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【発明の名称】 メモリ制御装置およびメモリ制御方法
【発明者】 【氏名】井手 宏泰

【要約】 【課題】実質的にアクセスが要求されている以外の揮発性メモリに対する無駄なリフレッシュを停止可能とし、揮発メモリの内容を消失することなく省電力化を図ることである。

【解決手段】DRAM113〜115中で、実質的にアクセスが要求されている以外のDRAMの内容をフラッシュROM112に待避させ、該待避後、DRAMコントローラ117が実質的にアクセスが要求されていないDRAMに対するリフレッシュを停止する構成を特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数の揮発性メモリに対するリフレッシュを制御するメモリ制御装置であって、前記揮発性メモリの内容を記憶する不揮発性メモリと、各揮発性メモリに対するアクセス要求を監視してリフレッシュ停止またはリフレッシュ再開の要否を判定する判定手段と、前記判定手段によりリフレッシュを停止すべきと判定した揮発性メモリの内容を前記不揮発性メモリに複写する複写手段と、前記リフレッシュを停止すべき揮発性メモリに対するリフレッシュを停止する停止手段と、を有することを特徴とするメモリ制御装置。
【請求項2】 前記判定手段によりリフレッシュを再開すべきと判定した揮発性メモリに対するリフレッシュを再開する再開手段と、前記再開手段によるリフレッシュ再開後、前記不揮発性メモリに複写された内容をリフレッシュが再開された揮発性メモリに書き戻す書戻し手段と、を有することを特徴とする請求項1記載のメモリ制御装置。
【請求項3】 前記判定手段は、各揮発性メモリに対するアクセス要求を監視して一定時間アクセス要求がない揮発性メモリに対するリフレッシュ停止を決定することを特徴とする請求項1記載のメモリ制御装置。
【請求項4】 前記判定手段は、前記揮発性メモリに対するアクセス要求を監視してアクセス要求がなされた揮発性メモリに対するリフレッシュ再開を決定することを特徴とする請求項1記載のメモリ制御装置。
【請求項5】 複数の揮発性メモリに対するリフレッシュを制御するメモリ制御方法であって、各揮発性メモリに対するアクセス要求を監視してリフレッシュ停止またはリフレッシュ再開の要否を判定する判定工程と、前記判定工程によりリフレッシュを停止すべきと判定した揮発性メモリの内容を不揮発性メモリに複写する複写工程と、前記リフレッシュを停止すべき揮発性メモリに対するリフレッシュを停止する停止工程と、を有することを特徴とするメモリ制御方法。
【請求項6】 前記判定工程によりリフレッシュを再開すべきと判定した揮発性メモリに対するリフレッシュを再開する再開工程と、前記再開工程によるリフレッシュ再開後、前記不揮発性メモリに複写された内容をリフレッシュが再開された揮発性メモリに書き戻す書戻し工程と、を有することを特徴とする請求項5記載のメモリ制御方法。
【請求項7】 前記判定工程は、各揮発性メモリに対するアクセス要求を監視して一定時間アクセス要求がない揮発性メモリに対するリフレッシュ停止を決定することを特徴とする請求項5記載のメモリ制御方法。
【請求項8】 前記判定工程は、前記不揮発性メモリに対するアクセス要求を監視してアクセス要求がなされた揮発性メモリに対するリフレッシュ再開を決定することを特徴とする請求項5記載のメモリ制御方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の揮発性メモリに対するリフレッシュを制御するメモリ制御装置およびメモリ制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、パソコンやプリンタ等の情報処理装置は、そのほとんどが演算処理ユニットであるMPUと、不揮発性メモリであるROM、揮発性メモリであるRAMとしてDRAMという基本構成を備えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の情報処理装置は上記のように構成されているので、揮発性メモリであるDRAMは一定時間毎にその内容をリフレッシュ処理する必要があり、このリフレッシュ処理は実装された全ての揮発性メモリの内容をリフレッシュしていたため、無駄な電力が消費されてしまうという問題点があった。
