| 【発明の名称】 |
論理的階層構造のネットワーク構成を用いたアプリケーションサービス方法及びアプリケーションサーバシステム |
| 【発明者】 |
【氏名】松田 利夫
|
| 【要約】 |
【課題】利用者にとってはアプリケーションサーバの設置・運用・管理の手間を要せず、かつネットワークのスループットの向上に応じて常に快適にアプリケーションソフトウエアを使用できるようにする。
【解決手段】利用者のLAN10の環境にローカルサーバ12を設け、データセンターのセンターサーバ15と広域ネットワーク1で接続する。ローカルサーバ12には、ユーザからの要求が、提供できるアプリケーションに対するものかどうかを判別するローカルアプリケーション登録管理部22と、提供できないアプリケーションに対する要求であるときにその要求をセンターサーバにパスオンするパスオン機能部23とを設け、提供できるアプリケーションに対する要求であれば、ローカルサーバ12がそのユーザにアプリケーションを提供するようにする。ローカルサーバ12はセンターサーバ15によってリモートに管理される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ユーザに対してアプリケーションサービスを行うアプリケーションサービス方法であって、ユーザのLAN環境に、ネットワークを介してセンターサーバに接続し前記センターサーバが提供するアプリケーションの一部を提供するローカルサーバを設置し、ユーザが前記ローカルサーバにアクセスしたときに、前記ローカルサーバにおいて前記ユーザの要求を判別し、前記要求が前記ローカルサーバが提供できるアプリケーションに対する要求である場合には前記ローカルサーバが前記要求に対応するアプリケーションを前記ユーザに提供し、前記要求が前記ローカルサーバでは提供できないアプリケーションに対する要求である場合には前記ローカルサーバが当該要求を前記センターサーバにパスオンし、前記センターサーバは、前記要求がパスオンされたときに、パスオンされた要求が前記センターサーバが提供できるアプリケーションに対する要求である場合には前記要求に対応するアプリケーションを前記ユーザに提供する、アプリケーションサービス方法。 【請求項2】 センターサーバは、要求がパスオンされたときに、パスオンされた要求が前記センターサーバが提供できないアプリケーションに対する要求である場合には当該要求を上位のセンターサーバにパスオンする、請求項1に記載のアプリケーションサービス方法。 【請求項3】 ローカルサーバが、当該ローカルサーバで提供するアプリケーションに係るユーザデータの更新に関する差分情報をセンターサーバに送信し、前記センターサーバは、前記差分情報に基づいて前記センターサーバにおけるユーザデータを更新し該ユーザデータを保管する、請求項1または2に記載のアプリケーションサービス方法。 【請求項4】 ローカルサーバが、当該ローカルサーバで提供したアプリケーションに係る課金情報をセンターサーバに送信し、前記センターサーバは、前記ローカルサーバで提供するアプリケーション及び前記センターサーバで提供するアプリケーションについての課金管理及びユーザ管理を実行する、請求項1または2に記載のアプリケーションサービス方法。 【請求項5】 ユーザに対してアプリケーションサービスを行うアプリケーションサービス方法であって、第1のサーバにおいて、前記第1のサーバより下位に位置する第2のサーバからネットワークを介してユーザの要求がパスオンされてきたときに、パスオンされてきた前記要求がその第1のサーバで提供できるアプリケーションに対する要求である場合には、前記第1のサーバは前記要求に対応するアプリケーションを前記ユーザに提供する、アプリケーションサービス方法。 【請求項6】 第1のサーバは、ユーザの要求がパスオンされたときに、パスオンされた前記要求が前記第1のサーバが提供できないアプリケーションに対する要求である場合には、当該要求を前記第1のサーバよりも上位に位置する第3のサーバにパスオンする、請求項5に記載のアプリケーションサービス方法。 【請求項7】 ユーザに対してアプリケーションサービスを行うアプリケーションサーバシステムであって、ユーザに対して第1のネットワークを介して接続するとともに第2のネットワークを介してセンターサーバに接続するローカルサーバを有し、前記ローカルサーバは、アプリケーションを格納するローカルアプリケーション格納手段と、前記ローカルサーバに登録されているアプリケーションを管理し、ユーザからの要求が前記ローカルサーバが提供できるアプリケーションに対するものであるかどうかを判別するローカルアプリケーション登録管理手段と、前記ユーザからの要求に応じた前記ローカルアプリケーション格納手段中のアプリケーションを実行及び/または前記ユーザに配信するローカル実行手段と、前記ユーザからの要求が前記ローカルサーバが提供できないアプリケーションに対する要求であるときに当該要求をセンターサーバにパスオンするパスオン機能手段と、を備え、前記センターサーバによって前記ローカルサーバが提供できるアプリケーションが制御される、アプリケーションサーバシステム。 【請求項8】 ユーザに対してアプリケーションサービスを行うアプリケーションサーバシステムであって、ユーザに対して第1のネットワークを介して接続するローカルサーバと、第2のネットワークを介して前記ローカルサーバが接続するセンターサーバと、を有し、前記ローカルサーバは、アプリケーションを格納するローカルアプリケーション格納手段と、前記ローカルサーバに登録されているアプリケーションを管理し、ユーザからの要求が前記ローカルサーバが提供できるアプリケーションに対するものであるかどうかを判別するローカルアプリケーション登録管理手段と、前記ユーザからの要求に応じた前記ローカルアプリケーション格納手段中のアプリケーションを実行及び/または前記ユーザに配信するローカル実行手段と、前記ユーザからの要求が前記ローカルサーバが提供できないアプリケーションに対する要求であるときに当該要求をセンターサーバにパスオンするパスオン機能手段と、を備え、前記センターサーバは、アプリケーションを格納するセンターアプリケーション格納手段と、前記センターサーバに登録されているアプリケーションを管理し、パスオンされた要求が前記センターサーバが提供できるアプリケーションに対するものであるかどうかを判別するセンターアプリケーション登録管理手段と、前記パスオンされた要求に応じた前記センターアプリケーション格納手段中のアプリケーションを実行及び/またはユーザに配信するセンター実行手段と、前記ローカルサーバのリモートメンテナンスを実行し、前記ローカルサーバが提供できるアプリケーションを制御する、リモートメンテナンス実行手段と、を備えるアプリケーションサーバシステム。 