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【発明の名称】 携帯型コンピュータ
【発明者】 【氏名】北川 大二

【要約】 【課題】マウスパッド部材をコンピュータ本体に収納でき、且つ従来ならばマウスパッド部材を設置する空間が確保できないような場合にも、マウスパッド部材を設置してマウスを使用できるようにする。

【解決手段】複数の入力キー11が表面に列設されたコンピュータ本体と、本体1に開閉可能に設けられた蓋部2と、本体1に信号を入力するマウス3と、マウス3を摺動させるためのマウスパッド部材4とを備えた携帯型コンピュータにおいて、本体裏面側の収納位置と、本体外縁および本体表面側の使用位置とに揺動可能にマウスパッド部材4を本体1の側端に支持させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数の入力キーが表面に列設されたコンピュータ本体と、該本体に開閉可能に設けられた蓋部と、前記本体に信号を入力するマウスと、該マウスを摺動させるためのマウスパッド部材とを備えた携帯型コンピュータにおいて、前記マウスパッド部材が、前記本体裏面側の収納位置と、前記本体外縁および本体表面側の使用位置とに揺動可能に前記本体側端に支持されていることを特徴とする携帯型コンピュータ。
【請求項2】 前記マウスパッド部材が、前記コンピュータ本体側端に揺動可能に支持された第1の部分と、第1の部分のコンピュータ本体側に対向する側端に揺動可能に連結された第2の部分とを有する請求項1記載の携帯型コンピュータ。
【請求項3】 マウスパッド部材が収納位置又は本体表面側の使用位置に配設されたときに、マウスパッド部材の第1の部分がコンピュータ本体側面に重なるように位置する請求項2記載の携帯型コンピュータ。
【請求項4】 第1の部分がコンピュータ本体側面に重なるように位置したときに、第1の部分における、前記本体側面に設けられた外部入力部及び/又は外部出力部に対向する部分に開口部を設けた請求項3記載の携帯型コンピュータ。
【請求項5】 前記マウスパッド部材が本体表面側の使用位置に配設されたことを検知する配置検知手段を備え、前記マウスパッド部材が本体表面側の使用位置に配設されたことを前記検知手段が検知した場合には、本体外縁の使用位置および裏面側の収納位置に配設された場合と異なる入力信号を各入力キーに割り当てる請求項1〜4のいずれかに記載の携帯型コンピュータ。
【請求項6】 前記マウスを保持すると同時に、マウスの不使用を検知するマウス検知手段をさらに備え、当該検知手段がマウスの不使用を検知したときは、前記コンピュータ本体がマウスからの入力信号を受け付けないようにした請求項1〜5のいずれかに記載の携帯型コンピュータ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は携帯型コンピュータに関し、より詳細にはマウスパッド部材を一体に備えた携帯型コンピュータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】小型・軽量化などに関する技術の進歩により携帯型コンピュータ(以下、単に「コンピュータ」と記すことがある)は近年飛躍的に普及している。またディスプレイ上のカーソルの位置移動やメニューの選択などが円滑に行えることから、入力手段としてマウスがキーボードと共に広く用いられている。このマウスでは内蔵されたローラボールが回転することによりカーソルの位置情報が入力されるので、ローラボールが回転しやすいように摩擦力の大きいラバーシートなどからなるマウスパッド上で通常は使用される。これまでこのようなマウスパッドはコンピュータとは別体であったため、外出先でコンピュータをマウスを用いて使用しようとする場合には、マウスパッドをコンピュータとは別に携帯しなければならない不便さがあった。このため、例えば特開平9−244805号公報では、マウスパッドを敷いたトレイをコンピュータ本体に分離可能に収納しておき、マウス使用時に本体から分離して使用することが提案されている。
