| 【発明の名称】 |
材料を磁性状態に変換させる方法及び磁気記録媒体の製造方法及び記録媒体 |
| 【発明者】 |
【氏名】エス.エヌ ピラマナヤガム
【氏名】ジアンピング ウオン
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| 【要約】 |
【課題】パターン化磁気記録媒体の製造において、非磁性材料を磁性状態に変換させるための方法を提供する。
【解決手段】磁気記録媒体の製造方法に含まれる工程は、焼鈍によって、磁性状態に変換させられる非磁性材料の層を有する基板を設ける工程と、そして、上記基板に、焦点を絞られた放射ビームを直接的に当てることによって、上記非磁性材料の層の選択された部分を焼鈍し、それによって当該選択された部分を磁性状態に変換させ、その結果、上記非磁性材料によって相互に分離された磁性領域の秩序付けられた配列を含むパターン化磁性層を形成する工程である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】焦点が絞られた放射ビームを、材料に直接的に当てることによって実施される焼鈍によって、該材料を磁性状態に変換させる方法。 【請求項2】焼鈍によって、磁性状態に変換させられる非磁性材料の層を有する基板を設ける工程と、該基板に、焦点が絞られた放射ビームを直接的に当てることによって、該非磁性材料の層の選択された部分を焼鈍し、それによって該選択された部分を磁性状態に変換させ、該非磁性材料によって相互に分離された磁性領域の秩序付けられた配列を含むパターン化磁性層を形成する工程と、を含む磁気記録媒体の製造方法。 【請求項3】該磁性領域の該秩序付けられた配列は、非磁性マトリックス内における磁性領域の2次元的配列を含む請求項2記載の磁気記録媒体の製造方法。 【請求項4】該焦点が絞られた放射ビームを変調させて、充分に該非磁性材料を焼鈍することができるだけのエネルギーを有する高エネルギーパルスを提供する工程と、該基板の相互に隔てられた部分を、該焦点を絞られた放射ビームに晒すことによって、非磁性領域によって相互に分離された磁性領域の秩序付けられた配列を含むパターン化磁性層を形成する工程と、を含む請求項2記載の磁気記録媒体の製造方法。 【請求項5】サーボ制御を用いて、該基板の動きを制御する請求項4記載の磁気記録媒体の製造方法。 【請求項6】該焦点が絞られた放射ビームを変調させて、充分に該非磁性材料を焼鈍することができるだけのエネルギーを有する高エネルギーパルスを提供する工程と、該高エネルギーパルスが入射している間に、該放射ビームを該基板の相互に分離された部分に当てることによって、該非磁性領域によって相互に分離された磁性領域の秩序付けられた配列を含むパターン化磁性層を形成する工程と、を含む請求項2記載の磁気記録媒体の製造方法。 【請求項7】サーボ制御を用いて、該焦点が絞られた放射ビームを制御する請求項6記載の磁気記憶媒体の製造方法。 【請求項8】該高エネルギーパルスが入射している間に、該ビームは、該基板の相互に分離された部分であって、該基板の第1方向に相互に分離された該部分に当てられ、更に、1つの追加工程を含み、当該追加工程において、該第1方向とは垂直な方向の第2方向に該基板を動かし、それによって、該非磁性領域によって相互に分離された磁性領域の2次元的配列が形成される請求項6記載の磁気記録媒体の製造方法。 【請求項9】サーボ制御を用いて、該焦点が絞られた放射ビームと、該基板の動きとを制御する請求項8記載の磁気記録媒体の製造方法。 【請求項10】該焦点が絞られた放射ビームは、レーザ光学または近視野光学によって作られる請求項1又は請求項2に記載の方法。 【請求項11】該焦点が絞られた放射ビームは、エックス線か、電子ビームか、又はイオンビームである請求項1又は請求項2に記載の方法。 【請求項12】該非磁性材料は、焼鈍によって、Ba-フエライトか、又は置換型Ba-フエライトに変換される材料である請求項1又は請求項2に記載の方法。 【請求項13】該非磁性材料は、焼鈍によって、Sr-フエライトか、又は置換型Sr-フエライトに変換される材料である請求項1又は請求項2に記載の方法。 