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【発明の名称】 LSI間インターフェース装置
【発明者】 【氏名】山本 芳紀

【氏名】藤井 省造

【氏名】水島 哲也

【氏名】佐藤 真史

【要約】 【課題】回路規模が大きくなると、クロックバッファの遅延量は大きくなる傾向にあり、そのため、クロックバッファの遅延量が1サイクルに近づくと、出力データの変化点とLSI1のクロックの立ち上がりが近づき、ラッチミスを起こしてしまい、データを正しく受け取れなくなってしまう。

【解決手段】LSI2の出力の最終段のフリップフロップ110のクロックは、クロックバッファ108を通過したあとのクロック205ではなく、クロックバッファ108に入力されるクロック204を使用する。こうすることにより、LSI1のクロックとLSI2から出力されるデータとの位相差を少なくすることができる。その結果、回路規模の増加に伴ってクロックバッファの遅延量が変化した場合も、LSI1とLSI2とのインターフェースは、一定のタイミングで行うことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 2つのLSI間で、少なくともクロック及びデータをインターフェースする装置であって、一方のLSIは、クロック発振源と、前記発振源で生成されたクロックの駆動能力を増幅する第1のクロックバッファと、前記第1のクロックバッファの出力をLSI外部へ出力するための第1の出力バッファと、他方のLSIから供給されるデータを受ける第1の入力バッファと、前記第1のクロックバッファの出力クロックで動作し、前記第1の入力バッファの出力をラッチする第1のフリップフロップと、前記第1のフリップフロップの出力を処理する第1の内部ロジックとを備え、他方のLSIは、前記一方のLSIから供給されるクロックを受ける第2の入力バッファと、前記第2の入力バッファの出力クロックの駆動能力を増幅する第2のクロックバッファと、前記第2のクロックバッファの出力クロックで動作する第2の内部ロジックと、前記第2の入力バッファの出力クロックで動作し、前記第2の内部ロジックの出力をラッチする第2のフリップフロップと、前記第2のフリップフロップの出力をLSI外部へ出力する第2の出力バッファとを備えたことを特徴とするLSI間インターフェース装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のLSIが同一のクロックで動作するシステムにおけるLSI間インターフェース装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は従来のLSI間インターフェース装置によるブロック図である。
【0003】図4において、401は、LSI1、LSI2で共通に使用するクロックの元となる発振クロック501を生成するクロック発振源、402は、クロック発振源401で生成された発振クロック501の駆動力を増幅し、内部クロック502を出力するクロックバッファ、403は、内部クロック502をLSI外部へ出力するための出力バッファ、406は、LSI2から供給されるデータ508を受け取るための入力バッファ、405は、入力バッファ406の出力509を内部クロック502でラッチするフリップフロップ、404は、フリップフロップ406の出力510を処理する内部ロジックであり、以上が、LSI1に含まれる要素である。
【0004】また、407は、外部から供給される外部クロック503を受け取るための入力バッファ、408は、入力バッファ407から出力される入力クロック504の駆動力を増幅し、内部クロック505を出力するクロックバッファ、411は、内部クロック505に同期したデータ506を発生する内部ロジック、409は、内部ロジック411の出力506をLSI外部へ出力するための出力バッファであり、以上がLSI2に含まれる要素である。
【0005】以上のように構成されたLSI間インターフェース装置において、以下図面を参照しながら従来のLSI間インターフェース方法の動作について説明する。
【0006】図5は、従来例のLSI間インターフェース装置における、各クロックのタイミング図である。
【0007】クロック発振源401で生成された発振クロック501はクロックバッファ402を通過し、内部クロック502となる。このとき、クロックバッファ402で遅延が発生するため、内部クロック502は発振クロック501に対して、遅延時間Aだけ遅れた位相となる。内部クロック502は、出力バッファ403を通過し、LSI1の外部へ出力される。このとき、出力バッファ403で遅延が発生するため、外部クロック503は内部クロック502に対して、遅延時間Bだけ遅れた位相になる。外部クロック503が、LSI2へ供給される際、まず、LSI2の入力バッファ407を通過し、入力クロック504となる。このとき入力バッファ407で遅延が発生するため、入力クロック504は外部クロック503に対して、遅延時間Cだけ遅れた位相になる。入力クロック504はクロックバッファ408を通過し、内部クロック505となる。このときクロックバッファ408で遅延が発生するため、内部クロック505は入力クロック504に対して、遅延時間Dだけ遅れた位相となる。このとき、LSI1の内部ロジック404の動作クロック(内部クロック502)と、LSI2の内部動作クロック(内部クロック505)とでは、B+C+Dの位相差が発生する。
