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【発明の名称】 外国為替先物取引の約定情報提示システム
【発明者】 【氏名】纐纈 良二
【氏名】村井 二郎
【氏名】中路 邦彦
【氏名】初田 輝彦
【氏名】玉井 友仁
【課題】オーダー表の横方向に一件毎の為替予約取引に必要な、スポットレート、スワップレート、マージンレート、為替予約レートを保持し、明細毎の内容を容易に確認できるようにした外国為替先物取引の約定情報提示システムを提供する。

【解決手段】投資顧問会社のファンドマネージャー等の顧客のコンピュータと、外国為替市場に駐在し前記投資顧問会社からの注文を受けて外国為替先物予約取引を行う為替銀行等の為替取引担当者のコンピュータとからなり、前記為替ディーラーから直物為替レートを提示し、為替ディーラーから提示されたスポットレートの承諾を条件に、先物予約取引の決済期日のレートとの乖離をあらわすレート提示をし、為替ディーラーから提示されたスワップレートの承諾を条件にこれに、前記顧客と前記為替ディーラーとの間で予め決められた手数料率から計算される為替先物予約約定レートを提示するステップと、からなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 信託財産(ファンド)を運用する投資顧問会社のファンドマネージャー等の顧客(以下、「顧客」という。)のコンピュータと、外国為替市場に駐在し前記投資顧問会社からの注文を受けて外国為替先物予約取引を行う為替銀行等の為替取引担当者(以下、「為替ディーラー」という。)のコンピュータとからなり、(1)前記為替ディーラーから決済期日が2営業日後となる直物為替レート(以下、「スポットレート」という。)の提示を受けるための少なくとも通貨の組合わせ、売買の別、通貨の金額の提示に基づいて、スポットレートを提示する前記為替ディーラー側のステップと、(2)前記為替ディーラーから提示されたスポットレートの承諾を条件に、前記スポットレートと先物予約取引の決済期日(以下、「期日」という。)のレートとの乖離をあらわすレート(以下、「スワップレート」という。)の提示を受けるための少なくとも通貨組合わせ、売買の別、通貨金額、期日の提示に基づいて、スワップレートを提示する前記為替ディーラー側のステップと、(3)前記為替ディーラーから提示されたスワップレートの承諾を条件にこれに、前記顧客と前記為替ディーラーとの間で予め決められた手数料率(以下、マージンレート)から計算される為替先物予約約定レートを提示するステップと、からなることを特徴とする外国為替先物取引約定情報の提示システム。
【請求項2】 前記スポットレートの提示およびその承諾並びに前記スワップレートの提示およびその承諾のいずれか一方または双方が提示され承諾されて、為替先物予約約定レートが提示されることを特徴とする前記請求項1に記載の外国為替先物取引約定情報の提示システム。
【請求項3】前記外国為替先物取引約定情報の提示システムは、前記為替ディーラーから提示された為替先物予約約定レートを承諾する前記顧客側のステップと、を含むことからなることを特徴とする前記請求項1または2に記載の外国為替先物取引約定情報の提示システム。
【請求項4】 前記スポットレートおよび/または前記スワップレートの提示を受けるための前記通貨組合わせおよび期日が、複数の通貨にまたがる複数の為替取引を汎用の表形式で保持したまま、一括処理することを特徴とする前記請求項1ないし3のいずれかに記載の外国為替先物取引約定情報の提示システム。
【請求項5】 前記複数の取引へのスポットレートの提示を受けるステップにおいて、通貨組合わせ別に、買いは金額を足しあげ、売りは金額を差し引いて合計することで、複数の取引のスポットレート提示を、通貨組合わせ毎に一回のステップで行うことを特徴とする前記請求項1ないし4のいずれかに記載の外国為替先物取引約定情報の提示システム。
【請求項6】 前記スポットレートを提示するステップが、通貨1と通貨2とからなる通貨組み合わせのスポットレートを提示する方法および/または通貨3(通貨1、通貨2以外の第3の通貨)を介在させて、通貨1と通貨3のスポットレートと通貨1と通貨3のスポットレートの二つを提示する方法のいずれか一方が選択可能とすることを特徴とする前記請求項1ないし5のいずれかに記載の外国為替先物取引約定情報の提示システム。
【請求項7】 前記複数の取引へのスワップレートの提示を受けるステップが、通貨組合わせ別・期日別に、買いは金額を足しあげ、売りは金額を差し引いて合計して、複数の取引のスワップレート提示を通貨種類・期日毎に一回で行うことを特徴とする前記請求項1ないし5のいずれかに記載の外国為替先物約定情報の提示システム。
【請求項8】 前記ファンドマネージャーと為替ディーラー間で授受される汎用の表形式で表示した表(以下、オーダー表)は、相互に、同一対象項目について、コンピュータ画面上でカットアンドペースト方式で貼り付け可能とするオーダー表であることを特徴とする前記請求項1ないし7のいずれかに記載の外国為替約定情報の提示システム。
【請求項9】 前記オーダー表が、前記顧客のコンピュータの画面上、予め設定された項目の並び順で表示され、および/または、当該並び順でカットアンドペースト方式による切り貼りができ、および/または前記顧客のコンピュータへのファイル形式の転送を可能とし、それと同時に前記為替ディーラー側のコンピュータでは、前記設定とは別に設定された項目の並び順で前記顧客のオーダー表を表示することを特徴とする前記請求項8に記載の外国為替約定情報の提示システム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、為替業務を行う多くの銀行および/または信託銀行の為替ディーラー等と当該為替ディーラー等に外貨の売買を依頼する顧客、例えば、資産運用を行う投資顧問会社のファンドマネージャー等、との間で、各通貨の組み合わせに係るスポットレート、スワップレート、先物予約レートの約定に関し、当該約定情報を提示する為替先物予約取引約定情報の提示システムに関する。
【0002】
【従来の技術】前記為替ディーラー等とその顧客のファンドマネジャー等との間での為替先物予約取引は、様々な通貨組合わせ、様々な期日で行われるため、通常の取引パターンでは、値動きの速いスポットレートを最初に提示し、次にレート提示に日付計算等、複雑な処理を必要とするスワップレートを提示、最後にマージンレートを加味した先物約定レートを決定することにより行われる。一方、スポットレート、およびスワップレートはその性格上同一種類の通貨組合わせについては金額を合算して提示されたほうが、顧客にとって合理的かつ有利なレート提示が行われるので、一度に取引する同一通貨組合わせでの金額合計を計算し、それぞれにスポットレートを提示、次に一度に取引する同一通貨組合わせかつ同一期日での金額合計を計算し、それぞれにスワップレートを提示、最後に提示したスポットレート、スワップレート、およびあらかじめ取り決めてあるマージンレートにより先物約定レートを提示することにより行われる。
【0003】ここで、スポットレートとは、前記為替ディーラーから決済期日が2営業日後となる直物為替レートをいい、スワップレートとは、前記スポットレートと先物予約取引の決済期日(以下、単に「期日」という。)のレートとの乖離をあらわすレートをいう。また、為替先物予約レートは、以下の計算で示される。
為替先物予約レート = スポットレート + スワップレート +マージンレート(ただし、マージンレートは為替ディーラーが売る場合は加算され、買う場合は減算される。)
これら外国為替先物取引は、外国為替市場の特徴的なレート提示方法と、それに精通したプロの顧客の様々なニーズに応えるため、複雑な処理手順と専門のスキルが必要であり、顧客であるファンドマネジャーと為替ディーラーは、「対顧客為替取引メモ」等を活用する等して電話によるやり取りを繰り返して行っている。
【0004】図15は、他通貨から日本円への為替取引を行う場合の前記対顧客為替取引メモの記載例を示すもので、この記載例を参照しながら典型的な投資顧問会社との取引約定の例を説明する。この記載例において、「CUST NAME」欄は、顧客である投資顧問会社名を、先方担当欄は、その顧客における担当ファンドマネージャー等の名前を記載する欄である。さらに、「TIME」欄は、その取引が行われた日時が記載される欄であって、通常、為替ディーラーが、当該取引の開始に、この用紙を取り出して、タイムスタンパーに挿入することにより、その日時が記載され、それが、通常、この取引の日時となる。また、「FUND NO」欄は、取引の背景となるファンドの名称が記載される欄であって、「SIDE」は、その取引が、対顧客との取引において、為替ディーラーの「買い」であるのか、「売り」であるのかを「B(買い)」、「S(売り)」の別で記載される。
【0005】さらに、「AMOUNT」は、当該取引において必要とされる通貨の総額を記載する欄であって、通常、$とか、¥とかの特定の記号を用いて通貨の種類および/または通貨組み合わせと金額を記載する。図15に示す記入例のように、通貨種類のみを記載する場合は、対円での取引であることを示す。また、次欄の「SPOT」欄は、その時点の通貨の前記スポットレートを記載する欄であって、通常、外国為替市場において知りうる情報であり、為替ディーラーは顧客に提示し、顧客からの承諾を得た後、当該欄に記載する。次欄の「SWAP」欄は、前記スワップレートが記載される欄であって、この情報も通常、外国為替市場において知りうるもので、為替ディーラーは顧客に提示し、顧客からの承諾を得た後、当該欄に記載する。
【0006】さらに、「MARGIN」の欄は、マージンレートが記載される欄であって、為替ディーラーの所属する為替銀行と顧客との間で予め定めらている当該為替約定における為替ディーラーの手数料であり、為替ディーラーが売りの場合はレートに加算、買いの場合は、レートから減算される。また、「CONT RATE」欄は、スポットレート、スワップレート、マージンレートから計算される先物為替レートを記載する欄である。また、「DEVON NO」欄は、当該為替ディーラー側のコンピュータに当該取引が入力されることにより、コンピュータ内で付される整理番号である。
【0007】次に、図15「対顧客為替取引メモ」の記載例に基づいて、電話による具体的な約定手順を説明する。以下の説明において、「D:」は、為替銀行における為替ディーラーを、「C:」は、投資顧問会社等の顧客を示す。また、通貨の種類は「£(ポンド)」、「CH(スイスフラン)」、「も(ユーロ)」、「$(ドル)」を示す。
【0008】取引は、次のように顧客が為替銀行の為替ディーラーを電話で呼ぶことから、開始されるD: 「△△△△銀行です。」
