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【発明の名称】 自動応答装置及び自動応答方法及び自動応答プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
【発明者】 【氏名】相川 勇之

【氏名】鈴木 克志

【要約】 【課題】より高い自動回答精度を得ることができ、初期構築時において効率的に回答精度を向上させることのできる自動応答装置及び自動応答方法及び自動応答プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供する。

【解決手段】電子メール送受信部が問い合わせメールを受信し、回答情報検索部104が使用する検索入力情報を抽出し、この検索入力情報に基づいて類似問い合わせ検索処理を行って所定の閾値以上でかつ回答精度が所定の閾値以上であれば回答作成部110が自動で回答メールを作成し、それ以外であればオペレータに対して回答情報の正誤の入力を促す指示を行い、正しければ回答作成部110が自動で回答メールを作成し、誤っていればオペレータに対して回答メールの作成を促す指示を行い、作成した回答メールを問い合わせ元に送信するようにする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 問い合わせに対応する回答情報を蓄積した回答情報蓄積手段と、問い合わせの内容を解析する内容解析手段と、前記内容解析手段による解析結果に基づいて前記回答情報蓄積手段より回答情報を検索する回答情報検索手段と、前記回答情報検索手段により検索された回答情報について、回答情報の正しさの度合を示す回答精度を測定する回答精度測定手段と、前記回答精度測定手段により測定された回答精度に基づいて前記検索された回答情報が正しいか否かの正誤情報の入力を促すための指示を出力する正誤指示出力手段と、前記回答精度と前記指示に基づいて入力された前記正誤情報の少なくともいずれか一方に基づいて前記検索された回答情報から回答を作成する回答作成手段とを備えることを特徴とする自動応答装置。
【請求項2】 前記正誤情報の内容が誤りである場合、前記問い合わせ内容に対応する新規回答情報の作成を促すための指示を出力する作成指示出力手段を備えるとともに、前記回答作成手段は、前記正誤情報の内容が正しい場合、前記検索された回答情報から回答を作成し、前記正誤情報の内容が誤りである場合、前記新規回答情報から回答を作成することを特徴とする請求項1記載の自動応答装置。
【請求項3】 前記回答作成手段は、前記回答精度が所定値を越える場合、前記検索された回答情報から回答を作成するとともに、前記正誤指示出力手段は、前記回答精度が所定値以下の場合、前記検索された回答情報が正しいか否かの正誤情報の入力を促すための指示を出力することを特徴とする請求項1または2記載の自動応答装置。
【請求項4】 前記作成指示出力手段は、前記正誤情報の内容が誤りである場合に加え、前記回答情報検索手段により回答情報が検索されない場合、前記問い合わせ内容に対応する新規回答情報の作成を促すための指示を出力することを特徴とする請求項2〜3記載の自動応答装置。
【請求項5】 問い合わせに関連する関連情報を蓄積する関連情報蓄積手段と、前記内容解析手段による解析結果に基づいて前記関連情報蓄積手段より関連情報を回答情報として検索する関連情報検索手段とを備えることを特徴とする請求項1〜4記載の自動応答装置。
【請求項6】 問い合わせに複数の内容が含まれる場合、その内容毎に問い合わせ内容を分割する内容分割手段を備えるとともに、前記内容解析手段は、前記内容分割手段により分割された内容それぞれについて解析することを特徴とする請求項1〜5記載の自動応答装置。
【請求項7】 問い合わせを受信する受信手段と、前記回答を送信する送信手段とを備え、前記回答作成手段は、作成した回答が正しかったか否かの返信を問い合わせ元に送信させるための指示を前記回答に含め、前記返信を受信して前記返信の内容を抽出する返信情報抽出手段を備え、前記回答情報検索手段は、前記返信内容抽出手段により抽出された返信情報に基づいて前記回答情報蓄積手段の前記回答情報を更新することを特徴とする請求項1〜6記載の自動応答装置。
【請求項8】 前記回答情報蓄積手段は、前記新規回答情報を蓄積することを特徴とする請求項2〜7記載の自動応答装置。
【請求項9】 前記回答精度測定手段は、前記正誤情報に基づいて回答精度情報を作成し、作成した回答精度情報に基づいて前記検索された回答情報の回答精度を測定することを特徴とする請求項1〜8記載の自動応答装置。
【請求項10】 問い合わせの内容を解析するステップと、前記解析結果に基づいて前記問い合わせに対応する回答情報が蓄積された記憶手段から所定の回答情報を検索するステップと、前記検索された回答情報について、回答情報の正しさの度合を示す回答精度を測定するステップと、前記測定された回答精度に基づいて前記検索された回答情報が正しいか否かの正誤情報の入力を促すための指示を出力するステップと、前記回答精度と前記正誤情報の少なくともいずれか一方に基づいて前記検索された回答情報から回答を作成するステップとを備えることを特徴とする自動応答方法。
【請求項11】 問い合わせの内容を解析する手順と、前記解析結果に基づいて前記問い合わせに対応する回答情報が蓄積された記憶手段から所定の回答情報を検索する手順と、前記検索された回答情報について、回答情報の正しさの度合を示す回答精度を測定する手順と、前記測定された回答精度に基づいて前記検索された回答情報が正しいか否かの正誤情報の入力を促すための指示を出力する手順と、前記回答精度と前記正誤情報の少なくともいずれか一方に基づいて前記検索された回答情報から回答を作成する手順とをコンピュータに実行させる自動応答プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電子メール等による問い合わせに対して回答する問い合わせ対応業務を支援する自動応答装置及び自動応答方法及び自動応答プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年のインターネットの普及に伴い、例えば従来は電話が中心だった顧客からの問い合わせが、WWWや電子メールを利用してなされるようになっている。今後ますます増加するであろう顧客からの問い合わせメールに対して、すべて人手で対応して回答しようとすると、回答担当者の経験による回答のばらつき、及び回答要員増強に伴うコスト増大という問題が生じる。また、この種の業務においては複数の顧客から類似内容の問い合わせがなされる場合が多く、業務を効率化することにより回答に要する時間を短くして、サービス向上をはかる必要がある。そのため、顧客対応業務において、顧客からの問い合わせメールに対する回答作成を支援するシステムへの要求が高まっている。
【0003】上記の要求にこたえるものとして、特開平11−275137号公報(以下、従来技術1と呼ぶ。)や特開平9−97287号公報(以下、従来技術2と呼ぶ。)に開示された従来技術がある。例えば、従来技術1では、問い合わせメールと回答メールをリンク情報により関連付けてリンク情報データベースに格納しておく。新たな問い合わせの着信時にその問い合わせ内容による類似文書検索を行ない、類似内容をもつ過去の問い合わせメールを検索する。次に、検索された過去の問い合わせメールに対する回答メールをリンク情報データベースにより検索し、新たな問い合わせメールに対する回答メールの候補とする。このとき、類似文書検索による類似度が所定の閾値よりも高ければ回答メールの候補を用いて自動応答し、そうでなければ顧客対応業務の担当者に回答メールの候補を提示し、提示された候補を担当者が適宜編集して回答メールを返信する。