【請求項14】該非磁性材料は、焼鈍によって、Co-フエライトか、又は置換型Co-フエライトに変換される材料である請求項1又は請求項2に記載の方法。 【請求項15】該非磁性材料は、焼鈍によって、ガーネットに変換される材料である、請求項1又は請求項2に記載の方法。 【請求項16】該非磁性材料は、焼鈍によって、CrPt3 か、又は 分子式(CrX)Y3 で表される材料に変換される材料であり、該分子式において、Xは、 CoかNiかFeかMnか又はVであり、Yは、Ptか又はPdである請求項1又は請求項2に記載の方法。 【請求項17】該非磁性材料は、Ni1-XPX 合金を含む請求項1又は請求項2に記載の方法。 【請求項18】該Ni1-XPX 合金は、元素ドーピングされたものである請求項17に記載の方法。 【請求項19】該非磁性材料は、Fe1-XCrX 合金を含む請求項1又は請求項2に記載の方法。 【請求項20】該非磁性材料は、Fe1-XPtX 合金を含む請求項1又は請求項2に記載の方法。 【請求項21】該非磁性材料は、Fe1-XZrX 合金を含む請求項1又は請求項2に記載の方法。 【請求項22】該非磁性材料は、Fe/Zr多層構造を含む請求項1又は請求項2に記載の方法。 【請求項23】該基板は、下層を含み、該下層上に、非磁性材料の層が形成される請求項2記載の磁気記録媒体の製造方法。 【請求項24】該下層は、Zrの層であり、そして、該非磁性材料は、Fe1-XZrX 合金である請求項23記載の磁気記録媒体の製造方法。 【請求項25】該下層は、Zrの層であり、そして、該非磁性材料は、Fe/Zr多層構造である、請求項23記載の磁気記録媒体の製造方法。 【請求項26】焼鈍によって、磁性状態に変換させられる非磁性材料の層を有する基板を設ける工程と、該基板に、焦点が絞られた放射ビームを直接的に当てることによって、該非磁性材料の層の選択された部分を焼鈍し、それによって該選択された部分を磁性状態に変換させ、該非磁性材料によって相互に分離された磁性領域の秩序付けられた配列を含むパターン化磁性層を形成する工程と、によって製造される記録媒体。 【請求項27】該パターン化磁性層上に形成される保護層を更に含む請求項26記載の記録媒体。 【請求項28】該パターン化磁性層上に蓄えられる静電気を除去することができる静電気除去層を更に含む請求項26記載の記録媒体。 【請求項29】該静電気除去層は金属層である請求項28記載の記録媒体。 【請求項30】該静電気除去層は保護層である請求項28又は請求項29記載の記録媒体。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、非磁性材料を焼鈍によって磁性状態に変換させる方法に関し、更には、特に、磁気記録用途のためのパターン化された磁気ナノ構造体からなる媒体等、ハードデイスクなどの磁気記録媒体の製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】一般的に、ハードデイスク用の磁気記録媒体は、例えば、米国特許第5,693,426号に開示される通り、Cr(クロム)系下層上に、Co(コバルト)合金製薄膜をスパッタリング法で堆着させることによって製造される。 【0003】上記用語「下層」は、薄膜の層を意味する。当該下層は、記録媒体の磁気層の下方に堆着させられる。下層の目的は、上記磁気層に対して、好ましい結晶成長条件を提供することであり、それによって、多くの有用な記録特性を得ることである。現在の磁気記録材料の場合、下層は、NiAl(ニッケルアルミニウム)層や、Cr(クロム)層から構成される。 【0004】しかしながら、上記デイスク上に書き込まれる磁化ベクトルは、上記膜の平面内に存在するので、一段と高い記録密度の場合、不安定である。従って、現在の媒体が、300 Gb/in2 を超える記録密度に耐えることは期待されてない。現在の媒体に替わり得るものとしては、例えば、垂直磁気記録法や、磁気アイランドのパターン化構造などが、将来性のある高密度記録媒体として求められている。上記垂直磁気記録法の場合、書き込みビットの磁化は、上記膜に対して垂直方向に行われので、一段と安定する。 