【0003】このような提案技術によれば、マウスパッドを別途携帯する必要がなくなり携帯性の面では向上するが、マウスパッドを設置する空間が確保できない場合には、従来と同様に、コンピュータ本体に一般に設けられている、マウスに比べ操作性に劣るポインティングデバイスまたはキーボードを用いて入力せざるを得なかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような従来の問題に鑑みてなされたものであり、マウスパッド部材を本体に一体に収納でき、且つ従来ならばマウスパッド部材を設置する空間が確保できないような場所でも、マウスパッド部材を設置してマウスを使用できるようにした携帯型コンピュータを提供することをその目的とするものである。また本発明の他の目的は、マウス入力と同時にキーボード入力もできるようにすることにある。本発明のさらに他の目的は、マウス不使用時におけるマウスからの誤信号入力を防止することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、複数の入力キーが表面に列設されたコンピュータ本体と、該本体に開閉可能に設けられた蓋部と、前記本体に信号を入力するマウスと、該マウスを摺動させるためのマウスパッド部材とを備えた携帯型コンピュータにおいて、マウスパッド部材が、本体裏面側の収納位置と、本体外縁および本体表面側の使用位置とに揺動可能に本体側端に支持されていることを特徴とする携帯型コンピュータが提供される。
【0006】ここで、マウスパッド部材は、コンピュータ本体側端に揺動可能に支持された第1の部分と、第1の部分のコンピュータ本体側に対向する側端に揺動可能に連結された第2の部分とを備えるのがよい。
【0007】またコンピュータの小型化の観点から、マウスパッド部材が収納位置又は本体表面側の使用位置に配設されたときに、マウスパッド部材の第1の部分をコンピュータ本体側面に重なるように位置させるのが好ましい。ここで、マウスパッド部材の収納又は使用時に外部からコンピュータ本体への入出力を可能とする観点から、第1の部分を本体側面に重なるように位置させたときに、第1の部分における、前記本体側面に設けられた外部入力部及び/又は外部出力部に対向する部分に開口部を設けておくのが好ましい。
【0008】マウスパッド部材を本体表面側の使用位置に配設した場合でも最低限のキーボード入力を可能とする観点から、マウスパッド部材の本体表面側への配設を検知する配置検知手段を設け、マウスパッド部材が本体表面側の使用位置に配設されたことを検知手段が検知した場合には、本体外縁の使用位置および裏面側の収納位置に配設された場合と異なる入力信号を各入力キーに割り当てるようにしてもよい。
【0009】またマウス不使用時のマウスからの誤信号入力を防止する観点から、マウスを保持すると同時に、マウスの不使用を検知するマウス検知手段をさらに設け、この検知手段がマウスの不使用を検知したときは、マウスからの入力信号をコンピュータ本体が受け付けないようにしてもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明者等は、携帯型コンピュータにおいて、マウスパッド部材を本体と一体に収納でき、且つマウスパッド部材を設置するための充分な空間が確保できないような場所であっても、マウスパッド部材を設置してマウスを使用できないか鋭意検討を重ねた結果、マウスを使用するときは通常よりもキーボード入力が少ないことに着目し、マウスパッド部材のための充分な空間が確保できない場合には、キーボード上にマウスパッド部材を設置すればよいことを見出し本発明をなすに至った。
【0011】すなわち本発明の携帯型コンピュータの大きな特徴は、マウスパッド部材をコンピュータ本体の裏面側に一体に収納し、本体裏面側の収納位置と、本体外縁および本体表面側の使用位置とに揺動可能に本体側端に支持した点にある。このような構成によりコンピュータの携帯性がまず向上する。また、マウスパッド部材を設置する空間が確保できる場所では、マウスパッド部材をコンピュータ本体外縁の使用位置に揺動・配設し、マウスパッド部材上でマウスを摺動させることによりマウス入力が可能となる。一方、マウスパッド部材を設置する空間が確保できないような場所では、マウスパッド部材をコンピュータ本体表面側の使用位置に揺動・配設することによりマウス入力が可能となる。
【0012】以下、本発明を図に基づきさらに説明する。なお、本発明はこれらの実施態様に何ら限定されるものではない。図1に、本発明のコンピュータの一実施態様を示す斜視図を示す。図1のコンピュータは、複数の入力キー11が表面に列設されたコンピュータ本体1と、液晶表示装置などの表示部21が備えられ、本体1に開閉可能に設けられた蓋部2と、本体1に接続されたマウス3とを有し、本体1の右側端にはマウスパッド部材4が揺動可能に支持されている。マウスパッド部材4の構成の一例を図2に示す。なお、図1は、本体外縁の使用位置にマウスパッド部材を配設したときの図である。
