPデコーダ14で正確なASYNC信号及びATIP時間情報を生成できない場合がある。しかし、光ディスク2の記録済み部分には同期信号であるサブコードシンクと共にサブコードデータが記録されており、CDデコーダ8は、該サブコードデータの復調処理を行って得られた光ディスク2上の時間情報をCDエンコーダ15に出力する。このように、CDエンコーダ15は、光ディスク2の記録済み部分にデータを書き込む場合は、サブコードデータを使用してもよく、上記ATIP時間情報と併用することにより光ディスクの位置を示す時間情報を得る。 【0032】光ディスク2への書き込み用データは、ホストコンピュータHCからバッファマネージャ11を介してバッファRAM12へ転送される。CD−ROMエンコーダ16は、バッファマネージャ11を介してバッファRAM12のデータを読み出し、エラー訂正コード、EDCコード、SYNCコード、及びヘッダ情報等を付加して、バッファRAM12へ書き戻す。 【0033】また、CD−ROMエンコーダ16は、バッファRAM12に準備されたデータをバッファマネージャ11を介して読み出し、CDエンコーダ15内のCIRC演算用RAM(図示せず)に書き込む。CDエンコーダ15は、CIRC演算用RAM内のデータをCIRC演算し、エラー訂正コードの付加やインタリーブを行って、演算を終えたデータを更にEFM変調して出力する。CDエンコーダ15から出力されたデータは、レーザコントロール回路17、光ピックアップ6を介して、光ディスク2に記録される。なお、EFM変調されたデータは、ビットストリームとしてチャネルビットレート4.3218Mbps(標準速)でレーザを駆動する。この場合の記録データは、588チャネルビット単位でEFMフレームを構成し、チャネルクロックとは、該チャネルビットの周波数のクロックを意味する。 【0034】また、光ディスク2から得られるウォブル信号が、光ピックアップ6及びリードアンプ7を介してサーボ回路5に入力され、サーボ回路5で生成された回転制御信号がモータドライバ4を介してスピンドルモータ3に供給される。なお、CDデコーダ8、CD−ROMデコーダ10、ホストインタフェース13、ATIPデコーダ14、CDエンコーダ15及びCD−ROMエンコーダ16等は、CPU20によって動作制御される。 【0035】図2は、CDエンコーダ15の構成例を示した概略のブロック図であり、図2を用いてCDエンコーダ15の動作についてもう少し詳細に説明する。図2において、CDエンコーダ15は、外部から入力される基準クロックからCDエンコーダ15内で必要なクロック信号であるチャネルクロック信号を生成して各部に出力するクロック信号生成部21と、レーザコントロール回路17を制御するための各種基準信号を生成して出力するEFM出力タイミング制御部22と、ATIPデコーダ14から入力されたATIP時間情報又はCDデコーダ8より入力されたサブコードデータから得られる時間情報が設定された目標時間情報と一致するか否かの判定を行う時間情報判定部23とを備えている。 【0036】CDエンコーダ15は、更に、CD−ROMエンコーダ16から入力される書き込み用データを所定の方法でエンコードするエンコード部24と、該エンコード部24でエンコードされた書き込み用データに対してEFM処理を施してEFM信号を生成するEFM部25と、該EFM部25で生成されたEFM信号の波形変換、いわゆるストラテジ変換を行った信号をレーザコントロール回路17に出力する波形変換部26と、該波形変換部26でストラテジ変換された信号からレーザコントロールに必要な信号パターンを検出してレーザコントロール信号を生成し、レーザコントロール回路17に出力するパターン検出部27とを備えている。なお、サンプルホールド信号生成部28は、データ書き込み中のサーボ信号等をサンプルホールドするための信号発生回路である。 【0037】クロック信号生成部21は、外部から入力端子CLKINに入力される例えば33.8688MHzの基準クロック信号から所定のクロック信号を生成するクロックジェネレータ31と、該クロックジェネレータ31で生成されたクロック信号から、CDエンコーダ15内の基準クロック信号となるチャネルクロック信号を生成してCDエンコーダ15内の各部に出力する、PLL回路等で形成されたクロックシンセサイザ32とで構成されている。 【0038】時間情報判定部23は、ATIP時間情報を一時的に格納するATIPレジスタ42と、CDデコーダ8から入力されたサブコードデータの時間情報を一時的に格納するサブコードレジスタ44とを備えている。更に、時間情報判定部23は、ATIPレジスタ42及びサブコードレジスタ44に格納されているデータのいずれかを選択して出力するセレクタ45と、該セレクタ45で選択されたデータを現在の時間情報として格納する時間情報レジスタ46と、該時間情報レジスタ46に格納されたデータの補正を行って内部補正値を生成するデータ補正部47とを備えている。 【0039】CDエンコーダ15に入力されるATIPデータ及びサブコードデータが、光ピックアップ6で読み出されてからCDエンコーダ15に入力されるまでに時間が経過していることから、該データ補正部47によって行われる補正は、該時間差を補正するために行われ、所定時間加算した時間を示すデータに補正する。 【0040】更に、時間情報判定部23は、データ書き込み時にホストコンピュータHCから入力される書き込み位置を示す時間情報がシステム制御部20によって書き込まれる目標時間情報レジスタ48と、データ補正部47で補正して生成された内部補正値が示す時間と目標時間情報レジスタ48に格納されているデータが示す時間とを常時比較し、該比較結果からEFM出力タイミング制御に必要な制御信号を生成してEFM出力タイミング制御部22に出力する比較部49とを備えている。 【0041】ATIPレジスタ42内に格納されたデータはセレクタ45を介して時間情報レジスタ46に格納され、データ補正部47は、時間情報レジスタ46に格納された時間情報を読み出し、該読み出した時間情報に対する内部補正値を生成して比較部49に出力する。比較部49は、データ補正部47から出力された内部補正値と目標時間情報レジスタ48から入力されるデータを比較し、該比較結果に応じた制御信号をEFM出力タイミング制御部22に出力する。 【0042】EFM出力タイミング制御部22は、時間情報が一致したタイミングで書き込みに必要な、上記チャネルクロック信号に同期した基準同期信号であるESFS(Encode Subcode Frame Sync)信号及びEFMフレームシンク信号であるEEFS(Encode EFM Frame Sync)信号等の各種タイミング信号を生成して出力し、光ディスク2に対してデータの書き込みが行われる。 