【請求項9】 センターサーバは、パスオンされた要求が前記センターサーバが提供できないアプリケーションに対する要求であるときに当該要求を上位のセンターサーバにパスオンするセンターパスオン機能手段をさらに備える、請求項8に記載のアプリケーションサーバシステム。 【請求項10】 ローカルサーバは、当該ローカルサーバで提供するアプリケーションに係るユーザデータを一時的に格納するローカルユーザデータ格納手段と、該ユーザデータの更新に関する差分情報をセンターサーバに送信するデータ送受信手段とを有し、前記センターサーバは、各ユーザのユーザデータを保持するセンターユーザデータ格納手段を有し、前記センターサーバにおけるアプリケーションの実行及び前記差分情報に基づいて前記センターユーザデータ格納手段内のユーザデータが更新される、請求項8または9に記載のアプリケーションサーバシステム。 【請求項11】 ローカルサーバは、当該ローカルサーバで提供したアプリケーションに係る課金情報を集計してセンターサーバに送信する課金管理代行手段を有し、前記センターサーバは、前記ローカルサーバで提供するアプリケーション及び前記センターサーバで提供するアプリケーションについての課金管理及びユーザ管理を実行する課金管理手段を有する、請求項8または9に記載のアプリケーションサーバシステム。 【請求項12】 ユーザに対してアプリケーションサービスを行うアプリケーションサーバシステムであって、ネットワークを介して下位サーバが接続するセンターサーバを有し、前記センターサーバは、アプリケーションを格納するセンターアプリケーション格納手段と、前記センターサーバに登録されているアプリケーションを管理し、前記下位サーバからパスオンされた要求が前記センターサーバが提供できるアプリケーションに対するものであるかどうかを判別するセンターアプリケーション登録管理手段と、前記パスオンされた要求に応じた前記センターアプリケーション格納手段中のアプリケーションを実行及び/またはユーザに配信するセンター実行手段と、前記下位サーバのリモートメンテナンスを実行し、前記下位サーバが提供できるアプリケーションを制御する、リモートメンテナンス実行手段と、前記パスオンされた要求が提供できないアプリケーションに対する要求であるときに当該要求を上位のセンターサーバにパスオンするセンターパスオン機能手段と、を備えるアプリケーションサーバシステム。 【請求項13】 計算機を、アプリケーションを格納するローカルアプリケーション格納手段、前記登録されているアプリケーションを管理し、ユーザからの要求が提供できるアプリケーションに対するものであるかどうかを判別するローカルアプリケーション登録管理手段、前記ユーザからの要求に応じた前記ローカルアプリケーション格納手段中のアプリケーションを実行及び/または前記ユーザに配信するローカル実行手段、前記ユーザからの要求が前記提供できないアプリケーションに対する要求であるときに当該要求を上位のサーバにパスオンするパスオン機能手段、として機能させるためのプログラム。 【請求項14】 計算機を、アプリケーションを格納するセンターアプリケーション格納手段、前記登録されているアプリケーションを管理し、パスオンされた要求が前記提供できるアプリケーションに対するものであるかどうかを判別するセンターアプリケーション登録管理手段、前記パスオンされた要求に応じた前記センターアプリケーション格納手段中のアプリケーションを実行及び/またはユーザに配信するセンター実行手段、下位サーバのリモートメンテナンスを実行し、前記下位サーバが提供できるアプリケーションを制御する、リモートメンテナンス実行手段、として機能させるためのプログラム。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、サーバ上にあるアプリケーションソフトウェアを各エンドユーザのクライアント端末から実行できるようにしたアプリケーションサービス方法及びアプリケーションサーバシステムに関する。 【0002】 【従来の技術】企業内におけるパーソナルコンピュータの利用が進むにつれて、個々のエンドユーザのパーソナルコンピュータにアプリケーションソフトウェア(以下、単にアプリケーションとも呼ぶ)をインストールするためのコストや手間、さらにはインストールしたアプリケーションのライセンス管理やバージョン管理、サポート、メンテナンス等に要する手間が増大してきた。各アプリケーションソフトの高機能化に伴い、パーソナルコンピュータに課せられるハードウェア条件も厳しくなりつつあり、そのパーソナルコンピュータ自体の物理的な耐用年数、あるいは税法上の償却における耐用年数を待たずに、ほんの1〜2年周期で新しいハードウエアをユーザごとに導入しなければならないという自体も生じている。その結果、トータルとしてのコンピュータシステムの管理費用が急増するようになってきた。個々のパーソナルコンピュータに個別にアプリケーションをインストールする場合には、アプリケーションの急なバグ修正などにも対応するのが難しい、という問題点もある。 【0003】そこで、各エンドユーザとはLAN(ローカルエリアネットワーク)により接続されたサーバを用意し、このサーバにアプリケーションソフトウェアを格納し、各ユーザはLANを介してサーバにアクセスして所望のアプリケーションをそのサーバ上で実行するような形態が注目を集めてきた。このようなサーバのことをアプリケーションサーバと呼び、アプリケーションサーバによってユーザに対してアプリケーションソフトウェアの実行環境を提供することをアプリケーションサービスと呼ぶ。アプリケーションサーバ上でアプリケーションを実行することを前提とすれば、ユーザが使用するパーソナルコンピュータは、LANへの接続機能さえ備えていれば、それほどのハードウエア性能を必要とするわけではなく、例えば、数年前に出荷されたようなパーソナルコンピュータを使用可能であるし、さらには、パーソナルコンピュータよりもハードウエア的にはシンプルなシンクライアント、いわゆるネット端末やX端末などを使用することができる。以下の説明においては、アプリケーションサーバへの接続に使用されるパーソナルコンピュータやネット端末のことを、単に(ユーザ)端末あるいはクライアント端末と呼ぶ。 【0004】アプリケーションサーバで実行されるソフトウェアは、ウェブ(web)ベースのアプリケーションとサーバベースのアプリケーションに大別される。ウェブベースのアプリケーション(ウェブアプリケーション)は、インターネット(Internet)での技術標準の一つであるhttp(hyper text transfer protocol)を使用し、端末上でユーザがインターネットブラウザ(閲覧)ソフトウエアを用いることとして、ブラウザ上でのユーザの入力に基づいてサーバ側でなんらかの処理を行い、その処理によって得られた結果をブラウザ上に表示しようとするものである。