【0005】図1に示されるものは、1000 Gb/in2 のオーダーの超高密度用のパターン化された媒体の概略図である。基板が設けられており、当該基板は、非磁性材料層から構成される。当該非磁性材料は、磁性状態に変換可能な材料である。上記非磁性材料層の選択された部分は、磁性状態に変換可能であり、当該変換の結果、非磁性母材すなわち非磁性マトリックス中に、磁気アイランドの配列が作られる。 【0006】これまでは、電子ビーム リソグラフイー法や、レーザ光波干渉法などの技術を用いることによって、上記のような磁気アイランドが作られてきた。ナノ構造体も又、原子間力顕微鏡か、又は、走査型トンネル顕微鏡を用いることによって、製造されてきた。しかしながら、これらの方法は、大量生産には向いていない。電子ビーム リソグラフイー法は、一般的に言って、必要とする処理工程の数が多い上、生産スピードが遅い。一方、レーザ光波干渉法は、広範な領域に渡って、すなわち円形のデイスク上にパターンを形成する場合、非実際的な方法である。 【0007】本発明の目的は、特に、パターン化磁気記録媒体の製造において、非磁性材料を磁性状態に変換させるための方法であって、従来方法の代わりとなる代替方法を提供することである。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため請求項1の方法は、焦点が絞られた放射ビームを、材料に直接的に当てることによって実施される焼鈍によって、該材料を磁性状態に変換させることを特徴としている。 【0009】請求項2の法は、次の各工程を含む磁気記録媒体の製造方法であることを特徴としている。焼鈍によって、磁性状態に変換させられる非磁性材料の層を有する基板を設ける工程。該基板に、焦点が絞られた放射ビームを直接的に当てることによって、該非磁性材料の層の選択された部分を焼鈍し、それによって該選択された部分を磁性状態に変換させ、該非磁性材料によって相互に分離された磁性領域の秩序付けられた配列を含むパターン化磁性層を形成する工程。 【0010】請求項3は、請求項2に記載の磁気記録媒体の製造方法において、前記磁性領域の該秩序付けられた配列は、非磁性マトリックス内における磁性領域の2次元的配列を含むことを特徴としている。 【0011】請求項4は、請求項2に記載の磁気記録媒体の製造方法において、前記焦点が絞られた放射ビームを変調させて、充分に前記非磁性材料を焼鈍することができるだけのエネルギーを有する高エネルギーパルスを提供する工程と、前記基板の相互に隔てられた部分を、前記焦点を絞られた放射ビームに晒すことによって、非磁性領域によって相互に分離された磁性領域の秩序付けられた配列を含むパターン化磁性層を形成する工程と、を含むことを特徴としている。 【0012】請求項5は、請求項4に記載の磁気記録媒体の製造方法において、サーボ制御を用いて、前記基板の動きを制御することを特徴としている。 【0013】請求項6は、請求項2に記載の磁気記録媒体の製造方法において、前記焦点が絞られた放射ビームを変調させて、充分に前記非磁性材料を焼鈍することができるだけのエネルギーを有する高エネルギーパルスを提供する工程と、該高エネルギーパルスが入射している間に、前記放射ビームを該基板の相互に分離された部分に当てることによって、該非磁性領域によって相互に分離された磁性領域の秩序付けられた配列を含むパターン化磁性層を形成する工程と、を含むことを特徴としている。 【0014】請求項7は、請求項6の磁気記録媒体の製造方法において、サーボ制御を用いて、前記焦点が絞られた放射ビームを制御することを特徴としている。 【0015】請求項8は、請求項6に記載の磁気記憶媒体の製造方法において、前記高エネルギーパルスが入射している間に、該ビームは、該基板の相互に分離された部分であって、該基板の第1方向に相互に分離された該部分に当てられ、更に、1つの追加工程を含み、当該追加工程において、該第1方向とは垂直な方向の第2方向に該基板を動かし、それによって、該非磁性領域によって相互に分離された磁性領域の2次元的配列が形成されることを特徴としている。 