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【発明の名称】 半導体装置
【発明者】 【氏名】下井 康由

【要約】 【課題】インターフェース方式をシリアルインターフェースとしたときでも、シスコンによりシスコンインターフェースに対して実行するコマンド発行の処理時間を短縮し、さらに使い勝手の良いインターフェース機能を実現することができる半導体装置を提供する。

【解決手段】シスコン6からSYSIF5へ1命令のみを発行するだけで、コマンド記憶領域11からSYSIF5に、コマンド記憶領域11の転送開始アドレスから転送終了アドレスまでの命令群が、専用バスB11を通じて、パラレルデータの形態で順次転送されることにより、シスコン6の負荷が軽減される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 CPUと複数の機能ブロックとメモリとアドレスバスやデータバスおよび制御バス等のバスラインと、シスコンからの命令をデコードして前記CPUおよび機能ブロックに前記バスラインを介して命令を伝えるシスコンインターフェースとを内蔵する半導体装置において、前記シスコンにより前記バスライン上に発行すべき命令を、一時的に保持して格納するための命令記憶領域を前記メモリ内に設け、前記命令記憶領域に格納された命令群を一括して前記シスコンインターフェースに転送するための専用バスを設けたことを特徴とする半導体装置。
【請求項2】 シスコンの発行すべき命令を一時的に保持格納するための命令記憶領域の大きさを可変としたことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項3】 命令記憶領域の転送開始アドレスを格納するためのレジスタを有し、前記転送開始アドレスを書き換えることで、前記命令記憶領域の大きさを可変としたことを特徴とする請求項2記載の半導体装置。
【請求項4】 命令記憶領域の転送終了アドレスを格納するためのレジスタを有し、前記転送終了アドレスを書き換えることで、前記命令記憶領域の大きさを可変としたことを特徴とする請求項2記載の半導体装置。
【請求項5】 命令記憶領域の転送開始アドレスと転送終了アドレスとを格納するためのレジスタを有し、これらのアドレスを書き換えることで、前記命令記憶領域の大きさを可変としたことを特徴とする請求項2記載の半導体装置。
【請求項6】 命令記憶領域の実行アドレスを格納し、その実行アドレスがシスコンから読み出し可能なレジスタと、中断アドレスおよびジャンプ先アドレスを格納するためのレジスタとを有することを特徴とする請求項1または請求項3または請求項4または請求項5記載の半導体装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置に関し、特にシスコンによって制御され、特定用途で利用される半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年では、コンピュータシステムを塔載した産業機器やOA機器などが広く利用されるようになってきており、これらの各機器には、それらが持つ各種機能に応じて、それらの特定用途に対応して設計された複数の半導体装置が組み込まれており、これらの各半導体装置は、共用のポートあるいは専用のポートに接続され、そのようなポートを通じてコンピュータシステム等によるシスコンによって機能が制御されている。
【0003】このようにして利用される半導体装置には、通常、特定用途毎に、その用途に対応する処理プログラムに従って演算処理を行うCPUと、複数の周辺回路からなる機能ブロックと、処理プログラムや演算結果などを一時的に保持格納するメモリと、アドレスバスやデータバスおよび制御バス等からなるバスラインと、シスコンからの命令をデコードしてCPUおよび機能ブロックにバスラインを介して命令を伝えるシスコンインターフェース等が内蔵されている。
【0004】上記のような従来の半導体装置として、図5に示すLSI(以下、従来のLSIと称する)を例に挙げて説明する。図5に示される従来のLSIは、CPU1と複数の機能ブロック2とメモリ3とアドレスバスやデータバスおよび制御バスなどのバスライン4とシスコンインターフェース(以下、SYSIFと称する)5からなり、外部からシスコン6により制御されている。
【0005】LSI全体の動作を制御するCPU1と、機能ブロック2と、シスコン6からの命令をデコードしてCPU1と機能ブロック2に命令を伝えるシスコンインターフェース5(以下、SYSIFと称する)と、メモリとが、バスライン4を介して接続されている。最近では、メモリ3としてダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(以下、DRAMと称する)を内蔵する場合が多くなり、また大容量化も進んでいる。