典型的なウェブアプリケーションは、ウェブ画面とアプレットとによって構成されている。一方、サーバベースのアプリケーションは、X端末に対するXアプリケーションのように、サーバ上でアプリケーションを実行するに対し、端末上でのユーザのキーストローク入力やマウスのクリック入力の情報がサーバに伝えられ、画面遷移、画面描画の情報が端末上に伝えられるというものであり、アプリケーションソフトウェアの入出力の部分のみがサーバとは別の端末上で行えるようにしたものである。ウェブアプリケーションとしては実現が難しいCAD(computer-aided design)ソフトウェアなどのように、画面描画上の点などでウェブアプリケーションとすることが難しいアプリケーションソフトであっても、サーバベースアプリケーションとすることができる。いずれにせよ、アプリケーションサーバでのアプリケーションの実行の結果生成したデータ類(文書データや図面データ、ファイルなど)は、アプリケーションサーバ側に蓄積されるようになっている。 【0005】さらに、アプリケーションサーバの設置自体を社外の組織にアウトソーシングすることも行われるようになってきた。アプリケーションサーバを設置し、アプリケーションサービスを専門に提供するような事業者のことをASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ;Application Service Provider)と呼ぶ社内LANとASPとの接続には、インターネットあるいは専用線などが使用される。 【0006】ここで、社内LANにアプリケーションサーバを設ける場合とASPに委託する場合との得失を考える。社内LANにアプリケーションサーバを設置した場合には、LANの有する高いデータ転送速度を用いてアプリケーションソフトウェアを快適に利用することができるが、アプリケーションサーバを自ら管理する必要があって、専門知識の少ないユーザにとってはサーバの設置・運用・管理に問題があった。一方、ASPを利用した場合には、アプリケーションサーバの設置・運用・管理を専門家に委託することが可能となるが、ASPとの接続の転送速度が限られるため、高速なデータ転送速度を確保することが難しく、アプリケーションを利用する上でレスポンスが悪く、実用的でない場合が多かった。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】結局、現状のアプリケーションサービスは、これを利用することにより、トータルとしてのコンピュータシステム管理費用を削減することができるが、サーバーの設定・管理には高度の技術を要するため、小規模のユーザーにとっては導入が難しいものとなっていた。また、サーバベースアプリケーションの中には、クライアント(端末)とサーバ間のデータ転送量が多く、利用するネットワークの帯域幅(バンド幅)によっては、現実的には利用することが困難な場合があった。さらに、情報技術(IT)の趨勢の変化は激しく、利用可能なコンピュータの演算速度や記憶容量、ネットワークの速度(帯域幅)は日々大きくなっているため、一旦設置したアプリケーションサーバーは、日ならずして(数年あるいは数ヶ月で)陳腐化するおそれがあった。 【0008】本発明の目的は、上述したような現状に鑑み、論理的には階層構造であるネットワーク構成を用いることにより、利用者にとっては設置・運用・管理の手間を要せず、かつ、コンピュータやネットワークのスループットの向上に応じて常に快適にアプリケーションソフトウエアを使用することができる、アプリケーションサービス方法及びアプリケーションサーバシステムを提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明のアプリケーションサービス方法は、ユーザに対してアプリケーションサービスを行うアプリケーションサービス方法であって、ユーザのLAN環境に、ネットワークを介してセンターサーバに接続しセンターサーバが提供するアプリケーションの一部を提供するローカルサーバを設置し、ユーザがローカルサーバにアクセスしたときに、ローカルサーバにおいてユーザの要求を判別し、要求がローカルサーバが提供できるアプリケーションに対する要求である場合にはローカルサーバが要求に対応するアプリケーションをユーザに提供し、要求がローカルサーバでは提供できないアプリケーションに対する要求である場合にはローカルサーバがその要求をセンターサーバにパスオンし、センターサーバが、要求がパスオンされたときに、パスオンされた要求がセンターサーバが提供できるアプリケーションに対する要求である場合には要求に対応するアプリケーションをユーザに提供する。 【0010】本発明では、論理的階層構造を有するネットワーク構成をアプリケーションサービスに提供することにより、利用者にとっては設置・運用・管理の手間を要せず、かつ、コンピュータやネットワークのスループットの向上に応じて常に快適にアプリケーションソフトウエアを使用することができるようにしている。 【0011】具体的には、顧客のLAN上にローカルサーバを設置し、このローカルサーバとASPなどのデータセンター内に設けられるセンターサーバとをインターネットなどの広域ネットワークで接続する。ローカルサーバもセンターサーバもエンドユーザから見た場合にはいずれもアプリケーションサーバであるが、ユーザに対し、どちらのサーバにアクセスすべきかを意識させないために、ユーザはまずローカルサーバにアクセスすることとし、そのローカルサーバにはないアプリケーションソフトウエアをユーザが要求したときには、ローカルサーバは、その要求をセンターサーバにパスオンし、センターサーバにあるそのアプリケーションソフトウエアをユーザが利用できるようにする。さらに、センターサーバ自体も上位のセンターサーバのローカルサーバとして機能することができ、そのセンターサーバが提供できないアプリケーションをユーザから要求された場合には、その要求を上位のセンターサーバにパスオンし、その上位のセンターサーバにおいてユーザの要求するアプリケーションが実行されるようにすることができる。上位のセンターサーバも、広域ネットワークに接続している。 【0012】このような構成において、ローカルサーバは、典型的には、その提供するアプリケーションがセンターサーバによって制御されるものであって、アプリケーションを格納するローカルアプリケーション格納手段と、ローカルサーバに登録されているアプリケーションを管理し、ユーザからの要求がローカルサーバが提供できるアプリケーションに対するものであるかどうかを判別するローカルアプリケーション登録管理手段と、ユーザからの要求に応じたローカルアプリケーション格納手段中のアプリケーションを実行及び/またはユーザに配信するローカル実行手段と、ユーザからの要求がローカルサーバが提供できないアプリケーションに対する要求であるときに当該要求をセンターサーバにパスオンするパスオン機能手段と、を備えている。