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【発明の名称】 位置検出方法及び位置検出装置
【発明者】 【氏名】小川 保二

【氏名】熊岸 正夫

【要約】 【課題】検出面に近いところでタッチ検出を行なうことが可能な光デジタイザを提供する。

【解決手段】検出面上において指示体の指示位置座標を検出する光デジタイザは、光線を発するための光源と、前記検出面の周囲に設けられる前記光源から発せられた光線を再帰反射する再帰反射部材と、前記指示体が前記再帰反射部材からの再帰反射光を遮断することにより生じる影の方向を検出するための撮像手段と、前記撮像手段に前記再帰反射光を結像するための結像レンズと、を備える光デジタイザであって、前記結像レンズの左右に前記光源が発する光線を折り曲げるミラー手段を備える。または、前記結像レンズの前面に撮像視野を折り曲げるミラー手段を備え、前記ミラー手段の左右に前記光源を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 検出面上に位置する指示体の指示位置座標を検出すべく光線を発する光源と、該光源から発せられた光線を再帰反射すべく前記検出面の周囲に設けられる再帰反射部材と、該再帰反射部材からの再帰反射光を前記指示体が遮断することにより生じる影の方向を検出するための撮像手段と、該撮像手段に前記再帰反射光を結像する結像レンズとを有する位置検出装置であって、前記結像レンズの左右に前記光源が発する光線を折り曲げるミラー手段を備える位置検出装置。
【請求項2】 請求項1に記載の位置検出装置であって、前記ミラー手段は曲面ミラーであって、前記光源の光線を集光または拡散する機能をも併せ持つものである位置検出装置。
【請求項3】 検出面上に位置する指示体の指示位置座標を検出すべく光線を発する光源と、該光源から発せられた光線を再帰反射すべく前記検出面の周囲に設けられる再帰反射部材と、該再帰反射部材からの再帰反射光を前記指示体が遮断することにより生じる影の方向を検出するための撮像手段と、該撮像手段に前記再帰反射光を結像するための結像レンズとを有する位置検出装置であって、前記結像レンズの前面に撮像視野を折り曲げるミラー手段を備え、該ミラー手段の左右に前記光源を備える位置検出装置。
【請求項4】 請求項3に記載の位置検出装置であって、前記ミラー手段は前記結像レンズのレンズ部材の一部として構成される位置検出装置。
【請求項5】 検出面上に位置する指示体の指示位置座標を検出すべく光線を発する光源と、該光源から発せられた光線を再帰反射すべく前記検出面の周囲に設けられる再帰反射部材と、該再帰反射部材からの再帰反射光を前記指示体が遮断することにより生じる影の方向を検出するための撮像手段と、該撮像手段に前記再帰反射光を結像する結像レンズと、該結像レンズの左右に位置し前記光源が発する光線を折り曲げるミラー手段とを有する位置検出装置の位置検出方法であって、前記光源が前記ミラー手段に向けて光線を発する発光ステップと、該発光ステップにて発せられた光線を前記ミラー手段が折り曲げて前記検出面に向ける光線折り曲げステップと、該光線折り曲げステップにて検出面に達した光線を前記検出面の周囲に設けられた再帰反射部材により反射する再帰反射ステップと、該再帰反射ステップにて反射した光により生じる影の方向を撮像手段により検出する撮像ステップとを有する位置検出方法。
【請求項6】 請求項5に記載の位置検出方法であって、前記光線折り曲げステップは前記光源の光線を集光または拡散する機能をも併せ持つものである位置検出方法。
【請求項7】 検出面上に位置する指示体の指示位置座標を検出すべく光線を発する光源と、該光源から発せられた光線を再帰反射すべく前記検出面の周囲に設けられる再帰反射部材と、該再帰反射部材からの再帰反射光を前記指示体が遮断することにより生じる影の方向を検出するための撮像手段と、該撮像手段に前記再帰反射光を結像するための結像レンズと、該結像レンズの前面に位置するミラー手段とを有し、該ミラー手段の左右に近接して前記光源が設けられた位置検出装置の位置検出方法であって、前記光源が前記位置検出面に向けて光線を発する発光ステップと、該発光ステップにて検出面に達した光線を前記検出面の周囲に設けられた再帰反射部材により反射する再帰反射ステップと、該再帰反射ステップにて反射された光線を前記ミラー手段が折り曲げて前記結像レンズに向ける光線折り曲げステップと、該光線折り曲げステップにて折り曲げられた光線の方向を撮像手段により検出する撮像ステップとを有する位置検出方法。