【0016】請求項9は、請求項8の磁気記録媒体の製造方法において、サーボ制御を用いて、前記焦点が絞られた放射ビームと、前記基板の動きとを制御することを特徴としている。 【0017】請求項10は、請求項1又は請求項2に記載の方法において、前記焦点が絞られた放射ビームは、レーザ光学または近視野光学によって作られることを特徴としている。 【0018】請求項11は、請求項1又は請求項2に記載の方法において、前記焦点が絞られた放射ビームは、エックス線か、電子ビームか、又はイオンビームであることを特徴としている。 【0019】請求項12は、請求項1又は請求項2に記載の方法において、前記非磁性材料は、焼鈍によって、Ba-フエライトか、又は 置換型Ba-フエライトに変換される材料であることを特徴としている。 【0020】請求項13は、請求項1又は請求項2に記載の方法において、前記非磁性材料は、焼鈍によって、Sr-フエライトか、又は 置換型Sr-フエライトに変換される材料であることを特徴としている。 【0021】請求項14は、請求項1又は請求項2に記載の方法において、前記非磁性材料は、焼鈍によって、Co-フエライトか、又は 置換型Co-フエライトに変換される材料であることを特徴としている。 【0022】請求項15は、請求項1又は請求項2に記載の方法において、前記非磁性材料は、焼鈍によって、ガーネットに変換される材料であることを特徴としている。 【0023】請求項16は、請求項1又は請求項2に記載の方法において、前記非磁性材料は、焼鈍によって、CrPt3 か、又は 分子式(CrX)Y3 で表される材料に変換される材料であり、該分子式において、Xは、 CoかNiかFeかMnか又はVであり、Yは、Ptか又はPdであることを特徴としている。 【0024】請求項17は、請求項1又は請求項2に記載の方法において、前記非磁性材料は、Ni1-XPX 合金を含むことを特徴としている。 【0025】請求項18は、請求項17に記載の方法において、前記Ni1-XPX 合金は、元素ドーピングされたものであることを特徴としている。 【0026】請求項19は、請求項1又は請求項2に記載の方法において、前記非磁性材料は、Fe1-XCrX 合金を含むことを特徴としている。 【0027】請求項20は、請求項1又は請求項2に記載の方法において、前記非磁性材料は、Fe1-XPtX 合金を含むことを特徴としている。 【0028】請求項21は、請求項1又は請求項2に記載の磁気記録媒体の製造方法において、前記非磁性材料は、Fe1-XZrX 合金を含むことを特徴としている。 【0029】請求項22は、請求項1又は請求項2に記載の方法において、前記非磁性材料は、Fe/Zr多層構造を含むことを特徴としている。 【0030】請求項23は、請求項2に記載の磁気記録媒体の製造方法において、前記基板は、下層を含み、該下層上に、非磁性材料の層が形成されることを特徴としている。 【0031】請求項24は、請求項23に記載の磁気記録媒体の製造方法において、前記下層は、Zrの層であり、そして、前記非磁性材料は、Fe1-XZrX 合金であることを特徴としている。 【0032】請求項25は、請求項23に記載の磁気記録媒体の製造方法において、前記下層は、Zrの層であり、そして、該非磁性材料は、Fe/Zr多層構造であることを特徴としている。 【0033】請求項26の記録媒体は、焼鈍によって、磁性状態に変換させられる非磁性材料の層を有する基板を設ける工程と、該基板に、焦点が絞られた放射ビームを直接的に当てることによって、該非磁性材料の層の選択された部分を焼鈍し、それによって該選択された部分を磁性状態に変換させ、該非磁性材料によって相互に分離された磁性領域の秩序付けられた配列を含むパターン化磁性層を形成する工程と、によって製造されることを特徴としている。 【0034】請求項27は、請求項26に記載の記録媒体において、前記パターン化磁性層上に形成される保護層を更に含むことを特徴としている。 【0035】請求項28は、請求項26に記載の記録媒体において、前記パターン化磁性層上に蓄えられる静電気を除去することができる静電気除去層を更に含むことを特徴としている。 