| 【発明の名称】 |
タイヤ判別システムおよび車両通行規制システム |
| 【発明者】 |
【氏名】加川 哲哉
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| 【要約】 |
【課題】タイヤの種類またはタイヤチェーンの装着の有無などを判別可能なシステムを提供する。
【解決手段】タイヤの表面の形状についての3次元データDTを予め記憶したタイヤデータベース22と、タイヤの表面の形状を計測して3次元データDTを生成する3次元入力手段21と、計測により生成された3次元データDTをタイヤデータベース22内の3次元データDTと比較する比較手段24と、比較手段24による比較結果に基づいて、計測されたタイヤがタイヤデータベース22内のいずれのタイヤに対応するかを判別するタイヤ判別手段25と、タイヤチェーンの装着の有無を判別するチェーン装着判別手段29と、を有してなる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】タイヤの表面の形状についての3次元データを予め記憶したデータベースとタイヤの表面の形状を計測して3次元データを生成する3次元データ生成手段と、前記計測により生成された3次元データを前記データベース内の3次元データと比較する比較手段と、前記比較手段による比較結果に基づいて、前記計測されたタイヤが前記データベース内のいずれのタイヤに対応するかを判別するタイヤ判別手段と、を有してなることを特徴とするタイヤ判別システム。 【請求項2】前記タイヤの溝の底から所定の高さで断面した断面データを前記3次元データに基づいて算出する断面算出手段を有し、前記比較手段は、前記計測により生成された3次元データおよび前記データベース内の3次元データに基づいてそれぞれ算出された前記断面データに基づいて比較を行う、請求項1記載のタイヤ判別システム。 【請求項3】前記データベースには、前記データベース内の3次元データに対応してタイヤの属性に関する属性情報が記憶されている、請求項1または請求項2記載のタイヤ判別システム。 【請求項4】前記属性情報として、冬用タイヤであるか否かを示す情報が含まれており、前記タイヤ判別手段によって判別されたタイヤが冬用タイヤであるか否かを前記属性情報に基づいて判別する第一の種類判別手段を有する、請求項3記載のタイヤ判別システム。 【請求項5】前記生成された3次元データから前記タイヤの溝の長さを算出し、当該溝の長さが所定の値以上であれば前記タイヤが冬用タイヤであると判別する第二の種類判別手段を有し、前記第一の種類判別手段による判別が不能の場合は、前記第二の種類判別手段によって前記3次元データに係るタイヤが冬用タイヤであるか否かを判別する、請求項4記載のタイヤ判別システム。 【請求項6】タイヤの表面の形状を計測して3次元データを生成する3次元データ生成手段と、生成された3次元データを基に前記タイヤにタイヤチェーンが装着されているか否かを判別するチェーン装着判別手段と、を有してなることを特徴とするタイヤ判別システム。 【請求項7】前記チェーン装着判別手段は、前記計測により生成された3次元データを基に前記タイヤの表面の凹凸の深さを算出し、当該深さが所定の値以上であれば前記タイヤにタイヤチェーンが装着されていると判別する、請求項6記載のタイヤ判別システム。 【請求項8】車両の通行を規制するシステムであって、道路の進入口に3次元計測手段を設け、請求項1ないし請求項7のいずれかに記載のタイヤ判別システムによって、道路に進入しようとする車両のタイヤの種類またはタイヤにタイヤチェーンが装着されているか否かを判別し、これらの判別結果を基に車両の進入を許可するか否かを判別するように構成されている、ことを特徴とする車両通行規制システム。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、車両のタイヤの種類またはタイヤチェーンの装着の有無を判別するタイヤ判別システム、および当該タイヤ判別システムを用いて車両の通行を規制する車両通行規制システムに関する。 【0002】 【従来の技術】一般に、積雪した道路、積雪が予想される道路、またはアイスバーンの道路などでは、走行する車両が規制される。例えば、タイヤチェーンまたは冬用タイヤを装着している車両以外の通行が禁止される。 【0003】このとき、通行規制の敷かれる道路の進入口で取締りが行われている場合は、警察官などの目視によって車両のタイヤをチェックして車両の通行を取り締まるが、そうでない場合は、車両の通行は運転手の自己判断に委ねられる。 