【0004】また、従来技術2では、予め問い合わせ内容と回答テキストを組にした「事例情報」を作成して格納しておき、顧客の問い合わせメールから抽出したキー項目により「事例情報」を検索する。検索結果に複数の事例が含まれる場合には参照回数などによる重み付けにより順位をつける。こうして得られた検索結果の「事例情報」中の回答テキストを用いて自動的に回答メールを作成して返信する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記従来技術1,2では、各問い合わせ内容について大量の事例データが既に蓄積されているという前提で構成されているため、何もない状態から顧客対応業務を構築しようとする場合の運用方法、すなわち初期構築時における運用方法が考慮されていないという問題があった。
【0006】つまり、現在の技術水準では自動回答できる問い合わせには限界があり、自動回答の回答精度が100%に至ることは有り得ないが、運用を続けてデータが蓄積されるに従ってシステムの自動回答の回答精度は向上すると考えられる。回答精度が向上すれば人手の確認はほぼ不要となる。しかし、蓄積データ量が少ない初期構築時においては、自動回答の回答精度は低く、従来の自動応答装置では、このような初期構築時の回答精度の向上について考慮されておらず、所定の閾値にしたがって自動か手動かを切り替える仕組みしか提供されていなかった。
【0007】例えば従来技術1では、類似度という一つの閾値だけを用いて自動回答を制御しているため、蓄積事例数が少なく、事例毎の問い合わせ数にばらつきがある初期構築時に、類似度という一つの閾値しか用いていないこの方法を用いる場合、このばらつきを考慮した適切な閾値を設定することは困難であった。すなわち、類似度の閾値を高く設定すれば、回答精度を高くすることができるが、事例によっては類似度の閾値をもっと低く設定しても同程度の回答精度を確保できるにもかかわらず、閾値が高いために自動回答可能な問い合わせについても手動で回答メールを作成しなければならず非効率的である。反対に、類似度の閾値を低く設定すれば、手動で回答メールを作成しなければならない頻度を抑えることができるが、事例によっては閾値が低過ぎるために回答精度が低くなってしまう。したがって、従来の自動応答装置では、蓄積事例数が少ない初期構築時に、効率的に回答精度を向上させることは困難であるという問題があった。
【0008】また、この従来技術1では、検索した回答メールの類似度が所定の閾値を越えていれば、たとえ検索した回答メールが間違っていたとしても正しいものとして回答してしまうため、より高い回答精度を得ることは困難であった。
【0009】一方、例えば従来技術2では、同一顧客により同一内容の問い合わせがなされた場合、これを検出して繰り返しの問い合わせとして処理するとしている。このとき、表示装置上に警告メッセージを出力し、人手による回答作成を促すよう構成されている。しかし、この従来技術2では、キー項目を一つでも含む事例が検索されると無条件で自動回答するよう構成されているため、事例数の少ない初期構築時の場合、キー項目を含むが誤った回答メールを自動回答する可能性が高くなり、初期構築時の回答精度が低くなってしまうという問題があった。
【0010】さらに、初期構築時には事例が十分には蓄積されていないため、既存の問い合わせメールと回答メールの組み合わせ、または予め作成した事例情報等のデータベースには登録されていない新規の問い合わせメールが入力されることが多いと考えられる。しかし、従来技術1,2では、上記のようなデータベースを用いて回答メールを作成するため、完全に新規の問い合わせに関しては自動回答が困難であるという問題があった。
【0011】また、従来技術1,2では、一つの問い合わせメールに複数の内容が含まれる場合について考慮されておらず、このような場合に的確な自動回答を行うことができないという問題もあった。
【0012】また、従来技術1,2では、自動回答により回答したメールが誤った回答メールだったとしても、その回答メールが誤りであったことを認識できないため、その後も同様の誤った回答メールで自動回答することとなり、より高い回答精度を得ることは困難であった。
【0013】この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、特に初期構築時において効率的に回答精度を向上させることのできる自動応答装置及び自動応答方法及び自動応答プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
【0014】また、完全に新規の問い合わせに関しても自動回答可能な自動応答装置を提供することを目的とする。
【0015】また、一つの問い合わせメールに複数の内容が含まれる場合も、的確な自動回答を行うことができる自動応答装置を提供することを目的とする。
【0016】また、どの回答が正解であったかをフィードバックすることができ、より高い回答精度を得ることができる自動応答装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明に係る自動応答装置は、問い合わせに対応する回答情報を蓄積した回答情報蓄積手段と、問い合わせの内容を解析する内容解析手段と、前記内容解析手段による解析結果に基づいて前記回答情報蓄積手段より回答情報を検索する回答情報検索手段と、前記回答情報検索手段により検索された回答情報について、回答情報の正しさの度合を示す回答精度を測定する回答精度測定手段と、前記回答精度測定手段により測定された回答精度に基づいて前記検索された回答情報が正しいか否かの正誤情報の入力を促すための指示を出力する正誤指示出力手段と、前記回答精度と前記指示に基づいて入力された前記正誤情報の少なくともいずれか一方に基づいて前記検索された回答情報から回答を作成する回答作成手段とを備えるものである。
【0018】また、前記正誤情報の内容が誤りである場合、前記問い合わせ内容に対応する新規回答情報の作成を促すための指示を出力する作成指示出力手段を備えるとともに、前記回答作成手段は、前記正誤情報の内容が正しい場合、前記検索された回答情報から回答を作成し、前記正誤情報の内容が誤りである場合、前記新規回答情報から回答を作成するものである。
【0019】また、前記回答作成手段は、前記回答精度が所定値を越える場合、前記検索された回答情報から回答を作成するとともに、前記正誤指示出力手段は、前記回答精度が所定値以下の場合、前記検索された回答情報が正しいか否かの正誤情報の入力を促すための指示を出力するものである。
【0020】また、前記作成指示出力手段は、前記正誤情報の内容が誤りである場合に加え、前記回答情報検索手段により回答情報が検索されない場合、前記問い合わせ内容に対応する新規回答情報の作成を促すための指示を出力するものである。
【0021】また、問い合わせに関連する関連情報を蓄積する関連情報蓄積手段と、前記内容解析手段による解析結果に基づいて前記関連情報蓄積手段より関連情報を回答情報として検索する関連情報検索手段とを備えるものである。
【0022】また、問い合わせに複数の内容が含まれる場合、その内容毎に問い合わせ内容を分割する内容分割手段を備えるとともに、前記内容解析手段は、前記内容分割手段により分割された内容それぞれについて解析するものである。
