| 【発明の名称】 |
収差補正素子及びこれを採り入れた光ピックアップ装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】金 泰敬
【氏名】安 栄万
【氏名】鄭 鐘三
【氏名】徐 偕貞
|
| 【要約】 |
【課題】入射光の偏光によって選択的にそれを経由する光の位相差が変わるように所定偏光の光に対して相異なる屈折率を有する第1及び第2遅延部材が組合わせてなった収差補正素子をこれを採用した光ピックアップ装置を提供する。
【解決手段】収差補正素子130をそれを経由した光の位相差値が波長変化に対して光軸からの距離によって増加または減少するようになった構造に形成して高密度記録媒体のための光ピックアップ装置に採用すると、高密度記録媒体のための記録再生モード変換時短波長光の微少な波長変化による色収差を補正しながらも、高い光効率を得ることができる。本発明による収差補正素子は入射光の偏光によって選択的にそれを経由する光に位相差を発生させるので、相互直交する相異なる二波長の用いる高密度記録媒体と低密度記録媒体互換形光ピックアップ装置に採用が可能である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 一面に少なくとも一つの階段形凸パターン部を備える第1遅延部材と、前記第1遅延部材と対向する面または反対の面に前記凸パターン部に対応するように形成された階段形凹パターン部を備え、かつ前記第1遅延部材と一体化した第2遅延部材とを備えて、前記第1及び第2遅延部材が所定の第1偏光の光に対して相異なる屈折率を有し、入射光の偏光によって選択的に位相差を発生させるように構成されたことを特徴とする収差補正素子。 【請求項2】 前記光の基準波長をλ0とし、この基準波長に対して前記第1及び第2遅延部材の屈折率を各々n0a、n0bとするとき、光軸方向に沿った階段形凹凸パターンのピッチはλ0/(n0a−n0b)の整数倍になるように設けられることを特徴とする請求項1に記載の収差補正素子。 【請求項3】 前記第1及び第2遅延部材は、屈折率異方性を有する物質で構成されたことを特徴とする請求項1に記載の収差補正素子。 【請求項4】 前記第1及び第2遅延部材は、前記第1偏光と直交する第2偏光の光に対しては概略同一な屈折率を有することを特徴とする請求項3に記載の収差補正素子。 【請求項5】 前記第1及び第2遅延部材は、光軸からの距離をhとし、その距離で入射面から光軸方向に沿った階段形凹凸パターンの高さをz(h)とし、変化した波長λ1における前記光に対する第1及び第2遅延部材の屈折率を各々n1a、n1bとすると、(n1a−n1b)・z(h)が前記光の波長変化(λ1−λ0)により光学系で生じる収差と反対の位相差値を有することを特徴とする請求項1ないし4中いずれか一に記載の収差補正素子。 【請求項6】 前記第1及び第2遅延部材は、各々光軸を中心に同心円状に相互対応するように形成された階段形凸パターン部と凹パターン部とを備えて、前記第1及び第2遅延部材を経由した波長λ1である光の位相差値が光軸からの距離によって増加または減少するように構成されたことを特徴とする請求項5に記載の収差補正素子。 【請求項7】 前記第2遅延部材は、複数の階段形凸パターン部を備え、前記第1遅延部材は前記階段形凹パターン部の各々に結合されるように設けられたことを特徴とする請求項5に記載の収差補正素子。 【請求項8】 高密度記録媒体に適合する相対的に短波長である第1偏光の第1光を出射する第1光源と、前記第1光源側から入射される第1光を集束させて記録媒体に光スポットを形成する対物レンズと、前記第1光源と対物レンズ間の光路上に配置されて、前記第1光源から出射された光の進行経路を変換する光路変換手段と、前記光路変換手段と対物レンズ間の光路上に配置されて、前記第1光源から出射される第1光の波長変化による色収差を補正する第1収差補正素子と、前記記録媒体から反射されて、前記対物レンズ及び光路変換手段を経由して入射される第1光を受光する光検出部とを含み、前記第1収差補正素子は、前記第1光に対して相異なる屈折率を有する第1及び第2遅延部材を備え、その第1及び第2遅延部材を経由した光の位相差値が前記第1光の波長変化に対して光軸からの距離によって増加または減少するようになって、第1光の波長変化により前記対物レンズで生じる色収差を補正するように構成されたことを特徴とする光ピックアップ装置。 【請求項9】 前記第1収差補正素子は、前記第1及び第2遅延部材が一体化して、前記第1遅延部材は光軸を中心に同心円状に形成された階段形凸パターン部、前記第2遅延部材は前記第1遅延部材と対向する面または反対の面に前記階段形凸パターン部に対応するように形成された階段形凹パターン部を備えて、第1及び第2遅延部材を経由した光の位相差値が光軸からの距離によって増加または減少するように構成されたことを特徴とする請求項8に記載の光ピックアップ装置。 【請求項10】 前記第1収差補正素子は、前記第1光の基準波長をλ0として、この基準波長に対して前記第1及び第2遅延部材の屈折率を各々n0a、n0bとするとき、光軸方向に沿った階段形凹凸パターンのピッチがλ0/(n0a−n0b)の整数倍になるように設けられることを特徴とする請求項9に記載の光ピックアップ装置。 【請求項11】 前記第1及び第2遅延部材は、光軸からの距離をhとし、その距離で入射面から光軸方向に沿った階段形凹凸パターンの高さをz(h)とし、変化した波長λ1における前記第1光に対する第1及び第2遅延部材の屈折率を各々n1a、n1bとすると、(n1a−n1b)・z(h)が前記第1光の波長変化(λ1−λ0)により生じる収差と反対の位相差値を有するように構成されることを特徴とする請求項9または10に記載の光ピックアップ装置。 【請求項12】 低密度記録媒体に適合する相対的に長波長であり前記第1光と直交する第2偏光の第2光を出射する第2光源をさらに備えて、前記光路変換手段及び光検出部は、前記第2光源から出射された第2光にも適用されるように設けられて、高密度記録媒体と低密度記録媒体とを互換採用できるように構成されたことを特徴とする請求項8に記載の光ピックアップ装置。 