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【発明の名称】 パラメータ構成方法
【発明者】 【氏名】式田 尚久

【要約】 【課題】ネットワーク機器を導入後、ユーザが改めて設定を行わなくとも通信サービスを提供することができるパラメータ構成方法を提供すること。

【解決手段】Nは自分と同じタイプのサービスを有するネットワーク機器を自身が存在するローカルネットワーク上にブロードキャストし検索する(ステップ11)。このとき同じサービスとは、自身が必要とするパラメータを所持、使用し、その値をリモートから取得可能である必要がある。ここで検索されたノードN0に対し(ステップ12;Y)、SNMPにより必要とするパラメータを問い合わせ、値を得る(ステップ14)。これらは得られたパラメータ値を(ステップ16)、そのまま、自身のNVRAMに記憶させる(ステップ17)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ネットワークインターフェイスユニットを各々備えた複数の端末をローカルネットワークにて接続したネットワークにおいて、所定の端末のネットワークインターフェイスユニットにおいて、動作上必要とされる構成パラメータを、当該ローカルエリアネットワーク上で稼動する他の端末のネットワークインターフェイスユニットが所持するパラメータ値を取得し、この取得したパラメータをパラメータテンプレートとして使用することを特徴とするパラメータ構成方法。
【請求項2】 パラメータを取得可能な他の端末のネットワークインターフェイスユニットが複数存在した場合、その各ネットワークインターフェイスユニットから使用ログ情報を取得し、最も使用実績のあるネットワークインターフェイスユニットを、パラメータ取得元として選択し、パラメータテンプレートとして取得することを特徴とする請求項1記載のパラメータ構成方法。
【請求項3】 ネットワーク上の他の端末のネットワークインターフェイスユニットからパラメータを取得した場合に、その取得元情報を記録しておくことを特徴とする請求項1または請求項2記載のパラメータ構成方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ネットワークにおけるネットワークインターフェイスユニットのパラメータ構成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、スキャナ、FAX等のOA機器をローカルエリアネットワーク(LAN)で使用するためには各OA機器に、サーバ機能を持つネットワークインターフェイスユニット(NIU)を装着する必要がある。このNIUにはOA機器に内蔵されるカードタイプのもの、セントロニクス、SCSI等の汎用インターフェイスを介して接続されるBOXタイプのものなどがある。また、このNIUの多くは、LANへのパケット送受信のみならず、自身に専用のプロセッサを備えることにより、TCP/IP、IPX/SPX、NetBEUIなどのトランスポートプロトコル処理やさらに上位のLPR、FTP、HTTP、SNMPなどのアプリケーションプロトコル処理を行うものが現在広く用いられている。
【0003】上記ユニットに対し、LANを介してリモートから操作を行うためには、通信時にその端末を特定するためアドレスと呼ばれるパラメータを設定する必要がある。この手段としては以下の方法がある。
(1)ユニットに接続された操作パネル等のコンソールからセットする。
(2)ユニットにネットワーク接続された端末装置からパラメータ設定用アプリケーションを起動し、設定を行う。
(3)ネットワーク上に存在する設定パラメータをさせるサーバから取得し、設定する(DHCPなど)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記方法には次のような難点がある。
(1)については、OA機器のコンソールはその画面サイズ、ボタン数などの制限を受け、使いやすいものとは言い難い。また、その装置の設置場所にて行わねばならず、集中管理等もやりにくい。
(2)については(1)の欠点を補ってはいるが、(1)(2)ともに、は機器設置時に管理者の手を介在させなければならないことに変わりは無い。管理者の手が介在することなく、機器導入後、ネットワークケーブルをつなげば、すぐにネットワークからのリモート使用を可能にする(プリンタで言えば、プラグアンドプリント)ためには機器が自動的に自身のアドレス等のパラメータがセットされている必要がある。
