トップ :: G 物理学 :: G06 計算;計数




【発明の名称】 パーソナルコンピュータ
【発明者】 【氏名】倉原 由加

【要約】 【課題】ノート型パーソナルコンピュータにおけるユーザインターフェイスを改善する。

【解決手段】メインの表示デバイス17とは別のLCD22と、このLCD22の表示面上に積層された透明のタッチパネル21とを設ける。LCD22に、表示デバイス17には表示しない事項およびボタンを表示する。タッチパネル21越しに表示されたボタンに触れたとき、その触れたボタンに割り当てられている処理を実行する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】メインの表示デバイスと、このメインの表示デバイスとは別のサブの表示デバイスと、このサブの表示デバイスの表示面上に積層された透過型のタッチパネルとを有し、上記サブの表示デバイスに、上記メインの表示デバイスには表示しない事項および操作部を表示するとともに、上記タッチパネル越しに、上記表示された操作部を操作したとき、その操作された操作部に割り当てられている処理を実行するようにしたパーソナルコンピュータ。
【請求項2】請求項1に記載のパーソナルコンピュータにおいて、上記パーソナルコンピュータは、ノート型パーソナルコンピュータであり、上記サブの表示デバイスはLCDであり、上記LCDおよび上記タッチパネルは、コンピュータ本体の上面において、キーボードの手前に配置されているようにしたパーソナルコンピュータ。
【請求項3】請求項1あるいは請求項2に記載のパーソナルコンピュータにおいて、上記操作部は、肯定を意味するボタンおよび否定を意味するボタンであるようにしたパーソナルコンピュータ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、パーソナルコンピュータに関する。
【0002】
【従来の技術】いわゆるノート型パーソナルコンピュータには、ポインティングデバイスとして、一般に、タッチパッドあるいはトラックパッドなどと呼ばれるデバイスが搭載されている。そして、OSがGUIをサポートしている場合には、パーソナルコンピュータに対してタッチパッドにより各種の入力あるいは指示を行うことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ディスプレイに、[はい]、[いいえ]などのボタンが表示されている場合に、そのボタンを操作するには、1.タッチパッドを指でこすってカーソルを目的のボタンに移動させる。
2.タッチパッドのそばに配置されているクリックボタンを押す。あるいはタッチパッドを軽くたたく。
の操作をする必要がある。
【0004】しかし、年配者や初心者などにとって、そのような操作はしずらいことが多い。例えば、カーソルを目的とするボタンにうまく移動させることができなかったり、カーソルを見失ったりしてしまう。また、ボタンに表示されている「はい」、「いいえ」の文字も小さく、見にくいこともある。
【0005】この発明は、このような問題点を解決しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明においては、例えば、メインの表示デバイスと、このメインの表示デバイスとは別のサブの表示デバイスと、このサブの表示デバイスの表示面上に積層された透過型のタッチパネルとを有し、上記サブの表示デバイスに、上記メインの表示デバイスには表示しない事項および操作部を表示するとともに、上記タッチパネル越しに、上記表示された操作部を操作したとき、その操作された操作部に割り当てられている処理を実行するようにしたパーソナルコンピュータとするものである。したがって、ユーザが表示された操作部に触れると、処理が次に進み、結果として目的とする入力が行われる。
【0007】
【発明の実施の形態】図1において、符号10は、この発明によるノート型パーソナルコンピュータの一例を示す。このパーソナルコンピュータ10は、各種の処理を実行するCPU11と、BIOSなどの書き込まれたROM12と、OSや各種のアプリケーションプログラムあるいはデータなどがアクセスされるRAM13とを有し、これらメモリ12、13は、システムバス19を通じてCPU11に接続されている。
【0008】また、バス19には、HDD14およびキーボード15が接続されるとともに、HDD14には、OSと、この発明における処理を実現するためのプログラムとがインストールされている。さらに、パーソナルコンピュータ10は、メインのカラー表示デバイスとして、例えば、表示能力が1024×768ドットのカラーLCD17を有し、このLCD17は、LCDコントローラ16を通じてバス19に接続されている。また、モデム18がバス19に接続されるとともに、このモデム18は外部の電話回線LNに接続されている。