【請求項13】 前記光路変換手段と対物レンズ間の光路上に配置され、複数の階段形凸パターン部を備える第3遅延部材と、前記階段形凸パターン部の各々に結合されるように設けられた階段形凹パターン部を備える第4遅延部材とを含み、入射光の偏光によって選択的に位相差を発生させるように構成された第2収差補正素子をさらに備えて、前記第2光に対して前記対物レンズで生じる色収差及び/または前記低密度記録媒体の基板厚さによる球面収差を補正するように構成されたことを特徴とする請求項12に記載の光ピックアップ装置。 【請求項14】 前記第2収差補正素子は、前記第2光の基準波長をλ0′として、この基準波長に対して前記第3及び第4遅延部材の屈折率を各々n0a′、n0b′とするとき、光軸方向に沿った階段形凹凸パターンのピッチがλ0′/(n0a′−n0b′)の整数倍以外の値を有するように構成されることを特徴とする請求項13に記載の光ピックアップ装置。 【請求項15】 前記第3及び第4遅延部材は、光軸からの距離をhとし、その距離で入射面から光軸方向に沿った階段形凹凸パターンの高さをz(h)とし、変化した波長λ1′における前記第2光に対する第3及び第4遅延部材の屈折率を各々n1a′、n1b′とすると、(n1a′−n1b′)・z(h)が前記光の波長変化(λ1′−λ0′)により生じる収差と反対の位相差値を有するように構成されることを特徴とする請求項13または14に記載の光ピックアップ装置。 【請求項16】 前記第1及び第2遅延部材及び/または第3及び第4遅延部材は屈折率異方性を有する物質で構成されたことを特徴とする請求項9、10、13及び14中いずれか一に記載の光ピックアップ装置。 【請求項17】 前記第1及び第2遅延部材及び/または第3及び第4遅延部材は、第1偏光に直交する第2偏光の第2光及び/または前記第2偏光に直交する第1偏光の第1光に対して概略同一な屈折率を有することを特徴とする請求項16に記載の光ピックアップ装置。 【請求項18】 前記第1光は、青色光及び/または前記第2光は赤色光であり、前記高密度記録媒体は、DVD系の記録媒体より高密度高容量を有する記録媒体及び/または前記低密度記録媒体はDVD系の記録媒体であることを特徴とする請求項8ないし10、12ないし14中いずれか一に記載の光ピックアップ装置。 【請求項19】 前記第1光は、概略405nm波長の光及び/または前記第2光は概略650nm波長の光であることを特徴とする請求項18に記載の光ピックアップ装置。 【請求項20】 前記高密度記録媒体の基板厚さは0.6mm以下及び/または前記低密度記録媒体の基板厚さは概略0.6mmであることを特徴とする請求項18に記載の光ピックアップ装置。 【請求項21】 前記光路変換手段は、前記第1及び第2光源を相互直交するように配置できるように設けられて、前記第1及び第2光源が光軸整列されるように構成されたことを特徴とする請求項12に記載の光ピックアップ装置。 【請求項22】 前記第1及び第2光源は、相互近接するように位置決めされたことを特徴とする請求項12に記載の光ピックアップ装置。 【請求項23】 前記第1及び第2光源中1光源は光軸整列されて、他の光源は前記1光源に近接するように配置され、前記他の光源から出射された光のための前記第1または第2収差補正素子は前記他の光源の配置構造により生じるフィールド収差を補正するように設けられたことを特徴とする請求項12ないし14及び22中いずれか一に記載の光ピックアップ装置。 【請求項24】 前記光路変換手段と光検出部間の光路上に前記他の光源の配置構造により記録媒体から反射されて、第1及び/または第2収差補正素子を経由して光検出部に向かう光に生じるフィールド収差を補正するホログラム素子をさらに備えることを特徴とする請求項23に記載の光ピックアップ装置。 【請求項25】 前記第1及び/または第2収差補正素子は、その第2及び/または第4遅延部材が対応する第1及び/または第3遅延部材の内側または少なくとも1外側に複数個の部分でなり、相互隣接した第2及び/または第4遅延部材の部分は前記第1及び/または第2光に対して相異なる屈折率を有するように構成されることを特徴とする請求項9ないし14及び22中いずれか一に記載の光ピックアップ装置。 【請求項26】 前記第2または第4遅延部材の厚さをd、基準波長から変化した波長における前記第1または第2光に対する光軸から距離hに位置決めされた第2または第4遅延部材部分の屈折率をn1b(h)、前記第1または第2光に対する第1または第3遅延部材の屈折率をn1aとするとき、前記第1または第2収差補正素子は、(n1a−n1b(h))・dが前記第1または第2光の波長変化により生じる収差と反対の位相差値を有するように設けられることを特徴とする請求項25に記載の光ピックアップ装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は収差補正素子及びこれを採り入れて、高密度記録媒体のための記録再生モード転換時光源の出力変動によって対物レンズで生じる色収差を補正でき、高密度記録媒体とこの記録媒体より相対的に低密度であるDVD(Digital Versatile Disk)系の記録媒体を互換採用できるように構成された光ピックアップ装置に関する。 【0002】 【従来の技術】光記録再生器機で記録容量は、光ピックアップ装置の対物レンズにより光ディスクに形成される光スポットの大きさにより決定される。一般に光スポットの大きさ(S)は波長(λ)に比例して、開口数(NA、Numerical Aperture)に反比例する。 【0003】したがって、現在開発されている高密度用光ピックアップ装置は、光ディスクに結ばれる光スポットの大きさをより縮め、従来のCDやDVD系の光ディスクから得られる情報記録密度に比べて高い情報記録密度を得ることができるように、青色光を出射する光源及び0.6以上の開口数を有する対物レンズを採り入れる見込みである。 【0004】ところで、一般に光ピックアップ装置で対物レンズの材料として用いるガラス及びプラスチックのような光学材料は650nmよりも短い波長帯域で非常に激しい屈折率変化を示すので、このような短波長領域では小さい波長変化に対しても大きい色収差が生じる。 【0005】光記録再生器機では再生と記録時用いる光のパワーが異なるが、このようなパワー変化に対して光源から出射される光には基準波長に対して±2nm程度の波長変化が生じる。通常光源の出力を高めるとその光源から出射される光の波長は長くなる。