【0006】シスコン6は、この従来のLSIを制御するために、アドレスとデータからなるコマンドを、LSI内部のSYSIF5に対して発行する。従来のLSIでは、シスコン6から発行されたコマンドをレジスタに格納およびデコードし、バスライン4を介して、CPU1や各機能ブロック2の制御をリアルタイムに行っている。
【0007】シスコン6からのコマンドを受け取るSYSIF5では、アドレスとデータをビット毎に受け取るパラレルインターフェースと、アドレスとデータを連続データとして受け取るシリアルインターフェースがある。
【0008】それぞれのインターフェースには長所と短所があり、パラレルインターフェースは、コマンドをビット毎に受け取るので高速に処理することができるが、アドレスとデータのビット幅に応じてシスコン6のポートが必要であり、一方、シリアルインターフェースでは、アドレスとデータを連続データとすることでシスコンのポートを少なくできるが、その分コマンドの発行に時間がかかる。
【0009】従来のLSIでは、コマンド発行に要する時間とSYSIF5に割り当てる端子数のどちらに重点を置くかでインターフェースを決めていた。またパラレルインターフェースとシリアルインターフェースを両方用意し、ユーザーの使用形態に応じて選択してもらうようにしていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のような従来の半導体装置では、前述したように、インターフェース方式をシリアルインターフェースとした場合は、シスコン6のポートを少なくすることができるが、インターフェース方式としてパラレルインターフェースを用いた場合に比べて、シスコン6からのシスコンインターフェース5へのコマンドの発行に時間がかかるという問題点を有していた。
【0011】本発明は、上記従来の問題点を解決するもので、インターフェース方式をシリアルインターフェースとしたときでも、シスコンによりシスコンインターフェースに対して実行するコマンド発行の処理時間を短縮し、さらに使い勝手の良いインターフェース機能を実現することができる半導体装置を提供する。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するために、本発明の半導体装置は、CPUと複数の機能ブロックとメモリとアドレスバスやデータバスおよび制御バス等のバスラインと、シスコンからの命令をデコードして前記CPUおよび機能ブロックに前記バスラインを介して命令を伝えるシスコンインターフェースとを内蔵する半導体装置において、前記シスコンにより前記バスライン上に発行すべき命令を、一時的に保持して格納するための命令記憶領域を前記メモリ内に設け、前記命令記憶領域に格納された命令群を一括して前記シスコンインターフェースに転送するための専用バスを設けたことを特徴とする。
【0013】また、シスコンの発行すべき命令を一時的に保持格納するための命令記憶領域の大きさを可変としたことを特徴とする。また、命令記憶領域の転送開始アドレスを格納するためのレジスタを有し、前記転送開始アドレスを書き換えることで、前記命令記憶領域の大きさを可変としたことを特徴とする。
【0014】また、命令記憶領域の転送終了アドレスを格納するためのレジスタを有し、前記転送終了アドレスを書き換えることで、前記命令記憶領域の大きさを可変としたことを特徴とする。
【0015】以上により、命令記憶領域の転送開始アドレスから転送終了アドレスまでの命令群をシスコンからの1命令のみで発行可能とすることにより、シスコンの負荷を軽減するとともに、命令発行に要する時間を短縮することができる。
【0016】また、命令記憶領域の転送開始アドレスと転送終了アドレスとを格納するためのレジスタを有し、これらのアドレスを書き換えることで、前記命令記憶領域の大きさを可変としたことを特徴とする。
【0017】以上により、命令記憶領域の転送開始アドレスと転送終了アドレスとを個別に設定可能とすることにより、命令記憶領域の任意の領域にある命令群を指定して発行することができる。
【0018】また、命令記憶領域の実行アドレスを格納し、その実行アドレスがシスコンから読み出し可能なレジスタと、中断アドレスおよびジャンプ先アドレスを格納するためのレジスタとを有することを特徴とする。