【0008】図6は、内部クロック502,505と、LSI2からLSI1へ供給されるデータ506,508,509のタイミング図である。
【0009】LSI2の内部ロジック411で生成されたデータ506がLSI1のフリップフロップ405に到達するまでの遅延時間は、E+F+Gであり、LSI2の内部クロック505の立ち上がりエッジから、LSI1の内部クロック502の立ち上がりエッジまでの時間差はT―(B+C+D)となる。
【0010】データ509の“い”の部分をLSI1の内部クロック502で確実にラッチするためには、データの遅延量がクロックの位相差よりも小さい必要がある。
【0011】すなわち、E+F+G+H<T―(B+C+D)(以下、式1)の関係が成り立つ必要がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、LSIの大規模化に伴い、クロックバッファ408の遅延量Dが増加する傾向にある。そのため、最小遅延条件から最大遅延条件まですべての条件で式1を満たすことができなくなり、データのラッチミスや、タイミングずれなどを起こす場合がある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、LSIの出力の最終段のフリップフロップのクロックは、クロックバッファを通過したあとのクロックではなく、クロックバッファに入力されるクロックを使用する構成にする。
【0014】こうすることにより、クロック発振源を有するLSIのクロックと供給されるクロックに基づき動作するLSIから出力されるデータとの位相差を少なくすることができ、データのラッチミスや、タイミングずれなどを回避することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明は、2つのLSI間で、少なくともクロック及びデータをインターフェースする装置であって、一方のLSIは、クロック発振源と、前記クロック発振源で生成されたクロックの駆動能力を増幅する第1のクロックバッファと、前記第1のクロックバッファの出力をLSI外部へ出力するための第1の出力バッファと、他方のLSIから供給されるデータを受ける第1の入力バッファと、前記第1のクロックバッファの出力クロックで動作し、前記第1の入力バッファの出力をラッチする第1のフリップフロップと、前記第1のフリップフロップの出力を処理する第1の内部ロジックとを備え、他方のLSIは、前記一方のLSIから供給されるクロックを受ける第2の入力バッファと、前記第2の入力バッファの出力クロックの駆動能力を増幅する第2のクロックバッファと、前記第2のクロックバッファの出力クロックで動作する第2の内部ロジックと、前記第2の入力バッファの出力クロックで動作し、前記第2の内部ロジックの出力をラッチする第2のフリップフロップと、前記第2のフリップフロップの出力をLSI外部へ出力する第2の出力バッファとを備えたものである。
【0016】これにより、一方のLSI(LSI1)と、他方のLSI(LSI2)とのデータのインターフェースにおいて、データの位相調整用の遅延バッファなどが必要なく、確実にデータの受け渡しを行うことができる。
【0017】以下に本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0018】(実施の形態)図1は、本発明の実施の形態によるLSI間インターフェース装置の構成を示すブロック図である。
【0019】図1において、101は、2つのLSI(LSI1、LSI2)で共通に使用するクロックの元となる発振クロック201を生成するクロック発振源、102は、クロック発振源101で生成された発振クロック201の駆動力を増幅し、内部クロック202を出力するクロックバッファ、103は内部クロック202をLSI1の外部へ出力するための出力バッファ、106は、LSI2から供給されるデータ208を受け取るための入力バッファ、105は、入力バッファ106の出力209を内部クロック202でラッチするフリップフロップ、104は、フリップフロップ106の出力210を処理する内部ロジックであり、以上が、LSI1に含まれる要素である。
【0020】また、107は、外部から供給される外部クロック203を受け取るための入力バッファ。108は、入力バッファ107から出力される入力クロック204の駆動力を増幅し、内部クロック205を出力するクロックバッファ、111は、内部クロック205に同期したデータ206を発生する内部ロジック、110は内部ロジック111から出力されるデータ206をデータ出力用クロック204でラッチするフリップフロップ、109は、フリップフロップ110の出力207をLSI外部へ出力するための出力バッファであり、以上がLSI2に含まれる要素である。