【0043】ここで、光ディスク2に書き込むデータの記録フォーマットについて説明する。CD方式においては、1秒間のデータを1/75秒ごとに分割して各ブロックを作り、CD−ROMの場合、該1ブロックが1セクタになる。CDのデータは、44.1kHzのサンプリングクロックごとに4バイト(16ビット×ステレオ)であることから、1ブロックのデータ量は、(44100/75)×4=2352バイトになる。CDに実際に記録されるデータは、更に24バイトのフレームに分割される。すなわち、1ブロックは2352/24=98フレームとなる。 【0044】そして、24バイトのフレームデータごとに、CIRCと呼ばれる8バイトのエラー訂正コードと1バイトの制御データであるサブコードデータを付加することから、1フレームは33バイトとなる。該1フレームの各1バイトデータごとにEFM変調され、3ビットのマージンビットが付加される。更に、フレームデータの切れ目を示す、24ビットの同期パターンであるフレームシンクパターン(SyncHeader)と3ビットのマージンビットが付加される。すなわち、1フレームデータは、33×(14+3)+(24+3)=588ビット(チャネルクロック)となり、これを1EFMフレームと呼ぶ。 【0045】また、サブコードデータは、98バイトで1ブロックを形成しており、各ブロックの先頭から2バイトは同期パターンであるサブコードシンクパターンS0及びS1が付加されている。上記ESFS信号は、EFM変調されたサブコードシンクパターンS0を書き込むタイミングを示す信号であり、EEFS信号は、EFM変調されたフレームシンクパターンを書き込むタイミングを示す信号である。すなわち、EEFS信号は、フレームデータごとの先頭を示す信号であり、ESFS信号は、ブロックデータごとの先頭を示す信号である。 【0046】これに対して、CDデコーダ8は、光ディスク2から読み出されたデータをデコードして得た、EFMフレームシンク信号であるDEFS(Decode EFM FrameSync)信号、及び基準同期信号であるDSFS(Decode Subcode Frame Sync)信号をそれぞれCDエンコーダ15に出力する。例えば、CDデコーダ8は、1フレームデータごとに設けられたフレームシンクパターン、及び1ブロックデータごとに設けられたサブコードシンクパターンをパターン一致回路等で検出して、DEFS信号及びDSFS信号をそれぞれ生成する。 【0047】このような構成において、追記が可能な光ディスク装置では、記録開始位置の制御は、光ディスク2にあらかじめ刻まれた絶対位置情報を復調して目標位置情報と比較し、比較一致から所定のタイミングを経て記録を開始させるように制御している。また、復調された絶対位置情報と記録情報の原クロックであるチャネルクロック(書き込みクロック)信号との同期をとるために復調情報から同期信号を取り出してチャネルクロック信号から生成される同期信号と位相比較してモータ回転制御を行い、正確な位置への記録を行うようにしている。 【0048】上記絶対位置情報は、ウォブル信号としてトラックの蛇行によりあらかじめ光ディスク2上に刻まれており、該ウォブル信号に含まれたATIPデータを復調することによって光ディスク2上の位置を知ることができる。ATIPデータにおけるASYNC信号とATIP時間情報は、ATIPデータの復調を行うATIPデコーダ14によって抽出され、ATIPデコーダ14から、モータ回転制御を行うサーボ回路5及び書き込みパルス生成と記録開始位置制御を行うCDエンコーダ15に入力され、CDエンコーダ15によって光ディスク2上の正確な位置へ精度の良い記録開始制御が行われる。 【0049】記録開始の直前からは、サーボ回路5は、ATIPデコーダ14によって取り出されたASYNC信号と、CDエンコーダ15からのチャネルクロック信号に同期したESFS信号との位相比較を行う。更にサーボ回路5は、該比較結果に応じたモータ回転制御をモータドライバ4に対して行わせる。また、記録開始時に、CDエンコーダ15は、光ディスク2上のATIP時間情報と記録開始目標位置を示す目標時間情報との比較を行い、目標時間情報との一致検出を行う。 【0050】この時、ATIP時間情報の信頼性を補完するため、必要に応じて光ディスク2に記録されたデータの再生時間情報を示すサブコードデータのQチャネルデータ(以下、SUBQデータと呼ぶ)をCDデコーダ8からCDエンコーダ15に入力して使用しても良い。CDエンコーダ15は、ATIP時間情報と目標時間情報が一致すると、所定のタイミングを経て記録を開始し、光ディスク2上の位置と記録開始タイミングを精度良く一致させることができる。 【0051】一方、CDエンコーダ15は、図3で示すように、ATIPデコーダ14から入力されたATIPデータ又はCDデコーダ8から入力されたSUBQデータから目標位置の検出を行い、該検出した目標位置からESFS信号の検出を行う。検出したESFS信号から、システム制御部20によってあらかじめ設定されたEFMフレーム数をEEFS信号のパルス数を数えることによって、記録開始位置を検出し該記録開始位置から記録をスタートさせる。なお、図3において、目標位置検出信号は、図2の比較部49の出力信号を示している。 【0052】この際、ESFS信号及びEEFS信号は、CDエンコーダ15における記録用チャネルビットのPLL回路から生成されるチャネルクロック信号をカウントして生成されるものであり、これらはASYNC信号により記録開始前に該カウント値をリセットすることによって、光ディスク2上のATIPデータとの同期をとっている。 【0053】同様に、CDエンコーダ15は、図3で示すように、記録終了時において、記録終了位置での最終サブコードフレーム内におけるあらかじめ設定された終了位置のEFMフレーム数を、EEFS信号のパルス数をカウントすることによって検出した後、光ディスク2へのデータ記録動作を終了させる。図3で示す26EFMフレームは、CD−R/RWへの追記に関する規格を定めたいわゆるオレンジブックに規定された追記位置を表している。 【0054】次に、ASYNC信号とESFS信号の位相比較によってサーボ回路5で行われるモータ回転制御について説明する。図4は、サーボ回路5における構成の一部分を示した概略のブロック図であり、ASYNC信号とESFS信号とを位相比較してモータ回転制御を行う部分のみを示している。