それゆえ、青色光を用いる高密度用光ピックアップ装置の場合には基準波長に対して設計された対物レンズで記録再生モード変換時波長変化による色収差が大きく生じる。 【0006】このような色収差は、対物レンズのデフォーカス(defocus)により補正が可能ではあるが、アクチュエータで対物レンズを駆動して波長変動に追従することに相対的に長い時間がかかるので、再生と記録を繰り返す時、通常的な光ピックアップ装置ではこの時間中再生及び記録信号の品質が悪くなるようになる。 【0007】したがって、高密度用光ピックアップ装置は、記録と再生モード転換時に光源の出力変化によって光の波長が変わっても色収差を効果的に低減できる光学系を必要とする。また、前記のような高密度用光ピックアップ装置は既存のDVDに対する互換性を必要とするが、一回記録用及び多層DVDの場合短波長光源に対して反射率が顕著に落ちるので、赤色光源の採用が必須である。 【0008】従来の屈折/回折一体型対物レンズを採り入れた光ピックアップ装置を示した図1を参照すると、屈折/回折一体型対物レンズ9は半導体レーザー1から出射されてコリメータレンズ3で平行光に変わった次にビームスプリッター5で反射された光を光ディスク10の情報記録面上に集束させる。この屈折/回折一体型対物レンズ9は光入射面と出射面が非球面状である非球面レンズであって、その非球面上に回折パターンが各々一体に形成されて、屈折形レンズと回折形レンズとが一体化した構成を有する。 【0009】前記屈折/回折一体型対物レンズ9は、半導体レーザー1から出射される光の中心波長λ1、最短波長λ2及び最長波長λ3における屈折率を各々n1、n2、n3、屈折形レンズと回折形レンズのアッベ数(Abbe's Number)は各々V=(n2−1)/(n1−n3)、VHOE=λ2(λ1−λ3)とするとき、(1+VHOE/V)(n2−1)>0.572が成立するようになっている。 【0010】したがって、前記のような従来の屈折/回折一体型対物レンズ9は0.7以上の開口数を有し、半導体レーザーから出射される光の波長変化による色収差を無くすことができる。 【0011】ここで、参照符号7a、7bは、光ディスク10の再生時に光ディスク10のスキュー(skew)により生じたコマ収差を補正するために、凹凸形態で配置された第1及び第2スキュープレートである。この第1及び第2スキュープレート7a、7bは相互逆方向に移動して反対のコマ収差を発生させることによって光ディスク10のスキューにより生じたコマ収差を補正する。参照符号6、11、13は各々1/4波長板、光検出レンズ及び光検出器である。 【0012】ところで、前記のような屈折/回折一体型対物レンズ9を採り入れた光ピックアップ装置は、回折素子の特性上光効率が低くて記録に必要な十分な光出力を得るのがむずかしい。 【0013】また、前記のような従来の屈折/回折一体型対物レンズ9は、設計波長から大きく外れた波長を有する光に対してはその効率が低くて相異なる二波長の光を用いる互換形光ピックアップ装置には採用が困難である。 【0014】 【発明が解決しようとする課題】本発明は前記したような点に鑑みて案出されたことであり、入射光の偏光によって選択的に位相差を誘発させる構造を有し光効率が高くて、相異なる二波長の光を用いる光ピックアップ装置に採用が可能な収差補正素子を提供することにその第1目的がある。 【0015】また、高密度記録媒体のための記録再生モード変換時短波長光の波長変化により生じる色収差補正が可能に設計された収差補正素子を採り入れて高い光効率を得ることができ、相異なる二波長の光を用いて低密度記録媒体を互換採用できるように構成された光ピックアップ装置を提供することにその第2目的がある。 【0016】 【課題を解決するための手段】前記第1目的を達成するための本発明による収差補正素子は、一面に少なくとも一つの階段形凸パターン部を備える第1遅延部材と、前記第1遅延部材と対向する面または反対の面に前記凸パターン部に対応するように形成された階段形凹パターン部を備え、前記第1遅延部材と一体化した第2遅延部材とを備えて、前記第1及び第2遅延部材が所定の第1偏光の光に対して相異なる屈折率を有し、入射光の偏光によって選択的に位相差を発生させるように構成されたことを特徴とする。 【0017】ここで、前記光の基準波長がλ0、この基準波長に対して前記第1及び第2遅延部材の屈折率を各々n0a、n0bとするとき、光軸方向に沿った階段形凹凸パターンのピッチはλ0/(n0a−n0b)の整数倍になるように設けられたことが望ましい。 【0018】また、前記第1及び第2遅延部材は、屈折率異方性を有する物質でなって、前記第1偏光と直交する第2偏光の光に対しては概略同一な屈折率を有することが望ましい。 【0019】本発明の1特徴によると、前記第1及び第2遅延部材は、各々光軸を中心に同心円状に相互対応するように形成された階段形凸パターン部と凹パターン部を備えて、前記第1及び第2遅延部材を経由した光の位相差値が光軸からの距離によって増加または減少するように設けられる。 【0020】本発明の他の特徴によると、前記第2遅延部材は複数の階段形凸パターン部を備え、前記第1遅延部材は前記階段形凹パターン部の各々に結合されるように設けられる。 【0021】前記第2目的を達成するための本発明による光ピックアップ装置は、高密度記録媒体に適合な相対的に短波長である第1偏光の第1光を出射する第1光源と、前記第1光源側から入射される第1光を集束させて記録媒体に光スポットを形成する対物レンズと、前記第1光源と対物レンズ間の光路上に配置されて、前記第1光源から出射された光の進行経路を変換する光路変換手段と、前記光路変換手段と対物レンズ間の光路上に配置されて、前記第1光源から出射される第1光の波長変化による色収差を補正する第1収差補正素子と、記録媒体から反射されて、前記対物レンズ及び光路変換手段を経由して入射される第1光を受光する光検出部とを含み、前記第1収差補正素子は、前記第1光に対して相異なる屈折率を有する第1及び第2遅延部材を備え、その第1及び第2遅延部材を経由した光の位相差値が前記第1光の波長変化に対して光軸からの距離によって増加または減少するようになって、第1光の波長変動により前記対物レンズで生じる色収差を補正するように構成されたことを特徴とする。 