C: 「○○投資顧問ですが、為替のオーダーお願いします。」との電話があった場合には、その電話を取った為替ディーラーは、「対顧客為替取引メモ」を取りだし、「CUST NAME」欄に「○○投資顧問会社」と顧客名を記載し、タイムスタンパーに挿入して、「TIME」欄にその時の時刻を刻印する。そして、具体的な為替約定に必要な取引内容を記載する。
【0009】顧客側では、手持ちの外貨資金繰明細情報(図16)等によって、あらかじめ必要な各通貨をその組み合わせ毎に金額を集計しておき、合計金額を為替ディーラーに伝える。
C: 「 全部で4通貨あります。
まず、 CH(スイスフラン) が、40,833.27 も(ユーロ) が、900,962.25 そして、 $(ドル)が、722,128.42 です。
当方の買いが、も(ユーロ)です。
当方の売りは、CH(スイスフラン) と $(ドル)です。
この場合、対通貨を言わない場合は、対円でレート提示を求めることを意味する。
【0010】伝えられた情報に基づいて、為替ディーラーは、通例、前記メモの「SIDE」欄に「S(為替ディーラーの売り)」か「B(為替ディーラーの買い)」か、そして、その金額はいくらかをその通貨の種類とともに記載する。そして、この情報に基づいて、当日のスポットレートを決定する。顧客から特段の要望がない場合には、スイスフランの対ドル買いレート、ユーロの対ドル売りレートを為替市場より入手し、次にドル円レートの買いレートに加え、売りレートも同じく為替市場より入手する。
【0011】次に、入手したスイスフランの対ドル買いレートとドル円の買いレートからスイスフラン円の買いレート、ユーロの対ドル売りレートとドル円の売りレートからユーロ円の売りレートを各々計算し、ドル円買いレートとともに顧客に提示する。これは、前記の顧客のスイスフラン売り、ドル売り、ユーロ買いの提示に対し、単純に為替市場の実勢に基づくレートを提示するものである。
【0012】また、特に、顧客から要望のあった場合は、以下のような手順で、顧客に有利なレート提示を行うこともある。上記の記載例で説明すると、まず、始めに為替市場からスイスフランの対ドル買いレート、ユーロの対ドル売りレートを各々、1.6242、 0.9551と入手し、次に、入手したそれぞれの通貨の対ドルレートから計算した各通貨のドル換算額を計算する。続いて、顧客から提示されたドルの買い金額に、売り通貨であるユーロについては、そのドル換算額860,509.04 ドル を差し引き、さらに、買い通貨であるCH(スイスフラン)については、そのドル換算額25,140.54を足し上げた合計金額、ドル売り113,240.08について、為替市場より対円ドル売りレート、106.86を入手する。
【0013】顧客等の為替ディーラーは、上記メモの「SPOT」欄の下段等に各通貨の対ドルスポットレートおよび前記手続きにて入手した合計金額へのドル円売りスポットレートを記載し、また、それを顧客に伝える。スポットレートとは、前述するように、2営業日後期日のその通貨の直物交換レートであり、為替市場では刻々の通貨の需要によってその交換レートが変動し、為替ディーラーはその変動リスクを回避しながら、為替市場の一瞬を捉えたレート情報を基準に顧客に提示するものである。
【0014】この例では、スポットレートは、通例、以下のようにして、電話にて顧客(C:)に通知される。
D: 「まず、も(ユーロ)は0.9551です。」
顧客がこれで了承するときは、C: 「はい、ダンです。」
D: 「CH(スイスフラン)は1.6242です。」
C: 「はい、ダンです。」
D: 「最後に$(ドル)が106.86です。換算合計でドル売り113,240.08となっています。
C: 「ダンして下さい。」というようにして、まず対ドルレートの承諾を得る。
【0015】このとき、ドルの買い金額にも、換算合計結果が売りとなったことを伝えた上で、合計金額へのドル円売りレートで提示する。すべての対ドルレートの承諾を得た後、ドル以外の通貨の対円レートを計算する、このときのドル円レートは元通貨の売買いに関係なく前記手順で入手した合計金額へのドル円売りレートで計算する。そして、計算したドル以外の通貨の対円レートを、為替ディーラーは顧客に対し、電話にて以下のように通知する。
D: 「CH(スイスフラン)は65.792です。 も(ユーロ)は102.062です。」
C: 「はい、確認しました。」
D: 「はい、以上スポットレートを押さえました。次に、スワップレートを取りますが、明細の方はいかがですか?」と通常は、この取引の根拠となる資産等の明細情報を求める。
【0016】顧客は、通常、図16に示すような自己の外貨資金繰情報の明細を保持しており、この明細内容を見ながら、電話で伝える個々の具体的ファンドに基づく明細を聞き、図15為替取引メモの記載例のように一件づつ書き入れていく。ここに、明細情報とは、例えば、投資顧問会社が運用を行っているファンド毎の通貨別取引の内容をいう。為替銀行と投資顧問会社との為替取引は、実際は合算された通貨金額でファンドマネージャーと為替ディーラーとの間で行われるが、取引は、その取引の基礎になる各ファンド別に個別にする必要があり、ファンドひとつひとつが取引先となるため、一件毎の内容である明細情報が必要なのである。
【0017】為替ディーラーは、明細をすべて記載し終えると、通貨毎に、期日別の金額合計を計算し、この合算された通貨金額に基づき、顧客にスワップレートを提示する。
D: 「ユーロ(対円)は、7月14日、お客様の買い748,559.10で、スワップレートはマイナス1.3です。」
C: 「わかりました。」
D: 「7月31日は、152,403.15 スワップレートはマイナス21.2です。」(なお、この例でいえば、正しくは、 −0.212であるが、市場の慣習で100倍された値を口頭で伝える。)
C: 「はい、ダンです。」
【0018】以下、同様にそれぞれの通貨であるCH(スイスフラン)等について、スワップレートを提示し、顧客の承諾を得る。すべてのスワップレートの提示が終了した後、図15「為替取引メモ」の「MARGIN」欄に所定のマージンレートを記載し、そのマージンレートと、前記の手続きにて「SPOT」欄に記載してあるスポットレート、「SWAP」欄に記載してあるスワップレートから先物為替予約レートを計算し、「CONT.RATE」欄に記載する。その後、確認(コンファーム)作業に入る。確認(コンファーム)作業は、次のように行われる。
【0019】D: 「それでは、コンファームさせていただきます。」として、ここで、ファンドNo、通貨、金額・売り買い・期日・先物為替予約レートを顧客(C:)と口頭で1件ごとにコンファームする。そして、コンファーム終了後、次のような当事者名を確認した上で為替約定が成立する。
D: 「以上、△△△△銀行◎◎が受け賜りました。」、C: 「○○投資顧問の◇◇です。」
D: 「有難うございました。」
また、スポットレート、スワップレートは、為替銀行同士が取引を行う外国為替市場においては、通貨組合わせ別に売りレートと買いレートを両方が提示され、例えば、ドル円のスポット市場で、110円50銭―60銭、1M対2Mと提示される場合は、その時点で、110円50銭のレートでドルを百万ドル(Mは百万をあらわす)買い、110円60銭のレートでドルを2百万ドル売る為替ディーラーが存在していることを意味する。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】以上、投資顧問会社との約定を具体例として先物為替取引約定の概要を示したとおり、先物為替取引レートは、スポットレート、スワップレート、マージンレートという3つのレートをそれぞれ必要とするものであり、しかも、スポットレート、スワップレートは各々に市場があるため、為替ディーラーが市場の変動リスクを回避し、顧客が最も有利なレートの提示を受けるためには、スポットレート、スワップレートを別々に提示することが不可欠となる。
【0021】さらに、為替先物取引特有の問題として、次のような問題点がある。
■レート提示に際しては、為替ディーラー側のリスクが小さく、顧客側に有利なレート提示が可能となるので、通常は、為替ディーラーと投資顧問会社のファンドマネージャー等の顧客との為替先物取引約定は、前述のスポットレート提示、スワップレート提示が先に行われた後に、先物予約レートの計算と提示が行われる必要がある。
【0022】■投資顧問会社のように複数の基金等から運用を任されているようなファンドマネージャーの場合には、ファンドマネージャーの運用方針によって、同じタイミングで、各基金が同一の取引を行ったり、基金間で同一通貨の売買が発生させたり、為替ディーラーに対して同時に複数取引の約定を行うことがあり、当該取引においては、このような複数取引を考慮したレート約定を考慮しなければならない。
【0023】■為替市場で得られるレート情報を元に為替ディーラーは顧客にレート提示するため、金額の大きさにより顧客のレート提示にも有利不利が生じるため、金額を考慮しながら、ときには、複数の取引を同時に行って、その金額を左右させることも行われるため、これらの要因を考慮した約定を行わなければならない必要が生じる。
【0024】■また、取引の途中で、顧客から、特に有利なレート提示を受けたい要望があったりする場合には、為替ディーラーはこれまで述べた為替市場特有の方法でレート提示をおこなう必要もある。
■同一通貨で売り取引と買い取引の相殺ができた場合は、相殺された金額について、売買レートの間の開きがゼロでレート提示を受けたことと同一の効果があるため、最も有利な価格での取引することと同じであり、このような場合も、複数の取引を同時に行い、金額合計してのレート提示が行われる。
【0025】■為替銀行同士が取引を行う外国為替市場内でのスポットレート提示は、通常はドル(欧州通貨等、場合によってはユーロ)を対価とする通貨組み合わせで取引されるケースが通常であり、あらゆる通貨組合わせについて提示されるわけではない。そこで、顧客から、例えば、スイスフラン−円のスポットレート提示を依頼された為替ディーラーは、外国為替市場で、ドル−スイスフラン、およびドル円のスポットレート情報をそれぞれ、1ドル1.6242フラン、1ドル106円86銭と入手、後者のレートを前者で除すことにより、スイスフランー円のスポットレートを65円79銭と提示する必要がある場合がある。
【0026】■さらに、顧客によっては、スイスフランー円のスポットレートの提示を得るために、ドル換算の金額、ドルースイスフランとドル円のスポットレートの提示を同時に要求するケースもあるため、複雑な上にもさらに複雑な処理を行わなければならない要請もある。
【0027】■為替ディーラーが為替市場において、一瞬の判断でリスクを回避しつつ、顧客にとって有利なレートを提示することは、極めて高度な熟練を要する分野であり、スポットレートもしくはスワップレートの一方のレート約定が完了すると、他方のレートの約定義務が自動的に発生するが、この場合、提示されたレートでは、顧客が納得できない場合には、為替ディーラーと顧客の間で、レートを再設定するレート約定交渉に至ることもあるため、このような複雑で、幾多の選択肢を考慮した上で行われなければならない為替ディーラーのレート提示作業そのものを完全に機械化して、自動的に約定が行われるようにすることは不可能に近く、これが、為替銀行と顧客との間の先物為替予約取引が現在も電話主流で行われている理由である。