【0023】また、問い合わせを受信する受信手段と、前記回答を送信する送信手段とを備え、前記回答作成手段は、作成した回答が正しかったか否かの返信を問い合わせ元に送信させるための指示を前記回答に含め、前記返信を受信して前記返信の内容を抽出する返信情報抽出手段を備え、前記回答情報検索手段は、前記返信内容抽出手段により抽出された返信情報に基づいて前記回答情報蓄積手段の前記回答情報を更新するものである。
【0024】また、前記回答情報蓄積手段は、前記新規回答情報を蓄積するものである。
【0025】また、前記回答精度測定手段は、前記正誤情報に基づいて回答精度情報を作成し、作成した回答精度情報に基づいて前記検索された回答情報の回答精度を測定するものである。
【0026】本発明に係る自動応答方法は、問い合わせの内容を解析するステップと、前記解析結果に基づいて前記問い合わせに対応する回答情報が蓄積された記憶手段から所定の回答情報を検索するステップと、前記検索された回答情報について、回答情報の正しさの度合を示す回答精度を測定するステップと、前記測定された回答精度に基づいて前記検索された回答情報が正しいか否かの正誤情報の入力を促すための指示を出力するステップと、前記回答精度と前記正誤情報の少なくともいずれか一方に基づいて前記検索された回答情報から回答を作成するステップとを備えるものである。
【0027】本発明に係る自動応答プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、問い合わせの内容を解析する手順と、前記解析結果に基づいて前記問い合わせに対応する回答情報が蓄積された記憶手段から所定の回答情報を検索する手順と、前記検索された回答情報について、回答情報の正しさの度合を示す回答精度を測定する手順と、前記測定された回答精度に基づいて前記検索された回答情報が正しいか否かの正誤情報の入力を促すための指示を出力する手順と、前記回答精度と前記正誤情報の少なくともいずれか一方に基づいて前記検索された回答情報から回答を作成する手順とをコンピュータに実行させるものである。
【0028】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は本発明に係る自動応答装置の実施の形態1における機能構成図である。図1において、101はネットワークと接続されており、SMTP等の通信プロトコルにしたがって問い合わせメールの受信及び回答メールの送信を行う電子メール送受信部、102は受信した電子メールの問い合わせ内容を解析して検索入力情報を抽出する内容解析部、103は問い合わせ内容と回答内容とを関連付けた回答情報を蓄積する回答情報蓄積部、104は検索入力情報を検索キーとして回答情報蓄積部103を検索し、問い合わせメールに類似の問い合わせ内容と回答内容との組み合せからなる回答情報を出力する回答情報検索部、105は後述の回答精度測定部107により測定された回答精度に基づいて、回答メールを全自動で作成して返信する全自動モードと人手の確認を介して返信する半自動モードとを自動的に切り替える回答モード切り替え制御部、106は回答情報検索部104による回答情報が正しいか否かをオペレータを介して確認する検索結果確認部、107は回答情報検索部104による回答情報の正解回数と不正解回数を記録して回答精度を計算する回答精度測定部、108はオペレータを介して正しい回答情報を入力する回答入力部、109は問い合わせメールの内容を閲覧する際や、オペレータに対する指示を表示する表示部、110は回答情報に基づいて問い合わせメールに対する回答メールを生成する回答作成部である。
【0029】なお、本実施の形態1では、回答情報蓄積部103が本発明における回答情報蓄積手段に相当し、内容解析部102が本発明における内容解析手段に相当し、回答情報検索部104が本発明における回答情報検索手段に相当し、検索結果確認部106及び表示部109が本発明における正誤指示出力手段に相当し、回答作成部110が本発明における回答作成手段に相当し、回答入力部108及び表示部109が本発明における作成指示出力手段に相当し、回答精度測定部107が本発明における回答精度測定手段に相当する。
【0030】図2は、図1に示す本実施の形態1における自動応答装置の自動応答処理の動作を示すフローチャートである。以下に、図1を参照し、図2のフローチャートに基づいて動作を説明する。
【0031】まず、電子メール送受信部101が問い合わせメールを受信する(ステップS201)。ここで、問い合わせメールとは、インターネットを介して送られてくる顧客からの問い合わせメールや、社内LANやイントラネットを介して送られてくる社内ユーザからの問い合わせメール等である。
【0032】図3に、問い合わせメールの一例を示す。問い合わせメール300は通常ヘッダ部301とボディ部302とから構成される。ヘッダ部301には、差出人のアドレス301a、宛先アドレス301b、サブジェクト情報301c等が含まれる。ボディ部302には問い合わせ内容を示すテキスト情報が含まれる。
【0033】図2のフローチャートに戻り、内容解析部102は、電子メール送受信部101により受信された問い合わせメールを入力し、入力された問い合わせメールを解析し、回答情報検索部104が使用する検索入力情報を抽出する(ステップS202)。
【0034】図4は、ステップS202の内容解析部102による問い合わせ内容解析処理の詳細な動作を示すフローチャートである。図5は、ステップS202の内容解析部102による問い合わせ内容解析処理の処理結果例を示す説明図である。以下に、図4のフローチャート及び図5の処理結果例に基づいて問い合わせ内容解析処理の詳細動作について説明する。
【0035】まず、図3における問い合わせメールのボディ部302を抽出する(ステップS401)。ステップS401では、例えば図5(A)に示すような問い合わせメールのボディ部302が抽出される。通常の電子メールの書式に従えば、ヘッダ部301直後の空行を検出し、空行以降をボディ部302として抽出できる。このとき図示しない末尾のシグネチャ部分を検出して、不要な情報を削除するようにしてもよい。以下では、説明を簡単にするため、問い合わせメールにはシグネチャ部分は含まれないものとして説明する。
【0036】次に、内容解析部102は、抽出した問い合わせメールのボディ部302のテキストを形態素解析処理する(ステップS402)。この結果、例えば図5(B)に示すような形態素解析結果501が得られる。形態素解析処理とは、基本語辞書、形態素接続表等(いずれも図示せず)を用いて、日本語のベタ書きテキストを単語に分かち書きし、属性を付加する処理である。形態素解析処理は本発明の特徴とする部分ではないため、詳細な動作の説明は省略するが、例えば、「未登録語を含む日本語文の形態素解析」、吉村他、情報処理学会論文誌Vol.30, No.3, pp.294-301(1989)に示されるような方法にしたがって解析処理を行えばよい。
【0037】次に、内容解析部102は形態素解析処理結果に基づいてキーワードの抽出処理を行う(ステップS403)。ステップS403では、例えば図5(C)に示されるような検索入力情報502が得られる。ここでは、説明を簡単にするため、形態素解析処理結果から例えば自立語情報を抽出している。抽出処理では、検索にはあまり役立たない不要語辞書等を用いて抽出するキーワードを抑制してもよいし、同義語辞書等を用いてキーワードを拡張するようにしてもよい。以上のようにして、内容解析部102はステップS202の問い合わせ内容解析処理を行う。