またセンターサーバは、典型的には、アプリケーションを格納するセンターアプリケーション格納手段と、センターサーバに登録されているアプリケーションを管理し、パスオンされた要求がセンターサーバが提供できるアプリケーションに対するものであるかどうかを判別するセンターアプリケーション登録管理手段と、パスオンされた要求に応じたセンターアプリケーション格納手段中のアプリケーションを実行及び/またはユーザに配信するセンター実行手段と、ローカルサーバのリモートメンテナンスを実行し、ローカルサーバが提供できるアプリケーションを制御する、リモートメンテナンス実行手段と、を備えている。 【0013】このように、本願発明においては、各サーバは物理的には同じ広域ネットワークに接続しているとしても、論理的には、ローカルサーバ→センターサーバ→上位のセンターサーバ→…といった階層構造で、各サーバが接続していることになる。本発明では、このような階層構造によるアプリケーション提供方法を採用することにより、ユーザは、利用する各アプリケーションが実際に提供される場所(サイト)を意識することなく、全てローカルサーバを経由して、透過的にそれらのアプリケーションを利用することが可能になる。なお、センターサーバとローカルサーバとの関係のみを階層構造として、センターサーバはその提供するアプリケーション以外のアプリケーションを要求されたときは広域ネットワークに接続した他のアプリケーションサーバにその要求をパスオンし、また、他のセンターサーバからのパスオンを受け入れて要求されたアプリケーションを実行するように構成してもよい。 【0014】ローカルサーバは、センターサーバにあるアプリケーションソフトウエアのコピーを(通常は非永続的に)保持するキャッシュサーバとして、またセンターサーバに対するゲートウェイとして機能しするものであり、センターサーバにあるリモートメンテナンス機能(管理モジュール)により、個々のエンドユーザの登録、ローカルサーバの設定、アプリケーションの随時のインストールやアップデートが行われるようになっている。ローカルサーバは、センターサーバの運営者(ASPなど)などによって、アプリケーション及びネットワーク関連設定をセットアップした状態で利用者側に提供され、利用者サイトに設置される。したがって、ローカルサーバの利用者側では、ローカルサーバの運用・管理に特別の手間やスキルを要求されることはなく、コンピュータシステム資源の管理費用を大幅に削減することができる。 【0015】ローカルサーバにはどのようなアプリケーションを配備しておくかは、想定される利用形態、サーバ用に使用できるハードウエアの性能、ローカルサーバとセンターサーバを接続する広域ネットワークの帯域幅などに応じて変化し得るものであるが、ローカルサーバとセンターサーバを接続する広域ネットワークが現状のインターネットなどのそれほど大きく帯域幅を確保できないネットワークである場合には(LANの帯域幅としては現状でも最低でも十Mbpsを確保できると考えてよいから)、広域ネットワークへの負荷の高いアプリケーションはローカルサーバで実行するようにし、広域ネットワークへの負荷が低いアプリケーションは、センターサーバ(あるいは上位のセンターサーバ)で実行するようにすることにより、広域ネットワークでのデータ転送速度によってアプリケーションのレスポンスが制限されることが防がれる。広域ネットワークにVPN(仮想専用網;virtual private network)を設定して、このVPNを介してローカルサーバとセンターサーバとの間の通信、センターサーバと上位のセンターサーバの間の通信などが行われるようにしてもよい。VPNを利用することで、情報の漏洩が防止され、安全性が高まる。 【0016】なお、今後のIT関連技術の発展により、広域ネットワークの帯域幅拡大などによって実効データ転送速度が改善された場合などには、ローカルサーバで提供するアプリケーションを徐々にセンターサーバに移行することにより、より安全性の高いサービスに移行することを容易とする。すなわち、段階的なアプリケーションサービスの統合化、一元管理を行うことが可能になる。 【0017】結局、上述した構成を採用した場合には、従来はインターネット経由でアプリケーションサービスを利用するときにはネットワークのデータ転送速度の制限から利用可能なアプリケーションが制約されていたが、センターサーバのゲートウェイとなりセンターサーバの機能の一部を代行するローカルサーバを設けているので、制約なくアプリケーションを利用できるようになる。また、ローカルサーバはセンタサーバ側からリモートにメンテナンス可能なので、ローカル側に従来のアプリケーションサーバを設ける場合に比べ、システムの設定、管理、ライセンス管理などの手間が省くことができ、アウトソーシングを行って安全に安定したアプリケーションの利用が可能になる。 【0018】 【発明の実施の形態】次に、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施の一形態のアプリケーションサーバシステムの全体構成を示すブロック図である。 【0019】インターネットなどの広域ネットワーク1が設けられている。アプリケーションサービスの顧客となるサービス利用者2には、LAN10と、LAN10に収容された多数のエンドユーザ端末11と、LAN10に接続したローカルサーバ12と、ローカルサーバ12と広域ネットワーク1との間に配置されたファイアウォール13とが設けられている。LAN10、各エンドユーザ端末11、ローカルサーバ12及びファイルサーバ13は、典型的には、サービス利用者2の単一の事務所内など、単一の建物内に設けられる。エンドユーザ端末11としては、パーソナルコンピュータ、各種のインターネット端末、さらにはXウィンドウシステムによるX端末などを使用することができる。 【0020】ASPはデータセンター3を設置しており、データセンター3には、広域ネットワーク1と接続するファイアウォール14と、ファイアウォール14を介して広域ネットワーク1に接続するセンターサーバ15とが設けられている。典型的には、データセンター3の単一の建物内に、ファイアウォール14及びセンターサーバ15が配備される。このシステムには、さらに、データセンター3の運営を行うのと同一のASPあるいは他のASPが開設する上位のデータセンター4が設けられている。