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【発明の名称】 ディジタル式記録装置およびディジタル式再生装置
【発明者】 【氏名】浪岡 高資

【氏名】小林 信之

【氏名】藤井 健

【氏名】▲高▼杉 康史

【要約】 【課題】複数の記録媒体に分散させて記録した記録データを正しい順序で確実に再生し得る方式で記録する。

【解決手段】記録データDsの記録を可能なディジタル式記録装置1であって、記録データDsの記録中において記録媒体Mを交換する際に記録媒体Mに対する記録データDsの記録を停止させる媒体交換時停止スイッチ8aと、そのスイッチ8aが操作されたときに、記録中の記録データDsに連続し他の記録媒体Mに引き続いて記録される続きの記録データDsが存在する旨を示す続きデータ有り情報CAを記録中の記録データDsに関連付けて装着状態の記録媒体Mに記録すると共に交換後の記録媒体Mに続きの記録データDsを引き続いて記録し、続きの記録データDsの前に続く記録データDsが存在する旨を示す前データ有り情報を続きの記録データDsに関連付けて交換後の記録媒体Mに記録する記録制御部10とを備えた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 着脱自在な記録媒体を装着可能に構成されると共に装着状態の記録媒体に対する記録データの記録を可能に構成されたディジタル式記録装置であって、前記記録データの記録中において前記装着状態の記録媒体を交換する際に当該記録媒体に対する前記記録データの記録を停止させる媒体交換時停止スイッチと、前記媒体交換時停止スイッチが操作されたときに、記録中の記録データに連続し他の記録媒体に引き続いて記録される続きの記録データが存在する旨を示す続きデータ有り情報を当該記録中の記録データに関連付けて前記装着状態の記録媒体に記録すると共に交換された前記他の記録媒体に前記続きの記録データを引き続いて記録し、当該続きの記録データの前に続く記録データが存在する旨を示す前データ有り情報を当該続きの記録データに関連付けて当該交換後の他の記録媒体に記録する記録制御部とを備えていることを特徴とするディジタル式記録装置。
【請求項2】 前記記録制御部は、前記媒体交換時停止スイッチが操作されたとき、または前記記録データの記録中に前記装着状態の記録媒体における記録可能残容量が所定容量以下になったときに、当該装着状態の記録媒体に前記続きデータ有り情報を記録すると共に記録媒体の交換を促すメッセージを報知することを特徴とする請求項1記載のディジタル式記録装置。
【請求項3】 前記記録制御部は、前記記録中の記録データの一部として前記続きデータ有り情報を記録すると共に前記続きの記録データの一部として前記前データ有り情報を記録することを特徴とする請求項1または2記載のディジタル式記録装置。
【請求項4】 前記記録制御部は、前記各記録媒体に分散させて記録する前記各記録データを相互に関連付ける関連付け情報を前記続きデータ有り情報および前記前データ有り情報の一部として記録することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のディジタル式記録装置。
【請求項5】 前記記録制御部は、前記関連付け情報として同一内容の情報を前記各記録媒体に記録することを特徴とする請求項4記載のディジタル式記録装置。
【請求項6】 前記記録制御部は、前記分散させて記録する各記録データを個別的に識別可能な記録データ識別情報を生成し、前記続きの記録データに対応する記録データ識別情報を前記前に続く記録データについての前記関連付け情報の一部として記録すると共に前記前に続く記録データに対応する前記記録データ識別情報を前記続きの記録データについての前記関連付け情報の一部として記録することを特徴とする請求項4記載のディジタル式記録装置。
【請求項7】 前記記録制御部は、前記分散させて記録する各記録データの順序を特定可能な情報を前記記録データ識別情報の一部として記録することを特徴とする請求項6記載のディジタル式記録装置。
【請求項8】 前記記録制御部は、前記各記録媒体を個別的に識別可能な記録媒体識別情報を生成し、前記続きの記録データを記録する記録媒体についての記録媒体識別情報を前記関連付け情報の一部として当該装着状態の記録媒体に記録すると共に、当該装着状態の記録媒体についての記録媒体識別情報を前記関連付け情報の一部として前記交換後の他の記録媒体に記録することを特徴とする請求項4から7のいずれかに記載のディジタル式記録装置。
【請求項9】 前記記録制御部は、前記各記録データを分散させて記録する前記各記録媒体の再生順序を判別可能な情報を前記記録媒体識別情報の一部として記録することを特徴とする請求項8記載のディジタル式記録装置。
【請求項10】 請求項1から3のいずれかに記載のディジタル式記録装置によって前記記録媒体に記録された前記記録データを再生可能なディジタル式再生装置であって、複数の前記記録媒体に分散して記録された複数の前記記録データについての一連の再生開始時に、装着状態の前記記録媒体の前記記録データに関連付けられた前記前データ有り情報を検出したときに前記前に続く記録データが存在する旨を報知し、前記複数の記録データについての前記一連の再生時に、装着状態の前記記録媒体の前記記録データに関連付けられた前記続きデータ有り情報を検出したときに前記続きの記録データが存在する旨を報知し、かつ前記続きデータ有り情報が記録されている記録データに引き続いて他の記録データを再生する際に、当該記録データに関連付けられて前記前データ有り情報が記録されていないときに、当該再生する記録データが前記続きの記録データとは異なる旨を報知する再生制御部を備えていることを特徴とするディジタル式再生装置。
【請求項11】 請求項4または5記載のディジタル式記録装置によって前記記録媒体に記録された前記記録データを再生可能なディジタル式再生装置であって、前記関連付け情報が記録されている前記記録データの再生の後に他の記録データを再生する際に、前記再生した記録データについての前記関連付け情報と、前記再生する他の記録データについての前記関連付け情報とに基づいて相互の関連付けを判別し、その判別結果に対応して予め設定された所定の処理を行う再生制御部を備えていることを特徴とするディジタル式再生装置。