【請求項8】 請求項7に記載の位置検出方法であって、前記ミラー手段は前記結像レンズのレンズ部材の一部として構成されて、前記折り曲げと結像とを一つの屈折体により実現する位置検出方法。
【請求項9】 請求項2に記載の位置検出装置であって、前記光源は、前記結像レンズと前記曲面ミラーの左右の位置に備えられ、おおよそ前記検出面に平行な方向から該曲面ミラーに向かって光線を発する位置検出装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、検出面上において指示体の指示位置座標を検出する光遮断方式の光デジタイザに関する。特に、指示体が検出面上でタッチしたことが検出される高さを低くした光デジタイザに関する。
【0002】
【従来の技術】抵抗皮膜方式や電磁誘導方式のデジタイザに代えて、より高精度な検出能力を有する光方式のデジタイザが注目されている。図5に、リニアイメージセンサを用いた光デジタイザの一例を示す。図5(a)は、光デジタイザの平面概略図である。図5(b)は、その一部断面の側面図である。図示のように、指示体となるペン2が検出面1上に置かれたときに、検出面1の上方に設けられる2つの検出ユニット3により三角測量の原理により指示位置座標を検出するものである。検出ユニット3は、図5(b)に示すように、リニアイメージセンサ13の結像レンズ9の上にLED光源11を配置した構成となっている。検出面1に光を遮るものが何も置かれていない時には、検出ユニット3から、検出面1上を通過して再帰反射部材22に入射した光は、逆の光路を通って検出ユニット3に戻ってくる。検出面1にペン2等が置かれた時には、光の光路の一部が遮られて、検出ユニット3に帰らなくなる。この影の部分がイメージセンサ13で撮像できるため、その影の方向を検出することで、光を遮ったもののある方向を検出することができる。即ち、ペン2が存在する方向が、2つの異なる既知の位置にある検出ユニット3,3によって検出できれば、三角測量の原理によりペン2の指示位置座標を算出できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図5に示す例では、図6に示すように、ペンが検出面にタッチする前に(ペンが浮いている状態で)、LED光源11から発し再帰反射部材22に向かう光線を遮断した時点でタッチ検出がなされてしまう。そのため、漢字などの文字をペンで書こうとした時に続け文字となってしまうという問題がある。また、指によるタッチ操作では、検出面にタッチした実感がないのにタッチ検出がなされてしまうので、操作性が悪い。
【0004】本発明は、斯かる実情に鑑み、検出面に近いところでタッチ検出を行なうことが可能な光デジタイザを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】 斯かる課題を解決すべく、本発明に係る位置検出装置は、検出面上に位置する指示体の指示位置座標を検出すべく光線を発する光源と、該光源から発せられた光線を再帰反射すべく前記検出面の周囲に設けられる再帰反射部材と、該再帰反射部材からの再帰反射光を前記指示体が遮断することにより生じる影の方向を検出するための撮像手段と、該撮像手段に前記再帰反射光を結像する結像レンズとを有する位置検出装置であって、前記結像レンズの左右に前記光源が発する光線を折り曲げるミラー手段を備える。
【0006】 また、前記ミラー手段は曲面ミラーであって、前記光源の光線を集光または拡散する機能をも併せ持つものとすることができる。前記光源は、前記結像レンズと前記曲面ミラーの左右の位置に備えられ、おおよそ前記検出面に平行な方向から該曲面ミラーに向かって光線を発するものとすることもできる。
【0007】 本発明に係る位置検出装置は、検出面上に位置する指示体の指示位置座標を検出すべく光線を発する光源と、該光源から発せられた光線を再帰反射すべく前記検出面の周囲に設けられる再帰反射部材と、該再帰反射部材からの再帰反射光を前記指示体が遮断することにより生じる影の方向を検出するための撮像手段と、該撮像手段に前記再帰反射光を結像するための結像レンズとを有する位置検出装置であって、前記結像レンズの前面に撮像視野を折り曲げるミラー手段を備え、該ミラー手段の左右に前記光源を備えるものである。
【0008】 また、前記ミラー手段は前記結像レンズのレンズ部材の一部として構成されるものとすることができる。
