| 【発明の名称】 |
記録装置及び記録制御方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】鈴木 孝幸
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| 【要約】 |
【課題】例えば、記録媒体1頁に文字画像と写真画像とが混在していても、高品位にかつ高速に記録を行なうことができる記録装置及び記録制御方法を提供する。
【解決手段】記録ヘッドのマルチパス制御により記録媒体に画像を記録する際に、ホストコンピュータで生成した記録データを、記録ヘッドの1走査によって走査される領域を単位として、その記録データが写真画像を表現するデータであるかどうかを判別し、その判別結果に従って、前記領域への記録を記録ヘッドを複数回走査して完成させるか、或は、1回の走査によって完成させるかを決定し、その決定に従って、記録ヘッドを制御して記録媒体に記録を行なう。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 記録ヘッドのマルチパス制御により記録媒体に画像を記録することが可能な記録装置であって、ホストコンピュータで生成した記録データと、前記記録ヘッドの1走査によって走査される領域を単位として、前記記録データが写真画像を表現するデータであるかどうかの判断を示す情報とを受信する受信手段と、前記受信手段によって受信した前記記録データが写真画像を表現するデータであるかどうかの判断を示す情報に従って、前記領域への記録を前記記録ヘッドを複数回走査して完成させるか、或は、1回の走査によって完成させるかを決定する決定手段と、前記決定手段による決定に従って、前記記録ヘッドを制御して前記記録媒体に記録を行なうよう制御する制御手段とを有することを特徴とする記録装置。 【請求項2】 前記記録ヘッドは、インクを吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドであることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。 【請求項3】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーを利用してインクを吐出するために、インクに与える熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を備えていることを特徴とする請求項2に記載の記録装置。 【請求項4】 前記ホストコンピュータでは、前記生成した記録データを前記記録ヘッドの1走査によって走査される領域を単位として、前記記録データが写真画像を表現するデータであるかどうかを判別することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。 【請求項5】 記録ヘッドのマルチパス制御により記録媒体に画像を記録することが可能な記録装置であって、ホストコンピュータで生成した記録データを受信する受信手段と、前記受信手段によって受信した記録データをビットマップ展開する展開手段と、前記展開手段によって展開されたビットマップデータを前記記録ヘッドの1走査によって走査される領域を単位として、前記記録データが写真画像を表現するデータであるかどうかを判別する判別手段と、前記判別手段による判別結果に従って、前記領域への記録を前記記録ヘッドを複数回走査して完成させるか、或は、1回の走査によって完成させるかを決定する決定手段と、前記決定手段による決定に従って、前記記録ヘッドを制御して前記記録媒体に記録を行なうよう制御する制御手段とを有することを特徴とする記録装置。 【請求項6】 前記記録ヘッドは、インクを吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドであることを特徴とする請求項5に記載の記録装置。 【請求項7】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーを利用してインクを吐出するために、インクに与える熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を備えていることを特徴とする請求項6に記載の記録装置。 【請求項8】 記録ヘッドのマルチパス制御により記録媒体に画像を記録するための記録制御方法であって、ホストコンピュータで生成した記録データを、前記記録ヘッドの1走査によって走査される領域を単位として、前記記録データが写真画像を表現するデータであるかどうかを判別する判別工程と、前記判別工程における判別結果に従って、前記領域への記録を前記記録ヘッドを複数回走査して完成させるか、或は、1回の走査によって完成させるかを決定する決定工程と、前記決定工程における決定に従って、前記記録ヘッドを制御して前記記録媒体に記録を行なうよう制御する制御工程とを有することを特徴とする記録制御方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は記録装置及び記録制御方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来のインクジェットプリンタに用いられるプリントコントローラでは、写真などの解像度の高い画像を記録する場合、記録ヘッドから記録媒体に吐出されるインクがその記録媒体上でにじむのをおさえるため、文字画像記録のように記録ヘッドによる一回の走査でその記録を完成させるのとは異なり、記録媒体上の同一領域を記録ヘッドによって数回走査することによりその画像を完成するように制御していた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来例では、記録データ全体に対して、一回の記録ヘッドによる走査で記録を行うか、または数回の記録ヘッドによる走査で記録を行うかの選択しかできないため、文書中に写真などが混在したデータを記録しようとした場合、その写真を高品位で記録するために数回の記録ヘッドによる走査で画像記録を行うように装置設定を行なわねばならない。 