【0038】図2のフローチャートに戻り、次に、回答情報検索部104は、回答情報蓄積部103に蓄積された回答情報に対し類似問い合わせ検索処理を行う(ステップS203)。図6に、回答情報蓄積部103に蓄積された回答情報の例を示す。図6の例では、回答情報蓄積部103は回答情報701と索引情報702とを蓄積し、回答情報は複数の問い合わせ内容601a,601b,601cと、回答内容602と、カテゴリ情報603とから構成されている。
【0039】回答情報701は、システム構築開始時には回答情報蓄積部103に蓄積されておらず、システム構築開始後徐々に蓄積される。蓄積の詳細な動作については、本発明の特徴とする部分ではないため省略するが、例えばデータベースにデータを蓄積する場合と同様の処理を行えばよい。蓄積のタイミングについては後述する。
【0040】回答情報701は問い合わせ内容601と回答内容602とを関連付けた情報であり、回答情報検索部104は回答情報701を回答内容602毎に分類して登録する。回答情報701は、図6に示すように整理された問い合わせ内容601と回答内容602との組み合わせでもよいし、実際の問い合わせメールと回答メールとの組み合わせでもよい。ただし、実際の問い合わせメールと回答メールとの組み合わせを使用する場合、一般的な回答として利用できるよう固有名詞を削除したり対象機種を抽象化する等の処理が必要である。また、図6の例では、単純な分類を行った場合を示したが、問い合わせ内容601及び回答内容602との組み合わせを階層的に分類してもよい。例えば、「プリンタの紙詰まり」に関する分類を、更に「給紙部分の紙詰まり」に関する分類と「排紙部分の紙詰まり」に関する分類とに分けて階層化してもよい。また、事例数が少ない場合は、問い合わせ内容601と回答内容602とを1対1として構成してもよい。
【0041】図7は、回答情報蓄積部103に蓄積された索引情報702の例を示した説明図である。図7の例では、索引情報702は、カテゴリ情報603とキーワード604とを軸として、キーワード重み(Wij)605と、キーワード重みベクトル(Vj)606、さらにカテゴリ別、キーワード別のキーワード重みの合計値としてカテゴリ頻度合計値607とキーワード頻度合計値608とが示された情報である。
【0042】索引情報702は、回答情報蓄積部103に蓄積された回答情報701から抽出したキーワード604のカテゴリ情報603に対する重みを示す情報である。キーワード604は、上述した図2のステップS202の問い合わせ内容解析処理と同様にして回答情報701より抽出する。このとき、図6の問い合わせ内容601のみからキーワード604を抽出してもよいし、回答内容602も含めたテキストからキーワード604を抽出してもよい。また、キーワード重み605は、各カテゴリ情報603におけるキーワード604の出現頻度に基づいて計算される値であり、各カテゴリ情報603において特徴的なキーワードほど大きな値を持つ。キーワード重み605の計算には、例えば類似文書検索手法においてよく利用されるtf・idf重みやX2乗値を用いる。そして、各カテゴリ情報603に対するキーワード重み605の列を、各カテゴリ情報603に対するキーワード重みベクトル606とする。また、カテゴリ頻度合計値607はキーワード604が各カテゴリ情報603に出現した頻度の合計値であり、キーワード頻度合計値608は各キーワード604の出現頻度の合計値である。図7の例では、例えばカテゴリ情報Cjに対するキーワード重みの列「W1j,W2j,,,Wij,,,」を、カテゴリCjに対するキーワード重みベクトルVjとしており、また、キーワード「KW1,,,KWn」がカテゴリCjに出現した頻度の合計値をカテゴリ頻度合計値Sj、キーワードKWiの出現頻度の合計値をSiとしている。
【0043】次に、上述のような回答情報701及び索引情報702を用いた回答情報検索部104による図2のステップS203の検索処理について具体的に図示して以下に説明する。図8は、回答情報検索部104による図2のステップS203の検索処理の具体的な動作を示す説明図である。回答情報検索部104は、ステップS202において抽出された検索入力情報に基づいて、各単語の出現頻度を値とする入力ベクトル801を作成する。図8の例では、入力ベクトルXX01は「サポート」という単語の出現頻度が「1」、「XXX」という単語の出現頻度が「1」、「プリンタ」という単語の出現頻度が「2」、「出力」という単語の出現頻度が「2」である等を示している。この入力ベクトル801と、索引情報702の各カテゴリ情報603に対するキーワード重みベクトル606との内積値を、検索入力情報502とカテゴリ情報603との類似度とする。図8の例では、入力ベクトルXX01と、索引情報702のカテゴリ情報「Cj」に対するキーワード重みベクトル「Vj」との内積値を、検索入力情報502とカテゴリ情報「Cj」との類似度Sim(j)としている。全てのカテゴリ情報「C1,…Cj,…Cm」について類似度Sim(j)を求めた後、類似度Sim(j)の値が大きい順にソーティングし、所定の閾値以上の類似度Sim(j)及びこの類似度Sim(j)に対応するカテゴリ情報Cjの組を、回答情報検索部104による回答情報701として出力する。
【0044】図2のフローチャートに戻り、以上のようなステップS203の検索処理の結果、回答モード切替制御部105は、所定の閾値以上の類似度を持つ回答情報701が得られたか否かを判断する(ステップS204)。ここで、所定の閾値以上の類似度を持つ回答情報701が得られた場合(ステップS204でYES)、回答モード切替制御部105は、回答精度測定部107による測定結果に基づいて回答精度が所定の閾値以上であるか否かを判断することにより(ステップS205)、処理モードの切替を行う。ここで回答精度とは、回答精度測定部107により各カテゴリ毎に記憶されている精度情報から計算される。回答精度の計算方法については後述する。ステップS203の検索処理の結果、複数の回答情報701が得られている場合、類似度Sim(j)の最も大きな回答情報701の回答精度に基づいて処理モードを決定する。すなわち、類似度Sim(j)最大となる回答情報701が持つカテゴリ情報Cjに対する回答精度が所定の閾値以上であれば(ステップS205でYES)、回答モード切替制御部105は回答作成部110に指示を出すとともに回答情報701を出力し、回答作成部110が回答メールを自動作成する(ステップS206)。
【0045】ここで、ステップS206における回答作成部110による全自動モードで回答メールを自動作成する動作について具体的に図示して説明する。図9は、全自動モードで回答メールを自動作成する具体的な動作例を示す説明図である。図9において、900は回答メールであり、901はヘッダ、902は序文、903は回答内容である。回答作成部110は、回答情報検索部104により検索された全ての回答情報701に基づいて、一つの回答メール900を自動作成する。つまり、回答情報検索部104により複数の回答情報701が検索された場合には、1つの回答メールに複数の回答内容が含まれることとなる。また、回答作成部110は、回答メール900の自動作成の際、問い合わせメール300に含まれるヘッダ部301の差出人アドレス301bを、ヘッダ901中の宛先アドレス901aとして用いる。そして、回答情報蓄積部103は、適宜、問い合わせメール300の問い合わせ内容であるボディ部302を回答情報701に蓄積し、回答情報検索部104は回答情報蓄積部103の索引情報702を更新する。索引情報702の更新の動作については、本実施の形態1の特徴とする部分ではないためここでの説明は省略し、別の実施の形態において説明する。