【請求項12】 請求項6または7記載のディジタル式記録装置によって前記記録媒体に記録された前記記録データを再生可能なディジタル式再生装置であって、前記記録データ識別情報が記録されている前記記録データの再生の後に他の記録データを再生する際に、前記再生した記録データについて前記記録データ識別情報と、再生する他の記録データについての前記記録データ識別情報とに基づいて相互の関連付けを判別し、その判別結果に対応して予め設定された所定の処理を行う再生制御部を備えていることを特徴とするディジタル式再生装置。
【請求項13】 請求項8または9記載のディジタル式記録装置によって前記記録媒体に記録された前記記録データを再生可能なディジタル式再生装置であって、前記記録媒体識別情報が記録されている前記記録データの再生の後に他の記録媒体に記録されている他の記録データを再生する際に、前記再生した記録データについての前記記録媒体識別情報と、前記再生する他の記録媒体に記録されている前記記録媒体識別情報とに基づいて相互の関連付けを判別し、その判別結果に対応して予め設定された所定の処理を行う再生制御部を備えていることを特徴とするディジタル式再生装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、着脱自在に構成された記録媒体に対する記録データの記録を可能に構成されたディジタル式記録装置、およびそのディジタル式記録装置によって記録された記録データの再生を可能に構成されたディジタル式再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のディジタル式記録装置およびディジタル式再生装置として、カード形リムーバブルメモリ(以下、「メモリカード」という)を記録媒体として使用する音声記録再生装置が存在する。この音声記録再生装置では、マイクを介して入力したアナログ音声信号をディジタル変換して音声データを生成し、その音声データを装着状態のメモリカードに記録させる。この場合、装着状態のメモリカードに対する音声データの記録中において、オペレータが、そのメモリカードの記録可能残容量が不足すると判断したときには、停止ボタンを操作して記録を停止させた後に、他のメモリーカードに交換して録音ボタンを操作する。これにより、交換したメモリーカードに音声データが引き続き記録される。この場合、例えば2枚のメモリカードに跨って音声データを記録したときには、音声データを記録した最初のメモリカードのラベル紙に「1枚目」と記入し、2枚目のメモリカードのラベル紙に「2枚目」と記入する。
【0003】一方、2枚のメモリカードに跨って記録された音声データの再生時には、最初に、ラベル紙に「1枚目」と記入されたメモリカードを装着して再生ボタンを操作する。この際には、音声記録再生装置が、1枚目のメモリカードから音声データを読み出し、その音声データをアナログ変換することによってアナログ音声信号を生成してスピーカまたはイヤホンから放音する。次に、1枚目のメモリカードに記録された音声データの再生が完了した後に、「2枚目」と記入されたメモリカードに交換し、再び再生ボタンを操作する。これにより、音声記録再生装置は、2枚目のメモリカードに記録された音声データに基づいて音声を再生する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この音声記録再生装置には、以下の問題点がある。すなわち、この音声記録再生装置を用いて例えば2枚のメモリカードに跨って記録された音声データを再生する場合、まず、「1枚目」と記入されたメモリカードを装着して再生させた後に、「2枚目」と記入されたメモリカードに交換して再生させている。しかし、この種のメモリカードは、音声データなどの各種記録データを複数回重ね書き可能に構成されている。一方、記録データを記録する都度、ラベル紙に記入した文字を書き換えたり、ラベル紙を剥がして新しいラベル紙を貼付したりする作業は煩雑である。このため、ラベル紙に後に「1枚目」または「2枚目」と記入しようとして、そのまま記入し忘れることもある。かかる場合、従来の音声記録再生装置を用いた音声データの記録・再生には、まったく異なる内容の音声データが複数のメモリカードに別個独立して記録されているのか、または、講演会や会議などの会場の音声を長時間に亘って連続して記録した音声データが複数のメモリカードに跨って記録されているのかを判別するのが困難であるという問題点が存在する。特に、音声データが連続して記録されている複数のメモリカードが他の多くのメモリカードと混在した場合、数多くのメモリカードに記録された音声データをいちいち再生しなければならないため、目的とする音声データが記録された複数のメモリカードを探し出すのは極めて煩雑な作業となる。
【0005】また、複数のメモリカードに亘って記録された音声データを再生する場合、例えば1枚のメモリカードに記録された音声データが、あたかも完結したかのように記録されていたときには、引き続いて再生すべき2枚目以降のメモリカードの再生を怠ってしまうことがある。さらに、2枚目以降のメモリカードに記録された音声データを誤って最初に再生したときに、あたかも、その音声データが録音開始時の音声であるかのように記録されていたときには、録音開始時点の記録内容を飛ばして再生し始めてしまうこともある。このように、従来の音声記録再生装置を用いた記録再生方式には、複数枚のメモリカードに跨って記録した音声データを正しい順序で確実に再生するのが困難であるという問題点がある。
【0006】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、複数の記録媒体に分散させて記録した記録データを正しい順序で確実に再生し得る方式で記録するディジタル式記録装置、および正しい順序で確実に再生し得る方式で再生するディジタル式再生装置を提供することを主目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく請求項1記載のディジタル式記録装置は、着脱自在な記録媒体を装着可能に構成されると共に装着状態の記録媒体に対する記録データの記録を可能に構成されたディジタル式記録装置であって、前記記録データの記録中において前記装着状態の記録媒体を交換する際に当該記録媒体に対する前記記録データの記録を停止させる媒体交換時停止スイッチと、前記媒体交換時停止スイッチが操作されたときに、記録中の記録データに連続し他の記録媒体に引き続いて記録される続きの記録データが存在する旨を示す続きデータ有り情報を当該記録中の記録データに関連付けて前記装着状態の記録媒体に記録すると共に交換された前記他の記録媒体に前記続きの記録データを引き続いて記録し、当該続きの記録データの前に続く記録データが存在する旨を示す前データ有り情報を当該続きの記録データに関連付けて当該交換後の他の記録媒体に記録する記録制御部とを備えていることを特徴とする。なお、本発明において、「媒体交換時停止スイッチ」には、スイッチ素子などのハードウェア的なスイッチを含むのは勿論のこと、記録媒体の交換指示を受け付けるものである限り、表示部に表示されたアイコンなどのソフトウェア的なスイッチも含まれる。