【0009】 本発明に係る位置検出方法は、検出面上に位置する指示体の指示位置座標を検出すべく光線を発する光源と、該光源から発せられた光線を再帰反射すべく前記検出面の周囲に設けられる再帰反射部材と、該再帰反射部材からの再帰反射光を前記指示体が遮断することにより生じる影の方向を検出するための撮像手段と、該撮像手段に前記再帰反射光を結像する結像レンズと、該結像レンズの左右に位置し前記光源が発する光線を折り曲げるミラー手段とを有する位置検出装置の位置検出方法であって、前記光源が前記ミラー手段に向けて光線を発する発光ステップと、該発光ステップにて発せられた光線を前記ミラー手段が折り曲げて前記検出面に向ける光線折り曲げステップと、該光線折り曲げステップにて検出面に達した光線を前記検出面の周囲に設けられた再帰反射部材により反射する再帰反射ステップと、該再帰反射ステップにて反射した光により生じる影の方向を撮像手段により検出する撮像ステップとを有するものである。
【0010】 また、前記光線折り曲げステップは前記光源の光線を集光または拡散する機能をも併せ持つものとすることができる。
【0011】 本発明に係る位置検出方法は、検出面上に位置する指示体の指示位置座標を検出すべく光線を発する光源と、該光源から発せられた光線を再帰反射すべく前記検出面の周囲に設けられる再帰反射部材と、該再帰反射部材からの再帰反射光を前記指示体が遮断することにより生じる影の方向を検出するための撮像手段と、該撮像手段に前記再帰反射光を結像するための結像レンズと、該結像レンズの前面に位置するミラー手段とを有し、該ミラー手段の左右に近接して前記光源が設けられた位置検出装置の位置検出方法であって、前記光源が前記位置検出面に向けて光線を発する発光ステップと、該発光ステップにて検出面に達した光線を前記検出面の周囲に設けられた再帰反射部材により反射する再帰反射ステップと、該再帰反射ステップにて反射された光線を前記ミラー手段が折り曲げて前記結像レンズに向ける光線折り曲げステップと、該光線折り曲げステップにて折り曲げられた光線の方向を撮像手段により検出する撮像ステップとを有するものである。
【0012】 また、前記ミラー手段は前記結像レンズのレンズ部材の一部として構成されて、前記折り曲げと結像とを一つの屈折体により実現することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】 以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。複数の図面にわたって用いた参照符号と同一の符号を付した部分は同一物をあらわしている。
【0014】 図1は、本発明の光デジタイザの好適な実施形態を示す図である。本発明の発明者は、上記課題を解決するには、光源が検出面に向けて発する光線の角度と再帰反射光線がリニアイメージセンサに入る角度との開きをできるだけ小さくすることが必要であることに気づいた。しかしながら、光源を結像レンズの横に配置しようとすると、光源がレンズやイメージセンサやその間の光路にぶつかってしまう。そこで熟考したところ、光源(発光ダイオード)やリニアイメージセンサの部材の大きさの制限よりも更に上記二つの光線の間の角度の開きを小さくするにはミラー手段で光線を折り曲げることが有効であるとの天啓を得て、図1に示す構成を考え付いた。
【0015】 図1(a)は、本発明の位置検出装置の要部である検出ユニット3内部のリニアイメージセンサ13、結像レンズ9、光源(発光ダイオード)11及びミラー12の位置関係を横から見た図である。図1(b)は、本発明の位置検出装置の要部である検出ユニット3内部のリニアイメージセンサ13、結像レンズ9、光源(発光ダイオード)11及びミラー12の位置関係を光線の進行方向(ペン2の位置からリニアイメージセンサ13を見る方向)から見た図である。図示するように光源を下向きに配置してミラー12でその進行方向をおよそ90度折り曲げることにより光線の行きと帰りとの検出面からの高さを同一にすることができる。しかも、図1(b)に示すように、ミラー12は、結像レンズ9のすぐ近くに配置することができる。図5、図6に示す再帰反射部材22は、光線が来た方向と同一方向に光線を返す機能を持つ部材であって、一般に用いられているものでは、方向が1度狂うと光の量が10分の1程度に減殺される。したがって、図1に示す配置により、充分な信号の強度を得る意味もあるといえる。