【0028】■その一方で、一つの取引でスポットレート提示、スワップレート提示、先物為替取引レート決定と3段階の約定手順があり、その過程を記録しておく必要があること、更に複数の取引を同時に約定する場合等では、スポットレート締結時は通貨別合計金額でレート提示、スワップレート締結時は通貨・期日別合計金額でレート提示、為替予約レート締結時は、個別取引別に最終価格提示するといった段階毎に違った手続きを踏む必要があり、事務手順は複雑かつ多岐に渡っている。これらの事務はレート提示作業という取引の中核部分が電話による人間同士の直接のやり取りとなっていることから手作業が中心である。そのため、為替取引メモ等を活用しつつ効率化を図っているものの、事務ミスの発生を防ぎきれないといった問題がある。
【0029】また、特に投資顧問会社の事例のように取引が多数ある場合には、取引の煩雑さに加えて、取引明細の確認作業を電話で行うことの負担は大きく、ここでもミスの発生度合いが高くなっている。また、FAXにより明細表のやり取りを行うようにしても、顧客別に対応をする必要があり、人的対応では限界がある。また、汎用のメモフォーマット等は、顧客側のコンピュータの対応が必要となること等、顧客側の利便性を損なうおそれがあり、導入は困難である。さらに、確認作業の終了後は、明細一件一件のデータを為替ディーラーのコンピュータに入力する作業があり、これも作業負担とともに、ミス発生が問題となっている。また、手作業が多いことは、一人のディーラーがこなす取引量の限界が小さくなり、人員増、コスト高により収益を圧迫する等の問題もある。
【0030】本発明は、このような従来技術上の問題点を鑑み、ディーラーのレート提示については、従来の人的技能の活用を可能としつつ、同時にこれまでみてきたように、事務手続き等、人的能力では限界、もしくは対応しきれない為替ディーラーの事務作業を軽減を図る目的でなされたものであり、オーダー表と呼ばれる表形式の形で取引明細を使用し、オーダー表の横方向に一件毎の為替予約取引に必要な、スポットレート、スワップレート、マージンレート、為替予約レートを保持、縦方向に複数取引を同一レイアウトでならべ、このオーダー表を為替ディーラーと顧客間で共有し、従来通り、為替ディーラーの人的技能によるレート提示を可能とし、さらに、合計金額自動計算機能を付加するなどした為替ディーラー特有レート約定手法をサポートする機能を持つ専用画面を使用する取引約定システムを実現することを目的とするものである。また、当該システムにおいて、約定したレートのオーダー表自動還元を実現、為替予約取引レートの最終確認局面では横方向に全てのレートを埋めたオーダ表を画面上に表示、明細毎の内容を容易に確認できるようにすることを目的とするものである。
【0031】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本願請求項1に係る発明は、外国為替先物取引約定情報の提示システムにおいて、信託財産(ファンド)を運用する投資顧問会社のファンドマネージャー等の顧客(以下、「顧客」という。)のコンピュータと、外国為替市場に駐在し前記投資顧問会社からの注文を受けて外国為替先物予約取引を行う為替銀行等の為替取引担当者(以下、「為替ディーラー」という。)のコンピュータとからなり、(1)前記為替ディーラーから決済期日が2営業日後となる直物為替レート(以下、「スポットレート」という。)の提示を受けるための少なくとも通貨の組合わせ、売買の別、通貨の金額の提示に基づいて、スポットレートを提示する前記為替ディーラー側のステップと、(2)前記為替ディーラーから提示されたスポットレートの承諾を条件に、前記スポットレートと先物予約取引の決済期日(以下、「期日」という。)のレートとの乖離をあらわすレート(以下、「スワップレート」という。)の提示を受けるための少なくとも通貨組合わせ、売買の別、通貨金額、期日の提示に基づいて、スワップレートを提示する前記為替ディーラー側のステップと、(3)前記為替ディーラーから提示されたスワップレートの承諾を条件にこれに、前記顧客と前記為替ディーラーとの間で予め決められた手数料率(以下、マージンレート)から計算される為替先物予約約定レートを提示するステップと、からなることを特徴とする。間は、本願請求項2に係る発明は、前記請求項1に係る外国為替先物取引約定情報の提示システムにおいて、前記スポットレートの提示およびその承諾並びに前記スワップレートの提示およびその承諾のいずれか一方または双方が提示され承諾されて、為替先物予約約定レートが提示されることを特徴とする。本願請求項3に係る発明は、前記請求項1または2に係る外国為替先物取引約定情報の提示システムにおいて、前記外国為替先物取引約定情報の提示システムは、前記為替ディーラーから提示された為替先物予約約定レートを承諾する前記顧客側のステップと、を含むことからなることを特徴とする。本願請求項4に係る発明は、前記請求項1ないし3のいずれかに係る外国為替先物取引約定情報の提示システムにおいて、前記スポットレートおよび/または前記スワップレートの提示を受けるための前記通貨組合わせおよび期日が、複数の通貨にまたがる複数の為替取引を汎用の表形式で保持したまま、一括処理することを特徴とする。本願請求項5に係る発明は、前記請求項1ないし4のいずれかに係る外国為替先物取引約定情報の提示システムにおいて、前記複数の取引へのスポットレートの提示を受けるステップにおいて、通貨組合わせ別に、買いは金額を足しあげ、売りは金額を差し引いて合計することで、複数の取引のスポットレート提示を、通貨組合わせ毎に一回のステップで行うことを特徴とする。本願請求項6に係る発明は、前記請求項1ないし5のいずれかに係る外国為替先物取引約定情報の提示システムにおいて、前記スポットレートを提示するステップが、通貨1と通貨2とからなる通貨組み合わせのスポットレート提示する方法および/または通貨3(通貨1、通貨2以外の第3の通貨)を介在させて、通貨1と通貨3のスポットレートと通貨1と通貨3のスポットレートの二つを提示する方法のいずれか一方が選択可能とすることを特徴とする。本願請求項7に係る発明は、前記請求項1ないし5のいずれかに係る外国為替先物約定情報の提示システムにおいて、前記複数の取引へのスワップレートの提示を受けるステップが、通貨組合わせ別・期日別に、買いは金額を足しあげ、売りは金額を差し引いて合計して、複数の取引のスワップレート提示を通貨種類・期日毎に一回で行うことを特徴とする。本願請求項8に係る発明は、前記請求項1ないし7のいずれかに係る外国為替約定情報の提示システムにおいて、前記前記ファンドマネージャーと為替ディーラー間で授受される汎用の表形式で表示した表(以下、オーダー表)は、相互に、同一対象項目について、コンピュータ画面上でカットアンドペースト方式で貼り付け可能とするオーダー表であることを特徴とする。本願請求項9に係る発明は、前記請求項8に係る外国為替約定情報の提示システムにおいて、前記オーダー表が、前記顧客のコンピュータの画面上、予め設定された項目の並び順で表示され、および/または、当該並び順でカットアンドペースト方式による切り貼りができ、および/または前記顧客のコンピュータへのファイル形式の転送を可能とし、それと同時に前記為替ディーラー側のコンピュータでは、前記設定とは別に設定された項目の並び順で前記顧客のオーダー表を表示することを特徴とする。
【0032】
【発明の実施の形態】本願発明に係る一実施の形態である外国為替約定情報提示システムを用いて詳細に説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係る外国為替約定情報の提示システム1を示す概略構成図であり、2は、外国為替市場であり、3は、為替業務を行う多くの銀行や、信託銀行等の為替ディーラー等で構成され、本実施の形態においては、当該外国為替市場に常駐するそのうちの一人の為替ディーラー3が所属する、例えば、信託銀行為替部門に属する為替ディーラー(以下、ときとして「為替ディーラー3」と称する。)であり、41、42、・・・は、その為替ディーラー3が使用するコンピュータを示す。
【0033】また、5は、当該為替ディーラー3に外貨の売買を依頼する顧客である、例えば、投資顧問会社のファンドマネージャー等であり、61、62、・・・は、当該投資顧問会社のファンドマネージャー5が使用するコンピュータである。また、71、72、・・・は、これらのコンピュータ41、42、・・・、61、62、・・・間を接続する接続回線であり、ネットワーク専用線あるいは汎用線であるインターネット回線であってもよい。さらに、本発明にかかる外国為替約定情報の提示システム1は、これら2つのコンピュータ41、42、・・・、61、62、・・・とこれらの間を接続する接続回線のみで構成してもよいが、ネットワークを構成する以上、これに限定されるものではなく、約定情報等を保持するサーバーコンピュータ8等と、前記コンピュータ41、42、・・・、61、62、・・・との間を接続する接続回線9、10が介在させてもよい。
【0034】なお、ディーラー3のコンピュータ41、42・・・もしくはサーバコンピュータ8には、図2に示すように、顧客である会社定義DB11、ユーザー定義DB12、オーダー明細DB13、通貨DB14、通貨ペアDB15等のデーターベースファイルを有する。図2は、ディーラー3のコンピュータ4の構成データベース概略を示す図であり、このうち、会社定義DB11は、特定の顧客会社について、その会社名等とともに、その顧客会社固有の順序で為替取引情報の提示を行うため、予め定められた当該会社のシステムにおける各フォームに合致した情報提示が行えるように順序配列の交換を行うためのDBであり、ユーザー定義DB12は、顧客会社に関連づけられるユーザーIDおよびパスワード管理を行い、当該システム1へのログイン許可管理を行うDBである。
【0035】オーダー明細DB13は、作成された為替先物取引のオーダー表を名称を付して保存しておくDBであり、通貨DB14は、当該為替銀行で交換可能な通貨を記憶しておくDBであり、通貨ペアDB15は、取引可能な通貨の組み合わせについて、その通貨のレート提示のための情報(例えば、小数何桁まで提示可能か、どちらの通貨を基準にして提示するか、つまり、1ドルをxx円とするか、1円をyyドルとするか等、また、スポット日等)を記憶しておくDBである。それぞれのDBは、有機的に結合され、必要に応じて、各種データを提示できるように構成される。