【0008】請求項2記載のディジタル式記録装置は、請求項1記載のディジタル式記録装置において、前記記録制御部は、前記媒体交換時停止スイッチが操作されたとき、または前記記録データの記録中に前記装着状態の記録媒体における記録可能残容量が所定容量以下になったときに、当該装着状態の記録媒体に前記続きデータ有り情報を記録すると共に記録媒体の交換を促すメッセージを報知することを特徴とする。
【0009】請求項3記載のディジタル式記録装置は、請求項1または2記載のディジタル式記録装置において、前記記録制御部は、前記記録中の記録データの一部として前記続きデータ有り情報を記録すると共に前記続きの記録データの一部として前記前データ有り情報を記録することを特徴とする。
【0010】請求項4記載のディジタル式記録装置は、請求項1から3のいずれかに記載のディジタル式記録装置において、前記記録制御部は、前記各記録媒体に分散させて記録する前記各記録データを相互に関連付ける関連付け情報を前記続きデータ有り情報および前記前データ有り情報の一部として記録することを特徴とする。
【0011】請求項5記載のディジタル式記録装置は、請求項4記載のディジタル式記録装置において、前記記録制御部は、前記関連付け情報として同一内容の情報を前記各記録媒体に記録することを特徴とする。
【0012】請求項6記載のディジタル式記録装置は、請求項4記載のディジタル式記録装置において、前記記録制御部は、前記分散させて記録する各記録データを個別的に識別可能な記録データ識別情報を生成し、前記続きの記録データに対応する記録データ識別情報を前記前に続く記録データについての前記関連付け情報の一部として記録すると共に前記前に続く記録データに対応する前記記録データ識別情報を前記続きの記録データについての前記関連付け情報の一部として記録することを特徴とする。
【0013】請求項7記載のディジタル式記録装置は、請求項6記載のディジタル式記録装置において、前記記録制御部は、前記分散させて記録する各記録データの順序を特定可能な情報を前記記録データ識別情報の一部として記録することを特徴とする。
【0014】請求項8記載のディジタル式記録装置は、請求項4から7のいずれかに記載のディジタル式記録装置において、前記記録制御部は、前記各記録媒体を個別的に識別可能な記録媒体識別情報を生成し、前記続きの記録データを記録する記録媒体についての記録媒体識別情報を前記関連付け情報の一部として当該装着状態の記録媒体に記録すると共に、当該装着状態の記録媒体についての記録媒体識別情報を前記関連付け情報の一部として前記交換後の他の記録媒体に記録することを特徴とする。
【0015】請求項9記載のディジタル式記録装置は、請求項8記載のディジタル式記録装置において、前記記録制御部は、前記各記録データを分散させて記録する前記各記録媒体の再生順序を判別可能な情報を前記記録媒体識別情報の一部として記録することを特徴とする。
【0016】請求項10記載のディジタル式再生装置は、請求項1から3のいずれかに記載のディジタル式記録装置によって前記記録媒体に記録された前記記録データを再生可能なディジタル式再生装置であって、複数の前記記録媒体に分散して記録された複数の前記記録データについての一連の再生開始時に、装着状態の前記記録媒体の前記記録データに関連付けられた前記前データ有り情報を検出したときに前記前に続く記録データが存在する旨を報知し、前記複数の記録データについての前記一連の再生時に、装着状態の前記記録媒体の前記記録データに関連付けられた前記続きデータ有り情報を検出したときに前記続きの記録データが存在する旨を報知し、かつ前記続きデータ有り情報が記録されている記録データに引き続いて他の記録データを再生する際に、当該記録データに関連付けられて前記前データ有り情報が記録されていないときに、当該再生する記録データが前記続きの記録データとは異なる旨を報知する再生制御部を備えていることを特徴とする。
【0017】請求項11記載のディジタル式再生装置は、請求項4または5記載のディジタル式記録装置によって前記記録媒体に記録された前記記録データを再生可能なディジタル式再生装置であって、前記関連付け情報が記録されている前記記録データの再生の後に他の記録データを再生する際に、前記再生した記録データについての前記関連付け情報と、前記再生する他の記録データについての前記関連付け情報とに基づいて相互の関連付けを判別し、その判別結果に対応して予め設定された所定の処理を行う再生制御部を備えていることを特徴とする。
【0018】請求項12記載のディジタル式再生装置は、請求項6または7記載のディジタル式記録装置によって前記記録媒体に記録された前記記録データを再生可能なディジタル式再生装置であって、前記記録データ識別情報が記録されている前記記録データの再生の後に他の記録データを再生する際に、前記再生した記録データについて前記記録データ識別情報と、再生する他の記録データについての前記記録データ識別情報とに基づいて相互の関連付けを判別し、その判別結果に対応して予め設定された所定の処理を行う再生制御部を備えていることを特徴とする。
【0019】請求項13記載のディジタル式再生装置は、請求項8または9記載のディジタル式記録装置によって前記記録媒体に記録された前記記録データを再生可能なディジタル式再生装置であって、前記記録媒体識別情報が記録されている前記記録データの再生の後に他の記録媒体に記録されている他の記録データを再生する際に、前記再生した記録データについての前記記録媒体識別情報と、前記再生する他の記録媒体に記録されている前記記録媒体識別情報とに基づいて相互の関連付けを判別し、その判別結果に対応して予め設定された所定の処理を行う再生制御部を備えていることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発明に係るディジタル式記録装置およびディジタル式再生装置を音声記録再生装置1に適用した実施の形態について説明する。
【0021】最初に、音声記録再生装置1の構成について、図面を参照して説明する。