【0004】また、通行規制の有無に関わらず、磨耗のひどいタイヤでの走行は危険であるが、タイヤの点検は運転手自身に委ねられており、これを取り締まることは困難である。その他、スパイクタイヤのように、法律または条例によって使用が制限されているタイヤについても、その使用を逐一取り締まることは難しく、結局、運転手自身の判断によることが多い。 【0005】つまり、タイヤの種類または磨耗の程度などの判断は目視によって行われるので、取締りが行われなければ走行に適さないタイヤの車両が走行し、事故の起きる危険性が高まる。また、取締りを行っても、取締りは警察官など人間によって行われるので、走行に適さないタイヤを見落としてしまうことがあり、さらには、走行に適したタイヤか否かの判断に時間が掛かり渋滞の原因となる。 【0006】そこで、タイヤに関する情報を自動的に取得する技術が提案されている。例えば、特開平9−49719号に開示されている技術によれば、停止している車両のタイヤの溝の深さを測定することができる。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】さて、タイヤには、上に述べた冬用タイヤまたはスパイクタイヤなどのほか、一般に使用されるノーマルタイヤなどの種類がある。また、1種類の中にも、車種、走行目的、または運転手の好みなどに応じて多くの製品のタイヤがあり、それぞれに特性がある。 【0008】例えば、大型トラックに用いられるタイヤは、乗用車のタイヤと比較して溝が深く、幅も広い。乗用車に用いられるノーマルタイヤには、経済性、居住性、またはスピード性などの重要度に応じて様々なトレッドパターンがあり、材質もそれぞれ異なる。 【0009】したがって、特開平9−49719号に開示されている技術を用いてタイヤの溝の深さを知得しても、磨耗していない同種のタイヤと比較しなければ、そのタイヤの磨耗の程度を知ることはできない。また、タイヤにタイヤチェーンが装着されているか否かの判別はできない。 【0010】本発明は、このような点を鑑み、タイヤの種類またはタイヤチェーンの装着の有無などを判別可能なシステムを提供することを目的とする。さらには、このシステムを用いて車両の通行を規制するシステムを提供することを目的とする。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明に係るタイヤ判別システムは、タイヤの表面の形状についての3次元データを予め記憶したデータベースと、タイヤの表面の形状を計測して3次元データを生成する3次元データ生成手段と、前記計測により生成された3次元データを前記データベース内の3次元データと比較する比較手段と、前記比較手段による比較結果に基づいて、前記計測されたタイヤが前記データベース内のいずれのタイヤに対応するかを判別するタイヤ判別手段と、を有してなる。 【0012】好ましくは、前記タイヤの溝の底から所定の高さで断面した断面データを前記3次元データに基づいて算出する断面算出手段を有し、前記比較手段は、前記計測により生成された3次元データおよび前記データベース内の3次元データに基づいてそれぞれ算出された前記断面データに基づいて比較を行う。 【0013】また、前記データベースには、前記データベース内の3次元データに対応してタイヤの属性に関する属性情報を記憶しておく。また、前記属性情報として、冬用タイヤであるか否かを示す情報が含まれており、前記タイヤ判別手段によって判別されたタイヤが冬用タイヤであるか否かを前記属性情報に基づいて判別する第一の種類判別手段を設ける。 【0014】また、前記生成された3次元データから前記タイヤの溝の長さを算出し、当該溝の長さが所定の値以上であれば前記タイヤが冬用タイヤであると判別する第二の種類判別手段を有し、前記第一の種類判別手段による判別が不能の場合は、前記第二の種類判別手段によって前記3次元データに係るタイヤが冬用タイヤであるか否かを判別する。 【0015】本発明の他の形態によると、タイヤの表面の形状を計測して3次元データを生成する3次元データ生成手段と、生成された3次元データを基に前記タイヤにタイヤチェーンが装着されているか否かを判別するチェーン装着判別手段と、を有してなる。 【0016】好ましくは、前記チェーン装着判別手段は、前記計測により生成された3次元データを基に前記タイヤの表面の凹凸の深さを算出し、当該深さが所定の値以上であれば前記タイヤにタイヤチェーンが装着されていると判別する。 