| 【発明の名称】 |
建築工事管理システム |
| 【発明者】 |
【氏名】山本 靖
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| 【要約】 |
【課題】一般住宅を始めとする各種建物の建築工事に伴うトラブルの発生を防ぐ。トラブルの原因となる手抜き工事の解消を図る。
【解決手段】施主Aからの依頼を受けて施工業者Bが一般住宅を建築する場合に、施主A及び施工業者Bの何れからも独立した第三者機関である管理業者Cが、施主Aからの依頼を受けてその建築工事を管理する。この管理のために、管理業者Cは、本社にホストコンピュータ10を保有し、社員に情報端末20を携帯させる。ホストコンピュータ10は、情報端末20の他、施主Aが保有するパーソナルコンピュータ30及び施工業者Bが保有するパーソナルコンピュータ40とインターネットにより接続される。インターネットによるこれらのコンピュータ間の情報授受を利用して、管理業者Cは建築工事の管理業務を公平に、且つ円滑に行う。管理結果を施主Aに報告すると共に、見つけた不具合の是正を施工業者Bに指示する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 施主又は施工業者から建築工事管理の依頼を受けた管理業者が保有し、且つ依頼者が保有するコンピュータとインターネットによる接続が可能なホストコンピュータと、前記管理業者が保有し、且つ前記ホストコンピュータとインターネットによる接続が可能な携帯情報端末と備えており、前記インターネットによるコンピュータ間の情報授受を用いて、前記管理業者が依頼者に代わって工事管理を行い依頼者に報告することを特徴とする工事管理システム。 【請求項2】 前記管理業者は、工事現場で得た情報を携帯情報端末からホストコンピュータへ伝送し、伝送された現場情報に基づいて中央で集中的に工事管理を行うことを特徴とする請求項1に記載の工事管理システム。 【請求項3】 前記管理業者は、工事管理の一環として、工事現場で得た情報に基づいて工事の不具合を見つけ、その不具合の是正を前記施工業者に指示することを特徴とする請求項1に記載の工事管理システム。 【請求項4】 現場情報は、チェックシート及び写真を含むことを特徴とする請求項2又は3に記載の工事管理システム。 【請求項5】 前記管理業者は、工事管理に続いて建物の管理を行うことを特徴とする請求項1に記載の工事管理システム。 【請求項6】 前記管理業者は、工事管理を基礎工事、躯体工事、外装工事、内装工事につき段階的に行うことを特徴とする請求項1に記載の工事管理システム。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、一般住宅を始めとする各種建物の建築工事に伴うトラブルの発生を防ぐために、インターネットを用いて公正かつ円滑に建築工事の管理を行う建築工事管理システムに関する。 【0002】 【従来の技術】一般住宅の建築では、施主との間で契約を交わした施工業者が、確認申請を受けた図面に基づいて建築工事を行うが、実際の工事は、基礎、躯体、内装、外装といった、工事の種類に応じた専門の請負業者が担当し、工事の管理のみを施工業者が行うのが一般的である。 【0003】工事中、工事後の検査については、金融公庫等の公的な融資を受けた場合を除き、検査が行われないのが通例であり、公的な融資を受けた場合でも、工事中に1回程度の検査が行われるに過ぎない。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】このようなシステムで建築される一般住宅の場合、施主への引き渡し後にひび割れや雨漏り、建物の傾きといった不具合を生じることが少なくない。引き渡し後にこれらの不具合が発生した場合、その責任の所在を巡って施主と施工業者との間でしばしばトラブルが発生する。 【0005】即ち、不具合の原因は不可抗力的なものの場合もあるが、多くの場合は手抜き工事と呼ばれる工事不良である。建築工事中の管理が十分に行き届いていれば、責任の所在が明らかになり、何よりも、不具合そのもの発生頻度が大幅に少なくなると考えられるが、施工業者がかかえる物件は多く、個々の建築工事まで十分に管理できず、請負業者まかせになっているのが現実である。この建築中の管理不十分のため、工事不良が見落とされ、このことが引き渡し後の不具合を招き、更には施主と施工業者の間のトラブルにまで発展するのである。 【0006】引き渡し後の不具合の発生、及びこれに伴うトラブルは、施主にとって大きな経済的負担、精神的負担となるだけでなく、施工業者にとっても大きな信用問題となる。 【0007】本発明の目的は、インターネットを用いて第三者が公正かつ円滑に建築工事の管理を行うことにより、施主及び施工業者の双方の利便を図る建築工事管理システムを提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明の建築工事管理システムは、施主又は施工業者から建築工事管理の依頼を受けた管理業者が保有し、且つ依頼者が保有するコンピュータとインターネットによる接続が可能なホストコンピュータと、前記管理業者が保有し、且つ前記ホストコンピュータとインターネットによる接続が可能な携帯情報端末と備えており、前記インターネットによるコンピュータ間の情報授受を用いて、前記管理業者が依頼者に代わって工事管理を行い依頼者に報告するものである。 