【0009】そして、タッチパッド入力部20が次のように構成される。すなわち、タッチパネル21がドライバ23を通じてバス19に接続されるとともに、カラーLCD22がドライバ24を通じてバス19に接続される。
【0010】この場合、カラーLCD22は、サブの表示デバイスとなるもので、所定の大きさの長方形の表示面を有するとともに、その表示面が、所定数の表示ドットをマトリックス状に配置して構成され、その表示ドットの点灯の組み合わせにより任意の文字(数字および記号などを含む。以下同様)をカラー表示するものである。
【0011】また、タッチパネル21は、LCD22の表示面とほぼ等しい形状および大きさの入力面を有するとともに、その入力面は透明ないし半透明の光透過型とされる。なお、タッチパネル22が入力位置(指などで触れたときの位置)を検出する方法には、抵抗膜式や静電式などがあるが、どの方法でもよい。
【0012】そして、例えば図2に示すように、これらタッチパネル21およびLCD22は、タッチパネル21の入力面がLCD22の表示面を覆うように積層されている。こうして、タッチパッド入力部20が構成されている。
【0013】そして、このタッチパッド入力部20が例えば図3に示すように、ノート型パーソナルコンピュータ10に配置される。すなわち、図3のノート型パーソナルコンピュータ10においては、そのケースが、本体31と、この本体31に対して開閉自在の蓋体32とから構成され、本体31の上面にキーボード15が配置されるとともに、その手前側(ユーザ側)にタッチパッド入力部20が配置される。また、蓋体32の本体との対向面に、LCD17が配置されている。
【0014】このような構成によれば、タッチパネル21の入力面は光透過型とされているとともに、その入力面がLCD22の表示面に一致するように、タッチパネル21とLCD22とが積層されているので、LCD22に文字や図形などが表示されたとき、ユーザは、その表示された文字や図形を普通に見ることができる。また、このとき、タッチパネル21に触れることにより座標の入力が可能である。
【0015】そこで、HDD14に用意されているプログラムが、RAM13にロードされてCPU11により実行され、タッチパッド入力部20は、次の■〜■の処理が可能とされる。
【0016】■ 表示にリンクしたボタン機能(その1)
これは、タッチパネル21の入力と、LCD22の表示とを関連付けることにより、操作性を改善した場合である。
【0017】すなわち、図4は、この■の場合におけるLCD22の標準的な表示内容を示すもので、LCD22の表示面のうち、キーボード15側の長方形の領域22Aが、各種の質問(あるいは指示)の表示領域とされる。なお、この表示領域22Aに表示される質問は、簡潔な文章とされるとともに、階層化され、基本的には肯定を意味する「はい」または否定を意味する「いいえ」で回答できる内容とされる。
【0018】また、LCD22の表示面のうち、手前側(図4における下側)の中央付近から右側にかけて、操作部として3つのボタン22B〜22Dが並んで表示される。これらのボタン22B〜22Dは、表示領域22Aに表示された質問に対する回答を入力するためのもので、年配者や初心者などにもわかりやすく、かつ、操作しやすくするため、色分けされて表示されるとともに、やや大きめに表示される。
【0019】そして、図3の場合には、ボタン22B〜22Dは、円形とされるとともに、交通信号をイメージする青色、黄色、赤色とされている。なお、図3のボタン22B〜22Dに、(青色)、(黄色)、(赤色)とあるのは、ボタン22B〜22Dの表示色を示すものであり、これらの文字が表示されることはない(以下同様)。
【0020】さらに、これらボタン22B〜22Dには、表示領域22Aに表示された質問に対応する回答が表示される。図3の場合には、表示領域22Aに表示された質問に対して、「はい」あるいは「いいえ」で回答する場合である。そして、ボタン22Bは、質問に対して肯定の回答をするためのものとされ、その肯定を意味する[はい]の文字が表示される。また、ボタン22Dは、質問に対して否定の回答をするためのものとされ、その否定を意味する[いいえ]の文字が表示される。さらに、ボタン22Cは、質問の意味がわからないなどの理由により疑問や困惑を示すときに操作するためのものとされ、その疑問や困惑を意味する[困った]の文字が表示される。
【0021】さらに、LCD22の表示面の手前側の左側には、使用頻度の高いソフトウエアをワンタッチで起動するためのランチャーボタン22E、22Fが表示される。この例においては、ボタン22Eは電子メール用、ボタン22Fはインターネット接続用の場合であり、これらボタン22E、22Fには、そのボタンの機能を示す文字列が表示される。なお、これらのボタン22E、22Fもやや大きめで、かつ、色分けされて表示される。