上位のデータセンター4には、広域ネットワーク1と接続するファイアウォール16と、ファイアウォール16を介して広域ネットワーク1に接続するセンターサーバ17とが設けられている。 【0021】ここでローカルサーバ12は、センターサーバ15によってリモートメンテナンスされるものであって、大別すると、LAN10に収容されたエンドユーザに対してアプリケーションサービスを提供する機能と、アプリケーションサービスによって提供するモジュールやデータ等のアカウント・課金管理をセンターサーバ15に代行して実行し、課金情報をセンターサーバ15に報告する機能と、このローカルサーバ12では提供していないアプリケーションサービスの提供をエンドユーザから要求された場合に、その要求をセンターサーバにパスオンする機能とを備えている。ただし、ローカルサーバ12でのアプリケーションを提供する機能は、センターサーバ15によるユーザへのアプリケーションの提供を代行する範囲内のものである。 【0022】センターサーバ15は、大別すると、アプリケーションサービス機能と、ローカルサーバ12をリモートメンテナンスする機能と、アプリケーションサービスによって提供するモジュールやデータ等のアカウント・課金管理を実行し課金情報を集計する機能と、このセンターサーバ15で提供していないアプリケーションサービスを要求された場合に、その要求を上位のサービスサーバ17にパスオンする機能(パスオン機能)あるいは他のアプリケーションサーバに転送しその結果を問い合わせ元に返答する機能(代理サーバ機能)と、を備えている。 【0023】上位のセンターサーバ17も、センターサーバ15と同様の構成である。ただし、上位のセンターサーバ17を設ける場合には、この上位のセンターサーバ17は、必要に応じてセンターサーバ15をリモートメンテナンスする機能を備え、センターサーバ15は、アカウント・課金管理を上位のセンターサーバ17に代行して実行し、課金情報をセンターサーバ17に報告する機能を備えるようにする。 【0024】このアプリケーションサービスシステムでは、センターサーバ15が、ユーザの認証と、ユーザが利用することができるアプリケーションについての情報[ユーザごとのローカルサーバ利用管理設定(どのような機能をローカルサーバに代行させるかなどの設定)]の管理と、ユーザが作成したデータファイルの管理の全てを実行する。センターサーバ15がユーザデータを保管することにより、エンドユーザは、通常使用しているものとは異なるローカルサーバを経由した場合であっても、あるいは、モバイル環境などにおいてダイヤルアップ接続によりセンターサーバ15に直接アクセスする場合であっても、通常時と同じアプリケーション/同じデータを継続して利用することができる。 【0025】これに対してローカルサーバ12は、上述したようなセンターサーバ15の認証処理、管理処理の一部を一時的に代行する。すなわち、ローカルサーバ12は、センターサーバ15の“ユーザ認証”、“アプリケーションの利用権限”などの機能について、一時的に(有効期限付きで)代行する機能を有する。センターサーバ15のどの機能、どのアプリケーションをローカルサーバ12に代行させるのか、及びその有効期限は、ローカルサーバ12とセンターサーバ15との間の接続の帯域幅、ローカルサーバ12の稼動状況、アプリケーションの設定などに応じて、センターサーバ15側で自動的に決定されるようになっている。また、接続の帯域幅に応じて、センターサーバ15のリモートメンテナンス機能により、ローカルサーバ12に対して新規アプリケーションのインストールやバージョンアップを行うことができる。 【0026】ユーザがローカルサーバ12経由でセンターサーバ15にアクセスした場合、ローカルサーバ12は、アクセスされたユーザデータを一時的に(有効期限付き)で保管する。ローカルサーバ12がユーザに提供するアプリケーションによりユーザデータ/ユーザファイルが更新された場合には、その差分情報がセンターサーバ15に送られ、センターサーバ15のユーザデータ/ユーザファイルも自動的に更新されるようになっている。これにより、ユーザが他のローカルサーバを経由してあるいはセンターサーバ15に直接アクセスした場合であっても、それまでのユーザの作業を反映したデータの一貫性が保たれるようになっている。また、ローカルサーバ12がユーザデータ/ユーザファイルを一時的に保管することにより、その期限内であれば、同一ユーザが次回アクセスする際には、高速な応答を期待することができる。 【0027】センターサーバ15(及びローカルサーバ12)がユーザに対して提供するアプリケーションは、典型的には、ウェブアプリケーションとサーバベースアプリケーションの両方である。また、各サーバ12,15は、そこにインストールされているアプリケーション及び格納しているユーザデータに対するウイルスチェック機能を備えていることが好ましい。 【0028】上述の説明では、ローカルサーバ12とセンターサーバ15とはインターネットなどの広域ネットワーク1により接続されているものとしたが、この接続は、必ずしも常時接続である必要はない。常時接続でない場合には、ローカルサーバ12がセンターサーバ15に接続する都度、ユーザデータの変更部分がセンターサーバ15側に送信されるとともに、ローカルサーバ12に何を代行されるかという情報(及び有効期限の情報)などが更新されるようになっている。これにより、常時接続でない場合であっても、センターサーバ15側からユーザのアプリケーション利用権などを随時更新することができる。また、ローカルサーバ12が代行するアプリケーションについては、ローカルサーバ12がセンターサーバ15に接続していないときであっても、ローカルサーバ12の設定とユーザごとの設定条件に応じてユーザはそのアプリケーションを利用することができる。また、このようなアプリケーションに対しては、広域ネットワーク1の帯域幅ではなく、それより広いLAN10の帯域幅を利用することができる。 【0029】次に、図2を用いて、このようなローカルサーバ12及びセンターサーバ15の内部構成を説明する。ここでは、説明の便宜上、ファイアウォール13,14,16は省略されている。また、図2において、ユーザの要求が、どのように、エンドユーザ端末11からローカルサーバ12に、ローカルサーバ12からセンターサーバ15に、センターサーバ15から上位のセンターサーバ17に伝えられるかを示している。 【0030】ローカルサーバ12には、ウェブサーバ機能部21と、アプリケーション登録管理部22と、パスオン機能部23と、ウェブアプリケーション格納部24と、サーバベースアプリケーション配信機能部25と、サインオン管理部26と、サーバベースアプリケーション格納部27と、課金管理代行部28と、制御部29と、ユーザデータ格納部30と、データ送受信部31とが設けられている。