【0036】請求項29は、請求項28に記載の記録媒体において、前記静電気除去層は金属層であることを特徴としている。 【0037】請求項30は、請求項28又は請求項29に記載の記録媒体において、前記静電気除去層は保護層であることを特徴としている。 【0038】 【発明の実施の形態】次に、本発明方法の実施の形態について説明する。本発明の第1態様に従って提供される方法は、焼鈍によって材料を、磁性状態に変換させる方法である。当該方法において、上記焼鈍は、上記材料上に、直接、放射ビームの焦点を結ばせることによって実施される。本発明の第2態様に従って提供される磁気記録媒体の製造方法は、焼鈍によって磁性状態に変換させられ得る非磁性材料の層を有する基板を用意する工程と、そして、次いで、上記非磁性材料の選択された部分に、上記基板上に焦点を結ぶ放射ビームを当てることにより、当該非磁性材料の選択された部分を焼鈍し、それによって、上記非磁性材料によって互いに分離された磁性領域の順序付けられた配列を含むパターン化磁気層を形成させる工程と、を含む。 【0039】前記焦点が絞られた放射ビームは、レーザ光学または近視野光学、あるいはエックス線か、電子ビームか、又はイオンビームであることが好適である。 【0040】上記用語「磁性状態」は、望ましくは、常温において、強磁性またはフエリ磁性を示す状態を意味する。 【0041】本発明において、非磁性材料としては、焼鈍によって、■Ba-フエライトか、又は 置換型Ba-フエライトに変換される材料、■Sr-フエライトか、又は置換型Sr-フエライトに変換される材料、■Co-フエライトか、又は 置換型Co-フエライトに変換される材料、■ガーネットに変換される材料、■CrPt3 か、又は 分子式(CrX)Y3 で表される材料に変換される材料であり、該分子式において、Xは、 CoかNiかFeかMnか又はVであり、Yは、Ptか又はPdである材料が例示される。 【0042】すなわち、このような非磁性材料は、磁界の存在しない場合、堆着されたままの状態では磁性を有さない材料であって、通常は800℃ の高い焼鈍温度に晒されると、膜が強磁性またはフエリ磁性を示す材料であり、且つ、必要とされる結晶構造になる材料の例としては、Ba(バリウム)-フエライトや、Sr(ストロンチウム)-フエライトや、Co(コバルト)-フエライトや、ガーネット(ざくろ石)や、CrPt3 (クロム白金)等がある。Co(コバルト)と、Co-Zn(コバルト−亜鉛)フエライトと、Fe/Zr(鉄/ジルコニウム)とからなる多層材料は、上記磁性変換を、400℃ の低い温度で実現する。このクラスの材料は、潜在的磁性材料と言われる。 【0043】なお、前記非磁性材料は、Ni1-XPX 合金、元素ドーピングされたNi1-XPX 合金、Fe1-XCrX 合金(0<x<1)、Fe1-XPtX 合金、Fe1-XZrX合金、Fe/Zr多層構造を含むことが好適である。 【0044】これらの材料の薄膜は、デイスク全体を、必要な温度まで加熱し、それによって、全薄膜を磁化させる。しかしながら、当該方法で調製されたデイスクは、未だ商業生産用には用いられていない。その理由は、これらのデイスクは、結晶粒度が比較的に大であると言う欠点と共に、ノイズが比較的に大であると言う欠点を有するからである。 【0045】本発明に従った磁気記録媒体を生産する方法の場合、上記潜在的磁性材料は、電子ビームまたはイオンビームのような焦点を絞られた放射ビームを用いることによって、局所的に加熱される。上記の焦点を絞られた放射ビームに晒されるのは、上記材料の1部のみであり、当該1部に上記結晶構造の変換が生じ、その結果、上記材料の1部のみが、磁性状態に変換される。この様にして、非磁性マトリックス内の微小磁性部分すなわちドットが得られる。上記焦点を絞られた放射ビームのパルスを用いて、潜在的磁性材料の層の全面を走査することによって、非磁性マトリックス内に広がる磁性アイランドの配列が得られる。 【0046】 【実施例】本発明の実施例について、例示のみの目的で、添付図面を参照しながら説明する。