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【発明の名称】 記憶装置および方法
【発明者】 【氏名】森尾 良成

【氏名】井崎 公輔

【氏名】高橋 真理子

【要約】 【課題】保存すべきデータのサイズに関係なく最適なファイルシステムを自動的に判別選択して記憶できる記憶装置の記憶最適化方法を提供すること。

【解決手段】コンピュータシステムの記憶装置3において、異なるブロックサイズのファイルシステム4,5,および6を複数個備えた記憶装置と、その記憶装置3に記憶させるデータサイズに対して最適なブロックサイズを有するファイルシステム4,5,および6を自動的に判別するブロックサイズ自動判別手段2とを備え、このブロックサイズ自動判別手段2によって選択されたファイルシステムにデータを保存処理させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 コンピュータシステムの記憶装置において、異なるブロックサイズのファイルシステムを複数個備えた記憶装置と、その記憶装置に記憶させるデータサイズに対して最適なブロックサイズを有するファイルシステムを自動的に判別するブロックサイズ自動判別手段とを備え、このブロックサイズ自動判別手段によって選択されたファイルシステムにデータを保存処理させることを特徴とした記憶装置。
【請求項2】 前記ブロックサイズ自動判別手段は、記憶させるデータのサイズと前記複数のファイルシステムの各ブロックサイズと比較し、最適なファイルシステムを判定・選択することを特徴とした請求項1記載の記憶装置。
【請求項3】 前記最適なファイルシステムは、使用するブロック内で使用していない領域が最も少なく、かつ、その中で最も大きな容量のブロックサイズを有するファイルシステムであることを特徴とした請求項2記載の記憶装置。
【請求項4】 前記最適なファイルシステムは、使用するブロック数が最も小さく、かつ、その中で余り容量サイズが最も小さなファイルシステムであることを特徴とした請求項2記載の記憶装置。
【請求項5】 異なるブロックサイズのファイルシステムを複数個備えた記憶装置において、記憶装置に記憶させるデータサイズに対して最適なブロックサイズを有するファイルシステムを自動的に判別し、このブロックサイズ自動判別手段によって選択されたファイルシステムにデータを保存処理させることを特徴とする記憶方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータシステムにおける記憶装置および方法に関し、特にデータの記憶を最適化できる記憶装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のコンピュータシステムの記憶装置においては、通常、1ブロック内に記憶できるデータ容量は一種類だけで、この様なブロックの集合として一つのファイルシステムが構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来の記憶装置においては、一つのファイルシステムのブロックサイズすなわち1ブロック内に記憶可能なデータ容量が一定のため、データを記憶させる場合、その記憶すべきデータ量に対し、ブロックサイズが短すぎたり、長過ぎたりすることにより、次のような諸々の問題が発生していた。
【0004】すなわち、短過ぎる場合は、使用するブロック数が多くなり、その分、データの書き込み/読み出しのためのアクセス回数が増えてアクセス効率が悪くなる。他方、長過ぎる場合は、未使用の領域が多く発生して、それだけ利用効率が低下する等の問題が発生していた。
【0005】この問題を解決するためには、ブロックサイズの異なる個々のファイルシステムを有する記憶装置を利用すればよいが、そのためには、使用者は個々のファイルシステムにおけるブロックサイズを憶えておく必要があるので、使用者の操作効率が極めて悪くなる。
【0006】そこで、本発明の目的は、保存すべきデータ量に関係なく最適なファイルシステムを自動的に判別選択して記憶できる記憶装置および記憶最適化方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の記憶装置は、コンピュータシステムの記憶装置において、異なるブロックサイズのファイルシステムを複数個備えた記憶装置と、その記憶装置に記憶させるデータサイズに対して最適なブロックサイズを有するファイルシステムを自動的に判別するブロックサイズ自動判別手段とを備え、このブロックサイズ自動判別手段によって選択されたファイルシステムにデータを保存処理させることを特徴とするものである。
【0008】また、本発明の記憶装置においては、前記ブロックサイズ自動判別手段は、記憶させるデータのサイズと前記複数のファイルシステムの各ブロックサイズと比較し、最適なファイルシステムを判定・選択することを特徴とするものである。
【0009】さらに、本発明の記憶装置の記憶最適化方法においては、 前記最適なファイルシステムは、使用するブロック内で使用していない領域が最も少なく、かつ、その中で最も大きな容量のブロックサイズを有するファイルシステムであることを特徴とするものである。