【0036】本システム1においては、図3に示される画面であらかじめオーダー表等の提示項目及び提示順序を登録しておくことによって、前記ユーザーIDとパスワードを入力することによって、前記ユーザー定義DB12により関連づけられる顧客会社の固有の項目、順序で使用されている各フォームに合致した情報提示が行えるように構成されている。この順序配列の交換情報は、前記会社定義DB11に記憶され、前記ユーザー定義DB12により関連づけられるユーザーIDおよびパスワードが入力されることによって、予め登録された当該投資顧問会社のフォームに合致する順序で当該明細情報を提示することができるように構成される。
【0037】図3は、前記会社定義DB11に記憶する情報を入力する画面であって、特定の顧客会社、例えば、この画面に示された「チャレンジーアセットメントA」社の会社管理情報において、会社ID「15843」でその会社の担当部署名「外国投資部」とともに入力可能に構成され、当該部署コード「5491」で「社外顧客」と記載された欄は、当該部署に属するシステム上使用可能な機能を規定する。また、図3に示される画面は、領域130が、本実施の形態において使用されるオーダー表の表示欄、表示順序等の指定を行う部分であり、a、b、c・・・・・の横列に、顧客名、通貨組み合わせ、通貨1元本、約定レート、通貨2金額、期日、通貨1決済口座、通貨2決済金額等、存在しうる全ての項目が列記されるよう提示される。
【0038】また、縦行は、それぞれ、131は項目名欄、132は横方向の並び順を規定する欄、133は縦方向の並び順の基準となる項目を指定する欄、134が縦方向の並び順を昇順・降順(A/D)で指定する欄であり、例えば、図3の131b、132b、133b、134bは項目名131に示すファンドNoが、オーダー順1番すなわちオーダー表の横方向の一番左の位置に表示され、133cの通貨1を基準に縦方向に134c降順D(アルファベット順)に明細が並び替えが行われて表示されるよう構成される(以下、この指定された順序に基づいての項目表示および/またはデータ並び替えを適宜「項目指定画面による並ぶ替え」と称する。)。
【0039】このようにして図3に示される「会社修正画面」で、その顧客会社の情報提示に必要な項目名及びその並び方順を前記会社定義DB11に記憶させ、前記ユーザー定義DB12に記憶されるユーザーIDとパスワードに関連づけられることによって、その顧客会社の使用するシステムに合う項目名、順序で提示される。
【0040】次に、このような基本的構成からなる本実施の態様における外国為替先物取引約定情報の提示システム1における為替約定のやり方について、2つのコンピュータ41、42、・・・、61、62、・・・上に表示される画面を中心に詳細に説明する。まず、顧客である投資顧問会社のファンドマネージャー5のコンピュータ61、62、・・・から、所定の入力画面でユーザーIDおよびパスワードを入力することにより、まずコンピュータ61、62、・・・とサーバーコンピュータ8が回線9を通じて接続される。回線接続されると、サーバーコンピュータ8内から外国為替先物取引約定情報の提示システム1のメニュー画面がコンピュータ61、62、・・・に表示される。ファンドマネージャー5は、このメニュー画面を操作し、図4に示されるオーダー表新規作成画面を呼び出す。
【0041】図4は、当該システム1内において為替約定に必要な為替オーダーのためのオーダー表を新規に作成するための最初の画面表示の概要を示すものであって、符号125は、オーダー表名称入力欄、121は、上述した為替約定に必要な明細情報を提示する明細領域であり、122は、当該明細情報を含む情報の保存ボタン、123は、同保存キャンセル釦、124は、オーダー表保存時に項目の並び順が不正である等の理由により、保存作業が完了しない場合等に、エラーメッセージを出力する欄である。
【0042】上記明細領域は、前述するように、このファンドマネージャー5の所属する顧客である投資顧問会社と当該為替ディーラー3が所属する信託銀行との間であらかじめ決められた項目、その出力順、および並び順で表示される。すなわち、前述するように、顧客である各投資顧問会社等は、独自の為替管理システムを有しており、明細表示する項目名やその表示順序は統一的ではない。そこで、予め各投資顧問会社の管理システムに合致する形式で表示のフォームを前記会社定義DB11に記憶しておき、当該DB11と前記ユーザー定義DB12により関連づけられる顧客のユーザーIDとパスワードの入力によって、「項目指定画面による並び替え」が行われ、 図4に示す「オーダー表新規作成画面」は、このように「項目指定画面による並び替え」の上、前記領域121に表示される。
【0043】また、当該領域121は、JAVA(登録商標) APPLET形式で構成されるため、コンピュータのオペレーションシステムであるWINDOWS(マイクロソフト社製パーソナルコンピュータ用オペレーションシステム)におけるカットアンドペースト機能が容易に使用できるように構成されている。したがって、前記ファンドマネージャー5は、自社の為替等の管理システムを実行しながら、同じコンピュータ61、62、・・・の画面上に並列的にないしは裏画面に実行される明細情報を、特に、それが、windows上の汎用形式ファイルである表形式で作成されている場合には、コンピュータ61、62、・・・のWINDOWS基本機能のカットアンドペースト機能を利用して、前記領域121に容易に貼り付けることができる。
【0044】このようにして為替オーダー表を当該ファンドマネージャー5の自社システムと同じように作成した後は、その後、前記オーダー名称入力欄125に任意の名前をつけて入力し、ついで、前記保存ボタン122を押すことで、そのオーダー明細情報がサーバーコンピュータ8等内に記憶される。なお、この記憶の際には、前記サーバーコンピュータ8内に有するオーダー明細DB13の記憶形式にしたがって記憶されることは言うまでもない。
【0045】また、作成された当該オーダー表は、特に、その明細情報は、前述するように、windows上の汎用形式ファイルである表形式で作成されているので、前記コンピュータ61、62、・・・上で実行される他のアプリケーションプログラムで作成されたファイルとの間で編集、抹消等が可能であり、この場合にも、カットアンドペースト機能を利用して編集、抹消等を行うことができるように構成される。次に、このようにして、明細情報が含まれた形の為替オーダー表が作成されており、これを利用して、本システム1において行われる「為替約定」について具体的に説明する。
【0046】図5は、このような為替約定を行うための最初の画面である「為替約定メニュー」画面の概略を示すものであり、符号140は、前記ファンドマネージャー5が作成したオーダー表や前記サーバーコンピュータ8内に存在する他のシステムで作成されたオーダ表等、当該投資顧問会社に関係する全てのオーダー表が表示されるオーダー表選択部であり、141は、チェックボックス、142は、オーダー表名称表示入力欄、143は、当該オーダー表作成作業を行ったユーザーID表示入力欄、144は、当該オーダ表の作成された日付表示入力欄、145は、編集作業等により内容更新された更新日付表示入力欄、146は、為替取引の約定日の表示入力欄であり、このオーダー表に係る為替取引が約定前である場合には「未済」表示、他のユーザーが現在約定手続中である場合には、「約定中」で示される。なお、約定が行われたオーダー表に対しては、表示されない構成となっている。
【0047】また、符号150は、顧客があらかじめ選択できる約定方法選択領域であり、151は、その約定方法が「対円(通貨2、すなわち、対価となる2つ目の通貨を必ず円とする約定方法)」約定方法選択欄であり、152は、「USD(米ドル)基軸の対円基軸通貨分解」約定方法選択欄、153は、「EUR(ユーロ)基軸の対円基軸通貨分解」約定方法選択欄、154は、自由な通貨の組み合わせによる「自由編集」約定方法選択欄である。ここで、「対円基軸通貨分解」約定方法とは、第3の通貨である通貨3を介在させて2つのスポットレートでレート約定を行う方法であって、当該通貨3として、USD(米ドル)を介在させた方法が、前記「USD(米ドル)基軸の対円基軸通貨分解約定方法」であり、通貨3として、EUR(ユーロ)を介在させたレート約定の方法が、前記「EUR(ユーロ)基軸の対円基軸通貨分解約定方法」である。
【0048】本実施の形態では、前記「対円基軸通貨分解」約定方法においては、日本の対顧客為替市場においては、通常、「対円」約定方法に次いで、米ドルまたはユーロを第3の通貨として介在させることが多く、これらの3種類の約定方法を選択できるようにしているが、これに合わせて、「自由編集」約定方法も選択可能にしているので、許容する限り、あらゆる通貨の組み合わせにも対応できるように構成している。なお、許容しない通貨の組み合わせについては、受け入れないことが当然である。本システム1においては、この許容ないし受け入れが可能かどうかは、前記通貨DB14および通貨ペアDB15に記憶され(図2参照)、適宜、この記憶内容に基づいて、全ての取引約定方法に適用可能とする。
【0049】さらに、図5における符号160は、約定順序選択領域であり、スポットレートを最初に求め、しかる後、スワップレートを求める約定順序を選択する「スポットから開始」欄161およびスワップレートを最初に求め、しかる後、スポットレートを求める約定順序を選択する「スワップから開始」欄162からなり、それぞれ、選択は、チェック欄内に黒丸を付することにより行う。また、符号163は、「次へ」釦を押して、次のステップ処理を行うために移行を促す「次へ」ボタンであり、この「次へ」釦163をクリックすることにより、レート約定ステップに移行する。
【0050】本システム1における為替約定の具体例について説明する。まず、前記ファンドマネージャー5が前記コンピュータ61、62、・・・上に、前記「為替約定メニュー」画面(図5)を表示すると、まず、オーダー表選択部140のオーダー表名称表示入力欄142には、前述した前記ファンドマネージャー5が作成したオーダー表や前記サーバーコンピュータ8内に存在する他のシステムで作成されたオーダ表等、当該投資顧問会社に関係する全てのオーダー表が表示される。そして、前記ユーザーID表示入力欄143、前記オーダ表の作成された日付表示入力欄144、前記更新日付表示入力欄145、前記約定日の表示入力欄146の各欄には、それらのオーダー表の作成者名、作成日、更新のある場合には更新日、これまでの約定経過について、「未済」または「約定中」等の該当する情報が存在する限り表示される。