(3)についてはそれを可能にできるが、このようなサーバは管理されたネットワークにおいては存在する場合があるが、小規模なネットワークでは存在しないケースが多い。
【0005】そこで、本発明の目的は、ネットワーク機器を導入後、ユーザが改めて設定を行わなくとも通信サービスを提供することができるパラメータ構成方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明では、ネットワークインターフェイスユニットを各々備えた複数の端末をローカルネットワークにて接続したネットワークにおいて、所定の端末のネットワークインターフェイスユニットにおいて、動作上必要とされる構成パラメータを、当該ローカルエリアネットワーク上で稼動する他の端末のネットワークインターフェイスユニットが所持するパラメータ値を取得し、この取得したパラメータをパラメータテンプレートとして使用することにより、前記目的を達成する。請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、パラメータを取得可能な他の端末のネットワークインターフェイスユニットが複数存在した場合、その各ネットワークインターフェイスユニットから使用ログ情報を取得し、最も使用実績のあるネットワークインターフェイスユニットを、パラメータ取得元として選択し、パラメータテンプレートとして取得することを特徴とする。請求項3記載の発明では、ネットワーク上の他の端末のネットワークインターフェイスユニットからパラメータを取得した場合に、その取得元情報を記録しておくことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態を図1ないし図9を参照して、詳細に説明する。図1は、複数の端末からなるローカルエリアネットワークの例を示した図である。この図に示すように、複数の端末がLANを介してネットワーク接続されている。各端末にはネットワークインターフェイスユニットが設けられている。図2は、ネットワークインターフェイスのブロック構成図である。ここには、CPU(中央処理装置)10、ROM(リード・オンリ・メモリ)12、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)14、NAVRAM(不揮発性RAM)16、ネットワークI/O)18が設けられている。図3は、ネットワーク端末の機能ブロック図である。ネットワーク端末は、アプリケーション層、トランスポート層、物理層より構成されている。
【0008】図4は、ローカルエリアネットのブロードキャストを説明する図である。ここで、Nは端末装置をイーサーネットに接続するためのユニットである。Nがイーサーネットに接続されかつ正常に他の端末装置と通信を行い、端末装置が具備するサービスを他の端末装置に提供するためには、最低限必要な動作構成パラメータセットが必要となる。特に、トランスポート層のプロトコルに対するパラメータ設定が必要な場合には基本的な通信も不能な状態となってしまう。トランスポート層のプロトコルの代表的なものにTCP/IP、IPX/SPX、NetBEUIなどがある。TCP/IPは主にインターネットや、UNIX(登録商標)系OSにて用いられるプロトコルであるが、通信するためにはIPアドレス、サブネットマスク、ゲートウェイアドレスなどのパラメータ設定が必要とされる。このうちIPアドレスは他と重複しないユニークな値である必要があると同時にその環境に与えられた範囲の値で使用しなければならないものである。
【0009】IPX/SPXはノベル社のNetWareシステムとの通信に用いられるプロトコルであるが、特にユーザ設定がパラメータ設定をしなくとも通信可能である。NetBEUIは、Windows系OSでファイル、プリンタ共有に用いられるプロトコルであるが、NetBIOS名という15文字以内のユニークな名前を必要とする。また、トランスポート層で必要なパラメータ以外にも、アプリケーション層でのサービスにおいて必要とされるパラメータも多々ある。例えば、メール送信の際のSMTPサーバアドレス、NetWare環境でのNDSツリー名、プリントサーバ名、Windows環境でのドメイン名など多々必要とされる。これらのパラメータセットはN内もしくはNと関連付けられた不揮発性記憶装置(NVRAMなど)内に記憶し、読み出し、書き込みが可能になっている。