【0022】前記第1収差補正素子は、前記第1及び第2遅延部材が一体化して、前記第1遅延部材は光軸を中心に同心円状に形成された階段形凸パターン部、前記第2遅延部材は前記第1遅延部材と対向する面または反対の面に前記階段形凸パターン部に対応するように形成された階段形凹パターン部を備えて、第1及び第2遅延部材を経由した光の位相差値が光軸からの距離によって増加または減少するように設けられて、前記第1光の基準波長をλ0として、この基準波長に対して前記第1及び第2遅延部材の屈折率を各々n0a、n0bとするとき、光軸方向に沿った階段形凹凸パターンのピッチがλ0/(n0a−n0b)の整数倍になるように設けられたことが望ましい。 【0023】一方、本発明による光ピックアップ装置は、低密度記録媒体に適合する相対的に長波長であり前記第1光と直交する第2偏光の第2光を出射する第2光源をさらに備えて、前記光路変換手段及び光検出部は前記第2光源から出射された第2光に適用されるように設けられて、高密度記録媒体と低密度記録媒体を互換採用できるように用意できる。 【0024】この時、前記光路変換手段と対物レンズ間の光路上に配置され、複数の階段形凸パターン部を備える第3遅延部材と、前記階段形凸パターン部の各々に結合されるように設けられた階段形凹パターン部を備える第4遅延部材を含み、入射光の偏光によって選択的に位相差を発生させるように構成された第2収差補正素子をさらに備えて、前記第2光に対して前記対物レンズで生じる色収差及び/または前記低密度記録媒体の基板厚さによる球面収差を補正するように構成されることがより望ましい。 【0025】ここで、前記第1光は青色光、前記第2光は赤色光であり、前記高密度記録媒体はDVD系の記録媒体より高密度高容量を有する記録媒体、前記低密度記録媒体はDVD系の記録媒体であることが望ましい。 【0026】また、前記高密度記録媒体の基板厚さは0.6mm以下及び/または前記低密度記録媒体の基板厚さは概略0.6mmであることが望ましい。 【0027】ここで、前記第1及び第2光源を相互直交するように配置できるように設けられて、前記第1及び第2光源は光軸整列されるようになることができる。 【0028】また、前記第1及び第2光源は、相互近接するように位置する場合もある。このように、前記第1及び第2光源中1光源は光軸整列されて、他の光源は前記1光源に近接するように配置され、前記他の光源から出射された光のための前記第1または第2収差補正素子は前記他の光源の配置構造により生じるフィールド収差を補正するように設けられたことが望ましい。また、前記光路変換手段と光検出部間の光路上に前記他の光源の配置構造により記録媒体から反射されて、第1及び/または第2収差補正素子を経由して光検出部に向かう光に生じるフィールド収差を補正するホログラム素子をさらに備えることが望ましい。 【0029】 【発明の実施の形態】以下、添付した図面を参照しながら本発明をより詳細に説明する。図2を参照すると、本発明の一実施形態による収差補正素子は、所定の第1偏光の光に対して相異なる屈折率を有する第1及び第2遅延部材31、35が同心円形態の階段形凹凸構造に組合わせた一体化構造を有する。すなわち、前記第1遅延部材31はその一面に光軸を中心に同心円状で形成された階段形凸パターン部を備える。そして、前記第2遅延部材35は第1遅延部材31と対向する面または反対の面に前記凸パターン部に対応するように形成された階段形凹パターン部を備える。図2は第1及び第2遅延部材31、35の相互対向する面に凸パターン部と凹パターン部が形成された例を示している。 【0030】前記第1及び第2遅延部材31、35は、入射される光の偏光によって選択的に位相差変化を起こすように所定の第1偏光の光に対しては相異なる屈折率、前記第1偏光と直交する第2偏光の光に対しては概略同一な屈折率を有することが望ましい。 【0031】前記第1及び第2遅延部材31、35の前記のような偏光による屈折率特性は、前記第1及び第2遅延部材31、35を屈折率異方性物質で形成すると同時に、その屈折率異方性物質の光学軸(optic axis)を例えば、第1遅延部材31は入射光の偏光によってその屈折率が変わって第1及び第2偏光の光に対して相異なる屈折率を有し、第2遅延部材35は入射光の偏光に関係なく同一な屈折率を有するように配置することによって得ることができる。この時、前記第1及び第2遅延部材31、35は同一な屈折率異方性物質で構成されることが望ましい。この場合、前記第1遅延部材31は入射光の偏光によって常屈折率(ordinary refractive index)または異常屈折率(extraordinary refractive index)を有し、第2遅延部材35は入射光の偏光に関係なく常屈折率を有するように構成された光学軸配置を有する。ここで、屈折率異方性物質は異常屈折率が常屈折率より大きいポジティブタイプとその反対であるネガティブタイプとがある。 【0032】前記のような本発明の一実施形態による収差補正素子は、基準波長がλ0である第1偏光の光に対して前記第1及び第2遅延部材31、35の屈折率を各々n0a、n0bとするとき、その階段形凹凸構造の光軸方向に沿ったピッチ(d1)がλ0/(n0a−n0b)の整数倍になるように設けられる。 【0033】したがって、前記のような構造を有する本発明の一実施形態による収差補正素子によると、光軸からの距離をh、その距離で入射面から光軸方向に沿った階段部分の高さをz(h)、第1偏光の光の波長がλ1に変化してその波長λ1における前記第1及び第2遅延部材31、35の屈折率を各々n1a、n1bとするとき、位相差値((n1a−n1b)・z(h))は前記波長変化(λ1−λ0)に対して光軸からの距離によって不連続的に増加または減少する。 【0034】前記したような本発明の一実施形態による収差補正素子は、相対的に微少な波長変動に対して集束レンズ(例えば、後述する光ピックアップ装置の対物レンズ)から生じる色収差を補正することに適合する構造である。すなわち、相対的に微少な波長変動に対して所定の集束レンズ等から生じる色収差量は光軸に対して対称的に光軸から遠ざかるほど増加または減少する。しかし、図2に図示されたように、光軸を中心に同心円状に配置された階段形凹凸構造を有する本発明の一実施形態による収差補正素子によると、第1偏光を有する光の波長変化によってこの光を集束する集束レンズで生じる色収差を補正できる。 