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【発明の名称】 アンケート処理装置、その方法、そのコンピュータ・プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体
【発明者】 【氏名】春日 久美子

【要約】 【課題】収集されたアンケートデータを客観的に分析することが可能なアンケート処理装置を提供すること。

【解決手段】キーワードベクトル導出部2は、平文であるアンケートデータに含まれるキーワードを表したキーワードベクトルを導出する。カテゴリベクトル導出部3は、キーワードベクトルに応じて、アンケートデータとカテゴリとの相関を示すカテゴリベクトルを導出する。品質項目ベクトル導出部4は、カテゴリベクトルに応じて、アンケートデータと品質項目との相関を示す品質項目ベクトルを導出する。そして、品質項目重要度出力部6が品質項目ベクトル導出部4によって導出された品質項目ベクトルの各要素を、品質項目の重要度として出力する。したがって、収集されたアンケートデータを客観的に分析することが可能となる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 平文であるアンケートデータに含まれるキーワードを表したキーワードベクトルを導出するためのキーワードベクトル導出手段と、前記キーワードベクトル導出手段によって導出されたキーワードベクトルに応じて、前記アンケートデータとカテゴリとの相関を示すカテゴリベクトルを導出するためのカテゴリベクトル導出手段と、前記カテゴリベクトル導出手段によって導出されたカテゴリベクトルに応じて、前記アンケートデータと品質項目との相関を示す品質項目ベクトルを導出するための品質項目ベクトル導出手段と、前記品質項目ベクトル導出手段によって導出された品質項目ベクトルに応じて、品質項目の重要度を出力するための品質項目重要度出力手段とを含むアンケート処理装置。
【請求項2】 前記キーワードベクトル導出手段は、前記アンケートデータに含まれるキーワードの個数に応じて、前記キーワードベクトルを導出する、請求項1記載のアンケート処理装置。
【請求項3】 前記カテゴリベクトル導出手段は、カテゴリとキーワードとの相関性を表す数値を要素とするキーワード・カテゴリ行列に、前記キーワードベクトル導出手段によって導出されたキーワードベクトルを乗算して前記カテゴリベクトルを導出する、請求項1または2記載のアンケート処理装置。
【請求項4】 前記品質項目ベクトル導出手段は、品質項目とカテゴリとの相関性を表す数値を要素とするカテゴリ・品質項目行列に、前記カテゴリベクトル導出手段によって導出されたカテゴリベクトルを乗算して前記品質項目ベクトルを導出する、請求項1〜3のいずれかに記載のアンケート処理装置。
【請求項5】 前記品質項目重要度出力手段は、前記品質項目ベクトル導出手段によって導出された品質項目ベクトルの要素を品質項目重要度として出力する、請求項1〜4のいずれかに記載のアンケート処理装置。
【請求項6】 平文であるアンケートデータに基づいて、品質項目の重要度を出力するアンケート処理方法であって、前記アンケートデータに含まれるキーワードを表したキーワードベクトルを導出するステップと、前記導出されたキーワードベクトルに応じて、前記アンケートデータとカテゴリとの相関を示すカテゴリベクトルを導出するステップと、前記導出されたカテゴリベクトルに応じて、前記アンケートデータと品質項目との相関を示す品質項目ベクトルを導出するステップと、前記導出された品質項目ベクトルに応じて、品質項目の重要度を出力するステップとを含むアンケート処理方法。
【請求項7】 平文であるアンケートデータに基づいて、品質項目の重要度を出力するアンケート処理方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータ・プログラムであって、前記アンケート処理方法は、前記アンケートデータに含まれるキーワードを表したキーワードベクトルを導出するステップと、前記導出されたキーワードベクトルに応じて、前記アンケートデータとカテゴリとの相関を示すカテゴリベクトルを導出するステップと、前記導出されたカテゴリベクトルに応じて、前記アンケートデータと品質項目との相関を示す品質項目ベクトルを導出するステップと、前記導出された品質項目ベクトルに応じて、品質項目の重要度を出力するステップとを含む、コンピュータ・プログラム。