【0010】さらに、本発明の記憶装置においては、前記最適なファイルシステムは、使用するブロック数が最も小さく、かつ、その中で余り容量サイズが最も小さなファイルシステムであることを特徴とするものである。
【0011】また、本発明の記憶方法は、異なるブロックサイズのファイルシステムを複数個備えた記憶装置において、記憶装置に記憶させるデータサイズに対して最適なブロックサイズを有するファイルシステムを自動的に判別し、このブロックサイズ自動判別手段によって選択されたファイルシステムにデータを保存処理させることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面について説明する。
【0013】図1は、本発明による記憶装置を有するコンピュータシステムの全体構成を示すブロック図である。
【0014】同図において、オペレーティングシステム1には、本発明によるブロックサイズ自動判別手段2が設けられ、また、記憶装置3は異なるデータ容量のブロックを有するファイルシステム4,5,および6から構成されている。
【0015】そして、このブロックサイズ自動判別手段2によって、保存するデータ7に対する最適なブロックを有するファイルシステム4,5,および6が判定選択されるようになっている。
【0016】図2は、本発明によるデータの保存動作を説明するための図で、図3は図2の各ファイルシステム内の各ブロックにおけるデータの保存状態を示す図である。
【0017】なお、これらの図において、図1と同一構成部分には同一符号を附して示し、その部分の詳細な説明は省略してある。
【0018】図2において、保存データ7のデータサイズがたとえば7KBとするとき、ファイルシステム4は1ブロックの容量サイズが32KBであり、また、ファイルシステム5は1ブロックの容量サイズが16KBであり、さらに、ファイルシステム6は1ブロックの容量サイズが8KBである。
【0019】一方、図3(A)、(B)、(C)は、それぞれ、ファイルシステム4、ファイルシステム5、およびファイルシステム6の1ブロック内におけるデータの既保存領域8と空き領域9とが示されていて、データの既保存領域8は斜線で示されている。
【0020】本実施形態では、ファイルシステム4のブロックでは空き領域が25KBであり、ファイルシステム5のブロックでは空き領域が9KBであり、およびファイルシステム6のブロックでは空き領域が1KBである。
【0021】次に、このような本発明によるコンピュータシステムにおいて、いま、サイズ7KBのデータを記憶装置3(図1)に記憶処理させる場合の記憶処理作用を説明する。
【0022】図2において、いま、保存データ7のサイズは7KBであるので、ブロックサイズ自動判別手段2(図1)では、ファイルシステム4,5、および6(図1)の各ブロックの中から、サイズ7KBに対して最適なファイルシステム、すなわち、空き領域のサイズが最小である8KBのファイルシステム6が判別選択される。そして、保存データ7はファイルシステム6に保存されることになる。
【0023】図4は本発明の最適ファイルの自動選択動作を説明するためのフローチャートである。このフローチャートは、サイズ4KB,8KB,18KB,および19KBそれぞれを有するブロックを備えた4個のファイルシステムに対して、サイズ13KBのデータを記憶させる場合を示している。
【0024】図4において、まず、保存するデータサイズを調べる(ステップS31)。いま、保存すべきデータサイズは13KBであるから、このサイズ13KBのデータが記憶可能であるファイルシステムがあるか否かを、ブロックサイズ自動判別手段2(図1)により、コンピュータシステム内にあるすべてのファイルシステムについて調べる(ステップS32)。
【0025】調べた結果がNO、すなわち、まだ未調査のファイルシステムがあると判断されれば、その残りのファイルシステムについて、そのブロック内の余りサイズがチェックされ(ステップS33)、このチェックは、システム内に存在する残りのファイルシステムの個数分だけ繰り返される。一方、ステップS32で調べた結果がYES、すなわち、コンピュータシステム内にあるすべてのファイルシステムの調べが終了したと判断されると、次に、記憶可能なファイルシステムのうち、余りサイズが最小で、かつ、データ容量が最大のブロックを有するファイルシステムがブロックサイズ自動判別手段2(図1)によって選択される(ステップS34)。
【0026】表1は、4個のファイルシステムに対して、サイズ13KBのデータを記憶させた場合の使用ブロック数と、未使用メモリー領域のサイズとを比較した表である。表1から、サイズ13KBのデータが記憶可能で、余りサイズが最小(未使用領域サイズが5)、かつ、1ブロック当りの容量が最長(19KB)であるファイルシステムNO4(表1)が選択されることになる。
【0027】そして、その選択されたファイルシステムNO4にデータを記憶処理して(ステップS35)、最適なファイルシステムNO4へのデータの保存処理は終了する。
【表1】