【0046】そして、図2のフローチャートに戻り、電子メール送受信部101は、回答作成部110により作成された回答メール900を問い合わせ元に送信して自動応答処理を終了する(ステップS212)。
【0047】一方、ステップS203の検索処理の結果、複数の回答情報701が得られたが(ステップS204でYES)、類似度Sim(j)最大となる回答情報701が持つカテゴリ情報Cjに対する回答精度が所定の閾値以上でない場合(ステップS205でNO)、回答モード切替制御部105は検索結果確認部106に対して半自動モードの指示を出し、検索結果確認部106は、表示部109を介して、オペレータに対して、検索処理により得られた全ての回答情報701が正しいか否かを確認する(ステップS207)。検索結果確認部106は確認結果を回答情報701と共に回答精度測定部107に出力し、回答精度測定部107はこの確認結果及び回答情報701に基づいて精度情報を更新する(ステップS208)。
【0048】図10に、回答精度測定部107による精度情報を更新する具体的な動作例を示す。図10において、1001は精度情報である。例えば、正解と確認されたカテゴリ情報がCjである回答情報701aが回答精度測定部107に入力されると、回答精度測定部107は、精度情報1001におけるカテゴリ情報Cjに対応する正解回数を加算する。また、不正解と確認されたカテゴリ情報Ckである回答情報701bが回答精度測定部107に入力されると、回答精度測定部107は、精度情報1001におけるカテゴリ情報Ckに対応する不正解回数を加算する。回答精度測定107は、(正解回数)/(正解回数+不正解回数)を回答精度として、回答モード切替制御部105に出力する。
【0049】そして、図2のフローチャートに戻り、検索結果確認部106により正解と確認された回答情報701がある場合(ステップS209でYES)、全ての回答情報701について、検索結果確認部106は確認結果及び回答情報701を回答モード切替制御部105に出力し、回答モード切替制御部105は回答作成部110に指示を出すとともに回答情報701を出力し、上述のステップS205でYESとなった場合と同様に、回答作成部110が一つの回答メール900を自動作成し(ステップS206)、電子メール送受信部101が回答メール900を送信して応答処理を終了する(ステップS212)。
【0050】これに対し、検索結果確認部106により正解と確認された回答情報701がない場合(ステップS209でNO)、検索結果確認部106は、回答入力部108に正解と確認された回答情報701がないことを通知する。この通知を受けた回答入力部108は、表示部109を介して、オペレータに対して正解の回答の入力を促し、オペレータにより作成された回答内容を回答入力部108に入力する(ステップS210)。そして、回答情報蓄積部103は、回答入力部108により入力された回答内容と問い合わせメール300の問い合わせ内容であるボディ部302とを回答情報701として蓄積し(ステップS211)、回答作成部110は、この回答情報701に基づいて、回答メール900を作成する。また、回答情報検索部104は索引情報702についても更新する。
【0051】そして、電子メール送受信部101は、回答作成部110により作成された回答メール900を問い合わせ元に送信して半自動モードの応答処理を終了する(ステップS212)。
【0052】なお、ステップS203の検索処理の結果、回答情報が得られなかった場合も(ステップS204でNO)、ステップS209でNOとなった場合と同様に、オペレータを介して回答メール900を作成する。
【0053】以上説明したように、本実施の形態1によれば、電子メール送受信部が問い合わせメールを受信し、回答情報検索部104が検索入力情報を抽出して、この検索入力情報に基づいて類似問い合わせ検索処理を行って所定の閾値以上の類似度を持つ回答情報701が得られたか否かを判断し、回答情報701が得られなかった場合はオペレータに対して回答メールを作成するよう指示し、回答情報701が得られた場合は回答精度測定部107が回答情報701の回答精度を測定し、回答精度が所定の閾値以上であれば回答作成部110が自動で回答メールを作成し、回答精度が所定の閾値以下であればオペレータに対して回答情報の正誤を入力するよう指示し、正しければ回答作成部110が自動で回答メールを作成し、誤っていればオペレータに対して回答メールを作成するよう指示し、作成した回答メールを回答情報蓄積部103に蓄積した後問い合わせ元に送信することにより、回答精度が確実に高い回答情報以外は回答情報の正誤を入力するよう指示するため、事例数にばらつきのある初期構築時において効率的かつ確実に回答精度を向上させることができる。
【0054】なお、本実施の形態1では、問い合わせや回答がテキスト形式のメールである場合について説明したが、返信先アドレスや問い合わせ内容が何らかの形式で電子化されていればこれに限られず、電子メール以外の入出力方式、例えばWWWのCGIを用いても同様の効果を得ることができる。
【0055】また、本実施の形態1では、問い合わせメール解析処理及び類似問い合わせ検索処理の例として、形態素解析処理の後、自立語情報を検索用のキーワードとして抽出して検索入力情報とする場合について説明したが、これに限られず、他の処理、例えば形態素解析処理の代わりに平仮名、カタカナ、漢字等の字種情報を用いて検索用のキーワードを切り出して解析処理や検索処理を行っても同様の効果を得ることができる。
【0056】また、本実施の形態1では、図9における序文902において、「AAA様」という宛先などは、問い合わせメールのシグネチャ等から抽出すればよく、更に差出人アドレス301bとの対応をとって顧客データベース中に格納するようにしてもよい。また、序文902の内容については、回答情報701のカテゴリ情報603に対応して予め定めておけばよい。また、時候の挨拶等を入れる場合は、システムが持つカレンダ情報に基づいて適宜変更するようにすればよい。
【0057】また、本実施の形態1では、詳細な説明は省略したが、ステップS207で不正解であると確認された回答情報701にも、回答メール作成にあたって有用な情報が含まれる場合もあるため、不正解とした回答情報701についても、ステップS210における回答入力中にオペレータが適宜参照できるようにしてもよい。
【0058】また、本実施の形態1では、回答情報蓄積部103に問い合わせ内容601等を蓄積する度に索引情報702を更新する場合について説明したが、追加蓄積する件数が所定件数に達したら索引情報702を更新するようにしてもよい。
【0059】また、本実施の形態1では、図10のようにして求めた回答精度を用いているが、回答精度は回答情報の正しさの度合を示すものであればこれに限られず、他の方法で求めた回答精度を用いても同様の効果を得ることができる。