デイスク形状の基板20は、図2、図3(a)及び図3(b)に示されるように、非磁性材料の表面薄層すなわち非磁性層3を有するベース1から成る。当該非磁性材料は、焼鈍することによって、磁性状態に変換されるものである。上記基板20は、シード(種子)層2も、又、備えている。当該シード層2は、ベース1と、非磁性層3との間に介在させられて、非磁性層3の非磁性特性を安定化させる。更にその上、シード層2の代わりに、又は、シード層2に加えて、下層2aも又、設けられ、それによって、上記媒体自身の磁性特性が改善される。 【0047】なお、基板が下層を含み、該下層上に、非磁性材料の層が形成される場合、該下層はZrの層であり、そして、該非磁性材料は、Fe1-XZrX 合金であるか、又は該下層はZrの層であり、そして、該非磁性材料は、Fe/Zr多層構造であることが好適である。 【0048】次いで、デイスク形状の基板20は、自己の軸線回りで回転させられる。そして、焦点が絞られた放射ビーム21が、当該回転時に、上記デイスクを、半径方向に横切るように走査する。当該放射ビームの焦点を絞る操作は、サーボ機構を使用することによって、動的に実施される。当該ビームは、下記の通りにパルス化、つまり変調される。即ち、デイスクの基板20の回転時に、上記ビーム21が半径方向に走査させられ、この時、上記走査に従って、非磁性層の所望の配列が、充分なエネルギーを持った放射に晒され、その結果、上記配列の部分が局所的に焼鈍され、それにより、磁性アイランド22の配列が、図2に示される通りに、非磁性マトリックス内に作られる。 【0049】各々の磁性スポットすなわち磁性アイランド22の直径は、一般的に、約20ナノメートル(nm)である。上記焦点を絞られた放射ビームは、レーザ光学または近視野光学によって作られる。当該用語「近視野光学」は、上記スポットのサイズを、光の回折限界以下の、即ち、200ナノメートル(nm)以下の光波長にまで縮減させることができる技術を意味する。上記基板の動きも又、サーボ機構によって、制御される。 【0050】この処理の後、パターン化され磁化された上記非磁性層3(以下、パターン化磁化層3と言う)は、保護層5および潤滑層7によって、被覆される。もう一つの金属層4を、パターン化磁化層3と保護層5との間に挿入した場合、帯電粒子の放射によってパターン化磁化層3の表面に蓄えられる静電気を全て除去することができる。 【0051】上記用語「保護層」は、一般的に、記録媒体の磁化層上に堆着させられる炭素薄膜の層を意味する。保護層の目的は、上記磁化層を、腐食および機械的損傷から保護することである。 【0052】この方法で製造されたデイスクは、毎平方インチ当たりテラビットのオーダーの極めて高い記録密度を実現することができる。 【0053】 【発明の効果】本発明方法によれば、高い記録密度を有する磁気記録媒体を製造することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】501275488 【氏名又は名称】データ ストレージ インステイテユート 【氏名又は名称原語表記】DATA STORAGE INSTITUTE 【住所又は居所原語表記】DSI Building 5 Engineering Drive 1 (Off Kent Ridge Crescent, NUS) Singapore 117608
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| 【出願日】 |
平成13年7月10日(2001.7.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100092772 【弁理士】 【氏名又は名称】阪本 清孝 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−56529(P2002−56529A) |
| 【公開日】 |
平成14年2月22日(2002.2.22) |
| 【出願番号】 |
特願2001−209905(P2001−209905) |
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