【請求項8】 平文であるアンケートデータに基づいて、品質項目の重要度を出力するアンケート処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータで読取可能な記録媒体であって、前記アンケート処理方法は、前記アンケートデータに含まれるキーワードを表したキーワードベクトルを導出するステップと、前記導出されたキーワードベクトルに応じて、前記アンケートデータとカテゴリとの相関を示すカテゴリベクトルを導出するステップと、前記導出されたカテゴリベクトルに応じて、前記アンケートデータと品質項目との相関を示す品質項目ベクトルを導出するステップと、前記導出された品質項目ベクトルに応じて、品質項目の重要度を出力するステップとを含む、コンピュータで読取可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平文アンケートを収集して分析する技術に関し、特に、アンケート中の品質項目に対する客観的な重要度を出力するアンケート処理装置、その方法、そのコンピュータ・プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、家電製品等の製品に対する顧客の要求が急激に変化し、メーカは製品の短サイクル化、製品機能の複雑化、顧客ニーズの高度化、製品の低コスト化への取組みが必須となってきており、特に情報機器関連製品の分野においてそれが顕著である。このような状況下において、製品は、基礎研究、商品企画、開発、設計、試作、評価等の段階を経て、顧客が要求した価格、品質、販売時期等を満足するように生産され、販売されることが必要である。
【0003】図6は、一般的な新製品開発の流れを説明するためのフローチャートである。まず、商品企画の構想書が作成される(S101)。商品企画の担当者は、顧客のニーズ調査を通じて商品コンセプトを決定し、新製品に必要な機能についての構想を練る。そして、その機能および品質等を満足させるのに必要な製品の特性を示す製品特性項目の具体的な仕様についての構想を練る。
【0004】次に、商品企画担当者は、ステップS101において練られた構想に基づいて設計仕様書を作成する(S102)。この設計仕様書を作成する際に、各機能を満たすためのコスト計算、利益計画等が実施される。
【0005】次に、各設計部門の担当者は、ステップS102において作成された設計仕様書に基づいて、商品の設計を行ない(S103)、設計仕様に基づいた試作品の試作が行なわれる(S104)。そして、設計部門の担当者は、試作品の評価を行ない、設計仕様を満足しない場合には(S105,NG)、再度ステップS103へ戻って、設計仕様書に基づく商品の設計が行なわれる。
【0006】設計仕様を満足する場合には(S105,OK)、生産ラインにおける製品の量産が実施される(S106)。量産された製品は市場においてユーザに販売される。そして、商品企画の担当者はユーザからの反応を得て、その結果を反映させるように次の商品企画構想を練り、上述したステップS101以降の処理が繰返し行なわれる。
【0007】このように、新商品開発における商品企画構想は最も初期の工程であり、設計仕様作成(S102)を開始した後に商品企画が変更されると、再度設計仕様作成(S102)以降の工程を行なわなければならず、新商品開発における多大な費用の増大、開発期間の延長の原因となる。したがって、設計仕様作成(S102)を開始した後に商品企画を変更しなくても良いように、商品企画構想(S101)においてユーザニーズを的確に把握し、早期に必要とされる機能および品質を満足する仕様を決定できれば、開発期間の短縮や費用の削減が可能となる。
【0008】また、近年、パーソナルコンピュータ、携帯端末、携帯電話等の情報機器においては、モデルチェンジが目まぐるしく行なわれており、各メーカはよりユーザニーズに合致した情報機器を開発することが要求されるようになってきている。また、ISO(International Organization for Standardization)13407において提唱されている人間中心設計の考え方からも、ユーザニーズを満足させる商品の開発が必要である。このような理由から、各メーカはユーザニーズを把握するために、インタビューやアンケート調査を積極的に行なっている。