【0013】図2はマウスパッド部材の構成組立図である。マウスパッド部材4は、中央に長方形上の開口部413を有する第1の部分41と、マウス3を摺動させるための第2の部分42とを有する。本体側面の両端にネジ止め固定された、円筒部43S、43’Sを有する一対の取付具43,43’の間に、第1の部分41の左側端に形成した円筒部411を差し入れ、取付具の円筒部43S、43’Sおよび第1の部分の円筒部411を同一軸線上に位置させて、これら円筒部の中空部分にピンP1を貫き通すことにより(第1のヒンジ部)、第1の部分41は本体1に揺動可能に取り付けられている。
【0014】また、第1の部分41と第2の部分42とは、第1の部分41の右側端に形成された一対の円筒部412,412’の間に、第2の部分42の左側端に形成された円筒部421を同一軸線上に位置させて、これらの円筒部の中空部分にピンP2を貫き通すことにより(第2のヒンジ部)、揺動可能に連結されている。なお、後述するようにマウスパッド部材4は本体外縁および本体表面側の使用位置で使用するので、マウス3に内蔵されたローラボールが回転しやすように、第2の部分42は両面とも表面加工するか、あるいはラバーシートを貼着しておくのがよい。
【0015】次に、このような構造のマウスパッド部材4を本体1に収納する場合について説明する。図3は、マウスパッド部材4を本体外縁に配設した状態での裏面斜視図である。本体裏面には、マウスパッド部材4を収納するための略矩形状の凹部12が形成され、またマウスパッド部材4の収納時の位置決めを容易にするために、マウスパッド部材4を収納したときに開口部413の端部に位置する部分に一対の突起13.13’が形成されている。そして、マウスパッド部材4を凹部12に収納した状態で保持するために、保持部材14が本体1に内設されている。保持部材14は、凹部12の側壁から突出する爪141と、本体裏面に形成された長穴15にスライド可能に貫装する突起142とが一体成形されてなる。図4に示すように、爪141の凹部底面側の面は凹部底面と平行であり、その側断面は先端に行くほど徐々に細くなった形状をしている。そして、保持部材14はバネ16(図3に図示)により凹部内方向に偏倚され、爪141は凹部側壁から退出可能に突出している。
【0016】図3において、マウスパッド部材4を凹部12に収納するには、まず第1の部分41をヒンジH1を中心に回動させて本体裏面に密着させるとともに、突起13,13’に開口部413を嵌めて位置決めを行う。つぎに、第2の部分42をヒンジH2を中心に回動させて凹部12に入れる。そして最後に、第2の部分42の自由端側を本体方向に押圧することにより、第2の部分42に当接する保持部材14の爪141を凹部側壁から退かせ、第2の部分42を凹部12に完全に収納する。ここで第2の部分42の自由端が爪141を越えると、バネ16の付勢力により爪141は再び凹部内方に突出する。これによりマウスパッド部材4は凹部12にしっかりと収納保持される。マウスパッド部材4が本体裏面側に完全に収納された状態を図5に示す。
【0017】一方、図5に示す収納状態からマウスパッド部材4を使用状態にする場合には、突起142を凹部12と反対方向(図の左方向)にスライドさせて、凹部側壁から突出した爪141を凹部12から引っ込める。これにより、第2の部分42の自由端側の固定が解除され、マウスパッド部材は揺動可能となり、所望の使用位置に配設できようになる。
【0018】マウスパッド部材を設置する空間が確保できる場合には、図1に示すようにマウスパッド部材4をコンピュータ本体1の外縁の使用位置に配設する。この状態でマウスパッド部材4上でマウス3を摺動させることによりマウス入力が可能となる。
【0019】一方、マウスパッド部材4を設置する空間が確保できないような場合には、図6に示すように、マウスパッド部材4の第1の部分41を本体側面に重なるように位置させ、さらに第2の部分42を本体表面のキーボードを一部を覆うように回動・配設する。このような状態によれば、マウスパッド部材4を設置するための新たな空間を必要とすることなく、マウス3を使用することができるようになる。
【0020】このような状態でさらに、本体側面に設けられたFD装着部やスイッチ、コネクタ、LED表示部などの外部入力部や外部出力部を使用可能状態とするためには、第1の部分41の該当部分に開口部413を形成しておくのが望ましい。