【0004】このため、文書中の文字部分の画像も記録ヘッドを数回同じ領域を走査することによって記録することになり、その結果、記録時間が非常に長くなるという問題があった。 【0005】これとは逆に、記録時間を短くするために、記録ヘッドの1回の走査で画像記録を完成させるように装置設定をした場合、写真画像が高品位に記録されないという問題があった。 【0006】本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、例えば、記録媒体1頁に文字画像と写真画像とが混在していても、高品位にかつ高速に記録を行なうことができる記録装置及び記録制御方法を提供することを目的としている。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】上記目的を達成するために本発明の記録装置は、以下のような構成からなる。 【0008】即ち、記録ヘッドのマルチパス制御により記録媒体に画像を記録することが可能な記録装置であって、ホストコンピュータで生成した記録データと、前記記録ヘッドの1走査によって走査される領域を単位として、前記記録データが写真画像を表現するデータであるかどうかの判断を示す情報とを受信する受信手段と、前記受信手段によって受信した前記記録データが写真画像を表現するデータであるかどうかの判断を示す情報に従って、前記領域への記録を前記記録ヘッドを複数回走査して完成させるか、或は、1回の走査によって完成させるかを決定する決定手段と、前記決定手段による決定に従って、前記記録ヘッドを制御して前記記録媒体に記録を行なうよう制御する制御手段とを有することを特徴とする記録装置を備える。 【0009】なお、この場合、前記ホストコンピュータでは、前記生成した記録データを前記記録ヘッドの1走査によって走査される領域を単位として、前記記録データが写真画像を表現するデータであるかどうかを判別する。 【0010】また他の発明によれば、記録ヘッドのマルチパス制御により記録媒体に画像を記録することが可能な記録装置であって、ホストコンピュータで生成した記録データを受信する受信手段と、前記受信手段によって受信した記録データをビットマップ展開する展開手段と、前記展開手段によって展開されたビットマップデータを前記記録ヘッドの1走査によって走査される領域を単位として、前記記録データが写真画像を表現するデータであるかどうかを判別する判別手段と、前記判別手段による判別結果に従って、前記領域への記録を前記記録ヘッドを複数回走査して完成させるか、或は、1回の走査によって完成させるかを決定する決定手段と、前記決定手段による決定に従って、前記記録ヘッドを制御して前記記録媒体に記録を行なうよう制御する制御手段とを有することを特徴とする記録装置を備える。 【0011】なお、上記構成の発明において、前記記録ヘッドは、インクを吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドであることが好ましく、その場合、その記録ヘッドは、熱エネルギーを利用してインクを吐出するために、インクに与える熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を備えていることがさらに好ましい。 【0012】さらに他の発明によれば、記録ヘッドのマルチパス制御により記録媒体に画像を記録するための記録制御方法であって、ホストコンピュータで生成した記録データを、前記記録ヘッドの1走査によって走査される領域を単位として、前記記録データが写真画像を表現するデータであるかどうかを判別する判別工程と、前記判別工程における判別結果に従って、前記領域への記録を前記記録ヘッドを複数回走査して完成させるか、或は、1回の走査によって完成させるかを決定する決定工程と、前記決定工程における決定に従って、前記記録ヘッドを制御して前記記録媒体に記録を行なうよう制御する制御工程とを有することを特徴とする記録制御方法を備える。 【0013】以上の構成により本発明は、記録ヘッドのマルチパス制御により記録媒体に画像を記録する際に、ホストコンピュータで生成した記録データを、記録ヘッドの1走査によって走査される領域を単位として、その記録データが写真画像を表現するデータであるかどうかを判別し、その判別結果に従って、前記領域への記録を記録ヘッドを複数回走査して完成させるか、或は、1回の走査によって完成させるかを決定し、その決定に従って、記録ヘッドを制御して記録媒体に記録を行なうよう制御する。 【0014】 【発明の実施の形態】次に添付図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。 【0015】<装置本体の概略説明>図1は、本発明の代表的な実施の形態であるインクジェットプリンタIJRAの構成の概要を示す外観斜視図である。図1において、駆動モータ5013の正逆回転に連動して駆動力伝達ギア5009〜5011を介して回転するリードスクリュー5005の螺旋溝5004に対して係合するキャリッジHCはピン(不図示)を有し、ガイドレール5003に支持されて矢印a,b方向を往復移動する。キャリッジHCには、記録ヘッドIJHとインクタンクITとを内蔵した一体型インクジェットカートリッジIJCが搭載されている。