【0022】図1に示す音声記録再生装置1は、携帯型ボイスレコーダであって、メモリカードMを記録媒体として装着可能に構成されると共に、アナログ音声信号Ssをディジタル変換して生成した音声データDsの記録、および、メモリカードMに記録されている音声データDsをアナログ変換して生成したアナログ音声信号Ssの再生などを実行する。この場合、メモリカードMは、本発明における記録媒体に相当し、半導体素子を樹脂で封止した既存のカード形リムーバブルメモリが用いられ、後述するIDデータ(Identification データ)DIDMや音声データDsなどを記録する。また、図2に示すように、メモリカードMの記録領域は、本発明における記録データに相当する音声データDsや、後述するIDデータDIDMを記録するデータ記録領域Maと、データ記録領域Maに記録した音声データDsおよびIDデータDIDMなどについてのFATデータを記録するFATデータ記録領域Mbとから構成されている。一方、図1に示すように、音声記録再生装置1は、音声信号入力部2、音声データ生成部3、ID生成部4、メモリインターフェース部5、音声信号生成部6、音声信号出力部7、操作部8、表示部9、制御部10、RAM11およびROM12を備えている。
【0023】音声信号入力部2は、図示しないマイクを介して集音したアナログ音声信号を増幅した後に低域ろ波してアナログ音声信号Ssを生成する。音声データ生成部3は、アナログ音声信号Ssをディジタルデータに変換すると共に、そのディジタルデータをデータ圧縮して音声データ本体DSDを生成する。ID生成部4は、制御部10の制御に従ってランダムに発生させた例えば8bit(256種類)の数値情報と、その生成順序(再生順序)を特定可能な順序情報とからなる音声データ識別用のIDデータDIDDを生成する。また、ID生成部4は、例えばランダムに発生させた各々8bitの数値情報からなるメモリカード識別用のIDデータDIDM、およびデータ関連付け情報としてのIDデータDIDGをそれぞれ生成する。この場合、IDデータDIDDは、本発明における記録データ識別情報に相当する。このIDデータDIDDを用いることで、各音声データDs(後述する各音声データDS1〜DS3)が8bitの数値情報によって個別的に識別され、かつ、その再生順序が順序情報によって識別される。また、IDデータDIDMは、本発明における媒体識別情報に相当し、各メモリカードM毎に付与される。このIDデータDIDMを用いることで、各メモリカードM(後述するメモリカードM1〜M3)が8bitの数値情報によって個別的に識別される。さらに、IDデータDIDGは、本発明における関連付け情報に相当し、連続して記録される1つの音声データ群に属する音声データについては、同一の数値で構成される。この、IDデータDIDGを用いることで、連続して記録された1つの音声データ群と、他の音声データ群の音声データや単独の音声データとが、8bitの数値情報によって区別される。
【0024】メモリインターフェース部5は、メモリカードMを装着可能なコネクタを備えると共に、制御部10の制御下でメモリカードMに対する音声データDsやFATデータの記録、およびメモリカードMからの音声データDsやFATデータの読出しを実行する。音声信号生成部6は、音声データ本体DSDを伸長させてディジタルデータに復号すると共に、復号したディジタルデータをアナログ音声信号Ssにアナログ変換する。音声信号出力部7は、アナログ音声信号Ssを所定の帯域でろ波した後に増幅してスピーカから放音する。また、音声記録再生装置1では、図示しないイヤホンジャックが配設されており、イヤホンジャックにイヤホンが接続されたときには、スピーカに代えてイヤホンからアナログ音声信号が放音される。
【0025】操作部8は、録音ボタン、再生ボタン、早送りボタン、巻き戻しボタン、停止ボタン、メニューボタン、電源ボタンおよびメモリ交換時停止ボタン8aなどを含む複数の操作ボタンが配列されて構成されている。この場合、メモリ交換時停止ボタン8aは、本発明における媒体交換時停止スイッチに相当し、メモリカードMに対する音声データDsの記録中にメモリカードMを交換する際に操作される。表示部9は、LCDパネルで構成され、メモリカードMの記録可能残容量、録音・再生開始からの経過時間、図外のバッテリの残容量、および後述する各種メッセージを表示する。制御部10は、本発明における記録制御部および再生制御部に相当し、例えば、16bitCPUで構成されている。この制御部10は、音声信号入力部2、音声データ生成部3、ID生成部4、音声信号生成部6および音声信号出力部7に対する操作部8のボタン操作に応じた制御、メモリインターフェース部5を介してのメモリカードMに対する音声データDs等の記録制御、およびメモリカードMからの音声データDs等の読出制御などを実行する。RAM11は、メモリカードMに記録中の音声データDs、IDデータDIDD,DIDM,DIDG、続きデータ有り情報CA、および制御部10の演算結果などを一時的に記憶する。また、ROM12は、制御部10の動作プログラムや、音声記録再生装置1の初期設定値データなどを記憶する。
【0026】次に、音声記録再生装置1の使用方法について、各図を参照して説明する。
【0027】最初に、3枚の新しいメモリカード(ブランクメモリカード)M,M,Mに跨って音声データDsを分散させて記録する記録方法を例に挙げて、音声記録再生装置による音声データDsの記録方法を説明する。なお、3枚のメモリカードM,M,MをそれぞれメモリカードM1〜M3とし、メモリカードM1〜M3に分散させて記録する音声データDs,Ds,Dsを音声データDS1〜DS3として説明する。
【0028】音声記録再生装置1では、電源スイッチが投入されると、制御部10が、メモリインターフェース部5にメモリカードM(この場合、メモリカードM1)が装着されているか否かを判別する。この際に、メモリカードM1が装着されていると判別したときには、ID生成部4にIDデータDIDMを自動生成させ、生成させたIDデータDIDMをメモリインターフェース部5を介してメモリカードM1のデータ記録領域Ma内に記録させる。次に、メモリカードM1の記録可能容量および記録可能残容量などのカード情報をメモリカードM1から取得してRAM11に記憶させる。次いで、取得したカード情報に含まれている記録可能残容量に基づいて算出した記録可能時間などのメモリ情報を表示部9に表示させる。