【0009】これにより、詳細な現場情報が依頼者に与えられ、工事不良が解消されることにより、引き渡し後の不具合の発生、及びこれに伴うトラブルが未然に防止される。 【0010】前記管理業者は、工事現場で得た情報を携帯情報端末からホストコンピュータへ伝送し、伝送された現場情報に基づいて中央で集中的に工事管理を行うことができる。これにより、工事管理をより効率的に行うことができる。 【0011】前記管理業者は、工事管理の一環として、工事現場で得た情報に基づいて工事の不具合を見つけ、その不具合の是正を前記施工業者に指示することができる。これにより、工事管理をより効果的なものとすることができる。 【0012】現場情報については、チェックシート及び写真を含むことにより、高い情報価値が得られる。 【0013】前記管理業者は、工事管理に続いて建物の管理を行うことがてきる。これにより、引き渡し後の不具合の発生に伴うトラブルをより効果的に防止できる。 【0014】前記管理業者は、工事管理を基礎工事、躯体工事、外装工事、内装工事につき段階的に行うことがてきる。これにより、より緻密な工事管理を行うことができる。 【0015】 【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態に係る建築工事管理システムの構成図、図2は同システムにおける作業流れをを示すフローチャート、図3は同システムに使用されるチェックシートの説明図である。 【0016】本実施形態に係る建築工事管理システムは、図1に示すように、施主Aからの依頼を受けて施工業者Bが一般住宅を建築する場合に、施主A及び施工業者Bの何れからも独立した第三者機関である管理業者Cが、施主Aからの依頼を受けてその建築工事を管理するものである。 【0017】この管理のために、管理業者Cは、その本社にホストコンピュータ10を保有している。また、社員が携帯する複数の携帯情報端末20,20を保有している。ホストコンピュータ10は、携帯情報端末20,20とインターネットによる接続が可能である。また、施主Aが保有するパーソナルコンピュータ30(以下、施主コンピュータ30と呼ぶ)、及び施工業者Bが保有するパーソナルコンピュータ40(以下、施工者コンピュータ40と呼ぶ)ともインターネットによる接続が可能である。 【0018】そして管理業者Cは、インターネットによるこれらコンピュータ間の情報授受を利用して建築工事の管理業務を公平に且つ合理的に行う。その業務の内容を図2により説明する。 【0019】施主Aは、施工業者Bと施工契約を結ぶ前に、管理業者Cとの間で建築工事の管理契約を結ぶ。この契約は、ホストコンピュータ10と施主コンピュータ30との間でインターネットにより行うことも可能である。この契約に基づき、管理業者Cは先ず、施主Aが施工業者Bと結ぶ施工契約に参加し、契約内容をチェックする。契約内容に問題があれば、施主Aと施工業者Bとの間の調整を図る。 【0020】施主Aとの契約に基づき、施工業者Bは建築工事の工程表を作成し、工事に着工する。 【0021】管理業者Cは、作成された工程表を確認し、その工程表に基づき、基礎工事期間中に工事現場に社員を派遣して、基礎工事をチェックする。社員は、携帯情報端末20を持参する。携帯情報端末20は例えばノートブックパソコンであり、図3のようなチェックシートをデータとして保有している。 【0022】工事現場に派遣された社員は、チェックシートに記載されている項目についてチェックを行い、結果をインターネットによって本社のホストコンピュータ10へ伝送する。また、デジタルカメラで工事現場を写真に撮り、チェックシートに添付して携帯情報端末20からホストコンピュータ10へ伝送する。 【0023】基礎工事のチェック項目としては、敷地の地形・土質の観察、掘削後の土の締め固め状況、基礎鉄筋の径の確認、基礎鉄筋の本数の確認・・・基礎コンクリートの出来形の確認、基礎コンクリートの表面状況の確認・・・アンカーボルトの径の確認、アンカーボルトの本数・位置の確認・・・などがある。 【0024】本社では、携帯情報端末20からホストコンピュータ10へ伝送された基礎工事のチェック結果及び現場写真に基づき、管理技師が基礎工事において不具合があるか否かを最終的に判断する。不具合が認められなければ、その結果をインターネットによってホストコンピュータ10から施主コンピュータ30へ通知する。 【0025】不具合が認められた場合は、チェックシート及び写真を基にして施工業者Bと協議した上で、その不具合を解消するための是正を施工業者Bに指示する。この指示も、インターネットを用いたホストコンピュータ10から施工者コンピュータ40への情報伝達により行う。この指示を受けて、施工業者Bは不具合のあったところを手直し、その完了を管理業者Cに通知する。この完了通知も、インターネットを用いた施工者コンピュータ40からホストコンピュータ10への情報伝達により行う。 【0026】手直し完了の通知を受けて、管理業者Cは再度工事現場へ社員を派遣する。社員は、不具合が認められた箇所を再チェックし、必要に応じて写真を添付して、再チェックの結果を携帯情報端末20から本社のホストコンピュータ10へ伝送する。本社では、再チェックの結果から、不具合が解消されたことを最終的に確認する。不具合が解消されていなければ、再度是正指示を施工業者Bに出す。 