【0021】また、マウスパッド部材4を入力キー11に当接させないようにすることが必要であり、例えば図6に示すように一対の担持部材17,17’を本体表面に設けるのがよい。この担持部材17,17’は、キーボード外周の上・下に形成され、入力キー11よりも高い位置でマウスパッド部材4を担持する。図7に示すように、この担持部材17はバネ18によりコンピュータ本体1から外方向に偏倚されており、蓋部2が開いているときは本体1から外に突出し、蓋部2が閉じているときは蓋部2の押圧力により本体内に収納される。なお、担持部材17の高さによっては、本体内に完全に収納することができない場合があり、このような場合には図7に示すように、蓋部2の該当部分に凹部22、22’を設け、本体1に収納できない担持体部分をこの凹部22,22’に収納すればよい。
【0022】図6に示す、マウスパッド部材4が本体表面側の使用位置に配設された状態において、マウスパッド部材4に覆われていない入力キー11を活用して、マウス入力と同時にキー入力をも行い得るようにするため、マウスパッド部材4の本体表面側への配設を検知する配置検知手段を設け、マウスパッド部材が本体表面側の使用位置に配設されたことを配置検知手段が検知した場合には、本体外縁の使用位置および裏面側の収納位置に配設された場合と異なる入力信号を各入力キーに割り当てるようにしてもよい。
【0023】図8に配置検知手段の一例を示す断面図を示す。この配置検知手段18は、前記説明したマウスパッド担持部材に担持する作用も果たすものである。この配置検知手段18は筺体180内に、コンピュータ本体1に略垂直に設けられた支柱181と、バネS1により上方に偏倚されて筺体180から上部が突出し、下部には支柱181と当接する突起182aが形成されたスイッチ材182と、逆L字状の形状をなし中央に形成された支点を中心に、バネS2によりスイッチ材方向に偏倚されたロック材183とを備え(図8(a))、マウスパッド部材4がスイッチ材182上面に当接・押圧されるとスイッチ材182は下降して、ロック材183の先端がマウスパッド部材4の側面に当接するようになる。そして、さらにスイッチ材182が下降すると、スイッチ材の突起182aが支柱181に当接すると同時に、ロック材183の先端がマウスパッド部材4の側面から外れ、バネS2によりロック材183がマウスパッド部材4の上面を押さえ込むように回動する(同図(b))。コンピュータ本体表面側の使用位置にマウスパッド部材4が配設されたかどうかは、スイッチ材の突起182aと支柱181とが接触することにより生じる電気導通を検出することにより行えばよい。なお、マウスパッド部材4の固定を解除する場合には、図8においてロック材183の下方端を半時計回りに回動させて、マウスパッド部材4の側端を開放する(同図(c))。なお、配置検知手段は担持部材の少なくとも1つに組み込まれていればよく、また担持部材とは別に配置検知手段を設けてももちろん構わない。
【0024】図9に、マウスパッド部材が本体表面側の使用位置に配設されたときの各入力キーに割り当てられる入力信号の一例を示す。図9(a)は、キーボードの左側の部分平面図であって、マウスパッド部材がキーボード上を覆っていて、斜線部分の入力キーまでは使用できない状態である。マウスパッド部材が本体表面側の使用位置に配設された場合に、使用できる入力キーにテンキー(数字コード、四則演算コード)が割り当てられる場合を例に説明すると、同図(a)のキートップ番号(■、■、・・・、■・・・)の各入力キーに割り当てられる入力信号は、例えば同図(b)に示すテーブルのようになる。なお、実際のシステムではShift状態やCtrl状態で各入力キーに割り当てられる文字コードが換わるが、ここでは説明を簡単にするために各入力キーに対して1つの入力信号が割り当てられているものとする。
【0025】例えばキートップ番号■の入力キーには、通常は「1」の入力信号が割り当てられているが、マウスパッド部材が本体表面側に配設されたときは「7」の入力信号が割り当てられる。またキートップ番号■の入力キーは、通常は「A」の入力信号が割り当てられているが、マウスパッド部材が本体表面側に配設されたときは「1」の入力信号が割り当てられる。このように各入力キーにおける入力信号の割り当てを換えることにより、マウスパッド部材上でマウスを用いながら同時に、使用できる入力キーを用いて数値入力や四則演算入力ができるようになる。