【0004】本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は一定時間アクセスが発生しないメモリの内容を不揮発性メモリに退避し、退避したデータにアクセスする必要が生じた場合には、不揮発性メモリに退避したデータを揮発性メモリに書き戻すと同時に、書き戻した先の揮発性メモリのメモリリフレッシュを再開することにより、実質的にアクセスが要求されている以外の揮発性メモリに対する無駄なリフレッシュが停止可能となり、揮発性メモリの内容を消失することなく省電力化を図ることができるメモリ制御装置およびメモリ制御方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る第1の発明は、複数の揮発性メモリ(図1に示すDRAM113〜115)に対するリフレッシュを制御するメモリ制御装置であって、前記揮発性メモリの内容を記憶する不揮発性メモリ(図1に示すフラッシュROM112)と、各揮発性メモリに対するアクセス要求を監視してリフレッシュ停止またはリフレッシュ再開の要否を判定する判定手段(図1に示すDRAMアクセス監視回路111)と、前記判定手段によりリフレッシュを停止すべきと判定した揮発性メモリの内容を前記不揮発性メモリに複写する複写手段(図1に示すMPU110)と、前記リフレッシュを停止すべき揮発性メモリに対するリフレッシュを停止する停止手段(図1に示すDRAMコントローラ117)とを有するものである。
【0006】本発明に係る第2の発明は、前記判定手段によりリフレッシュを再開すべきと判定した揮発性メモリに対するリフレッシュを再開する再開手段(図1に示すDRAMコントローラ117)と、前記再開手段によるリフレッシュ再開後、前記不揮発性メモリに複写された内容をリフレッシュが再開された揮発性メモリに書き戻す書戻し手段(図1に示すMPU110)とを有するものである。
【0007】本発明に係る第3の発明は、前記判定手段は、各揮発性メモリに対するアクセス要求を監視して一定時間アクセス要求がない揮発性メモリに対するリフレッシュ停止を決定するものである。
【0008】本発明に係る第4の発明は、前記判定手段は、前記揮発性メモリに対するアクセス要求を監視してアクセス要求がなされた揮発性メモリに対するリフレッシュ再開を決定するものである。
【0009】本発明に係る第5の発明は、複数の揮発性メモリ(図1に示すDRAM113〜115)に対するリフレッシュを制御するメモリ制御方法であって、各揮発性メモリに対するアクセス要求を監視してリフレッシュ停止またはリフレッシュ再開の要否を判定する判定工程(図2のステップ(4),(7))と、前記判定工程によりリフレッシュを停止すべきと判定した揮発性メモリの内容を不揮発性メモリに複写する複写工程(図2のステップ(5))と、前記リフレッシュを停止すべき揮発性メモリに対するリフレッシュを停止する停止工程(図2のステップ(6))とを有するものである。
【0010】本発明に係る第6の発明は、前記判定工程によりリフレッシュを再開すべきと判定した揮発性メモリに対するリフレッシュを再開する再開工程(図2のステップ(7))と、前記再開工程によるリフレッシュ再開後、前記不揮発性メモリに複写された内容をリフレッシュが再開された揮発性メモリに書き戻す書戻し工程(図2のステップ(7))とを有するものである。
【0011】本発明に係る第7の発明は、前記判定工程は、各揮発性メモリに対するアクセス要求を監視して一定時間アクセス要求がない揮発性メモリに対するリフレッシュ停止を決定するものである。
【0012】本発明に係る第8の発明は、前記判定工程は、前記不揮発性メモリに対するアクセス要求を監視してアクセス要求がなされた揮発性メモリに対するリフレッシュ再開を決定するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施形態を示すメモリ制御装置を適用可能なデータ処理装置の構成を説明するブロック図である。
【0014】図1において、100はデータバス、101はアドレスバス、110はシステムの処理の中心を担うMPUである。111はDRAMアクセス監視回路で、DRAM113,114,115へのアクセスを監視する。112はFlashROMで、書き換え可能な不揮発性メモリであり、所定のプログラム,データ等が記憶されている。
【0015】113、114、115はそれぞれ独立したバンクであるDRAMである。116はタイマカウンタで、3つのカウンタ116−1,116−2,116−3を備え、図示しないシステムクロック信号をそれぞれ独立してカウントすることが出来る。
【0016】117はDRAMコントローラであり、CS,WE,RAS,CAS信号等を制御してDRAM113,114,115に対してリード/ライト/リフレッシュを要求する。130,131,132は前記DRAM113,114,115に対するこれらの制御信号を示している。
【0017】118はフリーランのリフレッシュタイマであり、システムクロックをカウントしている。リフレッシュタイマ118は設定されたカウント値毎にリフレッシュリクエスト(Refresh request)信号133をDRAMコントローラ117に送出する。
