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【発明の名称】 時系列データベースシステム
【発明者】 【氏名】高野 茂喜

【氏名】吉田 聡

【氏名】植村 健

【要約】 【課題】読み出した時系列データ等の携帯端末への表示を最適化する。

【解決手段】携帯端末4からの読み出し要求に応じて、複数のサンプリング周期の時系列データの中から、携帯端末の表示に適したサンプリング周期を有する時系列データを選択して取得するとともに取得した時系列データを携帯端末に表示可能なファイル形式に変換してWebサーバ2に供給するデータ表示制御部1を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数のサンプリング周期の時系列データを階層的に関連付けられた状態で記録媒体に保存し、前記記録媒体に保存された時系列データを読み出し要求に応じて複数のサンプリング周期の時系列データの中から適宜選択して読み出し、読み出された時系列データをインターネットを介してブラウザ機能を有する携帯端末に表示可能な時系列データベースシステムにおいて、前記携帯端末とのインターネット接続を可能にするインターネット接続制御手段と、前記携帯端末からの読み出し要求に応じて、前記記憶媒体に保存された複数のサンプリング周期の時系列データの中から、前記携帯端末の表示に適したサンプリング周期を有する時系列データを選択して取得するとともに、取得した時系列データを前記携帯端末に表示可能なファイル形式に変換して、前記インターネット接続制御手段に供給するデータ表示制御手段と、を具備したことを特徴とする時系列データベースシステム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続運転を行う工業プラント、株価または医療用計測器等のトレンドデータなどに代表される時系列データの処理、より詳しくは、インターネットを介したデータ読み出し、データ変換、データ転送、及び表示を行う時系列データベースシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、工業プラントなどでは、プラントの動作状況等を示すデータを所定時間毎に取得し、この時系列の大量のデータをデータベースに蓄積して、時系列データのトレンド(傾向、動向)を表示、解析することが行われている。そして、このような時系列データのトレンド(以下、トレンドデータと称する)をオンラインで表示する機能を持ったトレンド表示システムが種々提案され、様々なところで利用されている。
【0003】従来の表示システムでは、長期間におよぶ大量のデータを保存した場合、必要なデータを取り出してトレンドデータを表示させる処理が非常に煩雑であるため、表示に時間がかかったり表示処理ができなくなるという問題や、複数のプラントの各種トレンドデータを表示して監視を行う監視システムの場合、システム構成が複雑になったり処理が煩雑であるという問題があった。
【0004】そのため本出願人は、時系列データを記録媒体に保存したり、表示処理のために時系列データを読み出してメモリ上に展開したり、時系列データをネットワークを介して転送したりする場合に、取り扱うデータ量をできるだけ小さくし、かつ、効率良く処理できるようして時系列データのアクセスに係る処理を高速化する技術を既に出願している(特開2000−48047号公報)。
【0005】具体的には、任意の対象に関する任意のサンプリング周期ΔT0の時系列データを保存すると共に、前記対象に関する前記サンプリング周期ΔT0よりも長いサンプリング周期ΔTi(iは1以上の整数)による時系列データを保存し、このサンプリング周期ΔTiの時系列データの保存動作を少なくとも1回以上繰り返し行い、複数のサンプリング周期の時系列データを階層的に関連付けられた状態で記録媒体に保存すること、及び任意の対象に関する任意のサンプリング周期ΔT0の時系列データを、所定時間を基準として位相0、サンプリング周期n×ΔT0(nは2のべき乗の数)のデータを基本データとして抽出すると共に、前記所定時間を基準として位相n/2m×ΔT0、サンプリング周期n/2m-1×ΔT0(mは1以上の整数)のデータを第mの階層データとして抽出し、これらの複数のサンプリング周期の時系列データを階層的に配列し、前記階層的に配列した時系列データを記録媒体に保存することを主な特徴とする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記技術によれば、取り扱うデータ量を小さくでき、かつ、効率の良いデータ処理や表示処理ができるので、時系列データのアクセスに係る処理が高速化される。しかし、それらの時系列データは、パーソナルコンピュータなどの有線のネットワークに接続された卓上端末上でしか確認できないため、プラント近辺に卓上端末がない場合、作業者は一旦卓上端末のある操作室などに戻って時系列データを確認しなければならないという問題があった。