【0035】例えば、第1遅延部材31が光の入射する側、第2遅延部材35が光の出射する側に位置する図2の構造で、前記第1偏光の光に対して第1遅延部材31が第2遅延部材35より大きい屈折率を有すれば、基準波長から変化した所定波長を有する平面波面の第1偏光の平行光が本発明の一実施形態による収差補正素子に入射される時、それを通過した光は収差補正素子側にふくらんだ形態の波面s1を有する。このような波面s1は前記構造の収差補正素子の光軸から遠い位置を経由した光であるほどその位相遅延量が小さいために形成される。 【0036】反対に、図2の構造で第1偏光の光に対して第2遅延部材35が第1遅延部材31より大きい屈折率を有すれば、入射される平面波面の第1偏光の平行光の波長変化により、収差補正素子を経由した光は前記波面s1と反対にふくらんだ形態の波面s2を有する。 【0037】したがって、図2を参照しながら説明したように、同心円状の階段形凹凸構造を有する本発明の一実施形態による収差補正素子を適切に設計して光の微少な波長変化が生じるシステムに採用すると、例えば、この収差補正素子は入射される第1偏光の光を微少な波長変化により集束レンズで生じる色収差と反対の方向に対応する波面を有する光に変えるので、色収差を補正できる。 【0038】この時、収差補正素子を通過する光の波面は階段部分の個数が増えるほど曲線に近づいて、各階段部分の幅と波長変化による第1及び第2遅延部材31、35の屈折率変化によって曲線の傾斜が変わるので、要求される色収差の補正正確度程度に対応するように第1及び第2遅延部材31、35の物質選択、階段形構造の各階段部分の幅及び個数を最適化すると、色収差を効果的に除去できる。 【0039】一方、前記したような本発明の一実施形態による収差補正素子の第1及び第2遅延部材31、35が前記第1偏光に直交する第2偏光の光に対しては同一な屈折率を有するように同一な屈折率異方性物質で形成されると、この収差補正素子は第1偏光の光に対しては波長変化によって波面変化を起こすと同時に、第2偏光の光に対しては波長変化に関係なく波面変化を起こさないようになり、後述するように、2波長の光を用いる光ピックアップ装置に採用できる。この時、平面波面の第1偏光の平行光は前記第1及び第2遅延部材31、35がポジティブタイプであれば図2のs1のような波面を有する光に変わり、第1及び第2遅延部材31、35がネガティブタイプであれば図2のs2のような波面を有する光に変わる。 【0040】以上では本発明による収差補正素子が図2に図示されたような構造を有する場合を例を挙げて説明したが、これに限らず、後述する光ピックアップ装置に採り入れる場合のようにその使用目的によって本発明の技術的思想の範囲内で多様に変形できる。 【0041】例えば、本発明による収差補正素子は、図3に図示するように、波長が大きく異なる2個の光(例えば、青色光と赤色光)を用いるシステムで、設計波長と大きく異なる波長の光使用時に所定の集束レンズで生じる色収差などを補正することに適合するように、複数の階段形凹凸構造を有する場合もある。図3を参照すると、本発明の他の実施形態による収差補正素子は光軸に対して対称に凸パターン部を有する一対の第3遅延部材41と、前記一対の第3遅延部材が光軸に対称に結合されるように凹パターン部を有する第4遅延部材45とを備える。ここで、第3及び第4遅延部材41、45は第1及び第2遅延部材31、35と実質的に同一な物質的特性を有する。 【0042】一方、集束レンズが青色光に適合するように設計された場合、赤色光が入射されると、前記集束レンズでは色収差が生じ、また後述する光ピックアップ装置と同じようにフォーマットが相異なる記録媒体を互換採用するシステムではその記録媒体の厚さ差による球面収差が生じる。したがって、相対的に厚い記録媒体の記録面に集束される赤色光は色収差及び/または球面収差により、概略双峰状の収差を有する。 【0043】しかし、図3に図示したように、複数の階段形凹凸構造を有し、入射される平行光p2に対して前記した色収差及び/または球面収差と反対の波面変化を起こすように設けられた本発明による収差補正素子を採用すると、概略双峰状に生じる色収差及び/または球面収差などを補正できる。 【0044】この時、入射される平行光(p2)の基準波長をλ0′、この平行光(p2)に対する第3及び第4遅延部材41、45の屈折率を各々n0a′、n0b′とするとき、第3及び第4遅延部材41、45の複数の階段形凹凸構造のピッチd2はλ0′/(n0a′−n0b′)の整数倍以外の値を有して初めて入射された平行光p2を所定波面s3またはs4を有する光に変えることができる。ここで、前記平行光p2は前記第3遅延部材41が第4遅延部材45より大きい屈折率を有すれば波面s3を有する光に変わり、第3遅延部材41が第4遅延部材45より小さい屈折率を有すれば波面s4を有する光に変わる。 【0045】また他の例として、本発明による収差補正素子は図4に図示されたように、相異なる屈折率を有する第5及び第6遅延部材51、55を備え、前記第6遅延部材55が第5遅延部材51の内側または少なくとも1外側に要求される位相差を発生させるように相異なる屈折率を有する複数個の部分で構成された構造を有する場合もある。本実施形態において、相互隣接した複数の第6遅延部材55は入射光に対して相異なる屈折率を有する。第6遅延部材55の厚さは一定なので、その第6遅延部材55の厚さをdとするとき、第1及び第2遅延部材31、35の場合と比較する時、z(h)値は前記dと同じくなる。したがって、前述した実施形態の第1及び第2遅延部材31、35の場合と同様に、図4に図示された収差補正素子は、基準波長λ0から変化した波長λ1における光軸から距離hにある第6遅延部材55の屈折率をn1b(h)、第5遅延部材51の屈折率をn1aとするとき、((n1a−n1b(h))・d)が例えば、入射される光の波長変化により生じる色収差と反対の位相差値を有するように形成される。図4は入射光の波長変化に対して図2と同様の波面変化を起こすように、第6遅延部材55の各部分が図2を参照しながら説明した階段形凹凸構造の各階段に対応する幅及び位相差を有するように設けられた場合を例示したことである。