【0016】 図1(c)は、実施形態におけるミラーをシリンドリカル凹面ミラーに変更した例を示す図である。図1(a)では、ミラーを平面ミラーとしていたが、広がりのある光源の光線を縦方向に集光して検出面に平行なビームとなるようにミラーをシリンドリカル曲面ミラーとすることもできる。このようにミラーを曲面ミラーとすることで、光源の光線を指示体のタッチ検出や座標検出に効率よく使用することができる。ここで、シリンドリカル曲面ミラーとは、筒状の曲面を持つミラーをいう。
【0017】
【実施例】 次に図2以降を参照しつつ、本発明の実施例について説明する。図2は、シリンドリカルミラーを用い光源を左右に配置した実施例を示す図である。この図は平面図であり、検出ユニット3内部を上から見ている。結像レンズ9の左右両側にシリンドリカル凹面ミラー25をそれぞれ配置し、その両側に図のように光源11を配置する。結像レンズの像を結ぶ位置にはリニアイメージセンサ13が置かれる。この構成によりリニアイメージセンサ13に入射する光線の高さ(ペン2の位置を検出する検出面1からの高さ)と同一の高さ(あるいはほぼ同一の高さ)にて光源からの光を位置検出面に投げかけることが可能となる。
【0018】 図3は、リニアイメージセンサを下向きに配置した実施例を示す図である。図3(a)は、光線を横から見ており、図3(b)は、光線の進行方向から見ている。この実施例では、光源11は、折り曲げられずにまっすぐ検出面に向いて光線を発している。リニアイメージセンサ13は、下向きに配置される。そして、検出面1の周辺に設けられた再帰反射部材22からの再帰反射光線は、ミラー12によりほぼ90度折り曲げられてリニアイメージセンサ13に入射する。この実施例でも二つの光線の検出面からの高さはほぼ同一とすることができる。
【0019】 図4は、結像レンズとミラー部材とを一つの光学部材にて構成した実施例を示す図である。この実施例は、図3に示したリニアイメージセンサを下向きに配置した実施例の変形実施例である。リニアイメージセンサを下向きに配置した場合、リニアイメージセンサに入射する光は、光線折り曲げ手段(ミラー手段)により折り曲げられ、その直後に結像レンズにより屈折される。本発明の発明者は、このミラーとレンズとを一体的な一つの光学部材として構成することにより、もっと本発明の検出ユニットの機構を単純化することができると考えた。図4(a)は、この実施例を横から見た図、図4(b)は、光線の進行方向から見た図である。図3に示すミラー12及び結像レンズ9の代わりにミラー付結像レンズ19を設けたのがこの発明の特徴である。
【0020】 図7に、ミラー付結像レンズの製造方法を示す。図7(a)は凸レンズを光線の進行方向から見た図であり、図7(b)は凸レンズを横から見た図である。この凸レンズは、片面が球面であり、他方の面は平面となっている。このレンズを図に示すように、41,42,43の三つの部分に分けてカットし、41と43とを捨てて、42を取り出して用いる。さらに、平面側の端の部分を図7(c)に示すように45度の角度でカットする。こうしてできたのが図7(d)に示すミラー付結像レンズ19である。45度でカットした面はプリズムと同様の原理で全反射するので、ミラーとして機能する。なお、結像レンズ19の構成をわかりやすく説明するために、この製造方法を示したが、他の製造方法でも同じ物が製造できる。
【0021】 本発明の光デジタイザは、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、左右の光源を複数のLEDの集合(複数ならべる)として実現することにより、大きな検出面を持つ光デジタイザを実現することができる。これは本発明により、光源のスペース面での制約が緩和されることにより実現可能な効果である。
【0022】
【発明の効果】 以上、説明したように本発明の光デジタイザによれば、検出面に近いところでタッチ検出を行なうことが可能な光デジタイザを提供できるので、ペン先が検出面にタッチしたか離れたかを正確に検出できるので文字認識に適した光デジタイザを提供できる。また、指によるタッチ操作においても、検出面に指がタッチしたという操作者の実感と装置のタッチ検出とが一致するので操作性のよい光デジタイザを提供できるという優れた効果を奏し得る。
【出願人】 【識別番号】399035087
【氏名又は名称】株式会社 ニューコム
【出願日】 平成12年10月19日(2000.10.19)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−132435(P2002−132435A)
【公開日】 平成14年5月10日(2002.5.10)
【出願番号】 特願2000−319276(P2000−319276)