5002は紙押え板であり、キャリッジHCの移動方向に亙って記録用紙Pをプラテン5000に対して押圧する。5007,5008はフォトカプラで、キャリッジのレバー5006のこの域での存在を確認して、モータ5013の回転方向切り換え等を行うためのホームポジション検知器である。5016は記録ヘッドIJHの前面をキャップするキャップ部材5022を支持する部材で、5015はこのキャップ内を吸引する吸引器で、キャップ内開口5023を介して記録ヘッドの吸引回復を行う。5017はクリーニングブレードで、5019はこのブレードを前後方向に移動可能にする部材であり、本体支持板5018にこれらが支持されている。ブレードは、この形態でなく周知のクリーニングブレードが本例に適用できることは言うまでもない。又、5021は、吸引回復の吸引を開始するためのレバーで、キャリッジと係合するカム5020の移動に伴って移動し、駆動モータからの駆動力がクラッチ切り換え等の公知の伝達機構で移動制御される。 【0016】これらのキャッピング、クリーニング、吸引回復は、キャリッジがホームポジション側の領域に来た時にリードスクリュー5005の作用によってそれらの対応位置で所望の処理が行えるように構成されているが、周知のタイミングで所望の動作を行うようにすれば、本例にはいずれも適用できる。 【0017】<制御構成の説明>次に、上述した装置の記録制御を実行するための制御構成について説明する。 【0018】図2はインクジェットプリンタIJRAの制御回路の構成を示すブロック図である。制御回路を示す同図において、100は記録信号を入力するインタフェース、101はMPU、102はMPU101が実行する制御プログラムを格納するROM、103は各種データ(上記記録信号や記録ヘッドIJHに供給される記録データ等)を保存しておくDRAMである。1704は記録ヘッドIJHに対する記録データの供給制御を行うゲートアレイ(G.A.)であり、インタフェース100、MPU101、RAM103間のデータ転送制御も行う。110は記録ヘッドIJHを搬送するためのキャリアモータ、109は記録紙搬送のための搬送モータである。105は記録ヘッドIJHを駆動するヘッドドライバ、106、107はそれぞれ搬送モータ109、キャリアモータ110を駆動するためのモータドライバである。 【0019】上記制御構成の動作を説明すると、インタフェース100に記録信号が入るとゲートアレイ104とMPU101との間で記録信号がプリント用の記録データに変換される。そして、モータドライバ106、107が駆動されると共に、ヘッドドライバ105に送られた記録データに従って記録ヘッドIJHが駆動され、記録が行われる。 【0020】なお、MPU101はインタフェース100を介してホストコンピュータ(以下、ホストという)上でプリンタドライバによって生成された記録データを受信することが可能となっており、出力画像に関するイメージデータを受信するとともに、出力制御情報を受信し、ゲートアレイ104を用いて出力情報を形成する。 【0021】なお、上述のように、インクタンクITと記録ヘッドIJHとは一体的に形成されて交換可能なインクカートリッジIJCを構成しても良いが、これらインクタンクITと記録ヘッドIJHとを分離可能に構成して、インクがなくなったときにインクタンクITだけを交換できるようにしても良い。 【0022】図3は、インクタンクとヘッドとが分離可能なインクカートリッジIJCの構成を示す外観斜視図である。インクカートリッジIJCは、図3に示すように、境界線Kの位置でインクタンクITと記録ヘッドIJHとが分離可能である。インクカートリッジIJCにはこれがキャリッジHCに搭載されたときには、キャリッジHC側から供給される電気信号を受け取るための電極(不図示)が設けられており、この電気信号によって、前述のように記録ヘッドIJHが駆動されてインクが吐出される。 【0023】なお、図3において、500はインク吐出口列である。また、インクタンクITにはインクを保持するために繊維質状もしくは多孔質状のインク吸収体が設けられており、そのインク吸収体によってインクが保持される。 【0024】次に、以上の構成のインクジェットプリンタとホストにインストールされたプリントドライバとが連携して実行するプリント処理について、図4に示すフローチャートを参照して説明する。ここでは、描画命令により記録媒体1頁分の画像を記録する場合を例にして考える。この描画命令は、オペランドに記録される画像がフォト(写真)イメージであるのか、或は、文字や線画のようなテキスト/グラフィックイメージであるのかを区別するための画像種別を指定することができる。 【0025】まず、ステップS1では、ホスト上のプリンタドライバがホストのCPUが発行する描画命令をビットマップデータへ展開する。なお、1描画命令によって記録ヘッドの1走査によって走査される領域(これをバンドという)に対応した画像が記録されるものとする。次に、ステップS2では、この描画命令によって記録される画像種別がフォト(写真)イメージであるか否かを判断する。 【0026】ここで、その描画命令によって記録される画像がフォト(写真)イメージであると判断された場合、処理はステップS3に進み、そのフォトイメージを描画する領域を矩形領域として保存する。これに対して、その描画命令によって記録される画像がフォトイメージではないと判断された場合には、処理はステップS3をスキップしてステップS4に進む。 【0027】そして、ステップS4では、現在処理中のページに対応したする描画命令の処理が終了したか否かを調べる。