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【発明の名称】 省スペース型キーボード
【発明者】 【氏名】鶴田 博則

【要約】 【課題】机面上でキーボードスペースを資料参照等に使用する際、キーボードを傾斜状に立ててスペースを確保し、また傾斜したままキー入力作業を行う。

【解決手段】キーボード本体3の少なくとも一側面に開閉自在なヒンジ状の支持手段1を設ける。開閉する支持手段1の板状の傾斜プレート11はヒンジ部分12から遠ざかるにつれ上方に傾斜する端面11aを有する。傾斜プレート11を開き端面11aが机面に接するように倒すことにより、キーボード本体3は傾斜して立てかけられ、表面32のキーボード31を用いて傾斜した状態でキー入力操作ができる。開時、傾斜プレート11は90度以上は開かず、またヒンジ部分12に挟まれたゴム板5が傾斜プレート11の回り止めをなす。端面11a下部のゴム板6が傾斜時における机面とのすべり止めを果たす。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 キーボード部と、このキーボード部を実装して机面上に搭載されるキーボード本体と、このキーボード本体の少なくとも一側面に開閉自在に取り付けられ開時に前記キーボード本体を前記机面上に傾斜して支持しうる支持手段とを備えることを特徴とする省スペース型キーボード。
【請求項2】 前記支持手段は、前記キーボード本体の側面部に固着される固定ホルダと、この固定ホルダに対しヒンジ状に開閉自在に取り付けられ前記固定ホルダから遠ざかるに従って上方に傾斜するごとき形状を呈する略板状の傾斜プレートとからなることを特徴とする請求項1記載の省スペース型キーボード。
【請求項3】 前記支持手段の前記ヒンジ状の部分に設けられ開時における前記傾斜プレートの回り止めをなす摩擦部材を備えることを特徴とする請求項2記載の省スペース型キーボード。
【請求項4】 前記支持手段の前記傾斜プレートは閉時に前記キーボード本体の背面部に埋没収容しうることを特徴とする請求項2または3に記載の省スペース型キーボード。
【請求項5】 開時に前記机面上と接する前記支持手段の前記傾斜プレートの部位にすべり止め部材を備えることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の省スペース型キーボード。
【請求項6】 前記支持手段の前記傾斜プレートは開時に90度以上は開かないようになっていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の省スペース型キーボード。
【請求項7】 前記固定ホルダは前記キーボード本体の側面部に嵌着されることを特徴とする請求項2記載の省スペース型キーボード。
【請求項8】 前記固定ホルダは前記キーボード本体の側面部に貼着されることを特徴とする請求項2記載の省スペース型キーボード。
【請求項9】 キーボード部と、このキーボード部を実装して机面上に搭載されるキーボード本体と、このキーボード本体の長手方向の一下端面に開閉自在に取り付けられ開時に前記キーボード本体を前記机面上に傾斜して支持し且つ傾斜角度が可変しうる可変支持手段とを備えることを特徴とする省スペース型キーボード。
【請求項10】 前記可変支持手段がラチェット機構からなることを特徴とする請求項9記載の省スペース型キーボード。
【請求項11】 前記可変支持手段の一部が、前記キーボード本体の上位機器であるコンピュータ本体又はその表示装置と前記机面との隙間に挿入しうることを特徴とする請求項9または10に記載の省スペース型キーボード。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はパソコンを含むコンピュータ用のキーボードに関し、特に設置される机面上における設置面積を最小化し、また業務効率の向上を図った省スペース型キーボードに関する。
【0002】
【従来の技術】主としてコンピュータの入力機器として使用されるキーボードは、パソコン(パーソナル・コンピュータ)の普及により、個々人の机上に置かれるケースが増加している。
【0003】パソコンは通常、机の座席から手の届く範囲内の最も作業し易い場所に置かれることが多く、またキーボードは常に机面上の同じ位置に平面状に置かれたままになっているため、邪魔になるケースが多く、従ってキーボードの設置・配置に関連した種々の問題が発生している。この問題に着目した先行技術として、再公表特許WO97/39402号がある。この先行技術は、コの字型に形成した棒状のアームをキーボードの周囲に回動自在に取り付け、アームを開いた状態でキーボードを机上に立てかけるようになっている。