【0027】依頼者である施主Aに対しては、インターネットを用いたホストコンピュータ10から施工者コンピュータ40への情報伝達により、基礎工事に問題のなかったことを報告する。不具合に対する是正工事があった場合は、その旨も併せて報告する。不具合が解消されたときは、ホストコンピュータ10内のチェックシートにその旨を書き込み、携帯情報端末20内のチェックシートに対してもインターネットを通して不具合の解消を書き込む。 【0028】以下、躯体工事、外装工事、内装工事に対しても、インターネットを用いて同様に工事を管理し、その結果を施主Aに報告する。また、必要に応じて不具合の是正を施工業者Bに指示する。 【0029】全工事が完了すると、施工業者Bから施主Aへ物件が引き渡される。管理業者Cは、工事期間中撮影した写真をCDROMとし、工事チェックシートを添えて施主Aに渡し、建築工事の管理契約は終了する。 【0030】施主Aは、建築工事の終了後、オプション契約として建物の管理契約を工事管理者Cとの間で交わすことができる。両者間で建物の管理契約が交わされた場合は、契約年度間、例えば10年間、工事管理者Cは建物を1年に1度の割合でチェックする。 【0031】チェックの結果、不具合が出てきた場合は、その不具合が施工業者Bの責任範囲内か経年変化によるものかなどを判断する。不具合が施工業者Bによるものである場合は、施工業者Bと連絡をとり、是正を行うように指導を行う。不具合が経年変化によるもの、或いは施主Aの責任範囲内のものである場合は、施主Aと協議の上、是正方法を確認し、施工業者より見積りをとり、内容を確認した上で、施主Aに報告する。 【0032】このようなインターネットを利用した建物管理システムによると、施主A及び施工業者Bの何れからも独立した第三者機関である管理業者Cにより、一般住宅の建築工事が緻密かつ公平に管理される。このため、手抜き工事や工事ミスがなくなり、引き渡し後、これらの工事不良に起因するひび割れ、雨漏り、傾きなどの不都合の発生がなくなる。 【0033】一般の施主Aは建築に精通しないが、それにもかかわらず、専門的な建築データを豊富に入手でき、しかも、そのデータを工事不良の解消に効果的に活用できるのである。 【0034】また仮に、引き渡し後に不都合が生じても、工事期間中の詳細な管理データが保存されていることにより、責任の所在が明らかになり、施主Aと施工業者Bとの間の無用なトラブルが回避される。 【0035】施主Aは管理業者Cに対して管理費用を支払う必要があるが、管理にインターネットが利用されることにより管理費用が低く抑えられ、また緻密な管理により手抜きのない建物が入手され、その後の無用なトラブルも回避されることを考慮すると、管理費用に対する満足感は非常に大きなものとなる。 【0036】特に、施主Aと管理業者Cとの間で建物の管理契約が交わされた場合は、施主Aの精神的負担は一層軽減される。 【0037】建築工事の管理においては、インターネットが利用されることにより、詳細なチェックシート及び写真という膨大なデータがコンピュータ間で迅速に授受される。これにより、不具合の有無が本社内で一括して正確かつ迅速に判断される。その結果、管理コストも安価となり、依頼者である施主Aの経済的負担も軽減される。更に、管理の介入による工事の不要な遅れも回避される。 【0038】なお、上記実施形態は、施主Aが工事管理を管理業者Cに依頼した場合を示すが、施工業者Bが工事管理を管理業者Cに依頼することもできる。前述したように、施工業者B自身も建築工事を十分に管理できないのが現状であり、これを管理業者Cに委託し、工事品質を高めることは、施工業者Bの信用向上を含め、施工業者Bにとっても大きなメリットを生じる。 【0039】また、上記実施形態では、建物として一般住宅を取り上げたが、事務所、ビル等にも適用が可能であり、建物の構造についても、木造、RC造、S造を問わない。ただ、工事不良は仕口の多い木造の一般住宅で特に多く、この点から、本発明は木造の一般住宅に特に有効である。 【0040】 【発明の効果】以上に説明したとおり、本発明の建築工事管理システムは、インターネットを用いて第三者が公正かつ円滑に建築工事の管理を行うことにより、工事不良をなくし、引き渡し後の不具合の発生、及びこれに伴うトラブルを未然に防止して、施主だけでなく、施工業者の方にも大きな利益をもたらす効果がある。
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| 【出願人】 |
【識別番号】500458712 【氏名又は名称】山伊建設株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年10月2日(2000.10.2) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100059373 【弁理士】 【氏名又は名称】生形 元重 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−108974(P2002−108974A) |
| 【公開日】 |
平成14年4月12日(2002.4.12) |
| 【出願番号】 |
特願2000−301757(P2000−301757) |
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