図4で第6遅延部材55の各部分は図3に図示された収差補正素子と同様の波面変化を起こすように変形される場合もある。 【0046】以上のような本発明による収差補正素子は、色収差補正のみならず、多様な種類の収差、例えば光ピックアップ装置で相異なるフォーマットの記録媒体を互換採用する時に生じる球面収差などを補正するように適切な変更が可能である。 【0047】図5は、本発明による収差補正素子を採り入れた光ピックアップ装置の一実施形態を概略的に示した光学的構成図である。 【0048】図面を参照すると、本発明の一実施形態による光ピックアップ装置は、相対的に短波長である第1光101aを出射する第1光源101と、前記第1光源101側から入射される第1光101aを集束させて記録媒体100上に光スポットを形成する対物レンズ107と、前記第1光源101から出射された第1光101aの進行経路を変換する光路変換手段103と、前記光路変換手段103と対物レンズ107間の光路上に配置されて前記第1光源101から出射された第1光101aの波長変化による色収差を補正する第1収差補正素子130と、記録媒体100から反射されて前記対物レンズ107及び光路変換手段103を経由して入射される第1光101aを受光する光検出器110を含んで構成される。 【0049】前記第1光源101は、相対的に短波長である第1光101a例えば、波長が概略405nmである青色光を出射する半導体レーザーを備える。したがって、前記第1光源101では特定方向に主に偏光されている第1光101aが出射される。 【0050】前記対物レンズ107は、記録及び再生モード中いずれか一モード時に前記第1光源101から出射される前記第1光101aの波長に対して設計されることが望ましい。 【0051】前記光路変換手段103は、第1光源101と対物レンズ107間の光路上に配置されて、第1光源101から出射された第1光101aを記録媒体100に向けるようにして、かつ記録媒体100から反射された第1光101aを光検出器110に向けるように入射光の進行経路を変換する。前記光路変換手段103としては図5のようなプリズム形ビームスプリッターを備えたり、プレート形ビームスプリッター、偏光ビームスプリッターと前記第1光源101から出射された光波長に対する1/4波長板を備える場合もある。 【0052】一方、前記第1光源101と対物レンズ107間の光路上には前記第1光源101から出射された光を平行光に変えて対物レンズ107に入射されるようにするコリメータレンズ105をさらに備えることが望ましい。また、前記光路変換手段103と光検出器110間の光路上にはセンシングレンズ109をさらに備えることが望ましい。 【0053】以上の光学素子は、DVD系の記録媒体より高密度であるいわゆる、HD−DVD(High−Definition DVD)系の高密度記録媒体100aに適合して設けられる。 【0054】この時、対物レンズ107をはじめとする全体光学系が、再生モード時第1光源101から出射される第1光101aの波長例えば、405nmに対して設計されると、記録モード時には光出力の増加によって第1光101aの波長が例えば、406nmへと相対的に長くなり対物レンズ107では色収差が生じる。 【0055】すなわち、再生モード時第1光101aの波長が405nmであり、対物レンズ107がこの波長に対して設計された場合、再生モード時には図6(A)で示したように対物レンズ107を経由した第1光101aに色収差が生じないが、記録モード時には図6(B)に示したように、対物レンズ107を経由した第1光101aに色収差が生じる。 【0056】このように高密度記録媒体100aの記録と再生モード変換時第1光源101から出射される第1光101aの微少な波長変化により生じる色収差は光路変換手段103と対物レンズ107間に配置された本発明による第1収差補正素子130により補正される。 【0057】高密度記録媒体100aの記録と再生モード変換時第1光101aの波長は相対的に微少な範囲すなわち、概略±2nm範囲内で変わるので、前記第1収差補正素子130としては図2を参照しながら説明したような同心円状の階段形凹凸構造を有する収差補正素子を備えることが望ましい。この時、前記第1収差補正素子130の階段形凹凸構造は、例えばp偏光であり波長が405nmである第1光101aに対して第1及び第2遅延部材31、35の屈折率を各々n10a、n10bとするとき、405nm/(n10a−n10b)の整数倍に該当する光軸方向に沿ったピッチを有する。また、前記第1光101aの波長が例えば、406nmに変動して対物レンズ107で図6(B)と同じ色収差が生じる場合、前記第1収差補正素子130は、406nm波長で第1光101aに対する第1及び第2遅延部材31、35の屈折率を各々n11a、n11bとするとき、(n11a−n11b)・z(h)が図6(B)の色収差と反対の位相差値を有するように形成される。 【0058】したがって、記録モード時第1光101aの微少な波長変動により第1収差補正素子130で生じた波面変化は対物レンズ107で生じた色収差と相互差動されるので、色収差が消去される。 【0059】代案として、前記第1収差補正素子130としては図4に図示されたような構造の収差補正素子を備える場合もある。 【0060】一方、本発明による光ピックアップ装置は、図7に図示されたように、低密度記録媒体100bに適合する相対的に長波長である第2光102aを出射する第2光源102をさらに備えて、これに適合する構造の光路変換手段203を備えて、高密度記録媒体100aより相対的に低密度である低密度記録媒体100bを互換採用できるように設ける場合もある。この時、対物レンズ107及び光検出器110は前記第1光源101から出射された第1光101aと前記第2光源102から出射された第2光102aとに共通的に適用されるように変形できる。ここで、図5と同一参照符号は実質的に同一機能をする同一部材を示す。 【0061】前記低密度記録媒体100bはDVD系の記録媒体であり、その基板厚さは概略0.6mmである。前記高密度記録媒体100aは現在開発中にあり、その基板厚さが0.6mm以下に決定される展望である。 