【0019】以上により、実行アドレスのモニタおよび転送中断アドレスの設定を可能とすることにより、一括命令の発行後に、命令発行を中断することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を示す半導体装置について、図面を参照しながら具体的に説明する。
(第1の実施の形態)本発明の第1の実施の形態の半導体装置について、シスコンとのインターフェースをシリアルインターフェース方式で行う場合を例に挙げて説明する。
【0021】図1は本発明の第1の実施の形態の半導体装置の構成を示すブロック図である。図1において、1はCPU、2は機能ブロック、3はメモリ、4はバスライン、5はSYSIF、6はシスコンである。また、SYSIF5は、シリアル/パラレル変換器(シリパラ変換器と略記する)7、セレクタ8、コマンドデコーダ9からなる。また、メモリ3とセレクタ8との間には、メモリ3からのデータがセレクタ8を介してコマンドデコーダ9に転送可能なように、専用バスB11が設けられている。
【0022】以上の構成において、シスコン6は、メモリ3内のコマンド記憶領域11に対してデータを書き込むためのコマンドをSYSIF5に発行することにより、レジスタアドレスおよびデータを、SYSIF5から専用バスB11を通じて、メモリ3内のコマンド記憶領域11に書き込むことが可能である。
【0023】この場合、シスコン6は、あらかじめ使用頻度の高いコマンド、たとえば各種レジスタを設定するためのパラメータなどを、時系列にメモリ3内にある固定長の命令記憶領域としてのコマンド記憶領域11に書き込んでおく。
【0024】このような状態で、シスコン6は、SYSIF5に対して、コマンド記憶領域からSYSIF5へのデータ転送のための転送コマンドを1命令として発行することにより、コマンド記憶領域からSYSIF5にコマンドが、専用バスB11を通じて、パラレルデータの形態で順次転送される。
(第2〜第5の実施の形態)本発明の第2〜第5の実施の形態の半導体装置について、シスコンとのインターフェースをシリアルインターフェース方式で行う場合を例に挙げて説明する。
【0025】図2は本発明の第2〜第5の実施の形態の半導体装置の構成を示すブロック図である。この半導体装置は、図2に示すように、SYSIF5内に、コマンドデコーダ9との間で相互にデータ転送が可能なように双方向接続され、メモリ3内のコマンド記憶領域11を制御するための各種情報が格納される制御レジスタ10が設けられている。
【0026】図3は図2に示す第2〜第5の実施の形態の半導体装置における制御レジスタ10とコマンド記憶領域11との動作的な関係を示している。図3(a)は第2の実施の形態における制御レジスタ10とコマンド記憶領域11との関係を示しており、この場合の半導体装置では、制御レジスタ10として、コマンド記憶領域11における転送開始アドレスを格納するための転送開始レジスタを設けている。
【0027】図1の場合では、コマンド記憶領域11が固定長であるために、ある特定の用途にしか使用できない。しかし図3(a)のように転送開始レジスタを設けることで、シスコン6は、あらかじめコマンド群A、B、Cをコマンド記憶領域11に書き込んでおけば、コマンド(A+B+C)、コマンド(B+C)、コマンド(C)を状況に応じて使い分けたり、コマンド記憶領域11と転送開始レジスタとを随時書き換えることにより、コマンド記憶領域11および転送開始レジスタ内のデータに基づいて、様々な形態に組み合わされた各種のコマンド群を実行することが、SYSIF5に対して1つの転送命令を発行するだけで可能になる。
【0028】図3(b)は第3の実施の形態における制御レジスタ10とコマンド記憶領域11との関係を示しており、この場合の半導体装置では、制御レジスタ10として、コマンド記憶領域11における転送終了アドレスを格納するための転送終了レジスタを設けている。
【0029】図3(b)のように転送終了レジスタを設けることで、シスコン6は、あらかじめコマンド群A、B、Cをコマンド記憶領域11に書き込んでおけば、コマンド(A+B+C)、コマンド(A+B)、コマンド(A)を状況に応じて使い分けたり、コマンド記憶領域11と転送終了レジスタとを随時書き換えることにより、コマンド記憶領域11および転送終了レジスタ内のデータに基づいて、様々な形態に組み合わされた各種のコマンド群を実行することが、SYSIF5に対して1つの転送命令を発行するだけで可能になる。
【0030】図3(c)は第4の実施の形態における制御レジスタ10とコマンド記憶領域11との関係を示しており、この場合の半導体装置では、制御レジスタ10として、コマンド記憶領域11における転送開始アドレスを格納するための転送開始レジスタと、転送終了アドレスを格納するための転送終了レジスタとを設けている。