なお、通常、モータ回転制御はASYNC信号とESFS信号との位相比較による制御以外に様々な制御と組み合わせて行うことから、図4では、サーボ回路5におけるモータ回転制御を行う一部分を示している。 【0055】図4において、サーボ回路5は、ASYNC信号及びESFS信号の位相を比較する位相比較回路部31、該位相比較回路部31の比較結果に対するモータ回転制御へのレスポンスであるゲインの調整を行う位相補正回路部32、及び位相補正回路部32でゲインの調整が行われた位相比較結果に応じたPWM制御信号を生成してモータドライバ4に出力するPWM出力回路部33を備えている。 【0056】位相比較回路部31は、ASYNC信号とESFS信号との位相差を論理回路の組み合わせによって図5で示すようなUP信号とDOWN信号を生成して出力する位相比較部41と、UP信号のHighパルスの数をカウントするUP用カウンタ42と、DOWN信号のHighパルスの数をカウントするDOWN用カウンタ43とを備えている。UP用カウンタ42及びDOWN用カウンタ43は、それぞれチャネルクロック信号を基準クロックとして動作し、ASYNC信号とESFS信号との位相差を示す信号として各カウント値を位相補正回路部32にそれぞれ出力する。 【0057】位相補正回路部32は、UP用カウンタ42及びDOWN用カウンタ43からの各カウント値に対して所定のマスク処理を行い、該各カウント値における特定の1ビットのみを補正UP信号及び補正DOWN信号としてPWM出力回路部33にそれぞれ出力する。このような位相補正回路部32によるビット選択は、システム制御部20からのレジスタ設定によって数種類に切り替えることができる。PWM出力回路部33は、位相補正回路部32から入力された補正UP信号及び補正DOWN信号に応じたPWM制御信号を生成してモータドライバ4に出力する。 【0058】すなわち、位相補正回路部32において、例えば、UP用カウンタ42及びDOWN用カウンタ43の各カウント値の最下位ビットを選択すれば、チャネルクロック信号に対して位相差を2分周した結果となり、補正UP信号及び補正DOWN信号の2値の信号レベルが短い周期で切り替わることによってモータ回転制御に対するゲインは高くなる。これに対して、UP用カウンタ42及びDOWN用カウンタ43の各カウント値の高次ビットを選択すれば、位相補正回路部32からの補正UP信号及び補正DOWN信号の2値の信号レベルが―定期間一定となり、補正UP信号が一定期間Highレベルとなることからモータ回転制御に対するゲインが低くなる。 【0059】このようにすることにより、ESFS信号は標準速では75Hzといった低い周波数であるが、該周波数の周期で位相比較が行われても急激な回転変動に対してモータ回転制御が追従しにくいという問題を解決することができる。 【0060】なお、上記ウォブル信号は、光ディスク2における記録済み領域では、記録データによって乱されてS/N比が低下するため、該ウォブル信号を安定して検出することが困難になる。すなわち、光ディスク2における記録済み領域における復調後のATIPデータの信頼性が低下し、ASYNC信号の誤検出の発生率が高くなる。 【0061】従って、位相補正回路部32における上記ゲインを上げすぎると、逆にノイズやATIPデコーダ14によるASYNC信号の誤検出に対して反応し、スピンドルモータ3の回転が不安定となって正確な記録を実現できないという問題が生じる。このことから、位相補正回路部32は、システム制御部20によってゲインの設定が行われ、通常はノイズやATIPデコーダ14の誤検知に追従しないような程度のゲインに設定されており、モータ回転変動によっては光ディスク上のATIP時間情報と記録されたデータの位置にずれが生じている可能性は否定できず、本発明が想定している前回記録終端位置より正確に追記を行うような追記方法では、精度良い記録制御であるとは言えない。 【0062】そこで、CDエンコーダ15は、このような追記を行う場合、図3のようにEEFS信号のパルス数をカウントして実際の記録開始位置を決定する替わりに、CDデコーダ8から得られるDEFS信号を使用し、所定のフレーム数分のパルス数をカウントして記録開始位置制御に使用する。すなわち、CDエンコーダ15は、チャネルクロック信号をカウントして生成される一定のEEFS信号を所定のフレーム数分、フレームカウンタでカウントする替わりに光ディスク2に記録されたデータをデコードして得られるDEFS信号を用いて所定のフレーム数分のパルス数をカウントすることによって、光ディスク2における前回記録位置の検出を行う。 【0063】また、CDエンコーダ15は、光ディスク2へのデータ記録開始時において、光ディスク2に対するデータ記録のタイミング制御には、再度チャネルクロック信号に同期したEEFS信号及びESFS信号を使用し、記録終了時点では従来どおり記録終了位置での最終サブコードフレーム内におけるあらかじめ設定された終了位置のEFMフレーム数を、EEFS信号のパルス数をカウントすることによって検出した後、光ディスク2へのデータ記録動作を終了させる。 【0064】一方、CDエンコーダ15は、光ディスク2にデータを追記する前に、モータ回転変動等によって生じる光ディスク2上のATIP時間情報と光ディスク2に記録されたデータの位置のずれ量αの検出を行う。該ずれ量αの検出方法として、CDエンコーダ15は、CDデコーダ8から得られるDSFS信号とESFS信号の位相を比較することによってずれ量αを検出する。例えば、CDエンコーダ15のEFM出力タイミング制御部22は、図6で示すような、ずれ量αを検出するずれ量検出回路51を備えている。 【0065】図6において、該ずれ量検出回路51は、カウンタ53とレジスタ54とで構成されている。カウンタ53は、クロック信号入力端にチャネルクロック信号が、リセット信号入力端RにESFS信号がそれぞれ入力され、カウント動作の設定を行う入力端INCが、電源電圧Vddが印加される電源端子に接続されていることから、アップカウンタとして動作する。カウンタ53の出力端は、レジスタ54の入力端Dに接続されており、レジスタ54の入力端LOADには、CDデコーダ8からのDSFS信号が入力されている。 【0066】レジスタ54は、DSFS信号がHighレベルのときにカウンタ53からのカウント値をラッチする。レジスタ54にラッチされたカウント値は、ずれ量αとしてシステム制御部20により読み出される。