【0004】また、これ以外にもキーボードが他の作業の邪魔になったときに、立てかけるものは開発されているが、いずれもキーボードの奥側の部分を下にして立てかけるもので、キーボードの背面側が手前に見える状態に立てかけるようになっているものが一般的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の再公表特許による先行技術においては、キーボードの周囲に常にアームが巻回されているので、外観上の見栄えが決して良いとは言えず、また立てかけたときのストッパや傾斜角度を変えるための機構が複雑で部品点数が多いという問題、及び立てかけた状態でキー入力したいときには、棒状のアームの構造上から不安定な状態になるという問題がある。
【0006】また、開発されているその他の技術では、空きスペースで他の作業をしながらキー入力したいときには、キーボードの構造上からキーを押すと不安定な状態になる。また立てかける部材を使用したとしても、キーボードの奥側の部分を下にして立てられており、人に向かってキーボードの背面が見える状態になってしまうなど、キーの入力作業には適さないものである。
【0007】本発明の目的は、上記従来の問題に鑑み、外観上の見栄えが良くて簡単な構造で且つキー入力面が手前側となる形でキーボードを傾斜状に立てて机面上の空きスペースを確保し、また空きスペースで資料を参照しつつ安定な状態でキー入力作業も可能な省スペース型キーボードを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の省スペース型キーボードは、キーボード部と、このキーボード部を実装して机面上に搭載されるキーボード本体と、このキーボード本体の少なくとも一側面に開閉自在に取り付けられ開時に前記キーボード本体を前記机面上に傾斜して支持しうる支持手段とを備えてなる。
【0009】この省スペース型キーボードにおいて、前記支持手段は、前記キーボード本体の側面部に固着される固定ホルダと、この固定ホルダに対しヒンジ状に開閉自在に取り付けられ前記固定ホルダから遠ざかるに従って上方に傾斜するごとき形状を呈する略板状の傾斜プレートとからなっている。
【0010】また、この省スペース型キーボードにおいて、前記支持手段の前記ヒンジ状の部分に設けられ開時における前記傾斜プレートの回り止めをなす摩擦部材を備えたり、前記支持手段の前記傾斜プレートは閉時に前記キーボード本体の背面部に埋没収容しうるようにしたり、また開時に前記机面上と接する前記支持手段の前記傾斜プレートの部位にすべり止め部材を備えたり、さらに前記支持手段の前記傾斜プレートは開時に90度以上は開かないようにしてもよい。
【0011】また、本発明の他の省スペース型キーボードは、キーボード部と、このキーボード部を実装して机面上に搭載されるキーボード本体と、このキーボード本体の長手方向の一下端面に開閉自在に取り付けられ開時に前記キーボード本体を前記机面上に傾斜して支持し且つ傾斜角度が可変しうる可変支持手段とを備えてなる。
【0012】この第2の省スペース型キーボードでは、前記可変支持手段がラチェット機構からなっており、また前記可変支持手段の一部が、前記キーボード本体の上位機器であるコンピュータ本体又はその表示装置と前記机面との隙間に挿入しうるようになっている。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明について図面を参照して説明する。
【0014】図1は本発明の実施の形態のキーボードを含むパソコン(パーソナル・コンピュータ)機器の全体構成を示す斜視図である。なお、キーボードは傾斜して立てかけた状態にて示している。
【0015】図2は本発明の第1の実施の形態のキーボードの支持手段を閉じた状態を示す斜視図、側面図、背面図、図3は同じくこのキーボードの支持手段を開いた状態を示す斜視図、側面図及び背面図、図4はこのキーボードの固定ホルダの部分を示す斜視図である。
【0016】図1にて全体構成を示すように、各種信号処理を実行するとともにディスプレイ表示部を有するコンピュータ機器2が机4上に搭載され、入力機器となるキーボード31を表面32に実装するキーボード本体3が図示しない接続ケーブルを介してコンピュータ機器2と接続されて机4上の空きスペース部分に載置される。なお一般的に、キーボード本体3が載置される机4上の空きスペース部分は、コンピュータ機器2が搭載されている部分の前側、或いは両側部分が多い。図1における符号1は、キーボード本体3の側面に開閉自在に設けた第1の実施の形態の支持手段であり詳細は後述する。