【0026】次に、マウスを保持すると同時に、マウスの不使用を検知するマウス検知手段をコンピュータに設けた場合について説明する。例えば、列車や自動車などの交通手段に備え付けられた小さなテーブル上でコンピュータを使用する場合において、キーボード全体を使ってキー入力を行った後、マウスを使って各種操作を行うことがある(電子メールを入力し発信するときを想像するとよい)。このときマウスおよびマウスパッド部材を使用しない間は、マウスおよびマウスパッド部材はテーブルから垂れ下がった状態で一時的に放置されることになる。このような状態は決して望ましい状態ではなく、隣席などへの迷惑の他、マウスを使用しようと引っ張り上げる際に、偶発的にマウスから誤信号が入力されることもある。そこで、コンピュータに、マウス不使用時にマウスを一時的に保持し、同時にマウスが保持されたことを検知する検知手段を設け、この検知手段にマウスが保持されるとマウスは不使用であるとしてマウスからの入力信号をコンピュータ本体が受け付けないようにする。
【0027】図10に、本発明に使用するマウス検知手段の一実施態様を示す部分斜視図を示す。マウス検知手段5は薄い直方体形状をなし、長手方向の上面中央には矩形状の切り欠き部51が形成され、この切り欠き部51にバネ(不図示)により上方向に偏倚されたスイッチ材52が上下方向にスライド可能に設けられている。そして、このマウス検知手段5の一方端側が蓋部2の側面に回動自在に取り付けられている(図10(a))。マウス検知手段5を使用しないときは、蓋部2の側面に形成された、マウス検知手段5の厚さに対応する凹部22に収納され、他方マウス検知手段5を使用するときは、収納状態からマウス検知手段5を回動させて、側面から見て蓋部2とマウス検知手段5とで挟角を形成させる(同図(b))。そして、この蓋部2とマウス検知手段5との間にマウス3を引っ掛けて保持する(同図(c))。マウス検知手段5にマウス3を引っ掛けられると、マウス3の自重によりスイッチ材52が下に押し下げられて、結果的にマウス3の保持(不使用)が検知されることになる。
【0028】図11に、本発明に係るコンピュータのブロック図の一例を示す。本発明のコンピュータは、入力手段である入力キー11及びマウス3と、マウスパッド部材の配設位置を検知する配置検知手段18と、マウスの不使用を検知するマウス検知手段5と、キー入力を文字コードに変換するためのテーブルTとが接続された入力制御部6、並びに入力制御部6と、蓋部に設けられた表示部21と、各種デバイス8とが接続されたアプリケーション部7とを備える。マウス3および入力キー11から入力された信号は、入力制御部6を介してテーブルTで文字コードに変換され、入力制御部6を介してアプリケーション部7に送られ、表示部21に表示される、あるいは通信回線を介して他のコンピュータに送られる。
【0029】図12に、本発明に係るコンピュータの制御の一例を示すフローチャートを示す。図12のフローチャートは入力制御部における制御例である。コンピュータの電源がオンされると、入力制御部の内部変数であるローカル変数「Status」をまずゼロにする(ステップS100)。そしてマウスパッド部材が本体表面側の使用位置に配設されているかどうかを判定し(ステップS101)、当該使用位置に配設されている場合には「Status」を「1」とし(ステップS102)、配設されていない場合にはそのまま次に進む。次に、マウスが不使用かどうかを判定し(ステップS103)、マウスが不使用の場合には「Status」を「2」とし、使用されている場合にはそのまま次に進む。
【0030】そしてキーボードやマウスから入力される信号の制御処理を繰り返し行う(図では「Lp」と略す)。具体的には、ステップS105及びS110で、マウスが不使用から使用、使用から不使用に換わったかどうかを判定する。状態が換わっていない場合には、ステップS112で入力がマウス入力かどうかを判定し、マウス入力のときには「Status」が「2」かどうかをさらに判定し(ステップS113)、「Status」が「2」のときにはそのまま「Lp」に進む。一方、「Status」が「2」でないときには、マウス入力をアプリケーション部へ送った後(ステップS114)「Lp」へ進む。
【0031】ステップS112において、入力がマウス入力でないときには、入力がキーボード入力かどうかを判定し(ステップS115)、キーボード入力のときには「Status」が「0」かどうかをさらに判定し(ステップS116)、「Status」が「0」のときには図9(b)に示したテーブルAで文字変換し(ステップS118)、他方「Status」が「0」でないときには図9(b)に示したテーブルBで文字変換した後(ステップS117)、変換文字コードをアプリケーション部に出力し(ステップS119)「Lp」へ進む。ただし、テーブルBに文字コードが割り当てられていない場合には、文字コードをアプリケーション部に出力しない。