なお、ずれ量検出回路51は、カウンタ53において588カウント、すなわち、1EFMフレーム区間を数えてキャリーを生成し、更にそのキャリーをカウントする別のカウンタを設けて、EFMフレーム数+余りのチャネルビット数という回路構成にすれば、回路規模を小さくできてなおよい。 【0067】このような構成において、追記制御では光ディスク2上の絶対位置情報とチャネルクロック信号による記録タイミングは、サーボ回路5によるモータ回転制御によって同期化されているとする。この場合、仮に、光ディスク2上の絶対位置情報とすでに光ディスク2に記録された位置情報が完全に一致している場合は、DSFS信号とESFS信号は、図7で示すような位相関係となる。このことから、図6のレジスタ54にラッチされるずれ量αを示したカウント値は、常に一定の理論的なオフセット値となる。該オフセット値とは、ATIPデコーダ14のデコードに要する回路固有のディレイ量と、CDデコーダ8による記録データのデコードに要する回路固有のディレイ量と、CDエンコーダ15でDSFS信号とESFS信号を比較するまでの回路固有のディレイ量とを合計した値となる。 【0068】次に、仮に、光ディスク2上の絶対位置情報とすでに光ディスク2に記録された位置情報が完全に一致していなければ、DSFS信号とESFS信号は、例えば図8で示すような位相関係となる。このことから、図6のレジスタ54にラッチされるずれ量αを示したカウント値は、上記オフセット値以外の値を示すことになり、記録開始直前の該カウンタ値により、光ディスク2上の絶対位置情報に対する光ディスク2に記録された位置情報のずれ量αを検出することができる。 【0069】このことから、システム制御部20は、追記動作時における記録開始直前に、レジスタ54の値を読み出してずれ量αの検出を行い、該ずれ量αが所定のしきい値Aを超えている場合は、サーボ回路5における位相補正回路部32のゲインを切り替える。例えば、システム制御部20は、該ずれ量αが所定のしきい値THaを超えている場合、サーボ回路5に対して位相補正回路部32のゲインを記録開始直前から通常時よりも高くしてモータ回転制御を行わせるようにする。 【0070】図9は、光ディスク装置1における光ディスク2への追記動作の例を示したフローチャートであり、図9を用いて、光ディスク2への追記動作の処理、特にサーボ回路5、CDエンコーダ15及びシステム制御部20の動作の流れについてもう少し詳細に説明する。図9において、最初に、システム制御部20は、CDエンコーダ15における目標時間情報レジスタ48に記録開始目標位置を示す時間情報の設定を行い(ステップS1)、CDエンコーダ15にデータ記録開始命令を発行する(ステップS2)。 【0071】時間情報判定部23は、ATIPデータ又はサブコードデータから光ディスク2上の絶対位置情報の検出を行う(ステップS3)。EFM出力タイミング制御部22は、比較部49の比較結果から開始目標位置の1つ前のブロックデータの検出を行い(ステップS4)、開始目標位置の1つ前のブロックデータの位置を検出していない場合(NO)、ステップS3に戻る。また、ステップS4で、開始目標位置の1つ前のブロックデータ位置を検出すると(YES)、EFM出力タイミング制御部22は、CDデコーダ8から得られるDSFS信号と生成したESFS信号の位相を比較してずれ量αの検出を行い、検出したずれ量αをレジスタ54に保持する(ステップS5)。 【0072】次に、EFM出力タイミング制御部22は、比較部49からの比較結果から開始目標位置に対して所定値まで近づくと、システム制御部20に対して該所定値まで近づいたことを通知し(ステップS6)、システム制御部20は、EFM出力タイミング制御部22のレジスタ54に保持されたずれ量αを読み出す(ステップS7)。 【0073】システム制御部20は、読み出したずれ量αが所定のしきい値THaを超えているか否かを調べ(ステップS8)、所定のしきい値THaを超えている場合(YES)、システム制御部20は、サーボ回路5の位相補正回路部32に対してゲインを上げる設定、例えば複数の段階のゲイン設定値を設けた場合、該ゲインの設定値を1段高い値になるように設定を行う(ステップS9)。 【0074】この後、EFM出力タイミング制御部22は、比較部49からの比較結果から、記録開始目標位置であるか否かを調べる(ステップS10)。EFM出力タイミング制御部22は、記録開始目標位置を検出すると(YES)、光ディスク2に対する記録処理を行って(ステップS11)、本フローは終了する。また、ステップS10で、EFM出力タイミング制御部22は、記録開始目標位置を検出しなかった場合は(NO)、記録開始目標位置を検出するまで記録開始目標位置の検出を行う。一方、ステップS8で、所定のしきい値THaを超えていない場合(NO)、ステップS10及びステップS11の処理を行って、本フローは終了する。 【0075】一方、上記説明では、ずれ量αがしきい値THaを超えているか否かをシステム制御部20で検出するようにしたが、システム制御部20の負担を軽減するため、EFM出力タイミング制御部22内で行うようにしてもよい。このようにした場合、しきい値THaを記録開始制御前にあらかじめシステム制御部20から設定することができるしきい値設定レジスタ57(図示せず)をEFM出力タイミング制御部22内に設ける。 【0076】EFM出力タイミング制御部22は、レジスタ54に保持したずれ量αと上記しきい値設定レジスタ57に設定されたしきい値THaを比較し、ずれ量αがしきい値THaを超えている場合には、EFM出力タイミング制御部22はシステム制御部20に対して割り込み信号等を出力して通知するようにする。該割り込み信号を受信したシステム制御部20は、サーボ回路5の位相補正回路部32に対してゲインを上げる設定を行うようにする。 【0077】図10は、このようにした場合の光ディスク装置1における光ディスク2への追記動作の例を示したフローチャートである。図10では、図9と同じ処理を行うフローは同じ符号で示しており、ここではその説明を省略する。図10において、最初に、システム制御部20は、CDエンコーダ15における目標時間情報レジスタ48に記録開始目標位置を示す時間情報の設定を行うと共にEFM出力タイミング制御部22内のしきい値設定レジスタ57に対してしきい値THaの設定を行う(ステップS21)。 