【0029】次に、録音ボタンが操作されると、まず、ID生成部4が、制御部10の制御下で、音声データDs(音声データDS1)を個別的に識別するためのIDデータDIDDと、音声データDS1〜DS3を関連付けるためのIDデータDIDGとを生成し、制御部10が、両IDデータDIDD,DIDGをRAM11に記憶させる。なお、この時点では、音声データDS2,DS3の生成有無が確定していないため、この後の録音処理において音声データDS1のみを録音して停止されたときには、両IDデータDIDD,DIDGがRAM11から消去される。次いで、制御部10が、音声信号入力部2および音声データ生成部3を介して入力した音声データ本体DSDに基づいて音声データDS1を生成する。具体的には、音声信号入力部2が、マイクを介して入力したアナログ音声信号を増幅した後にろ波して生成したアナログ音声信号Ssを出力し、音声データ生成部3が、アナログ音声信号Ssをディジタルデータに変換した後にデータ圧縮して音声データ本体DSDとして出力する。次に、図3に示すように、制御部10が、RAM11から読み出したIDデータDIDD、記録ファイル名およびファイルの記録日などからなる90byte程度のヘッダ情報DSHを音声データ本体DSDに付加することにより、音声データDS1を生成する。次いで、制御部10は、その音声データDS1をRAM11に一時的に記憶させる。この後、制御部10は、メモリ交換時停止ボタン8aまたは停止ボタンが操作されるまでの間、音声データDS1の生成を継続して実行する。この間において、制御部10は、RAM11から音声データDS1を読み出してメモリインターフェース部5を介してメモリカードM1のデータ記録領域Maに順次記録する。
【0030】この際に、制御部10は、メモリカードM1におけるデータ記録領域Maの記録可能残容量を常時監視し、その記録可能残容量が例えば3分程度の音声に相当する音声データDS1を記録可能な第1の所定容量以下に達したときに、「メモリカードの残量が不足しています。新しいメモリカードを用意して下さい」とのメッセージを表示部9に表示させる。同時に、制御部10は、メモリカードM1に引き続いて音声データDS2を記録するメモリカードM2についてのIDデータDIDMと、音声データDS2についてのIDデータDIDDとをID生成部4に生成させる。次いで、制御部10は、IDデータDIDM,DIDD,DIDGを続きデータ有り情報CAとしてRAM11に記憶させる。次に、データ記録領域Maの記録可能残容量が、例えば1分程度の音声に相当する音声データDS1を記録可能な第2の所定容量に達したときに、制御部10は、「メモリカードを交換して下さい」とのメッセージを表示部9に表示させる。これにより、記録可能残容量の不足に起因しての記録中断を防止することができる。また、制御部10は、図4に示すように、RAM11から読み出した続きデータ有り情報CAを音声データDS1の最後尾領域に記録させ、その後に生成された音声データDS1の続きデータをRAM11に記録させる。
【0031】次に、メモリインターフェース部5に装着されているメモリカードM1がメモリカードM2に交換された後に、制御部10は、メモリカードM2の記録可能残容量が所定容量以上存在するか否かを判別し、その記録可能残容量が所定容量以下と判別したときには、「記録可能容量が足りません」とのメッセージを表示部9に表示させる。また、メモリカードM2の記録可能残容量が所定容量以上と判別したときには、メモリカードM1についてのIDデータDIDMと、音声データDS1についてのIDデータDIDDと、音声データDS1,DS2についてのIDデータDIDGとを前データ有り情報CBとして、図4に示すように、音声データDS2の先頭領域に記録させる。同時に、メモリカードの交換中にRAM11に記憶させた音声データDS1の続きデータを音声データDS2としてメモリカードM2に記録させると共に、メモリカードM2についてのIDデータDIDMをデータ記録領域Maに記録させ、音声データDS2についてのIDデータDIDDを音声データDS2のヘッダ情報DSHの一部として記録させる。この後、前述した音声データDS1の記録と同様にして、制御部10は、音声データDS2の生成を継続して実行し、メモリインターフェース部5を介してメモリカードM2のデータ記録領域Maに順次記録する。
【0032】この場合、オペレータは、音声データDS2の記録中にメモリカードM2の記録可能残容量が不足すると判断したときには、メモリカードM2の記録可能残容量に拘わらずメモリカードM2をメモリカードM3に交換することができる。この場合、オペレータによって操作されたメモリ交換時停止ボタン8aの操作信号が制御部10に入力されたときに、制御部10は、メモリカードM3についてのIDデータDIDMと、音声データDS3についてのIDデータDIDDとをID生成部4に自動生成させ、このIDデータDIDM,DIDDと、RAM11から読み出したIDデータDIDGとを続きデータ有り情報CAとして、図4に示すように、音声データDS2の最後尾領域に記録させる。これにより、続きデータ有り情報CAを自動的に記録させることができる。同時に、制御部10は、「新しいメモリに交換して下さい」とのメッセージを表示部9に表示させる。また、制御部10は、その後に生成された音声データDS2の続きデータをRAM11に記録させる。
【0033】次に、メモリインターフェース部5に装着されているメモリカードM2がメモリカードM3交換された際に、制御部10は、メモリカードM2についてのIDデータDIDMと、音声データDS2についてのIDデータDIDDと、RAM11から読み出したIDデータDIDGとを前データ有り情報CBとして、図4に示すように、音声データDS3の先頭領域に記録させる。同時に、メモリカードの交換中にRAM11に記憶させた音声データDS2の続きデータを音声データDS3としてメモリカードM3に記録させると共に、メモリカードM3についてのIDデータDIDMをデータ記録領域Maに記録させ、音声データDS3についてのIDデータDIDDを音声データDS3のヘッダ情報DSHの一部として記録させる。この後、前述した音声データDS1,DS2の記録と同様にして、音声データDS3の生成を継続して実行し、停止ボタンが操作されるまでメモリインターフェース部5を介してメモリカードM3のデータ記録領域Maに順次記録する。