【0010】ネットワークに接続された端末装置から他の端末装置のパラメータを取得する手段として一般的に用いられるのはSNMPプロトコルである。SNMPでは各端末を構成するパラメータをMIBオブジェクトとして管理し、各MIBオブジェクトはオブジェクトID(OID)により一意に定義されており、そのOIDを用いて、値の取得、値の設定が行われる。OIDは標準的に、定義されているものおよび各装置のベンダーで独自に定義されているものがある。いずれも、オブジェクト値を取得する際には、その取得対象のOID等を知っている必要がある。
【0011】先に説明したようにNのパラメータが工場出荷状態の場合、そのままの状態では使用することができない。特に、TCP/IP環境では基本的な通信も不能である。NがDHCPに対応し、DHCPサーバからパラメータが提供されるようにしっかり管理された環境であれば、即使用可能であるが、本実施の形態では、DHCPによるパラメータ取得環境がない場合にも、適切なパラメータで動作可能にすることを可能にする方式を提案する。以下、図5のフローチャートを参照して処理手順を説明する。
【0012】まず、Nは自分と同じタイプのサービスを有するネットワーク機器を自身が存在するローカルネットワーク上にブロードキャストし検索する(ステップ11)。このとき同じサービスとは、自身が必要とするパラメータを所持、使用し、その値をリモートから取得可能である必要がある。当然ながら、Nと同等品であればこの条件を満足することは可能である。
【0013】また、通常ブロードキャストの方式には以下の3種類に分類される。
(1)ローカルネットワーク上のすべてのノードへのブロードキャスト(2)リモートネットワーク上のすべてのノードへのブロードキャスト(3)インターネット全体へのブロードキャスト通常のネットワーク環境であれば、自分と同じネットワーク内すなわちローカルネットワーク内の方が流用できるパラメータが多いことは明らかである。本実施の形態では、(1)のブロードキャスト方式を用いて、ローカルネットワーク上のサービスを検索する。その結果、N0がすでにローカルネットワーク上で稼動していることが検出できたとする。ここで検索されたノードN0に対し(ステップ12;Y)、SNMPにより必要とするパラメータを問い合わせ、値を得る(ステップ14)。このときトランスポート層のプロトコルとしては、IPは使用できないので、IPXプロトコル等の使用可能なプロトコルを用いるべきである。また、ここでNが要求されるパラメータ値には他のノードとも共通で使えるものと、他のどのノードとも異なる値である必要があるものに分類することができる。
【0014】共通で使用できるものは、TCP/IPのゲートウェイアドレス、TCP/IPのサブネットマスク、TCP/IPのDNSサーバアドレス、NetWareのディレクトリツリー名、NetBEUIのドメイン名である。これらは得られたパラメータ値を(ステップ16)、そのまま、自身のNVRAMに記憶させる(ステップ17)。他のノードと異なる必要があり、自由に名前をつけられるものは、NetWareのプリントサーバ名、NetBEUIのNetBIOS名がある。イーサネット(登録商標)接続可能なユニットには必ずMACアドレスというそのノードに固有の値を持っている。この値を利用してユニークな値を作り、自身のNVRAMに記憶させる(ステップ15)。
【0015】他のノードと異なる必要があり、環境に応じて設定する必要があるものとしては、TCP/IPのIPアドレスがある。このIPアドレス決定処理(ステップ18)を図6のフローチャートを参照して説明する。このIPアドレスはそのノードが存在する環境に応じて、セットされている必要があり、勝手に適当な値を割り振ることができない。これはN0から得たTCP/IPアドレス(ステップ101)、およびサブネットマスク(ステップ102)から使用可能なアドレスの範囲を得ることができる。その範囲で未使用なアドレスを調べ、未使用であったならばそのアドレスを使用する(ステップ103、ステップ104)。
【0016】具体例を以下に挙げる。