ここで、ウェブアプリケーション格納部24及びサーバベースアプリケーション格納部27はローカルアプリケーション格納手段に対応し、アプリケーション登録管理部22はローカルアプリケーション登録管理手段に対応し、ウェブサーバ機能部21及びサーバベースアプリケーション配信機能部25はローカル実行手段に対応し、パスオン機能部23はパスオン機能手段に対応し、ユーザデータ格納部30はローカルユーザデータ格納手段に対応し、データ送受信部31はデータ送受信手段に対応し、課金管理代行部28は課金管理代行手段に対応する。 【0031】ウェブサーバ機能部21は、エンドユーザ端末11に対するインタフェースとなるとともに、ウェブサーバとして機能し、ウェブアプリケーションを実行する。 【0032】アプリケーション登録管理部22は、このローカルサーバ12にインストールされているアプリケーションを管理し、センターサーバ15からの指示に応じてアプリケーションの新規登録やアップデートを行う。ローカルサーバ12におけるアプリケーションの実行権の有効期限等もこのアプリケーション登録管理部22に設定される。さらにアプリケーション登録管理部22は、ウェブサーバ機能部21を経て入力したユーザからの要求をウェブアプリケーション及びサーバベースアプリケーションの種類の別に応じて振り分ける。 【0033】パスオン機能部23は、ユーザからの要求がこのローカルサーバ12には存在しないアプリケーションに対するものであるとアプリケーション登録管理部22が判定した場合に、そのユーザからの要求をセンターサーバ15に対してパスオンする。ウェブアプリケーション格納部24は、ウェブアプリケーションを格納するとともに、アプリケーション登録管理部22によって振り分けられた要求に応じてそのウェブアプリケーションをウェブサーバ機能部21で実行させる。 【0034】サーバベースアプリケーション配信機能部25は、アプリケーション登録管理部22によって振り分けられた要求に応じて、サーバベースアプリケーションを実行する。その際、そのサーバベースアプリケーションの入出力機能についてはエンドユーザ端末11で実行されるように、そのサーバアプリーションをエンドユーザ端末11(クライアント環境)に配信する。サーバベースアプリケーション格納部27は、サーバベースアプリケーションを格納する。 【0035】サインオン管理部26は、ユーザが各サーバベースアプリケーションを利用する際に、いわゆるシングルサインオンで各アプリケーションを利用できるように、ユーザ認証を行う。ウェブベースアプリケーションの場合は、ウェブサーバ自体がユーザ認証を行うことにより、個々のアプリケーションごとのユーザ認証を省略できるようになっているのが一般的であるが、サーバベースアプリケーションの場合、個々のアプリケーションがそれ独自のユーザ認証の仕組みを持っている。そのため、単にサーバベースアプリケーションを単にエンドユーザ端末11に配信するようにしただけでは、ユーザは、アプリケーションごとに異なる手順でユーザ認証を行う必要があり、アプリケーションの利用の手間が煩雑になる。そこでここでは、サインオン管理部26を設けることにより、エンドユーザから見たシングルサインオンを実現している。 【0036】課金管理代行部28は、ローカルサーバ12におけるユーザ登録管理を行い、各ユーザごとのアプリケーションの利用実績に応じて課金情報を収集し、収集した課金情報をセンターサーバ15側に送信する。制御部29は、ローカルサーバ12の全体の制御や状態監視を行う。ユーザデータ格納部30は、ウェブアプリケーション、サーバベースアプリケーションの実行に伴うユーザデータ/ユーザファイルを一時的に格納する。データ送受信部31は、ユーザデータ格納部30に格納されたユーザデータ/ユーザファイルの更新があったときに差分情報をセンターサーバ15に送信し、また、ユーザデータ/ユーザファイルが必要なときにそれをセンターサーバ15から受信する。 【0037】一方、センターサーバ15には、ウェブサーバ機能部51と、アプリケーション登録管理部52と、パスオン機能部53と、ウェブアプリケーション格納部54と、サーバベースアプリケーション配信機能部55と、サインオン管理部56と、サーバベースアプリケーション格納部57と、課金管理部58と、制御部59と、ユーザデータ格納部60と、データ送受信部61と、リモートメンテナンス実行部62とが設けられている。ここでウェブアプリケーション格納部54及びサーバベースアプリケーション格納部57は、センターアプリケーション格納手段に対応し、アプリケーション登録管理部52はセンターアプリケーション登録管理手段に対応し、ウェブサーバ機能部51及びサーバベースアプリケーション配信機能部55はセンター実行手段に対応し、リモートメンテナンス実行部62はリモートメンテナンス実行手段に対応し、パスオン機能部53はセンターパスオン機能手段に対応し、ユーザデータ格納部60はセンターユーザデータ格納手段に対応し、課金管理部58は課金管理手段に対応する。 【0038】ウェブサーバ機能部51は、ローカルサーバ12からユーザ要求がパスオンされてきたときに、そのパスオンされた要求に応じてウェブサーバとして機能し、ウェブアプリケーションを実行する。アプリケーション登録管理部52は、このセンターサーバ52にインストールされているアプリケーションを管理し、さらに、ウェブサーバ機能部51を経て入力したユーザからの要求をウェブアプリケーション及びサーバベースアプリケーションの種類の別に応じて振り分ける。 【0039】パスオン機能部53は、ユーザからの要求がこのセンターサーバ15には存在しないアプリケーションに対するものであるとアプリケーション登録管理部52が判定した場合に、そのユーザからの要求を上位のセンターサーバ17にパスオン(あるいは他のアプリケーションサーバへその要求を転送)する。ウェブアプリケーション格納部54は、ウェブアプリケーションを格納するとともに、アプリケーション登録管理部52によって振り分けられた要求に応じてそのウェブアプリケーションをウェブサーバ機能部51で実行させる。 【0040】サーバベースアプリケーション配信機能部55は、アプリケーション登録管理部52によって振り分けられた要求に応じて、サーバベースアプリケーションを実行する。その際、そのサーバベースアプリケーションの入出力機能については、パスオンされた要求の発信元であるエンドユーザ端末11で実行されるように、そのサーバアプリーションをそのエンドユーザ端末11に配信する。サインオン管理部56は、ユーザが各サーバベースアプリケーションを利用する際に、いわゆるシングルサインオンで各アプリケーションを利用できるように、ユーザ管理を行う。