ここで、現在処理中のページに対応する描画命令の処理が終了したと判断された場合は、処理はステップS5に進み、そのビットマップ展開された描画データ及びフォト(写真)イメージを描画する領域として認識された矩形領域を表わすデータをプリンタへ転送する。 【0028】これに対して、現在処理中のページに対応する描画命令の処理が終了していないと判断された場合には、処理はステップS1に戻り、次の描画命令に関する処理を続ける。 【0029】なお、以上説明したプリンタドライバの処理において、1描画命令毎にビットマップ展開された描画データを、もし必要であれば、フォト(写真)イメージを描画する領域として認識された矩形領域を表わすデータとともにプリンタに転送するようにしても良い。 【0030】さて、プリンタ側では、処理はステップS6において、プリンタドライバから受信した描画データ及びフォト(写真)イメージを描画する領域として認識された矩形領域を表わすデータに基づいて、記録ヘッドによって記録される各バンドに関し、マルチパス記録を行なうか、或は、シングルパス記録を行なうかどうかを決定する。この決定により、テキスト/グラフィックイメージを記録するバンドであれば、1回の記録ヘッドの走査により画像記録を完成させるように、インク吐出量、キャリアモータ及び搬送モータの制御値を決定する。また、フォト(写真)イメージを記録するバンドであれば、複数回の記録ヘッドの走査により画像記録を完成させるように、インク吐出量、キャリアモータ及び搬送モータの制御値を決定する。 【0031】最後に、ステップS7では、ステップS6で決定された制御値に基づいて、記録用紙などの記録媒体に記録を行なう。 【0032】なお、図4のフローチャートでは、ステップS6〜S7でのループ処理は示されていないが、1描画命令毎にビットマップ展開された描画データをプリンタに転送する制御を行なう場合には、記録媒体1頁分の記録が終了するまで、1描画命令毎にステップS6〜S7の処理が繰り返される。 【0033】従って以上説明した実施形態に従えば、記録ヘッドの1バンドに相当する1描画命令毎にその画像がフォト(写真)イメージであるのか、或は、テキスト/グラフィックイメージであるのかを調べ、その結果をプリンタに送信し、プリンタでは1バンド毎にその結果に従って、マルチパス記録を行なうか、或は、シングルパス記録を行なうかどうかを決定するので、たとえ、記録媒体1頁中にフォト(写真)イメージとテキスト/グラフィックイメージとが混在していても、その画像種別に応じた適切な記録をバンド単位に実行することができる。 【0034】これにより、フォト(写真)イメージとテキスト/グラフィックイメージとが1頁内に混在した画像であっても高速性と高画質記録とを両立させ、フォト(写真)イメージ部は高画質に、テキスト/グラフィックイメージ部は高速に記録することができる。 【0035】なお、上記の実施形態では、プリンタドライバ側で、フォト(写真)イメージ描画領域を求め、この領域の情報をデータをプリンタへ渡し、プリンタ側でこの領域の情報を考慮に入れて、インク吐出量、キャリアモータ及び搬送モータの制御値を決定したが本発明はこれによって限定されるものではなく、PDLなどの記録制御命令やアウトラインフォント命令をプリンタに転送して、プリンタ側でその命令に基づいてビットマップ描画データを作成し、さらにフォト(写真)イメージ領域の算出をして、インク吐出量、キャリアモータ及び搬送モータの制御値を決定するようにしても良い。 【0036】なお、以上の実施形態において、記録ヘッドから吐出される液滴はインクであるとして説明し、さらにインクタンクに収容される液体はインクであるとして説明したが、その収容物はインクに限定されるものではない。例えば、記録画像の定着性や耐水性を高めたり、その画像品質を高めたりするために記録媒体に対して吐出される処理液のようなものがインクタンクに収容されていても良い。 【0037】以上の実施形態は、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いることにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。 【0038】その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状をすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。 【0039】このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書、同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことができる。 【0040】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成としても良い。 【0041】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているような複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。 【0042】加えて、上記の実施形態で説明した記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドのみならず、装置本体に装着されることで、装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッドを用いてもよい。 