【0009】アンケート調査結果の利用目的には、ユーザの潜在要求を抽出するものと、アンケートを作成するメーカ側の立てた仮説を検証するものとがある。いずれの場合においても、いくつかの用意された選択肢の中からユーザが選択する方式の他に、特記すべき項目をユーザが自由形式で記入するものもある。アンケート調査において、事前にインタビュー調査等で調査した内容をどのようにアンケートの項目に設定するかが重要なポイントである。しかし、万が一重要な項目が漏れた場合でも、自由記入欄を設けることにより、メーカ側が用意した選択肢以外のユーザニーズを収集することが可能である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した自由形式での記入は書き方などが統一されておらず、それを分析するのに時間がかかるといった問題点があった。また、アンケート結果の評価者によって主観的な判断による分析がなされるため、分析結果が客観性に欠けるといった問題点もあった。
【0011】本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、第1の目的は、収集されたアンケートデータを客観的に分析することが可能なアンケート処理装置、その方法、そのコンピュータ・プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体を提供することである。
【0012】第2の目的は、アンケートデータの分析を自動的に行なうことが可能なアンケート処理装置、その方法、そのコンピュータ・プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のある局面に従えば、アンケート処理装置は、平文であるアンケートデータに含まれるキーワードを表したキーワードベクトルを導出するためのキーワードベクトル導出手段と、キーワードベクトル導出手段によって導出されたキーワードベクトルに応じて、アンケートデータとカテゴリとの相関を示すカテゴリベクトルを導出するためのカテゴリベクトル導出手段と、カテゴリベクトル導出手段によって導出されたカテゴリベクトルに応じて、アンケートデータと品質項目との相関を示す品質項目ベクトルを導出するための品質項目ベクトル導出手段と、品質項目ベクトル導出手段によって導出された品質項目ベクトルに応じて、品質項目の重要度を出力するための品質項目重要度出力手段とを含む。
【0014】キーワードベクトルからカテゴリベクトルを導出し、カテゴリベクトルから品質項目ベクトルを導出した後、カテゴリベクトルから品質項目ベクトルを導出して品質項目の重要度を出力するので、収集されたアンケートデータを客観的に分析することが可能となる。
【0015】好ましくは、キーワードベクトル導出手段は、アンケートデータに含まれるキーワードの個数に応じて、キーワードベクトルを導出する。
【0016】したがって、キーワードベクトル導出手段は、キーワードベクトルを自動的に導出することが可能となる。
【0017】好ましくは、カテゴリベクトル導出手段は、カテゴリとキーワードとの相関性を表す数値を要素とするキーワード・カテゴリ行列に、キーワードベクトル導出手段によって導出されたキーワードベクトルを乗算してカテゴリベクトルを導出する。
【0018】したがって、カテゴリベクトル導出手段は、カテゴリベクトルを自動的に導出することが可能となる。
【0019】好ましくは、品質項目ベクトル導出手段は、品質項目とカテゴリとの相関性を表す数値を要素とするカテゴリ・品質項目行列に、カテゴリベクトル導出手段によって導出されたカテゴリベクトルを乗算して品質項目ベクトルを導出する。
【0020】したがって、品質項目ベクトル導出手段は、品質項目ベクトルを自動的に導出することが可能となる。
【0021】好ましくは、品質項目重要度出力手段は、品質項目ベクトル導出手段によって導出された品質項目ベクトルの要素を品質項目重要度として出力する。
【0022】したがって、品質項目重要度出力手段は、品質項目重要度を容易に求めることが可能となる。
【0023】本発明の別の局面に従えば、平文であるアンケートデータに基づいて、品質項目の重要度を出力するアンケート処理方法であって、アンケートデータに含まれるキーワードを表したキーワードベクトルを導出するステップと、導出されたキーワードベクトルに応じて、アンケートデータとカテゴリとの相関を示すカテゴリベクトルを導出するステップと、導出されたカテゴリベクトルに応じて、アンケートデータと品質項目との相関を示す品質項目ベクトルを導出するステップと、導出された品質項目ベクトルに応じて、品質項目の重要度を出力するステップとを含む。
【0024】キーワードベクトルからカテゴリベクトルを導出し、カテゴリベクトルから品質項目ベクトルを導出した後、品質項目の重要度を出力するので、収集されたアンケートデータを客観的に分析することが可能となる。