【0007】一方、近年、ブラウザ機能を搭載した携帯電話やPHS(Personal Handyphone System)などの携帯用電話、及びモバイルと称される小型コンピュータなどの情報機器に携帯用電話を接続した構成のシステム(以下これらをまとめて携帯端末と総称する)の普及に伴い、携帯端末を利用して各種データを取得、表示させる表示システムが種々提案されている。しかし、データ数が多量にわたるトレンドデータなどを表示しようとする場合、携帯端末への送信前に行うデータ処理が複雑となり、しかも小さな画面で的確な表示を行うための処理を必要とする。
【0008】例えば、時間周期でサンプリングを行っている時系列データを、1年あるいは5年といった長期間のトレンドで表示させる場合、該当する期間の多数のデータの中から、表示部の表示形態(例えば、表示可能なドット数)に見合うだけのデータ数にデータを間引いて表示する必要がある。しかし、従来の表示システムでは、すべての時系列データを一度読み込んでから必要なデータを間引くため、処理に時間がかかり、場合によっては表示できないという問題があった。
【0009】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、携帯端末から時系列データへのアクセスに係わる処理の効率化を図り、読み出した時系列データ等の携帯端末への表示を最適化できる時系列データベースシステムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる時系列データベースシステムは、複数のサンプリング周期の時系列データを階層的に関連付けられた状態で記録媒体(データベース6)に保存し、前記記録媒体に保存された時系列データを読み出し要求に応じて複数のサンプリング周期の時系列データの中から適宜選択して読み出し、読み出された時系列データをインターネットを介してブラウザ機能を有する携帯端末(携帯端末4)に表示可能な時系列データベースシステムにおいて、前記携帯端末とのインターネット接続を可能にするインターネット接続制御手段(Webサーバ2)と、前記携帯端末からの読み出し要求に応じて、前記記憶媒体に保存された複数のサンプリング周期の時系列データの中から、前記携帯端末の表示に適したサンプリング周期を有する時系列データを選択して取得するとともに、取得した時系列データを前記携帯端末に表示可能なファイル形式に変換して、前記インターネット接続制御手段に供給するデータ表示制御手段(データ表示制御部1)と、を具備する。
【0011】上記構成の時系列データベースシステムでは、記録媒体に保存された複数のサンプリング周期の時系列データの中から、携帯端末の表示画面の表示形態に適合する所定の最適なサンプリング周期の時系列データを選択して読み出せるため、必要なデータの読み出し処理が効率良く実行される。この結果、読み出された時系列データが携帯端末上で表示不能等の理由で拒絶されることがなく、高速表示が可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。図1は時系列データベースシステムを示す概略構成図である。図1に示されるように、サーバーコンピュータ12には、データ表示制御部1、Webサーバ2、データサーバ5、データベース6、及びデータ保存制御部7が統合されている。サーバコンピュータとしては、汎用のパーソナルコンピュータやワークステーションを用いることができる。時系列データは、表示手段11でモニタすることができる。また、ネットワーク接続されたクライアントコンピュータ13の表示手段11からもモニタすることができる。
【0013】図1に示したシステムにおいて、時系列データの保存や処理、並びに保存した時系列データの読み出しや転送などの処理方法に関しては、本出願人により既に出願されている時系列データの保存方法、時系列データの処理方法並びに時系列データシステム、時系列データの処理方法及び時系列データ処理システムを用いるもの(特開2000−48047号公報参照)とし、以下、これらの処理方法等における主な構成について説明する。