【0043】また、以上説明した記録装置の構成に、記録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加することは記録動作を一層安定にできるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段などがある。また、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを備えることも安定した記録を行うために有効である。 【0044】さらに、記録装置の記録モードとしては黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってでも良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもできる。 【0045】以上説明した実施の形態においては、インクが液体であることを前提として説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化もしくは液化するものを用いても良く、あるいはインクジェット方式ではインク自体を30°C以上70°C以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであればよい。 【0046】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれにしても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のような、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も本発明は適用可能である。このような場合インクは、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明においては、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。 【0047】さらに加えて、本発明に係る記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けられるものの他、リーダ等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を取るものであっても良い。 【0048】なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ,インタフェース機器,リーダ,プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装置など)に適用してもよい。 【0049】また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。 【0050】この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。 【0051】プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMなどを用いることができる。 【0052】また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。 【0053】さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。 【0054】 【発明の効果】以上の説明したように本発明によれば、記録ヘッドのマルチパス制御により記録媒体に画像を記録する際に、ホストコンピュータで生成した記録データを、記録ヘッドの1走査によって走査される領域を単位として、その記録データが写真画像を表現するデータであるかどうかを判別し、その判別結果に従って、前記領域への記録を記録ヘッドを複数回走査して完成させるか、或は、1回の走査によって完成させるかを決定し、その決定に従って、記録ヘッドを制御して記録媒体に記録を行なうよう制御するので、たとえ、1頁の記録媒体に写真画像と他の種類の画像、例えば、テキスト/グラフィック画像とが混在していても、その画像種別に従って、適切な走査回数で記録ヘッドを走査して記録を行なうことができるという効果がある。 【0055】これにより、例えば、インクジェットプリンタにおいては、写真画像などは複数回の走査によって画像記録を完成させるよう制御することでインクのにじみを押えて高品位な画像を記録できる一方、例えば、テキスト/グラフィック画像は1回の走査によって画像記録を完成させるよう制御することで高速に画像を記録することができる。 【0056】このようにして、写真画像とテキスト/グラフィック画像とが1頁内に混在した画像であっても高速性と高画質記録とを両立させた良好な画像記録が達成される。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001007 【氏名又は名称】キヤノン株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年10月23日(2000.10.23) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100076428 【弁理士】 【氏名又は名称】大塚 康徳 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−132471(P2002−132471A) |
| 【公開日】 |
平成14年5月10日(2002.5.10) |
| 【出願番号】 |
特願2000−323032(P2000−323032) |
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