【0017】また、本発明に係る車両通行規制システムは、車両の通行を規制するシステムであって、道路の進入口に3次元計測手段を設け、前記タイヤ判別システムによって、道路に進入しようとする車両のタイヤの種類またはタイヤにタイヤチェーンが装着されているか否かを判別し、これらの判別結果を基に車両の進入を許可するか否かを判別するように構成されている。 【0018】 【発明の実施の形態】図1は本発明に係る車両通行規制システム1の概要を説明する図、図2は3次元カメラ11の設置状態の例を示す図、図3は本発明に係る車両通行規制システム1の機能的構成を示すブロック図、図4はタイヤCRtを断面して断面データDM1、DM2を得る方法の例を説明する図、図5は断面データDM1、DM2の例を示す図、図6はノーマルタイヤと冬用タイヤとの表面の溝の長さを比較する図、図7はタイヤチェーンを装着したタイヤCRtの断面図である。 【0019】図1に示すように、車両通行規制システム1は、高速道路などの道路の進入口において車両の通行を規制するシステムである。道路RTに進入しようとする車両CRのタイヤCRtの表面の形状についての3次元データDTを生成し、この3次元データDTまたは交通情報などを基に車両CRの通行を認めるか否かを判別することによって、車両の通行を規制する。 【0020】道路RTは、進入口からしばらく進むと、東京方面へ向かう道路RT1と大阪方面へ向かう道路RT2とに分岐する。また、道路RT1、RT2のいずれも通行できない場合のために、一般道路へ降りる出口RTXが設けられている。 【0021】車両通行規制システム1は、3次元カメラ11、コンピュータ装置12、通行ゲート13a、13b、13c、情報表示装置14、およびネットワーク15などによって構成される。 【0022】3次元カメラ11は、車両CRのタイヤCRtを計測してその3次元データを生成する装置であり、左右それぞれのタイヤCRtを計測するために2台設けられている。詳しくは後述する。図2(a)に示すように進入口付近の左右の路肩にそれぞれ1台ずつ設置してもよいし、図2(b)に示すように進入口付近の道路の地中に車両CRの左右のタイヤCRt、CRtの間隔と同程度の間隔をおいて設置してもよい。 【0023】コンピュータ装置12は、CPU、RAM、ROM、または磁気記憶装置などの装置によって構成される。ROMまたは磁気記憶装置には、プログラムまたはデータなどが記憶されており、必要に応じてRAMにロードされる。CPUは、ロードされたプログラムなどに基づいて演算処理を行う。 【0024】通行ゲート13a、13b、13cは、それぞれ、道路RT、RT1、RT2への車両の進入を制御するための開閉可能なゲートである。道路RT1、RT2の両方への進入を禁止する場合は、通行ゲート13aを閉じる。道路RT1への進入のみを禁止する場合は、通行ゲート13aおよび13cを開き、通行ゲート13bを閉じる。道路RT2への進入のみを禁止する場合は、通行ゲート13aおよび13bを開き、通行ゲート13cを閉じる。 【0025】情報表示装置14は、交通規制、渋滞、事故、または気象などに関する情報を文字によって車両CRの運転手に知らせるための装置であり、進入口付近に設置される。ネットワーク15は、コンピュータ装置12と道路を統括する道路交通センターのホストコンピュータなどとを接続する。 【0026】図3に示すように、車両通行規制システム1は、上述した3次元カメラ11およびコンピュータ装置12に記憶されたプログラムまたはデータなどによってタイヤ判別部2および道路制御部3などの機能的構成が実現される。タイヤ判別部2は、道路RTに進入しようとする車両CRのタイヤCRtの種類またはタイヤチェーンの装着の有無などを判別し、タイヤCRtの磨耗量を算出する。道路制御部3は、交通情報またはタイヤ判別部2による判別結果などを基に、車両CRの通行を制御する。 【0027】タイヤ判別部2は、3次元入力手段21、タイヤデータベース22、断面算出手段23、比較手段24、タイヤ判別手段25、第一の種類判別手段26、第二の種類判別手段27、磨耗量算出手段28、およびチェーン装着判別手段29などによって構成される。 【0028】3次元入力手段21は、3次元カメラ11によって計測されたデータを基にタイヤCRtの3次元データDTを生成する。