【0062】前記第2光源102としては第1光源101と同様に半導体レーザーを備え、それから出射される例えば、波長が概略650nmである第2光102aの主偏光方向が前記第1光源101から出射される第1光101aの主偏光方向と直交するように配置して、この第2光102aに対しては第1収差補正素子130で波面変化が生じないように構成されることが望ましい。半導体レーザーは概略1方向に主に偏光されたレーザー光を出射するので、第1及び第2光源101、102として半導体レーザーを採用すると、その配置を適切にすることにより第1及び第2光101a、102aの主偏光方向が相互直交するようにすることができる。 【0063】ここで、第2光102aに対して第1収差補正素子130で波面変化が生じないようにするためには、第1収差補正素子130の第1及び第2遅延部材31、35は例えば、s偏光の第2光102aに対して同一な屈折率を有するように用意すべきである。これは、前記第1収差補正素子130の第1及び第2遅延部材31、35を同一な屈折率異方性物質で形成して、第1光101aに対しては相異なる屈折率を有し、第2光102aに対しては同一の屈折率を有するように第1及び第2遅延部材31、35の光学軸を配置すればよい。したがって、第1光101aはその波長変化によって前記第1収差補正素子130によりその波面が変化するが、第2光102aは第1収差補正素子130により波面変化を全く被らない。 【0064】前記光路変換手段203は、第1及び第2光源101、102と対物レンズ107間の光路上に配置されて第1及び第2光源101、102から出射された第1及び第2光101a、102aの進行経路を変換する。図7は、前記第1及び第2光源101、102をすべて光軸上に配列できるように、前記光路変換手段203に第1及び第2光源101、102から出射された第1及び第2光101a、102aが各々透過または反射させ記録媒体100に向けるようにする第1及び第2ビームスプリッター203a、203bを備えた例を示している。前記第1ビームスプリッター203aは第1光源101側から入射された第1光101a中一部光量を透過させて記録媒体100に向けるようにする。第2ビームスプリッター203bは第2光源102側から入射された第2光102a中一部光量を反射させ記録媒体100に向けるようにする。この場合、記録媒体100から反射された第1及び第2光101a、102aは第2ビームスプリッター203bを透過して第1ビームスプリッター203aで反射されて光検出器110に向かう。図7は、前記第1及び第2ビームスプリッター203a、203bとして立方形ビームスプリッターを備えた例を図示したが、これに限らず、プレート形またはプリズム形ビームスプリッターを備えることも可能である。 【0065】一方、前記対物レンズ107が例えば、波長が405nmである第1光101aに対して設計されているので、第2光102aで低密度記録媒体100b記録再生時には前記対物レンズ107で生じる色収差及び/または低密度記録媒体100bと高密度記録媒体100aの基板厚さ差による球面収差により、図8に図示されたような収差が生じる。 【0066】したがって、本実施形態による光ピックアップ装置は、第2光102aに対して前記した色収差及び/または球面収差を補正するように、光路変換手段203と対物レンズ107間の光路上に第2収差補正素子230をさらに備えることが望ましい。 【0067】この第2収差補正素子230は、第1光101aに対しては波面変化を起こさず、第2光102aに対しては前記した色収差及び/または球面収差と反対の方向に位相差を発生させて前記した収差を相殺する波面を形成するように設けられることが望ましい。 【0068】前記第2収差補正素子230としては図3を参照しながら説明したような複数の階段形凹凸構造に構成された収差補正素子を具備できる。すなわち、第2収差補正素子230は第4遅延部材45に複数の第3遅延部材41が結合されて構成された構造を有する。この時、前記第3及び第4遅延部材41、45は例えば、s偏光の第2光102aに対しては相異なる屈折率を有して、p偏光の第1光101aに対しては同一な屈折率を有するように、同一な屈折率異方性物質で構成されることが望ましい。また、前記第2収差補正素子230が前記第2光102aに対して前記した収差と反対の波面を形成するように、第3及び第4遅延部材41、45の屈折率を各々n20a、n20bとするとき、その階段形凹凸構造の光軸方向に沿ったピッチは650nm/(n20a−n20b)の整数倍以外のある値を有する。 【0069】したがって、例えば、第2光102aに対して図8に図示されたような前記した色収差及び/または球面収差が生じる場合、第2収差補正素子230の第3及び第4遅延部材41、45をネガティブタイプの同一な屈折率異方性物質で形成したり、第3及び第4遅延部材41、45をポジティブタイプの同一な屈折率異方性物質で形成すると同時に第3及び第4遅延部材41、45の配置を反対にすると、入射される光を前記色収差及び/または球面収差と反対の波面を有する光に変えることができるので、前記色収差及び/または球面収差などを補正できる。 【0070】代案として、前記第2収差補正素子230としては図4に図示された収差補正素子を前記第2収差補正素子230に対応するように変形した構造の収差補正素子を備える場合もある。 【0071】したがって、前記のような第2収差補正素子230を利用すると、例えば、青色波長領域の第1光101aに対して設計された対物レンズ107で赤色波長領域の第2光102aを集束する時生じる色収差及び/または高密度記録媒体100aと低密度記録媒体100bの基板厚さ差による球面収差を補正できる。もちろん、高密度記録媒体100aと低密度記録媒体100bが同一基板厚さであれば、前記第2収差補正素子230は前記対物レンズ107で第2光102aを集束する時生じる色収差のみ補正するように設計される。 【0072】一方、本実施形態において、コリメータレンズ205は、前記第1及び第2光101a、102a間の大きい波長差による色収差を補正してそれを通過した第1及び第2光101a、102aがすべて概略的に平行光になるように、ポジティブパワーを有するレンズとネガティブパワーを有するレンズとが結合された構造を有することが望ましい。このコリメータレンズ205は第1及び/または第2収差補正素子130、230に平行光を入射させることができるように配置される。 