【0014】先ず、データの保存について説明する。工業プラント8における各部の温度、流量などの各種動作状況等を示す値をセンサ9が検出し、測定値がデータ変換装置10でデジタルデータに変換される。データ変換装置10から任意のサンプリング周期ΔT0で時系列に送出された測定データは、データ保存制御手段として機能するデータ保存制御部7により、データベース6に階層的に保存される。
【0015】取得した大量の時系列データ(これはプラントから取得された生のデータでも良いし、何らかの加工が施されたデータでも良い)をデータベース6へ保存する際に、データ保存制御部7の制御によって、入力されてくるサンプリング周期ΔT0の時系列データをそのまま直列的に保存すると共に、ΔT0より長い周期ΔT1〜ΔTmの複数のサンプリング周期を持つ時系列データに換算し、それぞれを独立させてサンプリング周期に従って階層的に関連付けて保存する。各サンプリング周期の時系列データは、直近の上/下位の階層など、少なくとも一つの他の階層のデータとの関連付けがなされている。すなわち、1つの階層のデータは、少なくとも一つの他の階層のデータと対応関係にある。なお、上記換算で求める代表値としては該当する期間の時系列データの相加平均値や中間値などの値を算出して適用すれば良い。
【0016】複数のサンプリング周期の時系列データは、概念的には階層構造となっているが、記録媒体においては、例えば、それぞれがファイルとして記録されている。なお、一つのサンプリング周期の時系列データを複数のファイルに分割して記録しても良い。また、各階層のデータ間の関連付けとしては、これらの時系列データを管理するデータ保存制御部7において時間情報、タグ情報、ファイル情報等のリンク可能な情報を管理情報として持つようにしても良いし、各時系列データ自体にリンク可能な情報を持たせるようにしてもかまわない。また、保存する時系列データは、例えば、公知の差分圧縮法を用いてデータ圧縮した状態で記録するようにしても良い。
【0017】また、時系列データは工業プラントに関するデータに限らず、株価、商品価格の推移、医療用計測器に関するデータなど、いかなる時系列データであっても良い。前記データベース6としては、ハードディスクなどの磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、磁気テープなど種々の媒体を用いることができる。
【0018】次に、上述のように保存された階層的な時系列データベースからデータを読み出す際の処理を説明する。階層的に保存された時系列データに対して、データ読み出し要求が与えられた場合、データ読み出し制御手段として機能するデータサーバ5によって、どのサンプリング周期で読み出すことが最適かを判断し、同じくデータサーバ5にあるデータ選択制御部(図示せず)によってその最適なサンプリング周期の時系列データのファイルにアクセスして読み出す。読み出された時系列データはデータ転送手段としても機能するデータサーバ5からデータ表示制御部1に転送される。ここで、データサーバ5が、どのように最適サンプリング周期を判断するかについては、必要に応じて設定すれば良く、例えば、携帯端末4から送信されるデータ読み出し要求中に解像度の情報を含ませておくことにより、この情報に基づいてデータ表示制御部は判断を行う。
【0019】ここで、階層的に関連付けられたデータの例を挙げて具体的に説明する。このデータは階層0〜nまでの以下のような複数階層を持つとする。階層0は生データを持つ。階層1は階層0の生データを10個ずつ取り出してグループ分けし、各グループの平均値を持つ。したがって、階層0に比べてデータ数が10分の1となっている。したがって、階層2は階層0の10分の1のデータ数を持つことになる。以下、同様にして階層nは階層(n−1)のデータの10分の1の個数のデータを持つことになる。