【0017】図2ないし図4に示すように、支持手段1としては、キーボード本体3の両側面部に固着される固定ホルダ34,35と、この固定ホルダ34,35に対しヒンジ式に開閉自在に取り付けられヒンジ部分から遠ざかるに従って上方に傾斜するごとき端面を有する形状の板状の傾斜プレート11とからなっている。
【0018】固定ホルダ34,35は、図4に示すように、既製のキーボード本体3の両側面部の筐体部分に被せて固着しうるようにキャップ状を成しており、嵌合的に単に被せるだけで固着できるので、必要時には簡単に着脱ができる。なお、単に被せて固着するのみでなく、接着剤等で貼付けることにより強固に固着するようにしてもよい。
【0019】このような固定ホルダ34,35のほぼ中央部分にはヒンジ基部36が設けられており、枢軸37及び傾斜プレート11のヒンジ回転部12とによりヒンジ構造を構成する。
【0020】板状の傾斜プレート11は、一端の上下部分の2個所にそれぞれヒンジ回転部12を有し、この2個所のヒンジ回転部12の中間部を上述のヒンジ基部36に嵌め込み、中心に枢軸37を差し込むことにより、ヒンジ基部36に対して傾斜プレート11が回転自在となるいわゆるヒンジ機構を構成する。
【0021】傾斜プレート11は上述のごとく、2個所のヒンジ回転部12の外端部を長辺とし、ヒンジ回転部12から遠ざかるに従って次第に幅が細くなる略3角形状を呈し、3角形の下側の端面11aはヒンジ部分から見て上方に傾斜する面となっている。
【0022】このような傾斜プレート11は、固定ホルダ34,35に対し開閉自在に取り付けられることとなる。また、ヒンジ基部36とヒンジ回転部12とが相接する2個所のすきま部分には、摩擦部材として摩擦係数の高いゴム板5が挟み込まれており、傾斜プレート11の開閉回動の回り止めの役割を果たす。このような構成の支持手段1を、この第1の実施の形態ではキーボード本体3の両側面2個所に備えている。
【0023】また、キーボード本体3の裏面33には凹部38が左右両部に設けられており、傾斜プレート11が閉じたときにこの凹部38に埋没して収容される形となり、通常時に傾斜プレート11が裏面33から出っ張るのを防止している。従って、キーボード本体3を机面上で平面状に置いて使用する際に、キーボード本体3ががたついたりするのが防止される。
【0024】なお、ヒンジ回転部12の回転部分は図2(d)の断面図に示すような形状となっているため、傾斜プレート11は最大限に開いても90度以上は開かないようになっている(図3(d)参照)。
【0025】さらに、傾斜プレート11の3角形の下側の上方に傾斜する端面11aには、図3(b)に示すように、机4の上面と接した際のすべり止め部材としてのゴム板6が貼り付けられている。
【0026】次に、この第1の実施の形態の動作について説明する。
【0027】図1に示すようなキーボードを含むパソコン機器では、通常、机4上にてディスプレイ表示部を有するコンピュータ機器2の前側部分或いは両側部分にキーボード本体3が平面状に置かれており、机4上におけるかなり広いスペースをキーボード本体3が占領している。そこで、キーボード本体3が占領しているスペースを資料参照などに使用したいときや、確保したスペースで資料を見ながらキー入力したい場合には、キーボード本体3をキーボード31面を手前にして立てかけるのが良い。
【0028】第1の実施の形態の構成によれば、通常は支持手段1の傾斜プレート11が閉じられてキーボード本体3背面の凹部38に埋設収容された状態となっており、上述したごとく机4上に平面状に置かれている。
【0029】平面状に置かれているキーボード本体3を立てかけるには、閉じられている支持手段1の傾斜プレート11を開く。固定ホルダ34,35のヒンジ基部36を支点にヒンジ回転部12及び傾斜プレート11を回動させれば、傾斜プレート11は外方に向かって90度だけ開いて図3に示す状態となる。傾斜プレート11が開いた状態では、3角形の下側の端面11aが上方に傾斜しているので、端面11aが机4の面に接するように倒すことにより、キーボード本体3は机4上に傾斜して立てかけられることとなる。
【0030】キーボード本体3が机4上に傾斜して立てかけられたとき、傾斜プレート11の端面11aにゴム板6が貼り付けてあるので、机4面との間に摩擦が生じ、キーボード本体3が滑って倒れるのを防止することができる。
【0031】また、ヒンジ基部36とヒンジ回転部12とが相接する2個所のすきま部分には、摩擦係数の高いゴム板5が挟み込まれているので、開いた傾斜プレート11が不容易に回動しないよう回り止めの役割を果たしている。