図5は本発明の最適ファイルの自動選択動作の他の例を説明するためのフローチャートである。このフローチャートにおいては、ブロック数が最も小さく、かつ余りサイズも最小であるブロックを有するファイルシステムを探すための手順を示すものである。
【0028】同図において、まず、前記図4の場合と同様に、保存するデータサイズを調べる(ステップS41)。次いで、このデータサイズ、すなわち、13KBのデータサイズに対して使用可能なファイルシステムがあるか否かがブロックサイズ自動判別手段2(図1)により全ファイルシステムについて調べられる(ステップS42)。
【0029】その結果がNO、すなわち、まだ未調査のファイルシステムがあると判断されると、その未調査のファイルシステムについて既使用ブロック数と余りサイズとがチェックされ(ステップS43)、このチェックは調査されていないファイルシステムの個数回数だけ繰り返される。
【0030】一方、ステップS42で調べられた結果がYES、すなわち、コンピュータシステム内の全ファイルシステムの調査が終了したと判断されると、次のステップS44で“使用ブロック数が少なく、かつ、余りサイズも小さな"ファイルシステムが判別選択される、この判別選択はブロックサイズ自動判別手段2(図1)により全ファイルシステムについて実行され、本実施形態においては、表1に示したファイルシステムNO1〜4までの計4回の判別が行われる。
【0031】そして、前記表1に示されるように、13KBの保存データサイズに対して、“使用ブロック数が最も少なく、かつ、余りサイズも最小な" ファイルシステムNO3が選択され、このファイルシステムNO3に保存データは記憶され保存処理されて(ステップS45)、保存データの最適なファイルシステムNO3への記憶保存ルーチンは終了する。
【0032】
【発明の効果】上記した本発明によれば、一つの記憶装置に1ブロック当り異なったデータ容量、すなわち異なるブロックサイズを持った複数のファイルシステムを設けたので、この複数のファイルシステムから保存データ量に合った最適なブロックサイズのファイルシステムを選択することが可能となり、その結果、記憶装置内での無駄な空き領域が減少して記憶装置の使用効率を大幅に向上させることが出来る。さらに、記憶装置内の未使用領域が小さくなるので、それだけ記憶装置へのアクセス時間が短縮されて、システム全体の運用効果を著しく向上させることが出来る。
【出願人】 【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
【出願日】 平成12年10月23日(2000.10.23)
【代理人】 【識別番号】100081732
【弁理士】
【氏名又は名称】大胡 典夫 (外2名)
【公開番号】 特開2002−132548(P2002−132548A)
【公開日】 平成14年5月10日(2002.5.10)
【出願番号】 特願2000−322910(P2000−322910)