【0034】以上の処理により、メモリカードM1〜M3には、記録内容が途切れること無く音声データDS1〜DS3として連続して記録される。また、音声データDS1には、引き続いて記録された音声データDS2についてのIDデータDIDDと、その音声データDS2が記録されたメモリカードM2についてのIDデータDIDMと、音声データDS1〜DS3を関連付けるIDデータDIDGとが続きデータ有り情報CAとして記録される。一方、音声データDS2には、音声データDS2の前に続く音声データDS1についてのIDデータDIDDと、その音声データDS1が記録されたメモリカードM1についてのIDデータDIDMと、音声データDS1〜DS3を関連付けるIDデータDIDGとが前データ有り情報CBとして記録されると共に、音声データDS2に引き続いて記録された音声データDS3についてのIDデータDIDDと、その音声データDS3が記録されたメモリカードM3についてのIDデータDIDMと、音声データDS1〜DS3を関連付けるIDデータDIDGとが続きデータ有り情報CAとして記録される。また、音声データDS3には、音声データDS3の前に続く音声データDS2についてのIDデータDIDDと、その音声データDS2が記録されたメモリカードM2についてのIDデータDIDMと、音声データDS1〜DS3を関連付けるIDデータDIDGとが前データ有り情報CBとして記録される。この場合、各音声データDS1〜DS3内のIDデータDIDD,DIDD,DIDDには、音声データDS1〜DS3が、それぞれ1番目、2番目および3番目の記録データである旨を特定可能な順序情報が含まれている。
【0035】次に、メモリカードM1〜M3にそれぞれ記録された音声データDS1〜DS3の再生方法について説明する。
【0036】音声データDS1〜DS3の再生に際しては、まず、メモリカードM1をメモリインターフェース部5に装着した後に、再生ボタンを操作する。この際に、制御部10は、再生を指示された音声データDsに前データ有り情報CBが記録されているか否かを判別する。この際に、例えば、メモリカードM2が誤って装着されて音声データDS2の再生を指示されたときには、前データ有り情報CBが記録されている。かかる場合など、前データ有り情報CBが記録されていると判別したときには、「この音声データは、他の音声データの続きのデータです」とのメッセージを表示部9に表示させる。なお、音声データDS2のヘッダ情報DSHとして記録されているIDデータDIDD内の順序情報を確認することで、最初に再生すべき音声データではないと判別することもできる。一方、音声データDS1の再生を指示された場合など、前データ有り情報CBが記録されていないと判別したときには、装着されているメモリカードM1から音声データDS1を読み出すと共に、その音声データDS1からヘッダ情報DSHを取り除いた音声データ本体DSDを音声信号生成部6に転送する。次いで、音声信号生成部6が、音声データ本体DSDを伸長させてディジタルデータを生成し、そのディジタルデータをアナログ音声信号Ssに変換する。続いて、音声信号出力部7が、アナログ音声信号Ssをろ波した後に増幅してスピーカから放音させる。この結果、音声データDS1に基づく音声が再生される。この場合、制御部10は、音声再生中において、音声データDS1中に続きデータ有り情報CAを検出したときに、「続きの音声データが存在します。次のメモリカードを用意して下さい」とのメッセージを表示部9に表示させる。この後、音声データDS1に基づく音声の再生が完了した際に、制御部10は、「次のメモリカードに交換して下さい」とのメッセージを表示させる。同時に、音声データDS1内の続きデータ有り情報CAをRAM11に記憶させる。
【0037】次に、メモリインターフェース部5に装着されているメモリカードM1が他のメモリカードMに交換された際に、制御部10は、そのメモリカードMに記録されているIDデータDIDMと、RAM11から読み出した続きデータ有り情報CA内のIDデータDIDMとの同一性を判別する。この場合、オペレータが誤ってメモリカードM2以外のメモリカードM(例えば、メモリカードM3)をメモリインターフェース部5に装着したときには、両IDデータDIDMが相違するため、そのメモリカードMがメモリカードM2ではないと判別することができる。したがって、この際に、制御部10は、「続きの音声データが記録されたメモリカードではありません。」とのメッセージを表示部9に表示させる。なお、メモリカードM3に記録された音声データDS3におけるIDデータDIDD内の順序情報を確認することで、音声データDS1に引き続いて再生すべき音声データが記録されたメモリカードM2ではないと判別することもできる。一方、続きのメモリカードM2が正しく装着されたときには、両IDデータDIDMが同一のため、制御部10は、そのメモリカードMが正しいメモリカードM2であると判別し、続きデータ有り情報CA内のIDデータDIDDと同一のIDデータDIDDが記録された音声データDs(つまり、音声データDS2)に基づく音声の再生を開始する。
【0038】この場合、制御部10は、メモリカードM2に記録されている音声データDS2以外の音声データDsの再生を指示されたときにも、その音声データDsに前データ有り情報CBが記録されていないため、その音声データDsが音声データDS1の続きのデータでないと判別する。また、仮にその音声データDsが他の音声データDsの続きの音声データであって前データ有り情報CBが記録されていたとしても、その前データ有り情報CB内のIDデータDIDGが、音声データDS1内の続きデータ有り情報CAにおけるIDデータDIDGとは異なるため、その音声データDsが音声データDS1の続きのデータでないと判別する。なお、IDデータDIDD内の順序情報を確認することで、再生を指示された音声データDsが正しい再生順序で再生指示されていないと判別することもでき、この場合には、制御部10は、「続きの音声データが再生指示されていません。」とのメッセージを表示部9に表示させる。
【0039】音声データDS2に基づく音声の再生が完了した際には、制御部10は、メモリカードM1からメモリカードM2への交換時と同様にして「次のメモリカードに交換して下さい」とのメッセージを表示部9に表示させる。同時に、音声データDS2内の続きデータ有り情報CAをRAM11に記憶させ、メモリインターフェース部5に装着されるメモリカードMがメモリカードM3であるか否かを判別する。この後、音声データDS2に基づく音声の再生開始時と同様にして、続きデータ有り情報CA内のIDデータDIDDと同一のIDデータDIDDが記録された音声データDs(つまり、音声データDS3)に基づく音声の再生を開始する。これにより、停止ボタンが操作されるまで音声データDS3に基づいて音声が再生される。