サーバベースアプリケーション格納部57は、サーバベースアプリケーションを格納する。 【0041】課金管理部58は、ローカルサーバ12から送信されてきた課金情報とこのセンターサーバ15における各ユーザごとのアプリケーションの利用実績とに応じてユーザごとの課金管理を行う。制御部59は、センターサーバ15の全体の制御を行う。 【0042】ユーザデータ格納部60は、各ユーザごとにユーザが作成した全てのユーザデータ/ユーザファイルを格納する。この場合、このセンターサーバ15でのアプリケーションの実行に伴うユーザデータ/ユーザファイルだけがユーザデータ格納部60での格納対象となるのではなく、配下のローカルサーバ12においてユーザに提供されたアプリケーションの実行に係るユーザデータ/ユーザファイルも格納する。上述のように、配下のローカルサーバ12においてユーザデータ/ユーザファイルが更新された場合には、その差分情報がこのセンターサーバ15に送られてくるので、その差分情報に応じて、ユーザデータ格納部60内のユーザデータ/ユーザファイルも更新される。データ送受信部61は、ローカルサーバ12からユーザデータ/ユーザファイルの差分情報を受信するとともに、ローカルサーバ12からの要求に基づいてユーザデータ/ユーザファイルをそのローカルサーバ12に送信する。 【0043】リモートメンテナンス実行部62は、このセンターサーバ15の配下にあるローカルサーバ12のリモートメンテナンスを実行する。具体的には、ローカルサーバ12に新規のアプリケーションをインストールしたりアプリケーションのアップデートを行ったり、ローカルサーバ12にインストールされているアプリケーションに対する有効期限を設定したりする。 【0044】ここでは、センターサーバ15の構成を説明したが、上位のセンターサーバ17の構成も、このセンターサーバ15と同様である。 【0045】次に、このアプリケーションサーバシステムの動作を説明する。 【0046】まず、顧客(サービス利用者2)の要望に応じ、ASP(サービスセンター3の設置者)が、顧客のLAN10の環境に、ローカルサーバ12を設置する。このローカルサーバ12には、予め、ASPによって、一部のアプリケーション(あるいはアプリケーションモジュール)がセットアップされており、また、ネットワーク環境が設定されている。そしてローカルサーバ12を広域ネットワーク1に接続する。顧客(サービス利用者2)と広域ネットワーク1との接続には、ISDN(サービス統合デジタル網)回線、ADSL(非対称デジタル加入者線)、高速デジタル回線(専用線)などの各種の回線を使用することができ、ローカルサーバ12(及びファイアウォール13)は、これら回線に接続するだけで使用できるように予めセットアップされている。 【0047】このようにローカルサーバ12を接続することにより、エンドユーザ端末11から、ローカルサーバ12で実行されるアプリケーションを利用できるようになるとともに、ローカルサーバ12が広域ネットワーク1に接続している時間帯には、ユーザはセンターサーバ15にあるアプリケーションも利用できるようになる。この場合、ユーザは、直接は、あくまでローカルサーバ12にアクセスするものとし、ローカルサーバ12が提供しないアプリケーションを要求した場合には、ローカルサーバ12のパスオン機能部23によってその要求はセンターサーバ15に自動的にパスオンされることになる。同様に、パスオンされた要求に係るアプリケーションがセンターサーバ15では提供されていないものである場合には、センターサーバ15のパスオン機能部53によって、その要求が上位のセンターサーバ17にパスオンあるいは他のアプリケーションサーバに転送されることになる。したがって、エンドユーザとしては、ローカルサーバ12のアドレスのみを知っていれば、センターサーバ15及び上位のセンターサーバ17が提供するアプリケーションを利用することができるようになる。広域ネットワーク1内での構成やアドレス体系の変更や、センターサーバ15(あるいは上位のセンターサーバ17)の移転があったとしても、そのことを関知することなく、ユーザはセンターサーバ15及び上位のセンターサーバ17が提供するアプリケーションを利用することができる。なお、エンドユーザ端末11からの要求にはそのエンドユーザ端末11のアドレスを含ませることが可能であり、要求にエンドユーザ端末11のアドレスが含まれている場合には、パスオンされたセンターサーバ15(あるいは上位のセンターサーバ17)からのレスポンスは、ローカルサーバ12を介することなく、そのエンドユーザ端末11に直接返すことが可能である。 【0048】ユーザがエンドユーザ端末11を用いてローカルサーバ12にアクセスする場合には、まず、エンドユーザ端末11のウェブブラウザ機能(インターネットブラウザ機能)を用いることが好ましい。このようにすることで、ウェブサーバとしてのローカルサーバ12に接続する(ウェブサーバ機能部21)ことになり、ここで、ユーザ認証を受け、ウェブアプリケーションを実行することができる。また、ウェブサーバ機能部21でユーザ認証を受けた結果は、サインオン管理部26でのユーザ認証にも使用されるから、ユーザは、所望のサーバベースアプリケーションをシングルサインオン(実際にはウェブサーバ機能部21でのサインオン)によって利用できるようになる。ユーザが利用できるアプリケーションは、センターサーバ15の課金管理部58によって管理されており、どのユーザがどのアプリケーションを使用できるかは、この課金管理部58からの指令によって、アプリケーション登録管理部22,52に設定される。 【0049】ユーザがローカルサーバ12のウェブアプリケーションあるいはサーバベースアプリケーションを利用した場合には、ローカルサーバ12の課金管理代行部28が使用実績に応じて課金積算を行い、課金情報(利用ログ)としてセンターサーバ15に定期的に送信する。ユーザがセンターサーバ15のウェブアプリケーションあるいはサーバベースアプリケーションを利用した場合には、センターサーバ15の課金管理部28が使用実績に応じて課金積算を行う。いずれの場合も、最終的には、センターサーバ15の課金管理部28が、ユーザごとの課金額を算出し、課金請求、精算を行う。 【0050】ユーザがローカルサーバ12のウェブアプリケーションあるいはサーバベースアプリケーションを利用した場合には、ローカルサーバ12のユーザデータ格納部30内のユーザデータ/ユーザファイルが更新されるが、この更新に伴う差分情報はデータ送受信部31によってセンターサーバ15に送られる。その結果、センターサーバ15のユーザデータ格納部60内のユーザデータ/ユーザファイルも更新されることになる。ユーザがセンターサーバ15のウェブアプリケーションあるいはサーバベースアプリケーションを利用した場合には、もちろん、センターサーバ15のユーザデータ格納部60内のユーザデータ/ユーザファイルが更新される。 