【0022】図5A〜Dは、表示領域22Aに表示される質問および回答ボタン22B〜22Dの表示の遷移例を示すもので、この例においては、ISPと未契約のユーザがISPを選択するまでの様子を示すものである。
【0023】すなわち、パーソナルコンピュータ10の電源を入れると、HDD14からRAM13にOSがロードされて立ち上がり、タッチパッド入力部20には、例えば図4に示すように、標準の表示が行われる。
【0024】そして、メールボタン22Eあるいはインターネットボタン22Fに触れると、今の場合、ISPと未契約なので、図5Aに示すように、表示領域22Aに、ISPについてのコメントが表示されるとともに、ISPとの契約の質問が表示される。また、この質問に対する回答は、「はい」、「いいえ」のどちらかとなるので、ボタン22B、22Dに、[はい]、[いいえ]の文字が表示されるとともに、回答に困ったときのために、ボタン22Cに[困った]が表示される。
【0025】そして、どのISPとも契約していないので、[いいえ]ボタン22Dに触れると、図5Bに示すように、表示領域22Aに、希望するISPがあるかどうかの質問が表示されるとともに、ボタン22B、22Dに、[はい]、[いいえ]の文字が表示され、ボタン22Cに[困った]の文字が表示される。
【0026】そこで、この質問に対して、ユーザが[はい]ボタン22Bに触れると、例えば図5Cの左側に示すように、表示領域22Aに、ISPの名称(社名、愛称など)が例えば3社分だけ表示されるとともに、その表示された名称の中に、希望するISPがあるかどうかの質問が表示される。
【0027】そして、希望するISPがないときには、[いいえ]ボタン22Dに触れると、次の3社分の名称が表示領域22Aに表示される。こうして、[いいえ]ボタン22Dに触れるごとに、3社分ずつISPの名称が表示されていく。
【0028】そこで、希望するISPの名称が表示されたとき、[はい]ボタン22Bに触れると、この[はい]ボタン22Bに触れたときに表示されていたISPの名称のうち、第1番目のISPの名称と、このISPを希望するかどうかの質問が、表示領域22Aに表示されるとともに、ボタン22B〜22Dが表示される。そして、以後、[いいえ]ボタン22Dに触れるごとに、その3社の名称が1社分ずつ順に変更されていく。
【0029】そして、希望するISPの名称が表示されたとき、[はい]ボタン22Bに触れると、例えば図5Dに示すように、そのISPとの契約の処理に進んでいいかどうかの質問が表示される。そこで、[はい]ボタン22Bに触れると、以後、処理は、その選択されたISPとの契約の処理に移る。なお、この契約の処理は、LCD17およびキーボード15を使用して行われる。
【0030】また、例えば図5Bの状態で、特に希望するISPがない場合には、[いいえ]ボタン22Dに触れることになるが、このときには、例えば図5Cの右側に示すように、表示領域22Aに、1か月に負担することのできる金額が、例えば3種類だけ表示されるとともに、その表示された金額の中に、希望する金額があるかどうかの質問が表示される。
【0031】そして、以後、ISPを選択した場合と同様にして1か月あたりの負担額が決定される。また、同様にして1か月あたりのインターネットの予定ないし予想される接続時間などが決定される。
【0032】そして、このようにしてISPを選択するための条件が揃うと、その条件を満たすISPについて、図5Cの左側に示すように、表示領域22Aに、条件を満たすISPの名称が3社分だけ表示されるとともに、その表示された名称の中に、希望するISPがあるかどうかの質問が表示される。そして、以後、希望するISPがあったときと同様の処理が実行されてISPが選択され、そのISPとの契約が行われる。
【0033】以上のようにしてISPとの契約を終了すると、以後、メールボタン22Eあるいはインターネットボタン22Fに触れても、図5により説明したISPとの契約の処理には進まず、メールあるいはインターネットの接続となる。
【0034】すなわち、ISPとの契約がすでに行われている場合に、メールボタン22Eに触れると、メールソフトが立ち上がり、以後、そのメールソフトによりメールの受信あるいは送信が実現される。また、ISPとの契約がすでに行われている場合に、インターネットボタン22Fに触れると、契約しているISPに接続されるとともに、ブラウザが立ち上がり、以後、そのブラウザによりインターネットのウェブページを閲覧できるようになる。
【0035】なお、表示領域22Aに表示された質問について、質問の意味がわからなかったり、回答に困ったりした場合に、[困った]ボタン22Cに触れると、あらかじめ用意されている質問が表示領域22Aに表示される。そして、その質問に対して、やはり[はい]ボタン22Bあるいは[いいえ]ボタン22Dに触れて回答していくと、その困りごとに対して質問や指示あるいはヒントなどが順に階層式に表示されていき、その困りごとが解決される。