例えば、3次元入力手段21として、特開2000−28335号に開示されている3次元入力装置が用いられる。係る装置は、スリット光投影法による3次元カメラを備え、コンピュータ装置による演算によって物体の3次元形状を求める。その他の手段として、異なる位置からそれぞれ撮影した2次元画像からステレオ画像法によってそれぞれの対応点を探索し、3次元データを生成してもよい。 【0029】タイヤCRtを撮影するとき、車両CRは、タイヤCRtが3次元カメラ11の視野に入る範囲に停車する。ただし、車両CRは、3次元カメラ11のシャッタ速度に応じた速度以下であれば、停車することなく当該範囲内を通過してもよい。 【0030】タイヤデータベース22には、種々のタイヤの3次元データDTおよびその属性情報ZKJが予め記憶されている。属性情報ZKJには、タイヤの種類に関する属性が含まれている。タイヤの種類として、冬用タイヤ、ノーマルタイヤ、またはスパイクタイヤなどがあり、属性情報ZKJを参照することによりタイヤCRtの種類を判別することができる。 【0031】図4(a)は表面近傍を切断したタイヤCRtを示し、図4(b)はその切断面を拡大して示す。図5(a)は車両CRのタイヤCRtの断面データDM1を、図5(b)はタイヤデータベース22に予め記憶されているタイヤの断面データDM2を示す。図5(c)は、断面データDM1、DM2を重ね合わせた例を示す。ただし、図5(c)では、断面データDM1、DM2を区別しやすいように、断面データDM1を二点鎖線で示す。 【0032】断面算出手段23は、図4に示すように、3次元データDTに基づいてタイヤCRtの溝の底CRtaから所定の高さhで矢印M方向に断面し、図5に示すような断面データDM1、DM2を算出する。 【0033】図3に戻って、比較手段24は、断面データDM1を断面データDM2と比較する。図5(c)に示すように、なるべく両者が一致するように断面データDM1、DM2を重ね合わせ、一致した部分の面積と一致しなかった面積とをそれぞれ算出する。 【0034】タイヤ判別手段25は、比較手段24による算出結果を基に、断面データDM1、DM2の一致した部分の面積と一致しなかった面積との比が所定の値以上であれば、車両CRのタイヤCRtは、比較に用いたタイヤデータベース22内の3次元データDTに係るタイヤと同等のものであると判別する。 【0035】第一の種類判別手段26は、車両CRのタイヤCRtの種類を判別する。係る判別は、タイヤ判別手段25によって同等と判別されたタイヤデータベース22内のタイヤについての属性情報ZKJを参照して行う。例えば、属性情報ZKJにタイヤの種類が冬用タイヤである旨の情報が含まれていれば、タイヤCRtは冬用タイヤであると判別される。 【0036】図6(a)は一般的なノーマルタイヤの表面データDH1の一部を示す。図6(a)に示すタイヤの表面の溝の部分を線で表現すると、図6(b)に示す線データDL1が得られる。同様に、冬用タイヤの表面の溝の部分を線で表現すると、図6(c)に示す線データDL2が得られる。 【0037】第二の種類判別手段27は、車両CRのタイヤCRtの3次元データDTからタイヤの表面の溝の長さを算出し、この溝の長さが所定の値以上であればタイヤCRtが冬用タイヤであると判別する。図6(b)の線データDL1と図6(c)の線データDL2とを比較すると、冬用タイヤの表面積当たりの溝の長さは、ノーマルタイヤよりも長いことが分かる。したがって、溝の長さからタイヤCRtが冬用タイヤであるか否かを判別することができる。 【0038】図3に戻って、磨耗量算出手段28は、車両CRのタイヤCRtの溝の磨耗量を算出する手段である。車両CRのタイヤCRtの3次元データDTおよびタイヤ判別手段25によってタイヤCRtと同等と判別されたタイヤデータベース22内のタイヤの3次元データDTから、それぞれタイヤの表面の溝の深さを算出し、両者の差を求めることによって、磨耗量を算出する。 【0039】図7(a)に示すh1はタイヤチェーンTCを装着したタイヤCRtの溝の底CRtaから表面までの高さを、図7(a)に示すh2はタイヤチェーンを装着していない場合の高さを示す。 【0040】チェーン装着判別手段29は、車両CRのタイヤCRtにタイヤチェーンが装着されているか否かを判別する。図7に示すように、タイヤチェーンTCを装着すると、タイヤCRtの溝の底CRtaから表面までの高さは、タイヤチェーンを装着しない場合よりも高くなる。