【0020】一方、例えば、iモード(NTTドコモ社の商品名)で表示されるグラフのX軸解像度は93であることから、1つのグラフは93個以下の点を線でつないだものとなる。ある測定点のサンプリング周期1分であるとすると、階層0には生データを蓄積するため、10日分のデータとすれば、10日×24時間×60分で14400個のデータとなる。このとき階層1は階層0の10分の1のデータを1440個有し、階層2は144個のデータを有し、階層3は14個のデータを有することになる。したがって、データ表示制御部1はデータサーバ5に対して、「A〜(A+9)日の10日分のデータを93個ください。」と要求したものとすると、要求を受け取ったデータサーバ5は93に最も近いデータ数を持つ階層、すなわち階層2を選び、144個のデータをデータ表示制御部1に送信する。データ表示制御部1は受信した144個のデータから、サンプリング点に近い順に93個のデータを取り出してグラフを作成する。
【0021】以上のような、時系列データの保存、読み出し及び転送を行う時系列データベースシステムの基本的な構成に連携して機能する、携帯端末で時系列データを表示するためのシステム、及びデータ処理の流れについて具体的に説明する。
【0022】図1に示すようにサーバコンピュータ12は、データ読み出し制御手段として機能するデータサーバ5、データベース6、及びデータ保存制御部7などの基本的なデータベースシステムの構成に加え、データ表示制御手段として機能するデータ表示制御部1、インターネット接続制御手段として機能するWebサーバ2を備える。Webサーバ2は、ISDN(Integrated Service Digital Network)などの公衆回線およびインターネットを通じて携帯端末4を圏内に収容する基地局3と接続している。基地局3は例えば日本電信電話株式会社等のような通信事業者であり、携帯電話網を有するとともに、インターネット接続プロバイダとしての機能を有する。携帯端末4は、WWW(World Wide Web)ブラウザ機能を有する。
【0023】携帯端末からの表示要求を受けると、プラントや測定点の選択、時系列データの転送要求、時系列データのグラフ化、携帯端末で表示可能なファイルへの変換、などの処理が行われる。これらの処理は、データ表示制御部1で、データ表示制御手順に従って実行される。
【0024】図2はデータ表示制御部1で実行されるトレンド表示の手順を示している。先ず、携帯端末4からWebサーバ2を通じてトレンド表示要求を受信すると(ステップS1)、予め登録されているプラントの数に応じてプラント選択画面を生成して携帯端末4に転送する(ステップS2)。次に、携帯端末4からプラント指定を受信すると(ステップS3)、ステップS4でプラント内のグループを選択する選択画面を生成して転送する。さらに、携帯端末4からグループ指定を受信すると(ステップS5)、ステップS6でグループ内の測定点の位置(以下、チャンネルと称する)を選択する選択画面を生成して転送する。チャンネル選択画面には各チャンネルの測定値も表示される。次いで、ステップS7でトレンドグラフの期間を設定するか否かを判定し、期間を設定することなく、携帯端末4からチャンネル指定を受信すると(ステップS8)、ステップS9で該当するチャンネルのトレンドグラフのイメージファイルを生成して転送する。また、トレンドグラフの期間を設定したい場合は、ステップS7で分岐してステップS10で期間設定画面の表示要求を行うと、ステップS11で該当する期間におけるトレンドグラフのイメージファイルを生成して転送する。
【0025】次に、携帯端末4における各画面表示について表示手順のフローチャート及び実際の表示画面を示した図を参照して説明する。
【0026】図3は、プラント選択画面の表示手順を示したフローチャートである。ステップS12で、携帯端末4からWebサーバ2を通じてプラント選択画面の表示要求を受信すると、データサーバ5はデータ表示制御部1のデータ表示制御手順に登録されているプラントのインターネットアドレスを読み込み(ステップS13)、それを元にプラント選択画面のファイルをHTMLを用いて作成し(ステップS14)、作成したファイルをWebサーバ2を通じて携帯端末4に転送する(ステップS15)。このとき携帯端末4の表示画面には、図8(a)のようなメニュー画面が表示される。なお、データ表示制御手順が参照する各プラントのインターネットアドレスは、予めサーバコンピュータ12内の記録媒体(図示せず)にファイルとして保存してある。