【0078】次に、図9のステップS2からステップS5の処理を行った後、EFM出力タイミング制御部22は、読み出したずれ量αが所定のしきい値THaを超えているか否かを調べ(ステップS22)、所定のしきい値THaを超えていない場合(NO)、図9のステップS10及びステップS11の処理を行って本フローは終了する。一方、ステップS22で、所定のしきい値THaを超えている場合(YES)、EFM出力タイミング制御部22は、ずれ量αがしきい値THaを超えていることをシステム制御部20に通知し(ステップS23)、その後、図9のステップS9からステップS11の処理を行った後、本フローは終了する。 【0079】このように、本実施の形態1における光ディスク装置は、光ディスク2に記録された情報をCDデコーダ8において再生して得られるDSFS信号と、書き込み基準クロックをなすチャネルクロック信号からCDエンコーダ15におけるEFM出力タイミング制御部22で生成されるESFS信号との位相を比較することによって、記録開始直前のずれ量αを検出し、システム制御部20は、該ずれ量αに応じてサーボ回路5の位相補正回路部32に対してゲインを切り替えるようにした。このことから、光ディスク2に記録された情報が光ディスク2上の絶対位置からずれて記録されていた場合、次の記録時に該ずれをいち早く修正でき、ずれ量αの蓄積を未然に防ぐことが可能となるため、効率の良い正確な記録制御を実現することができる。 【0080】実施の形態2.上記実施の形態1では、検出したずれ量αがしきい値THaを超えているか否かに応じて位相補正回路部32のゲインを切り替えるようにしたが、検出したずれ量αが前回検出した値を超えているか否かに応じて位相補正回路部32のゲインを切り替えるようにしてもよく、このようにしたものを本発明の実施の形態2とする。 【0081】本実施の形態2における光ディスク装置1aは、上記実施の形態1における光ディスク装置1に対して、CDエンコーダ15のEFM出力タイミング制御部22内にずれ量αの履歴情報、例えば前回検出したずれ量αを保持する履歴情報レジスタ61(図示せず)を設けたものである。このことから、光ディスク装置1aにおいて、光ディスク装置1のEFM出力タイミング制御部22をEFM出力タイミング制御部22aとし、光ディスク装置1のCDエンコーダ15をCDエンコーダ15aとした。 【0082】上記以外は上記実施の形態1の光ディスク装置1と同じであることから、光ディスク1aの構成例を示したブロック図、CDエンコーダ15aの構成例を示したブロック図、サーボ回路5を示したブロック図、及びずれ量検出回路51を示したブロック図は省略する。実施の形態1で示した各図を参照しながら、光ディスク1a、CDエンコーダ15a及びEFM出力タイミング制御部22aに置き換え、実施の形態1との相違点のみ説明する。 【0083】EFM出力タイミング制御部22aは、ずれ量検出回路51で検出したずれ量αをレジスタ54に保持させると共に、該レジスタ54に保持されていた前回のずれ量αを履歴情報レジスタ61に保持させる。更に、EFM出力タイミング制御部22aは、レジスタ54に保持された今回検出したずれ量αn(nは、n>0の自然数)と、履歴情報レジスタ61に保持された前回検出したずれ量αn-1との比較を行う。EFM出力タイミング制御部22aは、今回のずれ量αnが前回のずれ量αn-1を超えている場合、サーボ回路5の位相補正回路部32に対してゲインを上げる設定、例えば複数の段階のゲイン設定値を設けた場合、該ゲインの設定値を1段高い値になるように設定を行う。 【0084】図11は、光ディスク装置1aにおける光ディスク2への追記動作の例を示したフローチャートであり、図11を用いて、光ディスク2への追記動作の処理、特にサーボ回路5、CDエンコーダ15a及びシステム制御部20の動作の流れについてもう少し詳細に説明する。なお、本実施の形態2は、実施の形態1における図9の場合を例にして説明しているが、実施の形態1における図10の場合においても適用できることは言うまでもなく、この場合も同様であるのでその説明を省略する。また、図11では、CDエンコーダ及びEFM出力タイミング制御部の符号を変える以外は図9と同じ処理を行うフローは同じ符号で示しており、ここではその説明を省略する。 【0085】図11において、最初に図9のステップS1からステップS5の処理を行った後、EFM出力タイミング制御部22aは、レジスタ54に保持された今回のずれ量αnが履歴情報レジスタ61に格納された前回のずれ量αn-1を超えているか否かを調べる(ステップS31)。ステップS31で、今回のずれ量αnが前回のずれ量αn-1を超えていない場合(NO)、図9のステップS10の処理を行った後、EFM出力タイミング制御部22aは、レジスタ54に保持されたずれ量αを前回のずれ量として履歴情報レジスタ61に格納する(ステップS32)。この後、図9のステップS11の処理を行って本フローは終了する。 【0086】また、ステップS31で、今回のずれ量αnが前回のずれ量αn-1を超えている場合(YES)、EFM出力タイミング制御部22aは、サーボ回路5の位相補正回路部32に対してゲインを上げる設定、例えば複数の段階のゲイン設定値を設けた場合、該ゲインの設定値を1段高い値になるように設定を行う(ステップS33)。その後、図9のステップS10、ステップS32及び図9のステップS11の処理を行って本フローは終了する。 【0087】このように、本実施の形態2における光ディスク装置は、CDエンコーダ15aで検出したずれ量αが前回検出した値を超えているか否かに応じて位相補正回路部32のゲインを切り替えるようにすると共に、該ゲインの切り換えをCDエンコーダ15aで行うようにした。このことから、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができると共に、前回記録制御からの相対的なずれ量の蓄積を検知でき、光ディスク上の絶対位置からのずれをいち早く修正できる効率の良い正確で最適な記録制御を実現することができる。 【0088】実施の形態3.また、一旦、切り替えたゲインを所定の期間後に、切り替える前のゲインに戻すように再度切り替えるようにしてもよく、このようにしたものを本発明の実施の形態3とする。 【0089】本実施の形態3における光ディスク装置1bは、上記実施の形態1における光ディスク装置1に対して、CDエンコーダ15のEFM出力タイミング制御部22に比較部49を介してデータ補正部47からの現在位置情報が入力され、該入力された現在位置情報を格納する現在位置情報レジスタ63(図示せず)をEFM出力タイミング制御部22内に設け、EFM出力タイミング制御部22はESFS信号のパルスに応じた所定の割り込み信号をシステム制御部20に出力するようにしたものである。