そこで、タイヤCRtの3次元データDTを基にh1の値を算出し、h1が所定の値よりも大きい場合は、タイヤCRtにタイヤチェーンが装着されていると判別する。 【0041】図3に戻って、道路制御部3は、道路情報取得手段31、表示手段32、ゲート制御手段33、または通行ゲート13などによって構成される。道路情報取得手段31は、道路交通センターなどから交通規制、渋滞、事故、または気象などに関する情報を取得する。例えば、冬用タイヤ規制が敷かれている旨の交通情報を取得する。 【0042】表示手段32は、道路情報取得手段31が取得した情報のうち、運転手に有益な情報を表示する。例えば、渋滞が発生している場合は「上り線○○インターから何キロ渋滞」、雪によるタイヤ規制がある場合は「上り線○○インターからタイヤ規制」などと表示する。 【0043】ゲート制御手段33は、交通情報、タイヤCRtの磨耗量、タイヤCRtにタイヤチェーンが装着されているか否か、またはタイヤCRtの種類などに基づいて、車両CRの道路RTへの進入の可否を判別し、通行ゲート13a、13b、13cを制御する。例えば、道路RT1、RT2においてタイヤチェーンまたは冬用タイヤの装着を通行の条件とする交通規制が敷かれている場合は、タイヤチェーンまたは冬用タイヤを装着していない車両CRの進入は認められず、通行ゲート13aが閉じられる。道路RT1にのみ同様の規制が敷かれている場合は、通行ゲート13bが閉じられる。また、冬用タイヤを装着していても、タイヤCRtの表面が磨耗し、溝の深さが所定の値以下である場合は、通行ゲート13aが閉じられる。 【0044】次に、車両の通行を規制する処理について、フローチャートおよび図面を参照して説明する。図8は車両通行規制システム1の処理の流れを示すフローチャートである。なお、冬用タイヤ規制については、都道府県ごとにその規則が定められている。ここでは、タイヤチェーンまたは冬用タイヤのどちらかを装着していればよいとする規則に基づいて説明する。 【0045】ある車両CRが、道路RTを通行するために、道路RTの進入口に向かっている。図8に示すように、道路RTが通行止か否かを判別する(#1)。道路RT1、RT2ともに通行止の場合は、通行ゲート13aが閉じられ(#2)、車両CRは道路RTに進入することができず、出口RTXを経由して一般道路に戻される。道路RT1またはRT2のいずれか一方が通行止の場合は、それぞれ、通行ゲート13bまたは13cのみが閉じられる。 【0046】道路RT1またはRT2が通行可能である場合、車両CRのタイヤCRtの3次元データDTを生成する(#3)。タイヤCRtの断面データDM1を算出し(#4)、この断面データDM1をタイヤデータベース22内の3次元データDTに係る断面データDM2と比較し、タイヤCRtと同等の3次元データDTをタイヤデータベース22から取得する(#5)。 【0047】タイヤCRtの3次元データDTおよびタイヤデータベース22から取得した3次元データDTに基づいて、タイヤCRtの表面の磨耗量を算出し(#6)、表面の溝が規定よりも深いか否かを判別する(#7)。表面の溝の深さが規定を満たさない場合は、通行ゲート13aが閉じられ、車両CRは道路RTに進入することができない(#2)。 【0048】ただし、ステップ#5において、タイヤデータベース22から3次元データDTを取得できなかった場合は、ステップ#6および#7を省略するか、その他の方法によりタイヤCRtの磨耗の程度を調べる。例えば、車両CRのタイヤCRtの表面の溝の深さが所定の値以下であれば、車両CRの道路RTへの進入を禁止する。または、図4(b)の高さhがタイヤCRtのスリップサインの位置となるようにし、この高さhを基準に断面データDM1を算出する。断面データDM1が得られない場合は、タイヤCRtの磨耗が激しいので、車両CRの道路RTへの進入を禁止することとしてもよい。 【0049】冬用タイヤ規制があるか否かを判別し(#8)、道路RT1、RT2のいずれにも冬用タイヤ規制がなければ通行ゲート13a、13b、13cを開く(#9)。 【0050】冬用タイヤ規制がある場合は、まず、タイヤCRtにタイヤチェーンを装着しているか否かを判別する(#10)。タイヤチェーンを装着している場合は、通行ゲート13a、13b、13cを開く(#9)。タイヤチェーンを装着していない場合は、次に説明するステップ#11ないし#14において冬用タイヤを装着しているか否かを判別する。 