【0021】以上のように構成されたLSI間インターフェース装置において、以下図面を参照しながら本発明の実施の形態によるLSI間インターフェース装置の動作について説明する。
【0022】図2は、本実施の形態のLSI間インターフェース装置における、各クロック201〜205のタイミング図である。
【0023】クロック発振源101で生成された発振クロック201はクロックバッファ102を通過し、内部クロック202となる。このとき、クロックバッファ102で遅延が発生するため、内部クロック202は発振クロック201に対して、遅延時間Aだけ遅れた位相となる。内部クロック202は、出力バッファ103を通過し、LSI1の外部へ出力される。このとき、出力バッファ103で遅延が発生するため、外部クロック203は内部クロック202に対して、遅延時間Bだけ遅れた位相になる。外部クロック203が、LSI2へ供給される際、まず、LSI2の入力バッファ107を通過し、入力クロック204となる。このとき入力バッファ107で遅延が発生するため、入力クロック204は外部クロック203に対して、遅延時間Cだけ遅れた位相になる。入力クロック204はクロックバッファ108を通過し、内部クロック205となる。このときクロックバッファ108で遅延が発生するため、内部クロック205は入力クロック204に対して、遅延時間Dだけ遅れた位相となる。このとき、LSI1の内部ロジック104の動作クロック(内部クロック202)と、LSI2の内部動作クロック(内部クロック205)とでは、B+C+Dの位相差が発生する。
【0024】図3は、内部クロック202,205と、LSI2からLSI1へ供給されるデータのタイミング図である。
【0025】データ206は、LSI2の内部ロジック111で生成される内部クロック205に同期した信号である。フリップフロップ110は、データ206を入力クロック204でラッチする。このときの出力は207となり、入力クロック204に対して、遅延時間Eだけ遅延したタイミングとなる。このEは、フリップフロップ出力データの遅延量である。フリップフロップ110の出力207は、入力クロック204に対して、E遅れて出力され、その後出力バッファ109でF遅延し、LSI2の外部へ出力される。その後、LSI1の入力バッファ105で、G遅延した信号209をフリップフロップ105でラッチする。このとき、内部クロック202のタイミング306でラッチミスを起こさない条件は、データ206の変化点301が、入力クロック204の変化点303よりもセットアップ時間H早く、かつ、データ206の変化点302が、入力クロック204の変化点303よりもホールド時間I遅く、かつ、データ209の変化点304が、内部クロック202の立ち上がりエッジ305よりもホールド時間I遅れており、かつ、内部クロック202の立ち上がりエッジ306よりもセットアップ時間H早い場合に成立する。
【0026】以上の条件を数式で表すと、I−E<D<T−E−H(以下、式2)、B+C+E+F+G+H<T(以下、式3)となり、以上の2式を満たす場合に、正しいデータの送受の条件が成立する。
【0027】一般的に、クロックバッファ108の遅延量Dはフリップフロップ110のホールド時間Iに対して、十分大きく、クロックバッファ108の遅延量Dはクロックの1周期Tよりも十分小さいので、式2は容易に満たすことができる。また、入力バッファの遅延量C、Gと、出力バッファの遅延量B、Fと、フリップフロップの遅延量Eと、フリップフロップのセットアップマージンHは、クロックの1周期Tよりも十分小さいので、式3は容易に満たすことができる。
【0028】以上のように、本実施の形態の構成とすることで、LSI間におけるデータのラッチミスやタイミングのずれなどを回避するLSI間インターフェース装置を実現できる。
【0029】なお、本実施の形態では、2つのLSI間におけるインターフェースの方法を示したが、3以上のLSI間においても、同様の構成を採用できることは言うまでもない。この場合、例えば、LSI2に相当するものが複数個あり、LSI1には、各LSI2に対応した入力バッファを備える構成とすればよい。
【0030】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、各LSIに共通のクロックを発振するLSI1のクロックと、そのクロックにより外部から入力されるデータ(LSI2から出力されるデータ)との位相差を少なくすることができ、データのラッチミスや、タイミングずれなどを回避することができる。
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【出願日】 平成12年9月29日(2000.9.29)
【代理人】 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄 (外2名)
【公開番号】 特開2002−108810(P2002−108810A)
【公開日】 平成14年4月12日(2002.4.12)
【出願番号】 特願2000−300070(P2000−300070)