【0060】また、本実施の形態1では、類似度Sim(j)の最も大きな回答情報701の回答精度に基づいて検索された全ての回答情報701に対する処理モード(全自動モード/半自動モード)を決定しているが、図11に示すように検索された回答情報701毎に個別に処理してもよい。図11では、ステップS1101を設けることにより、検索して得られたそれぞれの回答情報701について個別に処理するようにしている。つまり、ステップS205においてその回答情報701の回答精度が所定の閾値以上か否かを判断し、閾値に満たない場合は(ステップS205でNO)ステップS207以降の処理を行い、閾値以上である場合は(ステップS205でYES)ステップS206の処理を行う。そして、ステップS1101において検索された全ての回答情報701を処理したか否かを確認し、全て処理されていれば(ステップS1101でYES)ステップS212で電子メールを送信して処理を終了し、全て処理されていなければ(ステップS1101でNO)ステップS205に戻り、残りの回答情報701について同様の処理を行う。これにより、更に回答精度を高めることができる。この際、一つの回答メールに全ての回答情報701に対する処理結果を含めて送信してもよいし、一つの回答情報701を処理する毎に一つの回答メールを作成して送信するようにしてもよい。
【0061】また、本実施の形態1では、回答情報の正誤を入力する指示や新規の回答情報を作成する指示を行う場合、表示部109を用い必要な情報を表示しているが、回答情報の正誤を入力する指示や新規の回答情報を作成する指示ができればこれに限られず、音声等で指示するようにしても同様の効果を得ることができる。
【0062】また、本実施の形態1では、回答情報蓄積手段としての回答情報蓄積部103に回答情報701が蓄積されている場合について説明したが、回答情報蓄積部103に回答情報701が全く蓄積されていない場合も、同様の効果を得ることができる。
【0063】実施の形態2.上記実施の形態1では、回答情報蓄積部103に所望の回答情報701が蓄積されていなければオペレータを介した手作業で回答メールを作成する場合について説明したが、本実施の形態2では、回答情報蓄積部103に所望の回答情報701が蓄積されていない場合も、自動回答を可能とする自動応答装置について説明する。
【0064】図12は、本発明に係る自動応答装置の実施の形態2における機能構成図である。図12において、1201は問い合わせ内容に関連する情報を蓄積する関連情報蓄積部、1202は問い合わせ内容等から関連情報蓄積部1201に蓄積された関連する情報を検索する関連情報検索部である。その他図1と同じ番号を付した構成については、上記実施の形態1と同様のため説明は省略する。なお、本実施の形態2では、関連情報蓄積部1201が本発明における関連情報蓄積手段に相当し、関連情報検索部1202が本発明における関連情報検索手段に相当する。
【0065】次に動作を説明する。関連情報蓄積部1201には、自動応答装置が応答する概念(販売製品の問い合わせ、イベント案内に関する問い合わせ等)に関連する情報を関連情報として蓄積する。例えば、販売製品の技術的な内容に関する問い合わせに対応する自動応答装置である場合は、関連情報蓄積部1201に該製品の電子化マニュアル等を蓄積しておく。問い合わせのうちかなりの部分は、マニュアルのどこかに記載されている内容を指し示すことにより解決可能な場合が多いため、回答情報蓄積部103に十分な回答情報が蓄積されていない場合でも、自動回答に必要な情報を関連情報蓄積部1201より得ることができる。また、例えばイベント案内等の関する問い合わせに対応する自動応答装置である場合は、WWW上で公開されている関連ページ等を関連情報蓄積部1201に蓄積しておく。また、例えば社内の手続等に関する問い合わせに対応する自動応答装置である場合は、電子化された社内規則等を関連情報蓄積部1201に蓄積しておく。
【0066】関連情報検索部1202は、回答情報検索部104から検索入力情報とともに検索指示が入力されると、検索入力情報に基づいて上述のような関連情報蓄積部1201に蓄積された関連情報を検索する。関連情報検索部1202は、上記実施の形態1におけるステップS203の回答情報検索部104による類似問い合わせ検索処理で説明した、キーワード重みを用いた類似検索処理によって関連情報蓄積部1201を検索して、問い合わせ内容に対する関連情報を検索する。検索された関連情報は、回答情報701として回答モード切替制御部105に出力し、その後の動作については、上記実施の形態1と同様のため説明は省略する。
【0067】以上説明したように、本実施の形態2によれば、関連情報蓄積部1201に電子化マニュアル等を蓄積し、関連情報検索部1202が関連情報蓄積部1201に蓄積された関連情報を検索し、関連情報を回答情報として出力することにより、回答情報蓄積部103以外からも情報を得られるため、回答情報蓄積部103に蓄積されていない完全に新規の問い合わせに関しても自動で回答することができる。
【0068】なお、関連情報検索部1202による検索は、回答情報検索部104により検索した結果、回答情報701が得られなかった場合に行うようにしてもよいし、回答情報検索部104による検索と並行して行ってもよい。
【0069】また、関連情報検索部1202による検索を回答情報検索部104による検索と並行して行う場合、関連情報検索部1202への入力として、問い合わせメールにより抽出された問い合わせ内容のみを使用してもよいし、問い合わせ内容により回答情報蓄積部103から検索された回答情報701を使用してもよいし、問い合わせ内容及び回答情報701の両方を使用してもよい。
【0070】実施の形態3.上記実施の形態1及び2では、一つの問い合わせメールには一つの問い合わせ内容しか含まれていない場合について説明したが、本実施の形態3では、一つの問い合わせメールに複数の問い合わせ内容が含まれている場合について説明する。
【0071】図13は、本発明に係る自動応答装置の実施の形態3における機能構成図である。図13において、1301は問い合わせメールの内容を分割する内容分割部である。その他図1と同じ番号を付した構成については、上記実施の形態1と同様のため説明は省略する。なお、本実施の形態3では、内容分割部1301が本発明における内容分割手段に相当する。
【0072】以下に動作を説明するが、本実施の形態3は、上記実施の形態1及び2とは、問い合わせ内容の解析処理が異なるだけであり、その他の処理については上記実施の形態1及び2と同様のため、問い合わせ内容の解析処理についてのみ説明する。図14は、本実施の形態3における問い合わせメールの解析処理の動作を示すフローチャートである。図13及び図14を用いて、問い合わせメールの解析処理の詳細な動作について以下に説明する。
【0073】まず、上記実施の形態1の場合と同様に、内容解析部102は問い合わせメールのボディ部302を抽出すると(ステップS401)、本実施の形態3の場合、内容解析部102は、この抽出したボディ部302を内容分割部1301に出力する。
【0074】内容分割部1301は、内容解析部102から入力されたボディ部302の分割処理を行う(ステップS1401)。例えば、「(1)プリンタが動かない (2)画面が暗い」という記述における「(1)」や「(2)」といった箇条書き情報によって分割処理を行う。これらの箇条書きと認定できるパターンとして、「(数字)」、「(英字)」、「・(中黒)」等も考えられる。括弧記号としても<>や[]等いろいろなバリエーションが存在する。このような箇条書きパターンを予め箇条書き情報として内容分割部1301に保存しておき、箇条書きパターンにマッチングする位置で問い合わせ内容を分割する。内容分割部1301は、分割した内容を全て内容解析部102に出力する。