【0051】これらのオーダー表一覧表示に基づいて、前記ファンドマネージャー5は、これらのオーダー表一覧の中から今回約定手続きを行うオーダー表を前記チェックボックス141に「黒丸」を付けることにより選択する。このように、前記チェックボックス141に「黒丸」を付けることにより、取引対象のオーダー表を指定し、さらに、この指定したオーダー表に基づく、為替約定においては、前述の4つの約定方法からいずれの約定方法によって為替約定を行うかを前記約定方法選択領域150における約定手法を指定する。図5に示す例においては、「対円基軸通貨分解(USD基軸)」が選択されていることを示す。さらに、前記約定順序選択領域160において、約定順序を指定する。図5に示す例では、スポットレート約定を最初に求める「スポットから開始」が選択されている。そして、この状態で「次へ」釦163を押して、後述する次のステップに移行する。
【0052】図6は、レート約定を行うための顧客側のコンピュータ画面の全容を示す図であり、画面構成を概略すれば、大きく担当者名表示領域170、レート約定欄180、190、チャット欄領域175、オーダー表明細欄領域500およびディーラー接続釦171、送信釦177からなる。なお、実際の画面構成は、それぞれレート約定操作を行うレート約定180の画面、前記担当者同士がチャットを行うチャット欄領域175画面、オーダー表明細欄領域500を表示するオーダー表画面が、フレームで上下移動が可能な形式で表示されるよう構成されるが、説明の便宜上、一つの概略図として説明する。表示の形態は、実施の形態に拘泥されず、任意の表示方法であってよい。
【0053】図6において、前記担当者名表示領域170には、投資顧問会社担当者表示欄172、為替銀行担当者表示欄173を有し、この例では、投資顧問会社名が「チャレンジャーアセットマネジメント」であり、その担当者「中路」がであり、これに対し、為替銀行側として、為替銀行「信託銀行株式会社」の担当者「初田」が写真入りで紹介されていることを示している。前記レート約定欄180、190は、前記ファンドマネジャー5が今回の為替取引を行おうとする取引に用いられる通貨の別と売買の別と期日およびその金額を提示し、為替ディーラー3から、それぞれスポットレートおよびスワップレートの提示を求める欄であり、左側は、スポットレート提示領域180、右側がスワップレート提示領域190から構成される。
【0054】前記スポットレート提示領域180において、今回の取引におけるスポット約定を求める通貨の組み合わせごとに表示される欄が設けられ、このスポットレート提示領域180において、181は、約定を求める通貨1の表示欄であり、182は、通貨2の表示欄である。さらに、183は、当該取引のスポット日表示欄であり、この例で言えば、2000年の7月13日の日時が表示されている。さらに184は、この取引において、右通貨1の顧客側の「売買」の別およびその金額を表示する「売買別」表示欄184およびその金額表示欄185が設けられ、金額がプラスであれば、顧客の買いが、マイナスであれば、顧客の売りが表示される。186は、顧客が為替ディーラーからスポットレートの提示を求める欄である。
【0055】この図においては、対象となる通貨の組み合わせが3組表示されており、最上の「CHF(スイスフラン)」と「USD(米ドル)」からなる第1組み合わせ21、31を示す上記の欄181〜183には、「1/3」と表示され、今回の取引においては、3本の組み合わせに係る提示があり、そのうちの一本であることを示し、中断の第2の組み合わせ22、32を示す組み合わせに「2/3」、下段の第3の組み合わせに「3/3」と表示されていることから、今回の取引における通貨の組み合わせとしては、全体として、3本の組み合わせについてそれぞれスポットレートおよびスワップレートの提示を求めるものであることを示している。
【0056】なお、さらに多くの組み合わせに係る取引がある場合には、この表示が「1/4」あるいは「1/5」、・・・・と表示して、下段に続いて表示される。また、前記スポットレート提示領域180に続いて、その右側には、スワップレート提示領域190が表示される。この領域は、前記スポットレート提示領域180の売買の別欄184およびその金額表示欄185に表示される内容を期日ごとに分解して表示するもので(通貨ごとの期日の分解については、下記に詳述する。)、最上段には、前述するように、前記第1の組み合わせ21、31に係る組み合わせの取引が、中段には、前記第2の組み合わせ22、32に係る組み合わせの取引が、さらには、下段には、第3の組み合わせ23、33に係る組み合わせの取引が表示される。
【0057】すなわち、前記スワップレート提示領域190において、191は、スワップ期日表示欄であり、192は、顧客の「売買の別」表示欄であり、193は、その金額表示欄であり、ここにマイナス表示がされる場合は、顧客の「売」を、プラス表示で符号のない場合は、顧客の「買」を示すように表示される。また、194は、スワップレート表示欄であり、為替ディーラー3からスワップレートの提示を求める欄である。
【0058】そして、この第1の通貨の組み合わせ21、31の組み合わせにおけるスワップレートを求めるための情報が、各期日ごとに分解されて表示される。すなわち、図の例で言えば、このスワップレートの提示を求める際に必要な最初の期日が2000年7月14日であり、次の期日が、2000年7月27日、次の期日が2000年7月31日であることを示し、その期日において、例えば、2000年7月14日の期日には、顧客が「8380.18CHF(スイスフラン)」を売ることを示している(この数値の求め方については下記に詳述する。)。このようにして、前記第2の通貨の組み合わせに対し、あるいは、前記第3の通貨の組み合わせに対して、各期日に分解された必要な通貨の量(金額)と売買の別が提示される。
【0059】次に、チャット欄領域175について説明する。チャット欄領域175は、従来電話で相対的に取引を行っていたのに対し、コンピュータを介して取引を行うに際し、意志疎通を十分に図るために設けられる欄であり、各担当者からの、この取引に対する意見、要望、応諾等の意志を表示するあらゆることが会話形式で表示される。例えば、スポットレートを約定した後スワップレートの提示を受ける場合等、顧客がレート約定を拒否できないケース等で、提示されたレートに対する改善要望等に利用される。各担当者は、チャット欄領域175に表示させるため、入力欄176にテキスト入力し、それが、各担当者が送信釦177を押すことで、チャット欄領域175に表示され、双方の担当者が同じ文面を読むことができるように構成される。
【0060】また、前記オーダー表明細欄領域500には、前記「為替約定メニュー」画面(図5)のオーダー表名称表示入力欄142に表示された前記ファンドマネージャー5が作成したオーダー表や前記サーバーコンピュータ8内に存在する他のシステムで作成されたオーダ表等、当該投資顧問会社に関係する全てのオーダー表一覧表示のうち前記ファンドマネージャー5が今回約定手続きを行うとして前記チェックボックス141に「黒丸」を付けて選択されたオーダー表の明細情報が表示される。
【0061】当該オーダー表明細欄領域500は、そのオーダーを構成する明細情報、すなわち、ファンドNo欄510、交換すべき通貨1表示欄520、対価となる通貨2表示欄530、期日表示欄540、前記通貨1の金額表示欄550のほかに、約定レート欄560、通貨2金額表示欄570、スポットレート表示欄580、スワップレート表示欄590、マージン表示欄591が前記項目指定画面(図3)により並び替えられた状態で表示される。なお、前記顧客側ファンドマネージャー5がこの画面を呼び出した当初は、約定がなされる前段階であり、前記各約定レート欄560、通貨2金額表示欄570、スポットレート表示欄580、スワップレート表示欄590、マージン表示欄591は、空欄にて表示される。
【0062】そして、この明細に基づいて、前記通貨1表示欄520に記載されたそれぞれの通貨について、縦方向に合算し、その合算額が、顧客の「売」「買」の別とともに、前記「売買別」表示欄184およびその金額表示欄185欄にそれぞれ表示される。そして、この合算額を構成する明細の期日表示欄540に表示される期日ごとに分解して、その期日を前記スワップレート提示領域190のスワップ期日表示欄191に表示するとともに、前記スワップレート提示領域190の顧客の「売買の別」表示欄192および金額表示欄193に、分解された額と売買の別を表示する。
【0063】次に、これらの各欄への表示処理について説明する。図7は、対円基軸通貨分解の場合のスポットレート提示領域180の各表示欄181〜185への表示のステップを示すフローチャートであり、その基礎となるデータは、前記明細情報に基づく。なお、複数の通貨の組み合わせがあり、また、最終的には、必ず米ドル(ユーロ)ー日本円レートの提示が行われるため、米ドル(ユーロ)かどうかによって表示が異なるように構成され、さらに、米ドル(ユーロ)ー日本円レートが最下段にn番目の表示情報として表示されるように構成され、可能な限り複数の通貨の組み合わせに対応できるように構成される。以下、各処理の処理のステップを図面に基づいて説明する。
【0064】前記ファンドマネージャー5が今回約定手続きを行うとして前記チェックボックス141に「黒丸」を付けて選択されたオーダー表の明細情報が表示されると、まず、当該明細情報のうち、この取引に関する対価通貨である通貨2の「JPY(日本円)」がセットし(S1)、通貨1に基づいて当該明細情報を並び替える(S2)。ついで、通貨1に関し、明細を縦方向に読み(S3)、続いて、通貨1がブレイクするまで通貨1の金額を集計する(S4)。続いて、通貨1が「USD(米ドル)」(「EUR(ユーロ)」)か否かを判断する(S5)。
【0065】通貨1が「USD(米ドル)」(「EUR(ユーロ)」)でない場合、■前記領域180の前記通貨1表示欄1811、・・・に通貨1の種類をセットし、さらに、■前記通貨2表示欄1821、・・・に通貨2(この場合「JPY」)の別をセットし、■前記スポット日表示欄1831、・・・に通貨1,通貨2の組み合わせに関するスポット日を通貨ペアDB15よりセットし、■前記集計した金額がマイナスなら「売」を、プラスなら「買」を前記売買別表示欄1841、・・・にセットし、■当該集計金額を前記金額表示欄1851、・・・にセットする(S6)。
【0066】このステップ6を「USD(米ドル)」(「EUR(ユーロ)」)を除く全ての通貨1について明細情報が終了するまで行い(S7)、ステップ5に戻る。ステップ5において、通貨1が「USD(米ドル)」(「EUR(ユーロ)」)しかない場合、再び明細情報処理が終了しているかどうかを判断し(S7)、明細集計が終了していない場合は、集計合計をリセットし、前述のステップ5に戻り、明細集計が終了している場合には、次の「USD(米ドル)」(「EUR(ユーロ)」)処理(S9)を行う。