【0018】120,121,122は割り込み信号(INT信号)で、それぞれDRAM113,114,115にアクセスが発生したときに、DRAMアクセス監視回路111からタイマカウンタ116に対して出力される。
【0019】123はDRAM1選択信号(RAMCS1信号)で、DRAM113とDRAMアクセス監視回路111に入力される。124はDRAM2選択信号(RAMCS2信号)で、DRAM114とDRAMアクセス監視回路111に入力される。125はDRAM3選択信号(RAMCS3信号)で、DRAM115とDRAMアクセス監視回路111に入力される。
【0020】126は割り込み信号(INT4信号)で、タイマカウンタ116からMPU110に対して出力される。127は割り込み信号(INT5信号)で、タイマカウンタ116からMPU110に対して出力される。128は割り込み信号(INT6信号)で、タイマカウンタ116からMPU110に対して出力される。
【0021】この様な構成を持った情報処理装置において、DRAM113にアクセスが発生すると、そのバンクに対応したRAMCS1信号が「True」になる。DRAMアクセス監視回路111はこのRAMCS1の変化を監視しており、RAMCS1信号が「True」になると、それに対応した割込み信号(INT1信号)120を「True」にし、タイマカウンタ(T1タイマカウンタ)116−1にDRAM113へのアクセスが発生したことを知らせる。
【0022】なお、タイマカウンタ116の中の3つのT1カウンタ116−1,T2カウンタ116−2,T3カウンタ116−3はそれぞれINT1信号120,INT2信号121,INT3信号122に対応しており、INT1信号120が「True」になると、T1カウンタ116−1はカウント値をクリアし、カウントをスタートする。
【0023】T1カウンタ116−1は、MPU110によってカウント値をロードすることができ、カウント値が予めロードしておいた値に達するとMPU110に対する割り込み信号(INT4信号)126を「True」にする。
【0024】T1カウンタ116−1がシステムクロックをカウントしている途中で、再度INT4信号126が「True」になった場合は、T1カウンタ116−1はカウント値をクリアし、再度カウントを始める。
【0025】このため、DRAM113へのアクセスが一定時間以上無いと、T1カウンタ116−1のカウント値が予めロードしておいた値に達し、MPU110に対するINT4信号126が「True」になる。
【0026】するとMPU110はDRAM113の内容をFlash ROM112にコピーし、その後、DRAMコントローラ117に対してDRAM113へのリフレッシュサイクルの発生を停止するように指示する。そして、MPU110からの指示を受けて、DRAMコントローラ117はDRAM113へのリフレッシュを停止する。
【0027】この様にして、一定時間、例えばDRAM113へのアクセスが無い場合、DRAM113へのリフレッシュを停止することで、無駄な電力の消費を抑えるものである。
【0028】なお、DRAM114,DRAM115へのアクセスが一定時間以上無い場合にも、同様にしてDRAM114,DRAM115の内容をFlash ROM112にコピーし、DRAM114,115へのリフレッシュ要求を停止させる。
【0029】その後、いずれかのDRAMへのリード/ライトアクセスが発生し、且つその内容がFlash ROM112に退避されている場合には、MPU110は、DRAMコントローラ117にDRAMのリフレッシュを再開させ、その内容を再び元のDRAMにコピーした後で、対応するDRAMからデータをリード/ライトする。
【0030】図2は、メモリ制御装置におけるメモリアクセス制御手順の一例を示すフローチャートであり、メモリリフレッシュ処理停止または再開処理手順に対応する。なお、(1)〜(7)は各ステップを示す。
【0031】まず、ステップ(1)で、DRAM113にアクセスが発生すると、そのバンクに対応したRAMCS1信号が「True」になる。DRAMアクセス監視回路111はこのRAMCS1の変化を監視しており、RAMCS1信号が「True」になると、ステップ(2)で、それに対応した割込み信号(INT1信号)120を「True」にし、タイマカウンタ(T1タイマカウンタ)116−1にDRAM113へのアクセスが発生したことを知らせる。
【0032】次に、ステップ(3)で、T1カウンタ116−1がカウント値をクリアし、カウントをスタートし、ステップ(4)で、MPU110によってT1カウンタ116−1のカウント値をロードすることができ、カウント値が予めロードしておいた値に達するとMPU110に対する割り込み信号(INT4信号)126を「True」にする。