【0075】そして、内容解析部102は、内容分割部1301により分割されたそれぞれの内容について、上記実施の形態1の場合と同様に、形態素解析処理する(ステップS402)。最後に、内容解析部102は、内容分割部1301により分割されたそれぞれの内容に対する形態素解析処理に基づいて、上記実施の形態1の場合と同様に、キーワード抽出処理を行う(ステップS403)。
【0076】その後、各部において、分割されたそれぞれの内容について、上記実施の形態1と同様の処理を行い、最終的に回答作成部110は、分割されたそれぞれの内容に対する結果をマージして回答メールを作成する。オペレータを介した手動により回答メールを作成する場合についても同様である。ただし、分割後の各内容には、元は単一のメールに含まれた内容であることを示す情報を付しておき、この情報を参照することにより、分割されたそれぞれの内容に対する結果をマージして回答メールを作成する。
【0077】以上説明したように、本実施の形態3によれば、内容分割部1301が複数の問い合わせ内容を含むメールの内容を分割し、分割した内容それぞれについて実施の形態1と同様の自動応答処理を行うことにより、一つの問い合わせメールに複数内容が含まれる場合も的確な自動回答を行うことができる。
【0078】なお、本実施の形態3では、分割処理の際の箇条書きパターンとして、「(数字)」、「(英字)」、「・(中黒)」等を用いる場合について説明したが、段落情報を用いて分割処理を行っても同様の効果を得ることができる。例えば、字下げされている部分を段落の区切りとして認識して内容を分割してもよいし、空行を段落と区切りと認識して内容を分割してもよい。
【0079】また、接続詞を用いて分割処理を行っても同様の効果を得ることができる。例えば、「ところで」等の表現が問い合わせメールに含まれれば、「ところで」の前後で内容を分割してもよい。
【0080】また、本実施の形態3は、上記実施の形態1に内容分割部1301を加えた場合について説明したが、上記実施の形態2に加えても同様の効果を得ることができる。
【0081】実施の形態4.上記実施の形態1〜3では、自動回答により回答したメールについては、その内容が正しいか否かについての確認を行っていなかったが、本実施の形態4では、自動回答により回答したメールについても、その内容が正しいか否かの確認を行う場合について説明する。
【0082】図15は、本発明に係る自動応答装置の実施の形態4における機能構成図である。図15において、1501は電子メール送受信部101が受信した受信メールの中から回答したメールの内容が正しかったか否かという内容を含む返信メールを認識して返信情報を抽出する返信抽出部である。その他図1と同じ番号を付した構成については、上記実施の形態1と同様のため説明は省略する。なお、本実施の形態4では、返信抽出部1501が本発明における返信情報抽出手段に相当する。
【0083】図16は、本実施の形態4における返信メールの処理の動作を示すフローチャートである。図16において、図2と同じ番号を付したステップについては、上記実施の形態1と同様のため詳細な説明は省略する。図15及び図16を用いて、返信メールの処理の詳細な動作について以下に説明する。
【0084】まず、返信メールを得るには、複数の回答内容を含む回答メールを送信する際に、どの回答が問題解決に役立ったかを返信するよう問い合わせ元に対して依頼する。回答メールには回答内容に対応したカテゴリ情報603(図6参照)も含めるようにし、回答メール内で、返信メールに正解の回答内容に対応するカテゴリ情報603と問い合わせメールの内容とを含めるよう依頼する。回答作成部110は、回答作成の際さらに、返信抽出部1501により返信メールを認識し易いように、問い合わせメールとは異なるアドレスで着信するよう依頼してもよいし、サブジェクト等のヘッダ情報中に返信メールと判定できるような情報を挿入するよう依頼してもよい。また、問い合わせ元の手間を省くために、回答メール中にURLを示して当該URLにあるWWWページ上で簡単に入力して返信できるようにしてもよい。
【0085】上述のように回答メールにて返信依頼を行った後、電子メール送受信部101が電子メールを受信する(ステップS201)。電子メール送受信部101は、受信した電子メールを内容解析部102及び返信抽出部1501に出力する。受信した電子メールが問い合わせメールであった場合(ステップS1601でNO)、ステップS202以下の上記実施の形態1と同様の動作を行う。
【0086】これに対し、受信した電子メールが返信メールであった場合(ステップS1601でYES)、返信抽出部1501は、上述のように宛先アドレスやヘッダ情報等から返信メールであることを認識し、返信メールから返信情報を抽出する(ステップS1602)。返信抽出部1501は、返信メールからカテゴリ情報603(図6参照)を抽出する。そして、返信メールから問い合わせメールのボディ部302(図3参照)を抽出し、このボディ部302から検索入力情報502(図5参照)を抽出する。ここでの処理は、上記実施の形態1における電子メール検索部102による処理と同様である。返信抽出部1501は、返信メールから抽出したカテゴリ情報603及び検索入力情報502を、返信情報として回答情報検索部104に出力する。なお、このとき内容解析部102は問い合わせメールではないことを認識して、返信メールに対して処理は行わない。
【0087】次に、回答情報検索部104は、上述のようにして抽出されたカテゴリ情報603及び検索入力情報502という返信情報に基づいて、回答情報蓄積部103の索引情報702を更新する(ステップS1603)。すなわち、返信メール中に含まれるカテゴリ情報603と、返信メールと関連する元の問い合わせメール300との類似度が大きくなるように索引情報702のキーワード重み605を調整する。具体的には、回答情報検索部104は、抽出した返信情報のうち検索入力情報502から入力ベクトル801を求める。次に、回答情報検索部104は、索引情報702における抽出した返信情報であるカテゴリ情報603について、求めた入力ベクトル801を、索引情報702におけるキーワード重み605、カテゴリ頻度合計値607及びキーワード頻度合計値608から逆算して得られるキーワードの出現頻度に加算し、加算後のキーワードの出現頻度からカテゴリ情報603に対する新たなキーワード重み605を算出する。
【0088】例えば、図8における検索入力情報502及びカテゴリ情報Cjが抽出した返信情報であるとすると、この検索入力情報502から入力ベクトルXX01を求める。そして、索引情報702におけるカテゴリ情報Cjについて、求めた入力ベクトルXX01の各値を2倍とした値を、索引情報702におけるキーワード重みの列「W1j,W2j,,,Wij,,,」、カテゴリ頻度合計値「Sj」、キーワード頻度合計値「S1,,,Si,,,Sn」から逆算して得られる現在のキーワードの出現頻度に加算し、加算後のキーワードの出現頻度からカテゴリ情報Cjに対する新たなキーワード重みの列「W1j,W2j,,,Wij,,,」を算出する。これにより、同様の問い合わせメールに対する正解カテゴリCjとの類似度が大きくなり、正解カテゴリCjが検索される可能性を高めるようキーワード重みを更新できる。
【0089】以上説明したように、本実施の形態4によれば、回答作成部110が回答メールにて返信依頼を行い、返信抽出部1501が返信メールから返信情報を抽出し、回答情報検索部104がこの返信情報に基づいて回答情報蓄積部103の索引情報を更新することにより、どの回答が正解であったかを回答情報蓄積部103の索引情報にフィードバックすることができ、より高い自動回答精度を得ることができる。