【0067】この「USD(米ドル)」(「EUR(ユーロ)」)処理ステップ9では、前記領域180の最下段の米ドル基軸組み合わせ領域の前記通貨1表示欄181nに「USD」(「EUR」)のセットと、前記通貨2表示欄182nに「JPY」のセットを行い、さらに、前記スポット日表示欄183nに通貨ペアDB15より取得されるUSD−JPY(EUR−JPY)のスポット日をセットする(S9)。すなわち、前記レート約定の前処理として、前記ファンドマネジャー5が選択したオーダー表の明細を読み込み、上述のステップからなる処理を行い、領域180にスポットレートの提示を受けるための情報に変換した、通貨1種別を通貨1表示欄1811・・・・181n、続いて、通貨2の種別を通貨2の表示欄1821・・・182n、売買の別を売買別表示欄1841、・・・・184n、その合計金額を金額表示欄1851、・・・185n-1およびスポットの日付を前記スポット日付表示欄1831、・・・183nに表示するようにする。なお、いずれも符号nで示されたものは、最終の通貨組み合わせを意味し、この際の通貨1は「USD(米ドル)」(「EUR(ユーロ)」)を、通貨2は「JPY(日本円)」が表示されるように構成される。以上が対円基軸通貨分解を選択した場合のスポットレート提示領域180の表示欄181〜185への表示の処理である。この段階では第n段に表示される基軸通貨USD(EUR)ーJPYの金額欄185nが空欄となっていることが特徴的である(185nの処理は後述する。)。なお、対円もしくは自由編集を選択した場合は、図7のS5,S9を行わず、また自由編集の場合は、ファンドマネージャ5があらかじめオーダー表に通貨2を入力しておくため、S1を行わず、1〜n段に通貨1の集計金額を単にセットする。
【0068】次に、図8に基づいて、対円基軸通貨分解の場合の前記スワップレート提示領域190の各表示欄191〜194への表示のステップを説明する。図8は、前記スワップレート提示領域190の各表示欄191〜194への表示のステップを示すフローチャートであり、その基礎となるデータは、前述のスポットレート提示領域180の表示で示したと同様に前記明細情報に基づく。なお、前述同様、複数の通貨の組み合わせがあり、また、最終的には、必ず米ドルー日本円レートの提示が行われるため、米ドルかどうかによって表示が異なるように構成され、さらに、米ドルレートが最下段にn番目の表示情報として表示されるように構成され、可能な限り複数の通貨の組み合わせに対応できるように構成される。また、各段の横方向に同一通貨の異なる期日について順に表示させ、最も右欄に最も遠い期日がl(エル)番目の表示情報として表示されるように構成される。以下、各処理の処理のステップを図面に基づいて説明する。
【0069】まず、前述と同様に、前記ファンドマネージャー5が今回約定手続きを行うとして前記チェックボックス141に「黒丸」を付けて選択されたオーダー表の明細情報が表示されると、まず、該明細情報のうち、この取引の基礎をなす通貨である通貨1、期日の優先順位に基づく順序で並び替えを行い(S11)、このセットされた通貨1に基づいた当該明細情報を縦方向に読み(S12)、当該通貨1、期日がブレイクするまで通貨1の金額を集計する(S13)。ついで、通貨1が「USD(米ドル)」(「EUR(ユーロ)」)かどうかを判断し(S14)、通貨1が「USD(米ドル)」(「EUR(ユーロ)」)でない場合には、通貨1についての通貨種別がブレイクしているかどうかを判断する(S15)。
【0070】ステップ15において通貨1が同種で、ステップ13において期日のみがブレイクされている場合には、前記スワップレート提示領域190において、■期日をスワップ期日表示欄19111〜191nl(エヌエル)のステップ17で選択される欄にセットし、■通貨1集計金額がプラスであれば「買い」を、マイナスであれば「売り」を売買の別表示欄19211〜192nl(エヌエル)のステップ17で選択される欄にセットし、さらに、■前記通貨1集計金額を金額表示欄19311〜193nl(エヌエル)のステップ17で選択される欄にセットする(S18)。なお、19111〜191nl、19211〜192nl、19311〜193nl等の符号のふり方において、最初の1911111(イチ・イチ)で示された符号は、その表示欄が縦方向上から第1段、横方向左から第1項に位置することを、終わりの191nlのnl(エヌ・エル)で示された符号は、その表示欄が縦方向上から第n段、横方向左から第l項に位置することを示す(この符号の用い方については、以下同様に用いる)。ステップ17では直近にセットされた欄の右側を選択する。 例えば、最初に期日がブレイクした場合は、表示欄19111〜19311にセットする。また、直近にセットされた表示欄が、19135〜19135であった場合、ステップ17において選択される表示欄は、19136〜19336となる。
【0071】また、ステップ15において通貨1がブレイクされている場合には、前記スワップレート提示領域190において、■期日をスワップ期日表示欄19111〜191nlのステップ16で選択される欄にセットし、■通貨1集計金額がプラスであれば「買い」を、マイナスであれば「売り」を売買の別表示欄19111〜191nlのステップ16で選択される欄にセットし、さらに、■前記通貨1集計金額を金額表示欄19311〜193nlのステップ16で選択される欄にセットする(S18)。ステップ16では直近にセットされた欄の次の段の最左側を選択する。 例えば、直近にセットされた表示欄が、縦方向に第3段、横方向第5項に位置する19135〜19135であった場合、ステップ17において選択される表示欄は、縦方向に第4段、横方向第1項に位置する19141〜19341となる。また、ステップ14において、通貨1が「USD(米ドル)」(「EUR(ユーロ)」)の場合、ステップ15〜ステップ18の処理は行われない。そして、明細集計が終了しているかどうかを判断し(S19)、明細が終了してなければ、通貨1集計合計をリセットして(S20)、前記ステップ12に戻り、同様の処理を継続し、終了していれば、この処理を終了させる。
【0072】この処理の結果、前記スワップレート提示領域190には、スワップレートの提示を受けるため変換された情報が、横方向に1〜l、縦方向に1〜nと繰り返しセットされ、各表示欄19111〜191(n-1)l、19211〜192(n-1)l、19311〜193(n-1)lのそのスワップ期日、売買の別、その合計金額が分解されて順次表示されることとなる。以上は、対円基軸通貨分解の領域190の情報セット方法であるが、最下段への情報セットをこの段階では行わないことが特徴的である。なお、対円、自由編集の場合は、S14の処理が行われず、最下段の情報も表示欄191nl〜191nl、192nl〜192nl、193nl〜193nlにセットされている。次に、前記オーダー表明細欄領域500にはオーダー表の明細が、所定の並び替えが行われて表示され、その結果、前記通貨2表示欄530には、対円または対円基軸通貨分解の場合、全て「JPY(日本円)」がセットされ、また、自由編集の場合は、オーダー表に保存する通貨2の情報がそのままセットされる。約定情報であるスポットレートやスワップレート、マージンレート、約定レートは未だ決まってないので、約定レート欄560、通貨2金額表示欄570、スポットレート表示欄580、スワップレート表示欄590、マージン表示欄511は空欄で表示されることとなる。
【0073】このように明細情報およびこの明細情報に基づいてスポットレートの提示やスワップレートの提示を受けるべき条件が整った際には、前記ファンドマネージャー5は表示された内容を確認した後、先物為替予約レート(スポットレート、スワップレート、約定レート)の提示をうけるため、ディーラー接続釦171を押す。そうすると、コンピュータ回線接続が予め当該投資顧問会社と契約をしている特定の為替銀行内で、複数のコンピュータ41、42・・・が呼び出され、例えば、そのうち手すきの為替ディーラー3がこの取引を受け取るための操作をすると、この為替ディーラー3前記ファンドマネージャー5との間で為替取引に関する回線が開かれることとなる。
【0074】次の前記為替ディーラー3側のパソコン画面を参照しながら、本システム1で行われる為替ディーラー側の処理を説明する。図9ないし図11は、前記ファンドマネージャー5が前記ディーラー接続釦171を押すとディーラー3側に開かれるパソコン画面の概略を示した図であり、実際は、図9および図10,図11が、前述したタグ形式で一体的に画面を構成され、共通領域100とともに表示される。図9は、前記図9ないし図11中のタグaが選択されると表示されるディーラー側為替約定画面であり、図10は、同タグbが選択されることにより表示されるディーラー側チャット画面であり、図11は、同タグcが選択されることにより表示される為替約定明細画面である。
【0075】前記ファンドマネジャ5が、前記ディーラー接続釦171を押すと、図9ないし図11に示される共通領域100が明暗等の表示を示し、前記ファンドマネージャー5がレート提示を希望している旨が表示される。ここで、当該為替銀行等に所属する為替ディーラーのうち手すきの為替ディーラー3が領域100に表示されているコンポボックスを開いて、呼び出しをかけているファンドマネージャー5の名前を押すことにより、回線を開かれ、前記コンピュータ41、42、・・・、61、62、・・・間に接続が確保され、この段階から、レート提示手続きが開始されることとなる。
【0076】このように接続回線が確保されると、為替ディーラー3のコンピュータ41、42、・・・上に表示されているコンピュータ画面は、例えば、図9に示されるディーラー側為替約定画面となり、前記ファンドマネージャー5の見ている画面構成、例えば、前述の図6に示した画面と同じ画面の領域180、190に対応する画面であるスポットレート提示を求めるスポットレート提示領域200、スワップレートの提示を求めるスワップレート提示領域300が、前記の対応する領域画面とほぼ同一のフォーマットで表示される。
【0077】また、図10に示されるディーラー側チャット画面は、前記図6で示される画面の領域175,チャット入力欄176、送信釦177に対応する領域を有するチャット領域400、チャット入力欄401,送信釦402が表示され、前記図11に示されるディーラー側為替約定明細画面は、前記図6で示される画面のオーダー表明細欄領域500に対応するオーダー表明細欄領域領域5000が表示される。なお、前記図9に示した為替約定画面は、前記図5で示した「為替約定メニュー」画面において、前記約定方法選択150の「対円」約定151を選択した場合にディーラー側に表示される為替約定画面であって、前記通貨2表示欄が常にJPY(日本円)となっている約定方法である点に特徴がある。
【0078】したがって、前記図5に示した「為替約定メニュー」画面において、前記約定方法選択150の「対円基軸通貨分解(USD基軸)」約定152を選択すると、図9に示すようなディーラー側為替約定画面が表示され、通貨2の表示欄が常にUSDとして為替約定を行うこととなり、さらに、最終的には、これらのUSD(ドル)通貨をJPY(日本円)とで帳尻を合わせる必要から、最終的には、USD(ドル)とJPY(日本円)の約定を行う構成となっている。