【0040】このように、この音声記録再生装置1によれば、メモリカードM1〜M3に跨って音声データDS1〜DS3を分散させて記録する際に、続きデータ有り情報CAおよび前データ有り情報CBを音声データDS1〜DS3の一部として記録させておくことにより、音声データDS1,DS2の再生時に、続きの音声データが存在する旨のメッセージを表示部9に表示させることができる。また、一連の音声データDS1〜DS3の再生時に、例えばメモリカードM2が誤って装着されたときには、そのメモリカードM2内の音声データDS2に、前に続く音声データDS1が存在する旨のメッセージを表示部9に表示させることもできる。さらに、例えば音声データDS1の再生後に引き続いて音声データDS2を再生する際に、メモリカードM2以外のメモリカードMがメモリインターフェース部5に装着されたときには、そのメモリカードMに続きの音声データDS2が記録されていない旨を表示部9にメッセージ表示させることができる。したがって、複数枚のメモリカードM1〜M3に跨って記録された音声データDS1〜DS3を正しい順序で確実かつ容易に連続再生することができる。
【0041】なお、本発明は、上記した発明の実施の形態に限らず、適宜変更が可能である。例えば、本発明の実施の形態では、ランダムに発生させた8bitの数値情報および生成順序特定用の順序情報からなるIDデータDIDDと、ランダムに発生させた8bitの数値情報からなるIDデータDIDM,DIDGとを続きデータ有り情報CAおよび前データ有り情報CBとして使用する例について説明したが、本発明における続きデータ有り情報および前データ有り情報はこれに限定されず、4〜32bitの範囲内で生成した任意の数値情報やその他の情報からなるIDデータDIDM,DIDD,DIDGを用いることができる。また、IDデータDIDM,DIDD,DIDGのすべてを用いずに、例えばIDデータDIDM,DIDDのみを用いたり、IDデータDIDGのみを用いたりして続きデータ有り情報CAおよび前データ有り情報CBとすることもできる。さらに、続きデータ有り情報CAおよび前データ有り情報CBとして、すべての音声データDsを通じて同一の数値情報を記録させてもよい。また、本発明の実施の形態では、続きデータ有り情報CAおよび前データ有り情報CBを音声データDsの一部としてメモリカードMに記録する例を説明したが、本発明はこれに限定されず、音声データDs、続きデータ有り情報CAおよび前データ有り情報CBを別個独立したデータファイルとして記録させると共に、これらを関連付ける情報を音声データDsの一部または別個独立したデータファイルとして記録させることもできる。
【0042】また、本発明の実施の形態では、ランダムに発生させた8bitの数値情報から構成したIDデータDIDMを例に挙げたが、本発明における記録媒体識別情報はこれに限定されず、常に新しいメモリカードMに音声データDsを記録させることを条件として、使用した順序を特定可能な順序情報をIDデータDIDM内に含ませることができる。この記録方法によれば、例えば音声データDS1〜DS3の記録が完了した後に、音声記録再生装置1にメモリカードM1〜M3のいずれかを装着した際に、そのメモリカードが1番目のメモリカード、2番目のメモリカードおよび3番目のメモリカードのいずれかを特定することができる。したがって、メモリカードM1を装着すべきところ、メモリカードM3を誤って装着したときには、その旨を報知することができる。さらに、メモリインターフェース部5に装着状態のメモリカードMが、他のメモリカードMに交換される都度、交換前に装着されていたメモリカードMのIDデータDIDMと、新たに装着されたメモリカードMのIDデータDIDMとの同一性を判別するように構成することもできる。この構成によれば、例えば装着状態のメモリカードM1に代えてメモリカードM2が装着されるべきところ、メモリカードM1が誤って再装着されてしまったときに、その旨を示すエラーメッセージを表示させることができる。
【0043】また、本発明の実施の形態では、音声データDs(音声データDS1〜DS3)を記録する例について説明したが、本発明における記録データは、音声データDsに限定されず、映像データや数値データおよびテキストデータなどの各種ディジタルデータであってもよいのは勿論である。さらに、本発明における音声データDsには、マイクを介して集音したアナログ音声信号Ssをディジタル変換した音声データDsに限らず、例えば音声信号入力端子を介して入力した音声信号に基づく音声データや、通信端末を介して取得した音声データなどが含まれる。また、本発明における記録媒体についても、メモリカードMのみならず、棒状、駒状のリムーバブルメモリや、MD、MO、FD、CD−R、CD−RW、DVD−R、DVD−RWなどのディスク形ディジタルデータ記録媒体、DV、DAT、DDSなどのテープ状ディジタルデータ記録媒体など、各種のリームーバブルメディアが含まれる。
【0044】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載のディジタル式記録装置によれば、媒体交換時停止スイッチが操作されたときに、記録制御部が、記録中の記録データに関連付けて装着状態の記録媒体に続きデータ有り情報を記録し、装着状態の記録媒体が交換された後に、続きの記録データに関連付けて交換後の記録媒体に前データ有り情報を記録することにより、記録された記録データを再生する再生装置に対して、続きデータ有り情報に基づいて、再生中の記録データに続きの記録データが存在することを判別させることができると共に、前データ有り情報に基づいて、再生する記録データの前に続く記録データが存在することを判別させることができる。したがって、複数の記録媒体に跨って連続して記録した記録データを、再生装置に対して正しい順序で確実かつ容易に再生させることができる。
【0045】また、請求項2記載のディジタル式記録装置によれば、記録制御部が、媒体交換時停止スイッチが操作されたとき、または記録データの記録中に装着状態の記録媒体における記録可能残容量が所定容量以下になったときに、装着状態の記録媒体に続きデータ有り情報を記録すると共に記録媒体の交換を促すメッセージを報知することにより、記録可能残容量の不足に起因しての記録中断を防止することができると共に、記録媒体の交換の必要性が生じたとき、すなわち記録可能残容量が不足しそうなときに、続きデータ有り情報を自動的に記録させることができる。