【0051】さらにセンターサーバ15は、ローカルサーバ12の動作状況(エラーレポートなども含む)を定期的に収集しており(実際には、ローカルサーバ12が定期的にセンターサーバ15に通知する)、必要とあれば、センターサーバ15のリモートメンテナンス実行部62により、自動的にあるいはオペレータが介入して、ローカルサーバ12のリモートメンテナンスを実行する。同様に、広域ネットワーク1のスループットが変化した場合などには、自動的にあるいはオペレータが介入して、リモートメンテナンス実行部62により、特定のアプリケーションの実行をセンターサーバ15からローカルサーバ12に移したり、その逆を行ったりする。 【0052】以上のようにして、このアプリケーションサーバシステムにおいては、利用者にとっては設置・運用・管理の手間を要せず、かつ、コンピュータやネットワークのスループットの向上に応じて常に快適にアプリケーションソフトウエアを使用することができる。 【0053】上述したように、ローカルサーバ12とセンターサーバ15は比較的類似した内部構成を有しており、センターサーバ15も上位のセンターサーバ17に対しては、ローカルサーバ12におけるものと類似した処理を実行することになる。上位のセンターサーバ17よりもさらに上位のセンターサーバも設けることができる。図3は、これらの各サーバは、ネットワーク構成的には同一のネットワーク(あるいはフラットな構成である相互に接続した複数のネットワーク)に設けられるものであるが、論理的には、階層構造を構成することになる。図3は、そのようなサーバ間の階層構造の一例を示している。複数のローカルサーバ12がセンターサーバ15の1つに収容され、そのようなセンターサーバ15の複数が上位のセンターサーバ17に収容され、というように、ピラミッド型の階層構造となっている。このような階層構造においては、より上位のセンターサーバほど、ネットワーク負荷自体は小さいがより高度の演算を要求されるアプリケーションや、使用頻度が小さく多数のサーバにインストールするのが経済的ではないようなアプリケーションを実行するようにする。 【0054】以上の説明においては、センターサーバ15を含むデータセンター3はASPが設立し、このASPがローカルサーバ12を顧客のLAN環境に配置するものとしたが、この実施の形態における各サーバの運営形態はこれに限られるものではない。例えば、複数の部門を有するような企業において、その企業の情報システム部門がセンターサーバ15を設置し運用、管理するとともに企業内の各部門にローカルサーバ12を配備するようにしてもよい。この場合、センターサーバ15では提供しないアプリケーションについては、外部の事業者が運営するアプリケーションサーバを上位のセンターサーバ17として、その上位のセンターサーバ17にユーザからの要求をパスオンするようにすればよい。なお、企業内のユーザの管理や課金管理(部門別の集計などを含む)はセンターサーバ15で行い、上位のセンターサーバ17で提供するアプリケーションについての課金管理のみ上位のセンターサーバ17で行うようにする。 【0055】本発明において、ローカルサーバ12、センターサーバ15及び上位のセンターサーバ17は、それぞれ専用のハードウエア構成のものとして実現することもできるが、一般には、汎用の(ただし各サーバに要求されるハードウエア性能は満たしている)計算機システムに、これらのサーバとしての機能を発揮するためのプログラムを実行させることによって、実現することできる。そのような汎用の計算機システムは、典型的には、中央処理装置(CPU)と、プログラムやデータを格納するためのハードディスク装置と、主メモリと、キーボードやマウスなどの入力装置と、CRTなどの表示装置と、磁気テープやCD−ROM等の記録媒体を読み取る読み取り装置と、外部(LAN10や広域ネットワーク1)との通信を行うための通信インタフェースと、から構成されている。ハードディスク装置、主メモリ、入力装置、表示装置、読み取り装置及び通信インタフェースは、いずれも中央処理装置に接続している。そして各サーバを実現するためのプログラムは、磁気テープやCD−ROMなどの記録媒体によって、計算機に読み込まれる。すなわちそのプログラムを格納した記録媒体を読み取り装置に装着し、記録媒体からプログラムを読み出してハードディスク装置に格納し、ハードディスク装置に格納されたプログラムを中央処理装置が実行することにより、計算機システムは、ローカルサーバ12、センターサーバ15及び上位のセンターサーバ17のいずれかとして機能することになる。なお、センターサーバ15及び上位のセンターサーバ17は、要求される処理能力が極めて高いので、単一のCPUで構成せずに、複数のCPUを有する構成としたり、複数台のサーバを組み合わせて論理的には1台のサーバとした構成を採用することが好ましい。 【0056】 【発明の効果】以上説明したように本発明は、少なくとも、ローカルサーバと、ローカルサーバをリモートで管理しかつユーザデータやファイルを保管するセンターサーバとを有する論理的な階層構造とし、ローカルサーバにセンターサーバに対するパスオン機能を持たせ、ネットワーク環境やハードウェア条件等に応じて、ローカルサーバとセンターサーバとの間でアプリケーションの分散を図ることにより、ユーザ側としては、ネットワークの転送速度等の制約を受けることなくアプリケーションをりようすることでき、かつ、アプリケーションサーバの設置や管理、ライセンス管理などの手間を省くことができるという効果がある。これにより、システムそのものをアウトソーシングすることが可能となり、トータルシステム管理コストを低減することができる。また、一般的には専門のASPが運用するセンターサーバ側で、データバックアップ、セキュリティ管理、アカウント管理等を行うことにより、安全にユーザのデータを保護し、健全なアプリケーションの利用を実現することができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】501150897 【氏名又は名称】株式会社きっとエイエスピー
|
| 【出願日】 |
平成13年4月13日(2001.4.13) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100088328 【弁理士】 【氏名又は名称】金田 暢之 (外2名)
|
| 【公開番号】 |
特開2002−312312(P2002−312312A) |
| 【公開日】 |
平成14年10月25日(2002.10.25) |
| 【出願番号】 |
特願2001−115388(P2001−115388) |
|