【0027】図4は、グループ選択画面の表示手順を示したフローチャートである。ステップS16で、携帯端末4からWebサーバ2を通じて選択したプラント名を受信すると、指定したプラントのデータサーバ5とインターネット接続を行う(ステップS17)。なお、図1のシステム構成図では、簡略のためにデータサーバ5が1つの構成を示しているが、複数のデータサーバを接続することが可能である。この場合、プラント選択とは、複数のデータサーバの中から、データサーバのインターネットアドレスを指定して、所定のデータサーバを選択することを意味する(以下の説明においても同様とする)。その後、データサーバ5に対して、プラント内のグループ名のリストを要求し(ステップS18)、データサーバ5はプラント内に登録されているグループ名のリストを読み出してデータ表示制御部1へ送信し、データ表示制御部1はこれを受信する(ステップS19)。それを元にグループ選択画面のファイルをHTML(Hyper Text MarkUp Language)等の記述言語を用いて作成し(ステップS20)、作成したファイルをWebサーバ2を通じて携帯端末4に転送する(ステップ21)。このとき携帯端末4の表示画面には、図8(b)のようなメニュー画面が表示される。
【0028】図5は、チャンネル選択画面の表示手順を示したフローチャートである。ステップS22で携帯端末4からWebサーバ2を通じて選択したグループ名を受信すると、すでに指定しているプラントのデータサーバ5とインターネット接続を行う(ステップS23)。その後、データサーバ5に対して、グループ内のチャンネルのリストを要求し(ステップS24)、データサーバ5は登録されているチャンネルのリストを読み出してデータ表示制御部1へ送信し、データ表示制御部1はこれを受信する(ステップS25)。さらに、データサーバ5に対して各チャンネルの現在の測定値を要求し(ステップS26)、データ表示制御部1は現在の測定値を受信する(ステップS27)。それを元に、チャンネルの選択および現在の測定値を示す画面のファイルをHTMLを用いて作成する(ステップS28)。作成したファイルはWebサーバ2を通じて携帯端末4に転送される(ステップ29)。このとき携帯端末4の表示画面には、図8(c)のようなメニュー画面が表示される。
【0029】図6は、チャンネル選択画面からトレンドグラフ表示画面への表示手順を示したフローチャートである。ステップS30で携帯端末4からWebサーバ2を通じて選択したチャンネル名を受信すると、すでに指定しているプラントのデータサーバ5とインターネット接続を行う(ステップS31)。その後、データサーバ5に対して、指定したチャンネルの該当期間の時系列データを要求する(ステップS32)。データ読み出し制御手段として機能するデータサーバ5は設定された期間に応じて、携帯端末の表示画面の表示形態に最適なサンプリング周期の時系列データを選択してデータ表示制御部1に転送する(ステップS33)。次に、データ表示制御部1に転送された時系列データを元にグラフが作成される(ステップS34)。この時、データ量が多く画面に表示しきれない場合には、そのデータを削除する。作成されたグラフは、このデータ表示制御部1で、イメージファイルに変換されサーバコンピュータ12内の記録媒体(図示せず)に出力される(ステップS35)。次に、データ表示制御部1で、前記イメージファイルにリンクしたHTMLファイルが作成され(ステップS36)、Webサーバ2を通じて携帯端末4に転送される(ステップS37)。このとき携帯端末4の表示画面には、図8(d)のようなメニュー画面が表示される。
【0030】ここで、ステップS33で、データ読み出し制御手段として機能するデータサーバ5によって行われる最適なサンプリング周期の時系列データの選択について具体的な例を用いて説明する。例えば、表示する期間を20日と設定した場合の該当期間のデータ数は、サンプリング周期が1日では20、12時間では40、6時間では80、1時間では480という具合に同じ期間内でデータ数が異なる。本実施形態で使用している時系列データの保存方法または処理方法では、上記のような複数の異なるサンプリング周期を持つ時系列データが階層的に関連付けられた状態で記録媒体に保存されている。携帯端末にトレンドデータを取り込む場合、上記の例では携帯端末の表示画面の横軸方向の表示可能なドット数と、該当期間のサンプリングデータ数が最も近いサンプリング周期の時系列データが選択され読み込まれる。このように、携帯端末からの時系列データの表示要求に応答するデータサーバ5による読み出し要求に応じて、任意の時間スケール等の表示形態に適合する所定の最適なサンプリング周期のデータを選択して読み出すことにより、秒単位から年単位まで任意の時間スケールのトレンドデータが瞬時に表示可能となる。また、このような処理方法では、設定期間が長期であっても、すべての時系列データを読み込んだ後にデータを間引いたりする必要がなく、携帯端末4の画面表示に必要十分な数の時系列データのみを、適切なサンプリング周期の時系列データから読み出せばよいので、取り扱うデータ量が小さくなり、効率良く処理でき、時系列データのアクセスに係る処理が高速化できる。