【0025】本発明のさらに別の局面に従えば、平文であるアンケートデータに基づいて、品質項目の重要度を出力するアンケート処理方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータ・プログラムであって、アンケート処理方法は、アンケートデータに含まれるキーワードを表したキーワードベクトルを導出するステップと、導出されたキーワードベクトルに応じて、アンケートデータとカテゴリとの相関を示すカテゴリベクトルを導出するステップと、導出されたカテゴリベクトルに応じて、アンケートデータと品質項目との相関を示す品質項目ベクトルを導出するステップと、導出された品質項目ベクトルに応じて、品質項目の重要度を出力するステップとを含む。
【0026】キーワードベクトルからカテゴリベクトルを導出し、カテゴリベクトルから品質項目ベクトルを導出した後、品質項目の重要度を出力するので、収集されたアンケートデータを客観的に分析することが可能となる。
【0027】本発明のさらに別の局面に従えば、平文であるアンケートデータに基づいて、品質項目の重要度を出力するアンケート処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータで読取可能な記録媒体であって、アンケート処理方法は、アンケートデータに含まれるキーワードを表したキーワードベクトルを導出するステップと、導出されたキーワードベクトルに応じて、アンケートデータとカテゴリとの相関を示すカテゴリベクトルを導出するステップと、導出されたカテゴリベクトルに応じて、アンケートデータと品質項目との相関を示す品質項目ベクトルを導出するステップと、導出された品質項目ベクトルに応じて、品質項目の重要度を出力するステップとを含む。
【0028】キーワードベクトルからカテゴリベクトルを導出し、カテゴリベクトルから品質項目ベクトルを導出した後、品質項目の重要度を出力するので、収集されたアンケートデータを客観的に分析することが可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の形態におけるアンケート処理装置の機能的構成を示すブロック図である。このアンケート処理装置は、収集されたアンケートデータが入力されるアンケートデータ入力部1と、アンケートデータ入力部1によって入力されたアンケートデータから後述するキーワードベクトルを導出するキーワードベクトル導出部2と、キーワードベクトル導出部2によって導出されたキーワードベクトルから後述するカテゴリベクトルを導出するカテゴリベクトル導出部3と、カテゴリベクトル導出部3によって導出されたカテゴリベクトルから後述する品質項目ベクトルを導出する品質項目ベクトル導出部4と、品質項目ベクトル導出部4によって導出された品質項目ベクトルに基づいて品質項目重要度を出力する品質項目重要度出力部6と、アンケート処理装置全体の制御を行なう制御部7と、キーワードベクトル導出部2がキーワードベクトルを導出する際に使用するキーワードが格納されるキーワード辞書8と、各カテゴリと各キーワードとの相関を表す行列が格納されるキーワード・カテゴリ行列格納部9と、各品質項目と各カテゴリとの相関を表す行列が格納されるカテゴリ・品質項目行列格納部10と、予めカテゴリが格納されるカテゴリ辞書11と、予め品質項目が格納される品質項目辞書12とを含む。
【0030】図2は、本発明の実施の形態におけるアンケート処理装置の概略構成を示すブロック図である。このアンケート処理装置は、一般的なコンピュータ等によって構成される。このコンピュータ等がプログラム(以下、アンケート処理プログラムと呼ぶ。)を実行することによって、図1に示すアンケート処理装置の各機能が実現される。
【0031】アンケート処理装置は、キーボードやマウス等によって構成される入力部20と、ディスプレイ装置やプリンタ等によって構成される出力部22と、入力部20や出力部22との間のデータの入出力を制御するI/O(Input/Output)デバイス21と、FD(Flexible Disk)やCD−ROM(Compact Disc-Read OnlyMemory)等によって構成される記録媒体23と、記録媒体23に記録されたアンケート処理プログラム等を読込む外部記憶ドライバ24と、CPU(Central Processing Unit)25と、ROM(Read Only Memory)26と、通信ネットワーク29を介してインターネット等に接続する通信デバイス27と、RAM(Random Access Memory)28と、ハードディスク30とを含む。