【0051】ステップ#5でマッチングした3次元データDTがある場合は(#11でYes)、第一の種類判別手段26によって、つまり、タイヤデータベース22内の3次元データDTの属性情報ZKJを参照してタイヤCRtの種類を判別する(#12)。3次元データDTがなかった場合は(#11でNo)、第二の種類判別手段27によって、つまり、タイヤの表面の溝の長さを算出し冬用タイヤであるか否かを判別する(#13)。 【0052】ステップ#12または#13の結果に基づいて、タイヤCRtが冬用タイヤであるか否かを判別する(#14)。タイヤCRtが冬用タイヤであると判別された場合は、通行ゲート13a、13b、13cを開く(#9)。タイヤCRtが冬用タイヤでないと判別された場合は、冬用タイヤ規制の敷かれている道路の通行ゲートを閉じる(#15)。例えば、道路RT2に冬用タイヤ規制が敷かれている場合は、図1に示すように通行ゲート13cのみを閉じる。 【0053】本実施形態によれば、冬用タイヤ規制などがある場合に、規制に違反するタイヤの車両の道路への進入を制止することができる。また、交通規制の有無を問わず、磨耗が激しいタイヤの車両の進入を制止することができる。これにより、交通事故を減少させることができる。 【0054】なお、本実施形態において、第二の種類判別手段27は、タイヤの種類が冬用タイヤであるか否かを溝の長さを基に判別しているが、これは冬用タイヤがスタッドレスである場合のみを想定している。スパイクタイヤも冬用タイヤに含める場合は、3次元データDTを基にタイヤCRtの表面に釘の頭程度の大きさの凸部を検出することにより、スパイクタイヤであるか否かを判別すればよい。 【0055】また、本実施形態の処理順序は、タイヤの表面の磨耗のチェック、タイヤチェーンの装着の有無の判別、冬用タイヤであるか否かの判別の順であるが、地域、季節、天候、時間帯、または規則などに応じて適宜変更可能である。例えば、豪雪地帯における冬季の処理順序を、タイヤチェーンの装着の有無の判別、冬用タイヤであるか否かの判別、タイヤの表面の磨耗のチェックとしてもよい。冬用タイヤであってもタイヤチェーンの装着を義務付ける地域においてタイヤ規制が敷かれている場合は、タイヤチェーン装着の有無の判別のみを行ってもよい。 【0056】本実施形態に、自動料金収受システム( ETC:Electronic Toll Collection) を組み合わせてもよい。ETCは、予め車両に設けられた車載コンピュータと有料道路の出入口付近に設けられたコンピュータ装置との間で無線交信することによって、車両を一旦停止することなく通行料金を自動決済するシステムである。ETCに用いられるコンピュータ装置、通行ゲート、車両検知器などの装置は、本実施形態の車両通行規制システム1においても共用することができる。また、予めETCに用いられる車載コンピュータにその車両のタイヤの種類などを記憶させておくと、タイヤの種類の判別を行う必要がなくなるので、車両の通行規制の処理時間を短縮することができる。 【0057】その他、車両通行規制システム1、各部の構成、処理内容、または処理順序などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更可能である。 【0058】 【発明の効果】本発明によると、タイヤの種類またはタイヤチェーンの装着の有無などを判別することができる。さらには、このシステムを用いて車両の通行を規制することができ、車両規制の省力化を図るとともに交通事故の防止に寄与することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006079 【氏名又は名称】ミノルタ株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年8月29日(2000.8.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100086933 【弁理士】 【氏名又は名称】久保 幸雄
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| 【公開番号】 |
特開2002−74582(P2002−74582A) |
| 【公開日】 |
平成14年3月15日(2002.3.15) |
| 【出願番号】 |
特願2000−258744(P2000−258744) |
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