このことから、光ディスク装置1bにおいて、光ディスク装置1のEFM出力タイミング制御部22をEFM出力タイミング制御部22bとし、光ディスク装置1のCDエンコーダ15をCDエンコーダ15bとした。 【0090】上記以外は実施の形態1の光ディスク装置1と同じであることから、光ディスク1bの構成例を示したブロック図、CDエンコーダ15bの構成例を示したブロック図、サーボ回路5を示したブロック図、及びずれ量検出回路51を示したブロック図は省略する。実施の形態1で示した各図を参照しながら、光ディスク1b、CDエンコーダ15b及びEFM出力タイミング制御部22bに置き換え、実施の形態1との相違点のみ説明する。 【0091】EFM出力タイミング制御部22bは、比較部49を介して入力されるデータ補正部47からの現在位置情報を現在位置情報レジスタ63に格納すると共に、ESFS信号のパルスに応じた所定の割り込み信号を生成してシステム制御部20に出力する。システム制御部20は、EFM出力タイミング制御部22bから入力される割り込み信号を基にして、現在位置情報レジスタ63に格納された現在位置情報を例えばセクタごとといったように定期的に読み出す。更に、システム制御部20は、位相補正回路部32に対してゲインを上げる設定を行っている場合、所定の期間、例えば数十セクタ後に、位相補正回路部32に対してゲインを通常時の値に下げて元に戻すように設定する。 【0092】図12は、光ディスク装置1bにおける光ディスク2への追記動作の例を示したフローチャートであり、図12を用いて、光ディスク2への追記動作の処理、特にサーボ回路5、CDエンコーダ15b及びシステム制御部20の動作の流れについてもう少し詳細に説明する。なお、本実施の形態3は、実施の形態1における図9の場合を例にして説明しているが、実施の形態1の図10及び実施の形態2の場合においても適用できることは言うまでもなく、これらの場合においても同様であるのでその説明を省略する。また、図12では、CDエンコーダ及びEFM出力タイミング制御部の符号を変える以外は図9と同じ処理を行うフローは同じ符号で示しており、ここではその説明を省略する。 【0093】図12において、最初に図9のステップS1からステップS11の処理を行った後、EFM出力タイミング制御部22bは、ESFS信号のパルスに応じた所定の割り込み信号を生成してシステム制御部20に出力すると共に、比較部49を介して入力されるデータ補正部47からの現在位置情報を現在位置情報レジスタ63に更新して格納する(ステップS41)。次に、システム制御部20は、現在位置情報レジスタ63に格納された現在位置情報を読み出して、光ディスク2にデータを書き込んで記録したセクタ数を算出する(ステップS42)。 【0094】システム制御部20は、算出した記録セクタ数が所定の高ゲイン設定期間を超えたか否かを判定し(ステップS43)、高ゲイン設定期間を超えていない場合は(NO)、ステップS41に戻る。また、ステップS43で、高ゲイン設定期間を超えた場合は(YES)、システム制御部20は、位相補正回路部32に対してゲインを上げる設定を行ったか否かを調べ(ステップS44)、ゲインを上げる設定を行っていなかった場合は(NO)、CDエンコーダ15bは、引き続き光ディスク2へのデータの記録処理を行って(ステップS45)、本フローは終了する。一方、ステップS44で、ゲインを上げる設定を行っていた場合は(YES)、システム制御部20は、位相補正回路部32に対してゲインを下げて元の値に設定した後、ステップS45の処理を行って本フローは終了する。 【0095】一方、上記説明では、算出した記録セクタ数が所定の高ゲイン設定期間を超えたか否かをシステム制御部20で検出するようにしたが、システム制御部20の負担を軽減するため、EFM出力タイミング制御部22b内で行うようにしてもよい。このようにした場合、高ゲイン設定期間をあらかじめシステム制御部20から設定することができる高ゲイン期間設定レジスタ65(図示せず)をEFM出力タイミング制御部22b内に設ける。 【0096】システム制御部20は、光ディスク2へのデータ記録開始前にあらかじめ高ゲイン設定期間として所定のセクタ数を上記高ゲイン期間設定レジスタ65に設定する。EFM出力タイミング制御部22bは、該設定されたセクタ数を光ディスク2へのデータ記録開始時点からカウントする記録セクタ数カウンタ66(図示せず)を備え、ESFS信号のパルスごとに該記録セクタ数カウンタ66をカウントアップして記録セクタ数のカウントを行う。EFM出力タイミング制御部22bは、高ゲイン期間設定レジスタ65に設定されたセクタ数のカウントが終了した時点で、サーボ回路5の位相補正回路部32に対して設定されたゲインを下げてゲインを上げる前の値に戻す。 【0097】図13は、このようにした場合の光ディスク装置1bにおける光ディスク2への追記動作の例を示したフローチャートである。図13では、図12と同じ処理を行うフローは同じ符号で示しており、ここではその説明を省略する。図13において、最初に、システム制御部20は、CDエンコーダ15bにおける目標時間情報レジスタ48に記録開始目標位置を示す時間情報の設定を行うと共にEFM出力タイミング制御部22bの高ゲイン期間設定レジスタ65に対して高ゲイン設定期間の設定を行う(ステップS51)。 【0098】次に、図9のステップS2からステップS11の処理を行った後、EFM出力タイミング制御部22bは、ESFS信号のパルスに応じた所定の割り込み信号を生成してシステム制御部20に出力すると共に、比較部49を介して入力されるデータ補正部47からの現在位置情報を現在位置情報レジスタ63に更新して格納する。更に、EFM出力タイミング制御部22bは、ESFS信号のパルスごとに該記録セクタ数カウンタ66をカウントアップして記録セクタ数のカウントを行う(ステップS52)。 【0099】次に、EFM出力タイミング制御部22bは、記録セクタ数カウンタ66によってカウントされた記録セクタ数が高ゲイン期間設定レジスタ65に設定された高ゲイン設定期間を示すセクタ数を超えたか否かを判定し(ステップS53)、高ゲイン設定期間を超えていない場合は(NO)、ステップS52に戻る。また、ステップS53で、高ゲイン設定期間を超えた場合は(YES)、EFM出力タイミング制御部22bは、システム制御部20に高ゲイン設定期間を超えたことを知らせ、これに伴って、システム制御部20は、位相補正回路部32に対してゲインを上げる設定を行ったか否かを調べる(ステップS54)。 