【0032】アンケート処理プログラムは、記録媒体23によって供給される。記録媒体23に記録されたアンケート処理プログラムは、CPU25により外部記録ドライバ24を介して一旦ハードディスク30に格納される。CPU25は、ハードディスク30から適宜アンケート処理プログラムをRAM28にロードして実行することによって、収集されたアンケートの解析が行なわれる。
【0033】図3は、本発明の実施の形態におけるアンケート処理装置の処理手順を説明するためのフローチャートである。商品の購入時またはサービスの提供時に同梱されているお客様調査票(CS:Customer Satisfaction)や、インターネットを介したユーザアンケート、インタビューなどにより収集されたユーザからの製品に対する質問、苦情、要望などの平文アンケートデータが、アンケートデータ入力部1によって入力される(S1)。
【0034】次に、キーワードベクトル導出部2は、キーワード辞書8を参照して、キーワードベクトルを導出する(S2)。キーワードベクトル導出部2は、まずアンケートデータ入力部1によって入力されたアンケートデータに含まれるキーワードの数を求める。ここで、キーワードとは、文字または文字列のことを指し、その多くは単語である。キーワード辞書8には、予めキーワードが格納されており、そのキーワードの数をi個として説明する。
【0035】キーワードベクトル導出部2は、i個ある各キーワード毎に、アンケートデータに含まれるそのキーワードの個数をカウントし、その個数を並べてi次元のベクトルを導出し、そのベクトルをキーワードベクトルkとする。すなわち、このキーワードベクトルによって、各キーワードの出現頻度が表される。
【0036】次に、カテゴリベクトル導出部3は、キーワードベクトル導出部2によって導出されたキーワードベクトルからカテゴリベクトルcを導出する(S3)。ここで、カテゴリとは、アンケート回答者がその製品、サービスについて関心(質問、苦情、要望等)を持つ分野を指す。たとえば、以下に示すものはカテゴリに相当する。
【0037】
(1)デザイン、外観に関するもの(色、形)、意匠性(2)壊れずに安定して動作するか(故障)、信頼性(3)操作方法に関するもの(難しい、やさしい)、操作性「操作性」、「可搬性」、「信頼性」、「互換性」、「接続性」等は、工業製品に関する代表的なカテゴリである。カテゴリ辞書11には、予めカテゴリが格納されており、そのカテゴリの数をm個として説明する。
【0038】カテゴリベクトルとは、各カテゴリに対応する数値を要素とするベクトルである。キーワードの数がi個、カテゴリの数がm個であるので、各カテゴリと各キーワードとの相関性を示す数値はキーワードとカテゴリとの組合わせの数、すなわちi×m個だけ存在し、i×mの行列形式で表すことができる。このキーワード・カテゴリ行列をAとして説明する。
【0039】カテゴリベクトル導出部3は、次式を用いてカテゴリベクトルcを導出する。
c=Ak …(1)
キーワード・カテゴリ行列Aの各要素の値は、式(1)によって導出されるカテゴリベクトルcが、アンケート回答者の製品またはサービスについての関心の大きさとなるように設定される。キーワード・カテゴリ行列Aの各要素の値は、アンケート主催者であるメーカ側が事前に各カテゴリと各キーワードとの相関性を判断して任意に決定しても良いし、多変量解析手法、ニューラルネットワーク手法またはその他の手法を用いて決定するようにしても良い。
【0040】図4は、キーワード・カテゴリ行列格納部9に格納されたキーワード・カテゴリ行列の一例を示している。図4に示すように、キーワード・カテゴリ行列Aは、カテゴリ81とキーワード82との相関性を表す値83によって構成される。たとえば、キーワード“重”は、カテゴリ“可搬性”との相関性が高いため、相関性を表す値(要素)が“2.8”と大きな値になっている。
【0041】次に、品質項目ベクトル導出部4は、カテゴリベクトル導出部3によって導出されたカテゴリベクトルcから品質項目ベクトルpを導出する(S4)。品質項目とは、商品またはサービスの品質、機能、仕様等の項目である。「操作ステップ数」、「ボタン形状」、「外形寸法」、「重量」、「消費電力」、「処理速度」等は、工業製品に関する代表的な品質項目である。
【0042】品質項目ベクトルとは、各品質項目に対応する数値を要素とするベクトルである。品質項目辞書12には、予め上述した品質項目が格納されており、その品質項目の数をn個として説明する。