【0031】図3(c)のように転送開始レジスタおよび転送終了レジスタを設けることで、シスコン6は、あらかじめコマンド群A〜Fをコマンド記憶領域11に格納しておき、転送開始レジスタと転送終了レジスタ内のアドレスデータを任意に設定することにより、SYSIF5に対して1つの転送命令を発行するだけで、コマンドA〜Fからそれぞれ個別に指定したり、コマンド(B+C+D)やコマンド(D+E)のようにコマンド記憶領域内のコマンド群を指定して、コマンド発行することが可能になる。
【0032】図3(d)は第5の実施の形態における制御レジスタ10とコマンド記憶領域11との関係を示しており、この場合の半導体装置では、制御レジスタ10として、コマンド記憶領域11における転送開始アドレスを格納するための転送開始レジスタと、転送終了アドレスを格納するための転送終了レジスタと、中断アドレスを格納するための中断レジスタと、ジャンプ先アドレスを格納するためのジャンプレジスタと、それぞれのレジスタの有効あるいは無効を設定するためのイネーブルレジスタとを設けている。
【0033】このように構成された第5の実施の形態の半導体装置について、その動作を以下に説明する。図4は同第5の実施の形態における制御レジスタ10とコマンド記憶領域11との設定および動作例の説明図である。図4に示すように、コマンド記憶領域11の先頭アドレスを8000番地、最終アドレスを8040番地とし、転送開始アドレスを8010番地、転送終了アドレスを8030番地、中断アドレスを8020番地、ジャンプアドレスを8030番地に設定する。
【0034】イネーブルレジスタを(1)のように設定すると、コマンド記憶領域の先頭アドレスが転送開始アドレス、最終アドレスが転送終了アドレスとなり、転送開始アドレスは8000番地、転送終了アドレスは8040番地であるので、転送コマンドは(A+B+C+D)となる。
【0035】イネーブルレジスタを(2)のように設定すると、転送開始アドレスは8010番地、転送終了アドレスは8030番地であるので、転送コマンドは(B+C)となる。
【0036】イネーブルレジスタを(3)のように設定すると、転送開始アドレスは8000番地、転送終了アドレスは8040番地、中断アドレスは8020番地であるので、(A+B)のコマンドが転送された時点で一時転送が中断される。
【0037】転送は、(3’)のようにイネーブルレジスタの中断制御ビットを無効にすることにより、再開され(C+D)のコマンドが転送されるが、そのときの各レジスタの有効ビットにより転送コマンドを変えることができる。
【0038】すなわち、(4)のように転送終了レジスタを有効にすることにより、コマンド群Cを、また(5)のようにジャンプレジスタを有効にすることにより、コマンド群Dを転送することが可能になる。
【0039】なお、制御レジスタ10として、上記の各種レジスタの他に、コマンド記憶領域11の実行アドレスを格納し、その実行アドレスがシスコン6から読み出し可能なレジスタを設けるように構成してもよい。
【0040】以上のように、機能的なコマンド発行を可能にするという点で、SYSIFとしてコマンド発行に時間のかかるシリアルインターフェースだけでなく、パラレルインターフェースについても有効な機能となる。
【0041】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、DRAMのような大容量の記憶領域に命令記憶領域を割り当てることにより、シスコンによるシスコンインターフェースへのコマンド発行の高速化を可能とし、機能的なコマンド転送を実現することができる。
【0042】そのため、インターフェース方式をシリアルインターフェースとしたときでも、シスコンによりシスコンインターフェースに対して実行するコマンド発行の処理時間を短縮し、さらに使い勝手の良いインターフェース機能を実現することができる。
【0043】以上のような構成により、インターフェース方式がパラレルインターフェースである場合にも、有効なインターフェース機能を実現することができる。
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【出願日】 平成12年10月30日(2000.10.30)
【代理人】 【識別番号】100068087
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 義弘
【公開番号】 特開2002−132699(P2002−132699A)
【公開日】 平成14年5月10日(2002.5.10)
【出願番号】 特願2000−329746(P2000−329746)