【0100】また、ステップS54で、ゲインを上げる設定を行っていなかった場合は(NO)、図12のステップS45の処理を行って、本フローは終了する。一方、ステップS54で、ゲインを上げる設定を行っていた場合は(YES)、システム制御部20は、EFM出力タイミング制御部22bに対してゲインを上げる設定を行っていたことを知らせ、EFM出力タイミング制御部22bは、位相補正回路部32に対してゲインを下げて元の値に設定した後、ステップS45の処理を行って本フローは終了する。 【0101】このように、本実施の形態3における光ディスク装置は、光ディスク2に対してデータの記録を開始してから所定の設定期間後、例えば所定のセクタ数のデータが記録された後、サーボ回路5の位相補正回路部32に対してゲインを上げる設定を行っていた場合、ゲインを下げて元のゲインに戻すようにした。このことから、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができると共に、必要な時のみサーボ回路のゲインを上げると共に該ゲインを上げている期間を限定することができるため、サーボ回路のゲインを上げたことによってノイズやATIPデコーダの誤検出に誤って追従し、モータ回転制御が不安定になるという副作用を減らすことができ、安定した最適な記録制御を実現することができる。 【0102】実施の形態4.上記実施の形態1から実施の形態3では、ずれ量αが設定された値を超えるとサーボ回路5の位相補正回路部32のゲインを上げて光ディスク2に対してデータ記録を行うようにしたが、ずれ量αが設定された値を超えると光ディスク2に対するデータ記録速度を低下させた後、再びずれ量αの検出を行うようにしてもよく、このようにしたものを本発明の実施の形態4とする。 【0103】本実施の形態4における光ディスク装置1cは、上記実施の形態1における光ディスク装置1に対して、検出したずれ量αが所定のしきい値THaを超えると、システム制御部20は、サーボ回路5及びCDエンコーダ15のEFM出力タイミング制御部22に対して光ディスク2へのデータ記録速度を低下させるようにして、再びずれ量αの検出動作を行うようにしたものである。データ記録速度を低下させる方法として、具体的には、システム制御部20は、CDエンコーダ15のクロック信号生成部21に対して、生成されるチャネルクロック信号の周波数を低下させると共に、サーボ回路5に対して、スピンドルモータ3の回転速度を低下させるようにする。 【0104】これらのことから、光ディスク装置1cは、光ディスク装置1に対して、システム制御部20をシステム制御部20cとし、クロック信号生成部21をクロック信号生成部21cとし、これに伴って、CDエンコーダ15をCDエンコーダ15cとした。 【0105】上記以外は上記実施の形態1の光ディスク装置1と同じであることから、光ディスク装置1cの構成例を示したブロック図、サーボ回路5の一部分を示したブロック図、及びずれ量検出回路51を示したブロック図は省略する。実施の形態1で示した各図を参照しながら、光ディスク装置1c、CDエンコーダ15c、システム制御部20c及びクロック信号生成部21cに置き換え、実施の形態1との相違点のみ説明する。 【0106】図14は、クロック信号生成部21cの構成例を示した概略のブロック図である。なお、CDエンコーダ15cにおいて、クロック信号生成部以外の各部は、図2で示したCDエンコーダ15と同じであることから図示を省略する。また、図14では、図2と同じものは同じ符号で示しており、ここではその説明を省略すると共に、図2のクロック信号生成部21との相違点のみ説明する。 【0107】図14のクロック信号生成部21cと図2のクロック信号生成部21との相違点は、生成するチャネルクロック信号の周波数を設定する周波数設定レジスタ71をクロックシンセサイザ32に設け、クロックシンセサイザ32は、該周波数設定レジスタ71に設定された周波数のチャネルクロック信号を生成して出力することにある。このことから、図2のクロックシンセサイザ32をクロックシンセサイザ32cとしている。周波数設定レジスタ71は、システム制御部20cによって周波数の設定が行われ、クロックシンセサイザ32cは、周波数設定レジスタ71に設定された周波数のチャネルクロック信号を生成して、EFM出力タイミング制御部22等のCDエンコーダ15c内の各部に出力する。 【0108】EFM出力タイミング制御部22は、レジスタ54に保持したずれ量αと上記しきい値設定レジスタ57に設定されたしきい値THaを比較し、ずれ量αがしきい値THaを超えている場合には、EFM出力タイミング制御部22はシステム制御部20cに対して割り込み信号等を出力して通知するようにする。該割り込み信号を受信したシステム制御部20cは、周波数設定レジスタ71に対して設定周波数を低くしてクロックシンセサイザ32cから出力されるチャネルクロック信号の周波数を低下させる。同時に、システム制御部20cは、サーボ回路5に対してスピンドルモータ3の回転速度を低下させるように指示する。 【0109】このようにして、システム制御部20cは、光ディスク2に対するデータの記録速度を低下させた後、一連の記録制御をやり直して光ディスク2のデータ記録開始目標位置からデータの記録を開始する。 【0110】図15は、光ディスク装置1cにおける光ディスク2への追記動作の例を示したフローチャートであり、図15を用いて、光ディスク2への追記動作の処理、特にサーボ回路5、CDエンコーダ15c及びシステム制御部20cの動作の流れについてもう少し詳細に説明する。なお、本実施の形態3は、実施の形態1における図10の場合を例にして説明しているが、実施の形態1における図9、実施の形態2及び実施の形態3の場合においても適用できることは言うまでもなく、これらの場合も同様であるのでその説明を省略する。また、図15では、システム制御部、CDエンコーダ及びEFM出力タイミング制御部の符号を変える以外は図10と同じ処理を行うフローは同じ符号で示しており、ここではその説明を省略する。 【0111】図15において、最初に図10のステップS21、ステップS2からステップS4の処理を行った後、システム制御部20cは、クロックシンセサイザ32c及びサーボ回路5に対して光ディスク2に対するデータの記録速度を低下させたか否かを調べる(ステップS61)。