【0073】センシングレンズ209は、光検出器110で見る良好な信号の検出が可能に、記録媒体100から反射されて第1及び第2収差補正素子130、230を経由して、光検出器110側に入射される第1及び第2光101a、102a間の大きい波長差による色収差を補正するように設けられることが望ましい。 【0074】前記したような本発明の他の実施形態による光ピックアップ装置で、第1及び第2収差補正素子130、230は図9(A)ないし図9(C)から分かるように選択的に入射される平行光の波面を変化させて要求される収差補正機能を遂行する。図9(A)ないし図9(C)は第2収差補正素子230に入射される第1及び第2光101a、102aが平行光の場合に対して図示したものである。ここで、対物レンズ107は、高密度記録媒体100aの再生モード時に第1光源101から出射される例えば、波長が405nmである第1光101aに対して設計されたことを仮定している。 【0075】図9(A)を参照すると、高密度記録媒体100aの再生モード時に前記第1光源101から出射された例えば、p偏光の第1光101aは波面変化なしに第2収差補正素子230と第1収差補正素子130を順に通過する。 【0076】図9(B)を参照すると、高密度記録媒体100aの記録モード時には、第1光源101では波長が406nmに変化したp偏光の第1光101aが出射されるが、この第1光101aは第2収差補正素子230を波面変化なしに通過した後に第1収差補正素子130を通過しながらその波長変化に対応して波面が変わる。この時、第1光101aの第1収差補正素子130を経由した後の波面は図6(B)に図示された収差と反対である。したがって、高密度記録媒体100aの記録モード時図6(B)と同じく生じる色収差を補正できる。 【0077】図9(C)を参照すると、低密度記録媒体100bの記録及び再生モード時には、第2光源102で例えば、波長が650nmであるs偏光の第2光102aが出射される。この第2光102aは第2収差補正素子230を通過しながら、この第2光102aに対して対物レンズ107で生じる色収差及び/または前記高密度記録媒体100aに対する低密度記録媒体100bの基板厚さ差による球面収差と反対に構成された波面を有する。それ以後、この第2光102aは第1収差補正素子130を波面変化なく通過する。この時、前記第2光102aの第1及び第2収差補正素子130、230を経由した後の波面は図8に図示された収差と反対になる。したがって、低密度記録媒体100bの記録再生時に図8に図示されたように生じる収差を補正できる。 【0078】図10は、本発明のさらに他の実施形態による光ピックアップ装置を概略的に示したものであり、第1及び第2光源101、102が相互近接するように位置決めされた点にその特徴がある。ここで、図5及び図7と同一参照符号は実質上同一機能をする部材を示す。 【0079】図10を参照すると、前記第1光源101は光軸整列されて、第2光源102は第1光源101に近接するように配置される。この時、第2光源102から出射された第2光102aは光軸に対して若干チルトしている。これにより、低密度記録媒体100bの記録/再生時、第2光102aには前記した色収差及び/または球面収差のみならず、図11に図示されたようにチルトによるフィールド収差がさらに生じる。 【0080】したがって、第1及び第2光源101、102が図10に図示したように配置された場合、第2収差補正素子230は第2光102aのチルトによる収差を補正するための構造をさらに含んで、チルトによるフィールド収差を補正するように設けられることが望ましい。 【0081】一方、低密度記録媒体100bで反射されて第1及び第2収差補正素子130、230を経由して光検出器110側に向かう第2光102aには再び前記フィールド収差が含まれるので、図10に図示したように、光路変換手段203と光検出器110間に第2光102aに対してフィールド収差成分を取り除くように構成されたホログラム素子308をさらに備えることがより望ましい。 【0082】ここで、第1光源101が光軸整列される代わりに第2光源102が光軸整列されて、第1光源101が第2光源102に近接配置された場合には、前記と反対に第1収差補正素子130に第1光101aが光軸に対してチルトして生じるフィールド収差成分を補正するための構造を追加する。また、この場合、前記ホログラム素子308は第1光101aに対してフィールド収差成分を取り除くように設けられる。 【0083】以上では図7ないし図10を参照しながら、第1収差補正素子130が対物レンズ107側に位置する場合に対して説明したが、第2収差補正素子230が対物レンズ107側に位置する場合にも結果的な波面変化は同一である。 【0084】 【発明の効果】前記したような本発明による収差補正素子は、入射光の偏光によって選択的にそれを経由する光の位相差が変わるように構成された構造を有する。したがって、光利用効率が非常に高い。 【0085】特に、前記収差補正素子を経由した光の位相差値が波長変化に対して光軸からの距離によって増加または減少するようになる構造に前記収差補正素子を形成して高密度記録媒体のための光ピックアップ装置に採用すると、高密度記録媒体のための記録再生モード変換時、短波長光の微少な波長変化による色収差を補正しながらも、高い光効率を得ることができる。 【0086】また、本発明による収差補正素子は、入射光の偏光によって選択的にそれを経由する光に位相差を発生させるので、相互直交する相異なる二波長の光を用いる高密度記録媒体と低密度記録媒体互換形光ピックアップ装置に採用が可能である。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】390019839 【氏名又は名称】三星電子株式会社
|
| 【出願日】 |
平成13年4月27日(2001.4.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100064908 【弁理士】 【氏名又は名称】志賀 正武 (外1名)
|
| 【公開番号】 |
特開2002−56560(P2002−56560A) |
| 【公開日】 |
平成14年2月22日(2002.2.22) |
| 【出願番号】 |
特願2001−133109(P2001−133109) |
|