【0046】さらに、請求項3記載のディジタル式記録装置によれば、記録制御部が、記録中の記録データの一部として続きデータ有り情報を記録すると共に続きの記録データの一部として前データ有り情報を記録することにより、記録データと別個独立して続きデータ有り情報および前データ有り情報を記録させる方式と比較して、記録媒体内のファイルの管理(例えばFAT情報の書き込み、読み込み)を簡素化できると共に、再生時には、記録データを読み込むだけで続きデータ有り情報および前データ有り情報を容易に検出することができる。
【0047】また、請求項4記載のディジタル式記録装置によれば、記録制御部が、関連付け情報を続きデータ有り情報および前データ有り情報の一部として記録することにより、単に、続きデータが存在する、または前データが存在するとの内容の続きデータ有り情報および前データ有り情報を記録する方式と比較して、例えば各記録データの記録内容が連続する一のグループに属する記録データであることを容易に判別させることができる。
【0048】さらに、請求項5記載のディジタル式記録装置によれば、記録制御部が、関連付け情報として同一内容の情報を各記録媒体に記録することにより、個別的に関連付け情報を生成する場合と比較して、関連付け情報の生成処理が容易となる。
【0049】また、請求項6記載のディジタル式記録装置によれば、記録制御部が、続きの記録データに対応する記録データ識別情報を前に続く記録データについての関連付け情報の一部として記録すると共に前に続く記録データに対応する記録データ識別情報を続きの記録データについての関連付け情報の一部として記録することにより、続きの記録データの再生に際して、再生装置に対して、本来再生すべき記録データであるか否かを直ちに判別させることができる。
【0050】さらに、請求項7記載のディジタル式記録装置によれば、記録制御部が、分散させて記録する各記録データの順序を特定可能な情報を記録データ識別情報の一部として記録することにより、例えば5つの連続する記録データのうちの3番目の記録データを再生すべき際に、誤って4番目の記録データを再生しようとしたときに、再生装置に対して、その記録データの再生順序が異なることを確実かつ容易に判別させることができる。
【0051】また、請求項8記載のディジタル式記録装置によれば、記録制御部が、続きの記録データを記録する記録媒体についての記録媒体識別情報を関連付け情報の一部として装着状態の記録媒体に記録すると共に、装着状態の記録媒体についての記録媒体識別情報を関連付け情報の一部として交換後の他の記録媒体に記録することにより、続きの記録データを再生する際に、再生装置に対して、本来再生すべき記録データが記録された記録媒体であるか否かを直ちに判別させることができる。
【0052】さらに、請求項9記載のディジタル式記録装置によれば、記録制御部が各記録データを分散させて記録する各記録媒体の再生順序を判別可能な情報を記録媒体識別情報の一部として記録することにより、例えば5つの記録媒体に跨って連続して記録された記録データうちの3番目の記録媒体に記録された記録データを再生すべき際に、誤って4番目の記録媒体を装着したときに、再生装置に対して、その記録媒体の再生順序が異なることを確実かつ容易に判別させることができる。
【0053】また、請求項10記載のディジタル式再生装置によれば、再生制御部が、記録データの再生時に、前データ有り情報を検出したときに、前に続く記録データが存在する旨を報知すると共に、続きデータ有り情報を検出したときに、続きの記録データが存在する旨を報知し、続きデータ有り情報が記録されている記録データに引き続いて記録データを再生する際に、記録データに関連付けられて前データ有り情報が記録されていないときに、再生する記録データが続きの記録データとは異なる旨を報知することにより、複数の記録媒体に跨って記録された記録データを正しい順序で確実に再生することができる。
【0054】さらに、請求項11記載のディジタル式再生装置によれば、再生制御部が、関連付け情報が記録されている記録データの再生の後に他の記録データを再生する際に、再生した記録データについての関連付け情報と、再生する他の記録データについての関連付け情報とに基づいて相互の関連付けを判別し、例えば、関連付けを有しないと判別したときに、その判別結果に対応して予め設定された所定の処理として、例えば再生すべき記録データとは異なる旨のメッセージの表示を行うことにより、複数の記録媒体に跨って記録された記録データを正しい順序で確実に再生することができる。
【0055】また、請求項12記載のディジタル式再生装置によれば、再生制御部が、記録データ識別情報が記録されている記録データの再生の後に他の記録データを再生する際に、再生した記録データについて記録データ識別情報と、再生する他の記録データについての記録データ識別情報とに基づいて相互の関連付けを判別し、例えば、関連付けを有しないと判別したときに、その判別結果に対応して予め設定された所定の処理として、例えば再生すべき記録データとは異なる旨のメッセージの表示を行うことにより、複数の記録媒体に跨って記録された記録データを正しい順序で確実に再生することができる。
【0056】また、請求項13記載のディジタル式再生装置によれば、再生制御部が、記録媒体識別情報が記録されている記録データの再生の後に他の記録媒体に記録されている他の記録データを再生する際に、再生した記録データについての記録媒体識別情報と、再生する他の記録媒体に記録されている記録媒体識別情報とに基づいて相互の関連付けを判別し、例えば、関連付けを有しないと判別したときに、その判別結果に対応して予め設定された所定の処理として、例えば再生すべき記録データが記録された記録媒体とは異なる記録媒体が装着された旨のメッセージの表示を行うことにより、複数の記録媒体に跨って記録された記録データを正しい順序で確実に再生することができる。
【出願人】 【識別番号】000003067
【氏名又は名称】ティーディーケイ株式会社
【出願日】 平成12年12月14日(2000.12.14)
【代理人】 【識別番号】100104787
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 伸司
【公開番号】 特開2002−182694(P2002−182694A)
【公開日】 平成14年6月26日(2002.6.26)
【出願番号】 特願2000−379853(P2000−379853)