ステップS61で、記録速度を低下させていなければ(NO)、図10のステップS5、ステップS22及びステップS23の処理を行った後、システム制御部20cは、クロックシンセサイザ32c及びサーボ回路5に対して光ディスク2に対するデータの記録速度を低下させるように指示し(ステップS62)、この後、ステップS21に戻る。また、ステップS61で、記録速度をを低下させていた場合は(YES)、ステップS22の結果によらずステップS10へ移行して、光ディスク2のデータ記録開始目標位置からデータの記録を開始して、本フローは終了する。 【0112】このように、本実施の形態4における光ディスク装置は、検出したずれ量αがしきい値THaを超えていると、システム制御部20cは、クロックシンセサイザ32c及びサーボ回路5に対して光ディスク2に対するデータ記録速度を低下させるようにした後、一連の記録制御をやり直して記録を行うようにした。このことから、記録速度が遅くなるためホストコンピュータから転送された1回のデータ量を消費する期間が延び、すなわち光ディスクへの記録開始から停止までの期間が延びることによって、モータ回転制御におけるずれ量αを吸収(モータ回転制御の整定)させる確率を上げることができ、ずれの発生を未然に防ぐことが可能となる。 【0113】 【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明の光ディスク装置によれば、書き込み用基準クロック信号から生成されたセクタ用同期信号と、光ディスクに記録されたデータから得られる所定の同期信号との位相のずれ量に応じて、データ追記時における光ディスクの回転制御を動的に行うようにした。このことから、間違った記録動作を未然に防ぐことができ、すなわち、記録失敗時における光ディスクの損失とすでに記録した情報の損失を最小限にすることができ、光ディスク上の絶対位置からのずれをいち早く修正することができるため、光ディスクに対する記録動作の一時停止及び再開の繰り返し動作を頻繁に行うことができる。この結果、データ記録時に使用するバッファメモリの記憶容量を大幅に減らすことができ、コストを大幅に削減することができる安価で効率の良い正確な記録制御を実現することができる。 【0114】具体的には、ずれ量検出部で検出されたずれ量が所定値を超えると、光ディスクの回転駆動を行うモータにかけるサーボの応答性を動的に高めるようにした。このことから、光ディスクに記録された情報が光ディスク上の絶対位置からずれて記録されていた場合、次の記録時に該ずれをいち早く修正でき、ずれ量の蓄積を未然に防ぐことができる。 【0115】また、ずれ量検出部で検出されたずれ量が前回検出されたずれ量を超えると、光ディスクの回転駆動を行うモータにかけるサーボの応答性を動的に高めるようにしてもよく、このようにした場合、前回記録制御からの相対的なずれ量の蓄積を検知でき、光ディスク上の絶対位置からのずれをいち早く修正できる効率の良い正確で最適な記録制御を実現することができる。 【0116】更に、ずれ量検出部で検出されたずれ量が設定された基準値以下になると、高くしたサーボの応答性を元に戻すようにした。このことから、光ディスクに対する効率の良い正確な記録制御を行うことができる。 【0117】また、サーボの応答性を高めてから所定の期間後に該応答性を元に戻すようにしてもよく、このようにすると、必要な時のみサーボの応答性を高めると共に該応答性を高めている期間を限定することができるため、サーボ回路の応答性を高くしたことによってノイズやデータ未記録部分の位置を示すアドレス情報の誤検出に誤って追従し、モータ回転制御が不安定になることを防止でき、安定した最適な記録制御を実現することができる。 【0118】また、本発明の光ディスク装置によれば、書き込み用基準クロック信号から生成されたセクタ用同期信号と、光ディスクに記録されたデータから得られる所定の同期信号との位相のずれ量に応じて、データ追記時における光ディスクへのデータ書き込み速度の制御を行うようにした。このことから、外部から転送された1回のデータ量を消費する期間が延び、すなわち記録の開始から停止までの期間が延びることによって、ずれ量を吸収させる確率を上げることができ、ずれの発生を未然に防ぐことが可能となり、光ディスクに対する記録動作の一時停止及び再開の繰り返し動作を頻繁に行うことができる。この結果、データ記録時に使用するバッファメモリの記憶容量を大幅に減らすことができ、コストを大幅に削減することができる安価で効率の良い正確な記録制御を実現することができる。 【0119】具体的には、ずれ量検出部で検出されたずれ量が所定値を超えると、光ディスクへのデータ書き込み速度を低下させた後、記録制御を行うようにした。このことから、記録の開始から停止までの期間が延びることによって、ずれ量を吸収させる確率を上げることができ、ずれの発生をより確実に未然に防ぐことが可能となる。 【0120】また、ずれ量検出部で検出されたずれ量が前回検出されたずれ量を超えると、光ディスクへのデータ書き込み速度を低下させた後、記録制御を行うようにしてもよく、このようにした場合、前回記録制御からの相対的なずれ量の蓄積を防止することができると共に、記録の開始から停止までの期間が延びることによって、ずれ量を吸収させる確率を上げることができ、ずれの発生をより確実に未然に防ぐことが可能となる。 【0121】更に、ずれ量検出部で検出されたずれ量が設定された基準値以下になると、光ディスクに対するデータの追記を開始するようにした。このことから、光ディスクに対する効率の良い正確な記録制御を行うことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006747 【氏名又は名称】株式会社リコー
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| 【出願日】 |
平成12年8月4日(2000.8.4) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062144 【弁理士】 【氏名又は名称】青山 葆 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−56626(P2002−56626A) |
| 【公開日】 |
平成14年2月22日(2002.2.22) |
| 【出願番号】 |
特願2000−236898(P2000−236898) |
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