【0079】したがって、前記「対円基軸通貨分解(EUR)」約定153を選択すると、この通貨2表示欄には、EUR(ユーロ)が表示され、この通貨を基軸ととして約定が行われることとなり、また、最終的にこの基軸通貨と日本円とを合わせる約定まで配慮すること同様の構成としている。さらに、図14は、前記図5で示した「為替約定メニュー」画面において、前記約定方法選択150の「自由編集」約定154を選択した場合にディーラー側に表示される為替約定画面であって、これは、日本円を介在させることなく行われる為替約定であって、通貨1、通貨2ともに自由に選択することができる。
【0080】図14に示される例は、2000年9月10日に205,010USDを、同9月11日に1,000,000USD(米ドル)をCHF(スイスフラン)を対価として、また、同9月11日に50,000EUR(ユーロ)をCHF(スイスフラン)を対価として買う必要があることを示す約定であり、最初の通貨の組み合わせは、通貨1として、USD(米ドル)、通貨2としてCHF(スイスフラン)が選択され、さらに、第2の通貨の組み合わせにおいては、通貨1としてはEUR(ユーロ)を、通貨2としては、CHF(スイスフラン)を選択した約定であることが知りうる。これらは、約定方法の違いに基づいて必要な情報を適宜表示させるようにしたものであって、基本的な処理は同じであるが、どの通貨を対価とするかは、顧客の利益に密接に関わるものであるので、顧客の要請に容易に答えられるように配慮しているものである。
【0081】また、このように為替約定においては、単に日本円を対価とするものだけでなく、日本円と米ドルやユーロ間において、あるいは、ときには、外国通貨同士での約定を行わなければならない必要が生じ、しかも、その交換レートは刻々と変わり、また、期日を隔てるとその間の通貨間の利率等をも考慮しなければならないため、一層複雑な取引形態となる。本システムにおいては、これら複雑な為替約定を為替市場のレート変動のスピードに遅れることのないように瞬時、瞬時のレートを充分に考慮しながら、かつ、その間の複雑な処理集計を容易に行わせしめることを可能とする。なお、これら、図9〜図14で示される各領域に対応して、これら領域に表示される表示内容は、前記図6で示される前記ファンドマネージャー側レート約定画面に示される各表示欄181〜185、191〜194に示される表示内容と同一である。
【0082】なお、前記図9に示される対円基軸通貨分解の事例について、ディーラー側為替約定画面において、スポットレート提示領域200またはスワップレート提示領域300の各背景色が変化している場合には、この背景色が変化している領域に示されるスポットレートの提示やスワップレートの提示が求められていることを示す。例えば、スポットレート提示領域200の背景色が変化しているときには、為替ディーラー3は、このスポットレート提示領域200のスポットレートの提示が求められているので、その提示の前提となる表示内容を確認した上で、為替市場から対応する通貨組み合わせのスポットレートを入手し、前記スポットレート提示欄2101および2102、2103、・・・に入力する。
【0083】このとき最下段にはUSD−JPYの通貨組み合わせが表示されているが、前記図7に示されるステップ処理において、スポットレート提示のための金額表示欄185の表示処理が未処理であるため、金額情報が空欄となっており、したがって、USD―JPYのレート提示はこの段階では行わない。為替ディーラー3はUSD−JPY以外のスポットレートを全てを前記2101、2102、・・・に入力して、キーボード上の決められた釦を押して、この段階のレート情報を前記ファンドマネージャー5に送信する。この操作により、前記図6に示した前記ファンドマネージャー5のコンピュータ61、62、・・・の画面上には、その領域180のUSD−JPY以外のスポットレート表示欄1861〜186n-1上に、それぞれ対応するスポットレートが表示される。
【0084】そこで、当該ファンドマネージャー5は、提示されたそれぞれの通貨の組み合わせで、入力された金額の通貨売買を行うことに際し、この提示されたスポットレートで、それぞれの組み合わせ通貨で売買を敢行しようとするときには、レートの承諾として、図6に示されたレート約定画面におけるスポットレート提示領域180の「DONE」釦1871を押す。不服の時は、前記チャット領域175チャット入力欄176を利用して、相手方ディーラー3に再考、改善を促すか、あるいは、今回の取引を見合わせて、「NOTHING」釦1881を押す。前記ファンドマネージャー5は、この「承諾」あるいは「拒否」の作業を全ての提示されたスポットレートに対して行う。
【0085】ファンドマネージャー5により「NOTHING」が押されると、この「拒否」された組み合わせの通貨については、それ以降の前記スワップレート提示領域190に該当するスワップレート約定欄は、以降の操作が不能となるように構成され、オーダー表明細欄領域500に示されるオーダー表明細において、対応する取引はすべてキャンセルとなり、以後は、背景色の変化が生じなく、スワップレート提示が行われなくなる。
【0086】一方、「DONE」釦1871、1872、・・・が押された場合は、該当するスワップレート約定において、以後のスワップレート約定を「拒否」することができなくなる状態となる。同様に、前記ファンドマネージャー5が、提示されたスポットレートのうち、未だ「DONE」または「NOTHING」が押されていない通貨の組み合わせの全てについて、全て承諾するとして、前記「ALLDONE」釦189を押すと、前述したように、原則として、以後のスワップレートのキャンセルを行うことができなくなる。
【0087】次に、スワップレート提示のステップにおいても、前記為替ディーラー3の提示する個別のスワップレートに不服であっても、スワップレート提示領域の「NOTHING」釦1961、1962、・・・が押すことができず、前記チャット領域175を利用した再考あるいは改善要求を行うことはできるだけで、その個別スワップレートの提示に対するキャンセルは不可能となる。先物為替取引には、手続き上において、このような制約があるので(これは、対円、自由編集で約定を行った場合も同じ)、この先物為替取引の約定手続きを完全自動化しにくい所以である。
【0088】次に、USD−JPY以外、全てのスポットレートについて、ファンドマネージャー5が「DONE」または、「NOTHING」を押すと、前記領域180で「DONE」となった通貨組合わせについて通貨1の金額と、約定した対ドルスポットレートから各通貨のドル換算額が計算集計され、明細を再度読み込み計算されるUSD―JPYのUSD金額の合計と合算されて、領域180(為替ディーラー3側画面のスポットレート提示領域200)の最下段nに、ファンドマネージャー側レート約定画面(図6)およびディーラー側為替約定画面におけるUSD−JPY金額を示す金額表示欄185nに、その金額がセットされる。
【0089】この状態で、前記為替ディーラー3は、今度はUSD−JPYのスポットレートを為替市場から取得、スポットレート提示欄210nに入力し、再度、前記ファンドマネージャー5にキーボード上の決められた釦を押して送信する。ファンドマネージャー5は提示されたレートに不服のときは、チャット領域のチャット欄領域175にて為替ディーラー3に改善を促す。この時点では、当該取引におけるスポットレート提示に関する「NOTHING」、すなわち、「拒否」は不可能であるため、最終的には「DONE」釦187nを押して承諾することとなる。
【0090】図12は、約定が完了した対ドルスポットレートに基づいて、各通貨のドル換算額の期日別合算集計のステップを示すフローチャートであり、図6に示されるレート約定画面におけるスワップレート提示領域190の最下段に表示されるUSD−JPYスワップレートの提示を受けるための期日表示欄191n1・・・・191nl、売買の別表示欄192n1・・・192nl、その合計金額表示欄193n1・・・193nlに表示が自動的にされるステップを示すものである。
【0091】まず、前述と同様に、選択されたオーダー表の明細情報が表示されると、まず、当該明細情報のうち、期日の順序に基づいて並び替えを行い(S21)、この並び替えに基づいて当該明細情報を縦方向に読み(S22)、ついで、通貨1が、USD(またはEUR)以外のときは、前記領域180の対ドル(または対ユーロ)レートを使用して、ドル(またはユーロ)換算の集計額を求める(S23)。この換算に基づいて、ドル(またはユーロ)額またはドル(ユーロ)換算額を集計する(S24)。
【0092】ついで、期日がブレイクしているかどうか判断し(S25)、期日がブレイクしていなければ、前記ステップ22に戻り、期日がブレイクしていれば、前記スワップレート提示領域190の最下段で直近の欄の右側に以下の通りに各表示欄をセットする(S26)。すなわち、■スワップレート提示領域190の期日表示欄191n1〜191nlに期日をセットし、■集計金額がプラスであれば「買」を、マイナスであれば「売」を、前記売買の別表示欄192n1〜192nlにセットし、さらに、■前記集計金額を金額表示欄193n1〜193nlにセットする(S27)。そして、ついで、明細集計が終了しているかどうかを判断し(S28)、終了してなければ、集計合計をリセットして(S29)、前記ステップ22に戻り、同様の処理を継続し、集計合計が終了していれば、この処理を終了させる。
【0093】このようにして、前記為替ディーラー側為替約定画面の各表示欄191nl〜191nl、192n1〜192nl、193n1〜193nlが埋め込まれると、これをうけて為替ディーラー3は、図9に示すディーラー側為替約定画面のスワップレート提示領域300のスワップレート提示欄310n1〜310nlに順次為替市場で取得したスワップレートを入力し、ファンドマネージャー5のコンピュータ61、62、・・・に送信する。
【0094】図9に示す対円基軸通貨分解の具体例についてのディーラー側為替約定画面においては、「CHF(スイスフラン)」と「USD(米ドル)」における2000年7月14日のスワップレートを、2000年7月13日のスポット日を基準にして、スポット日の同通貨の組み合わせスポットレート1.6242に対し、それより1.5ポイント低いことを示す「ー1.5」を、また、同通貨の組み合わせに係る2000年7月27日におけるスワップレートに対しては、2000年7月13日のスポットレートより19.5ポイント低い「ー19.5」を、同様に、同通貨の組み合わせに係る2000年7月31日におけるスワップレートに対しては、2000年7月13日のスポット日のスポットレートより28.5ポイント低い「ー28.5」を入力して、これを前記ファンドマネージャー5に送信する。