【0031】なお、期間の設定は開始と終了の時刻を年月日時分秒で入力するが、設定を行わない場合は予め指定した処理方法によりデータの要求を行うようにしている(デフォルト設定)。本実施形態では、チャンネル選択画面からそのままトレンドグラフを表示させる場合は、期間設定を行わない表示と判断するように設定にしている。デフォルト設定では、終了時刻を現在時刻とし、開始時刻は指定せず、階層の最下位の時系列データを選択するようにしている。つまり、階層の中で最もサンプリング周期の短い時系列データが、携帯端末4の表示の形態に最適となるような個数だけ送信される。デフォルト設定は必要に応じて変更が可能である。
【0032】図7は、期間設定画面からトレンドグラフ表示画面への表示手順を示したフローチャートである。ステップS38で携帯端末4からWebサーバ2を通じて期間設定画面の表示要求を受信すると、データ表示制御部1は、期間設定画面のHTMLファイルを携帯端末4へ送信する(ステップS39)。ユーザーは携帯端末4の表示画面に表示された開始欄と終了欄とに年月日時分秒を入力して送信する(ステップS40)。データ表示制御部1は、指定されたチャンネルの、該当する設定期間の時系列データを要求する(ステップS41)。このステップS41からステップS46までの処理の流れは、前記チャンネル選択画面からトレンドグラフ表示画面への表示手順の、ステップS32からステップS37までと同様であるので説明は省略する。
【0033】以上のデータ表示制御部1における一連の処理手順は、データ表示制御手順、具体的にはプログラムとしてサーバコンピュータ12内の記録媒体(図示せず)に保存されている。
【0034】なお、本実施形態では記述言語としてHTMLを用いたが、他の記述言語で記述したり、記述の中に他のプログラムを組み込んでブラウザアプリケーションで実行してもかまわない。また、イメージファイルは携帯端末が対応可能なファイル形式とする。
【0035】図8に示したように、携帯端末4にはアイコン形式で選択肢が表示され、プラント、グループ、チャンネル、という順序で該当する番号のキーを入力するだけで所定のトレンドグラフが表示されるようになっている。そのため、操作が簡単でトレンドデータを確認させたい部位の指定が容易に行える。
【0036】以上のように、複数のサンプリング周期の時系列データを関連付けた状態で独立して保存しておくことにより、携帯端末からのデータ表示要求に対して容易に最適なデータを選択し読み出せる。そのため不必要なデータの読み込み処理を防止でき、また細かいサンプリング周期のデータを間引いたりする必要もないため、処理を効率良く高速に実行することが可能である。従って、多様なデータ表示要求に対して、高速に対応でき、例えば、異なる時間スケールのトレンド表示を瞬時に切り換えることも可能である。また、上記のようなシステム構成の場合、携帯端末には専用の表示プログラムや表示手段を設ける必要がなく、汎用の携帯端末を用いて容易にトレンド表示システムを構成できるので、実用上不具合なくトレンド表示が可能となる。さらに、データ表示制御手順において、簡単なキー入力だけで特定の測定点を的確に指定できるので、ユーザの作業性及び操作性の向上を図ることが可能である。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、異なるサンプリング周期の時系列データの中から、携帯端末の表示に適したサンプリング周期の時系列データを選択することにより、一度の操作で携帯端末の表示に適したデータを取得できるため、携帯端末から時系列データへのアクセスに係わる処理を効率化し、読み出した時系列データ等の携帯端末への表示を最適化できる。
【出願人】 【識別番号】000000044
【氏名又は名称】旭硝子株式会社
【出願日】 平成12年10月24日(2000.10.24)
【代理人】 【識別番号】100105647
【弁理士】
【氏名又は名称】小栗 昌平 (外4名)
【公開番号】 特開2002−132644(P2002−132644A)
【公開日】 平成14年5月10日(2002.5.10)
【出願番号】 特願2000−324174(P2000−324174)