【0043】カテゴリ・品質項目行列格納部10には、各品質項目と各カテゴリとの相関性を表す数値を要素とするカテゴリ・品質項目行列が格納されている。カテゴリの数がm個、品質項目の数がn個であるので、各品質項目と各カテゴリとの相関性を表す数値は、カテゴリと品質項目との組合わせの数であるm×n個存在し、m×nの行列形式で表現することができる。このカテゴリ・品質項目行列をBとして説明する。
【0044】品質項目ベクトル導出部4は、次式を用いて品質項目ベクトルpを導出する。
p=Bc …(2)
カテゴリ・品質項目ベクトルBの各要素の値は、式(2)によって導出される品質項目ベクトルpが、カテゴリベクトルcを反映した各品質項目の重要度となるように設定される。カテゴリ・品質項目ベクトルBの各要素は、アンケート主催者であるメーカ側が事前に各カテゴリと各キーワードとの相関性を判断して任意に決定しても良いし、多変量解析手法、ニューラルネットワーク手法またはその他の手法を用いて決定するようにしても良い。
【0045】図5は、カテゴリ・品質項目行列格納部10に格納されたカテゴリ・品質項目行列Bの一例を示す図である。図5に示すように、カテゴリ・品質項目行列Bは、品質項目91とカテゴリ92との相関性を表す値93によって構成される。たとえば、品質項目“ボタン形状”は、カテゴリ“操作性”との相関性が高いため、相関性を表す値(要素)が“1.5”と大きな値になっている。
【0046】最後に、品質項目重要度出力部6は、各品質項目に対応する品質項目重要度を出力する(S5)。品質項目ベクトルpの各要素の値は、対応する品質項目の重要度を表しているので、品質項目重要度出力部6は、各品質項目に対応する品質項目ベクトルpの要素を出力部22に出力することにより、対応する品質項目重要度を出力する。
【0047】以上説明したように、本実施の形態におけるアンケート処理装置によれば、平文であるアンケートデータに含まれるキーワードの個数に応じてキーワードベクトルを導出し、キーワードベクトルからカテゴリベクトルを導出した後、カテゴリベクトルから品質項目ベクトルを導出して、品質項目の重要度を出力するようにしたので、収集されたアンケートデータを客観的に分析することが可能となった。また、アンケートデータの分析が自動的に行なわれるため、分析による人手を削減し、処理時間を短縮することが可能となった。
【0048】今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0049】
【発明の効果】本発明のある局面によれば、キーワードベクトルからカテゴリベクトルを導出し、カテゴリベクトルから品質項目ベクトルを導出した後、カテゴリベクトルから品質項目ベクトルを導出して品質項目の重要度を出力するので、収集されたアンケートデータを客観的に分析することが可能となった。
【0050】また、キーワードベクトル導出手段がアンケートデータに含まれるキーワードの個数に応じて、キーワードベクトルを導出するので、キーワードベクトルを自動的に導出することが可能となった。
【0051】また、カテゴリベクトル導出手段が、カテゴリとキーワードとの相関性を表す数値を要素とするキーワード・カテゴリ行列に、キーワードベクトル導出手段によって導出されたキーワードベクトルを乗算してカテゴリベクトルを導出するので、カテゴリベクトルを自動的に導出することが可能となった。
【0052】また、項目ベクトル導出手段が品質項目とカテゴリとの相関性を表す数値を要素とするカテゴリ・品質項目行列に、カテゴリベクトル導出手段によって導出されたカテゴリベクトルを乗算して品質項目ベクトルを導出するので、品質項目ベクトルを自動的に導出することが可能となった。
【0053】また、品質項目重要度出力手段が品質項目ベクトル導出手段によって導出された品質項目ベクトルの要素を品質項目重要度として出力するので、品質項目重要度を容易に求めることが可能となった。
【出願人】 【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
【出願日】 平成13年6月6日(2001.6.6)
【代理人】 【識別番号】100064746
【弁理士】
【氏名又は名称】深見 久郎
【公開番号】 特開2002−366705(P2002−366705A)
【公開日】 平成14年12月20日(2002.12.20)
【出願番号】 特願2001−171054(P2001−171054)