【0032】なお、上述した傾斜プレート11の端面11aのゴム板6、及びヒンジ部分のゴム板5については、設置・使用条件等によっては不要としてもよい。
【0033】以上のようにして、キーボード本体3は机4の面上にキーボード31を手前側にして傾斜して立てかけられるので、机4上に広い空きスペースが確保でき、キー入力作業も安心して行うことができる。また支持手段1を閉じているときには、通常のキーボードとして机4面上で平面状態で使用することができる。
【0034】次に、図5に本発明の第2の実施の形態の可変支持手段を有するキーボードを示す。図5(a)は第2の実施の形態の可変支持手段を開いた状態の斜視図、同図(b)はその側面図である。
【0035】この可変支持手段40は、キーボード本体3の下部の長手方向の端面に固着される固定ホルダ41と、この固定ホルダ41に対しヒンジ兼ラチェット機構44を介して互いに開閉自在に取り付けられる支持板42及び可動プレート43とからなる。支持板42はキーボード本体3の背面部を支えるものであり、また可動プレート43はキーボード本体3が載置される机4の面上に接する。ヒンジ兼ラチェット機構44は、周知のラチェット作用によって支持板42と可動プレート43の相互開閉角度αを任意に設定しうるものである。
【0036】次に、第2の実施の形態の動作について説明する。
【0037】第1の実施の形態の場合と同じくキーボード本体3を机4の面上に立てかける必要が生じたとき、それまで閉じていた可変支持手段40を開く。即ち図5(b)に示すように、ヒンジ兼ラチェット機構44を支点として支持板42と可動プレート43の相互角度を開く。ラチェット機構の作用によって相互角度αを任意に設定することにより、机4の面上に接する可動プレート43に対し支持板42に支えられたキーボード本体3が角度αだけ立った状態となる。
【0038】角度αだけ立った状態のキーボード本体3のキーボード31に対してキー入力操作が行えるので、机4上におけるキーボード本体3の手前の空きスペースが広く使える。
【0039】また、可変支持手段40の可動プレート43に薄い板状のものを使用すれば、キーボード本体3の上位機器であるコンピュータ本体又はその表示装置と机4の面との隙間に可動プレート43を挿入することができ、角度αだけ立った状態のキーボード本体3をコンピュータ本体又はその表示装置に接近して置くことができるので、机4上の手前の空きスペースをさらに広く使うことができる。またこのような状態においても、キーボード31に対するキー入力操作が行えることは勿論である。
【0040】なお、この第2の実施の形態では、可変支持手段40をキーボード本体3の2個所に設けるように例示したが、これに限らず、1個所もしくは3個所以上に設けるようにしてもよい。
【0041】また、固定ホルダ41のキーボード本体3の下部端面に対する固着は、第1の実施の形態の場合と同様に、嵌合的に被せて固着してもよいし、或いは接着剤等で貼付け固着するようにしてもよい。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、キーボード本体の側面、或いは長手方向の下部端面に開閉自在な支持手段或いは可変支持手段を設け、これらの手段を開くことによってキーボード本体を机面上に傾斜して立てかける構成としたことにより、次のような効果がある。
【0043】即ち、机面上に搭載された上位機器であるコンピュータ機器の手前側部分或いは両側部分に、傾斜して立てかけたキーボード本体によって空いた広いスペースを確保することができる。この机面上に空いた広いスペースで資料参照など種々の業務が行え、業務効率の向上がはかれる。
【0044】また、キーボード本体を立てかけた状態が安定的な構造であり、さらにキーボード面が手前側となるので、資料を参照しながらのキー入力操作を不安なく安定して行うことができる。
【0045】また、開閉自在な支持手段はが外観上の見栄えも良く、且つ簡単な構造であるので、安いコストで製造することが可能である。
【0046】さらに、支持手段を閉じているときには、通常のキーボードとして平面状態で何ら支障なく使用することができる。
【出願人】 【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
【出願日】 平成12年10月23日(2000.10.23)
【代理人】 【識別番号】100082935
【弁理士】
【氏名又は名称】京本 直樹 (外2名)
【公開番号】 特開2002−132417(P2002−132417A)
【公開日】 平成14年5月10日(2002.5.10)
【出願番号】 特願2000−323127(P2000−323127)