【0095】各期日における各通貨の組み合わせに係るスワップレートの提示が行われると、ファンドマネージャー5は、表示されたスワップレートを承諾する場合、図6に示すレート約定画面の領域19411、19412、・・・194nlにそのレートが提示されるため、この提示されたレートを承諾する場合は、前記スワップレート提示領域190の「DONE」釦19511、19512、・・・195nlを押す。不服の場合は、同スワップレート提示領域190のチャット欄領域175を通じて為替ディーラー3に改善を促すが、最終的にはすべての提示されたスワップレートについて、「DONE」釦19511、19512、・・・195nlを押す必要がある。また、「DONE」釦19511、19512、・・・195nlを押すことにより、オーダー表明細欄領域500の該当するファンドについて、承諾したスワップレートが該当欄590に自動的セットされる。
【0096】なお、スワップレート提示領域190の「NOTHING」釦19611、19612、・・・196nlは、前述の図5に示される為替約定メニュー画面において、「スワップから開始」欄162を選択した場合にのみ使用される。ファンドマネージャー5が全てのスワップレートに対し、全ての「DONE」釦19511、19512、・・・195nlを押すか、「ALL DONE」釦1971、1972、・・・を押すと、為替ディーラー3の画面、図9に示したディーラー側為替約定画面のスワップレート提示領域300の全ての背景色が変わる。これを受けて、当該為替ディーラー3はタグCを押して、図11に示した為替約定明細画面を表示する。
【0097】そうすると、スポットレート、スワップレートの約定手続きが終了したことを受けて、マージンレート表示欄5900にはあらかじめ設定されているマージンレートが自動セットされている。また、スポットレート、スワップレート、マージンレートから計算される先物為替予約レートがその表示欄5110にセットされる。為替ディーラーは、それらの内容を確認した後、確認釦dを押して明細の約定情報をファンドマネージャー5のコンピュータ61、62、・・・に送信する。
【0098】ファンドマネージャー5側のコンピュータ61、62、・・・では送信を受けて、図示外「オーダー確認」画面を表示させるので、ファンドマネージャー5は、その内容を確認する。ファンドマネージャー5が、「オーダー確認」画面でその内容を確認した後、「OK」釦eを押すと、図示外「オーダー約定結果」表示画面がコンピュータ61、62、・・・に表示される。また、為替ディーラー3のコンピュータ41、42、・・・上では、図9〜図11の画面が自動的に閉じられ、取引が終了したことを知らされる。
【0099】この時点で、サーバーコンピュータ8から約定した取引の明細が為替銀行内の事務処理システムに自動送信され、取引決済等の事務が銀行内で行われる。また、ファンドマネージャー5は、メニュー画面から選択される別の画面において、約定した内容が画面上で確認できるほか、表計算ソフト等で汎用的に使用可能なファイル形式でサーバーコンピュータ8からコンピュータ61、62、・・・に送信され、ファンドマネージャー5が利用可能な状態となっている。
【0100】
【発明の効果】本発明は、上記のような構成としたので、スポットレート、スワップレート、マージンレートという3つレートからなる先物為替取引レートの提示において、これらのレートの各々の市場動向から変動するリスクを回避し、顧客が最も有利なレートの提示を受けることができるという従来の為替市場に柔軟に対応可能な約定レートの提示が可能となるというきわめて優れた効果を有する。
【0101】さらに、為替先物取引に関し、次のような効果を有する。
■レート提示に際しては、為替ディーラー側のリスクが小さく、顧客側の有利なレート提示が可能となるように、通常は、為替ディーラーと投資顧問会社のファンドマネージャー等の顧客との為替先物予約取引約定は、前述のスポットレート提示、スワップレート提示を先に行い、先物予約レートの計算と提示の順で行われる必要があり、本発明は、このような従来の提示にきわめて柔軟に対応できるという効果がある。。
【0102】■投資顧問会社のように複数の基金等から運用を任されているようなファンドマネージャーの場合には、ファンドマネージャーの運用方針によって、同じタイミングで、各基金が同一の取引を行ったり、基金間で同一通貨の売買が発生させたり、為替ディーラーに対して同時に複数取引の約定を行うことがあり、当該取引においては、このような複数取引を考慮したレート約定を考慮しなければならないが、本発明によれば、このような場合にも、きわめて容易に、柔軟にその対応をすることができるという効果を有する。
【0103】■為替市場で得られるレート情報を元に為替ディーラーは顧客にレート提示するため、金額の大きさにより顧客のレート提示にも有利不利が生じるため、金額を考慮しながら、ときには、複数の取引を同時に行って、その金額を左右させることも行われるため、これらの要因を考慮した約定を行わなければならない必要があるが、本発明によれば、このような要請にもきわめて柔軟に対処できるという効果がある。
【0104】■また、取引の途中で、顧客から、特に有利なレート提示を受けたい要望があったりする場合には、為替ディーラーはこれまでのべた為替市場特有の方法でレート提示をおこなう必要があり、この場合にも、本発明によれば、きわめて容易にかつ柔軟に対処できるという効果がある。
■同一通貨で売り取引と買い取引の相殺ができた場合は、相殺された金額について、売買レートの開きがゼロでレート提示を受けたことと同一の効果があるため、最も有利な価格での取引することと同じであり、このような場合も、複数の取引を同時に行い、金額合計してのレート提示が行われる必要があるが、本発明によれば、上述するように、この場合にも自動的に人手で計算したり、手入力作業を要することなく合算集計作業を行い、本発明に反映させることができる。
【0105】■為替銀行同士が取引を行う外国為替市場内でのスポットレート提示は、通常はドル(欧州通貨等、場合によってはユーロ)を対価とする通貨組み合わせで取引されるケースが通常であり、あらゆる通貨組合わせについて提示されるわけではない。そこで、顧客から、例えば、スイスフラン−円のスポットレート提示を依頼された為替ディーラーは、外国為替市場で、ドル−スイスフラン、およびドル円のスポットレート情報をそれぞれ、1ドル1.6242フラン、1ドル106円86銭と入手、後者のレートを前者で除すことにより、スイスフランー円のスポットレートを65円79銭と提示される必要がある場合がある等、多種多様に渡る通貨の組み合わせに対応できるという効果がある。
【0106】■さらに、顧客によっては、スイスフランー円のスポットレートの提示を得るために、ドル換算の金額、ドルースイスフランとドル円のスポットレートの提示を同時に要求するケースもあるため、複雑な上にもさらに複雑な処理を行わなければならない特殊な要請にも、きわめて柔軟に、かつ、瞬時に為替先物取引を行うことができるという効果を有する。
【0107】■為替ディーラーが為替市場において、一瞬の判断でリスクを回避しつつ、顧客にとって有利なレートを提示することは、極めて高度な熟練を要する分野であり、スポットレートもしくはスワップレートの一方のレート約定が完了すると、他方のレートの約定義務が自動的に発生するが、この場合、提示されたレートでは、顧客が納得できない場合には、為替ディーラーと顧客の間で、レートを再設定するレート約定交渉等の必要等複雑で、幾多の選択肢を考慮した上で行われなければならない為替ディーラーのレート提示作業を、為替市場を考慮した上で、為替ディーラーがスポットレートやスワップレートを取得すれば、その後の作業が自動的に行われ、結果的に約定が自動的に行われたと同等の効果を得ることができるというきわめて優れた効果を奏することができる。
【0108】■その一方で、一つの取引でスポットレート提示、スワップレート提示、先物為替取引レート決定と3段階の約定手順があり、その過程を記録しておく必要があること、更に複数の取引を同時に約定する場合等では、スポットレート締結時は通貨別合計金額でレート提示、スワップレート締結時は通貨・期日別合計金額でレート提示、為替予約レート締結時は、個別取引別に最終価格提示するといった段階毎に違った手続きを踏む必要があり、事務手順は複雑かつ多岐に渡っている事柄に対しても、容易に、これらの事務的要請に応えることができるという効果を有する。
【0109】また、これまで、電話による人間同士の直接のやり取りとなっていることから手作業が中心であるが、そのため、為替取引メモ等を活用しつつ効率化を図っているものの、事務ミスの発生を防ぎきれないといった問題に対し、容易にその解決が図れる。さらに、特に投資顧問会社の事例のように取引が多数ある場合には、取引の煩雑さに加えて、取引明細の確認作業を電話で行うことの負担は大きく、ここでもミスの発生度合いが高くなっているが、本発明は、このような多数取引の場合にもミスなく行うことができるため、特に、効果がある。
【0110】また、顧客別に対応したフォームで為替先物取引を行うことができるため、顧客の側でシステム変更を伴う必要がなく、容易に従来のシステムに導入できるという実用上の効果がある。そして、その結果、約定後のデータを容易に従来のシステムに反映させることができ、その際にも、手作業の必要がなく、したがって、結果的に、一人のディーラーがこなす取引量の限界を大きくすることができ、人員増、コスト高を防ぐことができ、業務収益の改善を図ることができるという効果がある。
【0111】要するに、本発明は、このような従来の為替市場における人的技能の活用を可能としつつ、同時に、事務手続き等人的能力を補完し、もしくは対応しきれない為替ディーラーの事務作業を軽減を図ることができるという効果を有し、具体的には、為替先物予約取引において、一件毎の為替予約取引に必要な、スポットレート、スワップレート、マージンレート、為替予約レート等を顧客のフォームに合致する複数取引を同一レイアウトで表示し、これを為替ディーラーと顧客間で共有し、従来通り、為替ディーラーの人的技能によるレート提示を可能とし、さらに、合計金額自動計算機能を付加するなどした為替ディーラー特有のレート約定手法をサポートすることができるという効果を有する。また、約定したレートのオーダー表自動還元、為替予約取引レートの最終確認局面では横方向に全てのレートを埋めたオーダ表を画面上に表示、明細毎の内容を容易に確認できるという優れた効果を有する。
【出願人】 【識別番号】397041185
【氏名又は名称】三菱信託銀行株式会社
【出願日】 平成13年1月11日(2001.1.11)
【代理人】 【識別番号】100090044
【弁理士】
【氏名又は名称】大滝 均
【公開番号】 特開2002−207880(P2002−207880A)
【公開日】 平成14年7月26日(2002.7.26)
【出願番号】 特願2001−3406(P2001−3406)