【0036】しかし、どのようにしても解決できないときには、表示領域22Aにサポートダイヤルの電話番号が表示されるとともに、「こちらにお問い合わせ下さい。」と表示される。
【0037】例えば、画面がフリーズした場合には、[困った]ボタン22Cに触れると、表示領域22Aにフリーズから抜け出すための指示が表示される。そして、指示通りに操作をしても、解決されない場合には、一般に電源を切ることになるが、その場合には、表示領域22Aに、例えば、電源を切ります。電源を切るには、電源スイッチを押し続けます。一緒にカウントダウンしますから、[はい]ボタンに触れてから電源スイッチを押し続けて下さい。ような指示が表示される。
【0038】あるいは、電源用の電池の残量が少なくなった場合には、例えば、あらかじめ用意してあるキャラクタ(マスコット)の画像が、表示領域22Aを動きまわってユーザの注意をひき、ユーザが[困った]ボタン22Cに触れると、表示領域22Aに、電池が切れます。電源コードをつないで下さい。のような表示が行われるとともに、その表示文の下をキャラクタが動きまわる。そして、電源コードをつなぐと、キャラクタが消える。
【0039】つまり、キャラクタが表示領域22Aを動きまわった場合には、[困った]ボタン22Cに触れることで、トラブルが回避される。
【0040】こうして、困りごとやトラブルなども、表示領域22Aの表示と、[はい]ボタン22B、[困った]ボタン22Cおよび[いいえ]ボタン22Dにより解決される。
【0041】■ 表示にリンクしたボタン機能(その2)
これも、タッチパネル21の入力と、LCD22の表示とを関連付けるものであるが、処理内容を示すボタンに触れるようした場合である。
【0042】すなわち、例えばOSの終了を指示したとき、例えば図6に示すように、LCD22には、以後の処理を示すボタン[電源を切る]、[再起動する]、[キャンセル]が表示される。そして、これらボタンのどれかに触れると、対応した処理が実行される。
【0043】■ パッド入力を伴わない表示機能これは、LCD22が、補助的な表示を行うようにした場合である。すなわち、この場合には、電源用の電池(図示せず)の残量、HDD14や日本語FEPの動作状態などが、LCD22に表示される。
【0044】■ 表示を伴わないボタン機能これは、タッチパネル21を、LCD17の表示に対するポインティングデバイスとして使用する場合である。したがって、一般のタッチパッドと同様に座標の入力を行うことができる。
【0045】〔まとめ〕以上のように、上述のタッチパッド入力部20によれば、LCD22に質問およびその回答が表示されたとき、その回答に触れると、これがタッチパネル21により入力されるので、年配者や初心者などであっても、容易に回答することができる。特に、表示領域22Aにおける質問の文字サイズや回答を選択するボタン22B〜22Dは、十分な大きさとすることができるので、見やすくなるとともに、誤操作を減らすことができる。
【0046】さらに、ボタン22E、22Fに触れたときに起動されるソフトウエアは、任意に設定できるので、使い勝手がよくなる。
【0047】なお、上述においては、[はい]ボタン22Bおよび[いいえ]ボタン22Dにより表示領域22Aに表示された質問に回答する場合であるが、カーソル移動用のボタンおよび決定用のボタンを表示し、それらのボタンに触れたとき、対応する処理を実行するようにもできる。
【0048】〔この明細書で使用している略語の一覧〕
BIOS:Basic Input/Output SystemCPU :Central Processing UnitFEP :Front End ProcessorGUI :Graphical User InterfaceHDD :Hard Disk DriveISP :Internet Service ProviderOS :Operating SystemRAM :Random Access MemoryROM :Read Only Memory【0049】
【発明の効果】この発明によれば、年配者や初心者などであっても、質問に容易に回答することができる。また、その質問も見やすくなるとともに、回答時の誤操作を減らすことができる。さらに、使い勝手を改善することもできる。
【出願人】 【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニー株式会社
【出願日】 平成12年10月19日(2000.10.19)
【代理人】 【識別番号】100091546
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 正美
【公開番号】 特開2002−132409(P2002−132409A)
【公開日】 平成14年5月10日(2002.5.10)
【出願番号】 特願2000−319277(P2000−319277)