N0におけるTCP/IPアドレス:198.176.54.32N0におけるサブネットマスク: 255.255.255.0のように取得できた場合、198.176.54.1〜198.176.54.254がこのネットワークにて使用可能なアドレス範囲である。TCP/IP環境で通信可能なノードはそのアドレス解決を目的とするプロトコルをサポートしている。これはAddressResolutionProtocol(以下ARP)と呼ばれるもので、IPアドレスをパラメータとして、問い合わせパケットを送出すると、そのIPアドレスで稼動しているノードが応答パケットを返すというものである。
【0017】上記のアドレス範囲(AD1〜AD254)の各アドレスに対し、順番にARPパケットを送出し(ステップ105)、正常に応答があれば(ステップ106;あり)、このアドレスはすでに使用されているものと判断できる。このステップ104から106の処理をくり返す(ステップ107)。逆にADxに対するARP応答パケットを受信できなかった場合には(ステップ106;なし)、そのアドレスADxはその時点で使用されていないものと判断し、そのアドレスADxをN0が使用するようNVRAMに記憶させる(ステップ19)。要求したすべてのパラメータを取得できたならば(ステップ20;なし)、必要に応じてNをリブートするなどして、NVRAMに記憶したパラメータセットを動作に反映させる(ステップ21)。
【0018】次に、図7のフローチャートを参照して第2の実施の形態を説明する。第1の実施の形態において、パラメータを参照するためのノードを検索する際には上記説明のようにブロードキャストを使用して通信する。したがって、これに対し、複数の既存端末が稼動している場合、それら各々より応答がある(ステップ30;Y)。上記ブロードキャストによるサービス検索時に、各端末がインストールされてからの使用ログ情報を同時に取得する(ステップ32)。この処理を全てのノードに行う(ステップ33)。使用ログ情報の中には各既存端末においてサービスの使用回数(プリントサーバサービス端末の場合は印刷回数)が含まれている(図8参照)。新規端末Nでは、応答のあった中より、使用回数値の最も大きい端末を選択し(ステップ35)、その端末N2をパラメータコピー対象端末N0とする(ステップ36)。新規端末Nは既存端末N0より第1の実施の形態のように、パラメータセットを取得し自信のパラメータとしてセットする。
【0019】次に、図9のフローチャートを参照して、第3の実施の形態を説明する。第2の実施の形態で複数の既存端末の中から選択して(ステップ40)、パラメータコピーの対象を決定した場合(ステップ41)、どの既存端末からコピーしたかという情報(例えばN0のネットワークアドレス)を取得し(ステップ42)、これをNのパラメータに反映させ(ステップ43)、成功した場合(ステップ44;はい)、不揮発性メモリ上に記録している(ステップ45)。このように処理することで、パラメータをコピーしたい相手の端末候補が複数存在した場合に、その中からどの端末のパラメータを参照したかを、記録保持しておくことができ、新規に導入された端末がパラメータをセットされた過程を知ることができる。
【0020】
【発明の効果】請求項1記載の発明では、所定のネットワークユニットが動作に必要な最低限のパラメータを、接続されたネットワーク上で既に稼動中である他のユニットから値を取得しセットする、もしくは取得した値をもとに使用可能な値を検出しセットすることにより、工場出荷値状態でネットワークに接続して稼動させるだけで、ユーザが特に意識することなく、サービスをネットワーク上に提供することが可能になる。
【0021】請求項2記載の発明では、パラメータをコピーしたい相手の候補が複数存在した場合に、その中からもっとも使用実績が高いものを選択することにより、より動作実績が高く信頼できるパラメータを引き継ぐことができる。
【0022】請求項3記載の発明では、新規に導入された端末が、ネットワーク上で動作するための、パラメータをコピーしたい相手の端末候補が複数存在した場合に、その中からどの端末のパラメータを参照したかを、記録保持しておくことにより、新規に導入された端末がパラメータをセットされた過程を知ることができる。
【出願人】 【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
【出願日】 平成12年10月20日(2000.10.20)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−132601(P2002−132601A)
【公開日】 平成14年5月10日(2002.5.10)
【出願番号】 特願2000−321623(P2000−321623)