【0090】なお、本実施の形態4では、回答情報検索部104が索引情報702におけるキーワード重み605、カテゴリ頻度合計値607及びキーワード頻度合計値608から逆算して現在のキーワードの出現頻度を求めているが、全キーワードの出現頻度を保持しても同様の効果を得ることができ、更に更新処理に要する時間も短縮することができる。
【0091】また、本実施の形態4では、回答メール内で、返信メールに問い合わせメールの内容を含めるよう依頼しているが、問い合わせメールの内容の格納場所を示す回答情報蓄積部103のID情報を回答メールに含めるようにし、回答メール内で、返信メールにID情報を含めるよう依頼しても、同様の効果を得ることができる。
【0092】また、本実施の形態4では、回答メール内で、返信メールに正解の回答内容に対応するカテゴリ情報603を含めるよう依頼しているが、回答メール内で、返信メールに正解の回答内容を含めるよう依頼し、正解の回答内容から正解のカテゴリ情報603を検索するようにしても、同様の効果を得ることができる。
【0093】また、本実施の形態4では、キーワードの出現頻度を求める際、求めた入力ベクトルXX01の各値を2倍とした値を、現在のキーワードの出現頻度に加算しているが、求めた入力ベクトルXX01の各値を加算できれば2倍に限られず、システムの設計に合わせた倍数で乗算した値を加算しても、同様の効果を得ることができる。
【0094】また、本実施の形態4は、上記実施の形態1に返信抽出部1501を加えた場合について説明したが、上記実施の形態2,3に加えても同様の効果を得ることができる。
【0095】また、上記実施の形態1〜4は、自動応答装置が上記動作を行う場合について説明したが、上記のような動作の手順をコンピュータに実行させる自動応答プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なフロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROM、DVD−ROM等の記録媒体に記録し、上記自動応答プログラムをコンピュータに実行させることにより、自動応答装置を提供するようにしても、同様の効果を得ることができる。
【0096】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る自動応答装置では、問い合わせに対応する回答情報を蓄積した回答情報蓄積手段と、問い合わせの内容を解析する内容解析手段と、前記内容解析手段による解析結果に基づいて前記回答情報蓄積手段より回答情報を検索する回答情報検索手段と、前記回答情報検索手段により検索された回答情報について、回答情報の正しさの度合を示す回答精度を測定する回答精度測定手段と、前記回答精度測定手段により測定された回答精度に基づいて前記検索された回答情報が正しいか否かの正誤情報の入力を促すための指示を出力する正誤指示出力手段と、前記回答精度と前記指示に基づいて入力された前記正誤情報の少なくともいずれか一方に基づいて前記検索された回答情報から回答を作成する回答作成手段とを備えることにより、回答精度が確実に高い回答情報以外の回答情報について正誤の入力を促す指示を行うため、回答精度の低い回答情報が検索された場合も正しい回答を作成することができ、特に事例数にばらつきのある初期構築時において効率的に回答精度を向上させることができる。
【0097】また、前記正誤情報の内容が誤りである場合、前記問い合わせ内容に対応する新規回答情報の作成を促すための指示を出力する作成指示出力手段を備えるとともに、前記回答作成手段は、前記正誤情報の内容が正しい場合、前記検索された回答情報から回答を作成し、前記正誤情報の内容が誤りである場合、前記新規回答情報から回答を作成することにより、回答精度が確実に高い回答情報以外は正誤の入力を促す指示を行い、回答情報が誤りである場合には問い合わせに対応する新規の回答情報の作成を促す指示を行うため、回答精度の低い回答情報が検索された場合も正しい回答を作成することができ、特に事例数にばらつきのある初期構築時において効率的かつ確実に回答精度を向上させることができる。
【0098】また、前記回答作成手段は、前記回答精度が所定値を越える場合、前記検索された回答情報から回答を作成するとともに、前記正誤指示出力手段は、前記回答精度が所定値以下の場合、前記検索された回答情報が正しいか否かの正誤情報の入力を促すための指示を出力することにより、回答精度が確実に高い回答情報については自動回答を行うため、特に事例数にばらつきのある初期構築時においてより効率的に回答精度を向上させることができる。
【0099】また、前記作成指示出力手段は、前記正誤情報の内容が誤りである場合に加え、前記回答情報検索手段により回答情報が検索されない場合、前記問い合わせ内容に対応する新規回答情報の作成を促すための指示を出力することにより、回答情報が検索されない問い合わせに対しては新規の回答情報の作成を促す指示を行うため、特に事例数にばらつきのある初期構築時においてより効率的かつ確実に回答精度を向上させることができる。
【0100】また、問い合わせに関連する関連情報を蓄積する関連情報蓄積手段と、前記内容解析手段による解析結果に基づいて前記関連情報蓄積手段より関連情報を回答情報として検索する関連情報検索手段とを備えることにより、関連する情報も用いて回答するため、完全に新規の問い合わせに関しても自動で回答することができる。
【0101】また、問い合わせに複数の内容が含まれる場合、その内容毎に問い合わせ内容を分割する内容分割手段を備えるとともに、前記内容解析手段は、前記内容分割手段により分割された内容それぞれについて解析することにより、一つの問い合わせに複数の問い合わせ内容が含まれる場合も、個々の問い合わせ内容を認識できるため、的確な自動回答を行うことができる。
【0102】また、問い合わせを受信する受信手段と、前記回答を送信する送信手段とを備え、前記回答作成手段は、作成した回答が正しかったか否かの返信を問い合わせ元に送信させるための指示を前記回答に含め、前記返信を受信して前記返信の内容を抽出する返信情報抽出手段を備え、前記回答情報検索手段は、前記返信内容抽出手段により抽出された返信情報に基づいて前記回答情報蓄積手段の前記回答情報を更新することにより、どの回答が正解であったかをフィードバックすることができ、より高い自動回答精度を得ることができる。
【0103】また、前記回答情報蓄積手段は、前記新規回答情報を蓄積することにより、正しい回答情報をフィードバックすることができ、効率的に高い回答精度を得ることができる。
【0104】また、前記回答精度測定手段は、前記正誤情報に基づいて回答精度情報を作成し、作成した回答精度情報に基づいて前記検索された回答情報の回答精度を測定することにより、回答情報の正誤をフィードバックすることができるため、効率的に高い回答精度を得ることができる。
【出願人】 【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
【出願日】 平成12年10月20日(2000.10.20)
【代理人】 【識別番号】100102439
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 金雄 (外1名)
【公開番号】 特開2002−132661(P2002−132661A)
【公開日】 平成14年5月10日(2002.5.10)
【出願番号】 特願2000−321011(P2000−321011)