【0032】ステップS115において、入力がキーボード入力でないときには、マウスパッド部材の配設位置が変わったかどうかを判定し(ステップS120)、変わっていなければ「Lp」へ進み、変わったときには「Status」が「2」かどうかをさらに判定する(ステップS121)。「Status」が「2」の場合にはそのまま「Lp」へ進み、「Status」が「2」でない場合には、マウスパッド部材が本体表面側の使用位置に配設されているかどうかをさらに判定する(ステップS122)。そして、マウスパッド部材が本体表面側の使用位置に配設されているときには「Status」を「1」とし(ステップS123)、マウスパッド部材が本体表面側の使用位置に配設されていないときには「Status」を「0」として(ステップS124)「Lp」に進む。
【0033】ステップS105において、マウスが不使用状態から使用状態に変わった場合には、「Status」を「0」とし(ステップS106)、さらにマウスパッド部材が本体表面側の使用位置に配設されているかどうかを判定し(ステップS107)、配設されているときには「Status」を「1」として「Lp」に進み、他方マウスパッド部材が本体表面側の使用位置に配設されていないときにはそのまま「Lp」に進む。またステップS110において、マウスが使用状態から不使用状態に変わった場合には、「Status」を「2」として「Lp」に進む。
【0034】なお、前記制御では、「Status」が「2」のとき、すなわちマウス不使用のときは無条件にテーブルBを用いて文字変換しているが、実使用に当たってはマウス不使用のときにもマウスパッド部材の配設位置を検出してどちらのテーブルを使用するか決定するのが望ましい。
【0035】以上説明した本発明の実施態様では、コンピュータ本体の正面視右側面の下部にマウスパッド部材を支持させているが、当該側面の上部に支持させてももちろん構わない。またコンピュータ本体の正面視左側面あるいは前面にマウスパッド部材を支持させても本発明の効果は奏される。
【0036】
【発明の効果】本発明の携帯型コンピュータは、本体裏面側の収納位置と、本体外縁および本体表面側の使用位置とに揺動可能にマウスパッド部材を本体側端に支持させたので、マウスパッド部材を本体と一体に収納でき、さらに従来ならばマウスパッド部材を設置する空間が確保できないような場所でもマウスパッド部材を設置してマウスを使用できる。
【0037】マウスパッド部材を、コンピュータ本体側端に揺動可能に支持された第1の部分と、第1の部分のコンピュータ本体側に対向する側端に揺動可能に連結された第2の部分とを備えたものとすると、マウスパッド部材の収納や配置の作業性が向上する。
【0038】マウスパッド部材が収納位置又は本体表面側の使用位置に配設されたときに、マウスパッド部材の第1の部分をコンピュータ本体側面に重なるように位置させると、コンピュータの小型化が促進される。また、第1の部分を本体側面に重なるように位置させたときに、第1の部分における、前記本体側面に設けられた外部入力部及び/又は外部出力部に対向する部分に開口部を設けておくと、マウスパッド部材の収納又は使用時に外部からコンピュータ本体への入出力を可能とできる。
【0039】また、マウスパッド部材の本体表面側への配設を検知する配置検知手段を設け、マウスパッド部材が本体表面側の使用位置に配設されたことを検知手段が検知した場合には、本体外縁の使用位置および裏面側の収納位置に配設された場合と異なる入力信号を各入力キーに割り当てるようにすると、マウスパッド部材を本体表面側の使用位置に配設した場合でも最低限のキーボード入力が可能となる。
【0040】さらに、マウスを保持すると同時に、マウスの不使用を検知するマウス検知手段をさらに設け、この検知手段がマウスの不使用を検知したときは、マウスからの入力信号をコンピュータ本体が受け付けないようにすると、マウス不使用時のマウスからの誤信号入力を防止できる。
【出願人】 【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
【出願日】 平成12年11月9日(2000.11.9)
【代理人】 【識別番号】100085501
【弁理士】
【氏名又は名称】佐野 静夫
【公開番号】 特開2002−149306(P2002−149306A)
【公開日】 平成14年5月24日(2002.5.24)
【出願番号】 特願2000−341942(P2000−341942)