【0033】次に、ステップ(5)で、MPU110はDRAM113の内容をFlashROM112にコピーし、その後、ステップ(6)で、DRAMコントローラ117に対してDRAM113へのリフレッシュサイクルの発生を停止するように指示する。そして、MPU110からの指示を受けて、DRAMコントローラ117はDRAM113へのリフレッシュを停止する。
【0034】次に、ステップ(7)で、いずれかのDRAMへのリード/ライトアクセスが発生し、且つその内容がFlash ROM112に退避されている場合には、MPU110は、DRAMコントローラ117にDRAMのリフレッシュを再開させ、その内容を再び元のDRAMにコピー(書き戻し)した後で、対応するDRAMからデータをリード/ライトして、処理を終了する。以後、通常のDRAMアクセスに基づくデータ処理を実行する。
【0035】上記実施形態によれば、一定時間アクセスが発生しないメモリの内容を不揮発性メモリに退避し、退避したデータにアクセスする必要が生じた場合には、不揮発性メモリに退避したデータを揮発性メモリに書き戻すと同時に、書き戻した先の揮発性メモリのメモリリフレッシュを再開することで省電力化を図ることができる。
【0036】これにより、電池駆動されるようなノートパソコンに当該メモリ制御装置を組み込むことにより、充電電池による動作保証時間を格段に延長することができる。
【0037】以下、図3に示すメモリマップを参照して本発明に係るメモリ制御装置を適用可能なデータ処理装置で読み出し可能なデータ処理プログラムの構成について説明する。
【0038】図3は、本発明に係るメモリ制御装置を適用可能なデータ処理装置で読み出し可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体のメモリマップを説明する図である。
【0039】なお、特に図示しないが、記憶媒体に記憶されるプログラム群を管理する情報、例えばバージョン情報,作成者等も記憶され、かつ、プログラム読み出し側のOS等に依存する情報、例えばプログラムを識別表示するアイコン等も記憶される場合もある。
【0040】さらに、各種プログラムに従属するデータも上記ディレクトリに管理されている。また、各種プログラムをコンピュータにインストールするためのプログラムや、インストールするプログラムが圧縮されている場合に、解凍するプログラム等も記憶される場合もある。
【0041】本実施形態における図2に示す機能が外部からインストールされるプログラムによって、ホストコンピュータにより遂行されていてもよい。そして、その場合、CD−ROMやフラッシュメモリやFD等の記憶媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記憶媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
【0042】以上のように、前述した実施形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0043】この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0044】プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,EEPROM等を用いることができる。
【0045】また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0046】さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る第1〜第8の発明によれば、実質的にアクセスが要求されている以外の揮発性メモリの内容を不揮発性メモリに待避させ、該待避後、実質的にアクセスが要求されていない揮発性メモリに対するリフレッシュを停止するので、実質的にアクセスが要求されている以外の揮発性メモリに対する無駄なリフレッシュが停止可能となり、揮発性メモリの内容を消失することなく省電力化を図ることができる。
【出願人】 【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
【出願日】 平成12年10月20日(2000.10.20)
【代理人】 【識別番号】100071711
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 将高
【公開番号】 特開2002−132591(P2002−132591A)
【公開日】 平成14年5月10日(2002.5.10)
【出願番号】 特願2000−320170(P2000−320170)